2008-07-31
Soulrelic / Love Is A Lie We Both Believed (2006)

メランコリックでメロディアスなゴス・ロックが最近は"LOVE METAL"とも言われているようですが、上に掲げたバンドはほぼごの手のバンドです。
さらにここ数年では、LOVEXと本日紹介するSOULRELICなど新しいバンドが次々とフィンランドで生まれております。
GOTHIC METALという言葉は、元々PARADISE LOSTに対して付けられたもので、メランコリック、荘厳、暗鬱、美といったイメージを連想させるサウンド・スタイルだと思います。
GOTH ROCKはGOTHIC METALをよりポップにしたサウンドと言えばいいのでしょうか。
例えば、フィンランドのPOISON BLACKというバンドのサウンドは、GOTHIC METALとGOTH ROCKの中間的なバンドだと思います。
私は、どちらのサウンドも大好きです。
本日紹介するSOULRELICもメランコリックでポップな美旋律なサウンドを聴かせるバンドです。
バンドのメンバーには、ETERNAL TEARS OF SORROW(彼らの"Chaotic Beauty"というアルバムは最高でしたね)とかTO/DIE/FORに関係していたメンバーもいるようです。
1曲目の"Hollow Craving"は1stシングルとなったナンバーで、GOTHロックの見本みたいなナンバーです。
メランコリックながらポップでメロディアス、最高の1曲です。
2曲目の"Tears Of Deceit"は2ndシングルに選ばれたナンバーです。
結構メタルしたギターがカッコ良いメロディアスなナンバーです。
3曲目の"Dying Angels"はメロディアスなゴス・ロックのバラード・ナンバーです。
かなり好きですね、こういう曲は。
4曲目の"Down On My Path"もギターの音はメタリックですが、曲はポップなゴス・ロックのナンバーです。
5曲目の"The Key"は、ゴス風味もありますが、いたってオーソドックスなメロディアス・ハードロックのナンバーです。
6曲目の"Kiss Of A Saint"もメロディアスでポップなナンバーで、とても聴き易くなっております。
7曲目の"The Rain Of Sorrow"は美しいピアノの音から入るメロディアスなバラード・ナンバーです。
メロディ・マニア必聴のナンバーで、このナンバーだけだったらAORファンにも受け入れられるかも。
8曲目の"Still Breathing"、9曲目の"Tears Are Home"はもう完全にゴス・ロックしているナンバーです。
10曲目の"It's All So Easy"でのギター・プレイはかなりいかしてます。
ラストの11曲目"Burned To Ashes"は6分を超える大曲ですが、メランコリックなとてもメロディアスで美しいナンバーです。
これはとてもゴシック・メタルしております。
ヴォーカルもいたってノーマルですし、ハードロック・ファンは気に入ると思いますし、普段ハードロックを聴かないメロディ・マニアの方にもお薦めだと思いますよ。
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2008-07-30
Joyce Cooling / Playing It Cool (1997)

女性ギタリストといえば、ハードロック界では、そこそこの数はおりますが、ジャズの世界では、ちょっと珍しいかも。
で、本日紹介するのがJoyce Coolingという女性ジャズ・ギタリストです。
このJoyceですが、Wes MontgomeryやStevie Ray Vaughnから影響を受けたそうですが、容姿もなかなかでギターも上手いということで、言うこと無しですね。
全体的な音を聴いていると、まあ、Wes Montgomeryからの影響は十分感じることができますが、George Benson風のギターのトーンなんかもあります。
1曲目の"Imagine That"は、知らないで聴けば、George Bensonかな?と思ってしまいます。
ギターのトーンなんかそっくりですし、曲の感じもGeorge Bensonが演りそうなナンバーです。
また、おそらく彼女自身だと思いますが、スキャットの入り方なんか、まさにそんな感じですね。
最初のこのナンバーで、このアルバムに期待を持ってしまいます。
2曲目の"Savannah"は彼女のヴォーカルとキーボードを担当しているJay Wagnerのヴォーカルによるデュエットナンバーで、ほぼAORしております。
雰囲気満点のメロディアスなナンバーです。
3曲目の"After Hours"もJoyceのギターが最高にいかしたスムース・ジャズのナンバーです。
彼女は一切ピックを使っていなく、指だけの演奏で、これがとても温かみのある音を出しております。
4曲目の"Another Time"はポップらしさを前面に出したナンバーで、どちらかというとフュージョンっぽいナンバーです。
このナンバーでも彼女のスキャットを聴くことができます。
5曲目の"Almost Home"はJay WagnerのピアノとJoyceのギターによるデュエットから入る、とてもポップでメロディアスなスムース・ジャズのナンバーとなっております。
全体のサウンドも軽快感があります。
6曲目の"South Of Market"は若干ブルージーでファンキーなナンバーで、Joyceのギターの上手さが伝わるナンバーとなっております。
Jayのピアノ・プレイも最高です。
7曲目の"On The Run"はJoyceのヴォーカルを大々的にフィーチャーしたナンバーで、ギターと同じくらい雰囲気があります。
スロウ・ブルースしたメロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
ギターのテクもかなりなものです。
8曲目の"Sleight Of Hand"はフュージョンした軽快なナンバーです。
このナンバーでのギターは他のナンバーと違い、多分にロック的なアプローチをしております。
Larry Carltonも真っ青といったプレイを聴かせてくれております。
とても女性によるプレイとは思われないですね。
9曲目の"Say You Will"も彼女のスキャットとヴォーカルがフィーチャーされたAORナンバーとなっております。
どことなく、Manhattan Transfer的なナンバーみたいです。
10曲目の"How Was I To Know?"は再びJayのピアノとJoyceのギターのデュエットにベースが加わった、メロディアスなバラード・ナンバーです。
これも雰囲気満点のナンバーです。
ラストの11曲目"Firefly"はボサノヴァ・タッチの軽快なナンバーです。
私は、このアルバムで初めて彼女を知りましたが、もうすでに何枚かのアルバムを出しているようです。
是非、他のアルバムも聴いてみたいですね。
スムース・ジャズのファンだけでなくAORファンからも受け入れられるアルバムだと思いますね。
2008-07-29
Barnaby Bye / Thrice Upon A Time (2008)

中核メンバーのBobbyとBillyのAlessi兄弟も2003年に約20年ぶりに"Hello Everyone"というオリジナル・アルバムを発表しました。
また、2007年に"Just Like That"という通算7枚目となるアルバムも発表しております。
彼らのサイトを覗くと、最近は、Alessiとしての活動のほか、オリジナル・メンバーによるBarnaby Byeとしてもライヴ活動を展開しており、今回の34年ぶりのアルバムとなったようです。
Barnaby Byeのメンバーは、Alessi Brothersのほかに、Peppy Castro (Vo, G, B)とMike Ricciardella (Dr)の4人となっております。
もちろん、Peppy Castroはあの最高にいかした産業ロック・バンドBALNCEの中心人物だった人です。
で、この最新作ですが、Alessiとしてのアルバムよりは幾分ハードですが、とても良く出来たAORアルバムとなっております。
Alessi Brothersのヴォーカルも衰えを感じさせません。
1曲目の"Where Do We Stand"はアコースティック・ギターから始まるナンバーですが、結構ロックしております。
もちろん、お得意のコーラス・ワークももちろん入っておりますが、Alessiとは違った雰囲気のナンバーです。
2曲目の"Ditz About You"はPeppy Castroの少しばかりハードなギターから入るハードポップしたナンバーです。
この辺りは、やはりBarnaby Byeといった感じですね。
3曲目の"In Another World"もAlessiのヴォーカルは昔同様甘いヴォーカルですが、バックの音は結構ロックしております。
でも、コーラス・ワークはさすがです。
4曲目の"Oh My"はAlessiのアルバムを連想させるメロディアスなバラード・ナンバーです。
とても良く出来たAORナンバーで、聴きものです。
5曲目の"It's Alright"はレゲエ調のリズムに乗った、ハードポップしたナンバーといえば良いのでしょうか。
曲の出来としては、結構良いですね。
6曲目の"Bye"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
ヴォーカルはPeppy Castroですが、こちらも全く衰えておりませんね。
7曲目の"There's A Hope"はAlessiらしいメロディアスなナンバーです。
8曲目の"Two Geminis"はPaul McCartneyが演りそうなボードビル・タイプのポップなナンバーです。
ここでも、コーラス・ワークは最高です。
9曲目の"You're Not Alone"も結構ハードなギターがフィーチャーされたナンバーです。
でも、曲の感じはいたってポップです。
10曲目の"You & I"もAlessiしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
でも、全くといって良いほど、声に衰えを感じません。
11曲目の"Help's On The Way"はベースの音がビンビンのテンポがゆったりしたナンバーですが、ロック・スピリットを感じさせてくれます。
12曲目の"Angels"はアコースティカルなナンバーで、とてもメロディアスなナンバーです。
曲の出来はとても素晴らしいですが、ヴォーカルにエレクトリック処理を施しているのが余計かも。
でも、ホント、とても良い曲です。
13曲目の"Do It Suite"は前半のギターの音なんかBalanceに通ずるものがあり、転調してとてもメロディアスなものとなります。
このナンバーの出来も最高です。
14曲目と15曲目はライヴ録音で、このCDのボーナストラックとなっております。
14曲目の"Just Like That"はAlessiの最新アルバムに収められていたナンバーです。
メロディアスなAORナンバーとなっております。
15曲目の"No Gettin Around My Love"はBalanceの1stアルバムに収められていたナンバーです。
さすが、とてもいかした産業ロックのナンバーに仕上がっております。
Peppy Castroのヴォーカルも最高です。
なお、このアルバムは、一般に流通はしてないようで、Alessiのサイトからの購入か、"CRUISIN' MUSIC"からの購入となります。
結構良く出来たアルバムだと思いますので、気になる方は"CRUISIN' MUSIC"へ。
2008-07-28
The Joneses / The Joneses (1977)

ファンク系では、Con Funk ShunやCameo、LTDなどのアルバムがCD化、再CD化されております。
まあ、私にとっては、The Bar-KaysのアルバムがCD化されないのが、とても不満ですが。
他に、Magic Lady、Lovesmith、Hamilton BohannonさらにBell & JamesまでCD化されるといったように、ソウルやファンクなどのブラコン・ファンにとっては、とても嬉しい限りです。
ただ、Bell & Jamesについては、AORのファンでもある私としては、1981年の"In Black And White"の方をCD化して欲しかったのですが。
本日紹介します、The Jonesesの1977年の"The Joneses"ですが、マーキュリーからEPICに移籍後のアルバムで、それまで、ニューヨークを拠点に活動しておりましたが、レコーディングをフィラデルフィアに移して行ったもので、そのサウンドも、いわゆる、ソフト&メロウのフィリー・サウンドとなっております。
それを良く顕しているのが、1曲目の"Who Loves You"です。
最初のギターのカッティングといい、ストリングスの使い方といい、ソフト&メロウした最高にいかしたナンバーで、このナンバーを聴いただけでメロメロになるのは間違いないです。
2曲目の"In Love Again"も似たような、コーラス・ワークが最高のメロディアスなフィリー・サウンドしたナンバーです。
ヴォーカルもバックのサウンドも素晴らしいです。
3曲目の"(If I Could Have) Your Love For A Song"はディスコ・タッチの軽いノリのナンバーです。
70年代後半のディスコ・ミュージック、そのまんまの懐かしい感じの音です。
4曲目の"All The Little Pieces"は、ソウル・バラードの見本みたいなメロディアスなナンバーです。
まさに、キラー・チューンですね。
とにかく、ブラコン系のヴォーカリストは本当に歌が上手いです。
5曲目の"Music To My Ears"はご機嫌なファンク・ナンバーです。
さすが、ヴォーカル・グループだけあって、メインのヴォーカルもコーラスも最高です。
6曲目の"Lies"は極上のディスコ・ナンバーです。
7曲目の"Groovin' On Ya"はタイトルのグルーヴ感よりは若干大人しめのナンバーですね。
グルーヴ感は6曲目の方があります。
結構軽めのディスコ・ナンバーといった感じでしょうか。
8曲目の"Merry Go Round"はファルセット・ヴォイスがいかした若干ディープ・ソウルしたナンバーでしょうか。
メロディアスで、これぞソウル・ミュージックといったナンバーです。
9曲目の"Universal Love"も最高に軽快なフィリー・サウンドのナンバーです。
コーラス・ワーク最高のメロディアスなナンバーで、かなりのお薦めです。
ラストの10曲目"Rat Race"でのギターのカッティングも最高です。
とてもファンキーなナンバーですが、曲全体はとてもメロディアスです。
AORファンは、結構ブラコン(当時の)ファンも多いですし、私もその一人ですが、このThe Jonesesは最高の1枚です。
まだ耳にしてない方は是非、聴いてみると良いですね。
2008-07-27
Passage / Passage (1985)

それにしても、このチリチリといったノイズはどうにかならないかと思いますが、まあ、レコードを聴いていると思えばいいか。
それでも、最高にいかしたAORアルバムをこうやって聴けるのは嬉しい限り。
ソフト&メロウとはこのアルバムのためにあるような言葉じゃないのかな?と思えるくらい最高に良く出来たアルバムです。
1曲目の"Have You Heard The Word"は、ディスコ・タッチのストリングスがとてもいかしたメロディアスなナンバーです。
1曲目からこんな素晴らしいナンバーで始まるこのアルバムは、最高にご機嫌です。
2曲目の"You Can't Be Livin'"は、これぞソフト&メロウのとてもいかしたAORナンバーです。
もう言うこと無いですね。
3曲目の"Faith Walking People"はAmy Grantのペンによるナンバーです。
JesusとかLordとか直接的な単語は使われておりませんが、CCMの女王のナンバーをカヴァーするところからも、このPassageはやっぱりCCMのミュージシャンなんですね。
このナンバーもとても優れたAORナンバーとなっております。
4曲目の"I See The Light"はBrothers Johnsonらしくチョッパー風のベースの音から入る、ファンキーなナンバーです。
でも、メロディがいかしているので、とても聴き易いです。
5曲目の"The Great Flood"もディスコティークなメロウ・ナンバーです。
そうですね、FUTURE FLIGHTでも聴いているような感じです。
6曲目の"Open Up Your Heart"も1曲目に似たディスコ・タッチのソフト&メロウのナンバーです。
とても良い出来ですね。
7曲目の"Power"はとてもいかした軽めのファンク・ナンバーです。
8曲目の"Love Eyes"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
全くブラコンした感じはなく、完全にAORしております。
ラストの9曲目"The Son Will Come Again"も8曲目と同じようにブラコンした感じは全くありません。
これもメロディアスなバラード・タイプのナンバーです。
このPassage、ChampaignとかFuture Flightなんかのソフト&メロウしたアルバムと同じくらい良く出来たアルバムですね。
AORファン、ブラコン・ファンにお薦めの1枚です。
でも、やっぱり、このチリチリはどうにかならないでしょうか?
アナログで落とすんだったら、もうちょっとましなレコードを使えよ、と言いたくなります。
2008-07-26
Planet Thirteen / One Way Ticket (2005)

AOR系では、"CRUISIN' MUSIC"は昔からあるネットショップで、値段も良心的ですが、それ以上に他のネットショップにはないCDもかなりの数を扱っております。
あとは、「芽瑠璃堂」なんかも取り扱っているものは殆ど国内盤ですが、すでに廃盤となったCDもあったり、割引が嬉しいですね。
メロハー系では、古くからあるのは"DISC HEAVEN"が有名ですし、専門店ではありませんが、"DISC UNION"なんかは品揃えもかなりなものです。
ここ最近、出てきたのが"ROCK AVENUE"というハードロック専門のネットショップです。
ここの特徴は、先ず値段ですね。
ほかのネットショップに比べると相当安いです。
また、送料が何枚買っても200円というのが嬉しいです。
CDをネットで購入する場合、結構バカにならないのが、振込手数料と送料です。
国内盤など大手のネットショップ(アマゾン、HVM、タワーなど)にカタログとして掲載されているCDの購入にあたっては、特に、振込手数料と送料を加えた金額で比較しなければ、高い買い物になることが結構多いです。
クレジット・カードが使える店は振込手数料がかからないのが良いですね。
ですから、輸入盤で大手ネットショップのカタログに載っていないCDを専門のネットショップから購入しています。
本日紹介するPLANET THIRTEENというバンドの"One Way Ticket"というアルバムは、ROCK AVENUEから購入したもので、本体1600円、振込手数料350円、送料200円ですから、合計2150円ということになります。
おそらく、他のネットショップから購入するより安いと思います。
で、このアルバムを購入したきっかけは、本体価格が安かったということと、ネットショップでの紹介文によるものでした。
紹介文では、「これがまためちゃくちゃ素晴らしいアルバムで初めて聴いた時は思わず声を上げて「うおー!」と叫んでしまいました(笑)。でもほんとなんです。
これほどまでに強烈な哀愁を感じさせる曲にしばらく出会っていなかったのでほんとに震えてしまいました。」とあり、大層、このアルバムを褒めております。
紹介分にあるとおり強烈な哀愁を感じさせる曲が数多く収められていることに間違いありません。
このバンドは2ピースバンドで、Lance Benedict (G, Dr)、Ray Zarate (Vo, Keys)の二人からなっております。
特に、Lance Benedictのギター・プレイとスティック捌きは素晴らしいですし、Ray Zarateのキーボード・プレイもなかなかで、とても二人だけで音を作っているように思えませんし、バックの音の哀愁度は抜群です。
でも、しかし、Rayのヴォーカルがひどい、ひどすぎる。
音程が悪過ぎます。
せっかく、最高のバックの音なのに、これじゃ、半減はちょっと厳しいか、それでも3割5分はマイナスですね。
いやー、ホント、勿体ない。
ヴォーカルを替えろ!!
曲自体は、1曲目の"Hold Your Through The Night"からメロディの嵐です。
それ以降もこれぞメロハーという最高の演奏が続きます。
3曲目の"I Will Remain"はホント、メロディアスなバラード・ナンバーですし、とてもフックがあり、日本人好みの音だと思います。
そしてラストの8曲目はJOURNEYの"Seperate Ways"をカヴァーしております。
ROCK AVENUEの紹介文に、「これがまたKevin Chalfantのカヴァー・ヴァージョンを超えていると言っても良い素晴らしさでビックリしてしまいました。」と書いておりますが、これについては、真っ向から反対したいです。
バックの音は良いですが、ヴォーカルはKevin Chalfantの足元にも及びません。
と、いいながらこうやって「今日の1枚」で紹介しているのは、メロディ、演奏が最高だからですし、ヴォーカルの上手い下手については結構声の質もあり、個人に左右される部分もありますので、このヴォーカルについては、あくまで私の個人的な意見ですし。
まあ、全体的な出来としては、ヴォーカルを差し引いてもお釣りがくるアルバムだと思います。
2008-07-25
Saga / Wildest Dream (1987)

70年代後半からバンド活動を開始し、今でも現役で、出したアルバムの枚数もかなりなものです。
私は2001年の"House Of Cards"までの15枚ほどのアルバムを所有しております。
彼らのベストを挙げるとすれば、本日紹介する"Wildest Dreams"か1981年の"Worlds Apart"でしょうか。
本日紹介する"Wildest Dream"は紛れもなくSAGAのアルバムですが、プログレ度はそれほどでもありません。
これもKeith Olsenがプロデュースしているからだと思いますね。
サウンド的にはハードポップ(産業ロック)したとても聴き易いサウンドを持ったアルバムです。
また、前出の"Worlds Apart"はRupert Hineのプロデュースで1981年に発表したアルバムですが、このアルバムも発売時期の関係があるのか、とても産業ロックしたアルバムでした。
特に"Wind Him Up"というナンバーは最高にいかした産業ロックのナンバーでした。
この"Wildest Dream"にも、"Wind Him Up"に負けないくらい良く出来たナンバーが収められております。
2曲目の"Only Time Will Tell"がそのナンバーで、ポップかつハードでメロディアス、これぞ産業ロックのご機嫌なナンバーです。
Michael Sadlerのヴォーカルは本当に上手ですし、バックのサウンドはもう最高です。
4曲目の"Chase The Wind"はミディアム・テンポのメロディアスでポップなナンバーです。
このナンバーは2曲目の次くらいに良く出来たナンバーだと思いますね。
もう、バックの音は最高です。
7曲目の"Angel"も最高にいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
Michael Sadlerのヴォーカルは申し分ありませんが、それと同じくらい良いのがIan Crichtonのギター・プレイです。
もちろん、この3曲以外にも良い曲が収められております。
1曲目の"Don't Put Out The Fire"はとてもポップなナンバーです。
これもほぼ産業ロックしたいかしたナンバーです。
3曲目の"Wildest Dream"は1曲目に似たタイプのナンバーです。
5曲目の"We've Been Here Before"でのIanのギターはカッコ良いです。
このナンバーはプログレハードしてます。
6曲目の"The Way Of The World"もTOTO辺りを連想させるプログレハードしたナンバーです。
とにかく、ギターを始めとするバックのサウンドは最高です。
ラストの8曲目"Don't Look Down"は、ポップかつハードで、音にメリハリのあるナンバーです。
どちらかというと、SAGAは玄人受けするバンドですが、プログレだけのバンドではありません。
特に、本日紹介した"Wildest Dream"と1981年の"World Apart"は産業ロック・アルバムとしてもレベルが高い内容ですので、産業ロックのファンでSAGAを聴いたことがない方には、この2枚のアルバムから聴いてみると良いと思います。
2008-07-24
David Roberts / Better Late Than Never (2008)

アナウンスはかなり前に一度MelodicRock.comであったように思いますが、今回のCD化のライナー(金澤氏が担当)を読むとなんか違う感じも。
今回のCD化は日本サイドからの話みたいです。
それも1stの再CD化の反響が良く、それで過去の音源をレコーディングしなおしたとか。
David Robertsの名前もFrederic SlamaのプロジェクトAORの2004年のアルバム"Nothing But The Best"で歌っておりましたので、音楽活動を再開したのかなと思った後のMelodicRock.comのアナウンスだったので、そのうち出るのかなと思っておりました。
でもそのアナウンスもいつの間にか発売中止に変わっておりましたので、諦めていたところの日本国内オンリーのリリースという話があり、発売を楽しみしておりました。
最近、小さい字が読みにくくて、CDのライナーを読むのも一苦労です。
日本発売の経緯は、ライナーで金澤氏が詳細に述べておりますので、そちらをご覧になっていただきたいと思いますが、新曲も何曲か収録されているようですが、過去のデモ音源をレコーディングしなおしたアルバムで、L.A.とナッシュビルの2箇所でレコーディングが行なわれたようです。
L.A.レコーディングのプロデューサーは1stでも担当したGreg Mathiesonが当たっております。
バックのミュージシャンも、Mike Baird (dr)、Michael Landau (G)、Abraham Laboriel (B)、Luis Conte (Perc)、Greg Mathieson (Keys)と一流所が集まっております。
全10曲のうち、5曲がL.A.録音、残り5曲がナッシュビル録音となっております。
1曲目の"Best Thing I Never Had"はナッシュビル録音のナンバーで、のっけからかなりいかしたAORナンバーで、Davidのヴォーカルも全く衰えを感じさせません。
とてもいかしたナンバーです。
2曲目の"Better Late Than Never"もナッシュビル録音のナンバーです。
メロディアスなバラード・タイプのナンバーで、これもDavidのヴォーカルがいかしたAORナンバーとなっております。
3曲目の"Someone Else's Song"は哀愁度バッチリの1st辺りに通じるナンバーで、出来も最高です。
ミディアム・タイプのメロディアスなナンバーです。
なお、このナンバーもナッシュビル録音となっております。
4曲目の"Before I Go"はL.A.録音のナンバーで、1985年にStarshipが取り上げたナンバーです。
メロディアスなナンバーで、これもAORしております。
5曲目の"Stay With Me Tonight"はGreg Mathiesonの美しいピアノの音から入るメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
John Waiteとの共作で、元々はJohn Waiteが歌う予定だったとか。
Chicagoが歌いそうなナンバーで、Jason Scheff辺りが歌ってもピッタリじゃないでしょうか。
6曲目の"Be Gentle With My Heart"もL.A.録音のナンバーです。
Michael Landauのアコースティック・ギターから入るナンバーで、しっとりした感じのナンバーです。
なお、このナンバーはRandy Goodrumとの共作となっております。
7曲目の"Eighth Wonder"は新曲で、L.A.の録音となっております。
メロディの起伏があまりないせいか、他のナンバーと比べるといまいちみたいな感じも受けますが、それでも平均点はクリアしていると思います。
8曲目の"This Is How I Say Goodbye"は7曲目と一転してメロディに起伏もあり、曲にキレもあり、出来はかなり良いです。
バックのギターの音なんかAOR全盛期の音そのまんまです。
なんか、ナッシュビル録音のナンバーの方が、L.A.録音より良いような感じがします。
このナンバーはかなりのお薦めです。
9曲目の"If I Would'a Been There"はL.A.録音のナンバーです。
このナンバーもメロディアスなバラード・ナンバーです。
まあまあといったナンバーですね。
ラストの10曲目"What I've Been Missing"はナッシュビル録音のナンバーです。
このナンバーもパワー・バラード風のナンバーで、音にキレがありますし、バックの音もかなり良いです。
全曲を通して感じたことは、ナッシュビル録音のナンバーの方が出来が良いのでは?、ということです。
ナッシュビル録音はFred Mollinが担当しており、それほど有名なミュージシャンを使っているわけではありませんが、全体的にL.A.録音に比べハードというか音にキレがあります。
全曲ナッシュビル録音でも良かったのでは?
といと日本での話題性に欠けるかも知れませんが、それぞれのプロデュースしたナンバーを聴き比べる、おそらく多くの方がそう思う(1stが好きな人は)のではないでしょうか。
2008-07-23
Prism / See Forever Eyes (1978)

1977年に1stアルバム"Prism"を発表して以来、1983年の7thアルバム(ベストを除く)"Beat Strett"までコンスタントにアルバムを出しておりましたが、その後、10年を経過して8thアルバム"Jericho"を発表し、またその4年後の1997年に"From The Vaults"を発表し、既に解散したとばかり思っておりましたが、今年になって10枚目のアルバム"Big Black Sky"を出し、健在ぶりをアピールしました。
私が彼らを初めて聴いたのは、1981年の6thアルバム"Small Change"からでした。
当時産業ロックのアルバムを手当たり次第に聴いており、その時に、PRISMに出会いました。
特に、このアルバムには、"Don't Let Him Know"というナンバーが収められており、シングル・カットされ全米Top40にランク・インされたナンバーで、当時の産業ロックそのままの音でした。
それ以来、他のアルバムも聴くようになりました。
今現在彼らのアルバムのうち、この2nd、6th、7th、8th、9thのCDを持っており、その内、6thと7thは2枚組で出されたもの(現在も流通しておりますが、結構高いです)です。
他のCDもその内手に入れようと思っておりますし、最新作の"Big Black Sky"も聴いてみたいと思っております。
この2ndから、"Flyin'"、"Take Me Away"とタイトル・ナンバーの"See Forever Eyes"の3曲がシングル・カットされております。
6thの"Small Change"に収録されている"Don't Let Him Know"ほどのナンバーは収録されておりませんが、内容はStyxなどに通じるプログレ・ハードした産業ロック・ナンバーがたくさん詰まっております。
キーボードとギター・プレイは当時の産業ロック・プログレハードを地で行くサウンドとなっております。
先ず、産業ロックのファンは気に入るアルバムだと思いますね。
1曲目の"Hello"はそれこそキーボードを大々的にフィーチャーした産業ロック然としたメロディアスなナンバーで、とてもポップに作られております。
2曲目のFlyin'"は、キーボードの音だけを聴けばCAMELみたいな感じで、多分にプログレ的な音ですが、全体的には全くいたってポップです。
さすが、シングル・カットされただけあるナンバーだと思いますね。
3曲目の"Nickels And Dimes"は一転してプログレらしは全くない、ご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
こちらのナンバーの方がシングル・カット向きかも知れません。
とてもカッコ良いナンバーです。
4曲目の"Crime Wave"はスペイシーなキーボードがカッコ良い産業ロック・ナンバーです。
5曲目の"You're Like The Wind"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーの出来もかなり良いです。
6曲目の"N-N-N-N-O!"も3曲目と同様のロックンロールしたとてもご機嫌なナンバーです。
Lindsay Mitchellのギター・プレイがとてもカッコ良いです。
7曲目の"Take Me Away"は、これまたシングル・カットされただけある、メロディアスな産業ロック然としたナンバーです。
Lindsay Mitchelleのギターがかなり泣いています。
8曲目の"You're My Reason"は美しいピアノの音から入るメロディアスなバラード・ナンバーで、曲の出来としては、5曲目以上かも。
バックの音も素晴らしいですし、Ron Tabakがしっとりと歌い上げております。
9曲目の"Just Like Me"もメロディックな産業ロックしたナンバーです。
バックの音がカッコ良いです。
ラストのタイトル・ナンバーの10曲目"See Forever Eyes"はとても素晴らしい出来で、このアルバムの一押しナンバーです。
サビの部分はもう最高です。
ポップかつハード、これが産業ロックです。
PRISMの日本での知名度はどのくらいなんでしょうか?
メロハー・ファンでは、そこそこ高いと思うのですが。
このアルバムを聴いて、やっぱり彼らのアルバムを集めたいと再び思いました。
2008-07-22
Petre Friestedt / The L.A. Project II (2008)

そして、2ndについては、「2ndの方が出来が良いと聞いているし、とりあえず、購入リストには入れておきます。」とも書いております。
で、購入リストにいれていたこの2ndを最近ようやく手に入れました。
1stを紹介した時は、この1stまだ通常の値段で買えましたが、今では、かなり高額の値段が付いております。
この2ndは発表されたばかりなので、まだまだ在庫はあるのでしょうが、買える時に買わないと1stみたくなる、ということで定価での購入となりました。
また、輸入盤が出ておりますが、通常ボーナス・トラックは日本盤に追加されることが普通ですが、この2ndアルバムは輸入盤にボーナス・トラックが追加されております。
その内、余裕が出来たら、または、価格が下がったら輸入盤を手に入れようと思っております。
さて、この2ndですが、はっきり言って1stアルバムより出来が良いです。
捨て曲が1曲もない、最高のAORアルバムに仕上がっております。
1曲目の"Where To Touch You"はJoseph Williamsがメインのヴォーカルを担当し、Bill Champlinがコーラス部分を受け持ったメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
圧巻は2曲目の"Cheyenne"で、リード・ヴォーカルはBIll Champlinが担当した、若干ファンキーなこれぞAORといったナンバーです。
Joseph Williamsがバッキング・ヴォーカルを、Randy Goodrumがピアノを、Lou Pardiniがオルガンを、John Robinsonがドラムスを、またAbraham Laborielがベースを担当しており、Peter Friestedtのギターと一体となった最高にいかしたナンバーです。
これは、お薦めです。
3曲目の"One More Night"の出来も素晴らしく、AORの王道を行くナンバーです。
メロディアスながらパワーもあるナンバーです。
Joseph Williamsのハイトーン・ヴォーカルが素晴らしいです。
また、Tommy Denanderがリズム・ギターで参加しております。
4曲目の"There Ain't Nothin'"もこれまた素晴らしい出来で、Bill Cantosのヴォーカルとピアノが最高にいかしてます。
それに負けないぐらいPeter Friestedtのギター・ソロも素晴らしいです。
これまた、AORの王道といったナンバーです。
5曲目の"Closer To Home"はPeter Friestedのアコースティック・ギターをフィーチャーしたメロディアスなバラードのインストものです。
メロディがとてもキレイですし、Peter Friestedtのプレイも素晴らしいですし、Lou Pardiniのピアノ・ソロもかなりいかしてます。
スムース・ジャズしてますねぇ。
6曲目の"Love Is Gonna Getcha"では、Lou Pardiniのヴォーカルとピアノが聴けます。
これまたAORの王道を行くメロディアスなナンバーです。
7曲目の"Love Is Powerful Thing"では、Michael Ruffのヴォーカルとピアノを聴くことができます。
どこかSteely Dan風のナンバーで、このナンバーのみプロデューサーはMichael Ruffが担当しております。
ヴォーカルをDonald Fagenに替えたら、やっぱりSteely Danでしょう。
8曲目の"Careless Mockinbird"はRandy Goodrumのヴォーカルとピアノをフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
映画のワン・シーンに使えそうなとても美しいナンバーです。
Randy Goodrumのヴォーカルとピアノは素晴らしいです。
ラストの9曲目"Waiting For You"はPeter Friestedtのアコースティック・ギターにオーケストラだけを被せたシンプルなナンバーですが、ニューエイジ・ミュージックした心休まる、そんなナンバーです。
このアルバム、出来はかなりのもので、あっという間に終わってしまいます。
最近のAORもののアルバムの中でもピカ一です。
1stがちょっとばかり影が薄いような感じがしましたが、このアルバムは光ばかりが当たっています。
AORファン必聴のアルバムです。
2008-07-21
Chrissy Steele / Magnet To Steele (1991)

発表は1991年。
プロデュースは元ChilliwackのBrian MacLeodが担当しております(Brian MacLeodは全編でギターを弾いています)。
ほぼ全ての曲をBrian MacLeodが作っており、その内かなりのナンバーはTim Feehanとの共作で、1曲はJeff Parisとの共作です。
Tim Feehan、Jeff Parisという名前を聴いて興味が湧かないハードポップ・ファンはいないと思います。
私ももちろんその一人ですが、ハードポップというよりはメロディアス・ハードロックに近い内容のアルバムです。
とにかく、Chrissy Steeleのヴォーカルは上手いですし、パワフルです。
また、Brian MacLeodのギターなんかもChilliwackに比べるとハードさが増しております。
1曲目の"Love You 'Til It Hurts"はハードドライヴィングしたロックンロール・ナンバーです。
Brian MacLeodのギターのリフは最高にカッコ良いです。
2曲目の"Armed And Dangerous"は唯一Jeff Parisとの共作ナンバーで、スロウながら結構重たいリズムのナンバーです。
でも。曲全体はメロディアスです。
全く音程がぶれないChrissy Steeleのヴォーカルは聴いていて惚れぼれします。
3曲目の"Move Over"はJanis Joplinにも同じタイトルのナンバーがありましたが、Chrissyのヴォーカルも全くJanisに引けをとりません。
かなりいかしたハードロック・ナンバーに仕上がっております。
4曲目の"Love Don't Last Forever"はタイトルから想像出来るとおりバラード・ナンバーです。
Tim Feehanとの共作ナンバーで、曲の出来はさすがといった感じです。
それにしてもChrissyのヴォーカルはパワフルです。
5曲目の"Try Me"はメロディアスなメロハーしたナンバーです。
6曲目の"Two Bodies"もメロディアスでかなりいかした産業ロックしたナンバーです。
曲の出来も良いです。
7曲目の"Murder In The First Degree"はバックの音が最高のメロハーですが、それ以上にChrissyのヴォーカルは素晴らしいですね。
8曲目の"King Of Hearts"は音はハードですが、曲はとてもポップです。
9曲目の"Magnet To Steele"はアコースティック・ギターがフィーチャーされたアメリカン・ロックしたナンバーです。
曲もメロディアスですし、出来も良いです。
10曲目の"Two Lips (Don't Make A Kiss)"は、LoverboyのMike Renoが曲作りに参加しております。
そのせいでもないでしょうが、Loverboyにピッタリのメロディック・ハードのナンバーです。
11曲目の"Cry Myself To Sleep"はメロディアスなバラード・タイプのナンバーです。
途中のギター・ソロは短いながらそそります。
ラストの12曲目"Blood From A Stone"は日本盤のボーナス・トラックです。
元気のよいハードロックしたナンバーです。
VixenのJanet Gardnerとはヴォーカル・スタイルは違いますが、歌の上手さでは全く互角というか、上手さだけだったら、このChrissyの方が上かも。
このアルバム1枚だけで消えてしまいましたが、全く勿体ない、そんな感じがする女性ロック・ヴォーカリストのアルバムです。
Amazonのマーケットプレイスを覗くとかなりのレア・アイテムとなっているようですが、既に輸入盤(これも結構高い)を持っておりましたが、本日市内の中古ショップで国内盤(帯無)を290円で仕入れたものです。
2008-07-20
Spin Gallery / Standing Tall (2004)

この"Standing Tall"は2004年に発表されたアルバムですが、せっかくこれだけ良くできたアルバムなのに、このアルバム以降、SPIN GALLERYは沈黙したまんまです。
全編に流れるTommy Denanderのギターは最高ですし、収められているナンバーもメロディアスなハードポップのナンバーばかりです。
殆どの曲は、Christian、MagnusそれとKristofferのSPIN GALLERYの3人とTommy Denander (G, Keys, Bass)とMarcus Liliequistの5人のメンバーで録音されておりますが、5曲目の"Grace"というナンバーでは、David Foster、Randy Goodrum、Michael ThompsonといったL.A.のミュージシャンがバックを務めています。
1曲目のタイトル・ナンバー"Standing Tall"はTommy Denanderのギターが全開のナンバーで、メロディアスな産業ロックしたナンバーで、最高にいかした1曲です。
このナンバーを聴いただけで、このアルバムの良さがわかる、そんなナンバーです。
2曲目の"Heartache"もメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
3曲目の"My Heart"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
Tommy Denanderのギターって、どうしてこんなにカッコ良いのでしょうか?
4曲目の"Satisfied"はコーラスが素敵なポップなナンバーです。
5曲目の"No Looking Back"はバックのキーボードの音とTommy Denanderのギターが最高のメロディアスな産業ロックのナンバーです。
6曲目の"Grace"は冒頭に書いたとおり、David Foster、Randy GoodrumそしてMichael Thompsonがバックを務めるナンバーです。
AORしたメロディアスなナンバーです。
7曲目の"Living Without Loving"はMichael LandauばりのTommy Denanderのギターがカッコ良いナンバーです。
ご機嫌なハードポップのナンバーです。
8曲目の"I Still Recall"は分厚いコーラスが最高のメロディアスなAORチックのナンバーです。
曲の出来が良いです。
9曲目の"Am I Wrong"はバックのキーボードがカッコ良いポップなナンバーです。
10曲目の"Need To Be Free"はとてもいかしたパワー・ポップしたメロディアスなナンバーです。
11曲目の"Waiting In My Dreams"もメロディアスでポップなナンバーです。
何といっても、このSPIN GALLERYの魅力は厚いコーラス・ワークでしょうね。
12曲目の"Hands Of Heaven"はTommy Denanderの美しいギターの音色とSPIN GALLERYのコーラス・ワークがいかしたメロディアスなバラード・タッチのナンバーです。
このナンバーの出来も素晴らしいです。
13曲目の"To Hell And Back"はとてもポップで元気があるナンバーです。
ホント、コーラスがカッコ良いです。
ラストの14曲目"Trail Full Of Tears"もハードでポップないかしたナンバーです。
Amazonのマーケットプレイスを覗くと、998円という値段で売ってますが。この価格だったら買いでしょうね。
その内、貴重盤になるのでは?
それにしてもTommy Denanderという人はツボを抑えるが上手なプロデューサーですね。
2008-07-19
Boys Club / Boys Club (1988)

なるほど、ブルーアイド・ソウルしたナンバーやファンキーでポップなナンバーは、Wham!に通じるものがあります。
でも、Wham!ではあくまで主役はGeorge MichaelでAndrew Ridgeleyは附録といった感じでしたが、このBoys Clubの2人、Gene HuntとJoe Pasqualeはそれぞれが優れたヴォーカリストでした。
特にJoe PasqualeはBoys Club解散後、2枚(確か)のソロ・アルバムを出しており、"Prey"はかなりいかしたAORアルバムでした。
このBoys Clubは彼らのワン・アンド・オンリーのアルバムですが、プロデューサーにBruce Gaitschが名を連ねているということでAORファンからも注目された1枚でした。
また、バック・ミュージシャンも豪華で、Dann Huff、Bruce Gaitsch、Paul Jackson,Jr.、Michael Landauといったギタリスト陣の顔ぶれを見ればAORファンからも注目されたことがわかると思います。
海外では、そこそこのレア盤扱いをされておりますが、ここ日本では投げ売り状態のCDとなっております。
1曲目の"Step By Step"はとてもポップなナンバーで、このナンバーなんか聴くと、Wham!が引き合いに出されることが良くわかります。
シングル・カット向きのホント、ポップなナンバーです。
2曲目の"I Remember Holding You"はとてもメロディアスでAORしたナンバーです。
このナンバーもGeorge Michaelなんかが歌いそうなナンバーです。
お薦めの1曲です。
3曲目の"Tell Me"はダンサンブルでポップなナンバーです。
バックのサックスがカッコ良いです。
4曲目の"At It Again"もカッコ良いポップなナンバーです。
バックのギター・ソロは最高です。
5曲目の"Danglin' On A String"は曲の出来が素晴らしいです。
曲にキレもありますし、メロディアスでポップです。
2曲目の良いけど、このナンバーもお薦めですね。
6曲目の"The Loneliest Heart"はミディアム・テンポのAORしたメロディアスなナンバーです。
とにかく、このBoys Clubは歌が上手いです。
7曲目の"When You're Letting Go"は再びAORしたバラード・ナンバーです。
このナンバーの出来もかなり良いです。
8曲目の"Victim Of The Heart"は再びダンサンブルなWham!っぽいナンバーです。
9曲目の"The Nakes Truth"はPrinceっぽいファンキーなナンバーです。
ラストの10曲目"Time Starts Now"はメロディアスなバラード・ナンバーで、とてもAORしております。
このBOYS CLUBですが、ホント、歌は上手いですし、曲もそこそこですし、そしてAORしております。
まだ聴いたことのないAORファンの方はぜひ聴いてみるべきですね。
2008-07-18
4 Sale / Hold On (1992)

このRock Avenue Recordsというネットショップですが、価格はとても良心的です。
ただ、売り切れのCDが多いのがたまにキズという感じです。
今回紹介いたします4 Saleのアルバムもここのネットショップから購入しました。
すでに廃盤のアルバムでデッド・ストックものが入荷したとのことでした。
このアルバムの紹介文では、ドイツ出身の4人組産業ロック・バンドが'92年にリリースした1stアルバムで、メロハー・マニアの間では有名な隠れた好作品となっているようです。
TOTO調の曲で幕を開けその後も洗練されたGoodな産業AORハード・チューンが並ぶ掘り出し物的アルバムだそうです。
なるほど、TOTOよりはソフトな感じがするハードポップのアルバムで、かなりいけてると思いますね。
歌はそれほど上手ではありませんが、哀愁度抜群のナンバーが数多く収められております。
1曲目のタイトル・ナンバー"Hold On"ですが、バックの音はTOTOっぽいです。
ヴォーカルの声がイマイチですが、曲はロマンティック・ハードネスしており、AORファンの方も納得すると思います。
2曲目の"This Love"はタイトルから想像できるとおりバラード・ナンバーです。
メロディも曲も結構良いですが、ヴォーカルを替えればもっと良くなると思いますね。
3曲目の"Do You Believe"はとてもポップでメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
1992年のドイツでこんなサウンド・スタイルのバンドがいたというのが、驚きです。
70年代後半から80年代前半のあの産業ロック・スタイルのナンバーです。
4曲目の"Wrapped In Music"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
このヴォーカル、歌はそれほど下手ではないと思いますが、声質がイマイチ、といった感じです。
ギターを始めバックの音が良いので、Brad Delpまでは求めませんが、もっと声質が良く上手いヴォーカリストにチェンジすれば最高に良くなるナンバーだと思います。
5曲目の"Love Is Just A Game"は哀愁度抜群のとても良く出来たハードポップ・ナンバーです。
6曲目の"Don't Ask Why"は美しいピアノ全編に流れるメロディアスなバラード・ナンバーです。
とっても良い曲です。
やっぱり、もっと上手いヴォーカリストで聴きたいナンバーです。
7曲目の"Dream On"はキーボードの音が素晴らしいポップな産業ロックしたナンバーです。
このナンバーも70年代後半から80年代前半のあの産業ロック・スタイルのナンバーです。
8曲目の"Rain"もとてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバー、曲の出来はかなりのものです。
いやー、しかし勿体ないですね。
バックの音は素晴らしいですが、ヴォーカルがまるでダメということじゃないんだけど。
9曲目の"Calling"はメロディがイマイチかな?
10曲目の"Can't Stop"はキーボードとギターがモロ産業ロックしたご機嫌なナンバーです。
ラストの11曲目"Tomorrow's Another Day"は再びメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーもかなりのものです。
アルバムとしての出来はなかなかだと思いますよ。
ただ、私個人としては、ヴォーカルを変えてくれたらもっと良くなると思っております。
2008-07-17
Various Artists / New York (1978)

私もCDが出た時に一度は購入しましたが、売ってしまい後悔をしておりました。
ところが、HMVのカタログで「鈴木茂」で検索していたら、このCDがまだあるじゃないですか。
価格が3360円で見ると、SACDでの発売でした。
最近のSACDは通常のCDプレイヤーで聴けるものが多いので、とりあえずそのまんま購入しました。
ところが、CDが到着し、いざ聴こうとしたところ、普通のCDプレイヤーで聴けませんという注意書が書いており、試しにかけてみたらやっぱり聴けませんでした。
いやー、これは困ったということで、SACD用のプレイヤーをネットで検索すると単品コンポのプレイヤーって、結構な値段が付いているということが判明しました。
で、さらに調べてみるとDVDプレイヤーでSACD対応のものがあるということも判りました。
ただし、種類も少なく、再生専用のDVDプレイヤーとしては、ちょっと高めの価格でしたが、単品コンポより安いということで、急きょ、このDVDプレイヤーを買うはめになったわけです。
パイオニアで出しているDV-610AVというプレイヤーで、価格は17,800円でした。
早速アンプに接続し、このアルバムを聴きましたが、久しぶりに聴いてみても、やっぱり良いアルバムだなあ、ということを再認識しました。
1978年の作品で、メインは、鈴木茂、松原正樹、水谷公生、松木恒秀、秋山一将、大村憲司、矢島賢、武田和夫といった当時売れっ子のギタリストの作品を集めたコンピレーション・アルバムで、とてもフュージョンした1枚です。
1曲目の"Kennedy Airport"は鈴木茂のギターをフィーチャーしたナンバーで、当時の息吹が感じられる最高にご機嫌なフュージョン・ナンバーです。
鈴木茂が奏でるギターのトーンに痺れます。
このアルバムの一押しのナンバーです。
このナンバーを聴くためにこのアルバムを購入したといった感じの素晴らしいナンバーです。
2曲目の"Hard Times"はあのBoz Scaggsのナンバーです。
松原正樹のギター・プレイも最高で、Gibson335とアコースティック・ギターと2つの音色を聴くことができます。
3曲目の"New York Subway"は水谷公生のギターがフィーチャーされており、多分にNEW YORKを連想させるナンバーです。
佐藤準のフェンダー・ローズの音がとても良いです。
4曲目の"Him To Stuff"は、タイトルから連想されるとおり多分にSTUFFを意識した音作りになっております。
松木恒秀のギターもEric Gale風です。
このナンバーも出来も素晴らしいです。
5曲目の"Central Park"は秋山一将のギターを聴けます。
Lee Ritenour辺りを意識したギターのトーンとなっております。
6曲目の"My One And Only Love"では大村憲司のギターを聴くことができます。
曲調も柔らかく、大村憲司のギターのトーンは曲にピッタリです。
7曲目の"Manhattan Sunrise"は矢島賢のロック・フィーリング溢れたギターが堪能できます。
ラストの8曲目"New York Woman Ceranade"は元Creationの竹田和夫のヴォーカルとギターが聴けます。
ミディアム・テンポながらロック・フィーリング溢れるナンバーに仕上がっております。
やっぱり、このアルバムは名盤ですね。
8人が8様のギターを聴かせてくれております。
通常のCDは流通しておりませんが、SACDではまだ手に入れることができます。
ご興味がある方は、是非、どうぞ。
ただしSACD用のプレイヤーがねければダメですが。
2008-07-15
The Doors / The Doors (1967)

当時は、殆どTHE BEATLESしか聴いていなかった私に、当時の友人がこのTHE DOORSを紹介してくれました。
彼は、このTHE DOORSに相当のめり込んでおり、私以外の友人にもしつこく「THE DOORSを聴け」と吹いておりました。
じゃあ、レコードを貸せということになり、初めて彼らのサウンドを耳にすることとなりました。
その時の印象は、先ず目に入ったのがバンドのロゴでした。
素晴らしいロゴ・デザインだと思いましたが、今見てもカッコ良いと思いませんか?
次にJim Morrisonのヴォーカルとバックのサウンドでした。
Ray Manzarekのオルガンの音が非常に新鮮でした。
また、Robby Kriegerのギターのトーンに痺れました。
もちろん、Jim Morrisonのヴォーカルも。
巷では、Jim Morrisonのカリスマ性だけが語られておりますが、それは全くの間違いだと思いますね。
少なくとも、THE DOORSのサウンドの要はRay Manzarekのオルガンにあると思います。
Ray Manzarekのオルガン、Robby Kriegerのギター、John Densmoreのドラムス、これらバックのサウンドに支えられたお陰で、Jim Morrisonはカリスマとして崇められた、と私は思っております。
特にRay Manzarekのオルガンの音はオリジナルティに溢れ、彼のオルガンがなければサウンドは成り立たないと思っております。
Jim Morrisonの死後に"Other Voices"と"Full Circle"の2枚のアルバムを出しましたが、これは商業的に失敗しました。
サウンドの要はRay Manzarekですが、もちろんJim Morrisonのヴォーカルじゃなかったからです。
そういう意味で、THE DOORSはオリジナル・メンバー4人いてのTHE DOORSだったわけです。
全編に流れるRay Manzarekのオルガン、Robby Kriegerのギター、John Densmoreのドラムス、そしてJim Morrisonのヴォーカルが最高のTHE DOORSサウンド、それがこの1stから構築されている。
私は彼らのアルバムの全てが好きです。
最も好きなアルバムは2ndの"Strange Days"ですが、本日は彼らの大出世作の1stを紹介いたします。
この1stに収められているナンバーは全て好きですが、特に印象深いナンバーを紹介したいと思います。
1曲目の"Break On Through"を聴いた時に思ったのが、今までに全くなかったサウンドでとても新鮮に感じたことです。
出だしのRayのオルガンを聴いただけで、もう虜になりました。
当時高校生でしたので、レコードをたくさん買う余裕なんかもちろんありません。
レコードは主にTHE BEATLESのアルバム代として消えましたので、紹介してくれた友人からレコードを借りてテープにダビングしてヘヴィ・ローテーしておりました。
3曲目の"The Crystal Ship"はメロディアスな最高にいかしたバラード・ナンバーで、何度も聴きました。
Jim Morrisonのヴォーカルは官能的ですし、途中のRay Manzarekのピアノ・ソロは圧巻です。
6曲目の"Light My Fire"はTHE DOORS最大のヒット作にして不朽の名作である。
ギタリストのRobby Kriegerによる作品で、メンバーそれぞれの個性が発揮され、ギターとオルガンのスリリングなバトルが楽しめ、このナンバーを聴いただけで、THE DOORSはJim Morrisonのバンドではないということが一目瞭然である。
7分弱といったナンバーであるが、全く飽きるということがない、最高傑作のナンバーである。
7曲目の"Back Door Man"も最高に良く出来たナンバーで、THE DOORSらしさが良く顕れたナンバーです。
9曲目の"End Of The Night"はスロウながらとても幻想的(サイケデリック)なナンバーで、Robby Kriegerのギターのトーンは最高です。
ラストの11曲目"The End"はもちろんあの「地獄の黙示録」のサントラとして使われたナンバーで、11分を超える大曲で、 今ではTHE DOORSの代名詞みたく言われているナンバーです。
以前に、私のHPでも書きましたが、THE BEATLESを始め、THE DOORS、CREAMなどの音楽をリアル・タイムで聴けたということは、全くもって幸せだと思っております。
2008-07-14
Monarch / Monarch (1998)

厚みのあるギターのトーンが最高のメロディアス・ハードのアルバム。
全曲メロディの嵐といったほぼ捨て曲なしの素晴らしい1枚。
バンド・メンバーは、Ralph Santolla (G, B, Keys)のほかに、Jim Dorian (Vo)、Roger Stephan (Dr)の3人で、曲によってadditional musicianとして複数のアーティストが参加しております。
Ralph Santollaのギターはもちろん素晴らしいですが、ヴォーカルのJim Dorianがなかなかカッコ良いですし、歌もかなりのものです。
1曲目の"City Of Lost Angels"はこのアルバムの一押しで、ホントにカッコ良いRalph Santollaのギター・ソロから入るメロディアス・ハードロックのナンバーです。
メロディ・マニア必聴の1曲です。
2曲目の"Sunday Morning"も曲にキレがあるメロディアスなナンバーです。
曲もポップですし、言うこと無いですね。
3曲目の"Love Takes Forever"はコーラス・ワークがいかしたポップでメロディアスなナンバーで、シングル・カットできそうなナンバーです。
4曲目の"Just Yesterday"もRalph Santollaのギターが最高のナンバーです。
弾き捲っております。
5曲目の"Tonight"は、Ralph Santollaがギターをキーボードに持ち替えて素晴らしい旋律を奏でたメロディアスなパワー・バラードのナンバーとなっております。
途中のRalphのギター・ソロは圧巻ですし、Jimのヴォーカルもとても良いです。
6曲目の"Pagannini"では、短いながらもYngwieばりの速弾ギターを披露してくれており、連続して7曲目が始まります。
その7曲目"Scorpio"では、6曲目でのギターのトーンそのままのスラッシーなナンバーとなっております。
8曲目の"Eva"は再び厚みのあるギターのトーンが冴えたメロディアス・ハードのナンバーです。
9曲目の"Survival"は曲の出来はイマイチといったところですが、プログレ・メタルしたバックのサウンドはかなり良いです。
10曲目の"Weren't You The One"はテクニカルなRalphのギターがいかしたメタリックなナンバーです。
ラストの11曲目"A Winter Song"は再びメロディアスなバラード・タイプのナンバーです。
このアルバムですが、とにかくRalph Santollaのギターを十分に堪能できるアルバムです。
メロハーはこうじゃなきゃといった内容のアルバムです。
2008-07-13
Paul Carrack / Beautiful World (1997)

このアルバムについては、このブログでも以前紹介しておりますが、AORアルバムとしても秀でたものを持っておりました。
本日紹介する"Beautiful World"は"Blue Views"の次作となるもので1997年に発表されました。
前作に比べると、若干ダンサンブルな作りとなっておりますが、なかなか洒落たメロディアスなナンバーが収められてAOR作品となっております。
1曲目の"The Way I'm Feeling Tonight"はPaulと10ccのGraham Gouldmanの共作によるナンバーです。
Paulのピアノが美しいメロディアスなバラード・タイプのナンバーです。
前作の"Blue Views"に入っていてもしっくりくるナンバーです。
とてもいかしたナンバーで、このアルバムの一押しです。
2曲目の"Time To Let Go"はダンサンブルなハウスっぽいナンバーですが、なかなかメロディアスで素敵なナンバーです。
3曲目のタイトル・ナンバー"Beautiful World"はどこかトロピカルな感じのするゆったりとしたナンバーです。
ホント、レイドバックしたサウンドです。
4曲目の"Perfect Love"もPaulの美しいピアノから入るメロディアスなとてもいかしたバラード・ナンバーです。
曲の良さは1曲目以上で、AORナンバーとしても聴き応えがあります。
70年代後半から80年代前半のAOR絶世期のサウンドに通ずるものがあります。
5曲目の"You Give Me Something"はRay Charlesばりに歌うPaulのブルーアイド・ソウルのヴォーカルが最高にいかしたナンバーです。
このナンバーもかなりいかしてます。
6曲目の"Satisfied"もとてもソウルフルで若干ファンキーなナンバーです。
ご機嫌という言葉がピッタリのナンバーです。
7曲目の"Close To Me"はミディアム・スロウのメロディアスなAORしたナンバーです。
8曲目の"It Goes Without Saying"もメロディ最高のAORしたナンバーです。
曲の出来も良いですし、バックの音は最高です。
9曲目の"If You'd Ever Needed Someone"も完全にAORしたナンバーで、Paulのヴォーカルが素晴らしいです。
後半のTim Renwickのギター・ソロも短いながら素晴らしいです。
ラストの10曲目"Some Kinda Love"では、このPaul CarrackってRobert Palmerのファンなんでしょうか、多分にRobert Palmerを意識したのでは、といったソウルフルでファンキーなご機嫌なナンバーに仕上がっております。
このナンバーも聴きモノです。
前作"Blue Views"に引き続きこの"Beautiful World"もかなり良く出来たAORアルバムとなっております。
2008-07-12
Bob Welch / French Kiss (1977)

ストリングを多用したある意味ディスコティークでオシャレなAORアルバムだと思います。
とにかくメロディがいかしてます。
基本的にはBob Welchがドラムス(Alvin Taylor)以外のヴォーカルとインストを担当しておりますが、大ヒットナンバーの"Sentimental Lady"では、Mick Fleetwood、Lindsey Buckingham、Christine McVieのFlletwood Mack勢がバックを務めております。
Bob Wlech自身は全くもって男前ではないですが、ジャケットをご覧なれば判るようにかなりオシャレなものとなっており、それが中身までそのまんまです。
とにかくオシャレでメロディアス、さらにポップということですから、売れない訳がありません。
発売当時、私もすぐにアナログ・ディスクを購入した口です。
このアルバムの後、2ndアルバム"3 Hearts"はそこそこの出来でしたが、"The Other One"や" Man Overboard"などのアルバムを発表いたしましたが、この"French Kiss"を超えたアルバムはありませんでした。
この"French Kiss"はUSアルバム・チャートで12位を記録し、プラチナ・ディスクを獲得しており、その原動力となったナンバーが、1曲目の"Sentimental Lady"と7曲目の"Eboby Eyes"の2曲でした。
その1曲目の"Sentimental Lady"は、最高にメロディアスでいかしたバラード・タイプのAORナンバーです。
Bob Welchのヴォーカルに絡むように歌うChristin McVieのヴォーカルも最高です。
バックのサウンドがとても美しいです。
2曲目の"Easy To Fall"はブギー調のギターにストリングスが絡むディスコ調のこれまたメロディアスでポップなナンバーです。
このナンバーだってシングル・カット向きのナンバーだと思いますね。
3曲目の"Hot Love, Cold World"は当初"Sentimental Lady"のB面としてシングル・カットされましたが、その後、このナンバーをA面(B面は"Danchiva")にしてシングル・カットしております。
もちろん、ポップかつメロディアスでシングル向けのナンバーだったからだと思います。
Bob Welchのギター・ソロが最高のナンバーです。
4曲目の"Mystery Train"はストリングスの使い方なんかE.L.O.的でヴォーカルをJeff Lynneに替えれば、モロ、そのまんまのナンバーになるくらい、とてもポップなナンバーです。
かなりいかしたナンバーです。
5曲目の"Lose My Heart"は何故シングル・カットしなかったのかと思うくらいメロディアスでポップな良く出来たナンバーです。
6曲目の"Outskirts"は、"Ebony Eyes"のB面としてシングル・カットされたナンバーです。
このナンバーもブギー調のご機嫌なナンバーです。
7曲目の"Ebony Eyes"はこのアルバムの1stシングルとして選ばれたナンバーです。
全体的にブギー調のこのアルバムの代表的なナンバーで、売れるのも当然といったメロディアスかつポップな最高にいかしたナンバーです。
1曲目の"Sentimental Lady"と甲乙つけ難いナンバーで、この2曲ともBob Welchの代表的なナンバーとなっております。
8曲目の"Lose Your..."はBob Welchのギターを大々的にフィーチャーしたナンバーで、中途半端な終わり方をしますが、このナンバーの完成形がラストの12曲目となっております。
9曲目の"Carolene"は"Eboby Eyes"にも劣らないようなポップなナンバーです。
これもシングル・カットしても売れるに違いない、そんなナンバーです。
このナンバーも、ヴォーカルをJeff Lynneに替えればE.L.O.してます。
10曲目のDancin' Eyes"は2度目に"Ebony Eyes"がシングルとして出された時のB面のナンバーです。
タイトルどおりストリングの使い方は当時のディスコ・スタイルといった感じですが、曲はいたってポップなAORナンバーといった感じで、これまた、とても素敵なナンバーとなっております。
11曲目の"Danchiva!は、"Hot Love, Cold World"のB面としてシングル・カットされたナンバーです。
これまた、ポップでいかしたナンバーです。
ラストの12曲目"Lose Your Heart"はストリングが美しいミディアム・テンポのとてもメロディアスなナンバーとなっております。
とにかく、このBob Welchの"French Kiss"はAORファンはもちろん、メロディ・マニアにとっては、マスト・アイテムです。
もし、このアルバムを聴いたことがないAORファンやメロディ・マニアの方がいらっしゃれば、是非聴くべきですね。
このアルバムはかなり安い金額で手に入れることができます。
2008-07-09
Boz Scaggs / Middle Man (1980)

もちろん、今もそれは変わっておりませんが、この"Middle Man"を聴くと、これも最高に素晴らしいアルバムだと感じます(したがって、"Down Two Then Left"はそれ以上に素晴らしいことになるわけですが)。
この"Middle Man"は"Down Two Then Left"の次に1980年に発表されました。
プロデューサーは、Joe WissetからBill Schneeに変わっております。
Bill Schneeはエンジニアからプロデューサーへ転身した人ですが、彼のプロデュース作品の中でもこの"Middle Man"はピカ一だと思いますね。
また、このアルバムで重要な役割を果たしているのが、David Fosterで、このアルバムを紹介するレビューや記事には、このことがいつも触れられております。
David Fosterはストリングス・アレンジとキーボードを担当しておりますが、このことについては、前作"Down Two The Left"の時のMichael Omartianとの比較も常に語られております。
ここで、この"Middle Man"に参加しているミュージシャンを挙げてみますと、Strings ArrengeとKeyboardsはDavid Foster、ドラムスにJeff Porcaro、ギターにSteve Lukather、Ray Parker,Jr.、ベースにDavid Hungate、さらに曲によってDavid PaichやCarlos Santanaなどとなっております。
この中で、Steve Lukatherを始めとするTOTO一派の貢献度はかなり大きいものがありますが、私としては、Ray Parker,Jr.の存在の大きさを忘れるわけにはいきません。
Ray Parker,Jr.のあのギターのカッティングがどれだけこのアルバムに貢献しているかは明白です。
この頃のいろいろなアーティストのアルバムのクレジットを見てもリズム・ギタリストとして彼の名前が載っているものが実に多かったことか。
そのRay Parker,Jr.が素晴らしい仕事をしているのが、1曲目の"Jo Jo"です。
出だしのあの乾いた感じのするギターのカッティング、これはもうRay Parker,Jr.その人のもので、彼にギターがなければ、これだけ良い曲に仕上がっていないのでは、と思っているのは私だけでしょうか。
もちろん、Boz Scaggsのヴォーカルもソウルフルで最高ですし、他のミュージシャンのプレイも然りですが。
2曲目の"Breakdown Dead Ahead"は、このアルバムからのシングル第1弾のナンバーです。
ミディアム・ハイの本当に洒落たAORナンバーです。
もう言うことが何もない最高の曲です。
3曲目の"Simone"はDavid Fosterのキーボードが素晴らしいポップなAORナンバーです。
4曲目の"You Can Have Me Anytime"は邦題を「トワイライト・ハイウェイ」と付けられたナンバーですが、この邦題は、曲全体というよりCarlos Santanaのギター・ソロから連想されて付けられたのでは?
"We're All Alone"を彷彿させるBozの名バラードのうちの1曲です。
Bozのヴォーカルといい、David Fosterのピアノ、さらにCarlos Santanaのギターといい、全てに最高の1曲です。
5曲目以降は、当時レコードのB面でしたが、当時はA面ばかりを聴いておりましたので、印象はちょっとばかり薄いです。
その5曲目"Middle Man"はプログレハードっぽいナンバーで、TOTOの"Hydra"を連想させてくれます。
Bozのヴォーカルもかなり力強く、バックの演奏を聴いている限り、ほぼ産業ロックしております。
6曲目の"Do Like You Do In New York"はかなりファンキーなナンバーです。
悪くはないですが......
7曲目の"Angel You"もAIRPLAYやTOTOに通じるロマンティック・ハードネス路線のAORナンバーです。
バックのキーボードやギターの音なんか、モロ、それ風です。
8曲目の"Isn't It Time"はミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーです。
Steve Lukatherのギター・ソロがとても良い雰囲気です。
ラストの9曲目"You Got Some Imagination"はソウルフルに歌うBozが最高のサザン・ロック風のナンバーです。
2004年に"Greatest Hits Live"という2枚組のアルバムで元気な姿を見せていましたが、早くオリジナル・アルバムを出して欲しいですね。
2008-07-08
Peter Frampton / The Art Of Control (1982)

これで、オリジナル・アルバムは全てCD化されたこととなります。
私も全てのオリジナル・アルバムをCDで所有することが出来ます。
今回紙ジャケ化されるアルバムはA&M時代のものだけですので、すでに廃盤となっている"Premonition"や"When All The Pieces Fit"は入っておりません。
それでも、"I'm In You"とか"Frampton's Camel"も輸入盤もすでに廃盤となっており、そこそこの価格が付いておりましたので、Peter FramptonファンでこれらのCDを持っていない人にとっては朗報だあった筈です。
ただ残念なのは、今回の紙ジャケ化ですが、1枚2,800円という価格ですね。
Peter Framptonファンの私としては、全ての紙ジャケCDを揃えたいと思いましたが、この値段じゃ無理みたいです。
この"The Art Of Control"はもちろん手に入れますが、すでにCDを所有している"Frampton Comes Alive!"、"I'm In You"、"Breaking All The Rules"だけは手に入れたいと思っております。
この1982年の"The Art Of Control"ですが、中身が若干ニュー・ウェーヴっぽいと不評のアルバムですが、なんのなんの決して駄作ではありません。
もちろん私はアナログ・ディスクを所有しており、今回の初CD化を知って久しぶりにレコードに針を落としてみました。
A面の1曲目"I Read The News"はなかなかポップな作品で、サウンドにもキレがあります。
バックのギターのカッティング(おそらくMark Goldenberg)の音がニュー・ウェーヴっぽさを感じさせますが、途中のPeter Framptonのギター・ソロは最高に泣いてます。
2曲目の"Sleepwalk"はThe Shadows(Larry Carltonも演っていた)のあのナンバーとは同名異曲のナンバーです。
こちらのナンバーはもちろんPeterのヴォーカル入りナンバーで、メロディアス度はイマイチですが、とてもポップ・フィーリング溢れたナンバーとなっております。
3曲目の"Save Me"はBad Company風のハード・ドライヴィングしたご機嫌なロック・チューンです。
バックのドラムスは最高です。
4曲目の"Back To Eden"も曲の出来としてはそれほどでもありませんが、バックのサウンドはかなりカッコ良いです。
このナンバーでもドラムスはとても良いです。
B面の1曲目"An Eye For An Eye"はこのアルバムのの中でもかなり出来が良いロックン・ロールのナンバーです。
Peter Framptonのヴォーカルともちろんギター、さらにベースやドラムスのプレイも最高です。
2曲目の"Don't Think About Me"はThe Beatlesを連想させるポップで軽い感じのロック・ナンバーです。
このナンバーの出来もかなり良いと思います。
3曲目の"Heart In The Fire"はメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
曲の出来が最高です。
A面1曲目と同じくらい、いやそれ以上かな?
一押しかも。
4曲目の"Here Comes Caroline"もポップなロックンロールしたナンバーです。
ラストのB面5曲目の"Barbara's Vacation"はこのアルバムの中で最もニュー・ウェーヴっぽいナンバーです。
Elvis CostelloやNick Lowe辺りが演りそうなナンバーです。
この"The Art Of Control"ですが、"I'm In You"や"Breaking All The Rules"、"Where I Should Be"といったアルバムと比べると、もちろん、これらのアルバムは及びませんが、それでもそこそこだと思いますよ。
Peter Framptonファンは買いですね。
2008-07-07
Lake / Ouch! (1980)

音的には10ccタイプのブリティッシュの感じもします。
本日紹介する"Ouch!"は1980年に発表された彼らの4枚目のアルバムです。
この4枚目まで全てのアルバムがRenaissance Recordsというアメリカの再発専門(最近は新譜も出している)のインディ・レーベルからCD化されております。
最近はWounded Bird Recordsという新進の再発専門のインディ・レーベルにお株を奪われた格好になっているこのRenaissance Recordsですが、707やハードポップばかりを集めたコンピレーションのCDなんかを出しております。
そう、Lakeに似たサウンドのCharlieのアルバムもこのレーベルからCD化されていましたね。
このLAKE、10ccタイプのブリティッシュなハードポップと紹介いたしましたが、メロディアスな洒落たサウンドを前面に出しております。
1曲目の"Celebrate"はピアノの音から入るメロディアスなAORっぽいナンバーです。
曲もポップで出来も素晴らしいです。
後半のギター・ソロもプレイの最高で圧巻です。
2曲目の"Come On Home"は盛り上がりのあるメロディアスでポップなナンバーです。
英国版産業ロックといった感じのナンバーです。
こうやって聴いていてもドイツのバンドには思えないですね(イギリス人もバンドにいるからかな?)。
3曲目の"Listen To Me"はテンポのあるファンキーなフュージョンっぽいナンバーです。
バックのプレイはかなりいけます。
4曲目の"Amigo"はタイトルからはラテンっぽいサウンドを連想しますが、そういったイメージと違うアコースティカルなバラード・ナンバーです。
5曲目の"Jamaica High"はタイトルどおり若干レゲエっぽいナンバーですが、これもメロディアスなナンバーとなっております。
6曲目の"Living For Today"はアカペラから始まるナンバーですが、途中からギター・ソロが入り、そこからのサウンドは産業ロックしてます。
バックのコーラス・ワークとギター・ソロがいかしてます。
7曲目の"Something Here"はポップなナンバーです。
コーラス・ワークが持ち味のバンドですが、10ccが引き合いに出されるゆえんはこの辺りなんだと思います。
8曲目の"Hit Your Mama"はモロ産業ロックしたナンバーで、キーボードとギタープレイはいかしてます。
ラストの9曲目"Southern Nights"はギターの音が最高のゆったりとした感じのナンバーです。
メロディアスですし、とてもAORしてます。
AORやハードポップのファンにお薦めです。
LAKEはちょっとマイナーなバンドですが、聴いてみるとかなり良いと思いますよ。
2008-07-06
Journey / Revelation (2008)

私が購入したのは、米国スーパーマーケット「Wal-Mart」の独占DVD付き3枚組仕様のもので、2800円(送料別)でした。
Amazonのカタログを見ると5000円以上していたものがすでに品切れといった状況です。
DVDは、Arnel Pineda加入後のラス・ベガス公演14曲が収録されているようですが、まだ見ていません。
CDは、新作とArnel Pineda加入後の新録が収められております。
以前、このブログで、Kevin ChalfantのJOURNEYのカヴァー・アルバムを紹介した時に、JOURNEYのヴォーカルはKevin Chalfantでピッタリと書き、Arnel Pinedaの今作がKevin Chalfantにしとけばといった状況にならなければ良いのに、と心配してました。
でも、それは完全にいらぬ心配だったようです。
Steve Perryを彷彿させるArnel Pinedaのヴォーカルは最高でした。
1曲目の"Never Walk Away"でのArnel Pinedaのヴォーカルが飛び出したとき、これってSteve Perryでしょう、みたいな感じで完全に嵌っておりました。
"Frontiers"時代のJOURNEYがここにはあります。
2曲目の"Like A Sunshower"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
Arnel Pinedaはかなり歌が上手です。
3曲目の"Change For The Better"も往年のJOURNEYサウンドを彷彿させる産業ロック・ナンバーです。
4曲目の"Wildest Dream"はDeen Castronovoのドラムスが最高にいかしたメロディックロックしたナンバーです。
5曲目の"Faith In The Heartland"はNeal Schonのギターが冴えわたるナンバーです。
"Don't Stop Believin'"に似たナンバーです。
6曲目の"After All These Years"はJonathan Caneの美しいピアノに乗り、Arnel Pinedaがしっとりと歌い上げるバラード・ナンバーです。
このナンバーは聴きものです。
7曲目の"Where Did I Lose Your Love"も"Frontiers"時代を彷彿させるキーボードとギターが最高のメロディアスな産業ロックナンバーとなっております。
かなりいかした曲です。
8曲目の"What I Needed"は、これまた最高にメロディアスなバラード・ナンバーです。
9曲目の"What It Takes To Win"は、これまたJonathan Caneのピアノの音が素晴らしいミディアム・テンポのハード・ポップしたナンバーです。
厚みのあるサウンドが良いですね。
10曲目の"Turn Down The World Tonight"もJonathan Caneのピアノが美しいバラード・ナンバーです。
ラストの11曲目"Journey (Revelation)"はこのアルバムのタイトル・トラックです。
Neal Schonのギターを大々的にフィーチャーした壮大な感じのインスト・ナンバーです。
Disc 2は過去の音源の新録です。
これらのナンバーを聴いてもArnel Pinedaは大したヴォーカリストです。
Steve Perryの看板をそのまま引き継いでおります。
収録ナンバーは、
1 Only The Young
2 Don't Stop Believin'
3 Wheel In The Sky
4 Faithfully
5 Any Way You Want It
6 Who's Crying Now
7 Separate Ways
8 Lights
9 Open Arms
10 Be Good To Yourself
11 Stone In Love
となっております。
"Who's Crying Now"や"Separate Ways"、"Any Way You Want It"、"Open Arms"なんかは素晴らしい出来です。
Kevin Chalfantのカヴァー・アルバムを聴いたのかどうかわかりませんが、Kevin ChalfantはJourneyにいらない、と言っている感じです。
この"Revelation"はJOURNEY久々のヒットです。
2008-07-05
Chas Jankel / Chas Jankel (1980)

まあ、タイトルを聞く限り、私も含め、皆さんそうだと思います。
でも、オリジナルはQuincy Jonesではありません。
本日紹介するイギリスのコンポーザーでマルチ・ミュージシャンのChas Jankelその人です。
このアルバムは、1980年に発表されたアルバムで、Chas Jankelは今でもIan Duryとバンドを組んで活躍しております。
このセルフ・タイトルのアルバムも、いわゆるスムース・ジャズしたオシャレなサウンドを持ったアルバムです。
1曲目の"Ai No Corrida"は冒頭にも書きましたとおりQuincy Jonesのヴァージョンが世界的なヒットを記録しております。
聴き慣れたせいかQuincy Jonesのヴァージョンがよく聴こえますが、このChasのヴァージョンは美しメロディのピアノからはいりますが、本編に入ると結構迫力があって良いですし、Quincyのヴァージョンがパクっているということが良くわかります。
2曲目の"Peace At Last"は美しいChasのピアノが聴けるナンバーです。
このChas Jankelはおそらくクラシック音楽の素養がある人なんでしょうね。
メロディアスでうっとりしてしまいそうなナンバーです。
3曲目の"Just A Thought"はとても洒落たヴォーカル入りのナンバーで、ほぼAORしております。
バックのサックスはとても官能的です。
4曲目の"Lenta Latina"はゆったりと流れるインスト・ナンバーです。
海辺で集う恋人同士のふれあいを連想させるロマンティックなナンバーです。
5曲目の"Fuse"はエレクトリック処理を施したファンキーなナンバーです。
テクノ・ミュージックで、現在のトランス・ミュージックがこのナンバーの延長線上にあると思いますね。
そういう意味では、当時のサウンドとしてはかなり進歩的だったと思います。
6曲目の"Am I Honest With Myself Really?"は5曲目と曲が連続しており、とてもファンキーなヴォーカル・ナンバーとなっております。
7曲目の"Reverie"は映画のワン・シーンに使えそうなピアノ主体のロマンティックなナンバーです。
ピアニストだけでなく、コンポーザーとしても素晴らしい才能を持っていると思います。
そんなことを想起させるナンバーです。
ラストの8曲目"Little Eva"は今回のCD化にあたってのボーナストラックです。
Con Funk ShunやBar-Kaysにも負けないくらいファンクしたナンバーだと思いますね。
AORやブラコン・ファンにもお薦めのアルバムです。
"Ai No Corrida"は名曲ですし、Quincy Jonesがパクったのも頷けるナンバーですね。