2006-10-31
Eddie Money / Playing For Keeps (1980)

この値段にはビックリ!!
Eddie MoneyのCDは結構安い値段で手に入りますが、このアルバムと1985年の"Where's The Party"の2枚だけは生産中止のためか、海外のネットショップを見ても50ドルは下らないほどの高額な値段が付けられています。
私も最近までこの2枚のアルバムは持っておりませんでしたが、このたび目出度く手に入れることが出来ました。
"Where's The Party"の方は今ブログを書いていて、ふと、AmazonジャパンのEddie Moneyのコーナーを覗いたら、マーケットプレイスに2500円で出てましたので、即購入の手続をしました。
ということで、まだ手元にはありませんが、ゲット出来ることとなって、とても驚いています。
3000円までだったら購入しようと決めていましたので、非常に嬉しいです。
今からCDが来るのを楽しみに待っています。
これで、Eddie MoneyのCDは全て手に入れることが出来そうです。
その内、私のHPで特集でもしたいです。
で、この"Playing For Keeps"ですが、1980年に出されたEddie Moneyの3rdアルバムです。
1st、2ndと結構話題になったアルバムですが、この3rdもそこそこヒットしたアルバムだったと思います。
プロデュースはあのRon Nevisonですが、この頃はまだそれほど有名ではありませんが、さすが良いアルバムを作っております。
Eddie Moneyは一応AORにジャンルされる人だと思いますが、多分にロックした音作りとなっていて、70年代後半から80年代前半のいわゆるいかにもAORした音とは若干違っています。
まあ、そこがこのEddie Moneyの魅力ですが。
このアルバムでは、1曲目の"Trinidad"と2曲目の"Running Back"が良く知られています。
1曲目の"Trinidad"はとてもポップなナンバーで、いかにもヒットしそうなそんなナンバーです。もちろん、バックでギターを弾いているのは、1stからの付き合いのJimmy Lyonです。
2曲目の"Running Back"は軽快なレゲエのリズムに乗ったナンバーで、最高にご機嫌な曲となっております。かなり出来が良いナンバーです。
3曲目の"The Wish"は、Eddie Moneyのサウンドを良く表したナンバーです。サウンド・アプローチが多分にロック的で、この辺が他のAORと違う所なんです。ロックしてますが、これは紛れも無くAORナンバーだと、私は思います。
4曲目の"Get A Move On"もロックしてますがポップです。ロックンローラーでAORアーティストEddie Moneyの真骨頂のナンバーですね。
5曲目の"When You Took My Heart"はメロディアスなポップ・ソングで、このナンバーは完全にAORしています。お薦めナンバーです。
6曲目の"Satin Angel"も軽快なナンバーで、Eddie Moneyのちょっとハスキーなヴォーカルが最高です。
7曲目の"Let's Be Lovers Again"は1曲目、2曲目同様このアルバムの中でヒットしたナンバーで、Valerie Carterとのデュエットが最高のメロディアスなAORナンバーとなっております。最高にいかしたバラード・ナンバーでこのアルバムの一押しです。
8曲目の"Nobody Knows"は一転して軽快なロック・ナンバーとなっております。
ラスト・ナンバーの9曲目"Million Dollar Girl"は出だしのギターの音がいかしたポップなナンバーとなっております。
Eddie Moneyは今も現役で、今年に入って、実に1999年の"Ready Eddie"から7年振りとなる11枚目のオリジナル・アルバム"Wanna Go Back"を自主制作で発表しております。
声に衰えがあるものの頑張っている姿を見る、ではなく聴けるということはとても嬉しい限りです。
一応アマゾンのネットプレイスで売っておりますが、さすが10000円を超える値段では手が出せないと思います。
でもAMAZON USA辺りでは34.99ドルで売ってました。
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2006-10-29
George Harrison / Living In The Material World - Remastered (2006)

2003年の"Let It Be Naked"に続く彼等のオリジナル・アルバム"LOVE"が2006年11月20日にリリースされます。
アメリカのラスベガスで公演中、Cirque du Soleil(シルク・ドゥ・ソレイユ)によるエンターテインメント・ショー『Love』から生まれた作品だそうです。
このショウ"LOVE"は、元々George Harrisonがシルク・ドゥ・ソレイユの創始者、Guy Laliberté(ガイ・ラリベルテ)氏に、映像とダンスと音楽を融合させたショーで「ビートルズの曲で何か出来ないか」と提案したのがきっかけだとされているようです。
また、このアルバムの内容は、楽器やヴォーカルなどをトラックごとに解体し、バラバラのパーツとパーツを組み合わせる事によって生まれたマッシュ・アップ的な作品となっているようで、彼等のナンバーがまるで新しいナンバーに生まれ変わっているということですので、早く聴きたいものです。
その他、John Lennonもので、映画のサントラとして最近発売されたので、"U.S. VS John Lennon"がありますし、今回紹介するGeorge Harrisonの"Living In The Material World"ですが、このアルバムは、73年に発表した名作アルバムの2006年最新リマスター盤となっております。
オリジナルのアナログ・テープからリマスターを施した最新音源に、ボーナス・トラックとしてシングルB面曲の“Deep Blue”“Miss O'Dell”が追加されています。
また限定盤はDVDが付いており、Eric Claptonを引き連れて行った91年の来日公演から“Give Me Love (Give Me Peace On Earth) ”のライヴ・パフォーマンス、未公開の“Miss O' Dell”“Sue Me, Sue You Blues”、アルバム作成時の貴重な映像などが収録されています。
音も格段に良くなっていて、オリジナル盤では聴けなかったバックのホーンの音なんか鮮明に聴こえます。
音に深みが増していて、申し分ない出来となっております。
歌詞の内容は多分に宗教的ですが、サウンドはGeorge流のAORといった内容となっております。
特にバラード・ナンバーの3曲目の"The light That Has Lighted The World"は華麗なピアノ(Nicky Hopkinsか?)から始まるメロディ最高の極上のバラード・ナンバーで、まさにAORしております。
また、5曲目の"Who Can See It"はRoy Orbisonにインスパイアされて作られた曲だそうですが、このナンバーで、絹の声を持った男Royでのヴォーカルを是非聴きたかったですね。とてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
8曲目の"Be Here Now"はアコースティカルなナンバーで、サウンドもいたってシンプルな感じが堪らないです。
10曲目の"The Day The World Gets 'Round”では、Georgeのファルセット・ヴォイスも聴ける、これまたメロディアスなバラードです。バックのピアノの音最高です。
11曲目の"That Is All"もバックのストリングスがとても華麗な壮大なバラード・ナンバーに仕上がっております。
1曲目の"Give me Love (Give Me Peace On Earth)"は、このアルバムからの大ヒットナンバーで、この曲を聴くと1991年のEric Claptonとの来日コンサートの風景を思い出します。また、このナンバーはボーナスDVDでその時の模様を見ることができます。
2曲目の"Sue Me, Sue You Blues"は結構好きなナンバーで、ここではGeorgeのドブロ・ギターを堪能することが出来ます。
また、このアルバムの中で一番先に好きになったナンバーがタイトル曲の6曲目"Living In The Material World"です。とにかく出だしのピアノでのリフがカッコ良いし、Ringo StarrとJim Keltnerのツイン・ドラムは圧巻です。さらにNicky Hopkinsのピアノの音もご機嫌ですし、バックのタブラの音も情緒を感じさせます。また、GeorgeのギターにJim Hornのサックス、もう言うことありませんね。
もう1曲、9曲目の"Try Some Buy Some"はThe RonettsのRonnie Spectorのシングル曲としても有名ですが、このGeorgeのヴァージョンも最高で、THE BEATLES時代のGeorgeのという感じの曲で、ABBEY ROADに入っていても違和感の無いナンバーです。とてもGeorgeらしいナンバーだと思います。なお、このナンバーだけPhil Spectorとの共同プロデュースとなっております。
4曲目の"Don't Let Me Wait Too Long"はセカンド・シングルに挙ったナンバーですが、なりほど、このアルバムで最もポップな出来ととなっています。このナンバーでもRingo StarrとJim Keltnerのツイン・ドラムがとても心地よいものとなっております。また、このナンバーは愛妻パティへ捧げられたナンバーらしいということです。
12曲目の"Deep Blue"とラスト・ナンバーの13曲目"Miss O'Dell"はりマスター盤のボーナストラックで、2曲ともシングルのB面に収められていたナンバーです。"Deep Blue"の出来はまあまあですが、"Miss O'Dell"はおまけといったところでしょうか?
"All Things Must Pass"に続き"Living In The Material World"がこうしてリマスターされたということは、次は"Dark Horse"に"Extra Texture"ってこと?
楽しみです。
2006-10-28
The Jeremy Spencer Band / Flee (1979)

こんなアルバムのCD化って誰が考えたのでしょうか?
AORが華やかし頃の70年代後半の1979年にこのアルバムは発売されました。
このアルバムの主役Jeremy Spencerは確かFleetwood Macと繋がっていた人だと記憶しております。
確かにこのアルバムも当時のFleetwood Macと共通する部分があります。
ヴォーカルはこのJeremy SpencerとMichael Fogartyという女性によるツイン・ヴォーカルですので、ちょうどStevie NicksとLindsey Buckinghamといった感じに近いですね。
流れてくるメロディもAORしていた時のFleetwood Macといったかんじでしょうか。
全曲洒落たポップロックですが、Jeremy Spencerのギターとヴォーカル、さらにMichael Fogartyのヴォーカルがいかした内容となっております。
特にタイトル・ナンバーの4曲目"Flee"は美しいピアノの音から入るバラード・ナンバーです。この曲はメロディも最高のAORナンバーです。このナンバーをCDで聴けるということは、とても嬉しいですね。
そのほかでは、1曲目の"Deeper"はディスコ・タッチのファンキーなナンバーでご機嫌の1曲です。
2曲目の"Sunshine"も軽快なナンバーで、このナンバーでのJeremy Spencerのギターの音はかなりいかしてます。
5曲目の"Cool Breeze"はMichael Fogartyのヴォーカルがいかしたバラード・ナンバーで、メロディも素敵ですし、Jeremy Spencerのギターの音色も素敵です。この曲もAORしたお勧めのナンバーです。
ラスト・ナンバーの"Travelin'"はJeremy Spencerのリード・ヴォーカルが聴ける軽めのタッチの曲ですが、このナンバーもメロディ最高です。
2006-10-24
Celestium / Sanctuary (1984)

このCelestiumは、ミレニウム、サジタリアスのプロデューサーGary Asherのプロジェクトの1984年の作品。
これが世界初CD化ということで、やっぱり、日本ていう国の音楽事情は最高です。
今回のプロジェクトでは、ヴォーカルにTom Kellyを指名してとのことらしいですが、このTomのハイトーン・ヴォーカルが、Gary Asherが作るサウンドにピッタリと合ってます。
このアルバムはキーボードが主体のサウンドで、AORという雰囲気ももちろんありますが、プログレといっても納得できる音となっています。
何と言ってもお薦めは、タイトル・ナンバーの1曲目"Sanctuary"で、モロAORしたメロディアスな曲です。それこそi-TENを彷彿させるナンバーで、Tom Kellyのヴォーカルはもう言うことはありません。この曲を聴くためだけに、このアルバムを手に入れる価値ありです。
2曲目の"Tender Is The Heart"も1曲目の負けないくらいのメロディアスなバラード・ナンバーで、最高のAORとなっております。バッキング・ヴォーカルはTommy Funderburkですから、これまた言うこと無しです。
3曲目の"Listen To The Spirit Sing"の出だしはプログレ風のキーボードから始まりますが、本編のメロディやバックの音はかなりポップです。
4曲目の"You Give me A Reason To Believe"はアコースティカルな感じのナンバーですが、一方で、壮大なスケール感を感じさせるナンバーでもあります。バックの音はほぼプログレといった感じです。このナンバーもかなりメロディアスで、お薦めです。
5曲目の"Children Of The Stars"のバックの音は前曲以上にプログレしております。このナンバーでもTom Kellyのヴォーカル、さらにTommy Funderburkとのコーラスは、もう最高です。メロディ・ラインも言うこと無しです。
6曲目の"Unfailing Power Of Love"の始まりのシンセの音とメロディは涙モノです。このナンバーでは、キーボード、シンセのほか、ドラムスの音が効果的に使われています。
7曲目の"I Will"はやはりプログレ風で、何となくTHE ALAN PARSONS PROJECT辺りの音を思い出させてくれます。このナンバーも他のナンバー同様、とてもメロディアスです。
ラスト・ナンバーの8曲目"Radiate"も壮大さを感じさせるナンバーで、このナンバーでもTom Kelly、Tommy Funderburkのコーラス最高です。
このプロジェクトの鍵は何と言ってもTom Kellyのヴォーカルで、もち違うヴォーカリストだったら、このような素晴らしいアルバムにならなかったと思いますね。
AORファンには待望の1枚だと思いますので、是非コレクションに入れるべきだと思いますね。
2006-10-22
Keane / Keane (2004)
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ラジオは殆ど聴きませんし、最近のTOP40には全く興味を持てませんでしたし。
このKEANEについては、UKのバンドだというくらいで、やっている音楽もOASISやBLURなどのUKパワーポップとか、メロコアのギターポップ・バンドだろう、と勝手に決めてかかっていました。
たまたま市内の中古ショップで390円で売りに出ていたので、この金額なら買っても損はないだろう、ということで購入したわけです。
ところが、1曲目を聴いただけで、事前の想像していたことが自分勝手の思い込みだとわかりました。
それからずっと聴き進むうちに、もうこれは素晴らしい!と感嘆せざるを得ませんでした。
全曲メロディアスでこれぞポップスといったナンバーのオン・パレードじゃありませんか。
最近聴いたアルバムで、これだけ驚愕したアルバムはなかったと思います。
全く期待しておりませんでしたので、驚きも最大級でしたね。
ピアノ、ギター、ドラムスのアンサンブルがとても特徴的なサウンドですが、とてもメロディアスで、かつ憂いを帯びた音にTom Chaplinのヴォーカルがピッタリと合っていて、これが最高に良い雰囲気を醸し出しているんです。
イギリス的湿り気を持ったサウンドで、これは、まさにBritish RockとうかBritish Popという音で、単にBrit Popでは済まされないサウンドだと思います。
私としては、あのOASISを聴いた時以上の、強烈な印象を受けました。
どちらかというと、OASISは、THE BEATLESの動の部分を深く受け継いでいると言えると思いますが、このKEANEは、THE BEATLESの静の部分、それもPaul McCartneyのバラード的な部分を受け継いでいると思いますね。
彼等のサウンドの要は、ピアノ・キーボード担当のTim Rice-Oxleyだと思います。
彼の演奏するピアノの音が各曲の哀愁度を高めていると言えます。
また、もう一人のメンバーでドラムスを担当しているRichard Hughesの存在も欠かせません。このKEANEの音を固めてくれています。
この3人のメンバーがいて、KEANEが成り立っていると思います。
全曲、捨て曲無しの強力の1枚ですが、特に、1曲目の"Somewhere Only We Know"を聴いた時の印象は強烈でしたし、3曲目の"Bend And Break"のポップさは、もう堪りません。
5曲目の"Everybody's Changing"や6曲目の"Your Eyes Open"は、メロディ最高の強力な1曲です。
7曲目の"She Has No Time"はTomのファルセット・ヴォイスをいかした最高のバラード・ナンバーです。
打って変わって8曲目の"Can't Stop Now"はこれぞポップスといったナンバーです。
9曲目の"Sunshine"を聴いていると、そういえば、THE KORGISにもかなり通じる部分もあるのではないでしょうか。
10曲目の"Untitled 1"は、彼等のそれぞれのパートがいかされたナンバーで、KEANEの特徴を良く現しているナンバーだと思います。
とにかく、このKEANEですが、私にとって久し振りに本気に興味を持たせてくれたバンドです。
2006-10-20
Tommy Shaw / Girls With Guns (1984)

彼のアルバムは、このアルバムを含め2ndの"What If"、3rdの"Ambition"と全てが廃盤となっていて、この1stと2ndは異常ともいえるほど、ネットで高額取引されています。
この1stよりも、"Jealousy"を収めた2ndの方が有名ですが、この1stもかなり良く出来た産業ロック・アルバムだと思います。
Tommy Shawはもちろん、あのSTYXのヴォーカリストでギタリストですが、同じSTYXのDennis DeYoungはどちらかというとSTYXのAOR的サウンドといった部分を受け持っていましたが、このTommy Shawはハードロック的なサウンドを受け持っていたと言えます。
彼等のソロ作品を聴くと一目瞭然です。
私としては、どちらかというとDennis DeYoungの音の方が好きですが、Tommy Shawのアルバムももちろん大好きです。
で、このアルバムですが、プロデュースはASIAやJOURNEYでも有名な産業ロック界の鬼才Mike Stoneが担当しております。
タイトル・ナンバーの1曲目"Girls With Gun"は邦題を「恋の標的」というタイトルで、リズミカルなナンバーで曲の出だしは何となくKenny Logginsの"Footloose"に似ています。元気溌剌としたFunnyなナンバーで、シングル・カット向きです。
2曲目の"Come In And Explain"は邦題は「素直な気持ちで」で、かなり音としてはハードです。Tommyのギターの音がカッコ良いナンバーとなっています。
3曲目の"Lonely School"は、キーボードを従えた壮大なサウンドのナンバーで、これが最高に良く出来たメロディアスな曲なんです。途中のTommyのギター・ソロにはイチコロです。このナンバーはかなりお薦めのナンバーです。
4曲目の"Heads Up"はKenny Logginsとの共作で、The Doobie Brothersを思わせるAORナンバーとなっています。バックのピアノの音がとても良い雰囲気を出しておりますし、後半のTommyのギター・ソロも圧巻です。
5曲目の"Kiss Me Hello"はメロディアスなバラード・ナンバーで、これぞ産業ロックのバラードいった壮大なナンバーです。
6曲目の"Fading Away"はSTYXに通ずるプログレッシヴ的なナンバーです。
7曲目の"Little Girl World"で邦題は「少女の世界」、アコースティカルなナンバーで、AOR的でもあります。フルーゲル・ホルンみたいな音(シンセかも)も使われていて、この辺りはTHE BEATLES的かも。
8曲目の"Outside In The Rain"はCarol Kenyonという女性とのデュエット・ナンバーで、なかなか印象的な曲です。
9曲目の"Free To Love You"はキャッチーなメロディを持ったこれぞ産業ロックといったナンバーです。この辺は、さすがMike Stoneのプロデュースといったところですね。このナンバーも特にお薦めです。
ラスト・ナンバーの10曲目"The Race Is On"はBILLY JOELのバックでもサックスを吹いているRichie Cannataのソロが聴けるAORチックのナンバーです。バックのピアノの音も華麗です。
それにしても、中古市場でもバカ高いこのアルバムですが、Wounded Bird Records辺りから再発されないでしょうか?
私が持っているCDは、e-Bayで購入した偽者(本物からのコピーで、ジャケットは普通のプリンターで印刷したものより若干良い程度)ですが、それでも40ドル近くしました。
再発を切に望みます。
2006-10-19
John Oates / Phunk Shui (2002)

特に、アルバム"H2O"では、"Italian Girls"といった最高にいかしたナンバーを作曲し、また最高のヴォーカルを聴かせてくれていました。
そんなJohn Oatesの1stソロ・アルバムが本日紹介します"Phunk Shui"です。
このアルバムは2002年に発表されたもので、現在まで、彼の唯一のソロ・アルバムです。
このアルバムに収められている曲もかなり良いですし、ヴォーカルも味があって最高だと思いますので、もっと、もっとアルバムを発表しても良いアーティストだと思いますが。
1曲目の"Color Of Love"はこのアルバムのタイトルを良く現したとてもファンキーなナンバーで、John Oatesの最高にファンキーなギターのカッティングを聴けます。このナンバーの出来は最高です。
2曲目の"It Girl"でもJohn Oatesのギターは最高です。マイナー調のメロディを持ったナンバーで、この曲の出来もかなり良いです。
3曲目の"All Good People"はハート・ウォーミングがアコースティカルなバラード・ナンバーです。すぐにでもメロディが口ずさめそうなポップス・ナンバーでもあります。このナンバーも申し分ありません。
4曲目の"Love In A Dangerous Time"は打ち込み主体のサウンド・スタイルですが、メロディがいかしてますので、その辺はあまり気になりません。
5曲目の"Unspoken"は再びメロディアスなバラード・ナンバーで、特に、John Oatesのヴォーカルが光っております。このナンバーもアコースティカルでハートウォーミングなナンバーとなっております。
6曲目の"Soul Slide"はタイプとしては、ロックンロール・ミュージックだと思いますが、メロディアスでかなりいかしてます。John Oatesのヴォーカルも最高です。
7曲目の"Go Deep"は若干重ためのナンバーです。まさに"Go Deep"といったタイトルとおりのナンバーだと思います。
8曲目の"Little Angel"は再びアコースティカルなバラード・ナンバーです。John Oatesの裏声を使ったヴォーカルがとてもいかしてます。
9曲目の"Beauty"もアコースティカルなナンバーです。このアルバムは全体的にこようなアーコースティカルなナンバーが多く、とてもハートウォーミングなアルバムだと思いますね。
タイトル・ナンバーの10曲目"Phunk Shui"は、タイトルとおりファンキーな出来となっております。ギターのカッティングがとてもカッコ良いです。
11曲目の"Electric Ladyland"はこのアルバムのうち、唯一のカヴァーで、オリジナルはもちろんあのJimi Hendrixです。この曲は、オリジナルと全く違ったアレンジで、どちらかというとアコースティックな感じに仕上がっております。
ラスト・ナンバーの12曲目"Mona Lisa's Eyes"はとても綺麗なナンバーで、メロディもとても良いいかしたナンバーです。
こんなに良く出来たアルバムなのに、あまり話題にならなかったのが、とても残念です。
少なくともAORファンからは受けるアルバムだと思いますので、AORファンでこのアルバムを聴いていらっしゃらない方がおりましたら、是非どうぞ。
2006-10-18
The Holograms / Thank You Whatever Comes (1996)

このプロジェクトのメインはDanny Powersなるマルチ・プレーヤーです。
女性ヴォーカルはFran Lucciという人で、歌の上手さもそこそこです。
また、バック・ミュージシャンのはPeter Beckettという名前で、ピアノ、オルガンを担当、とありますが、あのPLAYERのPeter Beckettか?
メロディが良い聴き易いナンバーが結構収められておりますので、AORファンには受けると思います。
2曲目の"Makes No Sense"はどことなく聴いたことのあるようなメロディで、ポップでとても良い曲です。これは、まさにAORナンバーでしょう。
3曲目の"Cryin' In My Sleep"もポップで洒落たナンバーです。メロディも良いですし、お薦めです。
4曲目の"Stay With Me Tonight"はヒット性のあるナンバーで、このアルバムの中でも最もポップです。シングル・カット向きのナンバーです。
5曲目の"Anyway The Wind Blows"はこのアルバムの一押しのナンバーで、ピアノとギターの音から始まるメロディアスなバラード・タイプのナンバーで、最高にいかしてます。
6曲目の"Everything"はメリハリのあるノリの良いナンバーです。バックの音も少しばかりハードです。
7曲目の"Ghosts"は再びメロディアスなバラード・タイプのナンバーで、この曲のヴォーカルのメインははDanny Powersですが、Fran Lucciがデュエットで参加しております。
9曲目の"Thank You Whatever Comes"はアルバムのタイトル・ナンバーで、美しいピアノ・ソロから入るバラード・ナンバーです。このナンバーも5曲目に負けないくらい良く出来たナンバーです。メロディアス度抜群のナンバーです。これはお薦めです。
10曲目の"Someday"も曲調はとてもポップで、メロディの良く出来ています。このナンバーもかなり良いです。
12曲目の"Testimony"では、Dannyのギターの音が最高にいかしてます。バックの音は素晴らしいです。また、とてもメロディアスです。
ラスト・ナンバーの"What7s Wrong With This Picture"では、再び、Dannyのヴォーカルが聴けます。とてもいかしたデュエット・ナンバーとなっております。
全体的な雰囲気やサウンドは、BOY MEETS GIRLに似ております。
BOY MEETS GIRLがお好きな方であれば、間違いなく気に入ると思います。
2006-10-15
Dan Seals / Harbinger (1982)

国内盤が以前出てましたが、廃盤となっていてネットではかなりの値段も付いていました。
それが、最近になってあのWounded Bird Recordsから、前作の"Stones"と併せて再発となりました。
England Dan & John Ford Coleyからのファンの私にとっては、その後の彼の作品はモロ、カントリー・ミュージックとなってしまって、大いに失望しましたが。
この"Harbinger"は、それこそAORの真ん中にある作品です。
プロデュースはお馴染みのKyle Lehningが担当しております。
ほぼ、全曲メロディアスなバラード・タイプの曲が収められている中で、とても光っているナンバーが、5曲目の"It Will Be Alright"です。このナンバーはもちろんあのAIRPLAYのナンバーですが、AIRPLAYよりもさらにソフィティケートされたアレンジとなっており、最高にお薦めのナンバーとなっております。
1曲目の"Can't Get You Out Of My Mind"はピアノの音とバックのベース、ドラムスの刻むリズムがカッコ良いメロディアスなAORナンバーとなっております。
2曲目の"I Could Be Loving You Right Now"もメロディアスなナンバーで、バックのギターの音がそそります。とてもいかしたバラード・ナンバーとなっております。
3曲目の"It's Not Gonna Be That Easy"はこれぞAORといったナンバーで、Dan Sealsの伸びやかなヴォーカルがいかしてます。
4曲目の"In My Heart"は軽めのサウンドを持ったメロディアスなAORといった雰囲気でしょうか。
6曲目の"I Don't Believe I'll Fall In Love Again"はアコースティカルでハートウォーミングな感じのナンバーです。カントリー歌手が歌うバラード・ソングといった感じのナンバーで、後のDan Sealsを感じさせる一面もあります。
7曲目の"Once In A While"は心温まる感じのポップス・ナンバーです。
8曲目の"Up To Me"も最高にメロディアスなAORナンバーで、かなりお薦めのナンバーです。バックのキーボードの雰囲気が最高です。
9曲目の"Not Every Heart Succeeds"はバックのギターとキーボードの音がいかしたこれぞAORといったナンバーで、このアルバムの中でも5曲目につぐ出来だと思いますね。これはかなりお薦めですね。
10曲目の"Bad News"は曲の出来がイマイチかな?でも、聴き込めばそれなりかも。
ラストナンバーでタイトル曲の"Harbinger, Sage Or Fool"は6曲目に似たタイプのナンバーです。アコースティカルなバラード・ナンバーですが、私としてはなんか物足りなさを感じます。AORでも、アコースティック系よりもエレクトリック・ギターとキーボードが主体のサウンドの方が好きなもので。
2006-10-14
Jim Messina / Messina (1981)

1stのインパクトはないけど、良く出来たアルバムだと思います。
何せ、1stには"Seeing You (For The First Time)"というAORの最高傑作が収められていましたので、この2nd、次の3rdはとても影が薄い存在になっております。
でも、この2ndですが、出来は悪くありません、というよりかなり良いかも。
1曲目の"Money Alone"はとてもファンキーというかソウルっぽいサウンドのかなりいかしたナンバーです。このアルバムのギターはもちろんJimmy Messinaが弾いていますが、ドラムスは全曲Jeff Porcaroが叩いています。この1曲目でのギターの音とドラムスは最高にカッコ良いです。
2曲目の"Sweet Love"では、曲全体のリズムがとても良く、それに被さるようなピアノの音とJimmy Messinaのギターのカッティングといい、これもご機嫌なナンバーです。
3曲目の"Break The Chain"はJimmyお得意のな雰囲気を持ったナンバーで、曲にキレがありますし、鼻にかかったようなJimmy Messinaのヴォーカルがとても良いです。途中のJimmyのギター・ソロは圧巻です。
4曲目の"Child Of My Dreams"は、Jimmyのアコースティック・ギターから入るバラード・ナンバーです。この曲は、コーラスが美しいナンバーとなっております。
5曲目の"Whispering Waters"は、フォーキーな感じのアコースティック・ナンバーです。このナンバーでもコーラスがいかしていて、まるで、Loggins & Messinaという感じのナンバーとなっております。
6曲目の"Lovin' You Every Minute"はパーカッションの音がご機嫌のトロピカル溢れるナンバーとなっていて、この辺のサウンドは1st譲りでしょうか?まあ、これがJimmyの魅力でもありますが。
7曲目の"Stay The Night"は、Pauline Wilsonとのデュエット・ナンバーです。ブルース・フィーリングが溢れたナンバーですが、メロディ最高のバラードとなっております。Jimmyのギターもブルージーで、さらにNeil Larsenのオルガンが良い音を出しています。このナンバーはお薦めですね。
8曲目の"It's All Right Here"はメロディ派イマイチですが、この曲でもJimmyのギターがいかしてます。
ラスト・ナンバーの9曲目"Move Into Your Heart"は、Tom Hensleyの美しいピアノから入る若干カントリー・フレーバーの香りがするバラード・ナンバーですが、とてもメロディアスな曲となっております。
このJimmyの2ndですが、3rd同様、今ではかなりのレア盤となっているようです。
1stばかりが注目されておりますが、この2ndや3rdアルバムも良く出来たAORアルバムだと思います。
2006-10-09
Vanilla Fudge / The Return (2002)

ジャケットをみても判るとおりアルバム・デザインは彼等の1stアルバムのまるで焼き直しといった感じで、ちょっと見はパロディかと思ってしまします。
しかしながらサウンドは昔ながらの力強い音で、このアルバムへの意気込みがひしひしと伝わってきます。
このアルバム発表当時、既に50代後半ということですから、ホント、元気です。まあ、Carmine Appiceなんかバリバリの現役ですからね。
再結成のメンバーは、Carmineのほか、Tim Bogert、Vinnce Martellのオリジナル・メンバーに加え、オルガンにBill Pascaliというこれも50代のプレーヤーが参加しております。
もう最高にカッコ良い中年バンドのアルバムとなっております。
収められているナンバーは、彼等の大ヒットナンバーのほか、昔からカヴァー曲にはアレンジの凄さに定評がありましたが、今回は、'N SyncやBack Street Boysのヒットナンバーなんかもカヴァーしており、これがまた出来が良いのです。
彼等の人気を不動のものとしたあの超有名曲"You Keep Me Hanging On"、"Shotgun"、"She's Not There"さらには"Season Of The Witch"のほかに、'N Syncの"Tearin' Up My Heart"、Back Street Boysの"I Want It That Way"とか"People Get Ready"、"Ain't That Peculiar"や"Do You Think I'm Sexy"といったご存知のナンバーも収められております。
2曲目の"You Keep Me Hanging On"はほぼオリジナルに近いものですが、この曲に限らず、VANILLA FUDGEのどのナンバーでもオルガンという楽器の働きが重要な位置を占めております。この再結成バンドでは、Bill Pascaliが担当しておりますは、オリジナル・メンバーのMark Steinに全く劣るということはなく、これぞVANILLA FUDGEという音を出しています。とにかく、このナンバーは最高にサイケデリックでカッコ良いナンバーです。
3曲目の"Tearin' Up My Heart"は'N Syncなるボーイズ・グループのナンバー(このアルバムを聴くまで、全く知りませんでしたが)で、とてもメロディアスなバラード・ナンバーです。このVANILLA FUDGEヴァージョンは7分強というナンバーに仕上がっていますが、曲の出だし部分はオルガンとドラムスの長いソロが続く、まさにVANILLA FUDGE流のアレンジが最高です。それに続いてTim Bogertのヴォーカルが続きますが、オリジナル(これもこのアルバムを聴いてから初めて聴きましたが)のメロディ・ラインを壊すことなく、彼等流の最高にいかしたバラード・ナンバーとなっています。
4曲目は"SHotgun"で、オリジナルもハードロックしてましたが、このヴァージョンも力強いハードロック・ナンバーに仕上がっていて、全く衰えを感じさせません。
5曲目の"People Get Ready"はそれこそ色々な人がカヴァーしておりますが、最もいかしていたのは、Rod Stewartのヴァージョンでしたが、Carmine Appice辺りは結構色々な人とこのナンバーをセッションしたと思います。
6曲目の"Take Me For A Little While"は60年代のソウル・ミュージックのリメイクで、この辺の選曲も最高です。
7曲目の"Good Good Livin'"と9曲目の"Need Love"は彼等のオリジナル・ナンバーで、これもご機嫌なハードロック・ナンバーに仕上がっています。
8曲目の"I Want It That Way"はBack Street Boysのカヴァーですが、このナンバーのアレンジも3曲目同様にVANILLA FUDGE然としております。オリジナルを料理する才能には本当に驚かされます。この曲の出来もかなりいかしてます。
10曲目の"She's Not There"も色々な人がカヴァーしておりますが、このナンバーに関してはTHE ZOMBIESのオリジナルが最も良いですが、カヴァーとしてはSANTANAのヴァージョンが好きです。
11曲目の"Season Of The Witch"は、Donovanがオリジナルですが、このナンバーも2曲目の"You Keep Me Hanging On"同様にVANILLA FUDGEのヴァージョンで一躍有名になったナンバーです。
ラスト・ナンバーの12曲目"Do Ya Think I'm Sexy"は、Rod Stewartの大ヒットナンバーですが、このナンバーはRod とCarmineのペンによるもので、このVANILLA FUDGEのヴァージョンではテンポを落としたアレンジとなっております。CarmineのドラムスとTimのベースのリズム・コンビが最高の音を出しています。
このアルバムでは、VANILLA FUDGEの本気が伝わってきます。彼等の昔からのファンには特にお薦めです。全く衰えは感じません。
2006-10-08
Michael Sciuto / Edge (1999)

この二人が結成したバンドBANGING RUSHにはちょっと失望させられましたが、このMichaelのアルバムはかなり良く出来たハードポップ・アルバムに仕上がっています。
このMichaelですが、兄Tony Sciutoの大ヒットAORアルバム"Island Nights"にもベースとバッキング・ヴォーカルで参加しておりました。
Michaelのヴォーカルも兄貴に負けないくらいの上手さで、このソロ・アルバムでもなかなか良い声を聴かせてくれています。
このアルバムの良いところは、メロディが良いこともありますが、サウンドが若干ハードでエッジが効いているところでしょうか。
Michaelはベースのほか、キーボードとリード・ギターなんかも弾いています。
また、バックでは、兄のTonyがリード・ギターとバッキング・ヴォーカルを担当しております。
1曲目のタイトル・ナンバー"Edge"は、タイトル通りハードでエッジが効いた曲となっております。また、メロディがいかしており、かなり良く出来た産業ロックといったところでしょうか。なお、この曲では、Tony SciutoとSammy Egorinが曲作りに参加しております。
2曲目の"Broken Heart In Paradise"はハードながらもポップ性溢れたナンバーとなっております。この曲でのMichaelのヴォーカルはかなりカッコ良いです。
3曲目の"Every Night I Wonder"は、結構盛り上がるナンバーで、音は幾分ハードですが、曲の感じとしてはAORですね。かなり良く出来たナンバーだと思いますね。
4曲目の"I Had A Dream Last Night"は音にキレがあるナンバーで、この曲での各楽器のパートがとてもいかしてます。特にMichaelのチョッパー風のベース、おそらくTonyのギター・ソロ、さらにはTaso Kotsosなる人物のドラムスと、どれもカッコ良いです。
5曲目の"Perfect Weather"でもMichaelのベースの音がカッコ良いです。リズム主体のナンバーで、とてもファンキーに仕上がっています。
6曲目の"Our Love"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーで、出だしのピアノの音は最高です。まあ、バラード・ナンバーを歌わしたら、兄貴のTony Sciutoにはかなわないですが、それでも、かなり歌はいけてます。このアルバムの一押しナンバーです。
7曲目の"Human Race"は、アルバムの中で最もハードなナンバーです。まあ、この辺は、Co-ProducerとしてDavid Praterの名前もありますので、その影響かも。
8曲目の"Art Of Love"もカッコ良いピアノの音から入るナンバーですが、アップテンポでメロディアスかつポップなナンバーです。この曲の出来もまあまあです。
9曲目の"Stand By Me"はメロディアスでハードなポップ・ナンバーです。このナンバーでは、特にバックのコーラスがいかしてますし、バックの音も最高です。お薦めの1曲です。
10曲目の"One Love To Give"は、"Island Nights"風のストリングスから入るバラード・ナンバーです。このナンバーでもバックのピアノがとても美しい音を奏でており、メロディアスないかしたナンバーとなっております。
ラスト・ナンバーの11曲目"Livin In The 60's"は、かなりサイケな音のナンバーで、60年代の音、特にThe Beatlesに通ずる音作りをしている、面白いナンバーです。そういえば、あのBANGING RUSHでもTHE DOORSの"Light My Fire(ハートに灯をつけて)"をカヴァーしていましたね。
2006-10-07
Christopher Cross / Every Turns Of The World (1985)

プロデュースはMichael Omartianですが、1stみたく豪華絢爛なバック・ミュージシャンを揃えていなし、バックの音が若干エレポップ化したというのが原因かも。
でも、良く聴いてみるとメロディはとても良いし、曲の出来も悪くないと思います。
Christopher Crossのギターの腕前はかなり知られており、このアルバムでは、全てのソロを彼が弾いています。
もちろん、キーボードはMichael Omartianが、ベースはあのJoe Chemay(Joe Chemay Band名義のアルバムも良く出来たAORアルバムです)が、ドラムスはLAの超有名なセッション・プレーヤーのJohn Robinsonという布陣となっております。
Christopher Crossの透き通ったヴォーカルは相変わらずで、1曲目のタイトル・ナンバー"Every Turn Of The World"は、Michael Omartianのシンセサイザーがカッコ良いメロディアスなナンバーです。途中のChristopher Crossのギター・ソロも圧巻です。
2曲目の"Charm The Snake"は、出だしのギターの音が若干ハードで、Christopher Crossの曲としてはリズムに主体を置いた珍しいナンバーと言えるでしょう。
3曲目の"I Hear You Call"は、曲にメリハリがあるポップなナンバーですが、アレンジがイマイチという感じも。
4曲目の"Don't Say Goodbye"は、これぞChristopher Crossというメロディアスなナンバーで、1stアルバムに入っていても違和感がない、そんなナンバーです。
5曲目の"It's You That really Matters"も4曲目と以上にメロディアスなナンバーです。このナンバーはさすがChristopher Crossですし、Michael Omartianだと思いますね。
6曲目の"Love Is Love (In Any Language)"は跳ねた感じのポップなナンバーです。まあ、この曲の出来はイマイチかも。
7曲目の"Swing Street"は、とてもポップな感じのナンバーです。この曲でのバックのサックスの音がアクセントとなっていてとても良いです。また、コーラス・ワークが素敵なナンバーです。
8曲目の"Love Found A Home"は、ア・カペラのコーラスから入るとてもメロディアスなバラード・ナンバーで、とても良く出来たナンバーです。何となくホンワカする感じの曲です。
9曲目の"That Girl"は、バックの音がホンノリニューウェーヴした感じの曲です。メロディが良いのに、このアレンジでは、曲を壊しているかも。アレンジを変えれば、とても良い曲となると思うので、ちょっと残念です。
ラスト・ナンバーの10曲目"Open Your Heart"は、このアルバム一押しのナンバーです。メロディアスなバラード・ナンバーで、これこそChristopher Crossです。最高のナンバーです。
久し振りにこのアルバムを聴きましたが、中には?っていう曲もありますが、その辺は愛嬌っていうもんです。
もちろん1stアルバムには及びませんが、それでも、かなり良く出来たAORアルバムだと思います。
2006-10-06
Loverboy / Love Songs (2003)

毎日、アップするのも結構大変で、今日のアルバムをセレクトして何を書こうかと構えてしまうと、これがなかなか書けないものなんですね。
前回はPaul DeanのプロジェクトBLACKSTONEを紹介しましたが、今日はLOVERBOYのアルバムを紹介します。
彼等のオリジナル・アルバムは、現在まで計6枚出されています。
今でも1stや2nd辺りは安い価格ですぐにも手に入りますが、1983年の"KEEP IT UP"や1985年の"LOVIN' EVERY MINUTE OF IT"は入手が難しい状況にあります。
また、ベスト・アルバムは何種類か出ておりますが、この中でも一番のアルバムが今回紹介します"LOVE SONGS"です。
タイトルから判るとおり収められているナンバーはポップでメロディアスな楽曲ばかりで、先の2枚のアルバムからも何曲かセレクトされています。
2曲目の"Hot Girls In Love"と6曲目の"One-Side Love Affair"は彼等の3rdアルバム"KEEP IT UP"からのナンバーで、どちらもノリの良いラヴ・ソングですが、特に"Hot Girls In Love"は大ヒットしたご機嫌の1曲です。
1曲目の"This Could Be The Night"と12曲目の"Lovin' Every Minute Of It"は彼等の4thアルバム"LOVIN' EVERY MINUTE OF IT"からのナンバーです。"This Could Be The Night"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーですし、"Lovin' Every Minute Of It"はソウルフルに歌い上げるMike Renoのヴォーカルが最高にカッコ良いナンバーです。
また、7曲目の"Lucky Ones"は2ndアルバムからのナンバーで、同じアルバムに収められている"Working For The Weekend"にも匹敵するカッコ良い産業ロック・ナンバーです。
そして、彼等の1stアルバム"LOVERBOY"からは、"Always On My Mind"が5曲目に収められておりますが、このナンバーでのPaul Deanのギターと音のポップさは堪りません。
さらに、彼等の最高のとも呼べるバラード・ナンバーの"Heaven In Your Eyes"が4曲目に収められております。このナンバーは映画"TOP GUN"のサントラの挿入歌ですが、メロディ最高の言うこと無しのナンバーです。
もう1曲、映画"FOOTLOOSE"で使われたMike RenoとAnn Wilsonのデュエット・ナンバー"Almost Paradise"は、Eric Carmenのペンによるナンバーですが、それこそ永遠のバラードとも言える曲で、もう涙が出そうです。また、このナンバーはテレビ・ドラマの「金曜日の妻たちへ」にも使われておりましたね。
ということで、LOVERBOYのメロディアスでポップな曲ばかりが入っているこのベスト・アルバムですが、オリジナル・アルバムを全て持っている人にも、また、これからLOVERBOYを聴こうとしている人にもお薦めの1枚です。
"Heaven In Your Eyes"と"Almost Paradise"は本当に名曲です。
なお、収録曲は、
1 This Could Be The Night
2 Hot Girls In Love
3 Take Me To The Top
4 Heaven In Your Eyes
5 Always On My Mind
6 One-Sided Love Affair
7 Lucky Ones
8 Love Will Rise Again
9 When It's Over
10 Lady Of The 80's
11 Sword And stone
12 Lovin' Every Minute Of It
13 Almost Paradise