2006-07-12
Camel / Breathless (1978)

きっかけは、Pete Bardensの1979年に発表された"Heart To Heart"を聴いてからです。
そのアルバムで聴くことができたのは、紛れも無くAORや当時のFusionでした。
それからというもの、彼のアルバムは最近のベストを含め計7枚を数えています。
ということで、久し振りにCamelのアルバムを引っ張り出してみたわけです。
実をいいますと、Camelのアルバムは、この"Breathless"と"The Snow Goose"の2枚しか持っておりません。
ですから、Camelというバンド自体あまり良く知らないといっても良いと思います。
でも、この"Breathless"はCamelの最高傑作として誉れ高いアルバムだと言われていますし、友人からレコードを借りて聴いたところ、とても素晴らしかったので、自分でも購入したわけです。
このアルバムが出されたのは1978年でしたので、AORに嵌っていた時期でしたので、それ以外のアルバムはあまり聴いてなかった時期でした。
でも、このアルバムについては、1曲目のタイトル・ナンバー"Breathless"を聴いたとたんとても気に入りました。とにかくメロディアスなことこの上なく、もう最高でした。最初のおそらくPete Bardensが奏でるメロトロンの音でイチコロでした。ラストのフルートの音も最高ですし、もう言うことありません。
2曲目の"Echoes"はもう圧巻です。Andrew Latimerのギター・ソロとそれに続くPete Bardensのキーボードはもう涙モノです。このナンバーは、このアルバムを最初に聴いて以来、My Favorite Songの仲間入りを果たしております。ほぼ、インストルメンタルに近いナンバーですが、これぞ、プログレというナンバーです。演奏最高、メロディ最高の超強力な1曲です。そういえば、Pink Floydにも"Echoes"というナンバーがありましたが、これもとても良く出来た曲でしたね。
3曲目の"Wing And A Prayer"はPete Bardensの"Heart To Heart"に入っていてもおかしくないようなAORっぽいメロディアスなナンバーです。
4曲目の"Down On The Farm"はギターが幾分ハードですが、曲の本編はまるで違った感じの曲です。邦題は「田園の日曜日」ですが、曲の本編は、「田園」という言葉がしっくりといった感じです。
5曲目の"Starlight Ride"は、タイトルとおりのナンバーで、ストリングを入れ、音を分厚くしたアレンジを施せば、ELOかも。
6曲目の"Summer Lightning"でのバックの音は最高です。このナンバーもヴォーカルをJeff Lynneに代えれば、ELOですね。
7曲目の"You Make Me Smile"もとてもメロディアスなナンバーです。
8曲目の"The Sleeper"は最初の部分から途中までは、Pete Bardensのキーボードが美しい幻想的なナンバーです。まるで、ニューエイジ・ミュージックを聴いているようです。それが途中から曲が転調して、ギター、キーボードとサックスが絡むFusionミュージックになります。これが素晴らしいFUsionなんです。このナンバーもPete Bardensの"Heart To Heart"に入っていても全く違和感はないでしょうね。
ラスト・ナンバーの9曲目"Rainbow's End"は本当にメロディが美しいバラード・ナンバーなんです。これは素晴らしいナンバーです。
Pete Bardensはこの"Breathless"を録音後、グループを脱退し、翌年の1979年に"Heart To Heart"を発表することになりますが、この"Breathless"を聴くと、その内容にも頷けます。
また、Camelは一般的にはAndrew Latimerのバンドとして認識されているようですが、少なくとも初期Camelにあっては、いわゆるCamelサウンドの立役者は、Pete Bardensだったのでは?と思います。
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