2008-02-29
Sturm Und Drang / Learning To Rock (2007)

出身はフィンランドということで、ゴス色はそれほどではないですが、Negativeタイプのマイナー調のメランコリックなナンバーが詰まったフィンランド産メタルのアルバムで、私も含め、その手の音が好きな人には結構気に入ると思いますね。
ヴォーカルもいたってノーマルですし、バックの演奏もまあまあで、曲もメロディアスでもありますが、ちょっと単調に聴こえるのは、若さのせいかも。
ただ、それを差し引いてもお釣りがくる、といった感じで、レベルはそこそこだと思いますね。
1曲目の"Broken"は哀愁を帯びたメロディアスなナンバーですが、あのフィンランド産メタルに多くみられるどたどた・どこどこといったドラムスの音はちょっと、という感じも。
曲自体は、かなり良いと思います。
2曲目の"Talking To Silence"はアコースティカルなバラード風の前奏から入るナンバーで、途中曲が転調しますが、このナンバーはかなり良い出来ですね。
バックのギターも迫力があり良いです。
3曲目の"Forever"は結構速いナンバーですが、マイナー調のメランコリックなところがとても好きです。
ギターのテクも15,6才とは思えないほどの腕前だと思います。
4曲目の"Rising Son"は、Bon Jovi風のメロディックなハード・ロックといったポップなナンバーです。
この辺は、他のフィンランド産ゴス・メタルと一線を画すといった感じで、彼らのアイデンティティを感じますね。
5曲目の"The Raven"も出来としては荒さもありますが、メロディなんかはとても良く出来てます。
アレンジを変えれば、もっと良くなるナンバーですね。
6曲目の"Indian"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
ヴォーカルは下手ではないですが、一本調子のところがあり、この辺に若さを感じます。
もっと、人生経験を積むと歌い方も変わってくるんだろうと思いますが、今現在では、これが精一杯か。
でも、曲の出来はレヴェルは高いです。
7曲目の"Learning To Rock"もBon Jovi風のメロディック・ロックで、かなりキャッチーなナンバーとなっております。
8曲目の"Fly Away"もメロディアスなとても良く出来たナンバーです。
リード・ヴォーカルをとっているAndre Linmanがほぼ全てのナンバーの曲作りに関わっておりますが、これだけメロディアスなナンバーを書けるとしたら、凄い才能ですね。
9曲目の"Mortals"もBon Jovi風のメロディック・ロックのナンバーです。
ラスト・ナンバーの"Miseria"は美しいピアノの音から入るバラード風のナンバーです。
哀愁のあるフックに満ちたナンバーで、これもかなり良いと思いますね。
全体的に、厚みのあるサウンドに好感が持てることと、とてもメロディアスであるということ、さらに現役高校生のバンドがこれだけのことが出来る、ということに大拍手です。
メロディ・マニアの人にとっては、聴いて損はないでしょうね。
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2008-02-28
Steve Lukather / Ever Changing Times (2008)

最近のSteve Lukatherのインタビューを見ると、今回のBoz Scaggsとのツアーで、TOTOは休止(というより解散?)となるようです。
まあ、Jeff Porcaro亡きあと、Simon Phillipsを後釜に据え活動してきましたが、今度はDavid Paichの脱退ということで、Bobby Kimballはカムバックしたものの、これはもはやTOTOとは呼べない布陣となりましたので仕方がないと思いますが。
それでも"Falling In Between Live"は迫力も満点で、ライヴ・バンドTOTOとして、とても良く出来たアルバムだったと思います。
この"Falling In Between Live"とほぼ同じ時期に出され、Steve Lukatherの盟友Randy Goodrumが全編にわたり協力して出来上がったこの"Ever Changing Times"も出来は素晴らしいと思います。
細かいクレジットがありませんが、曲作りも2人で行ったナンバーが多いと思います。
タイトル・ナンバーの1曲目の"Ever Changing Times"はミディアム・スロウのメロディアスなナンバーで、とてもAORしたナンバーとなっております。
とても素晴らしいナンバーで、こういった感じは、おそらくRandy Goodrumによるところが多いのではないかと思いますね。
後半のギター・ソロは圧巻ですし、一押しのナンバーです。
2曲目の"The Letting Go"は"99"タイプのバラード・ナンバーです。
これは間違いなくRandy Goodrumでしょう。
モロAORしたメロディアスなナンバーです。
3曲目の"New World"はSteve Lukatherのギターが若干ハードなナンバーとなっております。
それでも曲全体は、それほどハードという感じはしません。
参加ミュージシャンのクレジットがないのでわかりませんが、ドラムスなんかはSimon Phillipsみたいな感じで、最近のTOTOのナンバー風です。
4曲目の"Tell Me What You Want From Me"もミディアム・スロウのナンバーですが、途中のハードなギターにロック・スピリットを感じます。
洒落たという言葉がピッタリのナンバーだと思いますね。
5曲目の"I Am"もバラード・ナンバーです。
Steve Lukatherのギターも扇情的ですが、バックのキーボード、これはRandy Goodrumだと思いますが、なかなかです。
6曲目の"Jammin With Jesus"はミディアム・テンポのナンバーながらとてもロックした作りとなっております。
メロディアス度はイマイチですが、曲としては楽しめます。
7曲目の"Stab In The Back"は、モロSteely Dan風のナンバーです。
ジャケットにもSteve Lukatherが"Stab In The Back" Musically dedicated to and inspired by Donald Fagen & Walter Beckerと記しています。
ヴォーカルをDonald Fagenに替えれば、完全にSteely Danになってしまいます。
とても楽しめるナンバーです。
8曲目の"Never Ending Nights"はもう完全にAORしたナンバーです。
とてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーは聴きものです。
9曲目の"Icebound"はSteve Lukatherのカッコ良いギターがふんだんにフィーチャーされたナンバーです。
曲の感じもかなり良いです。
10曲目の"How Many Zeros"はフュージョンっぽいバックの演奏が堪らないナンバーです。
バックのコーラスもとてもカッコ良いですし、言うこと無いですね。
ラスト・ナンバーの11曲目"The Truth"は官能的なSteve Lukatherのギターと美しいRandy Goodrumのピアノ(おそらく)が一体となったインスト・ナンバーです。
こんなナンバーをラストに持ってくるとは、さすがです。
とても素晴らしいナンバーで、これは圧巻です。
この"Ever Changing Times"というアルバム、好きです。
Amazonのカタログをみると、
special guests includes former Toto singer Joseph Williams and Chicagos Bill Champlin on background vocals, Leland Sklar on bass, Steve Weingart, Jeff Babko, Randy Goodrum on keyboards and synths plus a Steve Porcaro cameo on one track, Abe Laboriel Jr. on drums and other friends and guest stars who all lent their talent to ensure a truly exciting and fresh result. Frontiers.
というミュージシャンが参加しているようです。
2008-02-27
Marc Jordan / Live At El Mocambo (1980)

このCDが日本で発売されると私が情報を得たのは今年に入ってすぐでした。
そして、発売日が近付くにつれて、ジャケットがどのようなものになるのか、ということもかなり興味がありました。
アナログ・レコードでは、全体的に青みがかっており、カメラのレンズの中にMarcの顔写真が写るものでした。
これについては、今回のCD化にあたりAOR評論家の第一人者の金澤寿和氏がライナーで触れており、全体の青みがかった部分はBlue Desertの"Blue(青)"を、カメラのレンズに写るMarcの顔写真については、大ヒット・ナンバーの"I'm A Camera"を意識したジャケット・デザインとなっている模様です。
実は、このジャケット、今回のCDのジャケットにもリバーシブル仕様となっており、裏面として使われております。
そうです、上に掲載しているのが、そのジャケットです。
また、フランスでCD化された時のジャケットは、Marc Jordanの胸から上の部分を捉えた油絵風の肖像画みたな感じです。ジャケットについては、以前に紹介した時のレビューを見ていただきたいと思います。
で、今回のジャケットを見たときは、ナニコレ?!
でした。
なんでこんなダサいジャケットなの?という感じでした。
これじゃ売れないよなー!
ということで、CDの封を切ってジャケットがリバーシブルということに気が付いて一安心でしたね。
まあ、オリジナル・ジャケットもあまりセンスが良いとはいえませんが。
"Mannequin"や"Blue Desert"のジャケットって、かなりオシャレなデザインでしたから。
今回のジャケットについては、どういう契機でこうなったのか判りませんが、Marc自身が自分の顔写真を載っけるのを断ったのか。
大体、今回のCD化に当たっても、Marcが版権を持っているのではなく、Cafe Productionというところが所有しているみたいですが、おそらく本人の許可は得ていないでは?
以前に、私のHPでMarcの特集を組み、2002年のMarcがベスト・アルバム"Maria Del Rey"を紹介しております。
その時もかきましたが、ベスト・アルバムの選曲にあたり、"Blue Desert"からは"I'm A Camera"のみ、"Blue Desert"の延長線上にある1983年の"A Hall In The Wall"からは1曲も選ばれておりません。
ベスト・アルバムのインナー・スリーブにMARCの言葉が載っておりますが、アルバムHOLE IN THE WALLについては何も語っておらず、また、BLUE DESERTについても殆ど触れていません。
それやこれやを考えると、この時期のアルバムについては、現在のMarcにとって、ベストではなかったという風に勘ぐってしまいます。
で、先ほどの本人の許可になるわけです。
とながながと私見をのべましたが、この"Live at El Mocambo"ですが、出来はかなり良いです。
内容については、以前の紹介記事をみていただくとして、このアルバムに収められているナンバーの半分は、スタジオ・アルバム未収録のナンバーで、1曲目の"Secrets"は"I'm A Camera"に匹敵するAORの名曲だということです。
また、今回のCD化にあたり10曲目の"Tattooed Lady"がボーナス・トラックとして収められております。
私は、というより、おそらくフランスでCD化されたのを所有している方々も今回の日本盤を購入されたと思います。
このアルバムを所有していないMarc Jordanのファンの皆様、スタジオ・アルバム未収録のナンバーは全て素晴らしいナンバーばかりですが、特に"Secrets"は絶対に聴いてみるべきですね。
2008-02-26
Neil Larsen / Through Any Window (1987)

8年ぶりと書きましたが、その間に1980年にLarsen-Feiten Bandとして、また、1981年にはLarsen-Feiten BandをFull Moon名義としてアルバムを出しており、この2作はFusionのアルバムといいながら、ヴォーカル入りナンバーはほぼAORしたナンバーでした。
ということからも判るように本作は久しぶりのNeil Larsenのアルバムだったことになります。
参加ミュージシャンを見ると、盟友Buzzy Feitenのほか、Nathan East、Steve Ferrone、Lenny Castroというメンバーで、ほぼLarsen-Feiten Band、Full Moonといっても差支えない顔ぶれだと思います。
また、ゲスト・ミュージシャンとして、Michael Brecker、David SanbornさらにはSteve Lukatherなどの名前があります。
最初に聴いた時の印象は、先ず変わっていないなー、ということでした。
Neil Larsenについては、キーボード奏者ではありますが、特にオルガンとムーグ・シンセサイザーの名手であると私は思っておりましたが、この"Through Any Window"では、シンセサイザーの比重が増えたといいながら、あの独特なオルガンの音を聴くこともできます。
このソロ・アルバムは全曲インストもので、そういう意味では、彼のソロ・アルバム"Jungle Fever"や"High Gear"の延長線上にあるアルバムと言って良いと思います。先にも書いたとおりシンセサイザーの占める割合が増えましたが、ここにあるのは、紛れもなくNeil Larsenのサウンドです。
1曲目の"Carnival"はMichael Breckerのテナー・サックスをフィーチャーしたノリの良いファンキーなナンバーです。
このナンバーは、"Jungle Fever"や"High Gear"に収録されていても全く違和感がないフュージョン・ナンバーです。
2曲目の"Alborada"は軽めのナンバーで、Larsen-Feiten BandやFull Moonに収録されているインスト・ナンバーに近いものがあります。
3曲目の"Miss Baby Larue"はNeilお得意のオルガンを大々的にフィーチャーしたナンバーで、Buzzy Feitenのギターのカッティングと相まって、ファンキーかつグルーヴした仕上がりとなっております。
4曲目の"Blind Spot"ではSteve Lukatherのギターを聴くことができます。
派手なギター・ソロを弾いている訳ではありませんが、Eddie Van Halenを彷彿させるようなギターのトーンは存在感があります。
5曲目の"Tonar"は映画のサントラ風のナンバーで、このナンバーでは、David Sanbornのアルト・サックスが聴けます。
これがまた、素晴らしい吹き様でとてもいかしてます。
6曲目の"Tropic Lighting"は、Neil LarsenのキーボードとBuzzy Feitenのギターが一体となった、まさにLarsen-Feiten Band、Full Moonの再来といったナンバーとなっております。
Buzzyのギターの音色はもうこれは完全にロックしています。
7曲目の"Last Call"では、Brandon Fieldsのテナー・サックスが聴けます。
このナンバーも7曲目同様Larsen-Feiten Band、Full Moonした軽快なナンバーです。
タイトル・ナンバーの8曲目"Through Any Window"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
惚れぼれするナンバーだと思います。
ラスト・ナンバーの9曲目"Hip Hug-Her"もNeil Larsenのオルガンを大々的にフィーチャーしたナンバーです。
とてもブルージーなナンバーで、Brandon Fieldsのサックスも含め、バックの演奏も最高にいかしています。
このアルバムは既に廃盤となっていて、かなりの値を付けているようですが、Neil Larsenファンには是非聴いていただきたいアルバムだと思います。
2008-02-25
Kiss The Sky / Kiss The Sky II (1994)

そのPaul Hardcastleはその後、British Jazz Funkのアーティストとしても確固たる地位を固めた人でもあります。
Paul Hardcastleは自分のソロ・アルバム以外に今回紹介するKISS THE SKYというプロジェクトとJAZZMASTERSというプロジェクトを並行して進めてきました。
KISS THE SKYとJAZZMASTERSの違いは、KISS THE SKYがどちらかとソウル・ミュージック寄りで、JAZZMSTERSはどちらかというとスムース・ジャズといったかんじでしょうか。
ただ、どちらも耳に良く馴染むサウンドで、BGMとしても最適な感じです。
また、どちらのアルバムも中身はもちろん、ジャケットのセンスも結構良いと思います。
本日紹介するのは、1994年のKISS THE SKYとしての2ndアルバム"Kiss The Sky II"です。
5曲目の"Millennium Sky Way"と11曲目の"Welcome To Japan"以外は全てヴォーカル入りのナンバーとなっております。
ヴォーカルはImaniという女性が大半のナンバーで歌っておりますが、2曲目の"Don't Take Your Love Away"とラスト・ナンバーの12曲目"Livin' For You"の2曲はJaki Grahamがヴォーカルを担当しております。
このKISS THE SKYですが、どちらかというとソウル・ミュージック系と書きましたが、British Jazz Funkしたサウンドとなっております。
例えば、Shakatak、あるいはRah Bandなんかにも通じるサウンドで、音なんかも洒落ております。
お薦めは1曲目の"It's Because Of You"で、出だしのサックスの音もそそりますし、軽快なナンバーで、クルージングにもってこいのナンバーです。
また、2曲目の"Don't Take Your Love Away"はJaki Grahamのヴォーカルがご機嫌なダンサンブルなナンバーです。
4曲目の"Always Remember"はメロディアスなバラード・ナンバーで雰囲気いっぱいです。
8曲目の"Life Will Not Be The Same"は4曲目以上にメロディアスなバラード・ナンバーです。
Imaniのヴォーカルが光っております。
9曲目の"Sorry"は打ち込み主体のナンバーですが、これがとてもメロディアスな作りとなっておりますが、こういったサウンドがPaul Hardcastleその人なんですね。
とても聴きやすいメロディアスなナンバーです。
11曲目の"Welcome To Japan"は、よく外国人が日本をイメージして作るナンバーそのものです。
尺八を真似たシンセの音とかあの特徴的なメロディとか。
ラスト・ナンバーの12曲目"Livin' For You"には、あのMinnie Ripertonの"Lovin' You"がサンプリングとして使われています。
このKISS THE SKYにしてもJAZZMASTERSにしてもAOR、ブラコンさらにはスムース・ジャズを聴く方にはすぐに耳に馴染むサウンドです。
それに何といっても、中古CDがとても安いということです。
Amazonマーケットプレイスでは、1円から出品されています。
1円で購入できるBGMってそんなに無いと思いますよ。
2008-02-24
John Hall /Power (1979)

本日紹介するのは、日本国内でCD化されたものではありません。
最近、e-Bayで仕入れたものです。
どこが違うかといいますと、このCDにはボーナストラックとして、"No Nukes"から"Plutonium Is Forever"が収められております。
ということで、正規盤ではありません。
ジャケットはまあまあの出来ですが、盤はCD-Rです。
29.99USドルで購入したものです。
発売当時は国内盤CDを持っておりましたが、手放してしまいずーっと後悔しておりましたが、CD-Rとはいえ、こうして手に入れられたことは嬉しい限りです。
それにこのCD-R盤ですが、歌詞カードこそ付いておりませんが、参加ミュージシャンなどのレコーディングに関する記載はありますし、音もかなり良いです。
このアルバムの一押しは、何といっても1曲目の"Home At Last"です。
John Hallの素晴らしいギター・ソロから入る哀愁を帯びたフックのあるナンバーです。
最高にいかしたAORナンバーで、言うこと無し!!です。
タイトル・ナンバーの2曲目"Power"はアコースティカルなバラード・ナンバーです。
メロディアスでハートウォーミングなナンバーで、1曲目とは対照的なナンバーですが、これも最高にいかしたAORナンバーで、言うことありません。
Brian Cummingのサックスが哀愁をそそります。
3曲目の"Heartbreaker"はコーラス・ワークが素晴らしいナンバーです。
このナンバーでもJohn Hallのギタープレイは最高です。
John Hallはギタリストとしても素晴らしいプレイヤーですから、当然といえば当然でしょうが。
4曲目の"So"はブルーアイド・ソウルしたファンキーさがあるナンバーで、John Hallのヴォーカルはソウルフルです。
とても良く出来たナンバーだと思います。
5曲目の"Run Away With Me"はとてもポップな感じのテンポの速いナンバーです。
このナンバーでは、John Hallのギターが大々的にフィーチャーされております。
6曲目の"Firefly Lover"はミディアム・スローのバラード風のナンバーです。
これもまあまあ良く出来たAORナンバーです。
7曲目の"Arms/Half Moon"は、前半部はギタリストとしてのJohn Hallの存在をアピールしたフュージョンっぽいサウンドのナンバーです。
前半部のギター・ソロは圧巻です。
とてもカッコ良いナンバーで最高にいかしてます。
8曲目の"Cocaine Drain"はアコースティカルなナンバーです。
9曲目の"Plutonium Is Forever"は冒頭にも書きましたが、"No Nukes"からカットされたナンバーです。
一度日本でCD化された"Power"ですが、再CD化してもらいたい1枚ですね。
2008-02-23
Guardian / First Watch (1989)

札幌市内のデパートの特設会場で、国内の中古屋さんが5店舗ほど集まって今日からバーゲンを行っております。
その中で見つけたのが、本日紹介するアルバムです。
アメリカのクリスチャン・メタルGUARDIANのの1989年の"First Watch"です。
また、このバーゲンでは、もう1枚のアルバム"Fire And Love"も一緒に手に入れました。
それが、価格を見てさらにビックリで、それぞれ380円という破格の値段でした。
ジャケットもしっかりしており、盤もキレイでした。
実は、発売当時これら2枚のCDを所有しておりましたが、処分してしまいずっと後悔しておりました。
それが、なんと380円で購入出来たという夢みたいな話です。
皆さんご存じのとおり、GUARDIANはメロディアスなハードロックを演っています。
この"First Watch"は彼らのアルバムの中でも最も良くできたアルバムだと私は思っております。
1曲目の"I'll Never Leave You"は出だしギター・ソロがLAメタルしたノリの良いメロディアスなハードロック・ナンバーです。
フックに満ちたナンバーで、最高にいかしたナンバーです。
このアルバムを初めて聴いた時、一番最初に気に入ったナンバーです。
2曲目の"Mystery Man"はアメリカンロックを感じさせるおおらかさを感じさせるナンバーとなっております。
3曲目の"Livin' For The Promise"もノリの良いハードロック・ナンバーです。
Paul Cawleyのハイトーン・ヴォーカルも良いですが、Tony Palaciosのギター・プレイがいかしてます。
4曲目の"Miracle"は壮大さを感じさせるメロディアスなバラード・ナンバーです。
抑え気味のPaulのヴォーカルもバックの演奏もとても素晴らしいです。
5曲目の"Saints Battlalion"はスピード感溢れるメロディックなロック・ナンバーです。
もう少し、サウンドにフックさがあれば申し分無いんですが。
6曲目の"Kingdom Of Rock"はRikk Hartのドラムスがいかしたナンバーで、モロLAメタルしたナンバーです。
Tonyのギターは最高です。
7曲目の"The Good Life"もLAメタルといった感じのナンバーです。
メロディがイマイチといった感じもありますが、バックの音は最高です。
8曲目の"One Of A Kind"はTonyのギター・プレイがいかしたメロディアスなロック・ナンバーです。
バック・コーラスがとてもいかしてます。
この曲の出来もなかなかです。
9曲目の"World Without Love"もノリの良いロック・ナンバーです。
このナンバーでも、Tonyのギターは冴えています。
10曲目の"Rock In Victory"はハードにドライヴィングしたロックンロール・ナンバーです。
カッコ良いという表現がピッタリのナンバーです。
11曲目の"Hyperdrive"もメロディアスなハードロック・ナンバーです。
1曲目同様ヒット・ポテンシャルの高いナンバーで、出来もかなり良いと思います。
ラスト・ナンバーの12曲目"Marching On"もメロディックなナンバーで、とても良く出来たナンバーです。
11曲目と12曲目はCD化に伴ってのボーナス・トラックですが、これだけ良いナンバーなのに、何故オリジナル・レコードの時は収録されなかったのでしょうか。
とにかく、この"First Watch"を聴けて良かったです。
2008-02-22
Loverboy / Just Getting Started (2007)

でも、これら2つのバンドのニュー・アルバムを聴く限りやはり往年のアルバムの出来には到底及んだ内容とはなっていないと思います。
Eaglesは"Hotel California"や"The Long Run"当時のサウンドにはほど遠く、どちらかというと初期カントリーロックといった原点回帰の内容で、全く物足りないものでした。
また、Night Rangerに至っては、メロディアス度が後退し、単なるハードロック・アルバムになり下がってしまったと思うのは、私だけでしょうか。
そんな中で、往年のサウンドを彷彿させているのがLoverboyです。
1997年の"VI"から実に10年ぶりのオリジナル・アルバムです。
そして、"VI"よりもさらに出来が良いと来ています。
メロディアスで適度にハード、これが最高です。
Mike Renoのヴォーカルに衰えは全くありませんし、曲作りも最高です。
メンバーもベースのScott Smithだけが交替しただけで、ほぼオリジナル・メンバーとなっております。
1曲目の"Just Getting Started"は復活に相応しいタイトルとなっております。
これが最高にいかした産業ロック・ナンバーで、大ヒット・ナンバーの"Working For The Weekend"を彷彿させる元気一杯のナンバーです。
最高にカッコ良いナンバーです。
2曲目の"Fade To Black"はミディアム・テンポのメロディアスなバラード・タイプのナンバーです。
これまた、最高にいかしたナンバーです。
Mike Renoのヴォーカル、最高です。
3曲目の"One Of Them Days"はPaul Deanのギター・プレイがいかしたハードロック・ナンバーです。
完全に往年のLoverboyサウンドです。
4曲目の"Back For More"はSteve Kipnerが曲作りに関わっているナンバーで、これもまたかなりいかしたナンバーです。
ちょっとハードなAORナンバーといった感じです。
5曲目の"Lost With You"は、これまた、Mike Renoのハイトーンがいかしたメロディック・ロックのナンバーです。
ホント、Mike Renoは歌、上手いですね。
6曲目の"I Would Die For You"、こういったタイトルってバラード・ナンバーが多いですが、まさにこのナンバーもパワー・バラードのナンバーです。
こういった歌を歌わせたら、天下一品ですね。
7曲目の"Real Thing"はアコースティカルなナンバーですが、力強さがあります。
このナンバーでも、Mike Renoのヴォーカルは光っております。
8曲目の"The One That Got Away"はDoug Johnsonのピアノがいかしたバラード・ナンバーです。
メロディアス度は6曲目以上です。
さすが、Loverboyといったところでしょうか。
9曲目の"As Good As It Gets"は再び往年のLoverboyサウンドが炸裂したご機嫌なハードロックのナンバーです。
Paul Deanのギターは最高です。
ラスト・ナンバーの10曲目"Stranded"では、Def LeppardのPhil Colinがバッキング・ヴォーカルを務めています。
これまた、盛り上がりのあるパワー・バラードのナンバーです。
メロディアス度も抜群のいかしたナンバーです。
このLoverboyの新作はかなり優れていると思います。
往年のLoverboyファン、納得の1枚です。
どこのネット・ショップを見ても輸入盤の値段が結構高いです。
Night Rangerの国内盤を出すぐらいなら、このLoverboyの"Just Getting Started"の国内盤を出すべきだと思いますね。
2008-02-21
Toys Of Joy / One Of These Days (1990)

最近、ハードポップ、AOR系のネットショップの至るところで、このジャケットが見受けられますが、実は、私もこのグループについては、今回のリ・イッシューまで知りませんでした。
で、かなり気になっていたということで、購入しました。
裏ジャケットを良く見ると、レーベルがOlafssongsというレーベルで、先日紹介したHarlotのアルバムと同じレーベルでした。
ちょっとネットで調べてみましたが、独自のサイトは持っていないようで、他にどんなアーティストのアルバムを出しているのか良くは判りませんでした。
でも、CDの番号を見るとこのToys Of Joyは019、Harlotは011とうことですから、少なくとも19枚以上は出しているのでしょう。
この2枚のアルバムを聴くと、おそらく同系列のサウンドのアルバムが出ているんだと思いますが、是非知りたいですね。
冒頭にも書きましたが、このアルバムは、ハードポップというより殆どAORに近いサウンドだと思いますね。
メロディアスでフックに満ちたナンバーが数多く収められております。
1曲目の"Watching Your Moves"は出だしギター・ソロがいかしたミディアム・テンポのメロディアスなナンバーです。
ヴォーカルを担当しているHenrik Launbjergのスタイルがありがちなハードロック・タイプではなく、ほぼAORした歌い方をしているので、とても聴きやすいです。
Hans H. Egestorpなる人物が、ギター、キーボード、プログラミングを担当しておりますが、ギター・プレイに光るものがあります。
バックの音もそれほどハードではありません。
2曲目の"Hold On"はもうこれは完全なAORナンバーでしょう。
Henrikのヴォーカルは上手いですし、かなり雰囲気もあります。
3曲目の"Bring On The Night"はメロディも素晴らしく、そのうえ洒落たナンバーで、言うことがありません。
このアルバムの中でもかなり良く出来たナンバーだと思います。
4曲目の"One Of These Days"はメロディアスなバラード風のナンバーで、このナンバーもAORしております。
5曲目の"Some People"は哀愁が漂うメロディアスなナンバーで、Henrikのヴォーカルがかなり良いです。
6曲目の"When The Rain Falls"はメロディアスなバラード・ナンバーで、しっとりと歌い上げているHenrikのヴォーカルは最高です。
このナンバーもかなりのお薦めです。
7曲目の"Can't Get Nobody Else"はちょっとばかりダンサンブルなポップなナンバーです。
でも、これも紛れもなくAORした作りとなっております。
8曲目の"Make A Difference"は最高にいかしたナンバーで、このアルバムの中で私の一押しです。
Henrikのヴォーカルも良いですが、バックの音が本当に洒落てます。
9曲目の"Let It Out"はバックの打ち込みの音がちょっと余計ですが、曲そのものの出来は良いと思います。
ラスト・ナンバーの10曲目"Leaves"もメロディアスなバラード・ナンバーです。
このアルバムですが、捨て曲無しの強力な1枚です。
AORファンは是非聴いてみるべきですね。
2008-02-20
Bobby Barth / Two Hearts - One Beat (1986)

1986年発表当時は、アナログ・レコードを所有しておりましたが、その後CD化されたということが判り、ずっと探しておりました。
今回めでたくドイツのネット・ショップ"Schmankerl Records"から25ユーロ(4,000円弱)でしたので、ちょっと高い(日本円に換算すると)かなとも思いましたが、購入できる時に購入しないと入手も難しくなるということで、購入を決意しました。
で、購入したアルバムはと言いますと、BlackfootやAxeで知られれているBobby Barthの"Two Hearts - One Beat"です。
今回のCD化にあたっては、オリジナル・アルバムにBlackfootの1985年のイギリスはKnebworthでのライヴ音源が10曲(ほぼアルバム1枚分で、Blackfootのアルバムでリリースされている)が収録されており、これも購入を決意したきっかけでもありました。
アナログ・レコードで何度も聴いていましたので、その内容は保証済みでした。
ただ、楽しみにしていたボーナストラックのBlackfootのライヴは、イマイチ、というか、オリジナルのBobby Barthのアルバムの内容からかけ離れたサウンドだったということもあり、ちょっとガッカリでしたね。
無理にボーナストラックとして追加する必要もなかったと思います。
オリジナル・アルバムはメロディアスなAORというかハードポップした内容で、全体的にかなり良く出来たアルバムでしたので。
1曲目の"Dagerous Games"はミディアム・スロウのメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
このアルバムで、Bobby Barthはヴォーカルとギターを担当しておりますが、ギターはかなり良いです。
2曲目の"Don't Come To Me"は前奏のサックスの音がいかしたメロディアスで哀愁を帯びたAORナンバーです。
このアルバムの一押しで、文句のつけようのないナンバーです。
3曲目の"Stop (In The Name Of Love)"はDiana Ross & The Supremesで大ヒットしたナンバーのカヴァーです。
アレンジも今風でファンキーなAORといった感じに仕上がっております。
4曲目の"Sara"はバックのドラムスがちょっとうるさい感じのナンバーです。
曲はまあまあだけどアレンジがイマイチか。
5曲目の"Knifes Edge"はキーボードがいかした産業ロックのナンバーです。
曲もポップで良いと思いますね。
6曲目の"I Don't Want To Be Alone Tonight"はバラード・ナンバーですが、哀愁度がイマイチというかフックに欠けているのが残念です。
7曲目の"Burn Me Once, Burn Me Twice"は哀愁度のあるハードポップ・ナンバーです。
結構良く出来たナンバーです。
オリジナルのアナログ・レコードではラスト・ナンバーだった8曲目"Once In A Lifetime"はポップな仕上がりのナンバーです。
9曲目以降はBlackfootのライヴ・ヴァージョンとなっております。
冒頭にも書きましたが、Bobby Barthのオリジナル・アルバムの内容と落差があるということと、録音状態もイマイチで、ちょっとばかり魅力に欠けます。
とりあえず、収録ナンバーを紹介しますと、
9 Can't Be So Bad
10 On The Run
11 Every Man Should Know
12 Dry County
13 Wishing Well (このナンバーはカヴァーで、出来は良い)
14 Morning Dew
15 Gimme, Gimme, Gimme
16 Rattlesnake Rock'n'Roll
17 Train, Train
18 Highway Song
となっております。
2008-02-19
L.A. Express / Shadow Play (1976)

アーティスト及びアルバムは、L.A. Expressの"Shadow Play"と"L.A. Express"の2枚のアルバムです。
L.A. Expressですぐ思い出すのがTom Scottですが、今回の2枚のアルバムにはTom Scottは参加しておりません。
本日紹介するのはその内の1枚、"Shadow Play"です。
この一風変わったちょっと気持ち悪いジャケットには見覚えがあります。
アナログ・レコード発売時に、確か手に入れていたものです。
元々、Tom Scottのアルバムはかなりの枚数のレコードを購入しており、その1枚として購入しましたが、購入した後にTom Scottが参加していないことがわかった、というのをその時思いました。
もう1枚のセルフ・タイトルのアルバムは初めて見るものです。
今回のCD化で2枚とも手に入れましたが、この"Shadow Play"は最高に良く出来たアルバムです。
レコードを購入した時、結構ヘヴィ・ローテーだったみたいで、CDから流れてくるナンバーは、「ああ、そういえば、この曲だよな」などと納得し、何故、アナログ・レコードを手放したのか良く判りません。
それほど、出来は素晴らしいものです。
メンバーは、Victor Feldman、John Guerin、Max BennettのいつものメンバーにギターにPeter Maunu、サックスにDavid Luellといった布陣となっております。
1曲目の"Nordic Winds"はPeter Maunuのペンによるナンバーですが、これが最高にいかしたFusionナンバーなんです。
盛り上がりのあるそしてメロディアスな素晴らしい曲です。
また、Peterのギター・ソロを大々的にフィーチャーしておりますが、これがLarry Carlton風の多分にロックした音でご機嫌です。
これはとてもお薦めですよ。
2曲目の"Double Your Pleasure"もPeterのペンによるとてもファンキーなナンバーです。
さすが名手揃いのL.A. Expressです。
レヴェルの高い演奏は聴いていて惚れぼれしますね。
タイトル・ナンバーの3曲目"Shadow Play"はサックス担当のDavid Luellのペンによるナンバーです。
ミディアム・テンポのとても存在感(という表現がピッタリ)のあるナンバーです。
Victor Feldmanのキーボード・プレイは圧巻です。
4曲目の"Chariot Race"は、モロ、フュージョンした軽快なナンバーです。
このナンバーもプレイヤーそれぞれの個性が合体した素晴らしいナンバーです。
それにしても、Peter Manunというギタリストはなかなかなものです。
5曲目の"Dance The Night Away"はタイトルどおりディスコ・タッチの軽快なナンバーです。
映画"Saturday Night Fever"に挿入されていても違和感がないご機嫌なナンバーですね。
バックのストリングの音はその当時の流行でした。
6曲目の"Velvet Lady"はゆったりした感じのナンバーです。
Peterのギターのカッティングがカッコ良いですし、Davidのサックス・プレイも見事です。
このナンバーもかなりいかしてます。
7曲目の"Vortex"でのギターは結構ハードです。
全体的にロック志向の強いナンバーで、当時のクロス・オーヴァーという表現がピッタリのナンバーです。
8曲目の"Mad Drums And Englishman"はJohn Guerinのペンによるナンバーで、当然彼のドラム・ソロがフィーチャーされております。
Max BennettとJohn Guerinのリズム・コンビのプレイは最高です。
John Guerinのドラムス・ソロも躍動感一杯です。
ラスト・ナンバーの9曲目"Silhourtte"はVictor Feldmanのピアノを大々的にフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
ジャズっていう感じが堪りませんが、曲が短いのが不満ですね。
それにしても、このアルバムの出来は最高です。
特に、ギタリストのPeter Maunuのプレイがとても光っております。
2008-02-18
Harlot / Room With A View (1988)

この「Cruisin' Music」はAORやハードポップなどのアルバムを専門に扱うネットショップの老舗です。
特に、メジャーのネットショップでは扱っていないアルバムもかなり多く、結構利用しております。
最近、海外の再発専門のインディ・レーベルが結構立ち上がり、私もそういったレーベルから直接購入したりもしてますが、この「Cruisin' Music」は価格も良心的ですし、マニアが欲しがるようなアルバムをたくさん紹介しております。
で、本日紹介するアルバムは今日届けられたホカホカのアルバムです。
「Cruisin' Music」でのアルバムの紹介は、「名盤の誉れ高い1枚なれど、高額なレア盤のため今まで聴く事が出来なかったのだが、やはり評判は本当で、ハード・ポップ、バラードと捨て曲無し、キーボー度高い溌剌としたサウンドは◎。 」とあります。
1988年発表のアルバムということですが、私は発売当時は知らなくて、今回のリ・イッシューで初めて知りました。
なるほど、キーボードの音が最高のハードポップのアルバムだと思いますね。
1曲目の"Now I See"はスケール感のあるナンバーで、出来も最高です。
コーラスワークもいかした産業ロック・ナンバーです。
2曲目の"So Much For Happy Endings"は哀愁度抜群のフックに満ちたハードポップ・ナンバーです。
北欧の透明感を感じさせるナンバーとなっております。
3曲目の"Out All Night"はメロディがとてもポップですが、哀愁度は高いです。
このバンド、コーラス・ワークはなかなかなものです。
4曲目の"Spirits"のギター・プレイとキーボード・プレイは最高です。
ギタリストがアルバムの大半のナンバーを書いており、キーボーディストも曲作りに参加しておりますが、この二人がサウンドの要のようです。
ソングライターとしてもかなりなものだと思いますね。
5曲目の"Invisible Ones"は溌剌としたナンバーです。
6曲目の"Metropolis Children"はパワー・バラードのナンバーです
哀愁度はイマイチか?
7曲目の"Dancing On Dynamite"はほぼ産業ロックしたナンバーとなっております。
このHarlotのヴォーカリストAlex Savageですがハイトーン・ヴォーカルで歌も上手いです。
さらにギタリストのMike KochとキーボディストのBo Brinckの楽器のセンスはかなり良いです。
8曲目の"Bring Home Your Love"はそのBo Brinckのピアノの音が美しいバラード・ナンバーです。
このバラードの出来はかなり良いですね。
ラスト・ナンバーの9曲目"Kecia"は良く出来た、というかコマーシャリズム一杯の産業ロックのナンバーとなっております。
本当に、最近の海外でのリ・イッシュー化ってすごいですよね。
アメリカでは、Wounded Bird Records、Retrospect Recordsなんかが凄いペースでリ・イッシューされていますし、欧州でも名前も知らないインディ・レーベルからリ・イッシューされております。
今後が楽しみですね。
2008-02-17
Two Fires / Ignition (20029

当然、Journeyにも通ずるメロディアスな産業ロックのアルバムとなっております。
最近、全曲Journeyのナンバーをカヴァーした自主制作アルバム"Fly 2 Freedom"をリリースしたばかりです。
私は未だこのソロ・アルバムは聴いておりませんが、一応購入リストには入っております。
こういったカヴァー・アルバムを出すぐらいですから、Journeyにぞっこんなんだと思いますね。
もちろん、1stのセルフ・タイトルのアルバムもほぼJourneyしておりましたっけ。
この2ndはそれほどでもありませんが、ところどころJourneyしております。
1曲目の"Ignition"は、これぞ産業ロックといったメロディアスなナンバーで、いうことなしです。
コーマシャリズムが産業ロックだとすれば、まさにこのナンバーなんかそうでしょう。
モロ、Journey風です。
2曲目の"Somewhere Far Away"もフックのある産業ロックのナンバーです。
それにしても、流れるようなメロディは素晴らしいと思いますよ。
3曲目の"More Than A Mystery"は、出だしのキーボードの音がとても心地良い産業ロックのバラードナンバーです。
このナンバーもかなりメロディアスですが、ホント、Kevin Chalfantって曲作りが上手いですね。
これは、完全にForeignerしてます。
4曲目の"You're Bringing Me Down"もフックに満ちたハードポップ・ナンバーです。
とても聴きやすいポップなナンバーです。
途中のギター・ソロは最高です。
5曲目の"I'm Falling"はとてもメロディアスないかしたバラード・ナンバーです。
哀愁を帯びた出だしのギター・ソロ、それに続くKevinのヴォーカル、このナンバーは涙モノです。
アルバムの一押しです。
6曲目の"I See Red"は、ギターが若干ハードなソリッドなナンバーです。
メリハリのあるナンバーで、そこそこです。
7曲目の"This Night"はミディアム・スロウながらロック・スピリット溢れるナンバーとなっております。
力強さも感じます。
8曲目の"The Man I Want To Be"はミディアム・テンポのスケール感を感じさせるメロディアスなナンバーです。
バックのギターにはそそられます。
9曲目の"I Will Remember You"は元気一杯の産業ロック・ナンバーです。
ラスト・ナンバーの10曲目"What The Whole World Needs To Know"では、ちょっとばかり暑苦しさを感じるKevinのヴォーカルも抑え気味のバラード風のナンバーです。
曲はメロディアスでかなり良いと思います。
10曲目がラスト・ナンバーだと思っていたら、Hidden Trackが収められておりました。
タイトルは判りません(誰かわかる人いますか?)が、かなり良く出来たナンバーだと思います。
ギター・オリエンティドの本当にいかしたナンバーです。
Amazonマーケットプレイスで、中古で1,000円で売っていますが、この値段だったら買いでしょう。
2008-02-16
Dan Lucas / Canada (1992)

待望の再発で、リマスターも施されているようですし、さらに嬉しいのは、ボーナス・トラックが5曲収録されており、Robin Beckをフィーチュアした曲やLOVERBOYをバックに従えて、アルバム収録の別ヴァージョン3曲などが収められております。
また、このアルバムは、常に高値で取引されておりましたので、探していた人にとっては非常に嬉しいリ・イッシューだと思いますね。
で、アルバムの内容ですが、これが最高にいかした極上の産業ロック、AORのアルバムとなっております。
叙情的で哀愁を帯びたメロディアスなナンバーが次々と出てきます。
全曲捨て曲無しの強力な1枚です。
1曲目の"Someone's Girl"は哀愁を帯びた泣きメロのAORナンバーといったところでしょうか。
ヴォーカルもハイ・トーン系で歌はかなり上手いです。
2曲目の"Wild Wild Wild"はタイトルどおり曲の雰囲気はワイルドといった感じです。
これもかなり良く出来たハードポップ・ナンバーとなっております。
3曲目の"Canadian Dream"はこのアルバムのタイトル・ナンバーといっても差支えないと思います。
これがまた、最高に良く出来たメロディアスなバラード・ナンバーなんですね。
アレンジなんかDavid Foster風で十分AORしたナンバーに仕上がっております。
とてもお薦めのナンバーです。
4曲目の"Hold On Me"もメロディアスでフックに満ちたAORナンバーです。
ミディアム・テンポのポップなナンバーで、これもお薦めですね。
5曲目の"Over The Edge"はとてもカッコ良い産業ロック・ナンバーです。
バックの演奏はとてもカッコ良いですし、Danのヴォーカルが最高です。
6曲目の"Hide In The Night"も哀愁度が高いミディアム・テンポの産業ロックのバラードといった感じのナンバーです。
どのナンバーもそうですが、ギターの音は哀愁度抜群です。
7曲目の"The Fire"は出だしのギターの音が最高のナンバーです。
モロ、産業ロックしたサウンドは堪らないですね。
いかしてます!
8曲目の"Into The Night"はアコースティカルでメロディアスなナンバーです。
これも良いですね。
9曲目の"I'm Sailing"もメロディアスで最高に良く出来たナンバーです。
バックのピアノの音とギターの音色、さらにDanのヴォーカルが一体となったバラード・ナンバーです。
このナンバーは圧巻です。
10曲目の"Coming Home"は若干軽めのサウンドがとても良いハードポップ・ナンバーです。
11曲目の"The Movie"は5曲の小曲からなる組曲です。
映画のストーリー仕立てのドラマティックなナンバーです。
バックの音、かなり聴かせてくれています。
12曲目"Hot Stuff"は、Harold Faltermayer作のナンバーで、80年代にヒットしたナンバーのカヴァーです。
耳慣れたナンバーですが、アレンジが産業ロック風ですので、また違った味わいがあります。
13曲目の"Heart Of America"は、アコースティック・ギターの音がカッコ良いアメリカン・ロックしたナンバーです。
とてもいかしたナンバーです。
14曲目の"Candian Dream"はRepriseで、アカペラとなっております。
15曲目からラストの19曲目までが、今回のリ・イッシューでボーナス・トラックとして追加されたナンバーです。
その15曲目"If You Need Me Tonight"はRobin Beckとデュエットしているナンバーで、これが素晴らしいバラード・ナンバーなんです。
このナンバーを聴いて思い出したナンバーは、Mike Reno & Ann Wilsonの"Almost Paradise"ですが、この"If You Need Me Tonight"はそれに優るとも劣らない、とてもメロディアスなナンバーです。
Robin Beckのヴォーカルはもう最高です。
16曲目の"Heart Of America"はLoverboyをバックに従えてのナンバーですが、オリジナルの13曲目よりこちらの出来の方がかなり良いです。
カッコ良さも倍増しております。
17曲目の"Someone's Girl"、18曲目の"Wild Wild Wild"もバックはLoverboyです。
Loverboyのバックのナンバーはオリジナルよりちょっとばかりハードになっておりますが、どのナンバーもLoverboyを従えたナンバーの方が出来は良いと思いますね。
ラスト・ナンバーの19曲目"Oh Darling"はもちろんあのThe Beatlesがオリジナルのナンバーです。
先日、"Abbey Road"を紹介した時にも書きましたが、私は、この"Oh Darling"(もちろん、オリジナルのThe Beatlesヴァージョン)より良く出来たスロウなブギは聴いたことがありません。
このDanのヴァージョンも最高に良く出来たスロウなブギですが、オリジナルには敵わないでしょうね。
元々のナンバーがとても良いので、このDanのヴァージョンもとても素晴らしいです。
でもPaul McCartneyには負けてますね。
このアルバムは1992年に発表されましたが、当時、日本発売がありませんでした。
ここ日本では、こういったメロディック・ロックやハードポップのが結構いて、それなりのアーティストやバンドのアルバムもかなり紹介されておりましたが、こんなに哀愁度も高くフックに満ちたメロディを持った曲が多数収録されているのに、何故、この日本で紹介されなかったのでしょうか。
とにかくこのDan Lucasの"Canada"ですが、産業ロックやAORをこよなく愛している人にとっては、間違いなく持っていなければならない1枚だと思います。
"Cruisin' Music"で買えます。
2008-02-15
Eddie Money / Where's The Party? (1983)

彼は2006年に"Wanna Go Back"というアルバムを7年振りに出したほか、他のアーティスト、例えば、Richie Zitoのプロジェクト"Avalon"などでリード・ヴォーカルをとるなど健在ぶりを示しましたが、彼の脂の乗っていた時期は、デビュー後1980年代までで、1991年に発表された"Right Here"以降ヒット・チャートに上ることもありませんでした。
もちろん、私は彼の大ファンですので、1990年代に出されたアルバムも持っておりますし、出来もそれほど悪いとは思っておりません。
今回紹介するのは彼の1983年に発表された5枚目のアルバム"Where's The Party?"です。
彼の初期作品は新品でも結構安めですが、このアルバムと1980年の3rdアルバムの"Playing For Keeps"は生産が中止されているのか、中古アルバムがかなり高い取引がされています。
この時期にEddieは脂が乗っていた時期ですので、この2枚を聴く機会が少ないというのは残念です。
私も、CD発売当時は全てを揃えておりましたが、その後、売ってしまいました。
それで、最近(といってもかなり前)、処分していなかった1stや2ndを聴くうちに、再び全て揃えてみようと思い、CDを集め始めましたが、それこそ、ここ1年ぐらい、これら3rdと5thだけだ手に入らずといった状況でした。
それが、2006.10.31のこのブログで、3rdを紹介した時にも書きましたが、市内の中古CDのバーゲン・セールで、3rdを525円という破格の値段で手にいれ、また、同じような時期にAmazonマーケットプレイスで5thを2,500円で手に入れられたことは幸運でした。
これで、Eddie MoneyのCDは全て揃いました。
彼のベスト・アルバムは2ndの"Life For The Taking"か4thの"No Control"だとずっと思っておりましたが、なんのなんの、この5thアルバム"Where's The Party?"にも良い曲がいっぱい詰まっておりました。
1曲目の"Maybe Tomorrow"はEddie Moneyらしさが良く出来たメロディアスでポップなロック・ナンバーです。
シングル・カットされたナンバーで、本当にカッコ良いEddieのヴォーカルが聴けます。
サックスを吹いているのはEddie自身(Eddieのサックスはかなり有名)で、ヴォーカルと同じように味があります。
2曲目の"Bad Girls"はRobert Palmerが歌いそうなソウルフルでファンキーなナンバーです。
曲の感じもRobert Palmer風でヴォーカルを替えればモロという感じです。
3曲目の"Club Michelle"はメロディアスな産業ロックみたいなナンバーですし、AOR的でもあります。
Stan Bushが演りそうなナンバーです。
4曲目の"Back On The Road"は前奏が最高にいかしたポップロックのナンバーです。
曲にメリハリがあり、いかしてます。
5曲目の"Don't Let Go"はメロディアスなバラード・ナンバーですが、このEddie、力強いナンバーも最高ですが、こういったバラード・ナンバーでも素晴らしい声を聴かせてくれます。
これは紛れもなくAORでしょう。
6曲目の"The Big Crash"もEddieらしさが良く出た、こ気味よいポップロックのナンバーです。
こういったナンバーを歌わしたら天下一品ですね。
タイトル・ナンバーの7曲目"Where's The Party?"はカッコ良いロックンロール・ナンバーです。
最高にご機嫌なナンバーです。
8曲目の"Leave It To Me"では、元Mr. MisterのギタリストSteve Farrisのカッコ良いギターが聴けます。
このナンバーの出来もかなり良く、シングル・カット向きのポップなナンバーです。
これもかなりお薦めです。
ラスト・ナンバーの9曲目"Back Track"では、Eddieを古くからサポートしているJimmy Lyonsのギターが聴けます。
また、このナンバーでは、Eddieの結構上手なピアノも聴くことができます。
メロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
これも素晴らしいナンバーですね。
このEddie Money、日本での評価は低いですが、最高にいかしたヴォーカルを聴かせてくれるロッカーだと私は思っております。
やっている音楽はピュアなAORではありませんが、紛れもなくAdult Contemporaryな音楽です。
もっと、正当に評価されても良いミュージシャンだと思いますね。
あと、Amazon Japanを覗くと、1st, 2nd, 4thアルバムがかなり安い価格でリ・イッシューされるみたいです。
2008-02-13
Kiss Of Life / Reaching For The Sun (1993)

本日紹介します Kiss Of Life もUKジャズファンク、アシッド・ジャズにジャンルされるアルバムだと思います。
e-Book Offで250円で仕入れたアルバムで、現物が来て初めて冒頭の内容のCDだとわかったんですが、この値段でなければずっと知らないままのアーティストだったと思いますね。
で、このアルバム、結構内容が良いんですね。
若干ファンキーさがあるものの、とてもジャジーで、普段AORやフュージョンなどを聴いている人(私も含め)にとっては、すんなり耳に入ってくるサウンドなんですね。
Victoria Maxwellという女性が全編でヴォーカルを執っており、Mike Bennという人物がキーボードとプログラミングを担当するユニットとなっております。
このVictoria Maxwellという女性ヴォーカルが歌も上手で結構良いんですね。
全編ゆったりとした感じのジャジーなナンバーが耳に心地良いんです。
以前に、このブログで、Lush Lifeというアーティスト(これも女性ヴォーカルに男性のマルチプレイヤーという組み合わせでした)を紹介しましたが、かなり似たタイプのサウンドを聴かせるアーティストだと思います。
1曲目の"Love Has Put A Spell On Me"はそんな軽快なジャジーなナンバーで、サウンドスタイルとしては、ほぼAORでしょうか。
さすがシングル・カットされただけあって、とても洒落たナンバーでお薦めです。
2曲目の"Fiction In My Mind"はメロディアスなバラード調のナンバーです。
このナンバーには、Paul Wellerがギターで参加しておりますが、これがかなり渋めで良いんですね。
フルート風に聴こえるシンセの音もいかしてます。
3曲目の"As Long As We're Together"はサックスの音がいかしたジャズ・ファンクのナンバーです。
4曲目の"Only A Fool"はとてもいかしたジャズ・ヴォーカルのナンバーです。
抑え気味のVictoriaのヴォーカルも良いですが、バックの演奏は雰囲気満点です。
特にヴァイブの音は最高です。
5曲目の"Pushing On"はスロウですが、とてもダンサンブルなナンバーです。
曲全体の雰囲気も良いです。
6曲目の"Love Connection"は、シングル向きのとても軽快なナンバーで、かなりポップです。
7曲目の"Heaven Is Waiting"はメロディアスで出来の良いナンバーです。
この辺のナンバーも結構AOR的です。
ウン、良い曲です!
8曲目の"Holding On To A Dream"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
出来もかなり良いですね。
9曲目の"Reaching For The Sun"はゆったりとした感じのナンバーです。
まったりとした感じがイマイチかも。
ラスト・ナンバーの10曲目"Be Strong"は、バックのサックスがいかしたアシッド・ジャズしたナンバーです。
ファンキーさもそこそこあり、ポップでお薦めのナンバーですね。
このアルバム、BGMとしてもお薦めですね。
私のは国内盤帯付でしたが、Amazonマーケットプレイスでは輸入盤が1円から売っておりますが、この金額だったら買いでしょう。
AORファンの皆様、このKiss Of Lifeって、結構聴けますよ。
2008-02-12
David Hallyday / Your Power Of Love (1989)

以前、このアルバムについては中古ショップで結構見かけましたが、最近ではあまり見かけなくなりました。
昨日、たまたま市内のリサイクル・ショップで100円で売っておりましたので購入したわけですが、以前見かけた時は、Leif Garrett風のポップス(でも、最近、このLeif Garrettも気に入って聴いておりますが)だと思って、見逃していたものです。
このCDは国内盤でしたが、帯はついておりませんでした。
中のライナーを見ると、このアルバムはDavidの1stに89年にアサヒ・スーパードライのCMに使われた"Your Power Of Love"を追加した特別盤ということだそうです。
また、プロデューサーはStan Bushなどを手がけたRichie Wise、ギタリストは全曲でDann Huffということで、結構期待出来そうなアルバムです。
その1曲目"Your Power Of Love"は冒頭にも書いたとおり、1989年にアサヒ・スーパードライのCMに使われたナンバーです。
聴いてみますと、そういえばサビの部分は聴いたことがあるナンバーだな、と思いだしました。
メロディアスなハードポップ調のナンバーで、メロディにフックがあります。
2曲目の"Move"はシングル・カットもされたナンバーですが、作りはかなりハードです。
1曲目といいこの2曲目といい、このDavid Hallydayは、ティーンエイジャーのポップ歌手ではないですね。
歌もそこそこ上手いですし。
音は、プロデューサーによるところが多いと思いますが、結構良く出来たハードポップだと思いますね。
3曲目の"Vertigo"もシンセを多様した産業ロック調のナンバーです。
4曲目の"High"はメロディアスで最高にいかしたドラマティックなパワーバラードのナンバーです。
Stan Bushのアルバムに入っているようなナンバーで、このアルバムの一押しのナンバーです。
本国フランスでシングル・カットされて、1位となったそうです。
申し分無い出来のナンバーです。
5曲目の"Ya Seen One, Ya Seen 'Em All"はダンサンブルなロック・ナンバーです。
Dann Huffのギターを始め、バックの演奏はかなりカッコ良いです。
6曲目の"True Cool"もシンセ主体のポップなナンバーです。
途中のギター・ソロはDavid自身が弾いているようですが、まあ、こんなもんですね。
7曲目の"Don't Stop The Feeling"は再びメロディアスなナンバーで、最もAORを感じさせる作りとなっております。
"Your Power Of Love"のシングルのB面として出されたナンバーですが、結構良く出来ています。
8曲目の"Shadow Side"も結構ハードなナンバーです。
打ち込みを多用したナンバーで、その辺がちょっとうるさく感じますが、曲全体は悪くないと思いますし、Dann Huffのハードにドライヴィングしたギター・ソロはかなり良いです。
9曲目の"Listening"はメロディアスで良く出来たロッカ・バラードです。
これもAORしたナンバーで、Tim Feehanが歌いそうなナンバーで、お薦めです。
途中のDann Huffのギター・ソロの扇情的な音は最高ですね。
10曲目の"Mad, Mad World"は再びダンサンブルなナンバーです。
ディスコでも掛かりそうなナンバーです。
ラスト・ナンバーの11曲目"Wanna Take My Time"はプログレ的な手法のナンバーです。
最初のドラムスとパーカッションに被さるようにDavidのキーボード、ドラマチックな構成のナンバーです。
Dann Huffのギター・プレイは涙ものです。
この"Your Power Of Love"というアルバムですが、相当に良く出来たハードポップのアルバムです。
しかし、ジャケットがいただけませんね。
このジャケットじゃ、ティーン・エイジャー向けのポップ・アルバムっていう感じでしょう。
産業ロックやAORを聴く人はちょっと引いてしまうと思いますが。
かくいう私もズッと素通りでしたから。
今回も1,000円以上だったら買わなかったと思います。
でも、内容は素晴らしいので、今まで引いていた方で、このアルバムを見つけたら、即買い!だと思います。
Amazonのマーケットプレイスを覗いたら、このアルバム330円で売っていました。
これは買いでしょう。
2008-02-11
The Beatles / Abbey Road (1969)

それまでシングル主体だったポップス(洋楽)をアルバムで聴かせるきっかけとなったのは"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"ですが、アルバム単位で考えてもこのAbbey Roadの出来は洋楽史上最高のレヴェルにあることは間違いないと思います。
当時1969年のロックのエッセンスが詰まったアルバムだと私は思っております。
シンセサイザーという楽器を一躍有名にしたのはGeorge Harrisonであり、このアルバムには随所に使われております。
また、自身も同じ年に"Electronic Sound"というシンセサイザーを駆使した実験的アルバムを出しております。
さらに、1968年のWhite Albumでは、Hard Rockの基本みたいな"Helter Skelter"が収められておりましたが、このAbbey Roadには"I Want You (She's So Heavy)"とうリフを多様したへヴイなナンバーなんか収められているし、"Oh Darling"といったスロウなブギのナンバーや、アカペラ調の"Because"など多種多様なサウンドが集められております。
極めつけは、アナログ・レコードではB面だった"You Never Give Me Your Money"以降"The End"までの曲の繋がりは当時としては、とても斬新なものでした。
このアルバムは発売当時、それこそレコードが擦り切れるぐらい何度も何度も聴いたアルバムです。
本日、紹介したきっかけは、今日市内の中古ショップで、CP32-5332という番号の旧譜のCDを(帯付)1,554円という価格で見つけ、既に持っているのにもかかわらず購入し、聴いたからです。
で、最近では殆ど聴いていなくて、本当に久しぶりに聴いたら、なんか、Abbey Roadについて書いてみたいな、ということで今書いているわけです。
"Come Together"は当時シングル("Something"と両面A面扱い)で購入しヘヴィ・ローテーしていました。
PaulのベースとRingoのドラムスのヘヴィネスが最高のいかしたロック・ナンバーです。
メロディにあまり起伏がないですが、これだけ聴かせるThe Beatlesって本当にスゴいバンドです。
Georgeの作品で最も知られているのは、"Something"でしょうね。
私ももちろんこのナンバーは好きですが、The Beatlesの中では"While My Guitar Gently Weeps"が最も好きですが。
この"Something"は当時の愛妻Pattiに捧げたナンバーとして有名です。
「彼女を惹きつけさせる何かを」ということで当時のGeorgeの切実な想いが伝わってきます。
"Oh! Darling"ほど良く出来たスロウなブギを私は知りません。
ほぼPaulが一人で作ったナンバーだそうですが、Paulの才能って本当に素晴らしいです。
歌は上手いし、楽器も何でもこなせるマルチ・プレイヤーはPaulが最初ではないでしょうか。
さらに作詞作曲でしょう、やはり天才です。
"I Want You (She's So Heavy)"は、もうこれはヘヴィ・メタルだと、私は思っております。
Johnのロック魂の塊みたいなナンバーです。
冒頭に、このアルバムでシンセが使われていると書きましたが、このナンバーに最も多く使われているのではないでしょうか。
7分強のナンバーですが、全く飽きることはありません。
最高のハードロック・ナンバーだと思いますね。
"You'll Never Give Me Your Money"のPaulのソングライターとしての魅力は最高潮です。
フックに満ちたナンバーで、私としては、Paul作曲のナンバーの中でも上位に位置付ております。
"Polythene Pam"でもJohnはとてもロックしております。
これに畳み込むようにして"She Came In Through The Bathroom Window"が始まりますが、このナンバーも最高です。
メロディアスながらとてもロックしたナンバーで、The Beatlesのオリジナリティが凝縮されたナンバーだと思いますね。
"Golden Slumbers"はPaulお得意のバラード・ナンバーです。
力強さのあるPaulのヴォーカルが最高のパワーポップのバラード・ナンバーです。
そしてアルバムは"Carry That Weight"を経て、"The End"に入ります。
最初のRingoのドラムス・ソロとそれに続く他のメンバーが弾くリード・ギター、もうこれは圧巻です。
最初のギター・ソロがPaul、2番目がGeorge、最後はJohn、この3人のギター・ソロも最高です。
これが3回繰り返されアルバムが終わりになります(このナンバーのあと、"Her Majesty"が収録されておりますが)。
いやー、本当にこの"Abbey Road"っていうアルバムは良く出来ていますね。
アルバムの完成度としては、これを超えるものはない?(同じくらい良く出来ているのは、Pink Floydの"The Dark Side Of The Moon"とKing Crimsonの"In The Court Of The Crimson King"、っえ、どちらもプログレっていうことは、このAbbey Road、当時としてはプログレッシヴ(斬新的な)サウンドだったんですね。
「温故知新」とは、このことか?
2008-02-10
Messano / Messano (1988)

Messanoというバンドのセルフ・タイトルのアルバムです。
バンドと書きましたが、中心人物がBobby Messanoで、彼のソロ・プロジェクトに近いアルバムとなっております。
このBobby Messanoと聞いてピンと来る方はかなりというより相当ののハードポップ・ファンだと思います。
私の最初は誰か全く判りませんでしたが、CDをデータ・ベース化している時に過去に打ち込んでいた名前だったことから、調べてみると、Franke & The Knockoutsのメンバーだった(ただし、彼らのラスト・アルバムとなった3rd"Makin' Point"にのみ参加)ということが判りました。
また、このアルバムに収められているナンバーのクレジットを見ると、Franke Previteの名前もあります。
ということで、中身は当然メロディアスなハードポップとなっております。
しかし、Retrospect Recordsというのは、すごいレーベルですね。
今回、一連で紹介した3枚やFury、Allianceなどマイナーだけどメジャー級の内容を持ったアルバムをリ・イッシューするんですから。
このレーベルがなければ、ずっと日の目を見なかったアルバムの数々だったに違いありません。
このアルバムにはボーナス・トラックを含め、全16曲が収められております。
その全てがメロディアスなハードポップのナンバーばかりです。
Franke Previteが関わっているナンバーは、6曲目の"Don't Tell Me It's Over"、10曲目の"Four Play"となっております。
6曲目の"Don't Tell Me It's Over"はFranke & The Knockoutsのアルバムに収められても違和感がないメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
それ以上にKnockouts風なのが10曲目の"Four Play"です。
ヴォーカルはFranke Previteの声質の方が、私は好きですが、でもこのBobby Messanoもそこそこ上手いです。
1曲目の"Hide Our Love Away (Tell Me Why)"はこのアルバムの中で最も良く出来たナンバーです。
モロ、産業ロックしたナンバーで、バックの演奏も良いですが、とにかくメロディが最高のナンバーです。
2曲目の"Sing It, Shout It"なんかもメロディにメリハリがあり、また、とてもポップなナンバーでお薦めです。
3曲目の"You And I (Are Forever)"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
とにかくメロディがいかしてます。
5曲目の"Stand And Fight"もモロ産業ロックしたメロディアスなナンバーで、お薦めです。
ギターもこのBobby Messanoが弾いていますが、結構良い音を出しています。
7曲目の"Hot'n'Heavy"でのBobby Messanoのギターは最高です。
9曲目の"(On The) Firing Line"はカッコ良いドラム・ソロから入るナンバーで、かなり良く出来たハードロックのナンバーに仕上がっております。
12曲目以降ラストの16曲目までがボーナス・トラックとなっております。
12曲目の"Good Girls Gone Bad"は作者にA.Greenwoodとあり、あのForeignerのAl Greenwoodだと思いますが、これもかなり良く出来た産業ロック・ナンバーに仕上がっております。
14曲目の"I'll Be There"はこのアルバムにもドラムスでバック・ミュージシャンとして参加しているChuck Burgi (ex Balance, Red Dawn)とBobby Messanoとの共作のナンバーです。
曲自体としての出来はそれほどではありませんが、ドラムス(Chuck Burgiその人)とギターの出来は良いです。
15曲目の"Sleepless Nights"はメロディアスな産業ロックのバラードの見本みたいなナンバーです。
これもかなり良く出来たナンバーですね。
ラスト・ナンバーの16曲目"Every Little Thing"はあのThe Beatlesがオリジナルのナンバーです。
アレンジもカッコ良いですし軽快なポップ・サウンドに仕上がっております。
今まで殆ど目を向けられなかったマイナーなアーティスト、それも中身はメジャー級と来ていますから、こんなアルバムをリ・イッシューするRetrospect Recordsはエラい!!
今後目を離せないレーベルです。
2008-02-09
Limousine / Roxs U (1982)

バンド名はLIMOUSINE、アルバム・タイトルは"ROXS U"で1982年に発表されました。
かなりマイナーで、こんなにチープなジャケットですので、当時、日本に輸入盤として入ってきていたかどうか、疑問です。
もちろん、私も今回のRetrospect Recordsからのリ・イッシューで初めて知ったバンドです。
昨日紹介しましたFINGER PRINTとともに、今回のCD化によって、この日本でもAOR系専門のネットショップ「Cruisin' Music」で手に入れることができます。
この「Cruisin' Music」での紹介記事でも、「TOTOの系譜につながるサウンド。サヴァイヴァーやフォリナー、ヒューリーと同系で、重厚なキーボードを多用し、楽曲の水準も非常に高い。」とあり、まさにそのとおりだと思います。
一言でいうと、メロディアスな産業ロック系の内容ということです。
1曲目の"Something Came Over Me"はSurvivor風のメロディアスな産業ロック・ナンバーです。
サビの部分はかなりいかしてます。
2曲目の"Magic Eyes"はバックのギターがカッコ良いポップな産業ロック・ナンバーです。
ハイトーン・ヴォーカルで歌もそこそこ上手ですし、バックの演奏力も高いのに、なぜ当時話題にならなかったのでしょうね。
少なくとも、カナダの産業ロック・バンド"STRAIGHT LINES"とかは、アナログ・レコードも日本国内で紹介されましたが、レヴェル的には遜色ないと思いますが。
3曲目の"When You Gave Your Love"はキーボードの音が素晴らしいメロディアスな産業ロックのバラード・ナンバーです。
コーラスも素晴らしいですし、途中のシンセの音はひと工夫あり、かなり良く出来たナンバーです。
4曲目の"More Than Your Fantasies"は、シングル・カット向きのとてもポップなナンバーです。
5曲目の"Put A Little Love Into It"はダンサンブルなとても洒落たナンバーです。
6曲目の"Sometimes Love"もポップで洒落たサウンドのナンバーです。
とにかく、ヴォーカルも良いですが、バックの演奏は素晴らしいと思いますよ。
7曲目の"For Love's Sake"は、メロディアスで覚えやすいメロディを持った産業ロック・ナンバーです。
曲のレヴェルはメジャー級だと思います。
8曲目の"Not The Same"はのっけのアコースティック・ギターのアルペジオを聴いただけで、「おっ!」と思わせるナンバーです。
メロディアスでメロウなバラード・ナンバーで、もう言うことなしです。
こんなナンバーを作って、演奏するこのLIMOUSINEって、本当に最高のバンドだと思います。
でも、どうして売れなかったのでしょうか?
このナンバーはかなりのお薦めです。
9曲目の"Catch A Star"なんかもかなりいかした産業ロック・ナンバーだと思います。
ミディアム・ハイのメリハリのあるナンバーです。
ギター・ソロは最高です。
決して、JourneyやForeigner、Survivorには負けていません。
ラスト・ナンバーの10曲目"Straight From The Heart"もメジャー級のナンバーです。
かなり良く出来た産業ロック・ナンバーです。
こうやって、全曲を聴いてみて思ったことは、ヴォーカルはかなり上手い、ちょとDennis De Youngの声質に似ているかも。
また、Journey、Foreigner、Survivorなど他の産業ロックのバンドと比べても同じくらい演奏のレヴェルも高いですし、曲も良いと思います。
産業ロック・ファンは迷わず聴くべきですね。
2008-02-08
Finger Print / On File (1984)

このRetrospect Recordsですが、80年代、90年代のそれこそ名前も知らないようなマイナーなメロディック・ロック、ハードロックのバンドのアルバムをリ・イッシューしているレーベルです。
最近は、FuryやAllianceなど80年代前半のハードポップ・アルバムをリ・イッシューしてメロディ・マニアを喜ばせてくれるレーベルで、今後最も注目すべきレーベルです。
今回紹介しますFinger Printもオリジナル・アルバムは1984年に発表されたアルバムです。
こう書きましたが、私がこのバンドを知ったのは、今回のCD化によってでした。
サウンドはこれはもうアメリカン・プログレハードです。
TrillionとかTotoとかForeignerとかJourneyとかに通じるサウンドです。
メロディアスかつハードこれは完全に私好みのサウンドですね。
1曲目の"Target"は完全に産業ロックしたナンバーです。
シンセ主体のメロディアスなナンバーで申し分ありません。
ヴォーカルの結構音程なんかもしっかりしたハイトーンですし、シンセ、ギターの音なんかも産業ロックの見本みたいなサウンド・スタイルです。
2曲目の"Runaway"はどことなくTrillionを連想させてくれるナンバーです。
ポップな作りながらプログレッシヴなサウンドは言うことありません。
アメリカン・プログレハードとはこんなナンバーのことを言うのでしょう。
3曲目の"Strong On My Own"は、もうForeignerですね。
このナンバーもとてもメロディアスでシンセの音は最高ですね。
後半のギター・ソロも圧巻です。
4曲目の"Catch A Star"も産業ロックしたメロディアスなナンバーです。
ミディアム・テンポのバラード風のナンバーです。
結構力強いピアノの音が魅力的です。
ラスト・ナンバーの5曲目"Stop The Game"はシングル・カットしても良いようなポップなナンバーです。
このナンバーもTrillion風です。
このFinger Printですが、歌・演奏ともにかなりハイ・レベルですし、とにかくメロディがいかしてます。
ただ残念なのは、収録曲が全5曲と少ないことです。
この5曲を聴いたら、絶対フル・アルバムで聴いてみたい、そう思わせるサウンドです。
産業ロック・ファンは是非聴いてみるべきですね。
確か、このアルバムはあのCruisin' Musicでも購入出来ると思います。
2008-02-07
Burton Cummings / My Own Way To Rock (1977)

発表は1977年。
当時はまだAORという言葉はありませんでしたが、このアルバム、基本的にはAORのアルバムと言って差し支えないと思います。
The Guess Whoは70年代前半に、"American Woman"や"No Time"といた大ヒットしたナンバーを発表しております。
特に"American Woman"はアメリカ、カナダだけでなくこの日本でも大ヒットしました。
The Guess Whoはいわゆるロック・バンドでしたのでのBurton Cummingsの1stソロ・アルバム"Burton Cummings"を聴いた時は、かなりソフトになったなあ、というのが実感でした。
この1stアルバムに収められていた"Stand Tall"は、彼の最もヒットしたナンバーとなりましたが、これはもう完全にAORのナンバーでした。
この2ndアルバムにも、ほぼAORといって良いナンバーがたくさん収められております。
Burton Cummingsはこのアルバムでヴォーカルとグランド・ピアノを全曲で弾いております。また、ドラムスはほぼ全曲Jeff Porcaroが担当しておりますし、曲によっては、Ray Parker,Jr.がリズム・ギターを旧友Randy Bachmanがリード・ギターを弾いております。
そんなBurton Cummingsのソロ・アルバムの1曲目は、"Never Had A Lady Before"というナンバーから始まります。
このナンバーはBurton Cummingsのオリジナルで、ポップかつファンキーなナンバーで、ヒット性の高いナンバーです。
これって、誰かカヴァーしていませんでしたっけ?
2曲目の"C'Mon By"はちょっぴりハードなブギ調のナンバーです。
Bob Segerのオリジナルでご機嫌なロックンロール・ナンバーとなっております。
3曲目の"Try To Find Another Man"は、こんどはスロウなブギで、これは最高にいかしてます。
メロディもいかしてますし、言うことなしのナンバーです。
4曲目の"Got To Find Another Way"は、The Guess Whoのもう一方の雄Randy Bachmanとの共作によるナンバーで、もうこれはほぼAORです。
Burton Cummingsのヴォーカルとピアノが最高のメロディアスなバラード・ナンバーです。
お薦めです。
5曲目はタイトル・ナンバーの"My Own Way To Rock"です。
タイトルどおり、俺の進む道はロックン・ロールだ!と言わんばかりのいかしたロックンロール・ナンバーです。
このナンバーもシングル・カットされそこそこヒットしました。
6曲目の"Charlemagne"もBurton Cummingsのロックン・ロールしたピアノが最高のご機嫌なナンバーです。
このナンバーではRandy Bachmanがギターを弾いております。
とてもポップで覚えやすいメロディのナンバーです。
7曲目の"Timeless Love"はこのアルバムの一押しナンバーです。
メロディ最高のバラード・ナンバーです。
完全にAORしており、ファン納得の1曲です。
8曲目の"Framed"はBurton Cummingsがハーモニカも吹いているブルージーなナンバーです。
メロディもいかしてますし、かなり出来も良いと思います。
9曲目の"A Song For Him"は再びAORしたBurton Cummingsのピアノが美しいバラード・ナンバーです。
このナンバーも出来が良く、7曲目と比べても遜色ありません。
これもお薦めですね。
10曲目"Lay It On The Line"、11曲目"Charlemagne"はCD化に伴いボーナスとして収められたライヴ・トラックです、
2曲ともライヴ向きのロックン・ロール・スタイルのナンバーです。
Burton Cummingsですが、かなりの枚数(ベストも含め13枚)のアルバムを出しておりますが、現在手に入るの何枚かです。
今回紹介した2ndと大ヒットナンバーの"Stand Tall"が収められた1stがカプリングされたCDが出ております。
2008-02-06
Two Of A Kind / Two Of A Kind (2007)

価格も送料込みで980円でしたので、これは買得でした。
雑誌"BURRN!!"にも記事が掲載されていたんだと思いますが、Amazonのカタログで初めて知ったアルバムでした。
メロディアス・ハードロック・バンドのTERA NOVAのメンバーがバックを務めている女性ヴォーカルのバンド、というのが購入のきっかけでした。
CDの帯を見ると、「美しきメロディの遺伝子が確かに受け継がれ艶やかに昇華する!! テラ・ノヴァの妹分、注目の女性2人組のデビュー作だ!!」とあります。
女性ヴォーカル、デュオと聞いて一番先に思い出したのがVENUS & MARSでした。
で、このTwo Of A Kindは、Venus & Marsよりハードだと言うことです。
Venus & MarsはAORの雰囲気を持ったハードポップで、メロディアスなナンバーをたくさん自分たちで作って、パフォーマンスしていた最高のデュオでした。
このTwo Of A Kindは、Tera NovaのFred Hendrixが全曲を作曲・プロデュースしております。
そういうことで、収録されているナンバーもとてもメロディアスですが、サウンドはVenus & Marsよりかなりハードですがとてもポップです。
どちらかというとHEARTのサウンドに近いかも。
ヴォーカルを担当している女性は、Esther BrounsとAnita Craenmehrという2人ですが、歌はかなり上手いですし、コーラス・ワークが素晴らしいです。
1曲目の"Light In The Dark"からメロディの嵐です。
フックに満ちたナンバーで、アップ・テンポながらキャッチーで、もういうことありません。
バックのTera Novaのメンバーによる演奏も最高です。
2曲目の"The Longest Night"はさらにポップさが加わり、彼女たちのコーラス・ワークの素晴らしいことは、もう最高です。
3曲目の"Little By Little"は彼女たちのコーラス・ワークが素晴らしいカッコ良いロックン・ロール・ナンバーです。
4曲目の"Give Me A Reason"はAORタイプのメロディアスなハードポップ・ナンバーで、曲の出来も素晴らしいです。
とにかく、この2人のヴォーカルは最高です。
このナンバーはお薦めです。
5曲目の"Heaven Can Wait"はメロディアスなハードロック・ナンバーです。
このナンバーもコーラス・ワークは素晴らしいです。
6曲目の"Unbearable"はアコースティカルなパワー・バラードのナンバーです。
盛り上がりのあるナンバーに仕上がっております。
7曲目の"Into The Fire"は前半部はバックのピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、曲が転調し後半部分はアップ・テンポのポップロック・スタイルのナンバーとなっています。
歌が上手いので、こういったナンバーには映えます。
8曲目の"In Your Arms"もアコースティック・ギターを大々的にフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっております。
曲の出来も素晴らしく、一押しのナンバーです。
9曲目の"Whole Again"もメロディアスなハードロック・ナンバーとなっています。
ヴォーカル良し、バックの演奏良しのナンバーです。
10曲目の"To The Top"は他のナンバーに比べるとちょっと落ちる感じがしますが、それでもレベルとしては大したものだと思います。
バックのギター・ソロは圧巻です。
11曲目の"I Die A Little More Everyday"はミドル・テンポのナンバーながらスケール感があります。
70年代のメロディアスなアメリカン・ロックを感じさせてくれるナンバーです。
これもかなりの出来です。
ラスト・ナンバーの"Now I'm Complete"は日本盤のボーナス・トラックです。
1分半の短いナンバーですが、アコースティカルなこれもアメリカン・ロックしたナンバーとなっています。
このTwo Of A Kindですが、捨て曲が殆ど無しの強力な1枚です。
とにかく女性2人のヴォーカルは最高です。
メロディ・マニア必聴のアルバムです。
2008-02-03
Breathe / All That Jazz (1988)

音的には、Johnny Hates Jazzタイプの英国産AORといった内容で、かなり良いと思いますね。
このアルバムは、Book Offで500円で仕入れたものですが、Amazonのマーケット・プレイスを見ると、4,823円というかなり高い値段が付いていたのにはビックリでした。
1曲目の"Jonah"はメリハリのある、ダンサンブルでファンキーなナンバーです。
ヴォーカルもかなりいけるし、バックの演奏もカッコ良いですね。
バックのホーン・セクションはかなり良いです。
2曲目は自分たちのバンド名をタイトルにした"All That Jazz"というナンバーですが、メロディアスで若干ブルー・アイド・ソウル風のAORといった感じのナンバーです。
これはとてもいかしてますね。
3曲目の"Monday Morning Blues"はブルースといった感じではなく、かなりポップに仕上がったナンバーです。
4曲目の"Hands To Heaven"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーで、完全にAORしております。
雰囲気満点のお薦めのナンバーです。
5曲目の"All This I Should Have Known"もスロウなテンポのバラード・ナンバーですが、結構力強さがあります。
バックのギター・ソロはかなり良いです。
6曲目の"Any Track"もダンサンブルなナンバーですが、とてもポップです。
ソウルフルなヴォーカルも堪らないですね。
ヒット性も抜群で、出来もかなり良いです。
7曲目の"Liberties Of Love"は、カッコ良いという言葉がぴったりの洒落た感じのAORナンバーです。
歌も上手いですが、バックの演奏、特にギターが良いですね。
8曲目の"Won't You Come Back?"は締まったドラムスとサックスがカッコ良いナンバーです。
バックの音はかなりのものです(もちろん、スタジオ・ミュージシャンを使っているのでしょうが)。
9曲目の"Don't Tell Me Lies"もダンサンブルでポップなナンバーです。
このAll That Jazzですが、曲がとても良いです。
ラスト・ナンバーの10曲目"How Can I Fall?"はDavid Foster風のピアノから入るメロディアスなバラード・ナンバーです。
ピアノも良いけど、ギターの音は最高です。
これはかなりいけます。
それにしても、スウェーデン産とは思えないサウンドです。
これは、紛れもなく英国産AORといったサウンドでしょう。
なお、Amazonのカタログに載っているアルバムは、ジャケットが違う(収録曲は同じ)ようです。
2008-02-02
Gerard Kenny / Made It Thru The Rain (1979)


まさか、CD化されるとは思っておりませんでした。
今回のCD化にあたっては、紙ジャケとなっていて、向って左が今回のジャケットで、右側がアナログ・レコードのジャケットで、今回のCD化では、裏ジャケットとして使われております。
このGerard Kennyですが、このCDにも収められているタイトル・ナンバーの"Made It Thru The Rain"がBarry Manilowに取り上げられヒットしたことで注目されるようになったアーティストです。
CDの中身はジャケットどおりAORなアルバムです。
結構良い曲が収められており、特に1曲目の"Fit To Be Tied"がメロディアスでAORしたナンバーでお薦めですね。
ほぼ全曲で、あのThe Bliss BandのギタリストPhil Palmerのギターを聴くことができますが、この1曲目の好き通った感じのギターの音色は最高ですね。
2曲目の"Music And Words"もGerard Kennyのピアノがいかした極上のAORナンバーとなっております。
メロディアスなバラード・タイプのナンバーで、これもかなりお薦めです。
3曲目の"Son Of A Song And Dance Man"はアップテンポのポップなナンバーで、バックのストリングスが隠し味となっている、といった感じです。
4曲目の"D-D-D-Dancin'"もとてもポップなナンバーです。
Bill Joelの"Uptown Girl"タイプのナンバーです。
結構いかしてます。
5曲目の"Love"はGerard Kennyの美しいピアノが最高のメロディアスなバラード・ナンバーです。
ヴォーカル・スタイルは全く違いますが、このGerardはBilly Joelと並ぶピアノ・マンですね。
これはとても素晴らしいバラードで、一聴の価値ありのナンバーです。
6曲目の"New York, New York"もGerardの洒落たピアノが魅力的なナンバーです。
このナンバーも、どこかBilly Joelを感じさせてくれます。
バックのコーラスがちょっと余計かも。
7曲目の"Pavement Princess"はちょっとひねりの効いたポップ・ナンバーといった感じでしょうか。
8曲目の"Drinking"は盛り上がり感のあるパワー・バラードのナンバーです。
ただ、曲の出来がもう少し良ければ、という感じも。
9曲目の"Nickels And Dimes"もAOR然としたポップなナンバーです。
メロディもまあまあですし。
ラスト・ナンバーのタイトル・ナンバー"Made It Thru The Rain"は冒頭でも書いたとおり、Barry Manilowが取り上げてヒットしたナンバーです。
Barryが取り上げそうなメロディアスなバラード・ナンバーです。
このGeard Kennyですが、なかなかのソング・ライターだと思いますが、なぜもっとメジャーになれなかったのでしょうか?
でも、このアルバムはAORファン納得の1枚だと思いますね。