2008-01-30
Abstracta / T.R.I.P. (1998)

そこで見つけたアルバムを紹介したいと思います。
札幌市内のBook-Offでは、500円以下の廉価コーナーがあり、宝物がないかどうか時々チェックをしておりますが、最近はなかなかぶつかりません。
今日も15枚弱を購入してきましたが、ちょっと前だったら宝物だったKenny Rankinの"The Kenny Rankin Album"が750円で売っておりましたので、とりあえず購入しました(実は、Kenny RankinのCDは1枚も持っておりませんでした。ちょっと静か過ぎるというのが私の印象で、AORもどちらかというとエレクトリック・ギターがふんだんに使われているのが好きなんです)。
ほかに、Frontier Recordsから出ていたPulseというバンドのものと、今日紹介するPoint Musicから出ていたAbstractaというバンドのアルバム(それぞれ500円)など購入してきました。
このAbstractaはイタリアのプログレ・ハードのアルバムで、結構メロディアスです。
ヴォーカルがちょっと音程に?という感じもありますが、バックの演奏力の高さはかなりのものです。
専任のヴォーカリストなんですが、ヴォーカルを替えれば完璧なんですが。
7分台の曲が多く全6曲が収録されておりますが、演奏力が高いですし、楽曲自体もそこそこの出来ですので、飽きるということはないです。
1曲目の"T.R.I.P."はこのアルバムのタイトル・ナンバーで13分弱の大曲ですが、盛り上がりのあるナンバーでかなりいかしてます。
それにしてもギターの音がかなりカッコ良いですし、キーボード、ベース、ドラムスも良い音を出しております。
曲は良いですし、かなりまとまっていると思いますね。
2曲目の"Aenigma"はカッコ良いベースの音から入るナンバーです。
それに続くギター、キーボードも最高です。
ホント、演奏力は高いです。
Dream Theaterタイプのプログレを演っておりますが、ヴォーカルが入ると、ランク・ダウンしてしまうのは残念ですが。
3曲目の"Distant"は美しいピアノのメロディアスなバラード・ナンバーです。
音程というより歌い方の粘っこさがちょっと閉口してしまうのが、つくづく勿体ないです。
バックの演奏が素晴らしいのに。
4曲目の"The Disoriented Oriental"はインスト・ナンバーです。
テクニカル・プログレといった感じが堪らないですね。
本当に、最高のプレイヤー達です。
5曲目の"Red Sunsets On Earth"はプログレッシヴ・ヘヴィ・メタルのナンバーです。
バックの音は最高です。
いうことありませんね。
ヴォーカル替えれよ、って言いたいですね。
ラスト・ナンバーの6曲目の"Tears Of God"は再び美しいピアノの音から入るナンバーです。
メロディアスなナンバーで、曲の出来は素晴らしいですね。
それにしても、かなりのテクニシャンばかりです。
私はエレクトリック・ギターの音が大好きですので、このバンドのギタリストは最高です。
もう一度、「ヴォーカル替えろよ!」ですね。
ジャケットもそそるデザインですし、バックの演奏からヴォーカルを引いてもお釣りがきますので、プログレ・ハードのファンにはお薦めです。
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2008-01-29
Hotwire / Face Another Day (1998)

このHotwireですが、ドイツのありがちなジャーマン・メタルと違いメロディの良さを信条としているバンドです。
あのジャーマン・メタル然としたドラムスのドタドタやドコドコ感がなく、メロディもこなれていてとても聴きやすいサウンドを持ったバンドです。
どことなく湿り気を帯びた感じは、British Hardといった感じも受けます。
まあ、ヴォーカルが若干弱い感じがしますが、音程が悪いわけではありません。
1曲目の"No Words"はこのアルバムのプロローグといった短いナンバーです。
2曲目の"Once In My Life"はカッコ良いギターのリフから入るナンバーで、メロディアスで曲の出来も悪くないです。
というか、結構良く出来てます。
3曲目の"Closer To The Heart"はミディアム・スロウのバラード風のナンバーですが、盛り上がりに若干欠け、なんかスーッと通り過ぎてしまう感じがイマイチかな。
それでも途中のギター・ソロはかなり良いのですが。
4曲目の"Holdin' Back The Time"はアコースティカルなナンバーですが、これもメロディの起伏が少なく、面白みの少ないナンバーだと思いますね。
5曲目の"Under Your Skin"は一転して、ミディアム・テンポながら、ギターの音がカッコ良いロック・チューンとなっております。
6曲目の"Waitin' For A Sign"はとてもいかしたメロウなナンバーに仕上がっております。
メロディアス度も抜群のとても素晴らしいバラード・ナンバーです。
お薦めのナンバーですね。
7曲目の"Save Me"は一転してメロディックなハードポップ・ナンバーです。
このナンバーもかなりいかしておりますので、お薦めです。
8曲目の"Daddy's Angel"もメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
この辺のナンバーを聴くととてもドイツのバンドとは思えないですね。
ジャーマン・メタルと一線を画すこういったドイツのバンドって好きですね。
9曲目の"Stay In Motion"もブリティッシュ・ハードといった趣のメロディアスなナンバーです。
バックの演奏がとてもカッコ良いです。
特にギター・ソロは最高です。
10曲目の"Face Another Day"は、アルバムのタイトルにするぐらいだから、彼らの自信作なのかも知れませんが、曲の雰囲気はまあ伝わってきますが、盛り上がりに若干欠けているような感じがして、私としては、イマイチかな?と思います。
ラスト・ナンバーの11曲目"Harder Every Day"は美しいピアノの音から入るバラード・ナンバーです。
冒頭にも触れましたが、ヴォーカルが若干弱いということで損をしているような感じです。
このナンバーはとてもメロディアスで美しいナンバーですが、もう少し実力があるヴォーカリストが歌えば、かなり映える曲なんですが。
ということで、出来・不出来はありますが、少なくともメロディ・ファンを納得させるだけの力はを持っているバンドだと思いますよ。
2008-01-28
Three Dog Night / Naturally (1970)

この辺は、Vanilla Fudgeにも通ずるところがありますが。
でもThree Dog Nightの素晴らしいところは、過去のヒット曲じゃなく、それこそ、全く名前も知らないようなナンバーに目を向け、それを陽の目を当てさせることなんですね。
例えば、"One"というヒット・ナンバーは元々Harry Nilssonがオリジナルですが、このThree Dog Nightのヴァージョンがヒットしたお陰で、オリジナルにも目を向けられるようになったわけです。
また、Three Dog Nightは皆さんがご存じのとおり、人の専任(Cory Wells, Danny Hutton, Chuck Negron)ヴォーカリストに4人のテクニカル抜群のプレーヤーの計7人のバンド厚生となっております。
歌・演奏とも、折り紙つきのバンドです。
本日紹介する"Naturally"は1970年に発表された彼らの代表的なアルバムです。
1曲目の"I Can Hear You Calling"は、1970年のBushというバンドのナンバーですが、少なくともこの日本では、このThree Dog Nightのヴァージョンで耳にした方が多いと思います。
とてもファンキーなアレンジで、バックの演奏は最高です。
2曲目の"One Man Band"は大ヒットしたThree Dog Nightの代表的なナンバーです。
このナンバーもThree Dog Nightのヴァージョンで初めて耳にした方が多いはずです。
まるで、自分たちのオリジナル・ナンバーみたいです。
バックのプレイヤーのJimmy Greenspoonのオルガンが最高で、彼がこのバンドの要だと思います。
3曲目の"I'll Be Creeping"は皆さんもご存じのFREEのナンバーです。
オリジナルのアレンジとあまり変わっておりませんし、Paul Rodgersのソウルフルなヴォーカルに負けないぐらいのヴォーカル(Cory Wells?)が最高です。
4曲目の"Fire Eater"は、プレイヤー4人の共作によるオリジナルのインスト・ナンバーです。
Floyd Sneedのドラムス, Michael Allsupのギター, Jimmy Greenspoonのキーボード, Joe Scheremeのベース、どれをとっても最高のパフォーマンスです。
5曲目の"Can't Get Enough Of It"はSpencer Davis Groupがオリジナルのナンバーです。
このナンバーもオリジナルのSteve Winwoodのヴォーカルがソウルフルなナンバーですが、ソウルフルなところはこのThree Dog Nightも得意とするところです。
6曲目の"Sunlight"はYoungbloodsがオリジナルです。
"Never Been To Spain"風のメロディアスなバラード・ナンバーです。
このThree Dog Nightのヴァージョンは本当に素晴らしい出来で、とてもAORしております。
お薦めですね。
7曲目の"Heavy Church"はAlan O'Dayがオリジナルですが、ヴォーカル・演奏ともに素晴らしいですね。
8曲目の"Liar"もThree Dog Nightの代表的なナンバーです。
作者はイギリスのギタリストRuss Ballard(元Argentで、自身もメロディアスなハードポップのソロ・アルバムを何枚も出しています。私の好きなアーティストの1人です)です。
「カッコ良い」という表現が最もピッタリするナンバーです。
9曲目の"I've Got Enough Heartache"はイギリスのバンドSpooky Tooth (Gary Wrightが在籍していたことで有名)のカヴァーです。
このナンバーでもバックの4人の演奏は最高です。
ラスト・ナンバーの10曲目"Joy To The World"はそれこそThree Dog Nightを一躍有名にしたナンバーです。
Three Dog Night = "Joy To The World"という方程式が成り立つナンバーです。
説明の必要はないですね。
彼らを初めて聴いた高校生の頃から、Three Dog Nightは私の好きなバンドの一つです。
特にヴォーカルのCory Wellsのソウルフルなヴォーカルは最高です。
Cory Wellsの1stアルバム、CD化されないでしょうか。
2008-01-27
Victor Feldman's Generation Band / Call Of The Wild (1984)

Generationって、Victor Feldmanとその息子Trevor Feldmanが一緒に演っているということもありますが、参加ミュージシャンがRobben FordやTom ScottなどVictor Feldmanと年代が違っているということもあるのでしょう。
そういえば、Victor Feldman、Robben Ford、Tom ScottといえばL.A. Expressでも共演しているので、相当深い仲ですので、このアルバムでも息がピッタリ合ってます。
このアルバムの中心メンバーは、ほかにベースにNathan Eastが、SynthsizerにLarry Williamsなどとなっております。
1曲目の"Inside Track"はファンキーでご機嫌なナンバーで、モロFusion Musicしています。
Victor FeldmanのPhodes Pianoも良いですが、Tom Scottのサックスが最高にいかしてます。
2曲目の"Call Of The Wild"はRoscoe Beckの粘りのあるベースから始まるナンバーです。
このRoscoeのベースに乗ってVictorのシンセ、さらにTom Scottのサックスが被さっていくナンバーです。
途中のVictorのシンセ・ソロとTom Scottのサックス・ソロ、さらにRobben Fordのギター・ソロは3人3様でとてもカッコ良いです。
3曲目の"Heart To Heart"はメロディアスなバラード・ナンバーで、Tom Scottのリリコンを大々的にフィーチャーしております。
Victor Feldmanのヴァイブもとても素晴らしく、かなりお薦めのナンバーです。
4曲目の"Chasin' Sanborn"は本国アメリカでシングル・カットされたナンバーだそうですが、アップテンポのナンバーで、ここでのRobben Fordの活躍ぶりは最高です。
Tom Scottのアルト・サキソフォンもカッコ良く、L.A. Expressの"Tom Cat"に入っていても違和感がない、そんなナンバーです。
5曲目の"Tiny Town"はVictor Feldman一人による多重録音のナンバーです。
まあ、お遊びみたいなナンバーでしょうか。
6曲目の"Sail Away"は、ベースにMax Bnnettが参加しておりますが、ギターがRobben FordではなくTim Westonという人物です。
Robben Fordだったら、L.A. Expressそのまんまという感じですよね。
Victorのローズ・ピアノがいかしたナンバーです。
Tom Scottはこのナンバーでは、ソプラノ・サキソフォンを吹いています。
ラスト・ナンバーの7曲目"Western Horizon"でも、Tom Scottのリリコンがとても素晴らしいメロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
このアルバムはすでに廃盤となっておりますが、昨年秋に市内の中古ショップで800円で見つけたものです。
この中古ショップは、時々AOR系の貴重盤が結構安い値段でおいてあったり、特にフュージョン系のアルバムは結構な割合で貴重盤を見つけることができます。
2008-01-26
Shaw - Blade / Influence (2007)

今回のアルバムはオリジナルではなく、企画物といった方が良いかも。
全曲カヴァー曲で、タイトルが"Influence"ということで、Tommy ShawとJack Bladeが自分たちの音楽に影響を受けたナンバーを集めたものとなっておりますが、面白いことにハードロック系のナンバーが1曲も無いということなんですね。
どちらかというとソフト・ロック系のナンバーばかりです。
そういうこともあってか、アルバム全体のサウンドも決してハードではありません。
いわゆるAdult Contemporary Musicと言った方が良いでしょうね。
収められているナンバーは、
1 Summer Breeze (Seals & Crofts)
2 Time Of The Season (The Zombies)
3 Your Move (Yes)
4 I Am A Rock (Simon & Garfunkel)
5 Luck Man (Emerson, Lake & Palmer)
6 Sound Of Silence (Simon & Garfunkel)
7 California Dreamin' (The Mamas & Papas)
8 On A Carousel (The Hollies)
9 Dirty Work (Steely Dan)
10 For What It's Worth (Buffalo Springfield)
11 Dance With Me (The Orleans)
となっております。
Simon & Garfunkelのナンバーが2曲も収められているのは、結構意外ですね。
この2人、こういったいわゆるアコースティック系のナンバーにも影響を受けていたんですね。
全曲良く出来ておりますが、特に、1,2,5,6,7,10辺りが素晴らしいです。
1曲目は、とてもメロディアスなナンバーで、Tommy Shawのヴォーカルといい、彼のギターといいとても最高にいかしてます。
こんなカヴァーを聴くとオリジナルも聴きたくなります。
2曲目は出だしの部分は相当オリジナルと違っております。
このナンバーはTommy Shawが希望したナンバーだそうですが、私も大好きなナンバーです。
さすが、このナンバーでは、Tommyがギターを結構弾いており、とてもカッコ良く仕上がっております。
5曲目はオリジナルと違った味わいのあるナンバーです。
Jack BladeがいたくEmerson, Lake & Palmerが好きなようで、このナンバーが選ばれたようです。
全体的にアコースティカルなアレンジを施しており、これが結構良いんです。
途中のTommy Shawのエレクトリック・ギターは圧巻です。
6曲目はほぼオリジナルと同じようなアレンジで、文句なしですね。
Jack Bladeのヴォーカルですが、選曲も彼のようです。
7曲目もJack Bladeの選曲のようです。
このナンバーも全体的にはオリジナルに近いアレンジですが、途中のギター・ソロはオリジナルにありませんが、これが最高に素晴らしいです。
11曲目はTommy Shawの選曲のようです。
オリジナルのThe Orleansのヴァージョンが最高に良く出来たAORナンバーでしたのが、このShaw-Bladeのヴァージョンもアコースティカルないかしたナンバーに仕上がっております。
Shaw-Bladeということで、ハードロックを期待していた人は完全に裏切られたアルバムだと思いますが、AORが好きな人には知っているナンバーばかりですし、サウンド自体がそれ風で、かなりお薦めです。
USA盤はジャケットが違うようです。
2008-01-25
Peter Frampton / When All The Pieces Fit (1989)

以前、このアルバムの前作"Premonition"を紹介しましたが、Peter Framptonについては、1981年の"Breaking All The Rules"が彼の最高傑作だと私は思っており、その後、"Premonition"をアナログ・レコードで聴いた時には、あまりピンと来なかった(でも、実は違いましたが)のであまり聴かなくなりました。
ですから、今回紹介します、この"When All The Pieces Fit"は当時アナログ・レコードも購入しないまま廃盤となり、最近やっと手にいれ、今回初めて聴きました。(過去にCD化されたものを買おうとすると、既に廃盤となっており結構高い買い物になったりします)
で、初めて聴くこのCDも悪くない、というか今聴くと結構良かったりします。
1曲目の"More Ways Than One"はPeter Framptonのギターがいかしたポップ・ロックのナンバーです。
過去の曲と比較しても出来としては遜色がないと思いますね。
メロディアスでかなり良いナンバーだと思います。
2曲目の"Holding On To You"は"Show Me The Way"タイプのメロディアスなバラード風ナンバーです。
聴けば聴くほど、"Show Me The Way"を思い出します。
3曲目の"My Heart Goes Out To You"はSteve FerroneのドラムスとNathan Eastのベースがカッコ良いダンサンブルなナンバーです。
もちろん、Peter Framptonのギターが最高なのはいうまでもありません。
4曲目の"Hold Tight"は曲にメリハリがあり、最高にロックしたナンバーです。
かなり出来は良く、タイトルどおりとてもタイトで、音に締りがあります。
5曲目の"People All Over The World"は何となく仰々しいナンバーで、曲の出来としてはイマイチか?
6曲目の"Back To The Start"は再びカッコ良いロック・ナンバーです。
Peter Framptonのギターもカッコ良いですが、John Robinsonの締まったドラミングも最高です。
7曲目の"Mind Over Matter"はかなりヘヴィなサウンドのナンバーで、"Breaking All The Rules"の頃のサウンドを思い浮かべさせます。
8曲目の"Now And Again"はタイトなポップ・ロックのナンバーで、悪くないですね。
9曲目の"Hard Earned Love"はPeter Framptonのギターやバックの音は締まって良いのですが、メロディがイマイチといった感じのナンバーでしょうか。
ラスト・ナンバーの10曲目"This Time Around"はPeter Framptonのシンセの音が魅力的なバラード・ナンバーですが、メロディアス度がちょっと足りないといった感じも。
2008-01-23
Del Shannon / Rock On! (1991)

過去1か月とおしてアップできたのが2006年の7月の一度だけ、ということで、今年はもう少し頑張りたいと思っております。
で、私がいない間にネットで購入していたCDが届いておりました。
今回紹介するCDはその内の1枚です。
最近、The Traveling Wilburysの1st及び2ndのカプリングCD+DVDという構成で、アルバムがリ・イッシューされました。
1stのVol.1、2rdのVol.3ともに既に廃盤となっていたため、それほど高額という訳でもありませんが、貴重盤でしたので、今回のボーナス・トラックを加えた再CD化とDVDの発売はそこそこ嬉しかったですね。
で、1stがVol.1、2ndがVol.3ということで、じゃあ、Vol.2は?、ってことになりますが、Vol.3が発表された当時、Jeff LynneやTom Petty辺りがDel Shannonとアルバムを作っているとかなんとかの噂が流れ、また、当のDel Shannonが1990年に自宅でライフル自殺を遂げたといったこともあり、Vol.2はRoy Orbisonの後釜としてDel ShannonがThe Traveling Wilburyに参加したアルバムだったのでは?という噂が流れました。
結局は、今回紹介するこの"Rock On!"というDel Shannonのソロ・アルバムがそれに対する回答となった訳です。
しかしながら、このアルバムのJeff LynneがプロデュースしているナンバーにはTom Pettyも参加しており、まるでThe Traveling Wilburysを聴いているようですし、CDに収められているボーナス・トラックの"Hot Love"にはJeff Lynne、Tom PetteyのほかGeorge Harrisonも参加しており、これは紛れもなくThe Traveling Wilburysでしょう。
また、Jeff Lynneがプロデュースした1,2,3,6,7,10曲は、これらもほぼThe Traveling Wilburysしております。
1曲目の"Walk Away"はDel Shannonのヴォーカルが何となくRoy Orbison風ですし、The Traveling Wilburysで聴こえるJeff Lynneのギターと曲のアレンジ、The Traveling Wilburysの曲といっても誰もが納得すると思いますね。
2曲目の"Who Left Who"のPhil Spector風の仰々しいアレンジ、これはもうJeff Lynneの世界でしょう。
メロディアスなロッカ・バラードでいうことありません。
7曲目の"I Got You"はメロディアスなバラード風のナンバーで、とてもいかしてます。
Del Shannonですが、自身のナンバーは殆ど自ら作曲をしておりますが、こんなナンバーを聴くと優れたソング・ライターだということも判ります。
10曲目の"Let's Dance"はフィドルが入ったカントリー風のナンバーですが、これと似たようなナンバーがThe Traveling Wilburysのアルバムにも入っておりましたね。
他のナンバーはMike Campbellがプロデュースしておりますが、これらのナンバーも聴いている限り、The Traveling Wilburyに近いですね。
4曲目の"Callin' Out My Name"でのバックのギターはとてもJeff Lynneしているナンバーで、とにかくメロディが素敵です。
5曲目の"I Go To Pieces"はDel ShannonがPeter & Gordonに提供して大ヒットしたナンバーですが、このDelのオリジナル・ヴァージョンもとてもカッコ良い出来です。
ところで、再びVol.2の話に戻りますが、一応公式には、Del Shannonと他のThe Traveling Wilburysのメンバー全員でセッションを行ったという記録は無いということですが、このアルバムのボーナス・トラックに3人が共演していることや、The Traveling Wilburysとして"Runaway"を出しているということもあり、やはりVol.2って、気になりますよね。
そういえば、Tom Pettyの1989年の"Full Moon Fever"だって、Jeff Lynneのプロデュースで他のメンバーも参加しており、こちらもVol.2といえば、そんな感じもしますね。
2008-01-19
Zucchero / The Best Of Zucchero (1996)

イタリア人のAORアーティストとしてすぐに思い出すのはAlan Sorrentiですが、彼とは全く違う感じのサウンドです。
また、Zuccheroと言えば、いろいろなアーティストと共演しているのが有名です。
Eric Clapton、Joe Cocker、Miles Davis、Paul Young、Elton John、Brian Mayなど数え上げたらきりがありません。
本日紹介するアルバムは、1996年の彼のベスト・アルバムで、収録されているナンバーにも、これらのアーティストと共演しているナンバーもたくさん収められております。
その1曲目"Senza una donna (Without a Woman)"はPaul Youngとのデュエット・ナンバーで、とてもメロディアスなAORナンバーとなっております。
また、このナンバーではバックのギターがかなりいかしてます。
2曲目の"Diamante"もフックのあるメロディを持ったAORです。
このナンバーもかなり出来が良いと思います。
3曲目の"Wonderful World"ではEric Claptonのギターを聴くことができます。
どことなく、Dire Straits的なナンバーですが、かなりメロディアスです。
Claptonのギターだけでなく、ピアノの音も最高です。
5曲目の"She's My Baby"もメロディアスなゆったりとした感じのナンバーです。
7曲目の"I Won't Be Lonely Tonight"はアコースティック・ギターがいかしたバラード・ナンバーです。
メロディアスな佳曲です。
11曲目の"Dunes Of Mercy"はメロディがいかしたバラード・ナンバーで、どこかPhil Collinsが歌ってもしっくりくるナンバーです。
13曲目の"Con le Mani"がリズム・セクションがカッコ良いダンサンブルなナンバーです。
ラスト・ナンバーの16曲目"You're Chosen Me"もラストを飾るのに相応しいアコースティック・ピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
AORファンでこのZuccheroを聴いたことのない方って、おそらく多くいらっしゃると思います。
でも、このZuccheroは紛れもなくAORのアーティストです。
このベスト・アルバムの全曲は紹介しておりませんが、紹介していないナンバーの中にも良い曲が数多く収められております。
また、ベスト・アルバムということで、バック・ミュージシャンのクレジットがありませんので、誰が参加しているかわからない部分もありますが、あっ、このギターの音はどこかで聴いたことがある、みたいな曲もあります。
冒頭に紹介したアーティストのほか、Jeff BeckとかMichael Shrieve、さらにはElvis Costelloなんかとも共演しているようです。
もし聴いたことがない方がおりましたら、先ずこのベストをお薦めします。
2008-01-18
Stephen Bishop / Saudade (2007)

値段も結構安めで、送料込みで15USドルぐらいでしょうか。
今回紹介するのはStephen Bishopですが、このシリーズは、ほかにKenny LogginsとかDavid Cassidyなどが出ているみたいです。
私は、KennyもDavidも購入しましたが、このStephen Bishopのアルバムが最もしっくりきました。
収められているナンバーは、過去音源のリメイクで、アコースティック仕様となっております。
1曲目の"Under The Jamaican Moon"はAORの創始者とも言えるNick DeCaroのヒット・ナンバーです。
このナンバー、Stephen Bishopが作者だったのね。
曲全体としては、聴き慣れているNick DeCaroの方がしっくりするけど、このStephenのヴァージョンも結構聴けます。
2曲目の"On And On"はSteve Bishopを一躍有名にしたナンバーで、1976年の1stアルバム"Careless"に入っていたナンバーです。
もともとアコースティカルなメロディアスなナンバーですので、この新録でもイメージは変わりませんが、出来としてはオリジナルの方が好きです。
3曲目の"Hello"は新録だと思います。
メロディアスでハートウォーミングなナンバーで、Stephen Bishopらしさが良く出たナンバーだと思います。
バックのギターの音とサックスがかなり良いです。
4曲目の"Un Baile Del Corazon"は2003年の"A Dance Of The Heart (His Best & More)"にも収められていたナンバーです。
このナンバーは、Luciana Souzaという女性とのデュエットとなっており、雰囲気満点です。
また、Earl Klughがバックでギターを弾いています。
5曲目の"Save It For A Rainy Day"もStephen Bishopの代表的なナンバーで、"Careless"から。
オリジナルにはEric Claptonのエレクトリック・ギターがフィーチャーされておりましたが、このヴァージョンにはEric Claptonのアコースティック・ギターがフィーチャーしております。
このナンバーはオリジナルに負けないくらいの出来だと思いますね。
6曲目の"Never Letting Go"も、これまたStephen Bishopの代表曲です。
かなりオリジナルに近いアレンジとなっております。
これは素晴らしい出来ですね。
7曲目の"Bish's Hideway"は1977年の2nd"Bish"に収められていたナンバーです。
ゆったりとしたナンバーで、トロピカルな感じも。
このナンバーでは、Kenny Rankinがバッキング・ヴォーカルを務めております。
8曲目の"Annalia"も初めて耳にするナンバーです。
しっとりしたバラード・ナンバーです。
9曲目の"Take This Empty Heart"も初めて耳にするナンバーですが、これはとても素晴らしいナンバーだと思いますね。
優しいStephenのヴォーカルが、彼らしさが良く出たナンバーです。
10曲目の"One More Night"は"Careless"からのナンバーです。
このナンバーもオリジナルがとても良い曲ですので、こちらのヴァージョンもとても良いですね。
11曲目の"Separate Lives"は1988年の"Best Of Bish"に収められていたナンバーです。
これも良く出来たアコースティカルなバラード・ナンバーとなっております。
ラスト・ナンバーの12曲目"New York In The Fifties"も耳にするのは初めての曲ですね。
若干ジャジーな感じのするナンバーで、タイトルどおり、どことなく50年代を感じさせる曲となっております。
このアルバムですが、国内盤が出るそうです。
かなりいかしたアルバムですので、AORファンにお薦めです。
2008-01-17
Robby Valentine / Robby Valentine (1991)

Robby Valentineはオランダ人アーティストで、QueenやThe Beatlesから影響を受けたアーティストですが、特にQueenが彼の原点であったということは有名な話です。
その後、Robbyは現在に至るまでかなりの数のアルバムを出しておりますが、同国人でやはりQueen辺りから影響を受けたValensiaとの共作アルバムなど興味をそそるアルバムなんかも出しております。
QueenやThe Beatlesから影響を受けたということで、Robbyの作るナンバーはとてもメロディアスなものが多いです。
ソング・ライターとしての頭角はすでにZINATRA時代から現れておりましたが、この1stソロにもメロディアスなナンバーが多数収められております。
1曲目の"The Magic Breeze"はRobbyのピアノの上手さが良く判るナンバーですし、コーラスの部分は完全にQueenしております。
1曲目のナンバーを聴くだけで彼のアイデンティディを確立しているということが判るナンバーです。
Robby Valentineというアーティストはこういうサウンドを作るアーティストだと、自分でちゃんと表現しております。
2曲目の"Broken Dreams"は、これまたメロディアスなフックに満ちたハードポップのナンバーです。
このナンバー、かなり良いです。
3曲目の"Live Your Life"もかなり良く出来たナンバーで、適度にハードでメロディアスなナンバーです。
このナンバーは、Robbyのオリジナリティが良く表れているナンバーだと思います。
4曲目の"One Day"は出だしのストリングが美しいナンバーですが、途中から曲が転調し、ポップなナンバーとなります。
バックのギターの音がカッコ良いです。
5曲目の"The Gift Of Life"はドラマティックな展開のナンバーです。
このナンバーなんかも、どちらかというとQueen的なサウンドのナンバーです。
6曲目の"Over And Over Again"はこのアルバム一押しのメロディアスなバラード・ナンバーです。
メロディも美しいですし、Robbyのピアノがとても素晴らしい、そんなお薦めのナンバーです。
7曲目の"Heaven Is Callin'"もメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
8曲目の"I'm Searchin'"もとてもドラマティックなナンバーです。
ピアノとバックの若干ハードなギター、メロディックな旋律、これは聴きものです。
9曲目の"Here, There And Everywhere"はもちろん、The Beatlesのカヴァーです。
アレンジを変えており、The Beatlesのオリジナルの方が聴き慣れているので、The Beatlesの方がしっくりきますが、これはこれでそこそこです。
10曲目の"Angel"はこのアルバムの中では結構軽快なナンバーで、とてもポップです。
シングル・カットされたのも頷けるナンバーです。
11曲目の"Love Is Alive"もメロディアスなハードポップのナンバーです。
12曲目の"I Believe In You"もQueen的なメロディアスなバラード・ナンバーです。
とにかくRobbyのピアノは雰囲気満点です。
13曲目の"Love Takes Me Higher"もシングル・カットされたナンバーで、これもポップな曲です。
14曲目の"I Can't Stand Another Day Without You"はどこかThe RaspberriesやEric Carmenを思い起こすナンバーです。
曲の感じとバックのコーラスがとても良いです。
ラスト・ナンバーの15曲目"Valentine's Overture Part I"は、ラストを飾るのに相応しいBobbyのピアノ・ソロをフィーチャーしたナンバーです。
Robby Valentineはその後Valentineというバンド名で活躍することとなりますが、今回紹介したアルバムも含め中古市場では、かなり安く売られておりますので(海外、特にヨーロッパ辺りでは結構高額な取引をされているようですが)、Queen辺りが大好きな人にはお薦めです。
2008-01-16
Cell Mates / Between Two Fires (1992)

CD本体は1USドルを切る値段でしたが、送料が7USドル弱で、9USドル弱で購入しました。
初めて名前を聞くバンドでしたが、これが結構いかしたメロディアス・ハードロックをやっております。
ヴォーカルはジャケットに写るPamela & Paula Mattioliという双子の姉妹です。
他にギタリストが2人と、ベース、ドラムスといった布陣のバンドです。
プロデューサーはStan Bush & BarrageをプロデュースしたRichie Wiseが担当しちおります。
女性二人組といえば、Heart辺りを思い出しますが、サウンド的にはHeartより幾分ハードですが、かなりメロディアスです。
ヴォーカルの二人も歌は結構上手いですし、ギターがかなりカッコ良いです。
1曲目の"Bottle Of Sin"は曲にメリハリがあり、また、フックもあるメロディアス・ハードです。
カッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
2曲目の"Glass Mountain"も1曲目以上にカッコ良いロック・ナンバーです。
とにかくバックの演奏も最高です。
特にギターの音は私好みですね。
3曲目の"Bird In A Gilded Cage"はゆったりとしたギターの音がいかしたバラード・ナンバーです。
このナンバーでのヴォーカルはVixenのJanet Gardner風で、雰囲気最高のナンバーです。
メロディアスですし、申し分ないですね。
4曲目の"Between Two Fires"はいかしたロックン・ロールのナンバーです。
5曲目の"Spirit Is Willing"はミディアム・テンポのポップでメロディアスなナンバーです。
このナンバーの出来も良く、シングル・カット向けのナンバーといっても良いと思いますね。
6曲目の"You're My Obsession"はミディアム・テンポのアコースティカルなナンバーです。
7曲目の"A Sisters Love"はかなりへヴィな前奏から入るいかしたハードロック・ナンバーです。
まさにハードロックしたナンバーで、とてもご機嫌なナンバーです。
8曲目の"(It's Close) But It Ain't Love"は、これまたメロディアスでフックのあるハードポップなナンバーです。
曲の出来も素晴らしいし、ギターの音が最高です。
9曲目の"Time Marches On"は曲の出来としてはそこそこですが、ツイン・ヴォーカルにツイン・ギターがとてもカッコ良い、そんなナンバーです。
10曲目の"All Funked Up"はビンビンのベース・ラインとカッコ良いドラミングのかなりファンキーなナンバーです。
ラスト・ナンバーの11曲目"Take Care Of Youself"はミディアム・スロウのバラード風のナンバーです。
このCell Matesですが、VixenのJanet Gardnerに比べると声質は若干落ちますが、かなり雰囲気もあり、Vixenファンには、受け入れられるバンドだと思いますね。
2008-01-15
Joseph Williams / Smiles (2007)

今回のアルバムの帯には、「一緒にハミングしてしまうあの曲を聴く度にちょっぴり心が軽くなる」"Smiles"というアルバムと、「涙が出るほど悲しい曲なのにちょっぴり心が温まる」"Tears"というアルバムが同時期に発売されました。
1枚2,625円ですから、2枚で5,250円ですから結構高いと思います。
2枚組で出せばせいぜい4,000円程度だと思いますので。
中身は両方とも、Joseph Williamsのヴォーカルにアコースティック・ピアノといういたってシンプルなサウンドとなっております。
ギターが大好きな私としては、ちょっとばかり物足りないものとなっております。
でも、これを買った理由は、もちろん、Joseph Williamsのアルバムということもありますが、全曲他人のナンバーを歌ったカヴァー・アルバムで、選曲が良かったからです。
2枚とも購入しましたが、どちらかというと今回紹介する"Smiles"に収められているナンバーの方が良いと思いました。
曲を紹介しますと、
1 Don't Worry Baby (The Beach Boys)
2 Walk Between The Raindrops (Donald Fagen)
3 Still Crazy After All These Years (Paul Simon)
4 Wonderful Tonight (Eric Clapton)
5 For Your Love (Stevie Wonder)
6 A Song For You (Leon Russell)
7 Peaceful Easy Feeling (The Eagles)
8 More Than I Can Say (Leo Sayer)
9 Heaven In Your Eyes (Joseph Williams & Joe Carbone)
10 Maybe I'm Amazed (Paul McCartney)
11 Don't Know Why (Nora Jones)
12 Somewhere Only We Know (Keane)
の全12曲です。
この中の一番のお薦めは、6曲目の"A Song For You"です。
このナンバーはLeon Russellがオリジナルのナンバーですが、Leonのヴァージョンもアコースティック・ピアノ主体のナンバーでしたので、全く違和感はありません。
このアルバムのライナーにJoseph本人のコメントが載っておりますが、このナンバー自体がLeonの個性となっているので、上手く歌えるか心配、みたいな書き方をしてました。
聴いた感じでは、元々オリジナル・ナンバーがとても素晴らしいので、そこそこ聴けます。
でも、やはり、このナンバーはLeon Russellのヴォーカルが最も合ってるといえるでしょうね。
次に気に入ってるのは、10曲目の"Maybe I'm Amazed"ですね。
これは、もちろんPaul McCartneyのナンバーです。
これもPaulのピアノが印象的なナンバーでしたので、曲全体としてイメージも損なわれることはありませんでした。
こうやって、カヴァーを聴いていると、本当にオリジナルの良さが判りますね。
あとは、4曲目の"Wonderful Tonight"ですが、これはもちろんEric Claptonのナンバーです。
元々美しいメロディのバラード・ナンバーですので、ヴォーカルとピアノといったシンプルな組み合わせでも最高です。
Eric Claptonのバラード・ナンバーの中では、最も良く出来たナンバーで、My Favorite Songです。
良い曲は誰が歌っても良い曲ですね。
8曲目の"More Than I Can Say"はLeo Sayerがオリジナルです。
このナンバーも私としてはLeo Sayerの中で最も好きなナンバーです。
Josephのヴァージョンもなかなかです。
5曲目の"For Your Love"はStevie Wonderのナンバーですが、これが結構良く出来ています。
もちろん、オリジナルが良いからということもありますが、これは力強く歌うJosephのヴォーカルも良いですがこれに絡むアコースティック・ピアノの音が素晴らしいからだと思います。
9曲目の"Heaven In Your Eyes"はJoseph WilliamsとJoey Carboneのペンによるオリジナル・ナンバーですが、とてもメロディアスなナンバーで、出来も良いです。
1曲目のThe Beach Boysの"Don't Worry Baby"もオリジナルをかなり意識しながらアレンジをしておりますが、ヴォーカルとアコースティック・ピアノだけの組み合わせで、良くオリジナルのイメージを壊すことなく出来上がっているのは、とても素晴らしいと思います。
なお、もう1枚の"Tears"の収録曲だけを紹介しておきます。
1 Against All Odds (Phil Collins)
2 Don't Let Me Be Lonely Tonight (James Taylor)
3 Sorry Seems To Be The Hardest Word (Elton John)
4 A White Shade Of Pale (Procol Harum)
5 Tracks Of My Tears (Smokey Robinson)
6 All In Love Is Fair (Stevie Wonder)
7 Everytime You Go Away (Daryl Hall & John Oates, Paul Young)
8 Always On My Mind (Elvis Presley)
9 All By Myself (Eric Carmen)
10 Tears In Heaven (Eric Clapton)
11 She (Elvis Costello)
12 My Immortal (Evanescence)
2008-01-14
The Calling / Camino Palmero (2001)

で、先日市内の蔦谷(という本・CDなどを売っているお店)に行った時、国内盤新品が半値というバーゲンをやっておりました。
その時見つけたのが、このCDです。
プロデュースがMarc Tannerということでしたが、バックのジャケットに写る若者4人組を見た時に、果たしてどうかな?とも思いました。
しかし、1曲目の"Unstoppable"を聴いた時、そんな不安は吹き飛んでしましました。
前奏のギターの音を聴いたとたん、これはいける!!と思ったのが正直な感想です。
哀愁のあるフックに満ちたメロディ・ライン、これは最高のアメリカン・ロックです。
もうこの1曲でいかれましたね。
2曲目以降の曲の出来が悪くても、この1曲目だけでお金を出した価値がある、そんなナンバーです。
で、2曲目の"Nothing's Changed"は、少しばかりへヴィなギターの音から入るナンバーです。
でも、メロディにフックもあるし、とにかくギターの音色がカッコ良いんです。
3曲目の"Whenever You Will Go"は、アコースティック・ギターの音色が最高のメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
4曲目の"Could It Be Any Harder"は、ヴォーカルが素晴らしいナンバーです。
歌っているのは、Alex Bandという人物で、歌はかなり上手いですし、途中、ファルセットとなるところがありますが、これが最高なんです。
5曲目の"Final Answer"は、再びアコーステュカルなナンバーです。
アメリカン・ロックしたところが良いですね。
ギタリストのAaron Kaminもかなり良いですよ。
6曲目の"Adrienne"はそのAaronのギターがカッコ良いロック・ナンバーです。
このナンバーもメロディがいかしたナンバーで、お薦めですね。
さすが、Marc Tannerのプロデュースだと思わせるナンバーです。
7曲目の"We're Forgiven"はシンプルな感じのナンバーです。
このナンバーでは、Alexのヴォーカル、Aaronのギターだけでなく、ドラムスなんかも良い音を叩き出しております。
メロディアスなナンバーですし、出来も良いです。
8曲目の"Things Don't Always Turn Out That Way"は1曲目と同じくらい良く出来た哀愁のあるメロディアスなナンバーです。
このナンバーなんか、どちらかというと欧州的湿り気を持ったナンバーですし、私の好みです。
9曲目の"Just That Good"もメロディが素敵なバックのギター、最高!のロック・ナンバーです。
カッコ良いという表現がぴったりのいかしたナンバーです。
10曲目の"Thank You"は適度にハードなメロディアスなロック・ナンバーで、このナンバーの出来も、このアルバムの中で、上位の方でしょう。
これもかなりお薦めです。
11曲目の"Stigmatized"はアコースティカルなナンバーで、このナンバーでも、Alexのファルセット・ヴォーカルはかなりいかしてます。
ラスト・ナンバーの12曲目"Lost"は国内盤のボーナストラックです。
どことなく、UK産パワーポップみたいな感じのナンバーです。
それにしても、1曲目を聴いた時の衝撃(ちょっと誇張し過ぎか)は、かなりのものでした。
この1曲目の"Unstoppable"は名曲です。
2008-01-13
KT Tunstall / Drastic Fantastic (2007)

ホント、最近は新譜のCDショップには殆ど行ってません。
新年を迎えバーゲン・セールでもやっているかな、と取りあえず店内を覗いてみると、特定商品3枚買えば25%オフというのをやっておりました。
で、めぼしいものがないかと、店内を見て回ったところ、見つけたのが、今回紹介するCDです。
これは、はっきり言ってジャケ買いです。
KT Tunstallというミュージシャンはまるで知りませんでしたが、このジャケットを見たとたん手にとっておりました。
ジャケットに写る美人(横顔だけは)がカッコ良くギターを弾いている姿がとても印象的というか、かなり好みの構図でした。
彼女の他のCDに目をやると、このジャケットに写る写真が良かっただけかも。
でも、何となく中身を聴きたくて買いました。
全体的な雰囲気は悪くないですね。
基本的には、ポップというよりしっかりロックしてました。
特に1曲目の"Little Favours"はかなり良く出来たナンバーだと思いますね。
そこそこフックもあるし、メロディアスなポップ・ロックという感じが良いですね。
ギターも彼女自身が弾いているようですが、テクニックはそれほどではありませんが、味があります。
声質も私の好みですし、このナンバーはかなり好きです。
2曲目の"If Only"もメロディアスなパワーポップ風のナンバーで、これもかなり出来は良いです。
彼女は英国出身のミュージシャンらしく、ブリット・ポップやパワー・ポップの影響をかなり受けていると思います。
メロディがとてもいかしてます。
3曲目の"White Bird"はアコースティカルなバラード・ナンバーです。
メロディアスで雰囲気のあるナンバーです。
4曲目の"Funny Man"もかなり良く出来たポップ・ロックのナンバーです。
声、良いです。
5曲目の"Hold On"はシングル・カットされたナンバーのようですが、私でしたら、1曲目か2曲目をシングル・カットしますね。
でも、このナンバー、それほど出来が良くないかというと、そうでもありません。
メロディはそこそこです。
6曲目の"Hopeless"は再びメロディアスなポップ・ロックのナンバーです。
ミディアム・テンポのナンバーで、バックのギターはかなり良いです。
7曲目の"I Don't Want You Now"はカッコ良いロックンロール・ナンバーです。
好きです、こういうナンバー。
8曲目の"Saving My Face"はメロディがいかしたミディアム・テンポのナンバーです。
このナンバーも1曲目や2曲目に劣らない出来のナンバーです。
全曲彼女一人か他の人と作っておりますが、ソング・ライターとしてもかなりのものです。
9曲目の"Beauty Of Uncertainty"は再びアコースティック・ギター中心のバラード・ナンバーです。
メロディが若干暗い感じのナンバーですが、これもまた良し、ですかね。
10曲目の"Someday Soon"は9曲目とは感じも大分違いますが、やはりアコースティック・ギターのナンバーです。
こちらの方が曲調が明るいですね。
ラスト・ナンバーの11曲目"Paper Aeroplane"もアコースティカルなバラード・ナンバーです。
このナンバーはメロディアスです。
とにかく、1曲目、2曲目、8曲目なんかの出来はかなりのものです。
25%Offで1,725円でしたが、まあ、この価格だと納得の1枚ですね。
2008-01-12
Starcastle / Fountains Of Light (1977)

アメリカのYesと呼ばれているこのStarcastle、さすがヴォーカルはJon Andersonそっくりの声をしていますし、サウンド的にも若干似ているかも。
バンドの演奏力は高いですし、結構複雑なこともやっています。
このアルバムはRoy Thomas Bakerのプロデュースのもと、1977年に出されたアルバムです。
最近といってもかなり前ですが、アメリカの再発専門レーベルRenaissance RecordsからCD化されました。
このRenaissance Recordsですが、一度は潰れたと思っておりましたが、そうではないらしく、最近も結構良い音源(ex 707 etc.)をCD化してくれています。
1曲目の"Fountains"は、モロYes風のサウンドです。
ヴォーカルはJon Andersonの歌い方を真似ているのかな?
バックのギターはかなりのテクニシャンですし、キーボードなんかも良い音を出しているし、10分強ある曲の雰囲気は、完全にProgressive Rockそのものです。
2曲目の"Dawning Of The Day"はとてもポップで聴きやすいナンバーです。
キーボードの演奏は素晴らしいですね。
3曲目の"Silver Winds"は壮大さを感じさせるキーボードがかなり良いメロディアスなナンバーです。
4曲目の"True To The Light"は、メロディアスなバラード風のナンバーです。
とにかく演奏力は高いですが、聴けば聴くほどYesという感じも。
オリジナリティがイマイチかなあ?
5曲目の"Portraits"はとてもメロディアスなナンバーで、これは良く出来たナンバーだと思いますね。
バックの演奏は最高です。
ラスト・ナンバーの6曲目"Diamond Song (Deep Is The Light)"はとてもポップなナンバーです。
このStarcastleですが、演奏力はかなり高いですし、曲にフックがあれば最高なんですが。
2008-01-11
Peter Allen / Not The Boy Next Door (1983)

Peter Allenは1979年の"I Could Have Been A Salor"に収められていた"Don't Cry Out Loud"という大ヒット・ナンバーで、AORファンに受け入れられ、次作の"Bi-Coastal (1980)"はDavid Fosterのプロデュースで、AORファンからかなりの支持を得ました。
この"Not The Boy Next Door"のプロデュースはRichard Landis (Nielsen/PearsonやRed Rider、Stone Furyなどをプロデュース)で、AOR指向は変わらずです。
CDのジャケットを見ても詳しいクレジットがないので、参加ミュージシャンは判りませんが、前作、前々作で参加したミュージシャンも参加していると思いますが。
1曲目の"Just Another Make-Out Song"は素敵なピアノの音から入るナンバーで、メロディアスなバラード・ナンバーです。
モロAORしたナンバーで、バックのストリングス、コーラス、ホーンセクション、どれをとっても最高です。
タイトル・ナンバーの2曲目"Not The Boy Next Door"もピアノの前奏から入るナンバーですが、こちらは少しばかり力強いナンバーです。
このナンバーもメロディアスなAORナンバーとなっております。
3曲目の"You'll Always Get Your Way"はバックのギターとピアノの音が最高のAORナンバーで、どことなくDavid Foster風のアレンジとなっております。
バックの女性コーラスも良い雰囲気です。
4曲目の"You And Me (We Had It All)"はモロDavid Fosterしたピアノが最高のメロディアスなバラード・ナンバーです。
曲の感じがどことなく、"Don't Cry Out Loud"に似たタッチのナンバーです。
5曲目の"Fade To Black"はロックっぽいポップなナンバーです。
ギター、エレピ、シンセ、ドラムス、どの音もかなりいかしてます。
とてもご機嫌なナンバーです。
6曲目の"Somebody's Got Your Love"はバックのホーンセクションがいかしたナンバーです。
メリハリのあるポップ・ナンバーです。
7曲目の"You Haven't Heard The Last Of Me"はシンセが多用されたナンバーですが、結構温かみのあるナンバーです。
8曲目の"Easy On The Weekend"は再び美しいピアノの音から入るバラード・ナンバーです。
メロディアスで、Peter Allenの他のバラード・ナンバーも含め、かなり出来は良いです。
このナンバーは圧巻です。
ラスト・ナンバーの9曲目"Once Before I Go"もメロディアスな洒落たAORナンバーとなっております。
Peter Allenもこのアルバムを含め、前作、前々作の3枚が絶頂期だったと思います。
2008-01-10
Tom Scott / New York Connection (1975)

もちろん、廃盤ということが理由の大きな一つだと思いますが、とりわけFusion界のサックス・プレイヤーとしての人気も高いからだと思いますね。
以前に、このブログでDavid Sanbornの"Heart To Heart"を紹介した時にも書きましたが、70年代後半から80年代前半のFusion Musicが華やかだったころの、Tom ScottとDavid Sanbornの人気は、それはすごいものがありました。
私が、Tom Scottを最初に知ったのは、本編のホームページ"AOR PARADISE"でも書いておりますが、George Harrisonのバック・ミュージシャンとして、でした。
George Harrisonのバック・ミュージシャンとしてサックスを担当していたのは、このTom ScottかJim Hornと相場が決まっておりました。
George Harrisonのアルバムを聴いていくうちに、Tom Scottにも興味を持ち、最初に手に入れたアルバムは、"Tom Scott & L.A. Express"のアルバムでした。
この"Tom Scott & L.A. Express"は、失敗だったとされるGeorge HarrisonのUSAツアーのバック・バンドでもありました。
オープニング・ナンバー"Hari's On Tour"でのRobben Fordとのギターの掛け合いは、それはそれでカッコ良かったと思います。
今回紹介します"New York Connection"もかなりのレアで、中古盤もかなり高い値段で取引されております。
また、このアルバムは、1975年に発表されたアルバムで、1974年のGeorge HarrisonのUSAツアーの後に出されたもので、George Harrisonもスライド・ギターで1曲参加しております。
1975年というと、FusionがまだCross Overと言われている時で、こういった音楽の黎明期であったと思います。
このアルバムには、George Harrisonのほか、Richard Tee、Eric Gale、Steve Gaddなどの翌年アルバムを発表するStuff勢やBob James、Hugh McCracken、Gary King、Ralph MacDonaldなどその後のFusion界をしょって立つミュージシャンが参加しております。
2曲目の"Uptown & Country"はRichard Teeのオルガンを大々的にフィーチャーしたファンキーでノリの良いナンバーです。
タイトル・ナンバーの3曲目"New York Connection"は"Intimate Strangers"に収めらていても違和感がないメロディアスなフュージョン・ナンバーです。
Bob JamesのエレピとRichard Teeのオルガンに乗るTom Scottのサックスも最高で、このアルバムの一押しナンバーです。
5曲目の"Time And Love"も軽快なフュージョン・ナンバーで、かなりいかしたナンバーです。
特にバックのギター(Eric Galeか?)が最高です。
6曲目の"Midtown Rush"もファンキーなナンバーです。
Richard Teeとすぐ判るあのピアノの音が何とも言えないです。
7曲目の"Looking Out For Number 7"は、Bob Jamesのアルバムに収められていても良いような、Bob Jamesっぽいナンバーです。
ここでのTom ScottはFluteをメインに奏でております。
8曲目の"Appolonia (Foxtrata)"では、George Harrisonのスライド・ギターを聴くことが出来ます。
Richard TeeのFender Rhodesがご機嫌ですし、スライド・ギターの名手とEric Claptonに言わしめたGeorge Harrisonのギターも良い音を出しております。
全体的にメロディアスなナンバーで、お薦めの1曲です。
ラストナンバーの"You're Gonna Need Me"はRichard Teeの軽快なピアノから入るナンバーです。
ライナーを見ると作者もRichrad Teeとなっており、まるでStuffのアルバムの1曲を聴いているようです。
ファンキーで最高にいかしたナンバーです。
Tom Scottって本当に良いですね。
でも、Amazonの10,128円はちょっと高いですね。
2008-01-09
Mr. Mister / Welcome To The Real World (1986)

1stの"I Waer The Face"は1984年に発表されましたが、AORファンからはPagesの後継バンドとして注目されましたが、サウンド・スタイルが変わり、ちょっぴりガッカリのアルバムだったようです。
私もJay GraydonがプロデュースしたPagesの3rdアルバムみたいな内容を期待しましたが、ちょっとばかり裏切られた感じがしました。
ただ、"Hunters Of The Night"は好きでしたが。
で、Mr.Misterの2ndのこの"Welcome To The Real World"はいわゆるそれまでのPagesファンだけでなく、ロック・ファンまで巻き込んで全米で大ヒットしました。
"Broken Wings"が全米No.1、さらに"Kyrie"も大ヒットするなど、Richard Page、Steve Georgeにとっては、Pages以来の大快挙となりました。
そんなMr.Misterの大ヒット・アルバムの1曲目"Black/White"は、確かこのナンバーもシングル・カットされたナンバーだったと思いますが、とてもポップで適度にハードなメロディアスなナンバーです。
とにかく曲にキレがあります。
2曲目の"Uniform Of Youth"は、前奏では、シンセとギターが絡む絡むカッコ良いナンバーです。
Steve Farrisのギターのカッティングがいかしたナンバーですし、Steve Georgeのシンセ・プレイは聴きものです。
3曲目の"Don't Slow Down"は、Pat Mastelottoの叩くドラムスがご機嫌なナンバーです。
テクもありますし、現在では、King Crimsonのドラムスを担当しているのも頷けます。
4曲目の"Run To Her"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
こんなナンバーを歌うRichard Pageのヴォーカルはもう何もいうことがありません。
5曲目の"Into My Own Hands"は仄かにニュー・ウェーヴの香りがするナンバーです。
起伏が少ないメロディがイマイチという感じも。
6曲目の"Is It Love"、これもシングル・カットされたナンバーだったと思いますが、私は、このアルバムの中で最も好きなナンバーです。
メンバー4人の演奏とヴォーカルがマッチした最高にご機嫌でファンキーなナンバーだと思います。
7曲目の"Kyrie"は"Broken Wings"と同じくらいMr.Misterの中では有名なナンバーです。
大ヒットしたことも頷けるポップでメロディアスなナンバーだと思います。
8曲目の"Broken Wings"を聴くと、当時のヴィデオ・クリップの中での車で走っているシーンを思い出します。
ミディアム・スロウのパワーのあるバラード・ナンバーで、とにかくメロディがいかしてます。
また、このナンバーでも、Richard Pageのヴォーカルとそれを上回るようなベース・ライン、Steve Georgeのキーボード、Steve Farrisのギター、Pat Mastelottoのドラムス、どれをとっても最高の音を聴かせてくれています。
9曲目の"Tangent Tears"もポップで、曲にキレがあるナンバーです。
出来も良く、このナンバーもシングル・カットされた他のナンバーに負けていません。
ラストのタイトル・ナンバー"Welcome To The Real World"もメロディアスなナンバーで、Richard Pageのヴォーカルが光っております。
このMr.Misterですが、1987年に3rdアルバム"Go On...."を出した後に解散してしまい、Richard Pageは1996年に"Shelter Me"というソロ・アルバムを出しております。
また、確かバンドというかRichard Pageのプロジェクトというか、確か1枚アルバムを出していたと思いますが、その後沈黙したままです。
Pagesの再結成なんてことはあり得ないのかな?
2008-01-08
Dreamer / Dreamer (1983)

落札価格は、18USドル、送料を含め23USドルでした。
1983年に発表されたアルバムらしいということ以外、全く不明の1枚でした。
収録曲も計4曲と少なく、また、今回購入したアルバムはオリジナルではなく、イタリアのTime Warp Recordsなるレーベルで、ここは貴重盤のコピーで儲けているレーベルでしたので、ジャケットもコピー、盤はCD-Rということも判っておりましたが、これで23USドルは若干高いかもと思いながら、Franke and the Knockouts , Preview , Alliance , Orion the Hunter , The Innocent , Sharx , Dreamstreetタイプのサウンドということに食指が動きました。
これがサウンド・プロダクションは良くありませんが、曲が全くもって私の好みでした。
発表された頃を考えると上記の紹介されたバンドより、かなりTOTOに近いものでした。
1曲目の"Nothing To Lose"は当時の産業ロックそのまんまのキーボードの音がカッコ良いナンバーです。
メロディアスですし、途中のサックスも最高。
2曲目の"Angel Of The Night"もかなり良く出来た産業ロック・ナンバーです。
キーボーソ、シンセさらにギターの音がとてもカッコ良いメロディアスなロック・チューンとなっております。
3曲目の"Journey To Romance"は、産業ロックしたパワー・バラードのナンバーです。
ヴォーカル・スタイルはハイトーンというほどではありませんが、かなり聴けます。
また、バックの演奏もしっかりしております。
ラスト・ナンバーの"Cheap Shot Lovers"は、モロ、TOTOといったナンバーです。
全体的なメロディこそ違いますが、ベースやドラミングは"Turn Back"に入っている"Gift With A Golden Gun"と瓜二つです。
それでも、かなりカッコ良い産業ロックです。
全4曲の収録ですが、このDreamerについては、full-lengthでアルバムを聴いてみたい、そんなバンドです。
ということで、4曲で23USドルは高いといえば高いかも知れませんが、内容的には、この値段でも諦めがつきます。
本当にもっと違う曲を聴いてみたいバンドです。
2008-01-07
Dan Fogelberg / Nether Lands (1977)

今回紹介されているのは、Dan Fogelbergの"The Innocent Age"というアルバムです。
その中で、初めて知りましたが、このDan Fogelbergが昨年12月16日に今は帰らぬ人となったという事実でした。
Dan Fogelbergは1972年にJoe WalshプロデュースによりEaglesの面々と1stソロ・アルバム"Souvenirs"でデビューしました。
1st、2ndとシンガー・ソングライター然としたアルバムでしたが、今回紹介いたします"Nether Lands"辺りからAORっぽさが増し、1979年の次作の"Phoenix"では、"Longer"が大ヒットし、AORファンに良く知られるようになりました。
私は、今回紹介する"Nether Lands"で初めて彼を知りました。
このアルバムは、とにかくタイトル・ナンバーの1曲目"Nether Lands"を聴いた時の印象が忘れられません。
アコースティック・ピアノから始まるバラード・ナンバーで、バックのストリングスといいメロディ、さらにDan Fogelbergのファルセット・ヴォイスなど、清涼感というか、それこそ"Innocence"といった感じが、とても新鮮でした。
今聴いても、鳥肌モノです。
2曲目の"Once Upon A Time"はEagles風のウエスト・コースト風のメロディアスなAORナンバーです。
Don Henleyがバッキング・ヴォーカルで参加しております。
3曲目の"Dancing Shoes"はDan Fogelberg自身のアコースティック・ギターを大々的にフィーチャーしたバラード・ナンバーです。
メロディが美しい最高にいかしたナンバーです。
4曲目の"Lessons Learned"は再びアコースティカルなナンバーですが、こちらはとてもハートウォーミングな感じの曲です。
5曲目の"Loose Ends"は一転してメロディがちょっと重たい感じのナンバーですが、メロディアスで、かなりお薦めのナンバーです。
このナンバーもEagles風だと思ったら、ギターにJeo Walsh、バッキング・ヴォーカルにDon HenleyとJ.D. Southerが参加しております。
6曲目の"Love Gone By"はウエスト・コーストの軽快なナンバーです。
7曲目の"Promises Made"は、再びEagles風のウエスト・コーストのAORナンバーとなっております。
このナンバーもメロディが良いですね。
8曲目の"Give Me Some Time"は、Tim Weisbergのフルートをフィーチャーしたちょっぴりジャジーなナンバーです。
Tim Weisbergとは、1978年に"Twin Sons Of Different Mothers"で共演しておりますが、このNether Landsが下地となっているようです。
実を言いますと、このNether Landsが気に入ってDan Fogelbergを聴くようになりましたが、彼のベスト・アルバムを挙げるなら、この"Twin Sons Of Different Mothers"なんです。
このアルバムに収められている"Paris Nocturne"というインスト・ナンバーがとてもいかしているのと、それ以上に"The Power Of Gold"が彼の中でベスト・ナンバーだと思っているからです。
9曲目の"Scarecrow's Dream"は再びアコースティカルなハート・ウォーミングなナンバーです。
特に、アコースティック・ピアノとアコースティック・ギターのアンサンブルが最高です。
10曲目の"Sketches"は夏と冬という二つのテーマから出来た組曲で、美しいアコースティック・ピアノから入るナンバーです。まるで、この二つの美しい季節の風物、あるいは美しい印象派の絵を見ているような感じのバラード・ナンバーです。
Innocenceという言葉は、Dan Fogelbergのナンバーのためにあるような言葉だと感じますね。
ラスト・ナンバーの11曲目"False Faces"はこのアルバムの中でも、結構力強いナンバーです。
出来としては"The Power Of Gold"の方が数段優っておりますが、曲の感じとしては似たタイプのナンバーです。
それにしても、この"Nether Lands"を聴いていると心が洗われるような感じがします。
2008-01-06
Marty Balin / Balin (1981)

永らく廃盤となっていたMarty Balinの1stアルバム"Balin"が本国アメリカでCD化される予定となっております。
Amazon Japanを覗いてみると、発売日は2月12日となっていて、価格は1,415円という良心的なものとなっております。
国内盤が1990年にCD化されて以来およそ20年弱の長きにわたって、ネットでは、結構高い取引がされていたようですので、待っていた方に非常に嬉しい限りだと思います。
この私も、一度手に入れましたが、CD-Rにコピーして、結構高値で処分していましたので、今回のCD化はとても嬉しく、早速、Amazonへ注文いたしました。
このBalin、1981年にアナログ・ディスクが発売され、当時のAOR隆盛期の中で、かなり大ヒットしたアルバムでした。
Marty Balinは皆さんご存じのとおりJefferson Airplane、Jefferson Starshipに在籍していた人で、Micky Thomasが加入する以前にGrace Slickとともにバンドを支えておりました。
ソロ第1弾のこのアルバムでは、自身のナンバー以外にもPagesのナンバーをカヴァーするなど、かなり良く出来たAORアルバムです。
1曲目の"Hearts"は邦題は「ハート悲しく」で、シングル・カットされそれこそ大ヒットしたナンバーです。
メロディや曲の感じが、どこか歌謡曲っぽいところが、受けたようです。
この曲は当時ヘヴィ・ローティして、耳タコの曲でした。
2曲目の"You Left Your Mark On Me"は出だしのギターがカッコ良いメロディアスなAORナンバーです。
このナンバーも相当お薦めです。
3曲目の"Lydia"はMarty Balinのヴォーカルがいかしたナンバーです。
"Lydia?..."とMartyが歌うところは最高です。
4曲目の"Atlanta Lady"は、メロディアスなバラード・タイプのナンバーです。
流れるようなメロディ・ラインは最高です。
AORど真ん中のナンバーで、お勧めです。
5曲目の"Spotlight"はこのアルバムの中では、ちょっぴりハードなナンバーで、Martyのヴォーカルも力強く歌っております。
6曲目の"I Do Believe In You"はもちろんPagesのカヴァーです。
かなりオリジナルに近いアレンジですが、出来は本家Pagesの方が優りますが、それでもレヴェルは軽くクリアしております。
7曲目の"Elvis & Marilyn"はバックのギターなんかは結構良いですが、メロディがちょっとという感じで、このアルバムの中では、イマイチといったところか。
8曲目の"Tell Me More"もMartyのこぶしが効いた歌謡ポップスといった感じのナンバーです。
ラスト・ナンバーの9曲目"Music Is The Light"は、若干ジャジーな感じバラード・ナンバーです。
このアルバムの中でもかなり異色かも。
ということで、再発メデタシ、メデタシですね。
2008-01-05
Christopher Cross / Christopher Cross (1979)

AOR全盛時代に発表されたこのChristopher Crossのセルフ・タイトルのアルバムはプロデューサーがMichael Omartianだったこと、さらにバック・ミュージシャンが、Larry Carlton、Jay GraydonさらにMichael McDonald、Don Henley、Nicolette Larson、Marty McCall、J.D. Southerなど当時考えられるAOR系のアーティストが脇を固めていたこともあり、無名の新人ながら本国アメリカだけでなく、この日本でも大ブレイクしたアルバムでした。
また、ジャケットを見てわかるとおり、アーティストの顔写真もなく、1羽のフラミンゴがデザインされたものでした。
以降、Christopher Crossといえばフラミンゴが代名詞となるという逸話は皆さんが知るところです。
アルバムを最初に聞いた時に思ったことは、声に透明感があり、楽曲も素晴らしいということで、売れたのも最もだと、ということでしょうか。
また、顔写真が一切載っていなかったので、どういう人物なのか、ということも気になりました。
その後、本人の顔写真を見た時の感想は、皆さんと同じかも知れません。
しかし、この透き通った声はもう言葉になりませんね。
AORファンにとってこれだけ有名なアルバムですので1曲ずつ紹介しませんが、私がこのアルバムで最も好きなナンバーは、大ヒットした"Ride Like The Wind"ではなく、ラスト・ナンバーの"Minstrel Gigolo"です。
ミディアム・テンポの若干ジャジーさも感じさせるナンバーで、Michael Omartianが叩くピアノの音、さらにEric Johnsonの透明感のあるギターのトーン、もうこれが全てでしょうか。
あと、4曲目の"Never Be The Same"のこれぞAORといったナンバーなんかも良いですね。
流れるようなメロディと、もちろん圧巻は短いながらJay Graydonのギター・ソロでしょうね。
2曲目の"I Really Don't Know Anymore"なんかも、Michael McDonaldのあの特徴的なヴォーカル、さらにLarry Carltonのギター・ソロは、丁度「夜の彷徨」を出した後ということもあり、多分にロック的で聴いていて惚れぼれしてしまいます。
1曲目の"Say You'll Be Mine"はとても良く出来たポップ・ナンバーという感じですね。
このナンバーでは、Nicolette Larsonのバッキング・ヴォーカルが最高ですし、また、短いながらもJay Graydonのギター・ソロもカッコ良いです。
あとは、8曲目のメロディアスなバラード・ナンバーの"Sailing"はその後のヒット・ソング"Best That You Can Do"につながる曲だったと思います。
7曲目の"The Kight Is On"なんかもこれぞAORといったナンバーで、Don HenleyとJ.D. SoutherのEagles一派のバッキング・ヴォーカルが素晴らしいですし、Larry Carltonのギターのトーンがこのアルバムの前年に出たDane Donohueのアルバムでのギターのトーンと同じで、思わずDane Donohueのアルバムを思い出しました。
もちろん、"Ride Like The Wind"も大好きです。
捨て曲無しの完全無比の1stでしたが、その後の彼のアルバムで、これを超えたものが無かったというのが、ちょっと寂しいですね(といいながら、2ndの"Another Page"に収められている"Think Of Laura"は名曲でしたし、1991年のRendezvous"以降AOR自体も衰退した感もあり、あまり聴かなくなった、ということもあるのでしょうが)。
あと、Christopher Crossとは関係ありませんが、あのMarc Jordanの1980年のEl Mocamboでのライヴ・アルバムが今年3月にヴィヴィッド・サウンドから国内初CD化となるそうです。
それも、ボーナス・トラックを1曲加えて。
私は、輸入盤CDは持っていますが、当然国内盤も手に入れるつもりです。
2008-01-04
Signal / Loud & Clear (1989)

今日から仕事で、会社に着いてからの最初の仕事は駐車場の「雪かき」でした。
この年になると「雪かき」も辛く、すぐに腰に来てしまいます。
ということで、今日は(今日も?)定時に退社し、家でのんびりとしているところです。
明日、明後日の休みも楽しみです。
今日もハードポップの名盤を紹介したいと思います。
King Kobra、Unruly Childのヴォーカリストとして有名なMark Freeが在籍していたSIGNALの1989年の唯一のスタジオ・アルバムです(2000年にMark Freeの公式サイトからライヴ・アルバム-録音状態はあまり良くありませんが)。
King KobraやUnruly Childのアルバムもかなり出来が良かったですが、私としては、このSIGNALのアルバムの方がメロディアス度も高いですしポップさもあり、好きですね。
メロディアス・ハードというより、どちらかというとハードポップという感じが堪らないですね。
さすが、Kevin Elsonのプロデュースです。
そんなアルバムの最初を飾るナンバーは、"Arms Of A Stranger"で、これがアルバムの一押しのナンバーです。
こんなご機嫌なメロディ最高のフックに満ちたナンバーを持ってくるなんて、素晴らしいです。
Mark Freeのハイトーン・ヴォーカルが最高にいかしてます。
2曲目の"Does It Feel Like Love"はギターとキーボードが一体となったメロディアス・ロックの盛り上がりのあるナンバーです。
かなりいかしてます。
3曲目の"My Mistake"はメリハリのあるナンバーで、キーボードに若干ハードのギターが被さり、それに乗るMarkのヴォーカルが最高です。
4曲目の"This Love, This Time"はミディアム・テンポのバラード風のナンバーです。
バックの音はとても良いです。
5曲目の"Wake Up You Little Fool"はミディアム・スローのパワー・バラードのナンバーです。
Mark Freeのヴォーカルも良いですが、Danny Jacobのギター・プレイもいかしてます。
6曲目の"Liar"はメロディアスかつ適度にハードといった産業ロック風のいかしたナンバーです。
7曲目の"Could This Be Love"はタイトルから想像出来るとおりメロディアスなバラード・ナンバーです。
こんな曲のMark Freeのヴォーカルって思わずうっとりしてしまいます。
Mark FreeとCurt Cuomoの共作ですが、納得です。
8曲目の"You Won't See Me Cry"はミディアム・スローながらとてもロック・スピリットを感じさせるナンバーとなっております。
このナンバーでは、あのDavid Robertsが曲作りに参加しております。
9曲目の"Go"はMark Freeのハイトーン・ヴォーカルがいかしたメロディック・ロックしたナンバーとなっております。
途中のギター・ソロは圧巻です。
ところで、Mark Freeって本当に歌が上手いですよね。
ラスト・ナンバーの10曲目"Run Into The Night"もミディアム・テンポのメロディアスなナンバーです。
このナンバーでもDannyの伸びのあるギター・ソロがとてもカッコ良いです。
ところで、Mark Freeですが、性転換してMarcie Freeとな名前を変えて、1995年にアルバム"Forever"を出した後、今は活動しているのでしょうか。
今、Amazonマーケットプレイスを覗いたら、このアルバム、軽く5桁を超える値段が付いておりました。
これには驚きです。
2008-01-03
LOVEX / Divine Insanity (2007)

ここは、390円コーナーが充実しており、今日も5枚ほど購入してきました。
そのほか、500円から1,000円くらいの中古CD、およそ20枚ほど買いました。
本日紹介するのはその内の1枚で、1,000円という価格でした。
モノは、LoveXというフィンランドのバンドで、一見して、Negativeタイプのゴシック系の音を想像しましたが、まさにそのとおりの音でした。
フィンランドのバンドって結構好きなんですよ。
特にゴシック系はメタル色が薄くメロディアスでポップなものが多いのが良いですね。
決してヘヴィ・メタルではないですが、そこそこハードで、美旋律を持ったナンバーが多く、このLoveXもその手のサウンドで、かなり好きです。
1曲目のBullet For The Pain"はハードな前奏から始まるナンバーですが、メロディは極上です。
これぞゴシックといったナンバーです。
2曲目の"Guardian Angel"は前奏のギターの音がカッコ良いメロディアスなミディアム・テンポのナンバーです。
3曲目の"Oh How The Mighty Fall"は美しいキーボードから始まるバラード・ナンバーです。
メロディもなかなかです。
美旋律のゴス・ロックです。
4曲目の"Remorse"はゆったりとした前奏から入る、これもバラード・ナンバーです。
好きです、この曲。
後半部の歪んだギターとそれに続くギター・ソロは申し分ないですね。
5曲目の"Bleeding"はとてもポップかつハードなナンバーで、これはかなり良く出来たナンバーですね。
クセになりそうな音です。
6曲目の"Anyone, Anymore"は、どこか聴いたことのあるようなメロディから始まるナンバーです。
ストリングスを効果的に使ったゴス・ロックとなっております。
7曲目の"Wounds"はメロディアスかつポップなナンバーで、バックのピアノの音がかなり良いです。
このナンバーもお薦めです。
8曲目の"Die A Little More"はゴス色が薄いポップ・ナンバーといった感じです。
ヴォーカルはゴス・ロック的でなかな良い感じだし、バックの演奏はかなりしっかりしているし、なかなか良いです。
9曲目の"Yours"は美しい旋律のピアノが琴線に触れるメロディアスなバラード・ナンバーです。
ゴシック・メタル(美しくも仄暗い)のバラードといった感じが堪らないですね。
10曲目の"Shout"はとてもポップなナンバーでシングル・カット出来そうな曲です。
メロディック・ロック的なナンバーです。
かなりお薦めなナンバーです。
11曲目の"Halfway"は普通のハードロックといった感じで、このアルバムの中で最もゴス色が薄いナンバーです。
12曲目の"Divine Insanity"はこのアルバムのタイトル・ナンバーですが、そこそこハードでメロディアスなゴシック・メタルのナンバーです。
13曲目の"Wild And Violent"は厚みのあるギターの音から始まるナンバーで、最もゴシック・メタルしたサウンドとなっております。
美しくてダーク、これがゴシックでしょう。
ラスト・ナンバーの14曲目の"Heart Of Stone"は重たいギターのリフから始まるナンバーです。
全体的にミディアム・スロウのナンバーですが、結構メタルを感じさせてくれます。
最近のフィンランドのバンドはこの手の音のバンド(日本で紹介される)が多いですが、私はかなり好きです。
ポップでメロディアスでゴス、これは堪りませんね。
2008-01-02
Tradia / Welcome To Paradise (1995)

久しぶりに雪かきをしたら、腰に来て参っています。
この年末年始は、CD三昧と思っておりましたが、なかなかそういうわけにもいかないようです。
今年は、あまりブログをサボらないようにと思っておりますが、どうなりますことやら。
ということで、正月2日目は、メロディアス・ハード(ハードポップ)の隠れた名盤、TRADIAの2ndアルバムで1995年発表の"Welcome To Paradise"です。
このTRADIAですが、1988年に1stアルバム"Trade Wind"でデビューしたバンドです。
最初は全く鳴かず飛ばずといった感じでしたが、1993年にこの1stがLong Island Recordsから再発され、ヨーロッパや日本のメロディ・マニアの目に留まるような存在となりました。
1stもこの2ndもメロディアスなナンバーを沢山収録したアルバムで、本当にメロディ・マニアを泣かせる内容となっております。
その後、2000年に"From The Basement"というアルバムが出されましたが、これは、1stや2ndと比べると出来はイマイチでしたね。
この2ndは1996年に日本盤がキング・レコードからも出ておりましたが、1st、2nd何れも今ではレア盤となっております。
1曲目の"Never Fell In Love Before"はAORしたメロディアスなバラード風のナンバーで、アルバムの最初からこんなナンバーを持ってくるとは、相当メロディに自信を持っているんだなあ、と感心します。
かなり良くできてます。
2曲目の"Hard Time"は、Bon Jovi風のメロディアスなロック・チューンです。
このバンド、実はアメリカ出身(当然知っている?)のバンドなんです。1995年の発表ですから、当時のアメリカのヒット・チャートなんか当然狙っていないですね。
ズバリ、ヨーロッパと日本でしょう。
シングル・カットできそうなポップなナンバーです。
3曲目"Sweet Sixteen"もBon Jovi風のナンバーですが、これが実にメロディが良く、出来も素晴らしいです。
日本人の琴線に触れる、そんなメロディを持ったナンバーです。
4曲目の"Just Hold On"もメリハリのあるメロディを持ったナンバーです。
ヴォーカルも良いですが、バックの演奏もかなり良いです。
タイトル・ナンバーの5曲目"Welcome To Paradise"は、ストリングスから始まるメロディアスなロック・ナンバーです。
これぞ、メロディアス・ハードといったナンバーで、メロディ・マニア必聴です。
6曲目の"The Dark Side"はとてもカッコ良いギター・ソロから入るナンバーです。
彼らのナンバーの中では結構ハードですが、メロディは良いです。
演奏のセンスも高いと思いますね。
7曲目の"All Of My Life"はキーボードがいかした産業ロックのバラード・ナンバーといった感じの曲です。
メロディアスですし、このアルバムの中でも点数はかなり高いと思います。
良い曲です。
8曲目の"Gonna Make You Mine"も、結構ハードなナンバーです。
ヴォーカルはかなり良いですし、ギターも最高です。
9曲目の"Locked In Love"は、モロAORといった作りのナンバーです。
ヴォーカルはとても上手いです。
バックのピアノが最高です。
ラスト・ナンバーの10曲目"In Your Eyes"は再び琴線に触れるメロディアスなフックに満ちたナンバーです。
メロディ・マニアが泣いて喜びそうなナンバーです。
CDのライナーにはありませんでしたが、10曲目の次に1曲目の"Never Fell In Love Before"の別ヴァージョンが収められております。
このナンバー、とても味わい深いナンバーです。
バックのギター・ソロは涙モノです。
このTRADIA、本当にいかしたハードポップのバンドです。
産業ロックや少しハードめのAORファンにとって、ぜひ持っていて欲しいアルバムですね。
今、Amazonのマーケットプレイスを覗いたら、このアルバムの中古が1,000円から出品されていました。
これには、ビックリ!!
これを買わないで、どうしましょうか?
2008-01-01
Tim Feehan / Tim Feehan (1987)

このブログも足かけ3年目となりました。
今年もジャンルにこだわらず、メロディアスなアルバムをガンガン紹介したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ということで、2008年の一発目のアルバムは、1987年に発表されたTim Feehanの3rdアルバムです。
収録曲"Read Between The Lines"を除き、Tim Feehan自身のプロデュースとなっております。
で、"Read Between The Lines"はDavid Fosterのプロデュースによるものです。
Tim Feehanは、このアルバムがきっかけで、日本で知られるようになりました。
このセルフ・タイトルのアルバムは、AORと呼ぶには若干ハードな作りで、音的にはどちらかというと、産業ロック的かも。
1曲目の"Where's The Fire"はそんなビートのナンバーで、メロディアスながらロック色の強い曲です。
2曲目の"Listen For The Hearbeat"はこのアルバムの一押しのナンバーでしょうね。
このナンバーのプロデュースはTim自身ですが、これこそDavid Fosterがプロデュースしたみたいなナンバーで、メロディが美しいバラード・ナンバーです。
最初のキーボードやピアノの音はまさにDavid Fosterでしょう。
バックのギター・ソロも最高です。
3曲目の"Vanna"はビートが弾むナンバーです。
メロディに若干の難がありますが、バックの演奏はカッコ良いです。
4曲目の"Loveline"はキーボードとシンセが主体のナンバーですが、メロディにそこそこ光るものがあります。
5曲目の"Read Between The Lines"は冒頭にも書いたとおりDavid Fosterプロデュースのナンバーです。
さすがDavid Fosterといったナンバーです。
バックのギターはSteve Lukatherですが、かなり良いです。
ミディアム・テンポのナンバーで、バラードではないですが、まさにAORです。
6曲目の"Mean Streak"は産業ロック風のナンバーで私的には好みです。
バックの音はかなり良いです。
7曲目の"The Painter"はバックのマリンバの音がトロピカル風です。
全体的にはメロディアスなナンバーで、かなりAORしております。
バックのサックスとホーン・セクションがアクセントになっております。
8曲目の"One Step Away"は再びDavid Foster的なナンバーです。
メロディも良いですし、バックのキーボードが雰囲気満点です。
このナンバーもお薦めです。
ラスト・ナンバーの9曲目"Isolation"は出だしのギターの音がカッコ良いナンバーです。
このナンバーもメロディはそれほどじゃありませんが、バックの音はかなり良いです。
Tim Feehanのアルバムもこのアルバムが最もレアとなっておりますが、その他も最近はあまり見かけなくなりました。
Cool Soundから出た1st、2ndはまだすぐにでも手に入りますが。