2008-12-31
Trillion / Trillion (1978)

今年のベスト・ワンは、Journeyの"Revelation"で決まりです。
それにしても新ヴォーカリストのArnel Pinedaは凄かったですね。
じゃあ、ベスト・トゥーでもと思ったら、これもDavid Robertsの"Better Late Than Never"で、これも紹介済みですし、他にArch Enemyの"Tyrants Of The Rising Sun"がありましたが、今日はメロディック・デス・メタルを聴くという感じではありません。
今年購入したアルバムは約1,000枚(データベース上では、954枚ですが整理していないアルバムもありますので)でしたが、2008年にリリースされた(リ・イッシューを除く)アルバムについては、46枚しか購入していないんですね。
以前このブログでも取り上げましたが、CDの整理はオランダのMusic Collectorというソフトを使っておりますが、これがとても便利なデータ・ベースソフトでこういったことも調べられます。
データベースを見ると1995年にリリースされたアルバムの357枚が最も多いですね。
それに比べると2008年は46枚ですからかなり少ないですね。
1995年をピークにだんだんと少なくなってきております。
データベースで整理したアルバムのトータルは7851枚となっており、70年代のアルバムが1,074枚、80年代が1,717枚、90年代が3,224枚と、レコードからCDに移り変わった80年代、90年代のアルバムが多いということも頷けます。
で、今日は、70年代後半に発表されたTrillionの1stアルバム"Trillion"を紹介したいと思います。
Trillionについては、このブログで、2ndの"Clear Approach"がリ・イッシューされると書きましたが、いよいよ2009年の1月にRock Candy Recordsからリ・イッシューされるようです。
リ・イッシューの紹介記事を書いた時に、i-Tenの"Taking A Cold Look"もリ・イッシューされると書きましたが、Rock Candy Recordsのサイトを見るといつのまにか記事が消えておりましたので、こちらの方はどうなるのか判りません。
また、Trillionについては、2ndの"Clear Approach"を私のHPで紹介しております。
その時にも書いたとおり、今、1stを聴きながらこのブログを書いておりますが、やはり"Clear Approach"の方が好きですね。
この1stもプログレハードした内容で悪くはないのですが、楽曲は"Clear Approach"の方が粒が揃っておりますし、Thom Griffinのヴォーカルの方が素敵かな、とも思います。
ジャケットも2ndの方がずっとカッコ良いですし。
1stは2ndよりかなりハードな内容だと思います。
また、ヴォーカルは後にLeRouxやTOTOに参加するFergie Fredriksenで、さすが素晴らしいハイトーン・ヴォーカルを聴かせてくれております。
1曲目の"Hold Out"はポップさを感じさせるプログレハードのナンバーです。
Frank Barbalaceのギターがかなりカッコ良いです。
2曲目の"Big Boy"はそのFrankの素晴らしいギター・ソロから入るナンバーですが、メロディがイマイチといったところか。
3曲目の"Give Me Your Money, Honey"はとてもポップに仕上がったナンバーです。
4曲目の"Never Had It So Good"はメロディアスなナンバーで、Fergie Fredriksenのヴォーカルも良いですが、Frank Barbalaceのギター・プレイが最高にいかしたナンバーです。
5曲目の"May As Will Go"はFergie Fredriksenのハイトーンがとても素晴らしいプログレハードしたナンバーです。
6曲目の"Fancy Action"はヴォーカルもバックのプレイもさすがと感じますが、曲の出来はイマイチかな?
7曲目の"Hand It To The Wind"は曲の出来も良く、とてもポップな仕上がりになっていると思います。
このナンバーはお薦めですね。
8曲目の"Bright Night Lights"もバックのプレイはさすがですが、アレンジが?かな?
ラストの9曲目"Child Upon The Earth"はメロディアスなバラード・ナンバーで、このアルバムの中で最も良く出来たナンバーだと思いますね。
やはり、2ndに比べると曲自体の出来もそうですが、ちょっとばかりキャッチーさが足りないというか、アレンジのしすぎとでも言うか、そんな感じを受けるのは私だけでしょうか。
Amazonで中古が5,000円ですか。
うーん、考えちゃいますねー。
ということで、今年は226枚のアルバムを紹介しました。
来年もメロディアスなアルバムをガンガン紹介したいと思います。
このブログに立ち寄っていただいた皆様お世話になりありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
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2008-12-30
Pure Prairie League / Can't Hold Back (1979)

かなりの枚数のアルバムを出しておりますが、"Firin' Up"とこの"Can't Hold Back"の2枚以外のアルバムはモロそれ風でフィドルなんかが入っていて、私もそれほど気に入っているわけではありません。
しかし、これら2枚のアルバムは、"Can't Hold Back"が79年、"Firin' Up"が80年の発表ということで、AORが華々しき頃の発表ということで、とてもAOR的な雰囲気がいっぱいの素晴らしい出来となっております。
バンドの顔のVince Gillの透き通ったようなヴォーカルが最高ですし、これら2枚でサックスを吹いているDavid Sanbornがこれまたかなり良いんですね。
出来としては以前に紹介した"Firin' Up"の方が良いですが、この"Can't Hold Back"もとても棄て難いアルバムです。
タイトル・ナンバーの1曲目"Can't Hold Back"がこのアルバムの一番のお薦めです。
ウエスト・コーストの香りがプンプンする、フックに満ちたメロディアスなナンバーで、もうイチコロです。
Vince Gillのヴォーカルとギター、さらにDavid Sanbornのサックスが最高にいかしたナンバーです。
2曲目の"I Can't Believe"はアコースティカルでメロディアスなバラード風のナンバーです。
全く泥臭くなく、伸びのあるVince Gillのヴォーカルはもう最高です。
キャッチーなメロディを持ったとてもいかしたナンバーです。
3曲目の"Rude Rude Awakening"はファンキーでとても洒落たポップロックのナンバーです。
メロディもかなり良いですが、バックのプレイ、特にギターの音は最高です。
4曲目の"White Line"はアコースティック・ギターとピアノの音が美しいナンバーです。
若干カントリーフレイヴァーのナンバーですが、出来はとても良いですね。
初期Eagles風のナンバーです。
5曲目の"Misery Train"はVince Gillのペンによるナンバーで、このナンバーも若干カントリー風です。
それにしてもVince Gillのヴォーカルは素晴らしいですね。
6曲目の"Restless Woman"はハーモニーが美しいメロディアスなAORナンバーといったところでしょうか。
出来もかなり良いと思います。
7曲目の"I'm Goin' Away"も初期Eaglesを彷彿させるナンバーで、Vince Gillのヴォーカルもバックのプレイも最高です。
8曲目の"Jerene"は1分弱のギター・アンサンブルのインスト・ナンバーです。
9曲目の"Livin' It Alone"はバンド・メンバーのPatrick Bolenのペンによるナンバーで、ヴォーカルもPatrickだと思います。
Vince Gillとはまた違った趣があって良いですね。歌もうまいですし。
曲も良く出来たAORナンバーだと思います。
10曲目の"Fool Fool"はメロディアスでほのぼのとした感じのナンバーです。
ラストの11曲目"Goodbye So Long"はThe Doobie Brothersっぽいとても洒落たAORのナンバーです。
かなりいけます。
Pure Prairie Leagueはこの日本では認知度はイマイチですが、この"Can't Hold Back"と"Firin' Up"はAOR度の高いアルバムですので是非聴いて欲しいと思いますね。
アマゾンを覗くと、"Can't Hold Back"が384円、"Firin' Up"が598円の値段で売ってますが、AORファンであれば、これは絶対買い!!でしょう。
2008-12-29
John Valenti / I Won't Change (1981)

John Valentiと言えば、1976年に発表された"Anything You Want"が隠れた名盤ということでAOR本にも良く紹介され、長らくアナログ・レコードもレア化しておりましたが、2006年に紙ジャケで初CD化され、かなりの反響を呼んだようです。
私もこのCD化で初めて音源に触れ、代名詞ともなっているブルー・アイド・ソウルしたサウンドを楽しみましたが、私の個人的な意見を言わせていただくと、AORのアルバムとしては、本日紹介する"I Won't Change"の方がよほど出来が良いと思いますね。
はっきり言わせていただくと、とかく、AOR本なんかで、レアなアルバムを紹介しておりますが、今までこういったレアな音源がCD化された時に思うのが、期待したほどの無い内容のアルバムがままあるということです。
例えば、Jakob Magnussonの"Jack Magnet"とかJaye P. Morganの"Jaye P. Morgan"とかのアルバムにはあまり魅力を感じませんでしたね。
同じように、このJohn Valentiの"Anything You Want"も期待外れの感がありました。
70年代後半から80年代前半のAORの隆盛期には、それこそ多くのアーティストが雨後の筍のように出ては消えしておりました。
中には、以前にこのブログでも紹介した"Gregg Suttonの"Soft As A Side Walk"などのマイナーなアーティストながら私の記憶に残るアルバムもかなりの数ありました。
ただ、金澤 寿和氏や中田 利樹氏の著したAOR本に掲載されているレア物の中には両氏の自己満足的な部分があることも否めないと思いますね。
まあ、内容の善し悪しについては個人の感想に依るところが多いので仕方がないですし、これは、もちろん私にも通ずることですが。
まあ、両氏とも「AORについては人それぞれのとらえ方ある」と認められていることに私も大賛成です。
で、この"I Won't Change"は1980年に発表の予定が、シングルのみ2枚がリリースされ、アルバムは本国アメリカでお蔵入りとなったらしく、1981年に日本だけでリリースされたといういわくつきのアルバムだったようです(その後、本国で発売されたかどうかは判りませんが)。
アルバムは、アメリカでシングル・カットされた"Who Will It Be"から始まります。
このナンバーの邦題は「女はドラマティック」といったイマイチなタイトルですが、曲の内容は素晴らしく、このアルバムの一押しのナンバーです。
TOTO風のプログレ的な前奏が始まるナンバーで、最高にメロディアスなAORナンバーとなっております。
2曲目の"Did She Mention Me"はこれまたAORした明るい感じのメロディアスなナンバーです。
これまた文句なしのナンバーですね。
3曲目の"I'll Talk You Back"はバックの音がChristopher Crossの"Ride Like The Wind"に似たところもあります。
バックのピアノとギターの音がカッコ良いです。
4曲目の"That's The Way Love Goes"もメロディアスなAORナンバーで、どことなくThe Doobie Brothers風です。
5曲目の"Best For You"はAORのコンピ物にも収められているロマンティックなバラード・ナンバーです。
まあ、もし私がAORのコンピ物に収録するとしたら、この曲ではなく、1曲目ですが。
6曲目の"I Won't Change"での歌い方はモロStevie Wonder風です。
歌い方がStevie Wonder風であるということは、この人を紹介する時の代名詞ともなっておりますね。
7曲目の"Stephanie"もモロThe Doobie Brothers風のサウンドのナンバーです。
8曲目の"Runnin' Scared"は出だしのピアノが心地よいミディアム・テンポのメロディアスなAORナンバーです。
9曲目の"Make It Up To You"は全曲を通して流れるバックのピアノの音がとても素敵なナンバーです。
ラストの10曲目"Fight For Love"はこれまたバックのピアノが素晴らしいポップなナンバーです。
メロディもとても良いですし、お薦めです。
やはり、"Anything You Want"より良く出来たAORアルバムだと思いますね。
2008-12-28
Dwayne Ford / Needless Freaking (1982)

本日紹介するDwayne Fordの"Needless Freaking"もDavid Robertsと並び称される名作でした。
Dwayne FordもDavid Robertsもカナダ出身ですが、AORの大御所David Fosterもそうですし、私の大好きなMarc Jordanなんかもそうですね。
古くは"American Woman"や"No Time"などをヒットさせたThe Guess Whoもカナダ出身のロック・バンドでした。
メンバーのBurton Cummingsもソロ転向後はとてもAORチックなアルバムを出しておりました。
Loverboy、Saga、Triumph、Rushなどカナダ出身のバンドを数え上げたらきりがないですね。
そうそう、あのGino Vannelliもカナダはモントリオールの出身なんですね。
カナダにはフランス系の住民が多いからかどうかは判りませんが、こと音楽に関しては隣国のアメリカと違い、どちらかというと欧州的な湿り気を持ったサウンドのアーティストが多いように感じます。
この"Needless Freaking"の邦題は「ストレンジャー・イン・パラダイス」ですが、アルバムの3曲目に収められているナンバーのタイトルからとったものです。
全曲8曲が収められておりますが、全てがDavid Fosterのプロデュースではなく、6曲目の"There's A Life In Me"と7曲目の"The American Blues"の2曲はDwayne FordとKen Friesenのプロデュースによるもので、これら2曲のバック・ミュージシャンもカナダのミュージシャンを起用しておりますが、David Fosterがプロデュースしたナンバーに比べても全く劣ってはおりません。
1曲目の"Lovin' And Losin' You"はAirplayやTotoに通じるロマンティック・ハードネス路線の最高にいかしたAORナンバーです。
Jeff Porcaro、Mike PorcaroそしてSteve LukatherのTotoの面々が脇を固め素晴らしい出来となっております。
このアルバムを聴いた時に一番最初に好きになったナンバーです。
2曲目の"Am I Ever Gonna Find Your Love"はDavid Fosterの美しいピアノから入るメロディアスなナンバーです。
Steve Lukatherのギターが最高です。
このナンバーの出来も素晴らしいです。
3曲目の"Stranger In Paradise"はメロディアスなミディアム・テンポのバラード調のナンバーです。
バックの女性コーラスが雰囲気があってとても良いです。
また、途中のサックスが良いアクセントとなっております。
4曲目の"The Hurricane"はカナダでシングル・カットされたナンバーだそうです。
このナンバーも1曲目に似たロマンティック・ハードネス路線のナンバーです。
5曲目の"Midnight Ride"もロマンティック・ハードネス路線のナンバーで、David FosterのピアノはAirplayを彷彿させてくれています。
Jeff PorcaroのドラミングとSteve Lukatherのギター・プレイがとてもいかしてます。
6曲目の"There's A Life In Me"はDavid Fosterがプロデュースしたかのようなとても美しいメロディのバラード・ナンバーとなっております。
このナンバーもかなりのお薦めです。
7曲目の"The American Blues"はフォーキーな感じのバラード・ナンバーですが、後半部分ではFosterサウンドが覗えます。
ラストの8曲目"The Best Will Survive"は、バックにMike Baird、Neil Stubenhaus、Steve Lukather、Jay Graydon、David FosterとまさにAirplayを彷彿させるロマンティック・ハードネス路線のナンバーで、最高のAORナンバーに仕上がっております。
David Robertsの"All Dressed Up"と同じくらい良く出来たアルバムだと思いますね。
2008-12-27
Three Dog Night / Super Hits Live (2007)

Three Dog Nightは1968年にバンドを結成し、翌年に1stアルバム"Three Dog Night"を発表し、1976年の"American Pastime"まで、計10枚のスタジオ・アルバムと2枚のライヴ・アルバムを発表しました。
"American Pastime"は商業的にはほとんど成功せず、Danny Huttonの脱退とChuck Negronの麻薬不法所持であえなく解散しました。
その後、1981年に再結成し、1983年には"It's A Jungle"という5年ぶりに5曲入りのスタジオ・アルバムを発表し、現在に至っております(といいながら現在も活動しているのかなあ?)。
私は、1983年の再結成後のアルバムを聴いておらずというかそれ以降の音源も2002年の"Live with the London Symphony Orchestra"のみでした。
まあ、この間にオリジナル・アルバムも出ておりませんので当然と言えば当然ですが。
Three Dog Nightのアルバムも、1stから1974年の8thアルバム"Hard Labor"まではオリジナル・アルバムあるいは2in1で発表されたアルバムで彼らのサウンドを聴くことができますが、9thの"Coming Down Your Way"と10thの"American Pastime"の2枚はCD化されたのかどうかわかりませんが、是非、聴きたいと思っております。
Three Dog Nightの魅力は、他人の曲をあたかも自分たちのオリジナル・ナンバーみたく聴かせるところ(もちろん選曲が良いということはありますが)と3人のリード・ヴォーカリスト(Cory Wells、Danny Hutton、Chuck Negron)にテクニック豊かなプレイヤーをバックに従えていたというところでしょうか。
特に大ヒットナンバーの"One"、"Liar"、"An Old Fashioned Love Song"、"Mama Told Me Not To Come"辺りはまるで自分たちのオリジナル・ナンバーでは?というようにとてもフィットしておりました。
私は特にCory Wellsのヴォーカルが大好きで、最高にいかしたブルー・アイド・シンガーだと思っております。
1stソロの"Touch Me"は最高に良く出来たAORアルバムですので、是非、CD化を願っているのですが、いつ再発されるのやら。
本日紹介する"Super Hits Live"は2000年のライヴ音源を収めたものですが、3人のヴォーカリストのうち、Chuck Negronが欠けております。
また、バックのプレイヤーもFloyd Sneedの代わりにPat Baitzというドラマーですが、サウンドの要のJimmy Greenspoonは健在ですので、結構良くまとまっていると思います。
特に、ヴォーカリストの2人は歌唱に全く衰えを感じず、聴く前の不安を吹き飛ばしてくれております。
収録ナンバーは、
1 Black & White
2 Shambala
3 Liar
4 One
5 Mama Told Me Not To Come
6 Never Been To Spain
7 An Old Fashioned Love Song
8 Easy To Be Hard
9 Celebrate
10 Joy To The World
の全10曲で、どれもヒットしたナンバーばかりです。
Three Dog Nightのベスト・ソングは"One"だと思っておりますので、このライヴ・ヴァージョンでも最高のパフォーマンスを見せてくれております。
リード・ヴォーカルはCory Wellsですが、ソウルフルなヴォーカルは健在です。
"Liar"は先日このブログでもオリジナルのArgentを紹介しておりますが、Three Dog Nightの方がやっぱりしっくり来ますね。
"Mama Told Me Not To Come"はRandy Newmanがオリジナルですが、やっぱりThree Dog Nightのナンバーでしょう。
同じく"An Old Fashioned Love Song"はPaul Williamsがオリジナルですが、これもThree Dog Nightのナンバーの方が有名ですね。
このアルバムは、Three Dog Nightの1971年の大ヒット曲で彼らの代表的なナンバー"Joy To The World"で締めくくられております。
このナンバーは本当にヒットしましたね。
これだけの歌唱力や演奏力があるのですから、今のメンバーでのオリジナル・アルバムを聴いてみたいものです。
2008-12-26
Cobra / First Strike (1983)

ところが、昨晩辺りから雪が降り始め朝起きた時には一気に30?の積雪でビックリといった状況で、これも地球温暖化のせいなんでしょうかね。
で、今日は仕事から帰るなり、家の前車庫の前の雪かきをして、もうクタクタの状態です。
札幌もこれからが雪の本番ということで、殆ど毎日の雪かきのことを考えると憂鬱です。
雪が降らない地域が羨ましく思います。
最近、イギリスの再発専門レーベルRock Candy Recordsから目出度く再発された産業ロック的メロハー・バンドCobraが1983年に発表した唯一のアルバム。
Cobraがメロハー・産業ロック・ファンから注目を浴びた理由は、メンバーに後にSurvivorに加入するJimi Jamisonがメンバーとして在籍していたことが挙げられます。
1曲目の"Blood On Your Money"はメロディアスなハードロック(KISS的?)で、ギターのトーンに当時の趣が感じられるナンバーです。
かなり私の趣味です。
2曲目の"Only You Can Rock Me"はとてもメロディアスな産業ロック的なナンバーで、かなりお薦めです。
サビの部分のメロディはかなり良いです。
3曲目の"Travelin' Man"はミディアム・テンポながらかなりロック・スピリットを感じさせてくれるナンバーです。
4曲目の"I've Been A Fool Before"はメロディアスな産業ロック的バラード・ナンバーで、このアルバムの一押しです。
とにかくメロディがいかしてますし、Jimi Jamisonのヴォーカルが最高です。
5曲目の"First Strike"は元気いっぱいのロック・ナンバーです。
カッコ良いという言葉がピッタリです。
6曲目の"Danger Zone"も当時のハードロックといった趣のナンバーです。
なんとなく古さは感じますが、ギターの音はカッコ良いですし、出来としては悪くないです。
7曲目の"Looking At You"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
フックもそこそこですし、出来も良いと思いますね。
8曲目の"Fallen Angel"はタイトルに似合わないロックンロール・ナンバーですが、曲の出来はとてもカッコ良いです。
9曲目の"What Love Is"もメロディアスなナンバーで、フックに満ちたお薦めのナンバーです。
出来もかなり良いです。
ラストの10曲目"Thorn In Your Flesh"はポップに仕上がったハードロックのナンバーです。
私が所有しているのは、Epic Recordsからのオリジナル盤で音的にはレンジも狭く迫力不足といった感じもありますが、Rock Candyからの再発はリマスターされているようですし、12ページのブックレット仕様ということですので、買い直そうかどうか思案しているところです。
ボーナス・トラックとか入っていれば、すぐにでも買うのですが。
未だ聴いたことがないメロハー・ファンの皆様にはかなりお薦めのアルバムだと思いますよ。
2008-12-24
Jevetta Steele / Here It Is (1991)

購入のきっかけはもちろん値段とプロデューサーを見てです。
エグゼクティヴ・プロデューサーにTommy LiPumaが、プロデュースはTommy LiPumaとRickey Petersonということで、これは買わなきゃということで購入しました。
内容は極上のブラコンといったところでしょうか。
もちろん、AORファンも納得の1枚です。
1曲目の"Say A Little Prayer For You"はBurt Bacharachのナンバーで、Dionne WarwickやAretha Franklinなんかがカヴァーしているナンバーで、このJevettaのヴァージョンも彼女らに負けないくらいしっとりと歌い上げております。
2曲目の"Baby, Are You?"での最初のキーボードのサウンドはDavid Foster風です。
もちろん弾いているのはRickey Petersonですが。
とてもメロディアスなバラード・ナンバーで、出来も最高です。
AORファンにはお薦めですね。
3曲目の"And How"はリズミックでファンキーなナンバーです。
4曲目の"You're Gonna Love Me"は再びメロディアスなバラード・ナンバーで、これもかなり良く出来た曲です。
このJevettaさんですが、こういったメロディアスなバラード・ナンバーの方が声質も雰囲気も合っていると思います。
歌もかなり上手いです。
5曲目の"Here It Is"は再びファンキーなナンバーですが、3曲目より良く出来たナンバーで、ブラコンという感じの乗りの良いナンバーです。
6曲目の"Calling You"もスロウなナンバーです。
ハーモニカをフィチャーしたナンバーで、物哀しさを感じさせる、そんなナンバーです。
7曲目の"In This Man's World"はRichard Teeのピアノを聴くことができます。
メロディアスなバラード風のナンバーで、ゴスペル・タッチの曲です。
それにしてもRichard Teeのピアノは素晴らしいですね。
8曲目の"Good Foot"は再びファンキーなナンバーです。
Rickey Petersonって元々Princeに近い人ですので、こういったファンキーなナンバーはPrinceに通じるものがあります。
9曲目の"Skip 2 My U My Darlin'"はそれこそ、ライターにPrinceの名前があり、このナンバーも多分にPrince的です。
10曲目の"Where Do We Go From Here?"はTom Snowのペンによるナンバーで、もちろん、サウンド的にはモロAORしたものとなっております。
このナンバーも出来は素晴らしいですよ。
ラストの11曲目"Love Will Follow"はKenny LogginsとTom Snowのペンによるナンバーで、1994年のKenny Logginsのアルバム"Outside - From The Redwoods"に収められていた曲です。
前奏部分のKirk Whalumのサックス・ソロがそそる、これまたかなり良く出来たAORナンバーに仕上がっております。
こんなアルバムが500円で買えたということがとても嬉しいです。
かなり良く出来たブラコンのアルバムです。
Amazonマーケットプレイスでは、206円から売っているようです。
ジャケットが違うようですが、このアルバムを206円で買えるのであれば、即買いでしょう。
2008-12-23
T.Rex / Golden Greats!! (1988)

当時、悪友7人が集まって学園祭の模擬店で音楽喫茶店"Seven Stars"をやろうということで、家にあるレコード・プレイヤー、アンプ、スピーカーを教室に持ち込んで窓には暗幕という具合に雰囲気を盛り上げながらの催しでした。
真夏でしたので、教室の暑いことといったらなかったですね。
それでも、とても楽しかった思い出です。
で、喫茶店には音楽が必要だということで、自分たちの持っているレコードを何枚も持ち込みました。
The Beatles、The Doors、Creamなど当時流行っていたロック・アルバムが主体でしたが、当時は高校生の身、みんなそれほどのレコードの数を持っているわけではないのかったので、それじゃ、市内にある洋楽のレコード・レーベルの会社を回ってサンプル盤をもらいに行こうということで、何社か回りました。
今考えると、当時のレーベル会社もよく快く協力してくれたものだと思いますね。
その時に手に入れたのが、T.Rexとミシェル・ポルナレフで、レコードのほかポスターもいただきました。
当時は、この二つとも無名のアーティストでしたが、その後、それぞれ大ブレイクするわけですが。
T.Rexについては、ちょうど、Tyrannosaurus RexからT.Rexとバンド名を変えたばかりで、いただいたレコードは、T.Rexとしての最初のアルバム"T.Rex (1970)"でした。
先ず、ジャケットに写るMarc BolanとMickey Finnがやたらカッコ良かったというのを覚えております。
また、Marc Bolanのあのヴォーカル・スタイルを最初聴いた時は違和感を感じたものの、聴き続けていくうちに病みつきになってしまいました。
さらに、この1stではそれほどでもありませんが、あの独特なギターのトーンとブギー調のサウンドも頭から離れなくなってしまいましたね。
ホント、T.Rexの外見も音楽性も私とっては、かなりショッキングだったことを覚えており、それ以来、T.Rexの大ファンです。
T.RexはいわゆるGlam Rockとしてジャンルされておりますが、同じGlam RockのDavid Bowieと音楽性は全く違います。
他にSladeなんかもGlam Rockと呼ばれておりますが、彼らに共通するのは外見がグラマラスだということだけだと思いますね。
David Bowieのアルバムはあまり持っておりませんので、私のGlam RockはこのT.Rexだけで、彼らのサウンドこそがGlam Rockだと思っております。
T.Rexとしての活動は1970年から自動車事故で亡くなる1977年までの約7年間で、オリジナル・アルバムとしては、
T.Rex (1970)
Electric Warrior (1971)
The Slider (1972)
Tanx (1973)
Zinc Alloy and the Hidden Riders of Tomorrow (1974)
Bolan's Zip Gun (1975)
Futuristic Dragon (1976)
Dandy in the Underworld (1977)
となっており、Electric Warrior (1971)は、全英1位、The Slider (1972)は全英4位を記録し、この日本でも、この2枚のアルバムは大ヒットしました。
彼のカリスマ性もあり、没後は、未発表曲やデモ音源などを集めたアルバムが何枚も出ており、現在では、どれだけのアルバムが出ているか判らないといった状況です。
私も、彼らのアルバムを30枚ほど持っております。
本日紹介するアルバムは、1988年に出された彼らのベスト・アルバムで、シングルのA面に収められたナンバーが全21曲収められております。
同じような企画物のアルバムが、1994年に出されておりますが、こちらの方は、全23曲が収められており、現在手に入るものは1994年のベスト・アルバムです。
1988年のベストはシングル曲の発表順に曲が収められております。
収録ナンバーは、
1 Ride A White Swan
2 Hot Love
3 Get It On
4 Jeepster
5 Telegram Sam
6 Metal Guru
7 Children Of The Revolution
8 Solid Gold Easy Action
9 20th Century Boy
10 The Groover
11 Truck On
12 Teenage Dream
13 Light Of Love
14 Zip Gun Boogie
15 New York City
16 Dreamy Lady
17 London Boys
18 I Love To Boogie
19 Laser Love
20 The Soul Of My Suit
21 Dandy In The Underworld
の21曲です。
T.Rexのファンにとっては、全て馴染みのあるナンバーばかりですが、私が特に気に入っているナンバーは、"Ride A White Swan"、"Hot Love"、"Get It On"、"Telegram Sam"、"Metal Guru"、"Dreamy Lady"、"Dandy In The Underworld"辺りでしょうか。
T.Rexとしてのデビュー・シングル"Ride A White Swan"は衝撃的でしたし、大ヒットシングルの"Get It On"も最高ですし、日本で人気が高かった"Telegram Sam"、"Metal Guru"ももちろん素晴らしいナンバーです。
でも、当時、ヘヴィローテーしていたナンバーは、"Hot Love"です。
スロウなブギのナンバーで、もう最高という感じのナンバーです。
"Dreamy Lady"はメロディアスなバラード・ナンバーですし、T.Rexの最後のアルバムからシングル・カットされた"Dandy In The Underworld"にもかなり思い入れがあります。
普段AORしか聴いていないあなた!試しにT.Rexでも聴いてみてはいかがでしょうか?
現在手に入るベストは、1994年に発表されたベストで、Amazonマーケットプレイスから安価で手に入れることができます。
もちろん、ジャケットは違います。
でも、本日紹介したベスト・アルバムのジャケットの方が、T.Rexらしくて良いと思います。
初心者用のアルバムとしてはベストだと思いますね。
2008-12-22
Gregg Rolie / Gregg Rolie (1985)

1985年のアルバム発表当初にアナログ・レーコードを手に入れてからの愛聴盤でしたから。
このGregg Rolieの1stアルバムは、1980年にJourneyを脱退してから、5年の歳月を費やし満を持して発表されたものです。
Greggは現在に至るまで、1987年の"Grinco"、1997年の"Rough Tracks"、2001年の"Roots"と計4枚のソロ・アルバムを出しております。
また、バンド名義では、The Storm、Ablaxas Poolでアルバムを出しております。
The Stormの1stも素晴らしい内容の産業ロック・アルバムでしたが、この1stはとても良く出来たAORアルバムに仕上がっており、彼の最高傑作だと私は思っております。
また、このアルバムには、Dann Huff、Carlos Santana、Neal Schon、Mark Ross、Alan Pasqua、Peter Wolf、Craig Chaquico、Stan Bush、Jason Scheffなどの錚々たるミュージシャンが名を連ね、プロデュースは、Kevin BeamishとBill Schneeが担当しております。
そんなアルバムですの出来が悪いわけはありません。
1曲目の"Young Love"はPeter Wolfがキーボードとアレンジで参加しているナンバーで、当時Peter Wolfが得意だった若干エレポップした感じですが、曲自体の出来はかなり良いです。
作者は、キャピトル・レコードからソロ・アルバムを出したこともある、Gary O'Connorです。
Dann Huffの後半のギター・ソロもカッコ良いです。
2曲目の"Close My Eyes"もPeter Wolfがキーボードとアレンジを担当しておりますが、1曲目と違い、メロディアスなAOR然としたナンバーです。
このナンバーの作者もAORアーティストとして名のあるPaul Janzとなっております。
途中のMark Russoのサックス・ソロがそそります。
圧巻は3曲目の"I Wanna Go Back"で、メロディアスで最高にいかしたAORナンバーとなっております。
AORの名曲のうちの1曲に入ると思いますね。
このナンバーもPeter Wolfがキーボードとアレンジを担当しております。
なお、このナンバーは、Eddie Moneyがカヴァーしてヒットさせております。
4曲目の"Let Me Out"はAlan PasquaのPPG SynthesizerとMark Rossのギター・プレイが最高にいかした少しハードなメロディアスなAORナンバーです。
このナンバーもとてもお薦めです。
5曲目の"Over And Over"はミディアム・スロウのAORナンバーです。
このナンバーでも、Alan PasquaがPPG Synthesizerを、また、Craig Chaquico (ex: Jefferson Starship)が泣きのギター・ソロを披露しております。
6曲目の"Don't Talk"はカッコ良いMark Rossのギター・ソロから入る産業ロック風のメロディアスなナンバーです。
このナンバーもかなりお薦めです。
7曲目の"Zap Me"もCraig ChaquicoのPPG SynthesizerとMark Rossのギターをフィーチャーしたミディアム・テンポがとてもいかしたナンバーとなっております。
8曲目の"Marianne"はGregg Rolieの素晴らしいピアノから入るナンバーで、それに続くギター・ソロはCarlos Santanaです。
そうですね、Santanaが1982年に発表した"Shango"はとても良く出来た産業ロックのアルバム(Santanaのアルバムとしては評価が分かれると思いますが、私はとても好きです)でしたが、このアルバムに収められていても全く違和感がない、メロディアスな産業ロック・ナンバーで、出来もかなりなものです。
9曲目の"It's Only Make Believe"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
Greggのピアノもとても美しいですし、Neal Schonの官能的なギター・ソロも圧巻です。
ラストの10曲目"Deep Blue Sea"もメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
このナンバーの出来も素晴らしいですし、Mark Rossのギターも最高です。
Gregg Rolieの1stアルバムですが、殆ど捨て曲が無い強力な1枚ですので、AOR・産業ロック・ファンで未聴の方には本当にお薦めのアルバムです。
2008-12-21
Gino Vannelli / Nightwalker (1981)

"Nightwalker"はA & M RecordsからArista Recordsに移籍して"Brother To Brother"から3年を経過して発表されました(そのまた3年後に、再びレコード会社を移籍して、物議をかもした"Black Cars"が発表されるのですが)。
この"Nightwalker"は基本的に前作"Brother To Brother"を踏襲した迫力満点で魅力のあるAORアルバムに仕上がっております。
1曲目の"Nightwalker"は"Appaloosa"に似たタイプの力強く歌うGino Vannelliのヴォーカルが本当にカッコ良い盛り上がりのあるナンバーで、このアルバムを聴いた時に一番最初に好きになったナンバーです。
クレジットを見ると、ドラムスがVinnie Colaiutaということですが、この人、ロック界・フュージョン界でとても名の知れたドラマーになっておりますが、おそらく、このアルバムで一般的に名が知られるようになったと思います。
2曲目の"Seek And You Will Find"は曲にキレがあり、かつ、メロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
出来もかなり良いですね。
Neil Stubenhausのベースがビンビンと響いています。
また、Mike Millerのギター・ソロも最高です。
3曲目の"Put The Weight On My Shoulders"はJoe Vannelliの美しいピアノの音から入る壮大な感じのバラード・ナンバーです。
Gino Vannelliって、どうしてこんなに歌が上手いのでしょうか?
素晴らしいの一言に尽きます。
4曲目の"I Believe"にもキレがあります。
メロディアスなAORナンバーで、歌い方はまるで違いますが、曲の感じはなんとなくRupert Holmesを連想させてくれます。
5曲目の"Santa Rosa"はとてもファンキーに仕上がっております。
バラード・ナンバーを歌わしても、こんなファンキーなナンバーを歌わしても、Gino Vannelliには歌心があります。
最高のヴォーカリストだと思いますね。
6曲目の"Living Inside Myself"はこのアルバムからの大ヒット・ナンバーです。
"I Just Wanna Stop"を彷彿させるメロディアスなバラード・ナンバーです。
もちろん、出来は素晴らしいですが、私としては、1曲目の"Nightwalker"がこのアルバムのベスト・ソングですね。
7曲目の"Stay With Me"はバックの音が最高にカッコ良いロック・スピリッツを感じさせるいかしたナンバーです。
ラストの8曲目"Sally (She Says The Sweetest Things)"は、これまたメロディアスなとても美しいバラード・ナンバーです。
後半のギター・ソロもかなり良いです。
何度でも言いますが、Gino Vannelliは本当に歌が上手な人です。
2008-12-20
Argent / The Argent Anthology - A Collection Of Greatest Hits (1976)

その証拠に、"Liar"、"God Gave Rock And Roll To You"、"Tragedy"などのヒット曲や有名なナンバーはRuss Ballardのペンによるナンバーです。
本日紹介する"The Argent Anthology - A Collection Of Greatest Hits"は、1976年に発表されたアルバムで、上に掲げたヒット・ナンバー、有名曲が8曲収録されております。
アルバムは、1972年にヒットした"Hold Your Head Up"から始まります。
このナンバーは、Rod ArgentとChris Whiteのペンによるナンバーで、彼らの3rdアルバム"All Together Now"に収録されていたナンバーです。
Rod Argentのサイケな感じのオルガンがとてもいかしたナンバーです。
2曲目の"Liar"は彼らの1stに収められていたRuss Ballardのペンによるナンバーで、オリジナルのArgentのヴァージョンよりもThree Dog Nightのカヴァーが大ヒットした超有名曲です。
Russ Ballardのヴォーカルとギターがとてもカッコ良いです。
3曲目の"Pleasure"は1971年の2ndアルバム"Ring Of Hands"に収められているナンバーです。
前奏のピアノがそそるバラード・ナンバーです。
メロディアスなこれも良く出来たナンバーです。
4曲目の"God Gave Rock And Roll To You"は1973年の4thアルバム"In Deep"に収められていたナンバーですが、1曲目の"Hold Your Head Up"に比べ殆どヒットしなかったにもかかわらず、Argentといえば、この"God Gave Rock And Roll To You"といわれるぐらいの代表的なナンバーとなっております。
また、このナンバーは、いろいろなバンドにカヴァーされておりますが、KISSのヴァージョンが特に有名です。
ほかに、このナンバーの雰囲気のためか、クリスチャン・メタル・バンドのPetraなんかもカヴァーしております。
ファンキーながらロック・スピリットを感じさせる最高のナンバーです。
Rod ArgentのオルガンとRuss Ballardのギターが特に素晴らしいです。
5曲目の"It's Only Money Part 1"も4thアルバム"In Deep"に収められていたRuss Ballardのペンによるナンバーです。
これまた、Rod Argentのオルガンがとてもいかしたナンバーです。
6曲目の"Thunder And Lightning"は1974年の5thアルバム"Nexus"に収められていたRuss Ballardのペンによるナンバーですが、この時すでにRuss Ballardはバンドを脱退しており、"Nexus"はRuss Ballardが在籍していた時の最後のアルバムとなりました。
メロディアスなロック・ナンバーで、さすがRuss Ballardといったところでしょうか。
7曲目の"Tragedy"は1972年の3rdアルバム"All Together Now"に収められていたRuss Ballardのペンによるナンバーです。
Russ Ballardのギターのカッティングがいかしたロック・ナンバーです。
ラストの8曲目"Time Of The Season"の邦題は「二人のシーズン」で、もちろん、The Zombies時代のRod Argentのナンバーです。
ここに収められているのはライヴ・ヴァージョンで、1974年に発表された"Encore: Live in Concert"からの1曲です。
もちろん、The Zombiesのヴァージョンよりもロックしております。
Argentの名作ばかりを収めているベスト・アルバムですので、Argentをあまり良く知らない方にお勧めのアルバムです。
"God Gave Rock And Roll To You"は名曲です。
2008-12-19
This Picture / City Of Sin

本日もどちらかというとマイナーな1枚を紹介いたします。
This Pictureの"City Of Sin"というアルバムで、1994年にメジャー・レーベルのArista Recordsから発表されました。
アメリカのバンドで、サウンドはというと、いわゆるハードポップと言えると思います。
バンド・メンバーは知らない名前ばかりですが、ゲスト・ミュージシャンとしてRobbie Buchananの名前があります。
全体的な出来は、まあまあだと思いますね。
結構メロディアスですし、曲のそこそこです。
1曲目の"The Great Escape"はギターのカッティングやピアノの音がカッコ良い、ミディアム・ハイのメロディアスな産業ロックです。
産業ロック・ファンはこの1曲で納得すると思いますね。
2曲目の"Heart Of Another Man"も前奏のギターとキーボードがとても良いメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
3曲目の"Sycamore Seeds"は曲の作りが少しばかり複雑な感じのプログレしたナンバーです。
4曲目の"Hands On My Soul"はアコースティカルながら多分にロックしたナンバーとなっております。
5曲目の"Face Up To The Facts"はギターの音が結構ハードなナンバーですが、私は結構気に入りました。
結構メタリックなナンバーです。
6曲目の"Fire In The House"はメロディアス度はイマイチながら、バックのギターの音は結構サイケしております。
7曲目の"Rains Like Fire"はメロディアスなハードポップのナンバーで、出来もかなり良いです。
タイトル・ナンバーの8曲目"City Of Sin"はギターのトーンが私の好みのカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
9曲目の"Highrise"もハードポップしたバックのプレイがいかしたナンバーです。
10曲目の"The Outsider"はミディアム・テンポのこれまたバックのプレイがかなりいかしたナンバーです。
ラストの11曲目"The Prophet"はミディアム・スロウのバラードしたナンバーですが、曲にひねりがある、そんなナンバーです。
クレジットを見ると、プロデューサーがRon NevisonとRupert Himeがそれぞれ担当しており、1,4,7がRon Nevisonでなるほどといった感じのハードポップとなっております。
また、2曲目(This Pictureがプロデュース)を除く他の曲はRupert Hineがプロデュースをしており、こちらもまたなるほどといった感じで、曲にひねりがあったりします。
そこそこの出来のアルバムだと思いますね。
2008-12-14
Alan Chase / One Step Closer (1987)

15年ほど前に市内のCDショップのバーゲン・セールで手に入れたアルバムです。
購入のきっかけは、もちろん値段ということもあったと思いますが、チープながらAORの雰囲気一杯のジャケットがきめ手でした。
表はご覧のとおりAlan Chaseが白の上下のスーツでポーズを決めており、裏は同じ衣装でベンチに座っているポーズです。
一見してディスコ・ミュージックかAORといった感じのジャケットだと思いませんか?
で、アルバムを回すと、これが極上のAORミュージックだったわけです。
ところが、このAlan Chaseはアメリカ人アーティストだと思いますが、ジャケットの表・裏を見ても、発表年・レーベル(Fortress Records)とプロデューサー(Joey Powers & Scott James)以外のクレジットは一切なし。
もちろん、レーベルもプロデューサーも全く知らないものばかりで、ネットで検索してもヒットは無し、といった状況です。
まあ、内容が良ければどうでも良いかと思う一方で、少なくともバック・ミュージシャンくらい知りたいと思うのも確かです。
1曲目の"Exalt Him"はとても洒落たテンポの良いAORナンバーです。
メロディも良いですし、Alanのヴォーカルもとても聴きやすいです。
また、バックのサックスの音はとても良いアクセントになっております。
2曲目の"Steadfast Love"は前奏のピアノとサックスがそそるメロディアスなバラード・ナンバーです。70年代後半から80年代前半のあのAOR華々しき頃のサウンドそのものです。
特にこのナンバーは女性(クレジットが無いので誰だか一糸判らず)とのデュエットが素晴らしい盛り上がりのあるナンバーなんですね。
3曲目の"One Step Closer"も出だしのキーボードがそそるメロディアスなバラード・ナンバーです。このナンバーも完全にAORしております。
4曲目の"Take The Land"はサックスがいかしたファンキーなナンバーです。
サックス以外のバックの音(特にギターのカッティング)がいかしてます。
5曲目の"The Fight Is On"は出だしのシンセの音が壮大さを感じさせるプログレハードしたナンバーです。
このナンバーだけを聴いたら、JourneyやForeigner辺りの産業ロックだと思ってしまうかも。
シンセ・キーボード、ギターの音がとても素晴らしいナンバーです。
6曲目の"A Stranger At Home"は美しいピアノの音から入るメロディアスなバラード・ナンバーです。とても良く出来たナンバーです。
7曲目の"Make A Way"はファンキーなAORナンバーといったところでしょうか。
バックの女性コーラスが良いですね。
8曲目の"More Of You"も出だしのキーボードが美しいメロディを奏でるメロディアスなバラード・ナンバーです。
Alanは歌も結構上手いですし、とにかく曲が良いです。
9曲目の"Its A Matter Of"も7曲目同様に80年代を感じさせるファンキーなナンバーです。
ラストの10曲目"Faithful One"はバックのギターのプレイがカッコ良いキレのあるナンバーです。
このAlan Chaseの"One Step Closer"ですが、AORアルバムとしても軽くレベルはクリアしていると思います。
どなたか、このAlan Chaseについてご存じの方はいらっしゃいませんか?
2008-12-13
Gary Moore / Bad For You Baby (2008)

今回のアルバムもブルース・フィーリング溢れた1枚となっております。
最初、1、2曲目を聴いた時は、それほどの出来ではないかも、なんて聴き始めた"Bad For You Baby"ですが、聴き進んでいくうちに、これは良いかも、に変わっていきました。
"Still Got the Blues"にはかなわないものの、最近のGary Mooreのアルバムの中ではかなり良いと思いますね。
それにコンスタントにアルバムを出しているということが凄いと思います。
Gary Mooreは決して過去の人なんてことはありません。
Eric ClaptonのFenderに対してGary Mooreは骨太のGibsonで、ブルース・ミュージックに対するアプローチにもはっきりとした違いあります。
Gary Mooreはやっぱりハードロックの人だと思いますね。
それが1曲目のBad For You Baby"だと思います。
ブルースが根底にありながら、聴き方によっては、やっぱりハードロックしていると思いますね。
2曲目の"Down The Line"はテンポがあって乗りの良いブルース・ロックです。
3曲目の"Umbrella Man"は1曲目以上にハードロックしたブルース・ナンバーに仕上がっており、とてもご機嫌なナンバーです。
やっぱ、Gary Mooreですね。
4曲目の"Holding On"はお得意のスロー・ブルースです。
ギターのカッティングとプレイがカッコ良いです。
バックの女性ヴォーカル(Cassie Taylor)が良いアクセントになっております。
5曲目の"Walkin' Thru The Park"もハードロックしたブルース・ナンバーです。
このナンバーもとてもカッコ良いナンバーで、Gary Mooreのギターは最高です。
6曲目の"I Love You More Than You'll Ever Know"はBlood, Sweat & Tears"のカヴァーです。
Blood, Sweat & Tearsのナンバーの中で最も好きなナンバーがこれでしたので、このGaryのヴァージョンを聴いた時は、ちょっと興奮しましたね。
オリジナルに負けないぐらいメロディアスでバラードしたナンバーに仕上がっており、ここではGaryのギターはもちろんですが、それよりもヴォーカルを十分堪能することができます。
7曲目の"Mojo Boogie"はタイトルどおり軽快なブギーしたナンバーです。
Garyのギターも最高です。
8曲目の"Someday Baby"はミディアム・スロウのこれぞブルースといったナンバーで、Garyのブルース・ギターが楽しめます。
9曲目の"Did You Ever Feel Lonely?"は"Have You Ever Loved A Woman"タイプのブルース・フィーリング溢れた最高にカッコ良いナンバーに仕上がっております。
Eric Claptonが演りそうなナンバーですが、決定的に違うのがギターのトーンですね。
「Gary Moore 最高!」のナンバーです。
10曲目の"Preacher Man Blues"はスロウなブギ調のナンバーです。
圧巻は、ラストの"Trouble Ain't For Behind"でスロウ・ブルースの決定版、です。
9分を超える大曲ですが、メロディアスなナンバーで、Garyのギター・プレイがたっぷりと堪能出来る最高に素晴らしいナンバーです。
2008-12-12
Gunshy / Mayday (1995)

10年ほど前であれば、国内のレーベルではZero CorporationやアルファのBrunetteシリーズやAvexのBareknuckleシリーズは良質なメロハー・バンドのアルバムをかなり輩出しており、私のお気に入りのレーベルでしたが、今では全てが無くなっており、過去に出されたアルバムもレア盤となっているものも多く見受けられます。
最近では、これらのレーベルを引き継ぐような形で、マーキー・インコーポレイティドのAVALONシリーズのアルバムなんかを良く購入しておりますが、このレーベルはメロハーだけを扱っているレーベルではないので、全く知識のないバンド・アーティストについては、帯を頼っております。
一方、海外に目を向けると、10年ほど前は、Long Island Recordsはメロハー専門のレーベルでしたので、当時、バーゲン・セールなどでは、全く知識の無いバンド・アーティストのアルバムでも、このレーベルのものでしたら殆ど購入してましたね。
その後は、Escape Music、MTM Music、Now & Thenのアルバムもバーゲン価格だったら知らないバンド・アーティストのアルバムも結構買っておりました。
最近、幅をきかせているのが、Now & Thenを引き継いだイタリアのFrontiers Recordsです。
このレーベルも良質なメロハー・バンドを数多く抱えております。
また、このところ注目しているのは、リ・イッシュー専門のインディズ・レーベルです。
Rock Candy RecordsとかRetrospect RecordsさらにKrescendo RecordsやHeart Of Steel Records、Nl Distributionといったレーベルが気になっております。
ということで、CDを選ぶ時、レーベルというのは重要な要素になっております。
本日紹介するGunshyの"Mayday"ですが、ジャケットはご覧のとおりかなりダサいですし、それほどメジャーなバンドでもありません。
購入のきっかけは、Long Island Recordsから出されたアルバムだったからですが、聴いてみると、これがかなり良く出来たメロディアス・ハードなんですね。
まあ、プロデュースがPat Regan (ex: Deep Purple、Mr.Big、Shotgun Messiahなど)ということもあり、それほど悪くはないだろうと予想はしておりましたが。
曲は"N862B"という飛行機のコクピット内の効果音から始まり2曲目へ繋がります。
2曲目の"Ticket 2 Heaven"はロックンロールしたメロハーといったご機嫌なナンバーで、アルバムの出だしのナンバーとしては申し分ありません。
3曲目の"You Take My Heart"はメロディアスなギター・ソロから始めるナンバーで、とてもポップ・フィーリングの溢れたメロディアスなナンバーです。
4曲目の"Last Chance"はアルバムの一押しのメロディアスなバラード・ナンバーです。
とてもいかしてます。
5曲目の"Fool"もこれぞメロハーといったナンバーで、出来もかなり良いと思いますね。
6曲目の"Sometimes"は美しいピアノ・ソロから入るメロディアスなバラード・ナンバーで、とても盛り上がりがあります。
7曲目の"Superstition"はStevie Wonderが書いて、Beck Bogart & Appiceが大ヒットさせたナンバーのカヴァーです。
オリジナルを殺さずファンキーな仕上がりで、カヴァーとしてのレベルもそこそこです。
8曲目の"Love Is A Game"はコーラス・ワークがとても良いメロハーで、このナンバーの出来もなかなかです。
9曲目の"Sherry's On Fire"はフックに満ちたギター・プレイがカッコ良いとてもいかしたメロハーです。
10曲目の"Music Man"はアメリカン・ロックした感じの大らかなナンバーです。
ラストの11曲目"Friends Or Lovers"もBon Joviスタイルのメロディアスなナンバーとなっております。
このGunsyの"Mayday"ですが、メロハーのアルバムとして、軽く平均点を超えておりますので、ファン必聴のアルバムだと思いますね。
2008-12-11
Jimmy Webb / Angel Heart (1982)

Jimmy Webbが1982年に発表した7thアルバムで、AORファンから最も注目された作品"Angel Heart"です。
それもその筈で、バックを務めるミュージシャンたちが凄いんですね。
Jimmy Webb – vocals, piano、 Fred Mollin – acoustic guitar, percussion, producer, background vocals、 Kenny Loggins – background vocals、 Victor Feldman – percussion、 Daryl Hall – background vocals、 Fred Tackett – guitar、 Jerry Hey – trumpet、 David Paich – organ, piano、 David Foster – piano、 Leland Sklar – bass、 Bob Glaub – bass、 Jeff Porcaro – drums、 Dean Cortese – bass、 Graham Nash – background vocals、 Valerie Carter – background vocals、 Michael McDonald – background vocals、 Leah Kunkel – background vocals、 Stephen Bishop – vocals on "In Cars"、 Steve Lukather – guitar、 Bud Shank – flute、 Dean Parks – guitar、 Gerry Beckley – background vocals
という当時のAOR旋風を席捲したミュージシャンたちばかりです。
さらに、Jimmy Webbの作品の中でもとりわけAORしたアルバムで、収録されているナンバーもかなり良い、ということからAORファンから注目されました。
一度、日本国内でもソニー・レコードから発売されましたが、既に廃盤となっており、今ではレア盤の仲間入りをしております。
それでも、Amazon USA辺りでは、米盤ですが、中古アルバムが25ドルくらいから購入出来ますので、送料込みで日本円に換算して3,000円くらいで手に入れることができます。
1曲目のタイトル・ナンバー"Angel Heart"はハート・ウォーミングなメロディアスなAORナンバーです。
とても覚えやすいメロディを持ったヒット性抜群のナンバーです。
2曲目の"God's Gift"は、このアルバムの中で、私が最も気に入っているナンバーで、Steve Lukatherのギター・ソロやDavid FosterのピアノそしてJeff Porcaroのドラムスが堪能できる、AORの名曲です。
AORファンであれば、絶対に押さえておいていなければならないナンバーです。
3曲目の"One Of The Few"はDavid Paichの美しいピアノから入るメロディアスなバラード・ナンバーです。
曲の中間部ではDean ParksのエンディングではSteve Lukatherのギター・ソロを聴くことができます。
また、Michael McDonaldがバッキング・ヴォーカルを担当しております。
4曲目の"Scissors Cut"はAORファンからも支持が高いナンバーです。
このナンバーもメロディアスなバラード・ナンバーで、途中のDean Parksのギター・ソロはとてもそそりますし、また、このナンバーでは、Graham Nashがバッキング・ヴォーカルを担当しております。
5曲目の"Work For A Dollar"は少しばかりロック・フィーリングのナンバーで、Kenny LogginsやValerie Carterなどがバッキング・ヴォーカルを担当しております。
6曲目の"His World"はアップ・テンポの5曲目以上にロック・フィーリング溢れるAORナンバーに仕上がっており、Steve Lukatherも結構弾いております。
こういったナンバーでのJeff Porcaroのドラミングは最高ですね。
また、ピアノはDavid Fosterが担当しております。
7曲目の"Our Movie"は再びDavid Paichのピアノから入るストリングスが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
Dean Parksがエレクトリックとアコースティック・ギターを使い分けおります。
また、Leah KunkelとGraham Nashがバッキング・ヴォーカルを担当しておりますが、Leah Kunkelはデュエットといっても良いと思います。
8曲目の"Nasty Love"はSteve Lukatherのギター・ソロから入るナンバーですが、これまた、良く出来たAORナンバーです。
David FosterのピアノとDaryl Hallのバッキング・ヴォーカルがとても良いです。
9曲目の"In Cars"を聴くと、どこかStephen Bishop風だなあと思ったら、Stephen Bishopがゲスト・ヴォーカルとして参加しておりました。
ラストの10曲目"Old Wing Mouth"はアコースティカルなバラード・ナンバーで、Kenny LogginsとMichael McDonaldがバッキング・ヴォーカルを担当しております。
また、David Paichのオルガンがアクセントになっております。
Jimmy Webbはこのアルバムと前作"El Mirage"の2枚がとても良く出来たアルバムですが、AOR度といえば、この"Angel Heart"に軍配が上がると思います。
AORファン必聴のアルバムです。
2008-12-10
Lothlorien / The Primal Event (1998)

以前に、私のHPでも書きましたが、昔は、あのDeath声についていけなくて、Death Metalなんかとっても聴いていられませんでした。
それが、Paradise Lostの"Host"というアルバムを聴いてから、Pardise Lostに嵌りました。
ただ、この"Host"はそれまでのParadise Lostファンがそっぷを向くきっかけのアルバムで、このアルバム以降、この日本では、凋落の一途を辿ることとなるのですが。
それというもの、サウンドがSister Of Mercy風のエレクトリック・ゴス・ロックになったから、ということらしいですが、私にとっては、あの暗欝でメランコリックなゴシック・メタルに聴こえましたが。
この"Host"を聴くきっかけは、それまでのDeath Voiceが払拭されたという確か"Burrn!"の解説を読んで、だったと思います。
聴いた結果、この"Host"を気に入り、それ以前のParadise Lostのアルバムを聴こうと思ったからです。
"Icon"以降は、Death声が鳴りを潜めたという記事を読み、とりあえず"Icon"までを購入してみました。
そしたら、前作の"One Second"を聴いたら、"Say Just Words"の素晴らしいことといったらなかったですね。
さらに全前作の"Draconian Times"を聴いたら、それ以上のカッコ良さで、いっぺんにこのParadise LostがFavorite Bandになってしまい、とうとう1stの"Lost Paradise"まで行ってしまいました。
1st、2nd辺りは、完全なDeath Metalですが、これも3rdの"Shades Of God"に収められていた"As I Die"を聴いていたから、無理なく聴けたんだろうと思います。
"As I Die"でのNick Holmesはかなりスクリームしておりますが、この曲はとても気に入って聴いていましたね。
それ以降、Death Voiceには全く抵抗が無くなりましたが、単なるDeath Metalはいただけないです。
先ず、メロディアスでなければ、今でも聴きません。
ということで、Melodick Death MetalやSynphonic Death Metal、もちろんGothic Metalのアルバムを集めるようになったわけです。
特にGothic Metalは手当たり次第に集めましたね。
これが、結構良いバンドが多く、特にフィンランドのバンドのアルバムはとても好きですね。
Melodick Death Metalでは、Arch Enemyを先ず聴いて、Carcassなんかが結構好きですね。
先日紹介したIllnathや今回のLothlorienなんかは、シンフォニック・デス・メタルにジャンルされるのでしょうが、とにかく、バックのサウンドが扇情的というかとてもメロディアスなんですね。
このLothlorienの"The Primal Event"は1998年の作品ですから、シンフォニック・デス・メタルのさきがけのバンドだと言っても良いと思いますが、この完成度は凄いですね。
1曲目の"I Wear Mankind"からとてもメロディアスです。
バックのサウンドは、メロディック・パワー・メタルで、ドラムスのドタドタドコドコといった私のあまり好きでない音なんですが、これが自分でも可笑しいのですが、へんてこなハイトーンだとダメなんですが、スクリーム・ヴォイスだと、これがすんなり耳に入ってくるんですね。
バックのストリングスとギターは最高です。
2曲目の"Forever And Ever Alone"はもう素晴らしいメロディック・デスのナンバーです。
やっぱり、この手のサウンドは何と言ってもメロディが重要ですね。
3曲目の"Moments"はミディアム・テンポのとてもいかしたナンバーです。
また、この手のサウンドは、ギターの上手さが重要ですが、十分クリアしております。
4曲目の"Sorrowsoul"はこれぞシンフォニック・デス・メタルといったメロディアスなナンバーで、この旋律に乗るスクリーム・ヴォイスすらカッコ良いと思えてしまいます。
5曲目の"The Other Side"は疾走感のあるナンバーで、ギターのリフもとってもカッコ良いです。
6曲目の"Inside My Mind"は5曲目以上に疾走感のあるナンバーです。
7曲目の"Supernatural"でのバックのピアノ、ストリングスそれとギターの素晴らしいことといったらないですね。
ラストの8曲目"Among Those Who Wept"は長い全総部は、ホント、メロディアスです。
シンフォニック・デス・メタルのバラード(?)ってな感じかな。
とにかくメロディアスなナンバーです。
このブログは私のHPの"AOR PARDISE"から「Today's One」としてリンクしており、本日紹介したLoth lorienは全くAORとは違い、全く見向きもされない方の方が多いと思われますが、私のとっては、メロディアスな音楽であります。
スクリーム・ヴォイスは要は慣れです。
2008-12-07
Whitesnake / Good To Be Bad (2008)

先ず、驚いたのが新メンバーでした。
Doug Aldeich、Reb Beachのギタリスト陣は話題に上っていたので驚きはしませんでしたが、キーボードにTimothy Druryの名前を見た時は、! ?っていう感じで驚きましたね。
Timothy DruryはDon Henleyに"Everything is Different Now"といった曲の提供や一緒に活動したりしておりましたし、Stevie Nicksなどへの曲の提供や、1996年にはWestcoast Recordsから自身でも"Timothy Drury"というアルバムも出しておりましたの、てっきりあっち方面(AOR)のアーティストだとばかり思っておりましたので。
ということで、"Good To Be Bad"を改めて聴きなおしてみると、これがまた当初の印象を上回る出来の良さに改めてビックリでした。
先ず感じたことは、Doug AldrichにしてもReb Beachにしても自分のギター・スタイルを持ったギタリストにもかかわらず、Whitesnakeスタイルに徹底していることでしょうか?
Whitesnakeスタイルというのは、John SykesやAdrian Vandenberg在籍時というか、あんなイメージです。
Whitesnakeは、1987年の"Whitesnake"が空前の大ヒットを遂げましたが、どうもDavid Coverdaleは当時のスタイルがよっぽど気に入っているようで、2人のギタリストに当時のギターのトーンというかスタイルを要求したのではないかと思うほどです(あくまでも個人的な意見ですが)。
そういう風に1987年のアルバムと聴き比べてみると、そんなに出来は悪くないし、あの頃のWhitesnakeが大好き(特に、"Is This Love"に思い入れがある私です)な私には、かなり満足のいく内容でしたね。
"Best Years"を1曲目に持ってくるからいけないんです。
出来が悪いということではありませんが、普通のハードロックで、ああこんな感じね、っていう風になってしまいます。
でも、後半のギター・ソロは圧巻ですが。
2曲目"Can You Hear The Wind Blow"も単純なギターリフの繰り返しにひと工夫が必要な感じもしますが、Whitesnakeとわかるサウンドではありますね。
さすが、2人のテクニカルなギタリストのソロはこれまた圧巻ですが。
3曲目の"Call On Me"なんか聴くとDavid Coverdaleのヴォーカルに全く衰えを感じません。
ポップなハードロックで出来もまあまあです。
4曲目の"All I Want All I Need"を聴いた時は、もう涙でしたね。
"Is This Love"を彷彿するメロディアスなバラード・ナンバーで、ギターのトーンも1987年の"WHitesnake"そのまんまです。
このナンバーまで聴いていれば、しまい込むこともなかったと思います。
あの、John Sykes風のギターのトーンは堪らないですね。
5曲目の"Good To Be Bad"はハード・ドライヴィングしたカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
6曲目の"All For Love"なんかもあの当時のツイン・ギターが最高の厚めのサウンドのメロハーです。曲もポップで、"Fool for Your Loving"を彷彿させてくれます。
やっぱり、Whitesnakeって良いですね。
7曲目の"Summer Rain"はアコースティカルなバラード・ナンバーです。
David Coverdaleのヴォーカルには艶がありますね。
8曲目の"Lay Down Your Love"もあのWhitesnake然としたカッコ良いロック・ナンバーです。
サビの部分が覚えやすいポップなナンバーです。
9曲目の"A Fool In Love"はブルージーなスロウ・テンポのとてもカッコ良いナンバーです。
とにかくメロディが良いのとDavid Coverdaleのヴォーカルとバックの音が素晴らしいです。
10曲目の"Got What You Need"は小気味よいロックンロール・ナンバーです。
ギター・ソロは本当にカッコ良いです。
ラストの11曲目"'Til The End Of Time"もアコースティカルなナンバーですが、決して甘いバラードではありません。
きちんとしたロック・スピリッツを感じます。
Whitesnake復活!!と言える"Good To Be Bad"でした。
2008-12-06
Kazu Matsui feat. Robben Ford / Standing On The Outside (1983)

復帰記念のアルバムが本日紹介するRobben Fordの"Love's A Heartache"ということで、12/17にイン・ストアとなっております。
このアルバムは、日本では、上記の表示となっておりますが、アメリカではKazu Matsui feat. Robben Ford名義でタイトルは"Standing On The Outside"でしたが、今回のCD化はこのアメリカ仕様のアルバムとなるようです。
収録ナンバー及び参加ミュージシャンは以下のとおりだそうです。
1. Standing On The Outside
Lead Vocal : Phillip Ingram、Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Nathan East、Drums : Vince Colaiuta、Synth. : Derek Nakamoto、Percussion : Michael Fisher、Sax Solo : David Boruff、Horns : Tom Scott、Vocals : Maxi Anderson、Marlena Jeter、Howard Smith
2. Time Flies
Lead Vocal : Robben Ford、Guitar Synth. : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Abe Laboriel、Drums : Vince Colaiuta、Synth. : Derek Nakamoto、Percussion : Michael Fisher、
Vocals : Maxi Anderson、Marlena Jeter、Howard Smith
3. Save Your Nights For Me
Lead Vocal : Howard Smith、Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Neil Stubenhaus、Drums : Vince Colaiuta、Synth. : Derek Nakamoto、Percussion : Michael Fisher
4. Me On The One Side
Lead Vocal : Phillip Ingram、Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Neil Stubenhaus、Drums : Vince Colaiuta、Percussion : Michael Fisher、Horns : Ralph Rickert、Vocals : Maxi Anderson、Howard Smith、Darryl Phinnesee
5. Wheels Of Love
Lead Vocal : Robert Jason、Guitar : Robben Ford (Lead)、Guitar : Carlos Rios (Rhythm)、Piano : Randy Waldman、Bass : Abe Laboriel、Drums : Vince Colaiuta、Synth. : Bill Meyers、Percussion : Michael Fisher、Sax : Dave Boruff
6. Tell That Girl
Lead Vocal : Phillip Ingram、Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Nathan East、Drums : Vince Colaiuta、Synth. : Derek Nakamoto、Percussion : Michael Fisher、Horns : Ralf Rickert、Doug Wintz、Larry Klimas、Vocals : Maxi Anderson、Marlena Jeter、Howard Smith
7. Illusions
Lead Vocal : Claudia、Guitar : Robben Ford、Guitar : Carlos Rios、Piano : Russell Ferrante、E. Piano : Randy Waldman、Bass : Abe Laboriel、Drums : Vince Colaiuta
8. Sunset Memory
Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Fredy Washington, Jr.、Drums : Vince Colaiuta、Synth : Derek Nakamoto、Percussion : Michael Fisher、Vocals : Maxi Anderson、Marlena Jeter
9. Love's A Heartache
Lead Vocal : Robben Ford、Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Abe Laboriel、Drums : Vince Colaiuta
10. Sun Lake
Guitar : Robben Ford、Piano : Russell Ferrante、Bass : Nathan East、Drums : Vince Colaiuta
今まで、ずっと廃盤状態で、私が持っているのも、CD-Rにコピーしたものだけでしたので、この再発は本当に嬉しい限りです。
1曲目がアメリカでシングル・カットされたナンバーで、このアルバムのタイトル・ナンバーですが、Phillip IngramのヴォーカルがとてもいかしたAORナンバーです。
バックの女性コーラスも雰囲気満点です。
2曲目はRobben Fordがリード・ヴォーカルを執っているナンバーですが、これまたバックの女性コーラスが素敵なミディアム・スロウのAORナンバーに仕上がっております。
3曲目はDavid Foster風のとてもメロディアスなAORのバラード・ナンバーです。
4曲目の出だしのRalph Rickertのホーンが素敵な、これもミディアム・スロウのメロディアスなAORナンバーです。
5曲目は、タイヤのCMソングとして日本でシングル・カットされたナンバーで、キャッチーなメロディーが最高のいかしたナンバーで、Robben Fordのこのアルバムといえば、このナンバーというぐらいとてもいかしたナンバーです。
当時、ヘヴィ・ローテーしていたナンバーです。
6曲目は当時のAORしたそのまんまのナンバーです。
7曲目はClaudiaという女性がリード・ヴォーカルをとるメロディがとてもいかしたAORナンバーです。
Russell FerranteのピアノとRandy Waldmanのエレクトリック・ピアノの音がとても心に響くナンバーです。
8曲目バッキング・ヴォーカル風の女性コーラス入りのL.A.フュージョンしたナンバーで、とても気持ちの良いナンバーです。
9曲目は再びRobben Fordがリード・ヴォーカルを執るメロディアスなバラード・ナンバーで、かなりいかしたナンバーとなっております。
ラストの10曲目は、Robben Ford、Russell Ferrante、Nathan East、Vince Colaiutaの4人によるミディアム・スロウのメロウなフュージョン・ナンバーです。
特に、Robben FordのギターとRussell Ferranteのピアノが秀逸です。
このアルバム、おそらく全てのAORファンが再発を望んでいたアルバムだと思いますが、こうやってリ・イッシューされたことは本当に嬉しいですね。
2008-12-05
Roxanne / Roxanne (1988)

同年に日本国内で発売されたこの1stですが、内容が若干違っております。
先ず国内盤のタイトルは"Burning Through The Night"というもので、オリジナル・アルバムのうち、8曲目の"Not The Same"と10曲目の"Play That Funky Music (Wild Cherryのカヴァー)"の2曲を、"Burning Through The Night"と"My Way"の差し替えて発表されました。
"Burning Through The Night"は1989年の正月に公開された「孔雀王」という映画の主題歌に使用されております。
人によっては、差し替えたこの2曲の出来が良いということで、国内盤の方が評価が高いとも言われておりますが、私はそうは思わないですね。
オリジナルに収められているその他のナンバーも結構キャッチーでメロディアスなナンバーが収められており、アルバムの出来としては一定のレベルは超えていると思いますし、今までレア盤として高額な取引をされていたということからも、決して駄作ではないと判断出来ると思います。
また、今回のリ・イッシューでは、リマスターされており、音も数段に良くなっております。
まあ、"Burning Through The Night"は映画に使われたナンバーだけあって、とてもポップでヒット・ポテンシャルの高いナンバーであることは事実ですが。
1曲目の"Nothin' To Lose"は出だしはスロウでブルージーな感じですが、本編に入るとこれぞアメリカン・ハードロックしたご機嫌なスロウなブギ調のナンバーとなっております。
ギター・プレイがとてもカッコ良いです。
2曲目の"Over You"はいわゆるハードロックのバラード・ナンバーですが、フックに満ちたメロディアスなナンバーでお薦めのナンバーです。
3曲目の"Do It All"はミディアム・テンポのとても良く出来たハードロ・ナンバーとなっております。
4曲目の"Stay With Me"は音にキレがあるメロディアスなロック・ナンバーです。
このナンバーはとてもポップですし、シングル・カットしたら売れそうなナンバーで、とても出来が良いと思いますね。
"Burning Through The Night"よりこちらのナンバーの方が私は好きですね。
5曲目の"Cherry Bay"はとてもご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
バックのギターのリフが良いですね。
6曲目の"Sweet Maria"はバックのギター・プレイがカッコ良いポップな感じのハードロック・ナンバーです。
7曲目の"Coming For You"はドボルザークの「家路」でしたっけ?のメロディから始まる、これまた、カッコ良いという言葉がピッタリのポップでハードなナンバーです。
8曲目の"Not The Same"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
とても良く出来たナンバーなのに、なぜ国内盤では差し替えたのでしょうね。
少なくとも、差し替えられた"My Way"よりはこちらのナンバーの方が良いと思うのですが。
9曲目の"Can't Stop Thinking"は甘いメロディのラヴ・ソングといった感じのナンバーで、モロ、パワーポップしたナンバーです。
Enuff Z'nuffが演りそうなナンバーで、最高の1曲です。
素晴らしい!ナンバーです。
ラストの10曲目"Play That Funky Music"はWild Cherryの大ヒット・ナンバーのカヴァーで、数多くのバンドがカヴァーしております。
Thunderのカヴァーが有名ですが、このRoxanneのカヴァーもオリジナルのイメージを毀すことのないアレンジが施され、とてもファンキーに仕上がっております。
このアルバムですが、最近、Krescendo Recordsという再発専門のインディ・レーベル(Lionheartなどを再発)からリ・イッシューされましたが、かなりのハードロック・ファンを喜ばせたに違いありません。
2008-12-04
Glen Burtnick / Talking In Code (1986)

また、併せて、Tim Feehanの1987年の"Tim Feehan"もリ・イッシューされております。
このGlen Burtnickの1stアルバム"Talking In Code"は1986年に発表された作品で、プロデュースにRichard Landis (ex: Nielsen/Pearson、Peter Allen、Stone Furyなど結構幅広い人で、このアルバムもAORというよりBryan Adamsタイプのハードポップな出来あがりとなっております。
アルバムに参加している面々は、Reed Neilsen (ex: Neilsen/Pearson)、Dann Huff、Bobby Messano (ex: Franke & The Knockouts)、Neil Stubenhaus、Steve Smithといったところです。
1曲目の"Crank It Up"はポップでハードなナンバーですが、ヒット・ポテンシャルの高いナンバーだと思います。
タイトル・ナンバーの2曲目"Talking In Code"はメロディはいかしてますが、AORというには、バックの音は結構ハードです。
3曲目の"Little Red House"はシングル・カットされたナンバーで、Richard Marxが歌いそうなハードAORのナンバーです。
バックのプレイもカッコ良いですし、まずまずの仕上がりです。
4曲目の"Perfect World"はWhat Ifが演りそうなバラード・ナンバーで、このナンバーでのGlen BurtnickのヴォーカルもTommy Funderburg風です。
5曲目の"Hole In My Pocket"はポップなナンバーで、ハイテックAORといった感じです。
6曲目の"Brave Hearts"もハイテックAORといった感じですが、メロディアス度はイマイチといったところか。
7曲目の"Hold Back The Night"は産業ロック風のメロディアスなナンバーで、バックのプレイがカッコ良いナンバーです。
8曲目の"Talk That Talk"はバックの音が少しばかりハードなポップロックしたナンバーです。
9曲目の"Heart On The Line"はメロディアスなバラード・ナンバーで、このアルバムで最もAORしております。
このナンバーの出来もまずまずです。
ラストの10曲目"We're Alright"もハードポップしたナンバーです。
こうして全曲聴いてみた感じでは、出来としては悪くはありませんが、曲にバラツキもあり、それほどの名盤とは思われませんが、参加ミュージシャンを考えるよ、まあ、購入しても良いかな?
2008-12-03
Bobby Whitlock / Rock Your Sox Off (1976)

先ごろ、ユニバーサル・ミュージックから、1stと2ndが紙ジャケでCD化されるというアナウンスがあったものの、結局発売中止となったBobby Whitlockが、1976年の4thアルバム"Rock Your Sox Off"です。
この4thアルバムは、1989年に当時のポリドール・レコードからCD化されたっきり、一度も再CD化されておりません。
Sea Levelの面々がバックを務め、サウンドはThe Allman Brothers Bandを彷彿させるサザーン・ロックとなっております。
アルバムには、Derek & The Dominosの"Why Does Love Got To Be So Sad"が収められているほかは、Bobbyのオリジナル・ナンバーで占められております。
1曲目の"Why Does Love Got To Be So Sad"は、もちろんDerek & The Dominosのヴァージョンを聴き慣れているせいか、オリジナルに軍配が上がりますが、それでも、Jimmy Nalls (ex: Sea Level)のギターはEric Claptonに負けないくらい弾き巻くっており、出来はなかなかのものです。
2曲目の"If You Only Know Me"はThe Allman Brothers Bandが演りそうなメロディアスなサザーン・ロックのナンバーです。
3曲目の"Sweet Mother's Fun"はDelaney & Bonnie風のスワンプしたバラード・ナンバーとなっております。
4曲目の"The Second Time Around"がとても良く出来たナンバーで、Derek & The Dominosの"Thorn Tree In The Garden"風のバラード・ナンバーですが、出来はそれ以上です。
まさにBobby Whitlockのソングライターとしての優れたところを如実にあらわしている、そんなナンバーです。
なお、このナンバーでは、Led Dudekがギターを担当しております。
5曲目の"Brand New Song"はCory Wellsが歌っているようなソウルフルでファンキーなナンバーですが、AORとしても十分聴けるナンバーに仕上がっております。
6曲目の"Bottom Of The Bottle"は、あの特徴的なBobbyのピアノをフィーチャーしたブギー調のカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
ファンキーかつポップな良く出来たナンバーです。
ここでも、Jimmy Nallsのギターソロはかなり良いです。
7曲目の"(It's Been A) Long Long Time"は若干カントリ・フレイバーのメロディアスなミディアム・テンポのバラード風のナンバーです。
曲の出来もかなりのものです。
ラストの8曲目"Make It Through The Night"はChuck Leavellの美しいピアノの音から入るメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーは圧巻です。
それにしても1stと2ndのCD化のアナウンスがあった時は、「やった!」と思いましたが、発売中止にはホントがっかりでしたね。
ユニバーサルさん、発売中止が多すぎませんか?
2008-12-02
Ron Robbins / 'Round Twilight (1990)

何年か前に、市内の中古ショップで500円くらいで購入したCDですが、殆ど聴いておりませんでした。
最近は、購入するCDも聴くCDもメロハーが多かったせいか、ゆったりしたAORものでも聴こうかなあなどと思い、CDの棚をあちこち探して見つけた1枚です。
そういえば、このところ、AORもののリ・イッシューも一段落した感もあり、来年1月にSMH-CD使用のTom Snowほか何枚かアルバムがリ・イッシューされるぐらいで、目立った情報もありませんね。
ユニバーサルの方は、Rupert HolmesとかAlessiなどが発売中止となりましたし、売れる見込みが無いものは出さないらしいですし。
そんな中で頑張っているのはVIVIDなどのインディ・レーベルで、今後のメジャーは全くもって期待できない状況にあります。
本日紹介するRon Robbinsの"'Round Twilight"は1990年にアルファ・レコードから出されたアルバムです。
プロデューサーが日本人ということで、日本向けに出された企画アルバムですが、これが70年代後半から80年代前半のAORの王道をいくといった感じのアルバムです。
このRobbins氏ですが、自身でヴォーカルをとっているほか、サックスなどもプレイしております。
全10曲が収められており、その内の半分の5曲がインスト・ナンバーとなっておりますが、これまた、70年代後半から80年代前半のいわゆるフュージョン・ミュージックといった趣で、当時のサウンドが好きな方には気に入る内容となっております。
バック・ミュージシャンに目を向けると、キーボードのTim Heintzぐらいしか知っている名前はありませんが、なかなかの力作だと思いますね。
1曲目の"Michael's Song"はタイトルとサウンドから想像すると、Michael Franksに捧げたナンバーではと?と思います。
声質は全く違いますが、Michael Franksにとても似合いそうなナンバーです。
Ron Robbinsのヴォーカルはごくオーソドックスでとても聴きやすいですが、それ以上にサックス・プレイがかなりいけます。
2曲目の"'Round Twilight"はキーボードとカッコ良いギターのカッティング、それに続くRonのサックスが旋律を奏でる、それこそ、70年代後半から80年代前半のフュージョン・ミュージックそのまんまのサウンドです。
この軽快さが堪らないですね。
3曲目の"Little Runaway"も、これぞAORといったナンバーで、素晴らしい出来です。
AOR全盛期に発表されていたら、メジャー・デビューも夢でなかったのでは?と思わせるほどのAORの王道のナンバーです。
4曲目の"Tequila Sunset"は再びインスト・ナンバーで、ナイロン弦のギターのサウンドが最高のメロウ・フュージョンのナンバーです。
5曲目の"You Taught Me"もメロディアスなAORのバラード・ナンバーです。
かなり雰囲気があります。
Michael Franksほどジャジーではないですし、Kenny Rankinよりも音がはっきりしてます。
Stephen Bishopともちょっと違う雰囲気のAORでしょうか。
6曲目の"Everywhere You Go"はRonのフルーゲル・ホルンを大々的にフィーチャーしたこれまたメロウなフュージョンです。
7曲目の"Tocate"はRonのサックスが堪能できるラテン・フュージョンです。
8曲目の"Back To You"はMichael Franks風のジャジーな感じのAORです。
Tim Heintzのピアノとキーボードがとても良い音を出しております。
9曲目の"Maybe Love's Dtill True"はDavid Foster風のメロディアスなバラード・ナンバーです。
また、このナンバーは、Allison Beachという女性とのデュエット・ナンバーとなっております。
アレンジがDavid Fosterだと言ったら、誰もが頷くナンバーだと思いますね。
ラストの10曲目"When You're Gone"もDavid Fosterのソロに収められていても全く違和感がないインスト・ナンバーです。
このナンバーの主役は、Ron RobbinsというよりTim Heintzといった感じです。
とてもメロディアスなナンバーで言うことなしです。
この"'Round Twilight"ですが、もちろんすでに廃盤となっておりますが、もし、中古ショップで見つけたら、迷わず購入しましょう。
2008-12-01
Illnath / Second Skin Of Harlequin (2006)

最近、Arch Enemyの日本でのライヴを収録した2枚組のアルバムが発表されましたが、これはこれで、とても良かったです。
でも、最近のヘヴィ・ローテーは、このIllnathの"Second Skin Of Harlequin"ですね。
Illnathはデンマークのバンドで、この"Second Skin Of Harlequin"は2006年に発表されたアルバムです。
巷では、Cradle Of Filthに似ているとのことですが、昔、聴いた時は、Cradle Of Filthはそんなに良かった感じでもなかったんですが。
とにかく、メロディが素晴らしいんですね。
バックのストリングスやキーボードはもちろんですが、ギターの音がとても扇情的なんです。
ヴォーカルはもちろんスクリーム、デス声ですが、全く気になりません。
1曲目の"And There Was Light"でのシンフォニックな前奏と扇情的なギターのトーン、痺れます。
とにかくメロディが素晴らしいですし、シンフォニックなバックの音が堪りません。
2曲目の"Virgin Soil"でも、扇情的なギターの音は最高です。
1曲目に比べるとメロディアス度は若干落ちますが、その辺のメロディック・デス・メタルのバンドを凌駕しております。
3曲目の"Pieta"は美旋律のシンフォニック・メタルです。
デス声さえ気にならなければ、この手のサウンドが好きな方にも十分受ける内容だと思いますね。
とにかく、ギターの扇情的なところは、Arch EnemyのMichael Amott、Christopher Amottに全く負けておりません。
4曲目の"Sought By The Fallen One"の前奏でのクラシカルなギターから一転して、激しいリフのギターの嵐、もうこれは堪りません。
途中のクラシカルなギターとそれに続くベース、もう最高です。
ホント、このバンドのギターは最高です。
5曲目の"She The Plague"はカッコ良いギターのリフから始まるポップな感じのナンバーです。
デス・メタルですが、本当にメロディアスでポップなナンバーです。
6曲目の"Feathers Shall Fall"はもう前奏を聴いただけで痺れるナンバーです。
ヴォーカルのスクリーム度は他のナンバーに比べても際立っております。
ブルータルで、これぞメロディック・デス・メタル然としたナンバーに仕上がっております。
7曲目の"Clockwork Of Time"もメロディアスなナンバーで、このメロディに乗るスクリーム・ヴォイスが対照的で、この辺りがメロディック・デス・メタルの真骨頂といったところだと思いますね。
ラストの8曲目"Book Of Sand"なんか聴いていても、こいつらのテクニックが素晴らしいということがわかります。
扇情的なギターと美しいばかりのピアノ、畳みかけるような怒涛のドラムスとこれに呼応するベース、もう素晴らしいの一言です。
シンフォニック・パワー・メタルやメロディック・パワー・メタルはあまり好みではありませんが、あの変なハイトーンより、こういったスクリーム・ヴォイスの方が合っているのでは?
ジャケットに記載されておりませんが、9曲目が収められております。
タイトルは判りませんが、このナンバーも、これぞメロディック・デス・メタル然としたカッコ良いナンバーです。
ホント、ギターは最高です。
普段AORしか聴いていらっしゃらない方にはもちろんお薦めいたしませんが、メロディク・パワー・メタルとかを聴いていらっしゃる方にはお薦めですね。
デス・ヴォイス(スクリーム・ヴォイス)は、要は慣れです。
巷の評価では1stの方が出来が良いようですので、是非、1stも聴いてみたいです。