2015-01-10
DRAGON / Snake Eyes On The Paradise - Greatest Hits 1976-1989 (1998)

活動暦は長く70年代の初めには既にバンド活動を始めてました。
現在のグループの状況はわかりませんが、少なくとも90年代の後半(97年までは存在)まで活動していたようです。
日本では80年代になってから紹介され、このアルバムにも収められている"Rain"という曲が少し知られてました。(私の不確かな記憶では、1983年に初めて日本紹介されたと思います。)
これはは、そのDRAGONのベスト・アルバムです。
収録ナンバーは、
01 This Time 03:09
02 Get That Jive 02:48
03 Sunshine 04:53
04 April Sun in Cuba 03:27
05 Konkaroo 03:29
06 Are You Old Enough? 04:07
07 Still in Love With You 03:26
08 Love's Not Enough 03:35
09 Marc Hunter - Island Nights 03:16
10 Ramona 03:38
11 Rain 03:39
12 Magic 03:56
13 Cry 03:43
14 Wilderworld 03:50
15 Speak No Evil 04:00
16 Dreams of Ordinary Men 04:00
17 Western Girls 03:59
18 Celebration 03:55
19 River 03:27
20 Young Years 03:58
21 Summer 03:40
の計21曲が収められたヴァリュアブルなものとなっております。
内容は、メロディアスな産業ロックで、なかなかといったところでしょうか。
01の"This Time"は、荒削りなところもありますが、ポップな仕上がりとなっております。
02の"Get That Jive"は、どこか聴いたことがあるようなメロディを持った曲で、とても聴きやすいですね。
03の"Sunshine"は、メロディアスなポップ・ナンバーです。
08の"Island Nights"は、あのTONY SCIUTOの大ヒットナンバーです。出来としては、オリジナルの方が断然良いです。アレンジが軽めなため、こちらはイマイチといったところでしょうか。もう少しハードに演奏しても良いと思います。
10の"Ramona"はとてもメロディアスな佳曲で、お薦めです。
そして11の"Rain"ですが、このバンドを初めて日本にお披露目した曲で、エッジの効いたサウンドが魅力で、出来としてはかなり良いと思います。当時、日本ではあまり話題に上りませんでしたが、このアルバムの一押しです。
13の"Cry"は、キーボードを前面に出したメロディアスなポップ・ナンバーで、これもお薦めです。
15~18の曲をプロデュースしているのは、TODD RUNDGRENです。このアルバムの中でもさすが出来が良く、15の"Speak No Evil"なんか、最高の出来となってます。
16の"Dreams Of Ordinary Men"、17の"Western Girls"では、TODDも曲作りに関わっています。
18の"Celebration"は、KOOL & THE GANGの曲のカヴァーで、8の"Island Nights"とは違い、原曲と同じくらいホントにカッコ良い出来となっています。さすが、TODD RUNDGRENですね。
20の"Young Years"は、Saxophoneがいかしたハードポップ・ナンバーとなってます。
このDRAGONですが、ベスト・アルバムが何枚か出ておりますので、AORや産業ロックが好きで、まだ聴いたことがない方は、一度聴いてみると良いと思いますよ。
スポンサーサイト
2010-01-16
Mahavishnu Orchestra / Original Album Classic (5 CD) (2007)

この中古ショップでは、ここ1,2年HR/HMのアルバムがかなりの枚数入荷し、結構お世話になっているお店で、久しぶりということで、HR/HM系のアルバムが入荷していないかなあと期待しましたが、そっち系の入荷は殆ど無しでした。
で、他の棚を覗くと、本日紹介するMahavishnu Orchestraの5枚組(紙ジャケ)の"Original Album Classic"というボックスものが中古で2,080円という価格で売っておりましたので、これは安いと思い速攻の購入でした。
ところが、家に帰ってAmazonで調べてみると、これが新品で1,296円という値段で売っているじゃありませんか。
もうこの価格を観ただけでガッカリでした。
まあ、たまにこういうこともあるか。
Mahavishnu Orchestraは、1971年の1stアルバム"The Inner Mounting Flame"と1975年の5thアルバム"Visions Of The Emerald Beyond"のほかに、確か1973年の2ndアルバム"Birds Of Fire"を持っていた筈なのに、久しぶりに聴いてみたいと思い、どこを探しても"Birds Of Fire"がありません(処分した記憶もありません)。
そういうこともあり、このボックス・セットを見た時は思わずニンマリだったのですが。
このボックス・セットには、1stから5thアルバムまでの5枚が紙ジャケ(といっても単に紙で作られているといった程度)で収録されております。
Mahavishnu OrchesraはもちろんギタリストJohn McLaughlinのプロジェクトで、1971年に"The Inner Mounting Flame"、1973年に"Birds of Fire"、1973年に"Between Nothingness and Eternity"、1974年に"Apocalypse"、1975年に"Visions of the Emerald Beyond"、1976年に"Inner Worlds"、1980年に"The Best of Mahavishnu Orchestra"1984年に"Mahavishnu"、1986年に"Adventures in Radioland"、1994年に"The Collection"をそして1999年に1973年に録音した"The Lost Trident Sessions"を発表しております。
第1期(1971-1973)のメンバーは、John McLaughlin - guitar、Jan Hammer - keyboards、Jerry Goodman - violin、Rick Laird - bass guitar、Billy Cobham - drumsといったラインナップで、その後、Gayle Moran - keyboards, vocals、Jean-Luc Ponty - violin、Ralphe Armstrong - bass guitar、Narada Michael Walden - drums、さらにStu Goldberg - keyboards、Ralphe Armstrong - bass guitar、Mitchel Forman - keyboardsといったミュージシャンが参加し、1976年に一度解散しました。
そして、1984年にJohn McLaughlin - guitar、Mitchel Forman - keyboards、Bill Evans - saxophone、Jonas Hellborg - bass guitar、Billy Cobham - drumsといったラインナップで復活しましたが、"Adventures in Radioland"を発表後1987年に再度解散いたしました。
私は、特に1stの"The Inner Mounting Flame"と2ndの"Birds of Fire"の初期2枚のアルバムが大好きです。
とりわけ"Birds Of Fire"は彼らのアルバムのベストの作品だと思っております。
もう40年弱が経過するアルバムですが、今聴いても本当に新鮮な音なんです。
John McLaughlin - guitar、Jan Hammer - keyboards、Jerry Goodman - violin、Rick Laird - bass guitar、Billy Cobham - drumsの5人が繰り出す音は素晴らしいの一言に尽きます。
John McLaughlinのギターはもちろんのこと、Jan Hammerのテクニカルなキーボード、Jerry Goodmanのサイケデリックなエレクトリック・ヴァイオリン、Rick Lairdの確かなベース・ライン、極めつけは、Billy Cobhamの畳みかけるようなドラミング、どれをとっても最高のプレイですし、収められているナンバーもとても素晴らしいです。
彼らの傑作アルバム5枚を収めたこのボックスを1,296円で手に入れることが出来るというのは、もう夢みたいな話だと思います。
"Original Album Classic"はシリーズもので、Mahavishnu Orchestra以外にもいろいろなバンド・アーティストのアルバムが出ているようです。
また、これらがどれもAmazon Marketplaceでは、低価格に設定されており、買得感がいっぱいです。
私もJohn McLaughlinのソロ・アルバムのこのシリーズを思わず注文してしまいました。
2009-08-03
Chris Spedding / Songs Without Words (1970)

Pete Brown & his Battered OrnamentsやNucleusの活動を通じ、Chris Speddingは1970年のメロディ・メーカー誌のジャズ・ギタリスト部門で2位(1位はJohn McLaughlin) に選ばれ、本日紹介する1stソロ・アルバム"Songs Without Words (邦題「無言歌」)"を録音するわけです。
ただ、すでにこの時点でChris Spedding自身がジャズにあまり興味を持てなくなっていたようで、アルバムを録音する条件として、出来上がった作品が気に入らなかった場合は、リリースしないということだったようです。
このことは、Chris Speddingのオフィシャル・サイトで、このアルバムのディスコグラフィに1992年のこのアルバムに対する彼自身のコメントが掲載されております。
コメントには、
"But I was wary enough to agree to try it only on the condition that it was to be an experiment, and if I didn't feel happy with the result then the record would never be put out. This condition was agreed to and I went ahead with the writing and recording, hoping that something speacial and magical would happen on the day of recording. Despite my best efforts I thought the result uninspiring, I felt I sounded ill at ease and unconvincing and there was nothing new being said. The producer stood by our agreement and said he wouldn't put it out. "
とあります。
このアルバムは一時はお蔵入りとなりましたが、1971年にこの日本で発表(一部ヨーロッパでも出されたようですが)され、このことを後で知ったChris Speddingは、何故このようなことが起こったのか訳が判らず、また、何か手を打とうとしたが手遅れだったとコメントしております。
そんないわくつきの"Songs Without Words"が再び、この日本だけで1992年にCD化された訳ですが、このコメントもこのCD化がきっかけで書かれたのかも知れません。
で、このアルバムですが、プログレッシヴなジャズ・ロックです。
Chris Speddingと言えば、"Motor Bikin'"や"Wild In The Street"などの作品やRobert Gordonとのセッションなどロックンロール・アーティスト、Bryan Ferry、Paul McCartneyなどの作品のセッション・ギタリストとしてのイメージが強いギタリストですが、このアルバムは冒頭にも書きましたとおりNucleusなどのジャズ・ロックのアルバムです。
メロディ・メーカー誌のジャズ・ギタリストの2位に選出され持ちかけられたレコーディングでしたが、Chris Spedding自身は内容に納得していなかった作品です。
でも、このアルバムで聴けるChris Speddingのギター・プレイはそれこそJohn McLaughlinを彷彿するといっても良いぐらいのプレイを聴かせてくれております。
アルバムには、
1 Station Song
2 Plain Song
3 Song Of The Deep
4 The Forest Of Fables
5 New Song Of Experience
6 I Thought I Heard Robert Johnson
の6曲が収められております。
1曲目はPete Brownとの共作で、Pete Brown & his Battered Ornamentsのヴァージョンは歌詞付きでした。
前衛ジャズっぽいプログレッシヴなナンバーで、当時の先鋭的なサウンドに仕上がっております。
2曲目はアコースティック・ギターから入るナンバーで、とてもメロディアスなナンバーに仕上がっております。
3曲目はいわゆるオーソドックスなジャズ・ナンバーで、ジャジーなピアノにSpeddingのジャズ・ギターがとてもカッコ良いナンバーです。
4曲目はフリー・フォーム的なナンバーで、Speddingは弓弾きやスライド・バーなどを使っていろいろな音を出しております。
5曲目はメロディもいかした聴いていてとてもポップな感じがする聴きやすいナンバーです。
出来も結構良いです。
6曲目はRobert Johnsonをインスピレーションして書かれたナンバーなんでしょうが、あまりブルース色が強いとは思いませんが。
このCDですが、最近手に入れたものです。
市内のブック・オフで1550円という価格で、このアルバムを見つけた時は、ホント興奮しましたね。
Chris Speddingの他のアルバムは全て持っており、是非このアルバムを手に入れたいと思っておりましたから。
殆どレア化し、いままで中古ショップで見たことがありませんでした。
いわくつきにアルバムですので、再びCDで出ることは無いと思いますし。
とりあえず、Amazon Japanのマーケットプレイスでは、9000円を切る金額で売っているようです。
2007-10-21
Various Artists / Jazz Sweet Jazz - So Long (1994)

このアルバムは、Jazz Sweet Jazzというシリーズの1枚です。
ジャケットのイラストと値段(390円)に釣られ購入したアルバムです。
もちろん。ジャズなんかも結構聴いておりますし、かなりお買得だったと思います。
知っているアーティストは、Paul Bleyぐらいでしたが、知っている曲がそこそこありました。
タイトルは、SO LONG - オール・アローン というもので、帯には、「恋に破れてしまった貴女へ」とあり、収められているナンバーも失恋の内容のものが多く収めれております。
そのせいか、バラードや静かなナンバーが多く、夜に一人で、お酒でも飲みながら(という私は全くの下戸で、私の場合はコーヒーということになりますが)というシチュエーションにピッタリかも。
収録されているナンバーとアーティストは以下のとおりです。
1 Smoke Gets In Your Eyes (煙が目にしみる) / Louis Smith
2 Everytime We Say Goodbye (いつもさよならを) / Lee Konitz & Red Mitchell
3 Bye Bye Blackbird (バイ・バイ・ブラックバード) / Eddie Davis
4 Round Midnight (ラウンド・ミッドナイト) / Tete Montoliu
5 By Myself (バイ・マイセルフ) / Shirley Horn
6 All Alone (オール・アローン) / Eddie Harris
7 Just One Of Those Things (そんなことなの) / Lee Konitz & Red Mitchell
8 Baby Won't You Please Come Home (家へ帰らないか) / Shirley Horn
9 Willow Weep For Me (柳よ泣かないでおくれ) / Paul Bley
10 Good Bye (グッド・バイ) / Lee Konitz & Hal Galper
以上、結構知っている曲が多いです。
1曲目はもう誰でも知っているナンバーですね。
Louis Smith は、トランペッターで、失恋のバラードといったやるせなさを上手く表現しております。
それ以上にピアノの音(クレジットがないのの誰が演奏しているか判りませんが)がとても素敵です。
2曲目では、Lee Konitzのアルト・サックスとRed Mitchellのベースが聴けるナンバーです。
オリジナルは、コール・ポーターです。
3曲目は、Eddie Davisのテナー・サックスが聴けます。
結構スゥインギーな演奏です。
4曲目もとても有名なジャズのスタンダード・ナンバーです。
ここでは、Tete Montoliuというピアニストが演奏しております。
本当にメロディが心に沁みるナンバーですね。
5曲目はShirley Hornという女性のジャズ・ヴォーカルのナンバーです。
バックの演奏も良いですし、とても素敵なナンバーに仕上がっています。
6曲目も有名なジャズ・スタンダードのナンバーです。
ここでは、Eddie Harrisのテナー・サックスが聴けます。
7曲目は、再びLee Konitzのアルト・サックスとRed Mitchellのベースが聴けるナンバーです
このナンバーもコール・ポーターの作品です。
8曲目は再びShirley Hornのヴォーカルが聴けます。
ホント、Jazz Singerって感じですね。
9曲目もジャズのスタンダード・ナンバーです。
ここでは、このアルバムで唯一知っていたアーティストPaul Bleyのピアノが聴けます。
このナンバーも代表的な失恋のナンバーということらしいです。
ラスト・ナンバーの10曲目は、ベニー・グッドマン楽団のクロージング・ナンバーだったそうです。
ここでは、Lee Konitzノアルト・サックスとHal Galperのピアノが聴けます。
切ないサックスと美しいピアノのとてもいかしたバラード・ナンバーに仕上がっております。
全曲聴いてみて、改めて感じたことは、やはり深夜に一人でお酒でも飲みながら聴くのが似合いそうなアルバムだということでしょうか。
ジャズに浸かるという言葉が似合いそうなアルバムです。
2007-08-11
Herbie Hancock / Head Hunters (1973)

この"Bitches Brew"は好き嫌いは別にして、偉大なアルバムであったことは間違いないと思います。
今回紹介するHerbie Hancockも1972年に"Sextant"というアルバムを出し、それ以前のアルバムと全く違うサウンドとなりました。
紹介するアルバムは、この"Sextant"の翌年に発表された"Head Hunters"です。
全4曲が収められておりますが、サウンドはJazz+Funkといった感じでしょうか。
参加ミュージシャンは、Bennie Maupinがサックス・クラリネット・フルート、Paul Jacksonがベースに、Harvey Masonがドラムスで、Bill Summersがパーカッションで参加しております。
1曲目の"Chameleon"はHerbie Hancockの代表的なナンバーとなっております。
15分を超える大曲ですが、まるで飽きがきません。
メロディアスでノリの良いファンキーなナンバーです。
とても良く出来たナンバーです。
2曲目の"Watermelon Man"もノリの良いファンキーなナンバーで、1973年出されたナンバーとはとても思えませんね。
今でも充分通じるナンバーですね。
3曲目の"Sly"もメロディアスなナンバーです。
キーボード、ベース、ドラムスが一体となった感じで、サックスが一つアクセントになっております。
このナンバーはSly & The Family StoneのSly Stoneに捧げたナンバーとなっております。
ラスト・ナンバーの4曲目"Vein Melter"はMiles Davisの"Bitches Brew"に影響を受けたことが判るナンバーとなっております。
当時のJazzの息吹が感じられます。
こうやって、たまに古いCDを引っ張り出して聴くのも良いですね。
月曜日からお盆で纏まった休みも取れますので、CD三昧の生活でも送りましょうか。