2006-07-05
Bill Gable / There Were Signs (1989)

市内のデパートの催事場で中古CDのバーゲンをやっており、そこで700円で仕入れたものです。
ジャケットが何となくAORっぽかったのが購入の決め手でした。
家に帰ってきてから、CDのレーベルを見ると、Private Musicとあり、ということは、ニュー・エイジかと思って、多少がっかりとしましたが、ジャケットを開くと歌詞カードがついていましたので、気を取り直してCDをプレーヤーにかけました。
ところが、スピーカーから出てくる音は、紛れも無くAORミュージックでした。
若干ジャジーなところは、Michael Franks(声質は違いますが)風でもありますし、アコースティカルなところはStephen Bishop風かも。
また、曲ごとのクレジットを見ますと、Jeff Porcaro、Jimmy Haslip、Jerry Marottaなどのミュージシャンの名前があります。
Private Musicは冒頭にも書きましたが、Windham Hill Recordsと肩を並べるニュー・エイジの専門レーベルで、Jerry GoodmanやEddie Jobsonなどのアーティストを抱えるレーベルですが、Windham Hillに比べるとどこか前衛的というか冒険心の溢れたレーベルでした。
そういったことを考えますと、このようなヴォーカルものが出てもおかしくない下地があったと思います。
このBill Gableのアルバムは最初にも書いたとおり、アコースティカルなAORですが、ヴォーカルは控えめで、穏やかです。
また、バックの演奏は、エスニックな要素を取り入れたりしてとてもエキゾチックな感じがしますし、曲によっては牧歌的でハート。ウォーミングであったりもします。
1曲目の"Go Ahead And Run"はモロAORしたナンバーです。控えめながら伸びのあるBill Gableのヴォーカルがとても良い感じです。
3曲目の"All The Posters Come Down"では、Billの奏でるシンセサイザーとアコースティック・ギターが魅力的なナンバーとなっております。
4曲目の"The 3 Levels Of Nigeria"はとてもエスニックなナンバーとなっております。この曲でのBillのヴォーカルは他の曲と違い結構力強いです。
5曲目の"Cape Horn"はインスト・ナンバーですが、バックのタブラの音がエキゾチック風ですが、とてもメロディアスなナンバーで、バックのトランペットの音が美しいです。
6曲目の"High Trapeze"は再びAORしたナンバーで、この曲もメロディアスです。なお、この曲では、Jeff Porcaroがドラムを叩いています。
7曲目の"There Were Signs"もアコースティカルなナンバーで、この曲はどこかStephen Bishop風でもあります。
ラスト・ナンバーの9曲目"Leaving Venice To The Rain"でのBillのヴォーカルも伸びやかです。このナンバーもメロディアスなアコースティックな曲で、ヴァイオリン・ソロがとても美しいナンバーです。
なお、このBill Gableですが、他にはアルバムを出していないようです。
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