2007-04-30
The Crusaders / Those Southern Knights (1976)

The Crusaders史上最強のメンバーが終結したのも、その理由の一旦だと思いますね。
Robert "Pops" Popwell (B) の加入が大きかったですね。
ラインナップはほかに、Wayne Henderson (Tr)、Wilton Felder (Sax)、Joe Sample (Key)、"Stix" Hooper (Dr)、Larry Carlton (G) と6人の最強のメンバーが揃っています。
Fusion Musicが華々しき頃の1976年に私は初めてThe Crusadersのサウンドを聴きました。
1曲目の"Spiral"を聴いた時の驚きは、今でも覚えています。曲が最高にいかしていたし、とにかくLarry Carltonのギター・プレイに涙しましたね。このギター・プレイを聴くと、後のLarry Carltonのアルバム「夜の彷徨」の伏線だった、そういったLarryのギタープレイです。Joe Sampleのペンによるナンバーで、彼のキーボード・プレイやRobert "Pops" Popwellのベース・ラインといい、もう最高です。いう事無しの最高傑作です。
2曲目の"Keep That Same Old Feeling"はヴォーカル入りのナンバーです。Robert "Pop" Popwellのリード。ヴォーカルによるナンバーで、とてもファンキーなノリの良い曲で、作曲したWayne Hendersonのトロンボーン・ソロとJoe Sampleのピアノ・ソロがとてもカッコ良いです。
3曲目の"My Mama Told Me So"は再びJoe Sampleのペンによるナンバーで、全体的にLarry Carltonのギター・プレイが最高のナンバーです。また、Wilton Felderのサックス・ソロやJoe Sampleのピアノ・ソロもご機嫌です。
4曲目の"'Til The Sun Shines"はLarry Carltonのペンによるナンバーで、彼のソロ・アルバムに入っている"(It Was) Only Yesterday"を彷彿させるメロディアスなバラード・ナンバーです。ギターのトーンも"(It Was) Only Yesterday"風でもういうことないですね。
5曲目の"And Then There Was The Blues"でもLarry Carltonのギター・プレイは光っています。10分弱の大曲ですが、全くといって良いほど飽きることがないナンバーです。Larry CarltonのギターとWilton Felderのサックスの音がブルージーですが、Joe Sampleのピアノはジャジーです。曲のテンポとしてはミディアム・スローといった感じで、夜中に聴くにはもってこいのナンバーだと思いますね。
6曲目の"Serenity"はWilton Felderのペンによるスロー・バラードのナンバーです。Joe Sampleのキーボード・プレイ、Wilton Felderのサックス・プレイは申し分ありません。盛り上がりのあるナンバーです。
ラスト・ナンバーの7曲目"Feeling Funky"はRobert "Pops" Popwellのペンによるファンキーな1曲です。Robrt "Pops" Popwellのチョッパー風のベースの音が堪りません。
それにしても、最高の1枚ですね。
このアルバムがあったから、Larry Carltonの最高傑作「夜の彷徨」が出来上がった、と思いますね。
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2007-04-29
Brand X / Unorthodox Behaviour (1976)

Phil Collinsがバンドにいたということは知っておりましたが、今日までそのサウンドを聴いたことがなかったのです。
1976年の発表ということで、AOR系の音を聴いていた時期でしたので、聴く機会がなかった、ということだったのかも。
そういうこともあり、1曲目の"Nuclear Burn"を聴いてのけぞりそうになりました。
これって、Fusionでしょう。
で、いろいろ調べてみると、ブリティッシュ・ジャズ・ロックという言葉なんかも出てきたりしてます。
メンバーは、Phil Collins (Dr)のほか、John Goodsall (G)、Robin Lumley (Key)、Percy Jones (B)の4人組で、演奏力はかなりのハイレベルです。
全ての楽器で最高の音を出していますが、私が最も気に入ったのが、John Goodsallのギタープレイです。
ぐいぐい押してくるギターの音はもう最高ですし、ギターのトーンが素晴らしいです。
1曲目の"Nuclear Burn"は本当に最高の1曲です。このナンバーでのJohn Goodsallのギターはほれぼれします。サウンドは、モロ、Fusionです。メロディも最高で申し分ありません。
2曲目の"Euthanasia Waltz"では、John Goodsallのアコースティック・ギターが聴けます。また、このナンバーでは、Robin Lumleyのキーボード・プレイがかなりいかしてます。もちろん、Phil Collinsのスティック捌きも最高ですが。
3曲目の"Born Ugly"では、Percy Jonesのベース・プレイが際立っています。最高にファンキーなサウンドで、カッコ良いという言葉が似合うナンバーとなっております。
4曲目の"Smacks Of Euphoric Hysteria"は、Phil CollinsのドラムスにPercy JonesのベースとRobin Lumleyのキーボードが絡み、遅れてJohn Goodsallのギターが絡み合うナンバーで、それぞれのメンバーの力量が素晴らしいということを証明してくれる、そんなナンバーです。かなりジャズっぽいナンバーです。
5曲目のタイトル・ナンバー"Unorthodox Behaviour"は、フリーフォームなジャズといった趣のナンバーです。
6曲目の"Running Of Three"は,再び4人の息が合ったナンバーです。最高の演奏です。
ラスト・ナンバーの7曲目"Touch Wood"はメロディアスなバラード・ナンバーです。蝶のように舞うRobin Lumleyのピアノの音が最高です。
このアルバムは本日市内の中古ショップで手に入れたもので、値段は800円でした。
また、このアルバムと一緒に彼等の"Morrocan Roll"と"Livestock"の2枚のアルバムもそれぞれ800円で手に入れてきました。
これら2枚のアルバムを聴くのが楽しみです。
2007-04-28
Planet 3 / A Heart From The Big Machine (1990)

このアルバムを聴いて先ず思ったことは、AIRPLAYでの双頭の一人David Fosterはここにいなく、彼のピアノやアレンジはありませんが、これは紛れもなくAIRPLAYの進化形ということです。
私としては、AIRPLAY名義の2ndアルバムでも良かったのでは、と思っております。
人によっては、Jay Graydon、David Foster、Tommy Funderbergの3人がいて、AIRPLAYだと言うかもしれませんが、このPlanet 3で聴けるサウンドはAIRPLAYそのものだと思いますね。
Glen Ballardのキーボード・プレイだってDavid Fosterに負けていませんし、Clif MagnesのヴォーカルもTommy Funderbergほどじゃないけどハイトーンで良い声を聴かせてくれています。
映画「セント・エルモス・ファイア」のサントラに、Peter BeckettのヴォーカルによるAIRPLAY名義のナンバー"Stressed Out (Close to the Edge)"が収められておりましたが、このナンバーよりもこのPlanet 3の方が遥かにAIRPLAY的だと思います。
1曲目の"Born To Love"はこのアルバムを最初に聴いた時に真っ先に気に入ったナンバーでした。最高にカッコ良いJay Graydonのギター・ソロから始まるナンバーで、AIRPLAYに収められていても全く違和感がない産業ロック的なナンバーです。メロディもカッコ良いです。
2曲目の"From The Beginning"でもJayのギター・ソロは言うこと無しですし、ヴォーカルをTommy Funderbergに替えればAIRPLAYになります。
3曲目の"Insincere"は最高にいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。もうこれはAIRPLAYそのものです。Glenn Ballardのキーボード・プレイが光っております。このアルバムでも1,2を争うナンバーだと思いますね。
4曲目の"Criminal"はミディアム・テンポの打ち込み主体のナンバーですが、曲の出来も良く、カッコ良いという言葉が似合うナンバーとなっております。
5曲目の"I Don't Want To Say Goodnight"は邦題が「永遠の夜を君と」というナンバーです。確か日本でテレビ番組の主題歌として使われたナンバーだったと思います。このナンバーもメロディアスなバラード・ナンバーで、モロAIRPLAY的なナンバーとなっております。
6曲目の"Welcome To Love"は、メロディがイマイチですが、さすがJayのギター・ソロは最高です。
7曲目の"The Day The Earth Stood Still"はミディアム・スローのメロディアスなナンバーです。このナンバーは曲も良く出来ています。お薦めの曲です。
8曲目の"Only Your Eyes"は再びメロディアスなバラード・ナンバーです。曲の感じはChristopher Cross風のナンバーで、ヴォーカルを替えればモロChristopher Crossの1stアルバムに入っていても違和感はないでしょう。このナンバーもお薦めですね。
9曲目の"Modern Girl"は打ち込み主体なモダンなナンバーです。ブラコン風のファンキーなナンバーです。
ラスト・ナンバーの10曲目"I Will Be Loving You"は最後を飾るに相応しい壮大さを感じさせるバラード・ナンバーです。このナンバーだけドラムスの音は打ち込みではなく、John Robinsonが担当しております。曲の終盤でのJay Graydonのギター・ソロは圧巻です。
AIRPLAYのアルバムほど注目されませんでしたが、このアルバムはこれで結構良く出来たアルバムだと思いますし、私としては、AIRPLAYの2ndアルバムだと思っております。
2007-04-26
Boz Scaggs / Other Road (1988)

このアルバムが出された当時、まさにクビを長くして待っていたアルバムでしたが、アルバムを聴いてガッカリした記憶も。
1977年の"Down To Then Left"や前出の"Middle Man"の印象が強烈だったあまり、そう感じたのでしょうが。
ですから、このアルバムには、"Heart Of Mine"や"Claudia"などAORした作品が収録されていましたが、あまり聴き込んだという記憶もありません。
ただし、AOR自体が1980年代中盤は下火でしたが、このBozの作品と、翌年のBobby Caldwellが"Heart Of Mine"でカムバックなど、再び、AORも持ち直したという意味では、重要なアルバムだったと思います。
でも、今こうやって聴いていると、"Middle Man"などと比べてもそれ程遜色がないかも。
Bozのヴォーカルは相変わらずソウルフルですし、Dann Huff、Steve Lukather、Jeff Porcaro、Michael Landau、Robbie Buchananなど錚々たるバック・ミュージシャンとプロデューサーBill Schneeにより作られたサウンドは最高かも。
1曲目の"What's Number One?"はアルバム最初のナンバーとして魅力的なナンバーだと思います。当時も、結構好きだったナンバーでした。Bozのブルーアイド・ソウルしたヴォーカルは相変わらずカッコ良いですし、特にDann Huffのギター・ソロがご機嫌のナンバーです。
2曲目の"Claudia"での出だしのBuzz Feitenのギター・ソロには涙しそうです。メロディアスなミディアム・テンポのAORナンバーで、この曲はそれこそ、"Down To Then Left"当時のノリがあり、最高にいかしてます。
3曲目の"Heart Of Mine"はBobby Caldwellの超有名作品です。はっきり言って、Bobby Caldwellより数段良い出来です。曲自体がBozに合っています。このことは、おそらくAORファンであれば認めるところだと思います。Bobby Caldwellの"Heart Of Mine"と聴き比べてみてください。納得する筈です。
4曲目の"Right Out Of My Head"はBozとDann Huffよる作品です。若干ハードプログレしたバックの音はMiddle Man"やTOTOのナンバーを彷彿させてくれます。Dann Huffのほか、Jeff Porcaro、Steve Lukather、David Hungate、Alan Pasqua、Robbie BuchananなどTOTO、Giantなどのメンバーがサポートしているので、当然といえば当然かも。
5曲目の"I Don't Hear You"も4曲目に似たタイプのナンバーです。Dann Huffのギターがカッコ良いナンバーです。
6曲目の"Mental Shakedown"はディスコ調のナンバーです。曲の出来としてはイマイチですが、Steve Lukatherのギターのカッティングとソロはとても良いです。
7曲目の"Crimes Of Passion"は最高にファンクした1曲です。Jeff Porcaroのドラミングとそれに絡むDann Huffのギターとファンキーさをさらに強めているMarcus Millerのベース、そしてRobbie Buchananのキーボードをバックに歌うBozのヴォーカルのソウルフルなこと、最高にご機嫌な1曲です。
8曲目の"Funny"では、Marcus Millerが際立っています。これもかなりファンクしています。曲の出来はそれ程ではありませんが。
9曲目の"Cool Running"はPat Leonardのアレンジによるナンバーで、Bozのヴォーカルはかなりソウルしています。
ラスト・ナンバーの10曲目"The Night Of Van Gogh"はBozとPeter WolfさらにBobby Caldwellの3人による共作で、"Harbor Lights"を彷彿させるバラード・ナンバーに仕上がっています。David PaichとRobbie Buchananのアレンジとキーボード・プレイが光っております。さらにストリング・アレンジはMarty Paichということで、もう言うことがありません。
久し振りに全曲聴いてみましたが、発表当時と印象が全く違います。
かなり良く出来たアルバムでしたね。
Amazonマーケットプレイスでは200円から売っているようですが、これはそれ以上の価値がある作品です。
2007-04-16
Carole King / Tapestry (1971)

このアルバムが発表されたのは、1971年ということですが、当時はThe Beatlesも解散し、彼等のソロ・アルバムやロック系のアルバムを良く聴いておりまして、シンガー・ソング・ライター系のアルバムは殆ど聴いておりませんでした。
このCarole KingとかJames Taylorなんかは、どことなくかったるい感じのフォークといったところが馴染めなかったのだろうと思います。
ですから、ホント最近になって手に入れたこのCarole Kingの2ndアルバムを聴いて結構新鮮に聴こえました。
このアルバムは、彼女の代表的なアルバムで、前出の"It's Too Late"も入っておりますし、他に、James Taylorがヒットさせた"You've Got A Friend (君の友達)"、なんかも入っています。
最もビックリしたのは、The Shrillesの1960年のヒット曲"Will You Love Me Tomorrow?"が彼女の作品だったことです。
さすがにこの3曲は私も何度も耳にしたナンバーですし、今こうやって聴き直しても楽曲が優れているのが判ります。
ただし、"Will You Love Me Tomorrow?"はThe Shrillesのアレンジの方が何度も耳にしたということもそうですが、この曲にはやはりこのアレンジでしょう。でも、こういったスローな感じも乙なものですね。
1曲目の"I Feel The Earth Move"なんか最高に良く出来たナンバーで、他のナンバーに比べちょっとアップテンポのナンバーでAORした雰囲気もあり、かなり好きですね。
2曲目の"So Far Away"もCarole Kingの美しいピアノの調べから入るバラード・ナンバーで、このナンバーなんかモロAORしていて、こんなナンバーを聴くと、何故もっと早くこのアルバムを聴かなかったのかな、と思ってしまいます。
3曲目の"It's Too Late"は、もうこれは名曲です。言うことありません。
5曲目の"Beautiful"なんかも出だしの感じは最高です。どことなくJohn Lennonの"How Do You Sleep"に似てる感じがします(出だしの感じが)。
6曲目の"Way Over Yonder"辺りも曲の出来が良く、かなり聴けますね。
7曲目の"You've Got A Friend"なんかも、James Taylorの方を良く聴いておりましたので、あちらの方が良く聴こえますが、それでも、アレンジに若干の違いがあるもののテンポはほぼ同じような感じですので、あまり違和感はありません。
9曲目の"Will You Love Me Tomorrow?"は先にも書きましたとおりThe Shrillesのヴァージョンの方が良いです。こちらのオリジナルは、テンポをかなり落としたバラード・ナンバーに仕上がっております。でも、曲は素晴らしいですよね。
10曲目の"Smackwater Jack"はブルース・フィーリング溢れたナンバーで、結構聴き応えがあります。
11曲目のタイトル・ナンバー"Tapestry(つづれおり)"ですが、このタイトルはそれこそ何度も耳にしておりましたが、曲を聴くのはこれが初めてでした。これもCarole Kingのピアノがいかしておりますね。
12曲目の"(You Make Me Feel Like) A Natural Woman"もメロディアスですが、どことなくロック・スピリットを感じさせるナンバーで、かなり気に入りました。
13曲目の"Out In The Cold"と14曲目の"Smackwater Jack (Live)"はボーナス・トラックですが、12曲目はとてもポップなナンバーで、AOR調のとてもいかしたナンバーです。このナンバーはこのアルバムが発表された当時のナンバーだそうですが、何故、発表時の選曲から漏れたのか判りません。かなり出来は良いです。
ということで、全曲聴いた感じは、かなり良かったということですね。
特に、このアルバムは国内盤帯付で中古で580円で仕入れたものでしたので、かなり儲けました。
2007-04-15
China Crisis / Flaunt The Imperfection (1985)

このChina Crisisですが、イギリス出身のバンドで、最初のイメージはどことなくニューウェーヴの香りがするサウンド・スタイルでしたが、この3作目では、Steely DanのWalter Beckerを迎え、モロAORした作りとなっております。
私は、この3rdと1986年の4thアルバム"What Price Paradise"の2枚のアルバムが好きです。
どちらもが、イギリス的湿り気を帯びたメロディアスなナンバーが収められているアルバムだからです。
特に、この3rdでは、3曲目の"You Did Cut Me"とシングル・カットされた4曲目"Black Man Ray"の飛びぬけて優れた2曲が収められており、この2曲は彼等の代表曲といって良いと思います。
また、このアルバムは、さすがWalter Beckerがプロデュースしただけあり、Steely Danにも通じるサウンドとなっております。
1曲目の"The Highest High"は出だしのシンセの音が魅力的なメロディアスなナンバーで、覚えやすい印象的なナンバーです。
2曲目の"Strngth Of Character"もメロディアスで、キーボードの音がちょっと幻想的な感じもするナンバーです。また、このナンバーでは、サックスの音が最高のアクセントとなっております。
3曲目の"You Did Cut Me"は出だしのサックスの音が最高ですし、曲全体はかなりSteely Danしています。かなり良く出来たAORナンバーですね。
4曲目の"Black Man Ray"がまた素晴らしく、とてもポップで覚えやすいメロディを持ったナンバーで、このアルバムからの1stシングルだったことも頷けます。
5曲目の"Wall Of God"は若干エレポップしたナンバーですが、メロディも良くこなれており、出来も良いです。
6曲目の"Gift Of Freedom"もメロディアスなAORしたナンバーとなっております。
7曲目の"King In A Catholic Style"は5曲目異常にエレポップしたナンバーですが、彼等のサウンドはどこまでもメロディアスです。
8曲目の"Bigger The Punch I'm Feeling"は全体的にゆったりした感じのナンバーです。
9曲目の"...The World Spins, I'm Part Of It"はシンセの音がかなり凝ったナンバーです。でも、とてもメロディアスです。
ラスト・ナンバーの10曲目"Blue Sea"は最高にメロディアスなナンバーで、タイトルどおり「青い海」を浮かべることが出来る、そんなナンバーです。このナンバーもとてもAORしております。
China Crisisのこの"Flaunt The Imperfection"というアルバムは全曲捨て曲無しの強力な1枚です。
AORファンで、まだこのChina Crisisの音を耳にしたことがない方が居りましたら、このアルバムは是非聴いてほしいですね。
2007-04-14
Ricky Lawson / First Things 1st (1997)

このアルバムは1997年に発表されたアルバムで、内容はかなりいかしたSmooth Jazzとなっています。
Ricky Lawson自身はドラムスとパーカッションを担当しております。
また、このアルバムをサポートするメンバーには、Al McKay (ex Earth, Wind & Fire)、Shela E.、Bill Cantos、Jimmy Haslip (ex Yellowjacket)、Carlos Rios、Luis Conte、Russell Ferrante (ex Yellowjacket)、Robben Ford、Greg Phillinganes、Nathan East、Paulinho Da Costa、Neil Stubenhaus、George Duke、Marcus Miller、Phil Collinsなど錚々たるミュージシャン達です。
6曲目の"Blues Club"を除き、全てヴォーカル入りのナンバーばかりです。
ヴォーカリストは、Bridgette BryantとSean Holtというアーティストがそれぞれ数曲づつ歌っております。
ほぼ、全曲ヴォーカル入りということもあり、また、楽曲もメロウなものが多いので、Smooth Jazzファン以外にも、AORやブラコンのファンの方にも納得出来る1枚となっております。
ほぼ全曲、Ricky Lawsonと他のコンポーザーとの共作となっておりますが、Bill Cantosとの共作、2曲目"Plain Old Fashion Love"はテンポの良いメロディアスなナンバーで、これぞAORといったナンバーとなっております。
また、8曲目の"Simple Man"はメロディアスなバラード・ナンバーで、盛り上がりのある曲となっております。
9曲目の"Sunlight"もAORしたメロディアスなナンバーとなっております。
ラストの11曲目"Love Will Bring Us Back Around"はBill Cantos自身の美しいピアノに、James Ingram、Al Jarreau、Vesta Williams、David Thomasといった4人のリード・ヴォーカルが乗っかったメロディアスなバラード・ナンバーで、これは圧巻です。
また、Phil Collinsとの共作の5曲目"Sweet Love"はPhil Collins自身もパーカッションで参加しております。このナンバーもとてもいかしたバラード・ナンバーとなっており、かなり良く出来たAORです。
他に、1曲目の"Real Love"はちょっぴりファンキーでダンサンブルなナンバーですし、3曲目の"Slow And Gentle"はBridgetteのヴォーカルが最高にいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、とてもお薦めです。
唯一のインスト・ナンバーの6曲目"Blues Club"はサックス主体のファンキーでブルージーなナンバーとなっております。
全曲捨て曲無しの強力な1枚だと思いますね。
2007-04-08
David Sea / Searchin' For Love (1993)

それも極上のバラードを一杯詰め込んだアルバムで、かなり満足でした。
本日紹介しますDavid Seaですが、昨日まで全く知らないアーティストでした。
市内の中古ショップで、彼のアルバム3枚まとめて購入しました。もちろん、1枚500円から700円という値段でした。それも国内盤帯付で。
この"Searchin' For Love"は1993年に出された彼の2ndで、この日本では、初のお披露目だったとか。
Teddy PenderglassやLuther VandrossさらにはMarvin Gayeなどの本格的ソウル・ヴォーカリストと言って良いと思います。
元々はゴスペル歌手ということで、歌は上手いし、声に艶があります。
1曲目"My Baby"からメロディの嵐といった感じで、このナンバーはThe TemptationsやThe Miraclesを彷彿させるナンバーで、まるで60年代のディープ・ソウルを聞いているみたいです。かなりいかしたナンバーに仕上がっております。
2曲目の"Love On My Mind"もメロディアスなバラード・ナンバーです。雰囲気満点の最高のナンバーです。
3曲目の"I'm Still In Love With You"はバックのホーン・セクションの音やベース、ギターの音がとてもファンキーで、バックの女性コーラスなんかを聴くと、フィラデルフィア・ソウル風の魅力的なナンバーです。
4曲目の"Forever"は、もちろんメロディアスなバラード・ナンバーです。以前、このブログでも書きましたが、"Forever"というタイトルは、どのジャンルでもほぼバラード・ナンバーで決まりです。
5曲目の"End Of The Storm"はRay Parkerばりのギターのカッティングがカッコ良いファンキーなナンバーです。
6曲目の"(If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right"はギターの音が最高の盛り上がりのあるメロディアスなバラードです。David Seaのヴォーカルもかなり良いです。
7曲目の"Broken Heart Again"はファンキーなナンバーですが、とにかく曲の作りが良いです。
9曲目の"Your Touch"は、The Manhattansにも通ずるナンバーです。何となく、"Shining Star"に似た雰囲気のナンバーとなっております。このナンバーも最高ですね。
10曲目のタイトル・ナンバー"Searchin' For Love"での出だしのギターの音は最高です。バックに流れるギターの音はとてもロック的ですが、曲は極上のバラード・ナンバーとなっております。
11曲目の"Sexy, Sexy, Sexy"は、タイトルから連想されるような卑猥な感じのナンバーではなく、軽めのサウンドを持ったファンキーなものとなっております。
ラスト・ナンバーの12曲目"Distant Lover"はMarvine Gayeのバラード・ナンバーですが、このDavidのヴォーカルはMarvineに全く負けておりません。声に艶があります。
このDavid Seaですが、最近知ったアーティストの中でもピカイチです。
ブラコン・ファンにはもちろん、AORファンにも受けるアルバムだと思いますね。
こんなに最高のアルバムがアマゾン・マーケット・プレイスでは200円弱から売っているようですので、この値段だったら、即買いですね。
2007-04-01
Felix Pappalardi / Don't Worry, Ma (1979)

そのFelixが1979年に発表した唯一のソロ・アルバムがこれです。
このアルバムに参加しているミュージシャンが凄いんですね。
といってもロック系じゃありません。
ギターにEric Gale、ベースにChuck Rainey、キーボードにRichard Tee、ドラムスにBernard Purdieとジャズ系のミュージシャンです。
プロデューサーはドラムス担当のBernard Purdieです。
ということで、いわゆるフュージョン・アルバムでもありません。
AORとも若干違いますが、かなり良く出来たロック・アルバムだと思います。
どちらかというと、ブルースを感じさせるアルバムとなっております。
このアルバムの何処が良いかといいますと、Richard Teeのあの跳ねるようなピアノとEric Galeのファンキーなギターでしょう。
Felix Pappalardiのヴォーカルも下手ではありませんし、結構聴けたりします。
2曲目の"As The Years Go Passing By"は最高にブルージーなスロー・ナンバーで、Eric Galeのギター・プレイとRichard Teeのピアノ・プレイが最高です。もう言うことがないナンバーです。このナンバーは確かGary Mooreもやってなかったかな?Eric Claptonだっけ?とにかく、雰囲気満点のナンバーです。
3曲目の"Railroad Angels"はMylon LeFevreのペンによるナンバーで、メロディアスなAORの雰囲気を持ったナンバーです。Richard Teeのピアノが良いです。
4曲目の"High Heel Sneakers"はバックのホーンがファンキーなナンバーです。
5曲目の"The Water Is Wide"はメロディアスなバラード・ナンバーとなっております。Felixの伸びのあるヴォーカルも良いですが、バックのストリングスがとてもきれいです。
6曲目の"Sunshine Of Your Love"はもちろんCREAMのナンバーです。ソロ・パートはギターではなく、George Youngのテナー・サックスとなっており、CREAMのヴァージョンとはアレンジも違います。このファンキーさとバックの音を聴いていると、まるで、アシッド・ジャズのようです。この時代の音としては先端を行っていたといっても良いのでしょうね。
7曲目の"Caught A Fever"はミディアム・テンポのメロディアスなナンバーで、Richard Teeのピアノが光っています。
8曲目の"White Boy Blues"はまるでSTUFFを聴いているような錯覚を覚えます。あのEric GaleのギターとRichard Teeのピアノ、何れも、モロ、STUFFしています。
発表当時はあまり商業的には成功しませんでしたが、STUFFが好きな方にはお薦めですね。
なお、このアルバムですが、最近、Felix Pappalardi & Creation/Dont Worry Mum?ということで、2in1で再CD化されています。