2009-12-11
Tenhi / Airut:Aamujen (2004)

市内のメタル専門店で購入したCDで、ジャケットを見るとまさにゴシック・メタル的な雰囲気なんだけど、実際に音を聴いて見ると、もちろん暗鬱な美しさはゴシックですが、メタルでは全くありません。
クラシカルなピアノの旋律がメインで、これが彼らTenhiの売りなんだと思います。
その美しいピアノの音に男女(メインは男性)の囁くようなヴォーカルが乗っかったサウンドで、トラディショナルなフォークといった感じやニューエイジ的ですらあります。
Tenhiはフィンランドのバンドで、彼らのオフィシャル・サイトを覗くと、デビューは1997年の"KERTOMUKSIA"というタイトルの3曲入りのデモ・テープのようです。
アルバム・デビューは1999年の"KAUAN"で、本日紹介する"AIRUT:AAMUJEN"は2004年発表の彼らの4thアルバムとなるようです。
バンドメンバーは、Ilmari Issakainen: drums, piano, bass、Tyko Saarikko: vocals、Janina Lehto: vocals、Tuukka Tolvanen: backing vocalsで、ピアノとドラムスなどを担当しているIlmari Issakainenが中心人物のようです。
収録ナンバーは、
01 saapuminen - emerging
02 seitsensarvi - grey shine of june
03 lävitseni kaikkeen - thru me and into everything
04 luopumisen - laulu eloign
05 kuvajainen - apparition
06 oikea sointi - lay down a tune
07 kahluu - fury revived
08 hiensynty - burning
09 läheltä - a brief passing moment
の全9曲で全曲母国語で歌われており、メイン・タイトルもフィンランド語ですが、英語のサブ・タイトルが付いております。
全体的な感じとして、先ずピアノの音もプレイはクラシカルで聴いていて惚れ惚れするほど素晴らしいです。
ただ、男性ヴォーカルのTyko Saarikkoはちょっと単調な感じがしますで、女性ヴォーカルのJanina Lehtoは透き通った感じの声がとても魅力的です。
いかんせん、バックの楽器がピアノ、ドラムス、ベースのみということとメロディの起伏があまり無いのが残念といえば残念です。
このTenhiはライヴ活動もやっていて、ライヴでのラインナップは、Tyko Saarikko: vocals, guitar, piano、Ilmari Issakainen: backing vocals, guitar, piano, drums, bass、Tuukka Tolvanen: backing vocals, guitar、Jaakko Hilppö: backing vocals, bass、Paula Rantamäki: violinと他の楽器も入っておりますし、過去のアルバムもギターやヴァイオリンなんかも入っているようですので、また違った感じなのかも知れません。
でも、この"AIRUT:AAMUJEN"、癖になりそうです。
とにかくピアノの音はとても素敵です。
ところで、ジャンルを何にしようかな?
ニューエイジかな、やっぱり。
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2009-01-02
eRa / The Very Best Of eRa (2008)

昨年の11月に市内の中古ショップ(新品未開封品)のハードロック・コーナーの棚にあったものです。
eRaというバンド(?)で、それまで私は全く聞いたことのないものでした。
CDの帯には、「eRaが創造する、あの美しくも荘厳な音楽世界。日本に馴染みが深い楽曲を中心に再編成された決定盤ベスト、ここに上陸!」とありました。
eRaのベスト・アルバムだということは判りましたが、日本に馴染みが深いということって、どういうことだろうと封を切ってCDをプレイヤーにかけ、流れてきた1曲目"Ameno (Remix)"を聴いたとたん、あー、あの曲がこれだったのがすぐに判りましたが、なぜこれがハードロックの棚にあったの?というのが率直な疑問でした。
確かにCDの帯の裏を見ると、eRaはフランスのヘヴィ・メタル系ギタリストEric Leviのプロジェクトと書いてありますが、これって、基本的にニューエイジ・ミュージックじゃないのかな、というのが最初に聴いた時の印象です。
でも、嫌いじゃない、というか、かなり気に入りました。
私は、いろいろなジャンルの音楽を聴きますが、ニューエイジ・ミュージックも結構好きで、アルバムも50枚くらい持っております。
アルバムの解説にはDeep ForestとかEnigmaといったアーティストが引き合いに出されておりますが、私の感じでは、Secret Gardenがすぐに思い浮かびあがりました。
シンセサイザー・ミュージックに60人の混成コーラスによるチャント(聖歌)を取り入れ、どことなく宗教的な感じの荘厳なナンバーが収められております。
中には、Eric Leviの泣きのギター・ソロをフィーチャーしたナンバーなんかもあったりします。
1曲目の"Ameno (Remix)"はテレビのオープニング・ナンバーで何度も耳にしたことがあるナンバーで、冒頭にも書きましたが、このナンバーがこれだったんだ、というのがその時思ったことですね。
最近のゴシック・メタルもこういった重厚なコーラスを導入しており、聴いた時の違和感は全くありませんでしたね。
2曲目の"Looking For Something"はLena Jinnegrenという女性ヴォーカリストをフィーチャーしたとてもメロディアスなナンバーで、とてもクラシカルな感じのナンバーに仕上がっております。
3曲目の"Avemano Orchestral"では、Eric Leviの泣きのギターをフィーチャーしたナンバーで、こういったところが他のニューエイジ・ミュージックと違っていて、ハードロックのファンからも受けるんだと思います。
メロディも曲も美しくてかなり良いですね。
4曲目の"Enae Volare"なんかはゴシック・メタル的なアプローチのナンバーで、かなりいけます。
途中のギター・ソロも素晴らしいです。
5曲目の"The Champions"は、これはもうシンフォニック・ロックでしょう。
このナンバーは、日本航空のCMに使用されたナンバーです。
6曲目の"Misere Mani"もLena Jinnegrenのヴォーカルを全面的にフィーチャーしたナンバーで、メロディアスでとても良く出来たナンバーだと思います。
7曲目の"Don't You Forget"もLena Jinnegrenのヴォーカルをフィーチャーしたナンバーで、クラシック・ミュージックのカノンの手法を取り入れたナンバーとなっております。
このナンバーを聴いた時に「涙のカノン」(原曲はペッヘルベル)というナンバーを思い出しました。
8曲目の"Hymne"もLena Jinnegrenのスキャットをフィーチャーしたナンバーで、バックのサウンドはかなりロックしております。
とにかく、メロディがとても美しいです。
9曲目の"Divano"は1曲目に似たタイプの荘厳さを感じさせるナンバーです。
10曲目の"Mother (Remix)"は荘厳さの中にポップ・センスが溢れたナンバーとなっております。
ここでは、Florence Dedameという女性のラップをフィーチャーしております。
11曲目の"Devore Amante"はとても美しいナンバーで、コーラスとオーケストラが一体となった素晴らしいナンバーです。
圧巻は後半部分でのEric Leviのギター・ソロで、他の曲に比べソロ・パートも長く泣きのギターが最高です。
12曲目の"Sombre Day"はとても美しいメロディを持ったナンバーです。
オーケストラの奏でるストリングスの数々、もうこれは圧巻です。
ラストの13曲目"Voxifera"もクラシック・ミュージックを聴いているかのような錯覚に陥る、そんな壮大さを感じさせるナンバーです。
このベスト・アルバムは、eRaがリリースした"eRa"、"eRa 2"、"The Mass"の3枚のアルバムからセレクトされたものです。
内容としては申し分ないと思いますが、他のアルバムを聴いたことがありませんので何ともいえませんが、私としては、11曲目でのEric Leviのギター・ソロなんか聴いてしまうと、もっともっと、彼のギター・ソロを聴いてみたくなります。
でも、このアルバム、かなり新鮮に聴こえましたね。
2006-07-06
David Bryan / On A Full Moon... (1995)

ピアノのオール・インストルメンタル・アルバムです。アプローチとしては、とても面白いアルバムだと思います。
アコースティック・ピアノが主体となっていて、Davidが求めたには、おそらく、David Foster的なところだと思いますね。
ピアノの演奏も上手ですし、イージー・リスニング的でもありますし、ニューエイジっぽくもありますので、結構癒されるアルバムだと思います。
Amazonでの評価では、「映画のサントラのように単なる情景説明的な曲も多く,個人的な趣味の域を脱してはいない。」とありますが、逆に「映画のサントラのように単なる情景説明的」で、どこがいけないの?と思ってしまいます。
奏でるピアノにも表現力もありますし、当然、クラシックの素養はありますので、本当にピアノは上手です。
収められている楽曲は、David Bryanの自作のものです(ラスト・ナンバーの15曲目の"In These Arms"はBon Joviのナンバーで他の人との共作)。
全曲、流れるようなピアノの音がとても素敵だと思います。
13曲目の"Up The River"はモロニューエイジ・ミュージックです。
14曲目の"Netherworld Waltz"はヴァイオリン・ソロとサックス・ソロが入ったナンバーで、曲全体がブルージーな感じで、この曲は他の曲に比べちょっと異質ですが、曲の出来はとても良いと思います。なお、サックス・ソロは、Edger Winterです。
ラスト・ナンバーの"In These Arms"は先にも書いたとおりBon Joviのナンバーですが、このアルバム唯一のヴォーカル・ナンバーとなっております。ピアノの弾き語りのアコースティック・ナンバーに仕上がっております。
こんなCDを聴くのもたまに良いかも。
なお、このCDも昨日輸入盤の新品を500円で仕入れたものです。Amazonを見ますと国内盤も出ていたようです。