2007-07-31
Frederiksen - Denander / Baptism By Fire (2007)

Fergie FrederiksenがRicky Phillips (ex The Babys、Bad English)と組んだ1995年の"Frederiksen / Phillips"もかなり良いアルバムでしたが、今回のプロジェクトはそれを彷彿させる内容となっている。
とにかく、Tommy Denanderのプロジェクトはハズレがないのは、メロディ・マニアでは有名な話ですから。
Radioactiveを始め、Spin Gallery、Deacon Street Projectやsayitなどかなりいかしたアルバムに手を染めています。
このFrederiksen / Denanderもとても良く出来た産業ロック・アルバムに仕上がっております。
もう、とうに50才を超えているのにも拘らずFergie Frederiksenのハイトーンで力強いヴォーカルは健在ですし、縦横無尽に弾き捲るTommy Denannderのギターも最高です。
全曲、Fergie FrederiksenとTommy Denanderが曲作りに携わっており、さらにRicky PhillipsやJim Peterik (ex Survivor、Pride Of Lions、古くはThe Ides Of March)が加わっております。
1曲目の"Let Him Go"はそれこそパワフルかつメロディアスな産業ロック・ナンバーに仕上がっており、このアルバムの一押しのナンバーです。
Fergie FrederiksenのヴォーカルもTommy Denanderのギターもこの1曲目から全開です。
2曲目の"Right Heart, Wrong Time"はピアノの音から入るメロディアスなナンバーで、これもとても良く出来た産業ロック・ナンバーです。
3曲目の"Silver Linning"では、ゲスト・ミュージシャンとしてMichael Thompsonがギターを弾いております。
この曲もメロディアスなピアノの音から入るナンバーですが、曲全体がポップで、シングル・カット向きの曲となっております。
私の大好きなギタリスト、Michael Thompsonのギター・ソロはもう涙ものです。
4曲目の"Crossing Over"は前奏のメロディがいかしたナンバーです。
音に厚みがあり、メロディも良いし申し分ないナンバーですね。
5曲目の"Written In Stone"は、Fergie Frederiksenのヴォーカルがいかしたバラード風ナンバーです。
曲も良いです。
6曲目の"My Saving Grace"は、Tommy Denanderのギターのリフとソロがカッコ良い、キレのあるナンバーです。
7曲目のタイトル・ナンバー"Baptism By Fire"もメロディアスな産業ロックのナンバーに仕上がっております。
8曲目の"Can't Get Enough"では、TOTOのSteve Porcaroがキーボードで参加しております。
バックの演奏は本当にカッコ良いです。
どことなくBad English風です。
9曲目の"Never Try To Love Again"もメロディアスでポップなナンバーです。
これはもう完全に産業ロックでしょう。
10曲目の"Dead End"は結構ハードなナンバーです。
Tommy Denanderのギターが最高です。
11曲目の"Keep A Light On"も適度にハードでポップなナンバーです。
12曲目の"Left With Nothing"もメロディアスでポップな産業ロック・ナンバーで、出来もかなり良いです。
ラスト・ナンバーの13曲目"Night Of Nights"は日本盤のボーナストラックです。
曲の出来は悪くはないですが、オリジナル盤でカットされたことが、まあ頷けるという感じでしょうか。
このアルバム、かなり出来は良いと思いますので、産業ロックやメロディック・ロックのファンであれば買いですね。
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2007-07-30
Paradise Lost / In Requiem (2007)

1999年に発表された7thアルバム"Host"を契機にこの日本では、このParadise Lostは凋落することとなるが、実は、私はこの"Host"を契機に彼等にのめり込んでしまいました。
それまで、DEATH METALを全く聴いていなかった私ですが、彼等のアルバムをきっかけにDEATH METALも聴けるようになったわけです。
"Host"を知った後、"One Second"、"Draconian Times"、"Icon"、"Gothic"、"Lost Paradise"と彼等のアルバムを聴いていくこととなり、DEATH METALも結構聴けるじゃない、とね。
"One Second"にぶっ飛び、"Draconian Times"で鳥肌が立ち、それ以降、ずっと彼等のファンです。
"GOTHIC"という言葉ですが、その言葉のイメージは、「美しくも、暗鬱」です。
この言葉は、やはり彼等のためにある言葉だと思いますね。
ロックの一ジャンルを創り上げたPARADISE LOSTはやはり偉大なバンドです。
2001年の8th"Believe In Nothin'"が東芝EMIから出されたあと、2002年の"Symbol Of Life"、2005年の"Paradise Lost"、この2枚は結局日本国内での発売が見送られましたが、10thアルバムの"Paradise Lost"はそれこそ"Draconian Times"を彷彿させるメランコリックかつメタリックな1枚で、それまで見向きもしなかった日本のファンからも再評価されたアルバムとなりました。
この最新作"In Requiem"も前作"Paradise Lost"の延長線上にあるアルバムで、メランコリックかつメタリックです。
Nick Holmesのカッコ良いヴォーカルとGreg Mackintoshのラウドでヘヴィなギターはもう最高です。
1曲目の"Never For The Damned"はヘヴィかつダークさらにメロディアス、これぞParadise Lostといったナンバーです。
Gregのギターはメタリックです。
2曲目の"Ash & Debris"は短めのストリングスから始まるナンバーで、Draconian Times当時の彼等の息吹を感じることが出来るナンバーです。
3曲目の"The Enemy"ではGregのギターに女性のスキャットが乗ったフレースから始まります。
新加入のドラマーJeff Singerのスティック捌きがとてもカッコ良いです。
フィンランド辺りでGothic Metalを標榜するバンドと一線を画すサウンドは元祖Gothic Metal Band、Paradise Lostの面目躍如といったところです。
4曲目"Praise Lamented Shade"もヘヴィかつダークネスです。
"Icon"当時を彷彿させる彼等のサウンドに拍手、です。
5曲目の"Requiem"はこのアルバムのタイトルナンバーです。
タイトルどおりのゴシック・ナンバーです。
Gregのカッコ良いギターのリフとJeffのドラムス、これらは本当に素晴らしいです。
6曲目の"Unreachable"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
メロディアスかつポップで、シングル・カットできそうなナンバーです。
"One Second"辺りに通ずるナンバーですね。
7曲目の"Prelude To Descent"は重ためのJeffのドラムスとメタリックなGregのギターから始まるナンバーです。
"Draconian Times"に入っていても違和感が無いナンバーです。
8曲目の"Fallen Children"はストリングに被さるようにGregのギターがギンギンのナンバーです。
Nickのヴォーカルもご機嫌です。
これがParadise Lostです。
9曲目の"Beneath Black Skies"は美しくも憂いを帯びたダークなナンバーです。
このナンバーもシングル向です。
10曲目の"Sedative God"は、メタリックなGregのギター・ソロから始まるナンバーで、とてもアグレッシヴなナンバーです。
ヘヴィ・メタリックなナンバーです。
11曲目の"Your Own Reality"はNickのヴォーカルを聴かせるナンバーとなっております。
メランコリックなナンバーです。
12曲目の"Missing"もNickのヴォーカルを聴かせるナンバーとなっております。
このナンバーでもJeffのドラミングは素晴らしいです。
13曲目の"Silent In Heart"は再びシングル・カット出来そうなナンバーです。
一聴してParadise Lostと判るナンバーです。
ラスト・ナンバーの14曲目"Sons Of Perdition"は日本盤のボーナストラックで、ダークでヘヴィなナンバーです。
Gregのギターは相変わらずカッコ良いですが、新加入のJeffのドラムスってParadise Lostのサウンドにピッタリです。
良くもまあこんな良いドラマーを見つけたものだと思います。
それにしても、PARADISE LOSTのアルバムが、こうやって日本国内で再び発売されたということは嬉しい限りですね。
2007-07-29
Uriah Heep / Live - January 1973 (1973)

まあ、このURIAH HEEPの方がどちらかというとプログレ的ではありますが、サウンドの重さやうねりなどは、まさにヘヴィ・メタルです。
1曲目は"Introduction"ということで、曲は2曲目の"Sunrise"から始まります。
もう、この"Sunrise"からリフの重さとサウンドのうねりは最高です。
3曲目の"Sweet Lorraine"でのベースの音やドラムスのリズム・コンビとカッコ良いギターのリフ、さらにこれらに絡むキーボードなどヘヴィでありながらプログレッシヴなんですね。
4曲目の"Traveller In Time"もヘヴィなリズムとカッコ良いギターのカッティングから始めるナンバーですが、メロディアスです。
キーボードの音なんかは、、プログレですね。
5曲目の"Easy Livin'"は大ヒットしたナンバーです。
短めのナンバーですが、メロディアスかつポップでヒットしたのも頷けます。
出だしのキーボードの音は日本のロック・バンドFLOWER TRAVELIN' BANDの大ヒット・ナンバーの"Make Up"みたいな感じです。
6曲目の"July Morning"は出だしのハモンド・オルガンの音が特徴的なナンバーで、それに続くヘヴィなギターソロとヘヴィなベース・ライン、もうこれはヘヴィ・メタルです。
7曲目の"Tears In My Eyes"はライヴに相応しい活き活きとしたナンバーです。
8曲目の"Gypsy"は14分にも及ぶ大曲です。
モロ、プログレしたナンバーで、ギター、ベース、ドラムス、キーボードのインプロヴィゼーションが最高のナンバーとなっております。
9曲目の"Circle Of Hands"はヘヴィなギターのリフとキーボードがカッコ良いメロディアスなナンバーです。
10曲目の"Look At Yourself"はURIAH HEEPの代表曲で、バンドを一躍有名にしたナンバーです。
このナンバーでは、特にキーボードの音が最高です。
もう、云う事ありませんね。
11曲目の"The Magician's Birthday Party"は2分弱のナンバーです。
まあ、このライヴのアクセントみたいなナンバーですね。
このナンバーに引き続いてラスト・ナンバーの12曲目"Love Machine"が始まります。
このナンバーも"Easy Livin'"のポップなナンバーで、かなりいかしてます。
このライヴ・アルバム、アナログでは2枚組で発表されました。
CDになってからは1枚となり、今回紹介したアルバムはオリジナル盤ですが、リ・イッシューされ全24曲の収録となっております。
このライヴ・アルバムは名盤です。
2007-07-28
Jack Wagner / All I Need (1984)

長らく廃盤(って、CD化されてましたでしょうか?)で、今年Rhino傘下のFriday Musicからリ・イッシューされました。
AORファンには待ちに待ったCD化だと思いますね。
発表された時期やプロデューサーを見ると音の方も何となく判るという感じでしょうか?
1曲目の"Premonition"は、Michael Sembelloの"Maniac"に似たタイプのナンバーです。
エレ・ポップしたAORとでも言えば良いのでしょうか。
それにしても、モロ、"Maniac"といった雰囲気です。
2曲目の"What You Don't Know"は産業ロックしたナンバーです。
MAXUSがやりそうなナンバーですね。
メロディはまあまあですね。
3曲目の"Whenever Hearts Collide"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
しっとりした感じのAORナンバーです。
AORファン、納得の1曲です。
4曲目の"Fighting The Nights"はClif MagnessとGlen Ballardのペンによるナンバーで、Planet 3にでも入っているようなロマンティック・ハードネス路線のナンバーです。
タイトル・ナンバーの5曲目"All I Need"はClifとGlenさらにDavid Packの3人によるナンバーで、これもメロディアスなバラード・ナンバーです。
このアルバムの一押しですね。
"All I Need......"のサビのメロディは最高です。
Clif Magnessによるバックのギター・ソロもかなりいかしてます。
6曲目の"Make Me Believe It"も産業ロック風のナンバーです。
このナンバーもPlanet 3に入っていてもピッタリのナンバーです。
7曲目の"Sneak Attack"は、まあこんなもんかな?といったナンバーでしょうか。
8曲目の"After The Fact"は再びメロディアスなバラード・ナンバーで、かなりいかしてます。
曲の出来も良いですし、Jack Wagnerのヴォーカルも良いです。
9曲目の"Tell Him (That You Won't Go)"も1曲目に似たエレポップしたナンバーです。
ラスト・ナンバーの10曲目"Lady Of My Heart"はGlen Ballard、David FosterそれとJay Graydonの共作によるバラード・ナンバーです。
David Foster、Jay Graydonということで期待しておりましたが、曲は悪くありません、でもインパクトに欠ける、そんな感じです。
曲のバラツキはありますが、全体的にはまあまあということで、AORファンも納得すると思います。
Amazonでは、マーケットプレイスで3500円の価格が付いていますが、HMVでは、1975円でカタログに載っています。
おそらく品薄状態だと思いますので、ご興味のある方は、お早めに。
2007-07-22
UFO / You Are Here (2004)

Michael Schenkerが何度か入ったり出たりしてますが、2004年に発表された本作"YOU ARE HERE"には、Vinnie Mooreがギターに、John Bonhamの息子(もうこういう表現はしないですね)Jason Bonhamがドラムスで参加しています。
DEEP PURPLEもそうですが、メンバーチェンジを繰り返しながら40年近くもバンド活動を続けていることに先ずは感服してしまいます。
この"You Are Here"ですが、結構クォリティが高いアルバムに仕上がっております。
おそらく、新加入(このプロジェクトでお終いかも)Vinnie MooreとJason Bonhamの力によるところが多いんだと思いますが。
私はギタリストとしてのVinnie Mooreが結構好きで、1988年に発表された2ndの"TIME ODYSSEY"は今でも愛聴盤の1枚となっております。
このUFOのアルバムでもかなり弾き捲っております。
Phil Moggのヴォーカルも衰えを感じさせない力強い声を聴かせてくれております。
1曲目の"When Daylight Goes To Town"はVinnie Mooreのカッコ良いギターのリフから入るナンバーで、その後の短めのギター・ソロでもどことなくセクシーなトーンを聴かせてくれています。
また、バックのギターのリフもカッコ良いときています。
これが新生UFOなんですね。
Vinnie Mooreのギターは最高です。1曲目から弾き捲っています。
2曲目の"Black Cold Doffee"もいかした前奏から入るナンバーです。ハードにドライヴィングしたギターがカッコ良いです。
3曲目の"The Wild One"はVinnie MooreのギターとPete Wayのベースが絡み合いながら始まるナンバーです。
それにしても、Vinnie Mooreのギターのリフやソロはもう云う事ありません。
Michael Schenkerとは全く違いますが、これもUFOです。
4曲目の"Give It Up"はUFO流のロックンロール・ナンバーというところでしょうか?
Vinnie Mooreのギターもロケンロールしています。
5曲目の"Call Me"は若干ヘヴィなギターのリフから始まるナンバーです。
かなりメタリックなナンバーです。
6曲目の"Slipping Away"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
Phil Moggのヴォーカルには艶があります。
また、Vinnie Mooreのクタシカル・ギターがアクセントになっております。
7曲目の"The Spark That Is Us"はバックの演奏が何となく歪んだ感じで面白いですが、メロディがイマイチです。
8曲目の"Sympathy"はミディアムスローのナンバーですが、力強いハードロック・ナンバーに仕上がっております。
9曲目の"Mr. Freeze"は、Vinnie Mooreの曲の出だしでのギター・ソロが幾分エスニック風で結構カッコ良いと思います。
メロディも良いですし、好きですね、こんな曲。
Vinnie Mooreのギターは最高です。
10曲目の"Jello Man"はJason Bonhamのドラムスが最高にカッコ良いナンバーです。
全く親父にも負けていません。
11曲目の"Baby Blue"は再びバラード・ナンバーです。
Vinnie Mooreのアコースティック・ギターが素晴らしいナンバーです。
途中から曲が転調しますが、このナンバーって、どことなくThe Beatles風です。
12曲目の"Swallow"は再びVinnie Mooreの歪んだギターの音から入るナンバーです。
曲中でもVinnie Mooreのギターの音がカッコ良いです。
ラスト・ナンバーの13曲目"Messing Up The Bed"は伸びのあるVinnie Mooreのギターソロから入るナンバーで、曲もメロディアスで申し分ありません。
冒頭にも書きましたが、やはりVinnie Mooreのギターによりこのアルバムが生きている、という風に私は感じます。
特に、ラスト・ナンバーでのVinnie Mooreのギター・ソロは圧巻です。
2007-07-21
King Kobra / III (1988)

KING KOBRAはCarmine Appiceがブロンド・ヘアのミュージシャンを集めて結成したバンドで、当初のメンバーは、Mark Free (Vo)、David Michael-Philips (G)、Johnny Rod (B)、Mick Sweda (G)、Carmine Appice (Dr) の5人でした。
1984年に1stの"Ready To Strike"を発表し、1986年には映画「アイアン・イーグル」の主題歌を収録した2ndの"Thrill Of A Lifetime"を、そして1988年に今回紹介する3rdアルバムが出されました。
その後、バンドは一時解散することとなりましたが、2001年に再結成して4thアルバム"Hollywood Trash"が発表されました。
私が初めて彼等のサウンドを耳にしたのは2ndの"Thrill Of Lifetime"からでしたが、このアルバムには、Russ Ballardの"Dream On"というナンバーが収められており、当時かなりヘヴィ・ローテーしたアルバムでした。
この3rdの"King Kobra III"は当時アナログ盤は買いませんでしたが、10年ほど前に市内のブック・オフみたいな所で1000円でCDを手に入れました。
ネットで調べてみますと、彼等のアルバムは総じて高い取引が行われているようです。
1st、2nd、4th辺りはまだ在庫があるようで、そこそこの価格ですが、この3rdは5桁に近い価格で流通しているようです。
アルバムの中身としてはMark Freeが在籍していた2ndが最も良く出来ていると思いますが、ジャケットはこのアルバムが一番でしょうね。
裸ではありませんが、かなり色っぽいジャケットでそそられます。
この3rdでは、オリジナル・メンバーはCarmine AppiceのほかDavid Michael-Philipsだけとなっております。
また、曲によってはJohnny Rodがバッキング・ヴォーカルで参加しておりますが。
サウンドも1st、2ndに比べハードさが増しております。
ヴォーカルはJohnny Edwardsなる人物で、Mark Freeと全く違って、どちらかというと絶叫系ということもあり、それまでのKING KOBRAとは違った感じがします。
ヴォーカリストはバンドの看板ですから、看板が変わることで、バンドの表面的な部分が変わるのは当たり前でしょうが、やはりKING KOBRAといえば、Carmine Appiceは別にしてMark Freeの存在が大きかったと思いますね。
そんなことを考えていると、UNRULY CHILDはドラムスをCarmine Appiceに替えればKING KOBRAになってしまうかも知れません。
収録されているナンバーでは、1曲目の"Mean Street Machine"なんかはハードにドライヴィングしたご機嫌なロックンロール・タイプのナンバーでかなり出来も良いと思います。ギターなんかも、David Michael-PhilipsとJeff Northrup(数年前に、ソロ・アルバムを出しております)の2人によるツイン・リードがカッコ良いナンバーです。
3曲目の"Walls Of Silence"はミディアム・テンポのメロディック・ロックのナンバーで、このアルバムの中で最も良く出来たナンバーだと思います。ポップですし、ヒット性の高いナンバーだと思います。バックのギター・ソロがえらくカッコ良いです。
4曲目の"Legends Never Die"はアコースティカルなバラード・ナンバーですが、こんなナンバーはMark Freeの方が良いですね、やっぱり。
6曲目の"Burning In Her Fire"はCarmine Appiceのドラムスがご機嫌なナンバーです。さすがといった感じですね。
8曲目の"It's My Life"はCarmine Appiceのドラム・ソロから入るナンバーですが、曲全体がポップで、ご機嫌なナンバーに仕上がっております。
ラスト・ナンバーの9曲目"#1"はミディアム・テンポのナンバーでバックの演奏は最高ですが、ヴォーカルが浮いている感じがしますね。
また、この3rdアルバムに収められているナンバーの何曲かは、1999年に出された"The Lost Years"というアルバム(廃盤)にも収められております。
また、この"The Lost Years"はタイトルを"Number One"と変更して2005年にリ・イッシューされております。
"King Kobra III"を聴いたことがない方は、この"Number One"を聴いてみてください。
2007-07-20
Steely Dan / Gaucho (1980)

"AJA"があまりにも大ヒットしたので、この"GAUCHO"は若干影が薄いような感じがしますが、コアなファンからはこの"GAUCHO"の方が評価が高かったりするアルバムです。
もちろん、私は"AJA"を聴いた時のほうが印象が強烈ですし、収められているナンバーも捨て曲なしの最高レベルといった内容で、個人的には"AJA"の方が好きですが。
それでも、この"GAUCHO"ですが、少なくとも"AJA"に次ぐ出来であることは間違いが無いところです。
一聴してSTEELY DANだと判る曲の作りと良い意味で個性的なDonald Fagenのヴォーカルは申し分ないですね。
1曲目の"Babylon Sisters"はまさにそんな楽曲で、Don GrolnickのClavinetが最高のゆったりした感じのナンバーとなっておりますし、また、Patti Austinらによるバッキング・ヴォーカルがいかした最高のナンバーです。
2曲目の"Hey Nineteen"はシングル・カットされたSTEELY DANを代表する超有名曲です。
おそらくHugh McCrackenだと思いますが、ギターのカッティングが最高です。
3曲目の"Glamour Profession"はAnthony Jacksonのベースの音がビンビンのカッコ良いナンバーです。
また、Rob Mounseyのピアノの音も華麗です。
タイトル・ナンバーの4曲目"Gaucho"はTom Scottのテナー・サックスから始まるミディアム・スローのナンバーです。
また、このナンバーでは、今は亡きJeff Porcaroのいかしたドラムスを聴けます。
5曲目の"Time Out Of Mind"はRick MarottaのドラムスとMark Knopflerのギターの音から入る軽快なナンバーです。
また、バッキング・ヴォーカルには、Patti AustinやMichael McDonaldらが担当しております。
6曲目の"My Rival"はDonal Fagenのオルガンから始まるナンバーです。
バックのギター陣は、Hiram Bullock、Rick Derringer、Steve Khanと豪華な布陣で、Steve Khanがソロ・ギターを弾いております。
ラスト・ナンバーの7曲目"Third World Man"はメロディアスなミディアム・スローのナンバーです。
Larry Carltonがバックでギター・ソロを聴かせてくれていますが、これが伸びのあるトーンでとても素晴らしいです。
この"GAUCHO"ですが、今日、市内のCDショップで新品を半額で売っていたのを購入したものです。
すでにリマスターされた輸入盤を持っていましたが、国内盤の紙ジャケだったということで即ゲットでした。
2007-07-16
浜田 金吾 / Golden Best (2006)

2006年7月に出せれたアルバムですが、今日まで出ているのを知りませんでした。
浜田金吾のアルバムはオリジナル・アルバムが7枚、ベスト・アルバムが本作を入れて3枚出されております。
AIR時代には、1stの"Manhattan In The Rain"、2ndの"Gentle Travelin'"。3rdの"Feel The Night"、MOON時代に、4thの"Midnight Cruisin'"、5thの"Mugshot"、EMI時代に、6thの""Heart Cocktail"、7thの"Fall In Love"の7枚がオリジナル作品となっております。
私の知っている限りCD化されたのは、確か6thまでだと記憶しておりますが、特に6thの"Heart Cocktail"は一番最初にCD化され、廉価盤で出てすぐに廃盤となったと思います。
私も一度はこの6thを持っておりましたが、その後手放してしまい、とても後悔しております。
今じゃネットで高嶺の花となっております。
しかし、このアルバムを含むEMI時代のアルバムについては、ネットでダウンロード販売(あくまでもダウンロードだけ)をしております。
コレクターの私としては、とても許し難いものですが。
で、このベスト・アルバムはこれらMOON時代を除く5枚からの、レーベルの枠を超えたベストとなっております。
このアルバムを手にとって、CDの帯を見たとたん、購入を決意しました。
すでにCDで持っているナンバーも入っておりますが、EMI時代の2枚からのセレクトや新曲2曲も入っておりますし、浜田金吾ファンには垂涎の1枚だと思います。
1曲目の"May Sick"と2曲目"Game Is Over"は1stからのセレクトです。
"May Sick"はどちらかというと歌謡曲っぽいナンバーですが、"Game Is Over"はメロディアスなバラード・ナンバーで、バックのサックスの音はかなりそそります。
3曲目の"避暑地の出来事"、4曲目の"Listen, Baby"は、2ndからのテイクです。
2ndは1stよりも洗練された音で作られており、まんまAORといった内容となっております。
"避暑地の出来事"はこのアルバムの中でも、アルバムの内容を良く顕しているナンバーです。
5曲目の"Piano Man"、6曲目の"Bye Bye Mrs. December"、7曲目の"Jazz Singer"、8曲目の"海風通信"は、3rdからの選曲となっております。
AIR時代のアルバムの中で最も良く出来たアルバムがこの3rdです。
"Bye Bye Mrs. December"での松下誠のギター・ソロは最高です。
"Jazz Singer"はゆったりしたジャジーなナンバーで、浜田金吾の曲の仲でも結構好きな1l曲です。"海風通信"もとてもメロディアスなバラード・ナンバーで云う事無しです。
9曲目の"クールハート"と10曲目の"夜風のインフォメーション"は6thからのナンバーです。
"クールハート"はバックのチョッパー・ベースの音が最高です。
"夜風のインフォメーション"でもバックのサックスが最高のAORナンバーとなっております。
11曲目の"悲しきBy-Player"、12曲目の"ビリーホリディに背を向けて"は7thアルバムからです。
"悲しきBy-Player"もメロディアスなAOR然としたナンバーです。
"ビリーホリディに背を向けて"は小坂明子の作詞によるナンバーで、彼女とのデュエット・ナンバーです。美しいピアノがそそるバラード・ナンバーです。
13曲目の"Like What"と14曲目の"想い出を辿った時に君がいないように"は新曲です。
"Like What"は松下誠のギターがカッコ良いジャジーなナンバーです。最近の録音なんでしょうが、浜田金吾のヴォーカルも全然変わっていないし、往年の浜田金吾を充分感じさせてくれています。
"想い出を辿った時に君がいないように"はアコースティカルでハートウォーミングなナンバーとなっております。
ラスト・ナンバーの15曲目"29:00の戸惑い"は映画「マリッジ?結婚」のオリジナルサウンドトラックからで、元「シュガー」の笠松美樹とのデュエット・ナンバーとなっております。メロディもかなり良いですし、曲の出来としては申し分ないと思いますね。
MOON時代のアルバムも廃盤ですし、EMI時代のアルバムもダウンロードだけって、ちょっと寂しくないですか?CD化望みます。
2007-07-15
Niacin / Niacin (1996)

最近、市内のGEOで380円で売っていたので、買いなおしました。
で、CDプレイヤーにCDを入れて、流れてきたナンバーを聴いて、「あれっ?」という感じが正直なところでした。
もちろん、「あれっ?」は、かなり良かったということです。
最初に購入した時は、ホント、何も聴いていなかった、ということが良く判りました。
このNIACINですが、Billy Sheehan(B)、John Novello (Org)、Dennis Chambers (Dr)というトリオによるバンドで、当時購入のきっかけはBilly Sheehanの名前に釣られてでした。
このアルバムは1996年に出されたものですが、当時とあまり好みも変わっていないにも拘らず、何故売りに出したのか、自分でも判りません。
というか好みの幅は広がっていると思いますが。
このNIACINのアルバムは、一言でいえばプログレかな?
でもサウンドは複雑というか、ただ単にプログレでは片付かないものです。
1960年代後半から1970年代前半のブリティッシュ・ジャズ・ロックといった味わいも満点ですし、現在の、アシッド・ジャズといっても良いかも知れません。
おそらく、このバンドのサウンドの要がオルガンの音だからだと思います。
もちろん、ベースもドラムスも最高の音を出しております。
でも、John Novelloのオルガンが無ければ、こういうアルバムに仕上がらなかったと思いますし、このオルガンこそがNIACINの求める方向性なんだと思いますね。
殆どの曲がJohn Novelloのペンによるナンバーですし、国内盤の帯にはBilly Sheehanのプロジェクトと紹介されていますが、内容からはJohn Novelloのプロジェクトといった方が良いでしょうね。
もちろん、メロディを奏でているのはオルガンということで、これが前面に出ていますし。
メロディの出来も素晴らしいし、このJohn Novelloという人は、コンポーザーとしても秀でているものを持ってますね。
全曲3分から5分程度の短いナンバーばかりですが、これがまた良いのです。
プログレといえば結構長めの曲があったりして、時にはとても冗長な感じの曲もありますが、このNIACINは曲をコンパクトに纏めているものの彼等が伝えたい音(サウンド)が確実に伝わってきます。
それぞれの曲は紹介しませんが、全曲メロディアスで、Billy Sheehan、John Novello、Dennis Chambersの3人の技量がぶつかり合ったサウンドが最高です。
こんなアルバムが380円で聴けるというのは最高ですね。
2007-07-14
Eric Carmen / Tonight You're Mine (1980)

私は既に以前に出されたCDを持っておりましたが、今回の神ジャケの4枚も購入しました。
リマスターされたということもありますが、最大の理由はボーナス・トラックが収められていたからです。
3rdの"Change Of Heart"以外のアルバムにボーナス・トラックが収められておりますが、今回紹介します4thには、ボーナス・トラックが8曲も収められております。
Arista時代では、最もロックしたアルバムでしたが、"All By Myself"とか"Never Gonna Fall In Love Again"などのバラード・ナンバーに定評があったEric Carmenでしたので、この4thは一番目立たなかったアルバムでしたが、良く聴いてみると結構良いナンバーも収められております。
1曲目の"It Hurts Too Much"は全米第75位という中ヒットしたナンバーですが、Phil Spector辺りの匂いがプンプンするポップ・ロックしたナンバーです。Carmine Appiceの手数の多いドラミングがご機嫌なナンバーです。このナンバーは日本でもヒットしましたので、知っている方もたくさんいらっしゃると思います。The Raspberriesを聴いているようです。
2曲目の"Lost In The Shuffle"はご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
3曲目の"All For Love"はEricお得意のバラード・ナンバーです。でもEricのメロディ・メーカーとしての優秀さを考えると出来としてはイマイチか?ということで、シングル・カットされたのにもかかわらずチャート・インしなかったのでしょうね。
タイトル・ナンバーの4曲目"Tonight You're Mine"は、3曲目"All For Love"のB面としてシングル・カットされています。若干ハードながらポップした作りとなっております。
5曲目の"Sleep With Me"はいかにもEricらしいメロディアスなポップ・ソングです。このアルバムの中でも出来はかなり良いと思います。
6曲目の"Inside Story"はハードにドライヴィングしたナンバーです。まあ、こんなもんか、って感じです。
7曲目の"Foolin' Myself"がこのアルバムのエポック・メイキングといったナンバーでしょうか。"All By Myself"を彷彿させるEricお得意のピアノによるバラード・ナンバーとなっております。これも名曲であることは間違いが無いところです。
オリジナルではラスト・ナンバーの8曲目"You Need Some Lovin'"は1曲目の"It Hurts Too Much"のB面として紹介されたナンバーです。これもかなりハードなナンバーで、曲の感じとしてはあまりEricにそぐわないような感じのナンバーです。
9曲目以降が、今回の紙ジャケ化でボーナス・トラックとして追加されたナンバーです。
その9曲目"Hungrt Eyes"は映画「ダーティー・ダンシング」に使われたナンバーで、オリジナルはFranke & The Knockoutsです。このEricのヴァージョンが全米第4位と久々のヒットとなりました。
10曲目の"Make Me Lose Control"は1988年にシングルとして発表されたナンバーで、全米第3位の大ヒットとなりました。
11曲目の"Reason To Try"は1988年の作品ですが、それまでのEricの作品と比較すると物足りないというのが正直なところです。
12曲目の"My Heart Stops"は未発表に終わったArista殻のアルバム用のトラックということですが、まさかこれ1曲ということも無いだろうと思いますので、ほかのナンバーも是非聴いてみたいのですが。
13曲目の"As Long As We Got Each Other"は、Louise Mandrellとのデュエット・ナンバーで、とてもいかしたポップ・ソングとなっております。
14曲目は、"Make Me Lose Control"のライヴ・ヴァージョンとなっております。
15曲目の"Almost Paradise"は映画「フットルース」に使われたナンバーですが、サントラに収められていたのは、Mike Reno & Ann Wilsonでのヴァージョンでした。これはとても素晴らしいバラード・ナンバーで大ヒットしました。オリジナルのEric Carmenのヴァージョンも聴きたいとずっと思っておりましたので、今回のCD化で最も嬉しい1曲となりました。ここに収められているのはライヴ・ヴァージョン(おそらくスタジオ・ヴァージョンは無いと思います)で、Marry Claytonとのデュエットとなっております。Mike Reno & Ann Wilsonのヴァージョンは素晴らしかったですが、このオリジナル・ヴァージョンも最高です。
ラスト・ナンバーの16曲目"Hungry Eyes"もライヴ・ヴァージョンとなっております。
14,15,16曲目の3曲は"Dirty Dancing Live In Concert"からピック・アップされたものですが、今回の紙ジャケ化で聴けるようになったのが嬉しいですね。
2007-07-13
The Tony Rich Project / Words (1995)

THE TONY RICH PROJECTの"WORDS"というアルバムですが、このアルバムは市内の中古ショップで100円で手に入れたアルバムです。
このTONY RICHですがヴォーカルと全てのインストルメントを奏でるマルチ・プレーヤーです。
私はこの1枚で初めて彼を知りましたが、ほかに何枚かアルバムを出しているようです。
でも、これが最高にいかしているのです。全体的にゆったりとしたナンバーで構成されたアルバムで、とてもジャジーです。
良い意味でBGMにも最適ですね。
声もジャマにならないし、バックの演奏もそんな感じです。
ただし、その中にあって、しっかりとしたメロディを持っていますし、歌も上手いです。
黒人歌手ですが、黒っぽさは殆ど感じません。
1曲目の"Hey Blue"は殆どAORしたナンバーで、メロディもいかしてます。声質や歌い方はまるで違いますが、雰囲気としてはMichael Franksにも通ずる部分があると思いますね。Michael FranksタイプのAORが好きな方であれば納得すると思いますね。
2曲目の"Nobody Knows"はかなり良いメロディを持ったバラード・ナンバーで、これはモロAORですね。このナンバーはお薦めですね。
3曲目の"Like A Woman"は曲にメリハリがあるドラムスの音がいかしたナンバーです。曲の感じとしてはかなりヘヴィというのか私の感想です。メロディもこなれていますし、後半のさりげないギター・ソロも最高で、かなり好きです。
4曲目の"Grass Is Green"も3曲目に似たタイプのナンバーですが、こういった感じのナンバーがこのTONY RICHの持ち味なのかも知れません。
5曲目の"Ghost"はバックのあまり前面に出ないギター・ソロが最高の雰囲気一杯のナンバーです。このナンバーも言うこと無しです。
6曲目の"Leavin'"はアコースティカルなモロAORしたバラード・ナンバーです。かなりいけてます。
7曲目の"Billy Goat"は打ち込み主体のナンバーですが、メロディが良いので、かなり聴けます。
8曲目の"Under Her Spell"は再びメロディアスなバラード・ナンバーで、曲の出来もかなりなものです。
9曲目の"Little Ones"はとてもポップさを感じさせるナンバーとなっております。
ラスト・ナンバーの10曲目"Missin' You"はアコースティカルでハートウォーミングなナンバーです。
先にも書きましたが、このTONY RICHの"WORDS"は、Michael FranksのようなジャジーなAORが好きな方にはお薦めのアルバムだと思いますね。
私も是非彼のほかのアルバムを聴いてみたいと思っております。
2007-07-02
Stan Bush / In This Life (2007)

今回のアルバムは、雑誌"BURRN!!"でもかなり好評です。
前作"SHINE"の出来も良く、私のHPでも「かなり良い」と紹介しましたが、この最新作はそれ以上かも。
Stan Bushは1stを聴いた時の印象が強烈で、もうそれ以来の大ファンです。
また、2ndのBarrage名義のアルバムで"Love Don't Lie"の鳥肌は忘れることが出来ません。
途中ちょっと中途半端な感じのするアルバムもありましたが、前作"SHINE"で再びStan Bushの才能を再認識しました。
今回の"In This Life"は前作の延長線上にあるアルバムですが、とにかく、曲の出来が素晴らしいと思います。
1曲目の"I'll Never Fall"から琴線に触れるメロディの嵐、そんな感じのナンバーでぞくぞくします。メロディ・メーカーとしてのStan Bushを堪能することが出来るナンバーです。もう言葉はいらないですね。とにかく、聴いてみろ!!のナンバーです。
2曲目の"I Got A Thing For You"なんかも良く出来た産業ロックという感じのナンバーです。バックのギターの音、サイコー!です。
3曲目の"I Can't Cry"はAOR調のミディアム・スローのメロディアスなナンバーです。フックのあるメロディ・ラインは流石です。
4曲目の"This Moment"は盛り上がりのある哀愁を帯びたハードポップ調のナンバーです。この曲でのStan Bushのヴォーカルは最高です。
5曲目の"Waiting For You"はパワフルなバラード・ナンバーです。メロディがとても素晴らしく、これぞStan Bushというナンバーです。
6曲目の"The First Time"は"Love Don't Lie"を彷彿させるバラード・ナンバーで、曲がとてもしっとりしています。。"Love Don't Lie"があまりにも出来が良過ぎたので、最初聴いた感じはそれほどでもありませんでしたが、少なくともメロハーのバラード・ナンバーとしては軽く平均点を超えていると思いますね。
7曲目の"Long Long Way"は1曲目の"I'll Never Fall"タイプのハードポップ・ナンバーです。このナンバーもかなりグッとくるナンバーで、1曲目と甲乙つけ難いナンバーです。素晴らしい出来です。
8曲目の"Over You"はミディアム・テンポのメロディアスなハードポップ・ナンバーです。Stan Bushという人は本当に曲作りがうまいですね。
9曲目の"Take It All The Way"は曲の出だしがカッコ良いナンバーです。Stan Bushの力強いヴォーカルがご機嫌のナンバーです。
10曲目のタイトル・ナンバー"In This Life"はこれぞ産業ロックといったナンバーです。Stan Bushのヴォーカルもバックの演奏もかなりカッコ良いです。
11曲目の"Southern Rain"はアコースティカルなバラード・ナンバーです。もう文句のつけようが無いですね。
ラスト・ナンバーの12曲目"The Other Side Of Love"はジャパン・オンィーのボーナス・トラックです。このナンバーも11曲目に似たアコースティカルなバラード・ナンバーですが、これがボーナス・トラックか?というほど出来が良いのです。それこそ、"Love Don't Lie"を彷彿させるナンバーで、何故これがオリジナルに収録されなかったのか、とても疑問です。少なくとも、ほかの2曲のバラード・ナンバーより数段出来が良いと思うのは、私だけでしょうか?
このアルバムは絶対国内盤を買うべきですね。
2007-07-01
Various Artists / ラブ ストーリーズ (1992)

1992年に発売されたアルバムで、発売後すぐに購入しましたが、一度手放しておりましたが、今日、近くのGEOで380円で売っていましたので、即ゲットでした。
内容は、AORです。
テレビのタイトル曲ばかりということもあり、知っている曲が多いですね。
元々は、日本人のアーティストがもちろん日本語で歌っていたナンバーですが、アレンジも若干変わり英語ヴァージョンとなったことで、結構新鮮さも感じます。
参加アーティストは、ヴォーカル陣には、Jason Scheff、Bill Champlin、Richard Page、Ned Doheny、Dianne Reeves、Marilyn Martinなどの有名どころが、バック・ミュージシャンには、キーボードにTom Keane、Brett Raymond、ギターにMichael Landau、Michael ThompsonやサックスにDavid Kozなど、こちらもL.A.拠点の有名なミュージシャンばかりです。
1曲目の"Say Yes"は、「101回目のプロポーズ」からで「チャゲ&飛鳥」の大ヒット・ナンバーです。ここでは、Jason Scheffがリード・ヴォーカルを披露しております。面白いところでは、この曲に英詩をつけたのが、Marc JordanとAmy Skyのご夫婦ということです。このナンバーですが、ハイトーンのヴォーカルが魅力のJason Scheffにとてもしっくりするナンバーとなっております。オリジナルより数段良く出来てます。バッキング・ヴォーカルはBill ChamplinとJoseph Williamsですが、これがまた最高です。
2曲目の"Get Crazy!"は「君が嘘をついた」からのナンバーで、作曲が奥居香とあるので、「プリンセス・プリンセス」がオリジナルなんでしょうか。結構ハードにドライヴィングしたバックのギターがかなりカッコ良いです。これはMichael Landauか。ヴォーカルはAdrian Peritoreという女性ヴォーカルですが、歌は上手いですが、ヴォーカル・スタイルが私にはちょっとという感じです。バックの演奏が凄くカッコ良いのに残念です。
3曲目の"Almaz”は邦題が「スウィート・ラヴ」で「もう誰も愛さない」からのトラック。オリジナルは、Randy Crawfordのナンバーです。ここでは、Dianne Reevesがしっとりと歌い上げております。
4曲目"Welcome To The Edge"で邦題が「とどかね想い」で、このナンバーも「もう誰も愛さない」から。オリジナルはBillie Hughesで、このナンバーが収められた彼のソロ・アルバムも出されております。ここでは、Bill Champlinがリード・ヴォーカルをとっていますが、アレンジがイマイチということもあり、出来としてはオリジナルに負けていますね。
5曲目の"Happy Merry Christmas"は邦題が「遠い街のどこかで...」で、「逢いたい時にあなたはいない」から。このナンバーでは、Marilyn Martinがヴォーカルを担当しております。このナンバーではアレンジが良く、まるでこのヴァージョンがオリジナルみたいです。メロディアスなAORナンバーに仕上がっています。
6曲目の"I Will"は「ヴァン サンカン・結婚」というテレビ番組からです。この番組は全く見たことがありませんが、作詞作曲が上田知華となっているので彼女のナンバーなんだと思います。ここでは、Yvonne Williamsという女性ヴォーカリストがリード・ヴォーカルを担当しております。かなり歌も上手いですし、声に艶もあり、かなりグッときます。オリジナル・ナンバーの出来が良いので、このカヴァー・ヴァージョンもかなり素晴らしい出来となっております。
7曲目の"Suddenly"はもちろんあの大ヒットのトレンディ・ドラマ「東京ラブストーリー」からです。小田和正の大ヒット・ナンバーです。ここでは、Ned Dohenyのヴォーカルが聴けます。以前、このブログで小田和正のナンバーを英詩を付け、同じように外国人アーティストが歌ったアルバムを紹介しましたが、そのアルバムでは、この"Suddenly"はBobby Kinballがヴォーカルを担当しておりました。このナンバーに関しては、このNed DohenyヴァージョンよりBobby Kimballヴァージョンの方が私は好きです。
8曲目の"Gloria"は「同・級・生」からのトラック。ここでは、私が大好きなヴォーカリストRichard Pageが伸びのあるヴォーカルを聴かせてくれています。オリジナル・ナンバーがイマイチなので、曲がつまんないですが、Richard Pageのヴォーカルって最高です。
9曲目の"Hold Me Tonight"は邦題が「抱きしめてTONIGHT」で、「教師びんびん物語」からのトラックです。かなりファンキーなアレンジで、ヴォーカリストはRoy Gallowayという男性です。この曲についてはオリジナルは聴いたこともありませんが、曲自体が面白くないですね。
ラスト・ナンバーの10曲目"Hold Me Right Now, Kiss Me"は邦題が「今すぐKiss Me」で、「世界で一番君が好き」からのナンバーです。ヴォーカリストはGigi Worthという女性です。結構パワフルな声の持ち主のようで、この曲(アレンジ)にとても合っています。元気溌剌なナンバーです。バックのサックスとホーン・セクションがいかしてます。
こういった企画物ってたくさん出てますが、おそらくこのアルバムがはしりだったと思います。
出来もそこそこだと思いますね。