2011-07-02
THREE DEGREES / THE BEST OF - WHEN WILL I SEE YOU AGAIN (1996)

70年代中頃、ソウル・トレインというテレビ番組があり、結構見ておりました。
そのテーマ・ソングがM.F.S.B. (Mother-Father-Sister-Brother)とのコラボによる"T.S.O.P (THE THEME OF PHILADELPHIA) - 邦題「ソウル・トレインのテーマ」"で、これが全米1位となる大ヒット。
それを境に"When Will I See You Again - 邦題「天使のささやき」"、"Dirty Ol' Man - 邦題「荒野のならず者」とたて続けにヒット・シングルをだしたTHREE DEGREESでした。
本日紹介するアルバムは、そんな彼女らの全盛期のナンバーを集めたベスト・アルバム"THE BEST OF THREE DEGREES - WHEN WILL I SEE YOU AGAIN"です。
収録ナンバーは、
01. When Will I See You Again
02. Long Lost Lover
03. Can't You See What You're Doing To Me
04. Lonelier Are Fools
05. I Didn't Know
06. Here I Am
07. T.S.O.P. (The Sound Of Philadelphia)
08. Dirty Ol' Man
09. Love Is The Message (Single Version)
10. Take Good Care Of Yourself
11. If And When
12. Year Of Decision
13. Everybody Gets To Go To The Moon (Live)
14. Get Your Love Back
の14曲で、彼女の大ヒットナンバーほか、フィリー・ソウルの立役者のギャンブル&ハフの秀逸曲が収録されております。
私は彼女らの大ファンということでもありませんでしたので、もちろん、大ヒットナンバーは知っておりますが、全14曲の内、他に知っている曲も含め半分くらいでしょうか。
それでも、70年代から80年代中盤までのR&Bミュージックは、このフィリー・ソウルを含めたソウル・ミュージックやディスコ、ファンクなどとても良いナンバーがありました。
しかし、80年代後半からのエレクトロニクス化、その後のラップの隆盛など、いわゆるR&Bミュージックはつまらなくなったと思いませんか?
ラップなんてまるでメロディも無いですし、あれには全く馴染めませんね(まあ、J-POPも似たようなものですが。
01はメロディアスで本当に良く出来たナンバーですね。
やっぱ『スリー・ディグリーズと言えば「天使のささやき」』でしょう。
07なんか聴くと、あのテレビ番組「ソウル・トレイン」が頭に浮かぶのは私だけではないはずです。
プロの音楽集団M.F.S.B.のパフォーマンスはとにかくカッコ良かったです。
さらに08の荒野のならず者も彼女らの素晴らしい歌声を聴けます。
そのほか、02、03、09などギャンブル&ハフのペンによるナンバーはどれも素晴らしいです。
既に35年近く経過しておりますが、今でも結構浸みますね。
温故知新.........
2011-06-13
Jerry Knight / Love's On Our Side (1982)

彼のアルバムのオフィシャルCD化はこれが初めてですが、どうせCD化するのであれば、1stも1981年の2nd"PERFECT FIT"もCD化して欲しかったですね。
私的には、1stアルバムが最も出来な良かったと思っておりますので、特に、1stはCD化して欲しかったです。
まぁ、この3枚ともコレクターズCD (CD-R)では、持っておりますが、やはりオフィシャル盤を手にしたいです。
Jerry Knightは、Ray Parker,Jr.が率いたRAYDIOのベーシストとして有名ですが、脱退後は、ソロ・アルバムやサントラでのパフォーマンスを経て、今はコンポーザー、プロデューサーとして活躍しております。
そんなJerry Knightのソロ3作はまさにブラコンAORした音作りとなっております。
私は、冒頭にも書きましたとおり1stが最も好きですが、この3rdアルバムもとても良く出来たブラコンAORに仕上がっております。
収録ナンバーは、
01. She's Got To Be (A Dancer)
02. I'm Down For That
03. Nothing Can Hold Us Back
04. Brand New Fool
05. Fire
06. Beautiful
07. Do It All For You
08. Do You Really Mean It?
の8曲となっております。
基本的にはライト・ファンクしたサウンドですが、バラード・ナンバーはもう最高にいかしたブラコンAORナンバーとなっております。
RAYDIO出身らしく、Ray Parker,Jr.風でもあったりします。
01、05はファンクしたナンバーです。
02はメロディアスなミディアム・テンポのRay Parker,Jr.サウンドに通ずるライト・ファンクのナンバーで、出来もかなり良いです。
03もアーバン・テイストのメロディアスなライト・ファンクのナンバーですが、これまた出来は素晴らしいです。
04はストリングが入ったメロディアスなまさにブラコンAOR然としたナンバーです。
06は、Ray Parker,Jr.に通じる蕩けるようなバラード・ナンバーです。
07なんかも、バックのサウンドはRay Parker,Jr. & Raydioといった感じのファンキーなナンバーです。
08は切ないサックスとささやきかけるようなJerry Knightのヴォーカルがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、出来はかなりなもの。
2011-06-06
Richard "Dimples" Fields / Mr. Look So Good ! (1982)

この3rdアルバムは、当時Boardwalk Recordsから発表されましたが、Boardwalk Records時代は、このアルバムのほか、1981年に"DIMPLES"、そして1982年に本日紹介します"Mr. Look So Good !"の3枚のアルバムを出しております。
これら一連のアルバムは、2001年にAudio Book & Music Co. Ltd (Soul Discretion)からCD化されましたが、既に廃盤となっており、結構な高値で取引されていたようです。
特に、"Mr. Look So Good !"はかなりの高額で。
Richard "Dimples" Fieldsの"Dinples"とは“えくぼ”という意味で、ある女性が付けたニックネームだそうで、それは彼がいつも微笑んでいて“えくぼ”ができていることに由来しているようです。
Richard "Dimples" Fieldsは、
1977年に"Ready For Anything"
1981年に"Dimples"
1982年に"Mr. Look So Good!"
1983年に"Give Everybody Some!"
1984年に"Mmm ..."
1985年に"Dark Gable"
1987年に"Tellin' It Like It Is"
1990年に"Dimples"
と8枚のアルバムを出しております。
確か、"Ready For Anything"と"Tellin' It Like It Is"の2枚は未CD化だと思いましたが、その他は、全て一度CD化されていた筈です。
Richard "Dimples" Fieldsのサウンドを一言でいうと、いわゆるRay Parker,Jr.に通じるブラコンAORですが、彼のベスト・アルバムといえば、紹介する"Mr. Look So Good!"だと私は思っております。
収録ナンバーは、
01 If It Ain't One Thing...It's Another 07:03
02 After I Put My Lovin' On You 03:49
03 Baby Work Out 04:28
04 Mr. Look So Good ! 03:56
05 Taking Applications 05:42
06 (A Woman At Home And) A Freak On The Side 05:16
07 Sincerely 04:11
08 The Lady Is Bad 05:23
となっております。
01はシングル・カットされチャート・インしたナンバーですが、語りかけるようでセクシーな感じのRichard "Dimples" FieldsのヴォーカルがいかしたブラコンAORの傑作です。
アーバンな香りが堪らないナンバーで、こもアルバムの一押しです。
02もRichard "Dimples" FieldsのスウィートなヴォーカルがいかしたブラコンAORしたナンバーです。
いかにも女性ファンに受けそうなナンバーだと思います。
03はファンキーな感じのロックンロールした楽しめるナンバーです。
タイトル・ナンバーの04は覚えやすいメロディを持った曲で、バックのベースの音がビンビンの都会的なライト・ファンクしたナンバーです。
05は01に似たタイプのナンバーで、こういったしっとりとした曲でのRichardのヴォーカルは堪らないですね。
この曲も何も云う事がありません。
06はミディアム・ハイのこれまたいかしたライト・ファンクしたナンバーです。
07は前奏が最高にいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
こんな曲を聴かされたら、あまたの女性ファンは一発で悩殺されることは間違いないですね。
メロディアスでセクシーなヴォーカル、これは堪りません。
08はバックのベースの音とギターのカッティングがいかしたメロディアスなライト・ファンクしたナンバーです。
彼のアルバムは、Ray Parker, Jr.のファンの方であれば間違いなく気に入ると思いますね。
どうせなら、この"Mr. Look So Good !"もリ・イッシューして欲しかったですね。
2010-12-28
Centerfold /Centerfold (1988)

ファンクしたアップ・テンポのナンバーも良いですが、特にスロウ?ミディアムのナンバーの出来が素晴らしいです。
アルバムの主は、Keni Towns (Vo, B, Keys, Perc.) とPhil Jones (Vo, Keys, Perc.) の黒人男性2人よるCENTERFOLDのセルフ・タイトルのアルバムで1988年に発表された唯一の作品です。
ブラコン・ファンク・ディスコのリ・イッシュー専門レーベルのFTG Recordsかたリ・イッシューされたアルバムです。
FTG Recordsは、最近Brickの"Summer Heat"などもリ・イッシューしておりますが、70年代後半から80年代にかけてのブラコン、ファンクが結構好きな私にとって、実に頼もしいレーベルです。
私は、ブラコン、ファンクのアルバムについてはメジャーなバンド・アーティストしか知りませんが、このFTG Recordsはマイナーなバンド・アーティストにも目を向け、上質なアルバムをたくさんリ・イッシューしてくれております。
ここ1,2年でこのレーベルから発表されたマイナーなバンド・アーティスト(といっても私が知らなかっただけかも)のアルバムを結構まとめて購入しました。
で、このCENTERFOLDですが、冒頭にも書きましたとおり、スロウ?ミディアム・スロウのナンバーがとても素晴らしいんです。
収録ナンバーは、
01 Party Rebels
02 Earth Jam
03 I Don't Know
04 Bachelor Harry
05 Admit It
06 Shoe Shoe Shine
07 For Your Love
08 Head Over Heels (I Fell In Love With You)
の8曲が収録されております。
01はご機嫌なライト・ファンクしたナンバーは、まさにミネアポリス・サウンドの真骨頂といった感じのナンバーです。
メロウな感じですので、とても聴き易いです。
02もアップ・テンポのファンク・ナンバーです。
バックのパフォーマンスは素晴らしいですが、さすがこの2人それぞれがリード・ヴォーカルを執るほどに、歌はとても上手いですし、2人の掛け合いによるヴォーカルはかなりいかしてます。
03はメロディアスな極上のバラード・ナンバーです。
雰囲気も最高で、もう、素晴らしいの一言に尽きます。
彼女とのひと時には持って来いのナンバーです。
04もアップテンポのファンク・ナンバーですが、仕上がりはポップです。
パフォーマンスもヴォーカルも、ホント、いかしてます。
05もファンクしたナンバーです。
どこかMichael Jacksonを感じさせるナンバーです。
06は70sソウル・ヴォーカル・グループ、DYNAMIC SUPERIORSの大ヒット・バラードのカヴァーですが、もう蕩けそうなスウィート・バラードとなっております。
素晴らしい出来です。
07もメロディアスなスロウ・バラードのナンバーですが、これまたバックのパフォーマンスもヴォーカルも最高です。
08は出だしのピアノとストリングスが美しいメロディアスなバラードで、メロディもパフォーマンスも含め全体の曲が素晴らしいです。
ホント、この2人のヴォーカルは最高です。
アルバム全体の出来も素晴らしいですが、ラスト3曲の怒涛のようなスロウ?ミディアム3連発は圧巻です。
先ず、ブラコンやファンクのファンはもちろんのこと、AORファンも間違いなく気に入ると思いますね。
2010-12-07
Blue Magic / Welcome Back (1981)

Blue Magicの1981年の6thアルバム"Welcome Back"です。
Blue Magicは1972年にフィラデルフィアで結成されたバンドで、サウンドは、まさにThe Delfonics、The Stylistics、The Manhattansなどに通ずる蕩けるような甘いソウル・ミュージックを聴かせてくれます。
最近FTG RecordsからCD化されたものですが、FTGといえばファンクやディスコのバンドのリ・イッシューばかりかと思ったら、こんな本格的なソウル・ミュージックのリ・イッシューもするんですね。
Blue Magicといえば、70年代の黄金期にATLANTICに残した5作の印象が特に深く、US R&Bチャートの1位に輝いた"Side Show"や同5位にランクインした"Three Ring Surcus"などの名バラードと、Theodore Millsのこれ以上無いファルセット・リードで評価が高いバンドです。
この"Welcome Back"も真骨頂のスウィート・バラッドの充実さはかなりのものがあります。
収録ナンバーは、
01. The Oscar
02. Feeling The Love
03. Who Could Ever Leave You?
04. Welcome Back
05. Land Of Make Believe
06. Seems I Haven't Seen Her
07. Standin' On The Edge Of A
08. Let There Be Love
09. All I Really Need Is You
10. Remember November
の10曲が収録されております。
01はミディアム・スロウの壮大さを感じさせるメロディアスなバラード・ナンバーです。
Theodore Millsのファルセット・ヴォイアスはもう最高です。
02はディスコ・タッチの軽快な感じのメロディアスでキャッチーなナンバーですが、もうこれは素晴らしいですね。
ヴォーカルと言い、バックの女性コーラスさらにバックのパフォーマンスが素晴らしく、もう殆どブラコンAORのナンバーです。
03もブラコンAORしたメロディアスでフックに満ちたナンバーです。
これまた堪りません。
04もディスコ・タッチの軽快なナンバーです。
ヴォーカル・グループだけあって、コーラス・ワークも最高です。
05は再びメロウでメロディアスなバラード・ナンバーです。
ホント、蕩けそうです。
06、07、08も蕩けるようなスロウ・バラードのナンバーで、もう言うことがありません。
まさにこういったナンバーがBlue Magicの真骨頂です。
09はミディアム・スロウのポップな感じのブラコン・ナンバーです。
10は再び甘く蕩けるようなメロディアスなバラード・ナンバーです。
このアルバム、ブラコン・ファンだけでなくAORファン(特にバラード好きには堪らない)も納得の1枚です。