2021-02-05
RAH BAND / The Definitive Collection (2009)

今現在普通の価格で買えるのは、本日紹介する2009年に発表されたこのベスト・アルバム「The Definitive Collection」でしょうか。
RAH BANDは、Richard Anthony Hewsonのソロ・ワークの名称(頭文字のR.A.H.をとった)ものです。
このRichard Anthony Hewsonですが、Peter Asherを介してApple Recordsと関係することとなり、Apple Recordsでの最初の仕事が、Mary Hopkinの"Those Were The Days"のストリングス・アレンジで、その後、James TaylorのAppleでの1stや最も有名なのが、Phil Spectorの意を受け、"Get Back Session"での"The Long And Winding Road"などのオーケストラのアレンジャー、コンダクターとしてセッションに参加したことです。
オリジナル・アルバムは冒頭に掲げた3枚のほか、1stの"The Crunch & Beyond" (1978)、"Past, Present & Future" (1985)の計5枚のオリジナル・アルバムをリリースしており、DJ/レア・グルーヴ/渋谷系、エレポップ・ファンから見直され、かなりの支持を受けました。特に"Mystery"はAORファンかもかなり支持されました。
"The Definitive Collection"はそんな5枚のアルバムからセレクトされたベスト・アルバムです。
RAH BAND / The Definitive Collection
01 The Crunch 3:43
02 Downside Up 8:40
03 Electric Fling 4:04
04 Slide 4:29
05 Clouds Across The Moon 6:51
06 Sam The Samba Man 4:11
07 Messages From The Stars 4:14
08 Falcon 6:45
09 Perfumed Garden 6:33
10 Rock Me Down To Rio 6:52
11 Woogie Boogie 4:55
12 Winter Love 5:28
13 Living For The Nitelife (Radio Edit) Featuring – Susanna 3:39
14 Riding On A Fantasy (Instrumental Version) 7:45
どのナンバーもレア・グルーヴしたお洒落なナンバーばかりですが、特に05、06、07、09、12、13、といった女性ヴォーカルをフィーチャーしたナンバーは秀逸です。
その中でも05のClouds Across The Moonは格別です。とにかくメロディが最高で曲の出来も素晴らしいです。このナンバーを歌っているElizabeth HewsonhaはRichard Anthony Hewsonの奥方で、彼女の声質はもセクシーで最高で、この曲を聴いた途端、彼女の声の虜になってしまいました。このナンバーは、宇宙に滞在中の夫に向けた妻からの電話のやりとりをモチーフにした曲となっており、曲の後半では、宇宙での悪天候により通話が出来なくなってしまいます。で、何が良いかというと、発音がきれいで聞き取りやすく、曲を聴いていて内容も結構判り、英語の勉強にもなります。
あとは、09のPerfumed Gardenもとても良く出来たメロディアスなナンバーでオススメです。
スポンサーサイト
2020-10-28
Rhythm Heritage / Sky's The Limit (1978)

このRHYTHM HERITAGEは、AORファンの皆様はご存知の通りMichael OmartianとSteve Barriの二人が中心となて結成したスタジオ・ミュージシャンによるディスコ・ユニットです。
彼らは、1976年に1stアルバム「Disco-Fied」、1977年に2ndアルバム「Last Night On Earth」、1978年に本作、そして1979年に4thアルバム「Disco Derby」と4枚のアルバムを発表しております。
2ndアルバムの「Last Night On Earth」からは、Jay Graydonも中心メンバーに加わりました。また、彼らのアルバムには、Ray Parker,Jr.、Victor Feldman、Ed Greene、Scott Edwards、Ernie Wattsなど多数の有名なスタジオ・ミュージシャンも参加しております。
彼らの最大のヒット曲は全米NO.1ヒットを記録したTVドラマ主題歌「S.W.A.T.のテーマ」で、本日紹介の「Sky's The Limit」にボーナストラックとして収録されております。
Sky's The Limit
01 Sail Away With Me 4:55
02 Had To Fall In Love 3:59
03 Skippin' 3:41
04 Language Of Love 4:53
05 Theme From "Starsky & Hutch" 2:57
06 Holdin' Out (For Your Love) 4:26
07 Hedge Hog 2:42
08 Float On By 3:30
09 Sky's The Limit 4:09
Bonus Tracks:
10 Theme From S.W.A.T. 3:21
11 Barretta's Theme (Keep Your Eye On The Sparrow) 5:09
12 Disco-Fied 3:53
13 My Cherie Amour 3:41
Arranged By – Michael Omartian (tracks: 1 to 4, 5, 8, 10 to 13)
Backing Vocals – Julia Tillman Waters (tracks: 6), Maxine Willard Waters (tracks: 6)
Bass – Scott Edwards
Conductor [Strings] – Sid Sharp
Drums – Ed Greene
Engineer – Joe Laux, Phil Kaye
Guitar – Ben Benay (tracks: 10 to 13), Dean Parks (tracks: 10 to 13), Jay Graydon
Guitar [Rhythm] – R. Parker Jr (tracks: 5, 10 to 13)
Horns – Chuck Findley, Ernie Watts, Fred Selden, Jim Horn, Steve Madaio
Keyboards, Vocals – Michael Omartian
Mastered By – Geoff Sykes
Percussion – Victor Feldman
Producer – Michael Omartian, Steve Barri
Vocals – Luther Waters, Oren Waters
Jay Graydonのギターがいかした軽快なディスコ・ナンバーの01、当時の雰囲気が伝わるAORディスコの02、04、08、ポップな03、05は刑事スタスキーとハッチのテーマ曲なんですが、これがS.W.AT.のテーマ曲と同じで、違いはこちらの方がテンポが遅いヴァージョンです。スロウ・テンポのメロディアスなディスコ・ナンバーの06、ポップなディスコ・インストナンバーの07、09、耳なじみのあるS.W.A.T.のテーマ曲(今も海外ドラマで放映中)、ファンキーなバラードの11、このアルバムの中で最もファンキーに仕上がった12、とても聴きおぼえのあるメロディー(誰だっけ?)の13、ととても聴き応えのあるアルバムです。
2020-05-29
The Brooklyn, Bronx & Queens Band / The Brooklyn, Bronx & Queens Band (1981)

The BBQ Bandの1981年発表の1stアルバムです。このThe BBQ Bandに限らず、この頃のThe Bar-Kays、Con Funk Shun、BRICKなどのファンク・グループのアルバムには、かなり良いものがあります。
このアルバムの一押しは何と言っても1曲目の"On The Beat"で、最高にいかしたファンキーなナンバーです。軽快なリズムに乗った曲で、メロディも言うことありません。これぞノリの良いFUNKといったナンバーです。もちろんこの1曲でThe BBQ Bandは、超有名なファンク・グループへと仲間入りしたわけです。
2曲目の"Time For Love"もファンキーな1曲ですが、ファルセット・ヴォイスのバッキング・ヴォーカルがいかした曲です。この曲もご機嫌な1曲です。
3曲目の"Don't Say Goodbye"は、メロディアスなバラード・ナンバーです。前出のファンク・グループにも共通することですが、こういったグループのバラードって最高にいかしてます。このThe BBQ Bandのバラード・ナンバーも最高で、ディスコでのチーク・タイムに流れれば、雰囲気も最高盛り上がります。
4曲目の"Starlette"もファンキーな曲で、思わず踊りだしたくなるようなナンバーです。
5曲目の"Mistakes"は、メロディ最高のファンク・ナンバーです。ヒット性抜群の曲で、1曲目の"On The Beat"に負けないぐらい良く出来た曲だと思います。バックの短いながらも、サックス・ソロがかなり良いです。
6曲目の"Lovin's What We Should Do"でのピアノの前奏がとても素敵な、このアルバムでのバラード・ナンバーの2曲目です。曲としては、3曲目の方が出来が良いと思いますが、それでも、極上のバラードであることは間違いないと思います。
ラストの7曲目の"I'll Cut You Loose"はパーカッションが効果的に使われているナンバーで、レゲエっぽいリズムを持った曲です。
The Brooklyn, Bronx & Queens Band (1981) (7 tracks) 36:03
01 On The Beat 05:57
02Time For Love 06:08
03 Don't Say Goodbye 03:50
04 Starlette 04:58
05 Mistakes 04:41
06 Lovin's What We Should Do 05:07
07 I'll Cut You Loose 05:22
Backing Vocals – Diva Gray, Fonzi Thornton, Luther Vandross, Robin Clark (2)
Bass – Davide Romani, Peewee Ford*
Composed By, Arranged By, Conductor, Producer, Executive-Producer, Piano, Synthesizer, Written-By – Mauro Malavasi (tracks: A1, A2, B1 to B4)
Design, Illustration – Don Battershall, Roland Young (3)
Drums – Dwayne Perdue, Terry Silverlight
Engineer – Michael H. Brauer
Engineer [Assistant] – Andy Hoffman
Engineer, Synthesizer [Assistant] – Maurizio Biancani
Guitar – Abdul Wali Mohammed*, Paolo Gianolio
Keyboards – Kevin Nance
Lead Vocals – Ike Floyd
Saxophone – Denny Trimboli*, Rudy Trevisi
Strings – The Goody Music String Ensemble*
Trombone – Bob Alexander*
Trumpet – Earl Gardner, Victor Paz
Vocals [Solo], Backing Vocals – Bobby Douglas, Gordon Grody
Producer, Executive-Producer – Jacques Fred Petrus
このThe BBQ Bandはほかに3枚のアルバムを出しておりますが、この1stアルバムが彼ら最高傑作だと思います。
2013-03-24
Charlie Singleton / NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED (1987)

FTG (Funky Town Grooves) Recordsからヒット・ナンバーの"NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED"と"THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGIN)"の2曲のリミックス違い7曲、計16曲を収め、2012年にリ・イッシューされました。
ハードロックでは、Rock Candy Records、YesterRockなどのリ・イッシュー専門レーベルが有名ですが、ディスコやファンクに関しては、このFTGが群を抜いていると思います。
最近は、Ray Parker,Jr,の一連の作品やChampaignなどがリ・イッシューされましたし、80年代のファンクやディスコが好きなファン(私も含め)の御用達レーベルになっております。
このCharlie Singletonの"NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED"は、発表当時アナログ・レコードを手に入れ、"I WANNA BE WITH YOU"をとても気に入り、結構ヘヴィ・ローテーしていたアルバムです。
収録ナンバーは、
01 I WANNA BE WITH YOU
02 NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED
03 THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGIN)
04 SPENDING MONEY
05 OVER MY HEAD
06 LOVE MACHINE
07 VAIN
08 TOO BUSY THINKING ABOUT MY BABY
09 ALMOST OVER YOU
10 NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED (Silly Dance Remix)
11 NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED (Silly Dub Remix)
12 NOTHING VENTURED, NOTHING GAINED (Radio Edit)
13 THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGIN) (7" Edit)
14 THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGIN) (12" Remix)
15 THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGIN) (Percapelle Mix)
16 THANK YOU (FALETTINME BE MICE ELF AGIN) (Dub Version)
となっております。
01は前述のとおりこのアルバムの中で最も気に入っているナンバーで、メロディアスなライト・ファンクしたナンバーです。
01と似た感じのライトなファンク・ナンバーの08、メロディアスなバラードの09はかなりお勧めですし、ヒットした02はギターのカッティングは最高にいかしたファンク・ナンバーです。
もう1曲のバラード05なんかもとても素敵です。
ブラコン、ファンク・ファンにはとても楽しめるアルバムです。
もちろん、ブラコンAORファンの方にも。
最近リ・イッシューされたRay Parker,Jr.やChampaignを見ても判りますとおり、FTG Recordsのプレス枚数があまり多くないせいか、結構レア化しているアルバムがあります。
Charlie Singletonのこのアルバムはまだ普通に手に入れることが出来ますが、いずれはレア化必至のアルバムだと思います。
ご興味のある方はお早めに手に入れた方が良いかも。
2012-09-02
LONDON AIRCRAAFT / ROCKETS (1984)

LONDON AIRCRAAFTの"ROCKETS"というアルバムです。
Supermaxというオーストリアのファンク、ディスコ・バンドがありますが、その中心人物Kurt Hauenstein (Produce、Keyboards、Synthe)が、Larry LondonというヴォーカリストとThe Amazing Welser Sistersというバッキング・ヴォーカリストと組んだプロジェクト作品です。
サウンドは、基本的には、Supermax同様のファンク・ディスコのアルバムですが、メロディの良さや全体的な雰囲気からハイテクAORと呼んでも良い作品です。
とにかくシャレたサウンドが心地よいアルバムで、ファンク、ブラコンAOR、ハイテクAORが好きな方にはお勧めのアルバムです。
収録ナンバーは、
01. Island Feeling
02. Brighter Day
03. Changes
04. Angie
05. Supergirls
06. Rocket In My Pocket
07. Calculator
08. Dancing On A High Wire
09. Watch Out
10. No More Tears
11. Boulevard (Import Version)
の11曲です。
ライト・ファンクしたブラコンAORといった趣の01、バックのパフォーマンスがいかしたライト・ファンク・ナンバーの02、08、09、11、メロディアスで途中のギター・ソロがいかした03、ミディアム・テンポながらファンキーでこれまた途中のギター・ソロがいかした04、The Amazing Welser Sistersのラップがいかした05、レゲエ調の06、LIME辺りを連想させるハイテックなディスコ・ナンバーの07、メロディアスなバラードでまさにAORした10と、かなり良く出来たアルバムです。
私のお店に置いてます。