2008-09-28
If Only / Destiny (1990)

ヴォーカルはJackie Bodimead (ex Girlschool) です。
Jackieの声質もオーソドックスですし、メロディアスでポップなハードロックを聴かせてくれています。
この"Destiny"には、全17曲が収められております。
1 Destiny
2 Voices Of The Heart
3 Ain't Nobody
4 Hearts On The Line
5 Change Of Heart
6 Rock And A Hard Place
7 Tumblin' Dice
8 If Love Could Last Forever
9 No Bed Of Roses
10 Forever My Love
11 Loaded Gun
12 Ghost Of You
13 Red Hot Heaven
14 All Over
15 Man Against The World
16 All Over
17 Ghost Of You
1曲目から3曲目までは、1989年に録音されたライヴで、音質もかなり良いです。
2曲目はフックに富んだメロディアスなバラード・ナンバーで、曲の出来はかなり良いです。
このナンバーに関してはメジャー級ですね。
聴きものです。
3曲目はギターとキーボードがカッコ良い産業ロック風のメロディアスなナンバーです。
4曲目と5曲目はそれぞれ1989年と1990年録音のデモ・ヴァージョンです。
4曲目も5曲目も、作りはとてもポップな産業ロックしたナンバーですね。
6曲目から15曲目までが、オリジナル・アルバムからのナンバーです。
6曲目はキーボードの音に壮大さを感じさせるメロディアスなナンバーです。
7曲目は、何となくタイトルから感じ取れるような、アメリカン・ロックしたナンバーです。
8曲目はバックのサウンドは完全に産業ロックしたメロディアスなナンバーで、出来も良いです。
9曲目はVixen風のメロハーで、カッコ良いナンバーです。
10曲目もキーボードとギターのサウンドがカッコ良い産業ロックのパワー・バラードのナンバーです。このナンバーもかなり出来は素晴らしいです。
11曲目もポップかつハードな産業ロック風のナンバーです。
12曲目はポップでキャッチーなナンバーで、シングル・カットしても良いようなナンバーです。
14曲目もポップでキャッチーなナンバーです。
15曲目はピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。このナンバーも聴きものです。
16曲目と17曲目は、BBCラジオでのセッションです。
このアルバムは、最近Rock Avenueから購入したアルバムですが、限定リリースのようで、レーベルでもソールドアウトらしく在庫限りみたいです。
女性ヴォーカルのハードポップやメロハーの好きな方、必聴のアルバムだと思いますね。
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2008-09-27
George Harrison / Gone Troppo (1982)

レコード会社も殆どプロモートしなかったようです。
それまで、コンスタントにアルバムを出していたGeorge Harrisonですが、このアルバムから5年経って、1987年に"Cloud 9"を出しております。
バック・ミュージシャンもいつもの豪華さがなく、Ray Cooper、Jim Keltner、Billy Prestonといつものメンバーはおりますが。
アルバム・セールスが悪かったからといって、内容が劣るかというと、もちろん、そういうことはないです。
逆に、全く肩肘はったようなところははなく、ここにはリラックスしたGeorge Harrisonがおります。
このアルバムでは、おそらく、Georgeが自分でやりたいことをやっているんだなあと思います。
例えば、3曲目の"Greece"はインスト・ナンバーですが、Georgeのスライド・ギターを堪能できるナンバーで、今までにはなかったようなナンバーだと思います。
1曲目の"Wake Up My Love"はシングル・カットされたナンバーで、プロモートさえしっかりすれば、ヒットチャートの上位に食い込んでいたかも知れない、Georgeの曲作りも最高のポップなナンバーだと思います。
2曲目の"That's The Way It Goes"もGeorgeのギターをふんだんにフィーチャーしたメロディアスなナンバーで、曲の出来もかなりなものです。
3曲目の"I Really Love You"はGeorgeお得意のスタンダード・ナンバーのカヴァーで、特にGeorgeについては、過去に"True Love"などをカヴァーするなど、曲選びのセンスが良いですよね。
タイトル・ナンバーの"Gone Troppo"はタイトルどおりトロピカルな雰囲気がいっぱいのぽっぷ・ナンバーに仕上がっていると思います。
6曲目の"Mystical One"はGeorgeのヴォーカルが素敵なナンバーです。
何時になく力を抜いた感じのヴォーカルに上手さを感じますね。
7曲目の"Unknown Delight"は1stアルバムから連綿と続く宗教色というかやさしさとかそういったことを感じさせるナンバーで、どのアルバムに収められていても全く違和感がない、George Harrisonしたナンバーですね。
8曲目の"Baby Don't Run Away"も今までに無いようなメロディの持ったマイナー調のナンバーです。
9曲目の"Dream Away"は"Time Bandits"の映画からのナンバーで、ポップで明るい感じのナンバーです。
ラストの"Circles"はメロディアスなバラード・ナンバーで、Billy Prestonのピアノが印象的です。
また、このナンバーでは、DEEP PURPLEのJon Lordがシンセで参加しております。
派手さは有りませんが、まあ、良く出来たアルバムだと思いますね。
なお、2004年のリマスター盤では、ボーナストラックとして、"Mystical One"のデモ・ヴァージョンが収録されております。
2008-09-25
Greg Phillinganes / Pulse (1985)

帯を見ると、世界初CD化だとか。
ただし、このアルバムに収録されている"Lazy Nina"はAORのコンピレーション・アルバムでCD化されております。
このGreg Phillinganesの"Pulse"というアルバムは、1985年に出されたアルバムです。
全体的な出来は1981年の1stアルバム"Significant Gains"よりも良いと思いますね。
Greg Phillinganesはとても有名なスタジオ・ミュージシャンで、Michael Jackson、Quincy Jones、Stevie Wonder、Eric Clapton、Donald Fagen、George Bensonなど数え上げればきりがないくらい、いろいろなアーティストのバックを務めております。
特に、私としては、Eric Claptonとの活動が印象的です。
何度もライヴを行い、Greg Phillinganesをフィーチャーした映像もたくさんあり、彼のパフォーマンスはとても素晴らしいものがあります。
また、最近では、TOTOのメンバーとして正式加入(したにもかかわらず、バンドは無期限の休止)し、彼の存在感をアピールしておりました。
この"Pulse"は、YMOのナンバーの"Behind The Mask"から幕を開けます。
この"Behind The Mask"は翌1986年にEric Claptonもアルバム"August"でカヴァーしております。
Eric Claptonのナンバーを聴き慣れているせいか、Claptonのヴァージョンの方が良く聴こえますが、これはこれで、ファンキーな出来で良いと思いますね。
"Playin' With Fire"はノリの良いファンキーでポップなナンバーで、出来も素晴らしいです。
"I Have Dreamed"はミュージカル「王様と私」の挿入歌ということですが、ここでは、とても甘いバラード・ナンバーに仕上がっております。
圧巻は"Lazy Nina"で、AORのコンピレーション・アルバムに収録されるだけある素晴らしいAORナンバーに仕上がっております。
それもそのはずで、このナンバーを書いたのが、Donald Fagenなんです。
アレンジもDonald Fagen自身が担当しており、都会的なメロディアスなナンバーに仕上がっております。
AORファンは、このナンバーを聴くためだけでも、このアルバムを手に入れるべきですね。
"Signals"はRichard Page、John Lang、Greg Phillinganes、Nathan Eastのペンによる、これもAORしたとても素晴らしいナンバーです。
もちろん、バッキング・ヴォーカルはRichard PageとSteve Georgeが担当しております。
このナンバーも聴きものです。
"Countdown To Love"はドゥーワップ風のコーラスから始まる懐かしい感じのナンバーで、出来も素晴らしいです。
世界初CD化された"Pulse"ですが、"Lazy Nina"はAORの優れたナンバーです。
初回限定の紙ジャケでのリリースということで、在庫が無くなればレア盤必至のアルバムだと思いますので、AORファンは買い逃さない方が良いと思いますよ。
2008-09-24
Raydio / Raydio (1978)

今回の再CD化では、1stに当たるこの"RAYDIO"と2ndアルバムの"Rock On"の2枚のみで、とても消化不良を感じるものですが、中古市場では、かなりの値段が付いていたので嬉しくはあります。
現在も"A Woman Needs Love"だけはプレスしているようですが、Raydio時代の他のアルバムとソロ・アルバムは廃盤状態が続いており、何故、全てのアルバムを再CD化しなかったのか、という疑問を抱いているのは私だけでは無いと思います。
ただ、今回、1stと2ndが再CD化されたわけですので、当然、続きがあることを期待したいです。
このRAYDIO名義での1stアルバムですが、その後の、"A Woman Needs Love"に比べると、とても硬派な感じがするアルバムです。
リズム・ギタリストとしてのRay Parker,Jr.は、業界の1位、2位を争うアーティストだと言っても過言ではありません。
Herbie Hancock Bandでの彼の超絶なギターのカッティングは有名ですし、70年代、80年代のブラコンを始め、AORやフュージョン・ミュージックのアルバムの数多くのセッションで、リズム・ギタリストとして彼の名前がクレジットされていることを見ても、セッション・マンとして超一流だったということが証明されております。
そのRayのギター・カッティングが凝縮されているのが、この1stアルバムだと思います。
このアルバムから、"Jack & Jill"がシングル・カットされ、ビルボード誌のポップ部門で8位を記録する大ヒットとなり、また、アルバムもポップ部門で27位となっております。
"Jack & Jill"は初期Raydioの代表的なナンバーで、その後の"A Woman Needs Love"へ繋がるポップでアーバンな感じのソウル・ミュージックですが、Rayのあの超絶なギター・カッティングを聴けるナンバーが、ラストの"Get Down"で、このナンバーはコーラスが入るだけのほぼインストルメンタルのファンキーなナンバーで、ギタリストRay Parker,Jr.が全面に押し出されているナンバーです。
ここでは、最高にいかした彼のギターを聴くことができます。
また、"Honey I'm Rich"もシングル・カットされたナンバーで、ポップでファンキーなナンバーで、Rayのギターのカッティングも最高です。
"Let's Go All The Way"はRayお得意のメロディアスなバラード・ナンバーで、とても良く出来たメロウ・ナンバーです。
"You Need This (To Satisfy That)"なんかも、Rayのギターのカッティングがとてもカッコ良いファンクしたナンバーで、とても硬派な感じがするナンバーです。
"Betcha Can't Love Me Just Once"は、その後のRay Parker,Jr.に通ずるポップでメロウなナンバーで、ヒット・ポテンシャルが高いナンバーです。
いやー、それにしてもこの2枚だけの再CD化だけでは、ホント、物足りないです。
少なくともアリスタ時代のアルバムくらいは再CD化して欲しいものです。
2008-09-23
i-Ten / Taking A Cold Look (1983), Trillion / Clear Approach (1980)


どちらのアルバムも今じゃ貴重盤となっており、おそらくi-Tenは5桁近くしているのでは?
また、Trillionにしてもそれ近くしているのではないでしょうか。
既に、紹介済みのこの2枚を"TODAY'S ONE"で取り上げたのには、当然理由があっての話です。
産業ロック・ハードポップやメロハーのファンの皆さんには、イギリスの再発専門のROCK CANDY RECORDSというインディ・レーベルは当然ご存じだと思います。
今までもBALANCEの2ndアルバム"In For The Count"をボートラ付でリ・イッシューしたり、DIVING FOR PEARLSなんかもそうですし、私にとっては、PREVIEWのリ・イッシューが最も嬉しかったですが。
また、すでにRESCUEのリ・イッシューのアナウンスもあります。
そのROCK CANDY RECORDSからこの2枚のリ・イッシューされるのでは、というアナウンスも上がっているのです。
先ほど、このコーナーで、THRILLSの2nd"Front Page News"を取り上げようかなと思い、ネットでいろいろ検索していたら、"ROCKREPORT"というサイトに行き当たりました。
このサイトは、メロハー御用達の"MelodicRock.com"タイプのサイトで、アルバムのレビューやリリース・スケジュールなんかが掲載されております。
当然、THRILLSの"Front Page News"のレビューを見に入った訳ですが、見終わった後にリリース・スケジュールのコーナーを覗くと、リリース・デイとアーティスト名アルバム・タイトルがずっと並んでおり、リリース日が決まってないアルバムも多数あり、その中でこの2枚のアルバムがROCK CANDY RECORDSからリリース・アナウンスがあることを発見した訳です。
これを見たときに、これはニュースだと思い、本日、この2枚を取り上げたということです。
私は、もちろん、この2枚を所有しておりますが、この2枚は、それこそ産業ロック・ハードポップのマスト・アイテムですので、産業ロック・ハードポップのファンで、まだ聴いたことがない方や、買い流した方にとっては、もうこれは手放しで喜ぶべき一大事だと思いますね。
i-Tenの"Takinf A Cold Look"はKeith OlsenとTOTOのSteve Lukatherのプロデュースによる名盤で、もちろんSteve Lukatherが全編でギターを弾いております。
i-TenはもちろんTom KellyとBilly Steinbergのユニットで、このアルバムに収められている"Alone"はHEARTが取り上げ、大ヒットを記録しました。
ほかにも優れたナンバーがたくさん収められており、タイトル・ナンバーの1曲目の"Taking A Cold Look"はTom Kellyのハイトーンが素晴らしいフックに富んだメロディアスなハードポップのナンバーで、この1曲目を聴いただけで、ゾクゾク来てしまいます。
2曲目の"Quicksand"、3曲目の"Alone"、4曲目の"Workin' For A Lovin'"、5曲目の"Lonely In Each Other's Arms"の5曲がアナログ時のA面のナンバーで、当時、ホント、ヘヴィ・ローテーしておりましたね。
なお、このアルバムには、Tom Kelly、Billy Steinberg、Steve Lukatherのほかに、Alan Pasqua、Mike Baird、Dennis Belfield、David Paich、Steve Porcaro、Chas Sanford、Richard Page、Lenny Castro、Peggy Sandvigがバックで脇を固めております。
Trillionの"Clear Approach"は彼らの2ndアルバムですが、1stアルバムは、後にTOTOのヴォーカリストとなるFergie Frederiksenがリード・ヴォーカルを執っており、マニアの間では評価が高いアルバムでした。
ただ、私としては、この2枚目の方が内容もかなり良いと思っております。
このアルバムも初めて皿を回した時、1曲目の"Make Time For Love"や2曲目の"Love Me Anytime"を聴いた時はぶッ飛びました。
もう、最高の産業ロックのアルバムです。
Trillion解散後、キーボードのPatrick Leonardはプロデュース業に専念し、Madonnaのプロデュースで、プロデューサーとしてもとても成功しました。
この2枚の産業ロック・ハードポップのアルバムがリ・イッシューされるのです。
嬉しい限りではございませんか。
なお、"Rock Report"のURLはココです。
2008-09-22
Champion / Champion (1988)
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アメリカのオハイオ州をベースに活躍していた5人組のCHAMPIONというバンドです。
このアルバムは彼らの1987年と1988年の音源を収録したアルバムです。
サウンドは、結構軽めのキーボードとギターの音が魅力的な産業ロックで、これがかなりいかしてます。
産業ロック・ファンだけでなく、TOTOとかJourney、Bostonなど少しハードめのAORが好きな方にもお薦めのアルバムです。
特に1曲目の"Halfway To Heaven"は絶妙なメロディを持ったAOR風のナンバーで、このアルバムの一押しです。
このバンドは、リード・ギターのKevin Alexanderが殆どのナンバーでリード・ヴォーカルを執っておりますが、他にJohn Norman(ギターを担当)、David Mauk(キーボードを担当)もそれぞれ1曲ずつリード・ヴォーカルを執っております。
特に、Kevin Alexanderは若干ハスキーがかった声の持ち主ですが、これが結構魅力的なヴォーカルなんです。
"Halfway To Heaven"はマイナー調のフックに富んだメロディのナンバーで、Kevinのヴォーカルがとても合っております。
2曲目の"On My Way"はJohn Normanがリード・ヴォーカルのナンバーで、ポップでメロディアスな産業ロック・ナンバーです。
ヒットポテンシャルが高いナンバーだと思いますね。
でも、ヴォーカルは、Kevinの方がやっぱり魅力的ですね。
3曲目の"Someone Like You"はギターの音がカッコ良いハードポップのナンバーです。
70年代後半から80年代前半の産業ロック全盛時に発表されていたら、もっとメジャーになっていたかも。
4曲目の"Nothing's Gonna Change Your Mind"はピアノが大々的にフィーチャーされたメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーの出来もかなりなものです。
5曲目の"Wait 'Til Tomorrow"もメロディが良くこなれた産業ロックのナンバーです。
このナンバーのヴォーカルはDavid Maukが担当しております。
6曲目の"Just Another Day"は、これまた、良く出来たナンバーで、雰囲気的にはBostonですね。
メロディもいかしておりますし、フックにも富んでいるナンバーで、特にギターのトーンは最高ですね。
これも、1曲目同様お薦めのナンバーです。
7曲目の"One Plus One"もポップなナンバーです。
親しみやすいメロディを持ったナンバーで、シングル・カットしても良いかも。
8曲目の"Nobody"はミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーで、特にコーラス・ワークが良いですね。
これもお薦めです。
ラストの9曲目"Who's Running The World"はメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
特にバックのプレイはとても良いですね。
ほぼ全曲メロディが素晴らしく、メロディー・メーカーとしても大したものです。
捨て曲も無いですし、こんな音源が埋まっていたのに驚きです。
もう少し時代が早ければメジャー・デビューも夢ではなかったのでは?
2008-09-21
George Harrison / Somewhere In England (1981)

プロデュースはGeorgeとEric Claptonとも活動歴が長いパーカッショニストのRay Cooper。
当初の発売予定は1980年11月で、アルバム・ジャケットや収録曲などは既に決まっていた(ジャケットについては、2004年にリマスターされて発表したジャケット)が、曲がが暗いなどの理由で、当時の所属レコード会社であるワーナー・ブラザーズから収録曲の一部とジャケットの差し替えを命じられ、リリースが翌年の1981年となりました。
また、このごたごたの中、1980年12月8日に、John LennonがNYで射殺されるといいた事件が起き、再び楽曲制作に取り掛かっていたばかりのGeorgeは、Ringo Starrに提供予定にしていた楽曲の歌詞をJohn Lennonに捧げるものへと書き替え、再録音したナンバーが"All Those Years Ago"で、Ringo Starrのほか、Paul McCartneyとLinda McCartneyさらにDenny LaneのWingsがコーラスで参加したということが、大きな話題となりました。
"All Those Years"はJohn Lennonが射殺されたという、全くもって皮肉の効果というべきか、全米2位を記録し、イギリスのアルバム・チャートでも上位を記録している。
ただ、私としては、この"Somewhere In England"ですが、George Harrisonのアルバムとしては、出来はそこそことは思いますが、前作の"George Harrison"の足元にも及ばないと思っております。
まあ、彼の最高傑作が"George Harrison"であると思っている私にとっては、そう考えるのも仕方ないですが。
もちろん、収められているナンバーには、とても良く出来たナンバーもあります。
特に、優れていると思う曲は、"Baltimore Oriole"です。
このナンバーは、Georgeのオリジナルではなく、"Stardust"や"Georgia On My Mind"の作者として有名なHoagy Carmichaelのカヴァーで、メロディアスで、琴線に触れるバラード・ナンバーです。
出だしのTom Scottのサックスに泣けます。
はっきり言って、"All Those Years Ago"より出来は素晴らしいです。
"Teardrops"もシングルカットされましたが、殆どヒットしませんでした。
でも、この曲の出来はかなり良いと、私は思っております。
タイトルとは違い、サウンドはとても明るく、バックの演奏も素晴らしいポップ・ナンバーです。
"Unconsciousness Rule"は、2004年のリマスター盤では、30秒ほど曲が長くなっております。
"Life Itself"はGeorgeらしいギターのトーンを持ったバラード・ナンバーです。
ホント、これがGeorge Harrisonだといった、Georgeらしいナンバーです。
"That Which I Have Lost"は"If Not For You"みたいなカントリー・タッチのナンバーです。
"Save The World"は、森林伐採や捕鯨等の環境問題について率直に歌われたメッセージ・ソング的な要素の強い作品で、1985年にFREENPEACEが企画して発表されたチャリティ・アルバム「Greenpeace?われらグリーンピース」には、この曲の歌詞を一部書き換えて再録音したリミックス・バージョンが収録されています。
当初、このアルバムに収められていたナンバーは次のとおりです。
"Flying Hour"
"Lay His Head "
"Sat Singing"
"Tears Of The World"
の4曲で、このうち、"Tears Of The World"は2004年にリマスターされた時に、何故かこの"Somewhere In England"ではなく、"Thirty Three & 1/33"にボーナストラックとして発表されております。
また、他の3曲は、1987年にイギリスのジェネシス出版から2500部限定で刊行された直筆サイン入りの豪華本『Songs by George Harrison』の付録CDに収録されております。
ただ、GeorgeのブートCDなんかには収録されておりますので、聴いた方も多いと思います。
"Thirty Three & 1/33"を紹介した時にも書きましたが、この3曲以外にも公式に世に出ていない音源(それも音質がかなり良い)もたくさんあるんですから、2004年のリマスター時に、オリジナルはオリジナルとして発表し、こういった音源を収録して、アルバムとして発表して欲しかったですね。
なお、この"Somewhere In England"ですが、2004年のリマスター時には、Save The WorldのDemo Versionがボーナストラックとして追加されております。
2008-09-20
3rd Matinee / Meanwhile (1994)

ようやくというにも、Amazon USAのマーケットプレイスの最初の店からは、結局は配送されず(何度も何度もメールしたにもかかわらず、音沙汰なしで、最後は、Amazon USAに連絡を取り、ようやく返金処理をしてもらいましたが、こういった対応するお店って?)、次に注文した店から、3週間ほどかかりようやっと手元に来ました。
TrillionのPatrick LeonardとPages、Mr. MisterのRichard Pageのプロジェクトとということで、期待を膨らませ、発表された時、すぐに購入しましたが、これまたまた、「一言で言ってしまえば、地味」といったとても期待はずれの内容で、1度か2度しか聴かず、中古屋さん行きとなりました。
これが、このアルバムを聴いた時の印象でした。
それ以来、このアルバムを耳にすることはありませんでしたが、今、20年ぶりにこのアルバムを聴いてみると、やっぱり地味ですが、TrillionやPagesのあのサウンドを期待して聴くから、そう感じるのでしょうね。
まあ、あのPatrick LeonardとRichard Pageのコラボとなれば、期待しちゃうのも無理はないですが。
で、この3rd Matineeですが、Patrick Leonard主導のプロジェクトのようです。
Patrick Leonardは1990年にTOY MATINEEというバンドとしてアルバムを出しており、その時のメンバーは、Patrick Leonard(Keys)、 Kevin Gilbert(Vo)、Brian MacLeod(Ds)、Tim Pierce (G)、Guy Pratt (B)、James Hurrah (G) といったプレイヤーが集まっておりました。
この3rd MatineeはPatrick LeonardとRichard Pageとのコラボによるアルバムですが、Brian MacLeod(Ds)、Tim Pierce (G)、Guy Pratt (B)がほぼ全曲でバックを務めております。
アルバムには、次の全11曲が収められております。
1 I Don't Care
2 Freedom Road
3 Holiday for Sweet Louise
4 She Dreams
5 Ordinary Day
6 Family Tree
7 Echo Hill
8 All the Way Home
9 Silver Cage
10 Trust Somebody
11 Meanwhile
アルバム全体が地味ということもありますが、良く聴いてみるとメロディが良いナンバーもあり、アレンジを変えれば、かなり聴けるナンバーもあります。
また、Richard Pageのヴォーカルはとても素晴らく、曲によっては、とても良く出来たAORナンバーもあります。
1曲目はメロディがいかしたとても良く出来たナンバーで、このままでも、素晴らしいAORですが、アレンジを変えれば、間違いなく、もっと良くなるナンバーですね。
このアルバムの一押しです。
2曲目はメロディアスなバラード・ナンバーですが、これもアレンジを変えれば、曲が見違えると思いますね。
これはPAGESのあのサウンド・アレンジで是非、聴きたくなるナンバーです。
Richard Pageのヴォーカルは素晴らしいです。
3曲目もメロディアスでポップなナンバーです。
なんか、こうやって1曲ずつ聴いていると、それぞれのナンバーは結構良く聴こえます。
4曲目のRichard Pageのヴォーカルは本当に素晴らしく、Pages、Mr. Misterでのあの声です。
でも、このナンバーのアレンジは、イマイチです。
勿体ないです。
5曲目のメロディはそこそこのナンバーなんですが。
7曲目は、Mr. Mister風のAORナンバーです。
これなんかも、出来は結構良いです。
8曲目はアコースティカルなナンバーで、Richard Pageのソロ・アルバムに入っていても違和感のないナンバーですね。
9曲目はRichard Pageのスキャット風のヴォーカルをフィーチャーしたスケール感のあるナンバーで、バックの音も素晴らしいです。
10曲目にはMarc Jordanも曲作りに参加しております。
シンプルな感じのバラード・ナンバーです。
ラストの11曲目メロディアスなバラード・ナンバーで、曲としては良いと思いますが。
Richard Pageのソロ・アルバムがお好きな方には、全く問題なく聴けると思いますが、Pagesのあのサウンドが好きな方には、お薦めできないかも。
でも、私は、Richard Pageが好きですし、ソロ・アルバムも今では違和感なく聴けますのでOKです。
2008-09-19
Signal / Live (2000)

結構レアものだと思っておりますが、このアルバム2000年にMarcie Free (Mark Free)のサイトから発表されたものです。
今でも、Marcie Freeのサイトはありますが、工事中となっております。
この音源のライヴ画像もあるはずで、一度MTVかなんかで見た記憶があります。
ミックス・ダウンはMarcie Free自身が行っておりますが、音的にはイマイチですが、ライヴならでの臨場感はかなりいけます。
収められているナンバーも殆どが、彼らの1989年のアルバム"Loud & Clear"に収録されているナンバーです。
メンバーも、Mark Free (Vo)、Danny Jacob (G)、Erik Scott (B)、Jan Uvena (Ds)のオリジナル・メンバー4人にキーボードにDoug Bernhardtが参加しております。
曲順も"Loud & Clear"と同じですが、"Could This Be Love"の替わりにアンリリース・トラックの"Nobody Gets Out Alive"というナンバーが収められております。
このライヴ・アルバムでも1曲目はあの名曲"Arms Of A Stranger"から始まります。
もう出だしのギターは、本当に最高です。
ライヴ向きの、メロディアスなハードポップのナンバーだと思いますね。
カッコ良いナンバーです。
2曲目の"Does It Feel Like Love"はスタジオ録音に比べ、かなりハードになっており、ライヴならではといった感じです。
3曲目の"My Mistake"はカッコ良いドラムスから入るナンバーで、厚みのあるギターのトーンがいかしたナンバーに仕上がっております。
4曲目の"This Love This Time"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
スタジオでの高い完成度の音も良いですが、こういったライヴでのラフ(良い意味での)なサウンドもまたいけます。
5曲目の"Danny / Guitar Solo"ということで、ライヴならでのインプロビゼーションのナンバーです。
結構速弾きですね。
6曲目の"Wake Up You Little Fool"は、「ミディアム・スローのパワー・バラードのナンバーです。
Mark Freeのヴォーカルも良いですが、Danny Jacobのギター・プレイもいかしてます。」とスタジオ録音の"Loud & Clear"を紹介した時に書きましたが、まさにそのとおりです。
7曲目の"Liar"もメロディアスなハードポップしたナンバーです。
8曲目の"Go"はMark Freeのヴォーカルがいかした良く出来たメロハーです。
このナンバーも元々の曲が最高にいかしているので、このライヴでも素晴らしいです。
9曲目の"Erik / Bass Solo"はErikのベースソロをフィーチャーしたナンバーです。
Billy SheehanというよりRandy Covenといったかんじでしょうか。
10曲目の"You Won't See Me Cry"はDavid Robertsも曲作りに参加したナンバーで、ミディアム・テンポのナンバーです。
ラストの11曲目"Nobody Gets Out Alive"は未発表のナンバーですが、メロディアスなポップ・ロックしたナンバーです。
いかにもMark Freeしたナンバーですね。
このライヴ・アルバム、音が近くなったり遠くなったりと、あまり録音状態は良いと言えませんが、冒頭に書いたとおり臨場感はバッチリです。
また、SIGNALのライヴというだけで貴重かも。
2008-09-18
Santana / Caravanserai (1972)

"Black Magic Woman"や"Samba Pa Ti"が収録された2ndの"Abraxas"を挙げる方もいると思いますし、"Europa (Earth's Cry Heaven's Smile)"が収録された9枚目(ベスト含む)や、日本公演を収録した1974年の"Lotus"という方もおられると思います。
また、AORファンから評価が高かった1982年の"Shango"を挙げる方だっているかも知れませんし、最近になってSANTANAを聴かれた人は、グラミー賞8部門を獲得した大ヒット・アルバムの"Supernatural"だという人もいると思います。
私の個人的な好みからいいますと、本日紹介する4thアルバムの"Caravanserai"こそが、SANTANAのベストだと思っております。
特に、このアルバムと前作の"SANTANA III"には、ギタリストとしてNeal Schonが参加しており、当時、このNealは若干17才という年齢にも拘わらず、Carlos Santanaと同等のプレイを聴かせてくれております。
Eric Claptonが"Derek & The Dominos"のギタリストとして迎えたいと考えたも頷ける、稀代のギター・プレーヤーだったということです。
この"Caravanserai"ですが、ヴォーカル・ナンバーが少なく、インストものが多く収録されており、アメリカ辺りでは、ロック・ミュージックというだけではなく、ジャズのアルバムとしても紹介されております。
この時のバンド・メンバーは最強で、Michael Shrieve – drums, Percussion,、José Chepitó Areas – Percussion, Conga, Timbales, Bongos、Gregg Rolie – Organ, Piano, vocals、Doug Rauch – Bass, Guitar、James Mingo Lewis – Percussion, Conga, Bongos, vocals、Armando Peraza - Percussion
Carlos Santana – Guitar, vocals, Percussion、Neal Schon – Guitar、Wendy Haas – Pianoという布陣となっております。
もちろん、その後加入するTom Coster在籍時のSANTANAも強力でしたが。
私は、Carlso Santanaのあの官能的なギター・プレイはもちろん最高だと思っておりますが、若干17才のNeal Schonのギター・プレイ、Gregg RolieのヴォーカルとMichael Shrieveのドラムスがとても好きでした。
1972年に発表されたアルバムにも拘わらず、そのサウンドは現在においても通用するということって、凄いと思いませんか?
もう1曲目の"Eternal Caravan Of Reincarnation"から思わず興奮してしまいます。
緻密に計算されたサウンドとそれに対応しているプレイの数々、これはもう素晴らしいの一言に尽きます。
このナンバーは、まじにジャズしております。
2曲目の"Waves Within"の曲の盛り上がり方なんか半端ではありません。
官能的なCarlso Santanaのギター・プレイには涙するだけです。
3曲目"Look Up (To See What's Coming Down)"でのGregg Rolieのオルガン・プレイにも惚れぼれします。
このナンバーでもCarlos Santanaのギター・プレイは最高です。
4曲目の"Just In Time To See The Sun"は、メロディアスなポップ・ロックしたナンバーで、Gregg Rolieのヴォーカルを聴けます。
5曲目の"Song Of The Wind"では、Carlos Santanaがほぼリードを執っておりますが、曲の最後の部分でNeal Schonとのツイン・リードを聴くことができます。
メロディアスなナンバーで、Carlso Santanaのギター・プレイはもう言うことがありません。
6曲目の"All The Love Of The Universe"はCarlos SantanaとNeal Schonのペンによるヴォーカル入りナンバーですが、Neal SchonとCarlos Santanaのギター・プレイだけではなく、それ以外のベース、キーボード、ドラムス、パーカッションのプレイもとてもいかしてます。
7曲目の"Future Primitive"はSANTANAらしいパーカっしょを主体としてナンバーとなっております。
8曲目の"Stone Flower"はAntonio Carlos Jobimのカヴァーです。
SANTANAの得意とするラテン・ミュージックです。
9曲目の"La Fuente Del Ritmo"はラテン・フュージョンのインスト・ナンバーです。
リード・ギターはCarlos Santanaですが、Neal Schonのギターもきちんと聴こえてます。
圧巻はラストの10曲目"Every Step Of The Way"で、このナンバーは、SANTANAの代表的なナンバーのうちの1曲ともいえます。
9分を超えるインスト・ナンバーの大曲です。
Carlos SantanaとNeal Schonのツイン・ギターを堪能できるナンバーです。
"Caravanserai"は名盤です。
あと、私は、1974年の"Borboletta"も大好きです。
2008-09-17
David Lee Roth / Skyscraper (1988)

チャートとしては、前作の"Eat 'Em and Smile"が全米4位とランクは上ですが、アルバムの認知度やシングル・カットされた"Just Like Paradise"の売れ行きを考えたら、この"Skyscraper"が彼の代表作品といえると思います。
アルバムを支えるミュージシャンは、ほぼ前作と同じメンバーで、ギターにSteve Vai、ベースにBilly Sheehan、ドラムスにGregg Bissonette、キーボードにBrett Tuggleという布陣となっております。
David Lee RothといえばVan Halenというように、いわゆるVan Halenの顔でしたが、Van Halenでは、1984年の"1984"を最後に1985年に一度は脱退しました。
まあ、私としては、後任としてSammy Hagerを迎えたVan Halenの方が好きでしたが。
David Lee Rothの1stアルバムは先にも書いたとおり4曲入りのミニ・アルバムで、収録ナンバーの"California Girls"には少なからず驚きましたね。
また、アルバムにもThe Beach BoysのCarl WilsonやChristopher Crossがこのナンバーで、バッキング・ヴォーカルを担当していたのも驚きでしたが。
この"Skyscraper"ですが、ビルボード誌で6位にランクインされただけあって、かなりの好アルバムとなっております。
とどめは、2曲目の"Just Like Paradise"ですが、このナンバーもビルボード誌で6位、ロック部門で1位となったナンバーで、とてもポップなロック・ナンバーとなっております。
で、このナンバーを何の知識も無く聴くと、完全にVan Halenのナンバーと勘違いしそうです。
Eddie Van Halenのレフト・ハンド奏法か?と思うくらい、Steve Vaiのギターのトーンがそっくりなんですね。
また、このナンバーのクレジットを見ると、バッキング・ヴォーカルをTom KellyとTommy Funderburkが担当しているんですね。
ホント、誰もが口づさめるポップなナンバーです。
3曲目の"The Bottom Line"でもSteve Vaiのギターは、本当にカッコ良いです。
5曲目の"Damn Good"もシングル・カットされたナンバーで、ロック部門の2位にランクインされてます。
アコースティカルなバラード・ナンバーで、特に、Steve Vai、Billy Sheehan、Gregg Bissonetteのプレイは、最高の一言に尽きます。
6曲目の"Hot Dog And A Shake"はご機嫌という言葉がピッタリのドライヴィングしたロック・ナンバーとなっております。
Steve Vaiのギター・ソロは最高です。
7曲目の"Stand Up"もシングル・カットされており、ビルボード誌で64位にランクされました。
Billy Sheehanのベース・ソロから入るナンバーで、このナンバーもポップで親しみやすいメロディを持った曲となっております。
8曲目の"Hina"もバックの演奏が最高のナンバーです。
9曲目の"Perfect Timing"はシャッフル・ビートのブギ調のカッコ良いナンバーです。
ラストの10曲目"Two Fools A Minute"でもSteve Vaiを始めバックのプレイがいかしたナンバーとなっております。
この"Skyscraper"ですが、とてもポップなロック・アルバムで、とても親しみやすいアルバムとなっております。
2008-09-16
The Whooze / 37 Karat (1991)

市内のGEOで390円で購入したものです。
昔、Hooked#On~ というシリーズが流行りましたが、それのハードロック版とでもいいますか、結構名の売れたミュージシャンが演奏しているらしいですが、全く不明です。
でも、テクニックは最高です。
いわゆる企画モノのアルバムですが、とても楽しめました。
The Whoozeというバンドの"37 Karat"というタイトルのアルバムで、全37曲がメドレー形式で演奏されております。
Chapter 1
American National Anthem
I Can't Find (彼らのオリジナル)
Walk This Way (Aerosmith)
Immigrant Song (Led Zeppelin)
Layla (Drek & The Dominos)
Purple Haze (Jimi Hendrix)
Led Boots (Jeff Beck)
Lazy (Deep Purple)
Kill The King (Rainbow)
You Keep Me Hanging On (Vanilla Fudge)
Chapter 2
Tokyo City Blue (彼らのオリジナル)
Smoke On The Water (Deep Purple)
Sunshine Of Your Life (Cream)
Born In The U.S.A. (Bruce Springsteen)
Carry On Wayward Son (Kansas)
Every Breath You Take (Police)
Billie, Jean (Michael Jackson)
Fool For Your Loving (Whitesnake)
Chapter 3
Black Night (Deep Purple)
Long Live Rock'N'Roll (Rainbow)
Love Gun (Kiss)
Doctor Doctor (UFO)
One Of These Days (Pink Floyd)
Some Kind Of Wonderful (Grand Funk)
Chapter 4
Cry For You (彼らのオリジナル)
Get It On (T.Rex)
(I Can't Get No) Satisfaction (The Rolling Stones)
Round About (Yes)
We're American Band (Grand Funk)
You Really Got Me (The Kinks, Van Halen)
Move Over (Janis Joplin)
25 Or 6 To 4 (Chicago)
Chapter 5
Moby Dick (Led Zeppelin)
Superstition (Jeff Beck)
Burn (Deep Purple)
Helter, Skelter (The Beatles)
American National Anthem
以上のナンバーが収められております。
Billie Jeanに?ですが、ちゃんと、ハードロックしてます。
やはり、Deep Purple、Zeppelin、Rainbowのナンバーが多いですが、"25 Or 6 To 4"のTerry Cassばりのギター・ソロは最高ですし、"Layla"と"Purple Haze"のあのフレーズはホントいかしてますね。
"Led Boots"は結構長めの演奏です。
"Keep Me Hanging On"はワンコーラスを歌ってます。
"Smoke On The Water"と"Sunshine Of Your Life"のあのフレーズもまたいかしてます。
"Carry On Wayward Son"もほぼワンコーラスが歌われております。
"Billie Jean"と"Fool For Your Loving"は曲が合体しており、これがとても素晴らしんですね。
"Helter Skelter"を聴くと、これはやっぱりハードロックのナンバーだったんだなあ、と再認識します。
曲と曲の繋がりは、全くって言っていいほど違和感がありません。
また、ギター・プレイは本当に最高です。
こういった企画モノって、たまに良いかも。
2008-09-15
Mr. Mister / I Wear The Face (1984)

私は、PAGESからのファンで、このMr. Misterを聴いた時は、正直ショックを受けました。
Richard Page、Steve George それと3人目のPAGESと言われた John Langが作ったナンバーなのに、なんでこんなに違うのか(もちろん、その時は悪い意味で)と。
PAGES時代にオシャレで、ジャジーでファンキーでソウルフルといったまさにAORな音楽を期待していましたが、見事に裏切られてしまいました。
ですから、初めの頃、少しの間ですが、あまり馴染めなかったですね。
もちろん、AORばかりを聴いていたわけではありませんでしたので、アルバムに収められているナンバーはポップで出来が良いナンバーも当然収められておりましたので、アルバム自体の出来としては全く問題はなかったのですが、あのPAGESがということが頭から離れなかったので違和感を感じたわけですが。
まあ、Richard PageやSteve Georgeにとっては、この方向転換が吉と出た(次作"Welcome To The Real World"の大ヒットと"Broken Wings"、"Kyrie"の2曲のシングルが全米1位を獲得するという大ブレーク)わけですが、その後の"Go On..."の不発と4thアルバム"Pull"(既にタイトルも決まっていたのに)のお蔵入りと、大ブレークが本当に吉だったかどうか、私としては、PAGESみたいな玄人受するバンドで長い間活動して欲しかったと、個人的は思っております。
このMr. Misterの1stアルバム"I Waer The Face"ですが、オリジナル盤はジャケットが違っており、メンバーが仮面を被っているものでした。
このアルバムからは"Hunters Of The Night"がシングル・カットされ全米57位にランクインされました。
さすが、このアルバムからのベスト・チョイスのナンバーで、エレポップしたナンバーですが、メロディアスでフックがあるポップロックの素晴らしい曲です。
私もこのアルバムで最初に好きになったナンバーです。
2曲目の"Code Of Love"も最高にいかしたポップロックのナンバーで、出来も素晴らしいと思います。
Steve Farrisのギターも結構メタリックで、かなりいかしてます。
3曲目の"Partners In Crime"での出だしのSteve Georgeのシンセが良いですね。
それに続くPat Mastelottoのドラムスもさすがで、後にKing Crimsonに加入するだけのことはあると思います。
これら1曲目から3曲目までの流れはさすがといった感じがします。
4曲目の"32"はレゲエ調のナンバーで、バックの演奏の上手さが光っております。
5曲目の"Runaway"はメロディアスなバラード・ナンバーで、このナンバーは、完全にPAGESしたナンバーで、最初聴いた時に一番しっくりとしたナンバーでした。
PAGESの2ndアルバムに入っていても違和感はないと思いますね。
6曲目の"Talk The Talk"もとても良く出来たポップなナンバーで、聴き易いナンバーですね。
このナンバーでも、Steve Farrisのギター・ソロはとてもカッコ良いです。
7曲目の"I'll Let You Drive"では、このナンバーの主役のSteve Georgeのシンセが最高にいかしてます。
8曲目の"I Get Lost Sometimes"は再びレゲエ調のナンバーです。
タイトル・ナンバーの9曲目"I Waer The Face"はファンキーなナンバーで、Richard Pageのソウルフルなヴォーカルが光っております。
ラストの10曲目"Life Goes On"はメロディアス度はイマイチですが、曲全体としては、ファンキーさもあり、バックの演奏も、面白いという言葉がピッタリのナンバーです。
ところで、お蔵入りとなった4thアルバムの"Pull"ですが、その後、彼らのベスト・アルバムにも何曲か収録されましたし、You Tubeでも結構流出しているようですし、その時のミュージシャンとして、Buzz Feitenも参加していたみたいですし、結局最後まで録音したと聞いておりますので、是非、アルバムとして発表して欲しいですね。
2008-09-14
George Harrison / Thirty Three & 1/3 (1976)

当時日本では、グループ・サウンズが大流行りのころで、The SpidersがThe Beatlesの確か"Ticket To Ride"のカヴァーを日本語で歌っていたのを聴いて、The Beatlesを聴くようになったと思います。
1966年の日本公演はテレビでも放映され、当時、父親とケンカしてチャンネルを合わせた、という思い出もあります。
当時は、The Beatles=不良という、今では到底考えられないような時代でもありましたっけ。
それ以降The Beatlesは私の音楽人生が始まりました。
もちろん、The Beatles以前には、兄貴の影響でThe Venturesなんかも聴いておりましたが、洋楽にのめり込んでいったきっかけはThe Beatlesでした。
で、当時、The Beatlesが好きな連中も周りにもいて、バンドの中で誰が一番好きかという話題でも結構盛り上がりましたが、その時の私の答えはいつも決まってGeorge Harrisonでした。
Paul McCartneyやJohn Lennonみたく華やかではありませんでしたが、ジャケットに写る彼の顔や姿、さらにThe Beatlesのリード・ギタリストということが一番の理由だったと思います。
その後、映像などで、Georgeがギターを弾いている姿を何度も目にすることがありましたが、やっぱり、カッコ良いの一言でしたね。
ということで、The Beatlesのナンバーの中で最も好きなナンバーは、"While My Guitar Gently Weeps"です。
そんなGeorge Harrisonですが、The Beatles解散後に出された"All Things Must Pass"(1970年発表)から、6年後に自分のレーベル"DARK HORSE RECORDS"から発表されたのが、5枚目("Wonderwall"と"Electronic Sound"を除く)のアルバムが"Thirty Three & 1/3"です。
このアルバムは、前作"Extra Texture (Read All About It)"に引き続き、David Fosterが参加した作品で、この辺りは、既にDARK HORSE RECORDSに籍を置いていたATTITUDESにDavid Fosterが在籍していたことによると思います。
ということもあるのでしょうが、前作、そしてこの"Thirty Three & 1/3"もかなりAORした作りになっていると思います。
また、Georgeの交友関係の広さは有名ですが、この"Thirty Three & 1/3"は、George自身のプロデュースとなっておりますが、Tom ScottやHank Cicaloが重要なポジションで関わっていると思います。
バック・ミュージシャンを見ると、いつものBilly Preston、Gary WrightのほかにRichard Teeの名前もあり、Richardについては、Tom Scottが引っ張ってきたアーティストだと思います。
また、Alvin TaylorやWillie Weeksなども参加しております。
"Thirty Three & 1/3"は全米11位を記録し、シングルカットされた"This Song"は全米5位となっております。
この"This Song"は、当時、"My Sweet Lord"がThe Chiffonsの"He's So Fine"から盗作したと言われ、1976年1月には訴訟も起こされている。
まあ、このナンバーを聴けば、盗作したと言われても仕方がないかも。
"This Song"のプロモーション・ビデオ(The Dark Horse Years 1976-1992のボックス物にDVDとして収められている)を見ると、裁判沙汰を茶化すユーモアぶりを見せています。
また、"Thirty Three & 1/3"の参加ミュージシャンにRichard Teeの名前があるが、この"This Song"で叩いているピアノこそRichard Teeです。
素晴らしいプレイです。
さらにTom Scottのサックスも堪りません。
3曲目の"Beautiful Girl"を聴くと、もうこれは完全なAORナンバーとなっております。
おそらくDavid Fosterもこのナンバーにも多く関わっているのでは、と思いますが、メロディアスな素晴らしいナンバーですし、ここでのGeorgeのギター・ソロはとても美しいです。
5曲目の"See Yourself"も素晴らしいAORナンバーで、バックのピアノはRichard TeeとDavid Fosterの二人でプレイしていると思いますが、これがとてもメロディアスなナンバーです。
6曲目の"It's What You Value"はGeorgeのファルセットも聴けるメロディアスなAORナンバーです。
このナンバーでもRichard Teeのピアノは最高です。
7曲目の"True Love"はCole Porterの作品でミュージカル映画「上流社会」挿入曲で、オリジナルはBing CrosbyとGrace Kellyの二人によるデュエット・ナンバーでした。
フェイド・インから入る8曲目の"Pure Smokey"はSmokey Robinsonに捧げられたナンバー(確か)ですが、このナンバーは、もう完全にDavid Fosterしております。
バックのフェンダーローズはDavid Fosterでしょう。
途中のGeorgeのギター・ソロも泣けます。
もう、最高のAORのバラード・ナンバーです。
9曲目の"Crackerbox Palace"は明るいポップス・ナンバーで、Georgeのナンバーとしては珍しい(?)のでは。
10曲目の"Learning How To Love You"の邦題は「愛のてだて」というナンバーですが、この邦題を付けた人はかなりのセンスだと思いませんか?
これも完全にDavid FosterしたAORナンバーです。
もう途中のGeorgeのアコースティック・ギターによるソロ・プレイには涙するだけです。
素晴らしいバラード・ナンバーです。
ラストの11曲目"Tears Of The World"は2004年に再CD化された時のボートラです。
このナンバーは1981年の"Somewhere In England"時に録音されたナンバーです。
2004年の一連の再CD化の際、それぞれのアルバムにボーナス・トラックが収められておりますが、こういう収録の仕方ではなく、オリジナルはオリジナルとして発表し、アルバム未収録のナンバーはそればかりを収めた1枚のCDで発表すれば良かったのに、と思っているのは私だけではないと思います。
それにしても、この"Thirty Three & 1/3"は、次作"George Harrison"と比べても優るとも劣らないアルバムだと思いますね。
2008-09-13
Bad Company / Bad Company (1974)

このアルバムが出た当時は、ホント、ヘヴィ・ローテーしていました。
それもヴォリュームをいっぱいに回して。
Bad Companyは元FreeのPaul Rodgers (Vo)、Simon Kirke (Ds)、元Mott The HoopleのMick Ralphs (G)、元King CrimsonのBoz Burrell (B)の4人により1973年に結成されました。
本日紹介する彼らの1stアルバムからの先行シングルとして発表された"Can't Get Enough"は全米5位、全英15位のヒットとなり、アルバムは全米1位、全英3位を獲得を獲得し、Bad Companyが発表したアルバムの中で、最もヒットした作品となっている。
とにかく素晴らしいアルバムで、1曲目の"Can't Get Enough"の出だしのドラムスとギター、もうカッコ良すぎます。
メロディアスでキャッチーでポップなロック・ナンバーで、もう言うことありませんね。
2曲目の"Rock Steady"では、Mick Ralphsのギター、Boz Burrellのベース、Simon Kirkeのドラムス、どれをとっても最高の演奏で、これに乗るPaul Rodgersのヴォーカルもソウルフルです。
これも最高にいかしてます。
そして、1曲目と同じくらい、何度も何度も繰り返し聴いていたナンバーが3曲目の"Ready For Love"です。
メロディアスでフックに満ちたバラード・ナンバーで、既に30年以上経過しているのにもかかわらず、全く古さを感じさせないナンバーです。
名曲とは、まさにこのナンバーみたいな曲のことを言うのでしょうね。
4曲目の"Don't Let Me Down"もミディアム・スロウのナンバーですが、ロック・スピリットを感じさせてくれています。
Mel Collinsのサックスが泣けます。
5曲目の自らのバンド名をタイトルとした"Bad Company"は、Paul Rodgersのピアノソロから入るミディアム・テンポのメロディアスなロッカ・バラードです。
途中から転調し、最高にいかしたロックを聴かせてくれます。
6曲目の"The Way I Choose"は、再びメロディアスなバラード・ナンバーです。
Paul Rodgersのブルー・アイド・ソウルしたヴォーカルを堪能できます。
7曲目の"Movin' On"はFreeを彷彿させるキレのあるロックンロールしたナンバーとなっております。
Mick Ralphsのギター・プレイがとてもカッコ良いです。
ラストの8曲目"Seagull"はCrosby, Stills, Nash & Youngみたいなアコースティカルなナンバーです。
このアルバム、全米1位を獲得しただけあるアルバムだと思いますね。
34年を経過しておりますが、古さは全く感じません。
2008-09-12
Various Artists / Best Selection Of Electric Guitar Sounds (2002)

もちろん60年代のあのエレキ・サウンドを集めたコンピレーションものです。
このアルバムが、他の似たようなコンピものと違うのが、マイナーなバンドを数多く収録しているということです。
エレキ・サウンドといえば、最も有名なのがThe VenturesやThe Shadowsですが、このアルバムには、その2つのバンドのナンバーは、1曲も収められていなく(レーベルの関係上だと思いますが)、私が知っているのは、The Surfaris、The Spotnicksぐらいなものでしょうか。
この2つのバンドのほかには、The Chantays、The Aftons、Jack Lasiter & The Ice Flowers、The Fellows、The Viceroyceといったバンドです。
このようなアルバムを聴くのは、主に50代後半から60代の方だと思いますが、お若い方が聴けば、逆に新鮮に思えるかも知れませんね。
エレクトリック・ギターの音って、その音色も弾き方によって全く違うんだ、ということが、このアルバムを聴くと判りますね。
ハードロックのファンにはVan HalenやMetallicaのエレクトリック・ギターの音が、まあ、普通に聴き慣れていると思いますので、60年代のこういったギター・インストもののギターの音色を聴くと、先にも書いたとおり新鮮に聴こえるかも知れません。
このアルバムには全24曲が収められておりますが、その内、9曲がThe Spotnicksのナンバーで、あの"Karelia 「霧のカレリア」"ももちろん収められております。
このThe Spotnicksはスウェーデンのバンドで、「霧のカレリア」は1965年に世界中で大ヒットしたナンバーで、この日本でも常にラジオでオン・エアされていたようです。
ほかには、「空の終列車 "The Last Space Train"」、「ジャニー・ギター "Johnny Guitar"」などのヒット・ナンバーを持っております。
また、The Spotnicksのほかに北欧勢として、The Fellowsが「ゴールデン・イアリング」と「ジャンゴ」をプレイしております。
元々、こういったエレキ・サウンドは、The Venturesの世界的なヒットにより広がりを見せましたが、サーフィン・スタイルのサウンドでさらに広がったとも言えます。
このアルバムには、The Sarfarisの「ワイプ・アウト "Wipe Out"」、「ポイント・パニック "Point Panic"」のほか、The Chantaysで「パイプライン "Pipeline"」、「星空の彼方 "Beyond"」が収められております。
他に、The Venturesのヴァージョンでも有名な「秘密諜報員 "Secret Agent Man"」がJack Lasiter & The Ice Flowersのプレイで聴けます。
このCD、市内のTSUTAYAで新品を半額で売っておりました。
たまに、こういったサウンドを聴くのも良いですね。
2008-09-11
Rupert Holmes / Partners In Crime (1979)

CBSから発表された1stから3rdまでの3枚のアルバムは、8/20にエアメール・レコーディングスから紙ジャケでCD化されたばかりですが、長らく廃盤となっていたMCAレコードから発表された4thアルバム"Pursuit Of Happiness"とRupert Holmesの出世作となった5thアルバムの"Partners In Crime"の2枚のアルバムが、11/9にユニヴァーサル・レコードからSHM-CD仕様で紙ジャケ再発となるアナウンスがありました。
特に、4thアルバム"Pursuit Of Happiness"は廃盤となって久しく、Rupert Holmesファン、否、全AORファンにとっては嬉しい再発となると思いますね。
私の個人的な感想ですが、Rupert Holmesのアルバムの中で、この"Pursuit Of Happiness"こそが彼の最高傑作だと思っております。
幸い私は、最初にCD化された時に手にいれ、今でも時々聴いておりますが、このアルバムを買い逃した方や廃盤後に手に入れたいと思っていた方にとっては、これは非常に嬉しい出来事だと思います。
また、本日紹介する5thアルバムの"Partners In Crime"も確かつい最近までは輸入盤が出ていたはずなのに、いつの間にか、このアルバムも廃盤となり、今では、そこそこの値段も付いています。
そういう意味では、今回の紙ジャケによる再CD化はかなりのエポック・メーキングの出来事だと思います。
ただ、どうせ紙ジャケ再CD化するのであれば、同じMCAレコードから発表された6thの"Adventure"も一緒に出せば良いのに、と思っているのは私だけじゃないと思います。
そういえば、同じくユニヴァーサルからリ・イッシューされるRay Parker,Jr. & Raydioも1stと2ndのみのCD化ですし、Pablo Cruiseも"Lifeline"と"Part Of The Game"のみです。
こちらは、それ以外のアルバムもヒットしたのにも拘わらず、CD化されないといった状況で、とっても中途半端という感じがします。
ウニヴァーサル・レコードって何を考えているんでしょうね。
で、この"Partners In Crime"ですが、全米No.1となった"Escape (The Pina Colada Song)"や全米6位を記録した"Him"など、Rupert Holmesの大ヒット・ナンバーが収められております。
4thが最高傑作だと言いましたが、もちろん、この5thも素晴らしい出来だと思います。
私は、"Escape"も"Him"も好きですが、このアルバムに収められているナンバーで、最も好きなナンバーは、"Nearsighted"、次に"In You I Trust"です。
"Nearsighted"はとてもメロディアスで最高にいかしたバラード・ナンバーです。
Rupert Holmesのヴォーカルもピアノももう素晴らしすぎて、泪が出そうなナンバーです。
後半のギター・ソロは泣いてます。
もう言葉はいらない、そんなナンバーです。
また、"In You I Trust"はミディアム・ハイのメロディアスなナンバーで、Rupert Holmesのメロディ・メーカーぶりとセンスの良さが顕著なナンバーです。
このナンバーでも、バックのギター・ソロは素晴らしいです。
もちろん、"Escape"なんかも素晴らしい出来ですし、"Him"の出だしのドラムスとベースの音はとても素晴らしいですし、メロディも最高のナンバーです。
特に"Him"は当時、アメリカ辺りでもウォークマンなんかに録音した"Himテープ"が流行ったとか流行らなかったとか、そういった話題にもなったナンバーです。
何れにしても、今まで長らく廃盤だった4thや大ヒットした5thがSHM-CD仕様の紙ジャケでリ・イッシューされることに乾杯しましょう。
SHM-CD仕様のCDは、Peter Framptonの"The Art Of Control"ですでに体験しておりますが、音質の向上が素晴らしいので、すでにこれらのアルバムを持っておりますが、手に入れようと思っております。
2008-09-10
Outside Edge / More Edge (1987)

確か900円で購入したアルバムですが、内容はその数倍といったところでしょうか。
この"Outside Edgeはイギリスのバンドで、今回紹介する"More Edge"は彼らの2ndアルバムのようで、1987年に発表されております。
1stは1986年に発表された"RUNNING HOT"というアルバムらしいですが、この2ndを聴いたら、是非、聴きたくなりました。
彼らのサウンドを一言で紹介すると、「哀愁を帯びたメロディアスなハードポップ」と言えます。
それが、あなた、これが半端なもんじゃない、ということです。
泣きのギターとキーボードが繰り出すサウンドは、フックにに満ち、さらにキャッチーで、メロディ・マニアだったら泣いて喜ぶような内容です。
1曲目の"Shooting Straight From The Heart"はメロディアスなフックに満ち溢れたパワー・バラードのナンバーです。
ヴォーカルがちょっと暑いですが、メロディアスなかなりいかしたナンバーです。
2曲目の"Not Made Of Glass"はキーボード主体の産業ロック風のメロディアスなナンバーで、これも哀愁度は抜群です。
3曲目の"Guilty"もキーボード、ギターの音が哀愁に満ちている、メロディアスなバラード・ナンバーです。
ギターのトーンは素晴らしいの一言に尽きます。
また、このギターと絡む切なそうなサックスは、もう言うことがありません。
4曲目の"Flesh And Blood"は明るい感じのハードポップ・ナンバーです。
バックのプレイもかなりいかしてます。
5曲目の"Frozen Rain"でも哀愁を帯びたギターのトーンとキーボード・プレイが素晴らしく、メロディアスでポップな産業ロックしたナンバーです。
6曲目の"Heaven Tonight"もフックに満ちたメロディアスなハードポップのナンバーで、とにかく、バックのギターとキーボードのプレイは素晴らしいです。
7曲目の"Fire And Ice"での、出だしのキーボードとギターの絡みは素晴らしいです。
曲全体も聴き易いメロディアスでポップなナンバーです。
ラストの8曲目"Never Too Late"は曲調が幾分ハードな感じのナンバーですが、メロディアスでポップな曲です。
ヴォーカルの声質がちょっと暑い感じがしますが、哀愁を帯びたギターとメロディには降参です。
メロディ・マニアは絶対に聴くべし!!
といっても、これってレア盤なんでしょうか?
ネットでもヒットしないし、海外のネットショップのカタログでも見たことがありません。
これは、掘り出し物でした。
2008-09-09
Stuff / Live At Montreux 1976 (2008)

同年"Stuff"でレコード・デビューしますが、このライヴは、レコード・デビュー直前のライヴだそうです。
1stに収められているのは1曲目の"Foots"のみ、また、"How Long Will It Last"はCornell Dupreeの1974年のソロ・アルバム"Teasin'"に収められていたナンバーです。
そのほかは、Stevie Wonder、Earth Wind & Fire、Traffic、Billy Preston、The Isley Brothersなどのカヴァーが収められております。
でも、どのナンバーも一聴してStuffとわかるナンバーで、このStuffというバンドは、本当に自分たちのイメージを完全に作り上げたバンドだった、ということを認識せざるを得ない稀有なバンドだったんだなあと感心してしまいます。
私が思うところ、Cornell DupreeのギターとRichard Teeのピアノ、これがStuffのStuffたる所以を作り上げているんだと思っております。
もちろん、Steve Gaddのドラムスや、Eric Galeのギター、Gordon Edwardsのベースもなければ成立しないとは思いますが。
とにかく、このライヴを聴いていると、Cornell DupreeとRichard Teeが特に目立っていると、感じるのは私だけでしょうか。
また、ギターに関しては、Eric Galeのプレイも最高で、Cornellとのギターの掛け合いもとても魅力的です。
こんな音源があったことが奇跡だと思いますね。
はっきり言って、Stuffのほかのライヴ・アルバムに比べても、これ以上のものはないと思いますね。
これからデビューしようとした時期で、それこそ力いっぱいのプレイを聴かせてくれています。
このライヴでは、もう一人のドラマーChris Woodはおりませんが、もう1曲目の"Foots"から最高のプレイを聴かせてくれております。
このアルバムには全14曲が収められております。
1 Foots
2 Signed, Sealed, Delivered I'm Yours
3 The Gadd Solo
4 Stuff's Stuff
5 That's The Way Of The World
6 Feelin' Alright
7 Lift Every Voice And Sing
8 Oh Happy Day
9 Ode To Stuff
10 How Long Will It Last
11 It's Your Thing
12 You Are So Beautiful
13 Boogie On Reggae Woman
14 Do It Again
1曲目は、記念すべき彼らの1stアルバムに収められていたナンバーです。
Gordon Edwardsのベースから入るナンバーで、ライヴ向きのとてもファンキーなナンバーに仕上がっております。
また、Cornell DupreeとEric Galesによるギターの掛け合いは圧巻です。
2曲目は軽快でポップなナンバーで、思わず手拍子を取りたくなるナンバーです。
3曲目はもちろんSteve Gaddのドラム・ソロです。
4曲目はタイトルどおり、この音がStuffだ!といっている、とてもStuffらしいナンバーです。
途中のRichard Teeのピアノ・ソロは圧巻です。
もう、このピアノを生で聴けないということは、非常に残念です。
5曲目はもちろんEarth Wind & Fireのカヴァーですが、出だしのメロディいを弾いているRichard Teeのピアノといい、Cornell DupreeとEric Galeのギターといい、もうこれは完全にStuffです。
6曲目はTrafficのカヴァーですが、これも完全に自分たちのものにしております。
7曲目のRichard Teeのピアノには泣けてしまいそうです。
8曲目も有名なスタンダード・ナンバーですが、サウンドは完全にStuffです。
9曲目もタイトルどおりCornell DupreeのギターとRichard Teeのピアノが素晴らしい、これぞStuffといったナンバーとなっております。
10曲目ではGordon EdwardsとEric Galeが頑張っております。
11曲目はThe Isley Brothersのカヴァーです。
12曲目はRichard Teeの美しいピアノのナンバーで、ホント、泣けてきます。
13曲目はStevie Wonderのカヴァーです。
これも完全に自分たちのものにしております。
ラストの14曲目は彼らのオリジナルで、Steve Gaddのカッコ良いドラムスから入るナンバーです。
このアルバムを聴いていたら、映像も見たくなります。
これはDVDも入手しなきゃ!
2008-09-08
Burns Blue / What If... (2003)

Ultravoxと聴いてちょっとビックリですね。
Ultravoxといえば、1977年に"Ulyravox!"でデビューしたニューロマンティックのバンドで、Midge Ureが在籍していた当時が最も活躍していた時期で、Sam Blueはバンド末期の1994年のアルバム"Ingenuity"と1995年のライヴ・アルバム"Future Picture"でバンドに参加しました。
また、これらのアルバムにもVinny Burnsがギターで参加していたことにも、またまた、ビックリですが。
ということで、彼ら二人の繋がりはこの時からなんですね。
そして、1999年のVinny Burnsのソロ・アルバムの"The Journey"ですが、このアルバムでもヴォーカルを担当していたがSam Blueということで、今回のBurns Blueとしてのプロジェクト・アルバム"What If..."は、サウンド的にも"The Journey"の延長線上にアルバムで、"The Journey"はVinny Burnsのソロ名義で出されたアルバムというより、Burns Blueのプロジェクトの第1弾アルバムと言っても良いと思いますね。
Vinny Burnsのギタリストとしての能力はTENにおいて証明済みですが、このプロジェクトにおいてもあの厚みのあるギターのトーンは健在です。
また、Sam Blueのヴォーカルも前作"The Journey"や1995年にGTS名義で出した"Tracks From The Dustshelf"というアルバム(これがまたメロディアスな産業ロックした名盤でした)でも、その上手さは実証済です。
そんな二人のほかに、Bob Skeat – bass guitar 、Pete Jupp – drums 、Tom Kelly - saxophone というメンバーがこのBurns Blueに名を連ねております。
アルバムは、"Cool Me Down"というナンバーから始まります。
これが素晴らしく良く出来たメロハーのナンバーで、出だしのVinnyのギター・ソロ、そしてSam Blueのヴォーカルととてもいかしてます。
あの厚みのあるVinnyのギターはもう最高です。
3曲目の"Deadly Sin"はハードな中にもポップさがあるナンバーで、シングル・カット向きのナンバーとなっております。
4曲目の"Don't Wanna Know"の出だしのギターのリフとそれに乗るサックスが素晴らしいミディアム・テンポのポップなナンバーで、これもかなり良く出来たナンバーです。
5曲目の"Love's Game"はメロディアスなバラード・ナンバーで、聴きものです。
6曲目の"I'm Gonna Win"は厚みのあるギターにキーボードと、これぞメロハーといった最高にいかしたナンバーです。
このナンバーはお薦めです。
7曲目の"Crazy"もポップな仕上がりを見せているナンバーです。
9曲目の"Tomorrow Never Comes"はこれまたミディアム・テンポのメロディアスなナンバーです。
10曲目の"To One Side"もポップでキャッチーなナンバーです。
11曲目の"Hunt Out To Dry"はVinnyのリフがカッコ良いロックンロール・ナンバーです。
ラストの12曲目"When Are You Now"はVinnyのギターのほか、ドラムス、ベース、キーボードどれをとってもとてもいかした音のナンバーで、演奏力の高さを良く顕しているナンバーです。
メロハー・ファンは納得の1枚です。
2008-09-07
Livesay / Livesay (1996)

1枚、1,000円前後といつも買う値段から見るとちょっと高めですが、珍しいアルバムが結構あり、17枚ほど買ってきました。
ちょっとばかり痛い出費ですが、あまり見かけないものがあったり、おそらく他の中古ショップより少しは価格が安かろうということと、今、ここで買わなければ後で見つけられそうにないものばかりでしたので仕方がないです。
Amazonのカタログを見ても掲載されていないものが多かったですが、掲載されていたアルバムは、とても1,000円前後じゃ買えないものでしたので、結果的には良かったかも。
で、本日紹介するLivesayですが、1996年に発表されたアルバムで、これが1stアルバムのようです。
今でも現役のバンドみたいで、Youtubeでも紹介されております。
バンド名はギタリストのGregg Livesayからとった名前で、Greggのほか、Pete White (Vo)、Keith Michaels (Ds)、Tony Stahl (Keys)、Pete Ronda (B)の5人組です。
中身はとても良く出来たメロディアスハードで、特にGregg Livesayのギター・プレイは惚れぼれします。
サウンドもアメリカのバンドにしては、フックに満ちた欧州っぽさがあり、日本人好みの音となっております。
1曲目の"Leaving"でのGreggのギターのリフとプレイは素晴らしく、また、Pete Whiteのヴォーカルもオーソドックスでとても聴き易いものとなっております。
Greggのギター・テクニックは素晴らしく、YngweiとかTony MacLpineにも全く負けておりません。
2曲目の"Red Room"はとてもカッコ良いギターから始まるナンバーで、サウンドはポップなメロハーです。
3曲目の"Evil Eyes"はキーボードがカッコ良い、これもフックに満ちたメロディアスなハードロック・ナンバーです。
Pete Whiteのヴォーカルがカッコ良いです。
4曲目の"No Way Out"や5曲目の"Stop Believing"もポップなメロハーです。
6曲目の"Earth Shake"はご機嫌なハード・ロックンロール・ナンバーです。
7曲目の"Heart Break"はGreggのギター・プレイが最高のメロディアス・ハードロックのナンバーです。
このナンバーもフックに満ちてます。
8曲目の"Under The Table"はGreggの速弾きのギター・テクを堪能できるナンバーです。
ラストの9曲目"One Last Thought"は短いながらもGreggのギターを大々的にフィーチャーしたインスト・ナンバーです。
Greggのギター・テクは最高です。
このアルバムは自主制作したものですが、1996年当時は、こういった自主制作ものでも、結構日本で発売されていたと思いますが、何故か漏れたのでしょうね。
メロハー・ファン、必聴のアルバムだと思いますね。
2008-09-06
Neverland / Neverland (1991)

このNeverlandは1990年に結成されたアメリカのバンドです。
すでにこの手のメロディアス・ロックに目を向けないアメリカのマーケットにおいて、発表が1991年というのにもかかわらず、良くもこのサウンドで勝負して出てきたと思います。
マイナーなバンドですが、このアルバムはメロハー・ファン必聴のアルバムだと思います。
もう1曲目の"Running On"を聴いただけで納得すると思いますね。
私もこの1曲目を聴いて、彼らの虜となりました。
アルバム全体を通して聴いてもかなり、いやそれ以上、素晴らしく良く出来たメロディアス・ロックのアルバムだと断言できます。
1曲目の"Running On"はこれぞメロハーといった、フックに満ち溢れた、とてもメロディアスなナンバーなんです。
ギター・ソロは涙モノです。
私の好きなナンバーのベスト・テンに入るナンバーです。(もちろん1位は、BOSTONの"A Man I'll Never Be"ですが)
2曲目の"Cry All Night"はカッコ良いギターのリフから始まるメロディアスなハードロックのナンバーです。
曲もポップですし、とても良く出来たナンバーです。
3曲目の"Take Me Higher"はメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
全てのナンバーはバンド・メンバーにより書かれておりますが、ソング・ライターとしてもかなりなものだと思いますね。
4曲目の"Drinking Again"はバックの音が結構良いナンバーです。
5曲目の"10,000 Years"はタイトル・ナンバーから想像出来るとおりメロディアスなバラード・ナンバーで、こんなナンバーからも、彼らのソング・ライティングは素晴らしいものがあります。
6曲目の"Lean On Me"はギター・オリエンティドのナンバーですが、曲の感じはソフトです。
7曲目の"Mama Said"は、これまたフックに満ちたミディアム・スロウの力強いバラード・ナンバーです。
申し分のない出来です。
8曲目の"My Opinion"はアメリカン・ロックした大らかさを感じさせるロック・ナンバーです。
9曲目の"Time To Let Go"もアコースティカルなアメリカン・ロック・スタイルのナンバーです。
10曲目の"Talking To You"はバックのハーモニカやサウンド・スタイルがモロにアメリカン・ロックしたナンバーです。
バックの演奏は素晴らしいです。
ラストの11曲目"For The Love"はカッコ良いという言葉がピッタリの音にキレがあるハードロックのナンバーです。
これが1stと思えないくらいしっかりとしたサウンドを聴かせてくれています。
2008-09-05
Glad / Who Do You Love ? (1987)

かなり良く出来たハードポップ系のAORということで、この"TODAY'S ONE"で取り上げることにしましたが、どういうバンドか判らずネットで検索したところ"Wikipedia"でこのバンドを紹介しておりました。
見ると、先ずCCM (Christian Contemporary Music)のバンドで、活動歴もかなり長く、1978年に1stアルバムを発表後、2005年に22枚目のアルバムを出し、現在も活動中という息の長いバンドであることが判りました。
これだけ長い活動して、この内容だったら、Cruisin' Musicでも紹介しているだろうと思って、Cruisin' Musicのサイトを覗くとやっぱりありました。
もちろん、本日紹介する"Who Do You Love ?"もカタログに載っておりましたが、Cruisin' Musicでのバンドに関するレビューを見ると、「バンド物のCCMでは SWEET COMFORT BANDやNORTHBOUNDと並び称される、超スグレモノ。
78年の1st『GLAD』及び80年の『BEYOND A STAR』を除いて、それ以降の作品は全てCD化されている。 82年の『CAPTURED IN TIME』、83年の『NO LESS THAN ALL』などは、バンド・アンサンブルを強調し、得意のコーラス・ワークを駆使したNICE AOR。作品によってはCCM界のスティーリー・ダンとさえ呼んでいいだろう。」とあり、読んでなるほどと実感しました。
私はこの作品以外のアルバムを聴いておりませんが、前出のバンドと並び称される、超スグレモノということは充分納得できます。
また、バックの演奏のレベルの高さ(特にギターが気に入ってますが)や音作りは、いわゆるSteely Danのプロっぽさに通じる部分もあると思います。
バンドは、Ed Nalle (Vo)、Don Nalle (Vo, B)、Chris Davis (G)、Tom Beard (Keys)、John Gates (Ds)の5人のメンバーで構成されており、オリジナル曲は、Ed NalleとTom Beardの共作で、外部のライターとしてPete Carlsonの名前も見ることができます。
このアルバムは次の10曲が収録されております。
1 Who Do You Love ?
2 Dare To Love
3 All The World Should Know
4 It Doesn't Matter
5 20th Century Man
6 Don't Say
7 Holy Fire
8 Questions
9 New Creation
10 Who Do You Love ? (Reprise)
1曲目はポップでファンキーなナンバーです。
バックの演奏はとてもカッコ良いですし、Ed Nalleのヴォーカルもかなり上手いですし、AORを歌うのにピッタリの声をしております。
また、この1曲目からChris Davisのギターはとてもカッコ良いです。
2曲目なんか聴くと、Cruisin' MusicでSWEET COMFORT BANDやNORTHBOUNDといったバンドの名前が出てくるのが、何故かわかります。
このナンバーは、結構産業ロックしたナンバーで、かなり好みです。
3曲はメロディアスなバラード・ナンバーで、Kathy Triccoliという女性とのデュエット・ナンバーとなっております。
4曲目はこのアルバムの一押しで、もう完全にAORしたミディアム・テンポのメロディアスなナンバーです。
5曲目はテンポのあるハードポップのナンバーです。
こういったテンポのあるナンバーは、前出のバンドのほか、WHAT IFにも通じるものがあると思いますね。
特にギターは、かなり弾いていて、Steve Lukather的でもあります。
6曲目なんかもキーボードや曲の感じからWHAT IFとかTHE FRONT辺りを連想させてくれます。
7曲目もタイトルから連想されるとおり、メロディアスなバラード・ナンバーで、バックのキーボードの音はかなりそそります。
これも完全にAORしたナンバーで、4曲目と同じくらい出来の良いナンバーです。
8曲目もバックのピアノがとても素晴らしいメロディアスなナンバーで、4曲目や7曲目に優るとも劣らないAORナンバーです。
9曲目の前奏はかなりそそりますが、本編に入るとメロディアス度がイマイチという感じも受けますが、全体的には産業ロックしたナンバーで、ここでもバックのギターはとてもカッコ良いです。
10曲目は1曲目のRepriseということで短いナンバーです。
産業ロック・ファンにもお薦めです。
2008-09-04
Lita Ford / Dancin' On The Edge (1984)

女性だけのハードロック・バンドとしてThe Runawaysの果たした役割は大きいと思いますね。
Cherie Currieの下着ファッションがあまりにも鮮烈で、彼女たちの音楽性が云々されることはあまりないですが、確かなテクニックに裏打ちされていたということを先ず理解しなければならないと思います。
特にこのLita Fordの役割は大きく、彼女たちのサウンドの要となっていると思います。
確かなギタープレイは素晴らしく、VIXENのJan Kuehnenmundに優るとも劣りません。
もちろん、私はJan Kuehnenmundの方が大好きですが。
この"Dancin' On The Edge"は1984年に発表された彼女のソロ第2弾アルバムです。
アルバムとしては、1988年に発表された3rdアルバム"Lita"が全米29位にランクされプラチナ・ディスクを獲得しておりますが、この"Dancin' On The Edge"の出来もとても素晴らしいものとなっております。
第一印象は、とにかく、聴き易いメロハーということでした。
1曲目の"Gotta Let Go"は前奏のLitaのギターのリフがカッコ良いロック・ナンバーです。
とてもポップなナンバーです。
2曲目の"Dancin' On The Edge"は軽快なロックンロールしたナンバーで、とてもご機嫌です。
3曲目の"Dressed To Kill"はこのアルバムの先行シングルとして発表されたナンバーですが、ヒットはしませんでした。
ハードなサウンドにのるLitaのギターがカッコ良いですが。
4曲目の"Hit 'N' Run"は再びポップなロック・ナンバーといった感じです。
5曲目の"Lady Killer"はこれぞハードポップといったとてもカッコ良いナンバーです。
曲も良く出来ておりますし、Litaのギターを中心にバックの音も素晴らしいです。
6曲目の"Still Waitin'"もフックがあるメロディアスなハードロック・ナンバーです。
5曲目とかこの6曲目なんかをシングル・カットした方が良いと思いますが。
7曲目の"Fire In My Heart"もハードなポップン・ロールした聴き易いナンバーです。
Litaのギター・プレイがカッコ良いです。
8曲目の"Don't Let Me Down Tonight"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーで、お薦めです。
ギターもカッコ良いけどこのナンバーでは、Litaのヴォーカルもいかしてます。
ラストの9曲目"Run With The $"はとても軽快なロック・ナンバーです。
このアルバムは、市内のGEOで130円で購入したものですが、廃盤となっているらしく、結構レアのようです。
2008-09-03
Sabu / Sabu (2008)

先ず感じたことは、ジャケットに写るPaul Sabuの顔がくどすぎる、ということですね。
で、このアルバムには全11曲が収められておりますが、1から6までが1980年に出されたミニ・アルバムから、7から11までが1979年に出されたミニ・アルバムからとなっております。
1980年出されたミニ・アルバムと1979年に出されたミニ・アルバムの内容は全く違います。
1980年のミニ・アルバムはメロディアスなハードロックですが、1979年のミニ・アルバムはもう完全なディスコ・ミュージック・スタイルのハードポップとなっております。
Paul Sabuといえば、1985年に"Heartbreak"というメロディアス・ハードロックの名盤を出しており、その筋からはそこそこの支持を得ているアーティストです。
今回のアルバムは、そのメロハーな部分とディスコ・ミュージックの二つのサウンド・スタイルを聴くことができますが、私はどちらの内容も結構好きですね。
それぞれのアルバムでのミュージシャンはともに同じメンバーで、良くこれだけ違った音が出せると思いますね。
1曲目の"Rock Me Slowly"はPaul Sabuのギターと、Steffen Presleyのキーボードがカッコ良い産業ロック風のメロディアスなナンバーです。
2曲目の"Wet And Wild"はバックの音に厚みがあるメロハーは、かなり良く出来ております。
3曲目の"Turn Back"はキーボードに厚みのあるギターの音がとてもいかした産業ロックのナンバーです。
途中のPaul Sabuのギター・ソロは圧巻です。
4曲目の"Shakin' Loose"もキーボードとギターが主体の産業ロックです。
5曲目の"Streetheart"は、これまたPaul Sabuのギターのトーンがカッコ良いメロハーです。
6曲目の"For Lovers Only"はDan Holmesのドラミングが迫力あります。
ハードなロックンロール・ナンバーです。
7曲目以降が1979年のミニ・アルバムからですが、これら5曲は、ホント、殆どディスコ・ミュージックです。
6曲目までと雰囲気がガラリと変わります。
1979年頃といえば、映画"Saturday Night Fever"のサントラでThe Bee Geesが持て囃された後で、空前のディスコ・ブームで、AORも含むいろいろなジャンルでディスコ・ミュージックが取り入れられて時期で、猫も杓子も「ディスコ、ディスコ」といった時代でした。
このミニ・アルバムはそういった時代に作らて受けを狙ったということでしょうか。
でも、結構良い曲が収められており、7曲目の"Rockin' Rollin'"はとてもカッコ良いディスコ・ロック(?)のナンバーです。
8曲目の"We're Gonna Rock"はモロ、ディスコした前奏が長いナンバーですが、ここまで行けばちょっとやり過ぎといった感じも。
9曲目の"You're Mine Forever"はとてもメロディアスなディスコティークしたバラード・ナンバーで、かなりいかしてます。
好きですね、こういうの。
10曲目の"Loose Lucy Is On The Loose"も、ディスコしたポップ・ロックといった感じのナンバーです。
ラストの11曲目"I Wanna Feel It In My Heart"はスタイルはディスコですが、ちゃんとロックしたナンバーです。
これら7曲目以降のナンバーって、聴いていると結構いけると思いますよ。
1から6までは、普通のメロハー、産業ロックですが、7曲目以降が収録されていることに、このアルバムの価値があるのかも。
2008-09-02
Russell Hitchcock / Russell Hitchcock (1988)

そのRussell Hitchcockが1988年に発表した唯一(だと思いましたが?)のソロ・アルバムが本日紹介する今日の1枚です。
このアルバムは、1年くらい前に市内の中古ショップで500円くらいで手に入れたものですが、今では貴重盤らしく、Amazonマーケットプレイスで輸入盤の中古がそれの10倍くらいしているようです。
このアルバムも購入してから未聴の1枚でしたが、こうやって聴いていると、やっぱり、殆どAIR SUPPLYしているのが判ります。
そういう意味で、AIR SUPPLYの個性がRussell Hitchcockだったということが言えますね。
アルバムには、次の10曲が収められております。
1 Someone Who Believes In You
2 The Sun Ain't Gonna Shine Anymore
3 What Becomes Of The Brokenhearted ?
4 I Come Alive
5 The River Cried
6 Dreams Of The Lonely
7 Best Intentions
8 I Can't Believe My Eyes
9 Where Did The Feeling Go ?
10 Make It Feel Like Home Again
このアルバムは3人のプロデューサーにより作られており、1、2、3、4の4曲は、Curb Recordsのお抱えプロデューサーでポップス界の音の魔術師ともいえるMichael Lloydが、5、7、8、10の4曲は産業ロック、ハードポップ系のアルバムを多く手がけているKeith Olssenが、残る6、9の2曲は元MAXUSのキーボーディストRobbie Buchannanが担当しております。
また、ソングライター陣も強力で、1はGerry Goffin & Carole King、4はAlbert Hammond & Randy Kerber、5と10はBilly Steinberg & Tom Kelly、9はNorman Saleetなどが曲を書いております。
冒頭ににも書いたとおり殆どAIR SUPPLYしたサウンドで安心して聴けます。
1曲目はとてもメロディアスなナンバーで、あのRussellのハイトーンしたヴォーカルがピッタリのミディアム・スロウのバラード・ナンバーに仕上がっております。
2曲はThe Walker Brothersが大ヒットさせたナンバーのカヴァーですが、AORとしてはとても良く出来ていると思いますが、この曲はやはりオリジナルの方が良いですね。
3曲目は1966年にJimmy Ruffinがヒットさせたナンバーです。
4曲目の曲の感じは、やはりAlbert Hammondが歌いそうなナンバーです。
5曲目はKeith Olssenがプロデュースしたナンバーらしく、音にキレがあり、4曲目までとは違った雰囲気ですね。
ギターのDann Huffのプレイが良いですね。
また、Tommy Funderburkがバッキング・ヴォーカルを担当してます。
6曲目はRobbie Buchananがプロデュースしておりますが、これまた、他のプロデューサーと違うアプローチで、どちらかというとDavid Foster風だと思いますね。
7、8曲目と再びKeith Olssenのプロデュースです。
Keith Olssenがプロデュースしているナンバーでは、Dann Huffの存在が大きいようで、彼のギター・ソロがふんだんに収められております。
8曲目の雰囲気はDavid Foster風でBill Cuomoのピアノがとても美しいメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっております。
9曲目はRobbie Buchannanのプロデュースですが、もうこれは完全にDavid Fosterした、メロディ最高のバラード・ナンバーです。
ラストの10曲目もメロディアスなナンバーですが、このナンバーでのDann Huffのギター・ソロは圧巻です。
結構気に入りました。
2008-09-01
Windjammer / Windjammer II (1984)

WindjammerがMCA Recordsから出した2ndアルバム"Windjammer II"です。
今回のCD化は"Passage"のアルバムを出したFiness Recordsからです。
ということで、音源が気になりましたが、やはりこのアルバムもアナログ落としのようです。
"Passage"ほどチリチリ音は入っておりませんが。
実を言うとこのWindjammerのサウンドを聴くのは今回が初めてです。
一言でいうと、メロディアスでメロウな極上のブラコンです。
そうですね、Champaignが最も似ているかな?
もう1曲目からメロメロになりそうです。
当時、このアルバムを聴いていたら、Champaignを聴いていたようにもうヘヴィ・ローテーしていたことは間違いないですね。
HMVのレビューでは、「グループを率いるのはボーカルからギター / ヴォコーダー / シンセサイザーを多彩にこなし、さらにはプロデュースも兼ねるKevin McLin。昨今のモダン・ソウルの盛り上がりとともにメロウ?フュージョン・サウンドからAORの再評価とともにシーンの需要も増し、グループ名にもなった”帆船”のイメージをそのままに心地よいグルーヴにソフトなヴォーカルはファンク?ミディアム?メロウと遜色なしに高水準なサウンドを体現した稀代の実力派バンド。何を置いても今現在のクラブ・シーンでも高い人気を誇るまさに”クラシック”として当グループの代名詞となっている「Tossing and turning」がハイライト!心地よいグルーヴに陶酔するメロウネス、微かに煙るダビーなエフェクト、キャッチーかつ哀愁溢れるこの上なく洗練された美しいサウンド・プロダクションはブラコン/AORフリークへ直球極上サマー・メロウ・フュージョンの名作として、秀逸揃いの本作でもズバ抜けた存在感で魅了する。またスロウ?バラッドもグループ・カラーに裏打ちされた”心地よさ”と込み上げる”甘酸っぱさ”を見事に感じさせる「live Without Yuor Love」を筆頭に高水準。ファーストからの再録となる「Stay Part II」, 「I'll Always Love You」も重要なアクセントとして当アルバムの完成度を高めている。センス溢れるコンポージングとサウンド・プロダクション。ファンク?ブラコン・ファンのみならずメロウ・フュージョン?AORファンも注目の一枚です。」とあり、もうこれ以上の説明はいらないと思います。
メロディ良し、ヴォーカル良し、バックのサウンド良しの3拍子も4拍子も揃った最高にいかしたナンバーばかりです。
1曲目の"Live Without Your Love"はミディアム・スロウのムーディーでメロディアスなバラード・ナンバーで、もうこの1曲を聴いただけでメロメロになりそうです。
2曲目の"Tossing And Turning"はミディアム・ハイのメロディアスな極上なディスコティーク・ナンバーです。
4曲目の"Am I Right"はWindjammerがファンク・バンドであるということを証明している軽めのファンク・ナンバーですが、これがとってもオシャレなんですね。
5曲目の"Call Me Up"はCity Boyの"5-7-0-5"と同じく電話のプッシュ音の効果音から入るナンバーですが、中身は、カッコいいファンク・ミュージックとなっております。
8曲目の"Stay, Part II"もとてもメロディアスなナンバーで、ファルセット・ヴォイスがとても魅力的なナンバーです。
9曲目の"I'll Always Love You"も極上のバラード・ナンバーで言うこと無しですね。
それにしても、このWindjammerというバンドの繰り出すサウンドは素晴らしいの一言に尽きます。
ブラコン・ファンだけじゃなく、AORファンにも受けるサウンドであることは間違いないです。
気になる方はHMVへ。