2009-02-28
Street Talk / V (2006)

このStreet Talkは1997年の1stアルバム"Collaboration"にJourneyの"Separate Ways (World Apart)"をカヴァーするなど、Journeyフォロワーのバンドとしてデビューし、サウンド・スタイルも透明感のある産業ロックといったものでした。
2nd、3rdと発表するうちに、自分たちのオリジナリティも出て来て、この4thアルバムは単なるJourneyフォロワーにとどまらず、透明感・清涼感はそのままにとても良く出来たハードポップ・アルバムに仕上がっております。
メンバーでキーボディストのFredrik Berghの曲作りのセンスが最高ですし、ギタリストのSven Larssonのプレイも冴えておりますし、Goran Edmanのヴォーカルがとても素晴らしいんです。
1曲目の"Responsible"は出だしのギターがとてもカッコ良いメロディアス・ハードのナンバーです。
ホント、このStreet Talkはこういった少しばかりハードなナンバーでも透明感があります。
2曲目の"Don't Believe"はとてもポップなアレンジとメロディが最高のハードポップのナンバーです。
Goran Edmanのヴォーカルはホント上手いですね。
3曲目の"If I Could"は躍動感溢れるメロディアス・ロックです。
サビの部分はもう最高です。
4曲目の"At The End Of The Day"はミディアム・スロウのメロディアスなバラード風のナンバーです。
フックに満ちたナンバーで言うことありません。
5曲目の"Family Business"は、これはJourneyしたサウンド・スタイルの産業ロック・ナンバーです。
とてもポップな音作りとなっております。
6曲目の"Just A Little Appetizer"の出だしのギター・ソロはとてもカッコ良いです。
メロディアスでポップなナンバーで、このアルバムの一押しでしょうか。
素晴らしい出来ですね。
7曲目の"Something's Gotta Give"はポップでメロディアスなAORしたナンバーとなっております。
8曲目の"Groundhog Day"はSven Larssonのギター・プレイが冴えわたるミディアム・スロウのバラード・ナンバーです。
9曲目の"Sniper"は躍動感たっぷりのロックンロールしたナンバーに仕上がっております。
10曲目の"Oh Maddy"はゆったりとした感じのメロディアスなナンバーです。
このナンバーの出来もかなり良いです。
ラストの11曲目"Brother Sun Sister Moon"はおおらかな感じのナンバーです。
このStreet Talkの"V"ですが、ほぼ全曲良く出来たナンバーで、美メロのファンにとっては無くてはならない1枚だと思います。
1stは既に廃盤となっておりレア化しておりますが、2nd、3rdとまだ国内盤が手に入りますので、Street Talkを聴いたことが無い(居ないか?)ハードポップ、メロディアス・ロックのファンは是非聴いて欲しいですね。
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2009-02-27
Bob Weir / Heaven Help The Fool (1978)

Mike Baird – drums on tracks 1, 3-6 & 8
Bill Champlin – background vocals on tracks 1 & 3-8, keyboards on tracks 2 & 7, organ on tracks 3 & 8
David Foster – keyboards on tracks 1-8
Lynette Gloud – background vocals on tracks 5-8
Tom Kelly – background vocals on tracks 1-6 & 8
Dee Murrey – bass guitar on track 2
Nigel Olsson – drums on tracks 2 & 7
David Paich – keyboards on tracks 1, 3-6 & 8
Mike Porcaro – bass guitar on tracks 1 & 3-8
Peggy Sandvig – keyboards on track 4
Tom Scott – saxophones on tracks 1, 3 & 5
Carmen Twilley – background vocals on tracks 5-8
Waddy Wachtel – lead guitar on tracks 2-3 & 7
Producer – Keith Olsen
Engineers – David de Vore and Keith Olsen
Art direction – Ria Lewerke
Photography – Richard Avedon
これらが、このBob Weirの1978年のソロ第2弾アルバム" Heaven Help The Fool"の布陣です。
これらのミュージシャンやアルバム・ジャケットからAORファンにとっては、とても気になるアルバムだと思います。
そうですね、内容的にはAdult Oriented Rockだと思いますが、いわゆるオシャレっぽい音かというと全く違いますね。
ファンキーなロック・アルバムとでもいいますか、あのAttitudeの1stに近いサウンドでしょうか。
Bob Weirは当時Greatful Deadのメンバーで、このバンド自体がちょっとばかり泥臭い(私がかってに思っていることですが)サウンドであまり好きなバンドではなかった(それにも拘わらず、彼らのボックス・セットを持っている?)ですが、Bob Wierという名前を知っていたこととバック・ミュージシャンに釣られ購入しました。
最初聴いた時は、期待と違っていたサウンドに戸惑ったというところが実感でした。
で、一度か二度聴いてレコード棚に仕舞い込んで、その内に中古ショップ行きとなってしまいました。
でも、最近アマゾンなどのネット・ショップでこのアルバムを見かけるようになって(それもかなり安い価格で)もう一度聴いてみようかと思い購入したわけです。
当時は一度か二度しか聴いていなかったので、殆ど中身は聴いたことがないといった状況でしたので、ほぼ始めて聴いた感じでしたが、いわゆるAORミュージックではありませんが、今聴いてみると、さすがKeith Olsenのプロデュースと有名なスタジオ・ミュージシャンたちによって出来上がったアルバムだと思います。
バックの音作りは素晴らしいですし、冒頭にも書きましたがとてもファンキーなAdult Oriented Rockのアルバムだと思います。
それでも、1曲目の"Bombs Away"はポップな感じのAORと言えるでしょうか。
出だしのオルガン(これはDavid Paichか)とピアノ(こちらはDavid Fosterか)の音がとても明るい感じがするポップ・ミュージックです。
また、途中のTom Scottのサックスが良いですね。
このナンバーはかなりいけますね。
2曲目の"Easy To Slip"もDavid Fosterのピアノから入りナンバーで、パワー・バラードしています。
Nigel Olssonのドラムスがかなり光っていると思います。
3曲目の"Salt Lake City"はとてもファンキーなナンバーで、Tom Scottが良い仕事をしております。
4曲目の"Shade Of Grey"はメロディアスなバラード風のナンバーです。
David PaichとDavid Fosterのピアノがとても素敵です。
あと、Waddy Wachtelのギターがとても良いと思いますね。
このアルバムの一押しです。
5曲目の"Heaven Help The Fool"はミディアム・テンポのナンバーですが、作りはファンキーです。
6曲目の"This Time Forever"が最もAORらしいナンバーでしょうか。
メロディアスなバラード・ナンバーです。
これまた、David PaichとDavid Fosterのキーボード群が素晴らしいプレイを見せておりますし、バックにもストリングスを配するなどのアレンジが施されております。
7曲目の"I'll Be Doggone"はSmokey Robinson & The Miraclesがオリジナルのナンバーで、このBobのヴァージョンのソウル・フィーリング溢れたナンバーとなっております。
バックのオルガンはBill Champlinだと思いますが、これがとてもファンキーな音を出しております。
ラストの8曲目"Wrong Way Feelin'"は私が好きなスロウなブギ調のナンバーです。
この"Heaven Help The Fool"ですが、洗練されたいわゆAORミュージックとは違いますが、紛れもなくAdult Oriented Rockです。
気になる方はどうぞ。
2009-02-23
Stan Bush / Call To Action (1997)

Stan Bushは1983年にCBSソニーから"Stan Bush"でデビューしたアメリカ人アーティストで、1stから2007年の"In This Life"まで12枚のアルバムを発表しており、メロディック・ロックのファンから高い支持を得ているミュージシャンです。
私も1stからのファンで、1983年に初めて1stアルバムに収められている"It's Hot"を聴いた時の興奮は忘れることができません。
また、2ndのStan Bush & Barrage名義で発表されたアルバムに収められている"Love Don't Lie"も然りです。
今回紹介する"Call To Action"には全11曲が収められており、冒頭にも書いた通り「アクション」をテーマにしたナンバーが数多く収められておりますが、やはりラストに収録されている"Love Won't Lie"(オリジナルは"Love Don't Lie")は最高のナンバーで永遠のバラードといった曲です。
メロディ良し、ヴォーカル良しの素晴らしいナンバーです。
1曲目の"You've Got The Touch (1997 Remix)"はアニメ映画「トランスフォーマー」で使われたナンバーです。
キャッチーでフックに満ちたハードポップ・ナンバーで、さすがStan Bushといった感じです。
2曲目の"Never Surrender"はジャン・クロード・ヴァンダム主演映画「キックボクサー」のエンディングに使われたナンバーで、本ヴァージョンは新しく録り直したものとなっております。
1曲目同様とてもキャッチーでポップな仕上がりを見せております。
3曲目の"Hold Your Head Up High"は、これまた躍動感のあるナンバーで、とてもカッコ良いハードポップ・ナンバーです。
サビの部分がとても良いです。
バックのサウンドもStanのヴォーカルも最高です。
4曲目の"Straight To The Top"はJonathan Cain (ex:Journey)との共作によるナンバーです。
Jonathan自身もキーボードで参加しております。
5曲目の"Dare"は再び「トランスフォーマー」で使われたナンバーです。
映画の勝利シーンで使われたナンバーですが、これまた躍動感のある素晴らしいナンバーです。
「グランド・ゼロ」のイントロダクションとして使われた短いインスト・ナンバーの6曲目の"Critical Mass"に続いて7曲目の"Ground Zero"が始まります。
このナンバーは、NYで開かれたSF/ファンタジーのコンベンション「BotCon '97」のテーマとして新しく書かれたナンバーです。
メロディアスなパワー・バラードのナンバーで、曲の出来も素晴らしいです。
8曲目の"Capture The Dream"は1996年のアトランタ・オリンピックの公式テーマ曲で、アメリカ水泳チームのメダル獲得等、ハイライト・シーンでよく使われたナンバーだそうです。
ミディアム・テンポのメロディアスなナンバーです。
9曲目の"Total Surrender"は新しく書かれたナンバーで、これまたメロディアスなハードポップのナンバーで、Stan Bushのソング・ライティングが光ったナンバーです。
素晴らしいメロディ・メイカーです。
10曲目の"Highest Calling"も新しく書かれたナンバーで、これもメロディ良しのポップ・ロックしたナンバーです。
ラストの11曲目"Love Won't Lie"は冒頭にも書きましたが、盛り上がり最高の永遠のバラード・ナンバーです。
この"Call To Action"ですが、Stan Bushのアルバムの中でも出来はかなりのものです。
既に廃盤となって値段もそこそこですが、Stan Bushのファンだけでなく全てのメロディ・マニアに是非聴いて欲しいアルバムだと思います。
2009-02-22
Dakota / 25th Reunion Concert 1980-2005 (2006)

私は1stアルバムを当時Tower Recordsで購入し、このアルバムに入っている"Crazy For You Your Love"を聴いてからずっと彼らのファンです。
えこの1stには他に"You Can't Live Without It"という極上のバラード・ナンバーが収められておりますが、このナンバーが彼らのベスト・テイクで本当に素晴らしいナンバーなんですね。
DAKOTAは現在に至るまでに6枚のスタジオ・アルバムを出しております。
一時は解散状態でしたが、1996年に復活アルバム"Mr. Lucky"をEscape Musicから発表し、翌年に4thアルバムの"The Last Standing Man"を発表(このアルバムは日本発売もされました)し、2000年に"Little Victory"、2003年に6作目となる"Deep 6"を発表しております。
ライヴ・アルバムは2枚発表しており、2000年に"Three Livetimes Ago"を、そして2006年に本作"25th Reunion Concert 1980-2005"を発表しました。
本作は、彼らの結成25周年を記念したライヴの模様を収めたものとなっております。
全14曲が収録されており、残念ながら彼らの最高傑作"You Can't Live Without It"は収められておりませんが、私が最初に好きになったナンバー"Crazy For You Your Love"は収められております。
1曲目の"Settle Down"、2曲目の"Magic"、3曲目の"Dear Love"の3曲は、2002年にDAKOTAの中核メンバーのJerry G. HludzikとBilly Kellyのユニット The Jerry / Kelly Bandとして発表されたアルバムからのカットです。
3曲ともとてもいかした産業ロックのナンバーです。
4曲目の"Crazy For Your Love"は1stアルバムに収められているナンバーで、私が最初に好きになったナンバーです。
出だしのギター・ソロがとてもカッコ良いナンバーです。
5曲目の"Possession"も1stからのナンバーで、これまた、メロディアスでフックに満ちた産業ロックしたナンバーで、かなり気にいっているナンバーです。
6曲目の"You Can Be"と7曲目の"Somebody Elses Dream"の2曲もThe Jerry / Kelly Bandからのナンバーで、6曲目はとてもキャッチーな産業ロックで、7曲目は良く出来たメロディアスなバラード・ナンバーです。
8曲目の"Lady"は再び1stからのカットです。
このナンバーもフックに満ちたキャッチーなナンバーで、1stに収められているナンバーはどれもが最高です。
9曲目の"Brothers In Arms"は"Deep 6"に収められているナンバーで、ギターがギンギンのメロディアスなハードロックしたナンバーです。
10曲目の"Runaway"は2ndアルバムからのタイトル・ナンバーです。
とてもカッコ良い産業ロックしたナンバーです。
11曲目の"When The Rebel Comes Home"も2ndアルバムからです。
ポップな産業ロック・ナンバーと言えますね。
12曲目の"Don't Stop Believin'"は3rdアルバムの"Mr. Lucky"からのナンバーです。
さすがDAKOTAが復活をかけたアルバムからの1曲だと思いますね。
とても良く出来たハードポップのナンバーです。
13曲目の"If It Takes All Night"は再び1stから。
これまたキャッチーな最高のナンバーです。
ホント、1stアルバムに収められているナンバーは最高です。
ラストの"Tomothy"は、Jerry G. HludzikとBilly KellyがDAKOTAを結成する前に、The Buoysというバンド時代の1971年のヒット・ナンバーで、作者としてRupert Holmesがクレジットsれております。
Rupert Holmesのオリジナルは、2005年に発表された5枚組Boxの"Cast Of Characters : The Rupert Holmes Songbook"に収められております、
DAKOTAのアルバムはほぼ全てがレア・アイテムとなっており、また、例えば本日紹介したアルバム"25th Reunion Concert 1980-2005"は一度もメジャーなショップのカタログに掲載されたことが無いアルバムだと思いますので、始めて見るかたもいらっしゃると思います。
DAKOTAのアルバムはすでに大手のショップから適価での購入は難しいですが、It's About Musicという再発専門のインディ・レーベルから全てのアルバムを購入することができます。
ここはミュージシャン・サイトにもリンクされておりブートCDではありませんが、盤がCD-Rとなります。
でも、貴重な音源を手に入れることが出来ますし、音は本物ですので、気にならない方にはお勧めです。
それにしてもDAKOTAは最高にいかした産業ロック・バンドです。
2009-02-21
Body Electric / Walking Through Walls (2003)

先日もドイツのネットショップSchmankerl Recordsから10数枚のCDを購入しました。
送料込でも日本円で1万円程度ということで、1枚当たり1,000円くらいということで、結構安く仕入れることが出来たと思っております。
本日紹介するアルバムはその内の1枚で、以前に他のネットショップで気になっていたアルバムです。
Body Electricというカナダのハードポップ・バンドの2003年発表のアルバムです。
以前見たネットショップでの紹介はHi-Teck AORのアルバムということで紹介されておりましたが、この"Walking Through Walls"はかなり出来が良い私好みのアルバムでした。
先ず、なんとなくジャケットが洒落ていると思いませんか?
全15曲約65分ととてもヴァリュアブルな内容となっております。
Body Electricのメンバーは、Bob Buckley (Keys, Saxes)、David Sinclair (Vocals, Guitars)、Jerry Adolphe (Drums)の3人で構成されており、アルバムの出来や各曲のセンスが良いのも当たり前で、Bob BuckleyとDavid Sinclairと言えば、あのカナダの産業ロック・バンドStreet Linesの中核メンバーなんですから。
Straight Linesは1980年に"Straight Lines"、翌年に2ndアルバム"Run For Cover"を発表の後あえなく解散したバンドでしたので、こういった形でも復活したことは全くもって嬉しい限りです。
そんなBody Electricの"Walking Through Walls"はCarmine Appice風のドラムソロから入るメロディアスでカッコ良い"Strangers In Love"から始まります。
3曲目の"It Must Be Magic"はStraight Linesを彷彿するメロディアスな産業ロック・ナンバーで、バックのサックスは最高にカッコ良いです。
5曲目の"Out Of The Blue"はフックに満ちたメロディアスなバラード・ナンバーです。
とにかく曲の出来が素晴らしいです。
6曲目の"Ordinary Madness"もメロディアスな産業ロック・ナンバーで、このナンバーは特にバックの音がカッコ良いですね。
7曲目の"I Don't Know Why"もキャッチーでメロディアスなミディアム・テンポのポップ・ロックのナンバーです。
8曲目の"Possessed"もメロディアスな産業ロック・ナンバーです。
まるで、80年代初頭の産業ロック華やかしき頃にタイム・スリップしたような感じです。
9曲目の"Water Thin / Emotinal Shock"は出だしの長めのインストはプログレ風ですが、その後の本編はとてもポップな感じのナンバーです。
このナンバーのプレイもかなりいかしてます。
11曲目の"I Think I'm Falling"もほぼStraight Linesしたメロディアスな産業ロック・ナンバーとなっております。
12曲目の"Nobody Touches Me Like You"はBob Buckleyのサックス・ソロから入るメロディアスで盛り上がりのあるバラード・ナンバーで、ほぼAORしております。
13曲目の"After The Storm"も出来はかなり良く、メロディアスでとてもいかしたバラード・ナンバーに仕上がっております。
ラストの15曲目"The Things You Didn't Do"は素晴らしいバラード・ナンバーです。
マイナー朝の琴線に触れるそんな感じのナンバーで、バックのピアノとストリングスが最高です。
言うこと無しです。
それにしても、このアルバムを手にするまで、Body ElectricというバンドがStraight Linesのメンバーで構成されているとは全く知りませんでした。
気になっているアルバムは購入してみるもんですね。
この"Walking Through Walls"、Straight Linesのファンはもちろん産業ロックのファンにもかなりお勧めです。
2009-02-20
Marc Jordan / Mannequin (1978)

私はすでに国内盤を持っておりますが、リマスターされたという情報がなかったのにも拘わらず、これもコレクターの性とでもいうのでしょうか、つい購入してしまいました。
国内盤は、このアルバムの一押しナンバー"Red Desert"の最初の部分の音がテーのゆがみのせいか音も歪んでいてせっかくの良いナンバーを台無しにしておりました。
今回のリ・イッシューでは、その部分の確認もしたかったということも購入の理由のひとつでした。
先ず、その結果を先に書きますと、音の歪みが無くなっておりました。
ということは、リマスターされているのでしょうか?
このMannequin"は以前に私のHPでも取り上げており、その時にも書きましたが、今のMarc Jordan(ジャズ・ヴォーカリスト)の原点となるアルバムだと思います。
内容的には良く出来たAORアルバムですが、9曲目の"One Step Ahead Of The Blues"はとてもジャジーなナンバーで、現在のMarc Jordanに通ずるものです。
4曲目の"Marina Del Rey"はMarc Jordanもおそらく気に入っているナンバーだと思います。
その理由は、2002年に発表した彼のベスト・アルバムのタイトルが"Living In Marina del Rey and Other Stories"で、アルバム・タイトルにもなっているからですが。
カリプソ風のトロピカルなナンバーです。
圧巻はやはり"Red Desert"で、メロディアスな最高にいかしたバラード・ナンバーです。
で、このアルバムですが、1999年にCafe Prductionというところから出されております。
私はしらなかったのですが、このCafe ProductionはMarc自身のレーベルだそうで、彼のオフィシャル・サイトをの覗くとこの"Mannequin"のほかに"Blue Desert"もCDで売っております。
と言うことは、その内Blue DesertもCD化がされるのでは?
何れにしても、今まで高根の花だったアルバムがこうやってリ・イッシューされることは、とても嬉しい限りですね。
でも、HMVのカタログには載っているのに何故Amazonには無いのでしょうね。
2009-02-17
Jack Wagner / Lighting Up The Night (1985)

1stアルバムについてはすでにこのブログでも取り上げており、"All I Need"については、サビのメロディは最高の名バラードと書きましたが、アルバムの出来については、曲のバラツキはありますが、全体的にはまあまあということで、AORファンも納得する1枚と紹介しております。
この2ndも前作に引き続き、Cliff MagnessとGlen BallardのPlanet 3の二人に加え、Quincy Jonesもプロデュースに参加しております。
内容的にも前作の延長線上にあるアルバムだと思いますが、私の個人的な意見としては、"All I Need"ほどのナンバーは収められていないものの、全体的に曲の粒も揃っておりこちらのほうが出来が良いのでは?と思っております。
そんな中で1曲目の"Keep Holdin' On"はメロディアスなポップなAORで出来もかなりなものだと思いますね。
耳に良く馴染むとても良く出来たナンバーです。
2曲目の"Lighting Up The Night"はJack WagnerとJeff Lorberのペンによるナンバーですが、エレポップしたナンバーですが、アレンジを変えればかなり良くなるナンバーだと思います。
3曲目の"I'll Be There"は前作の"All I Need"を彷彿させるメロディアスなバラード・ナンバーで、このアルバムの一押しです。
メロディがとても美しくとても素晴らしいバラード・ナンバーです。
4曲目の"Just Tell Her"もメロディアスな哀愁度抜群のポップ・ナンバーでお勧めです。
とにかくメロディが良いです。
5曲目の"Too Young"はDavid Foster、Jay Graydon、Steve Kipner、Danny Osmondのペンによるナンバーです。
David Fosterらしいバラード・ナンバーで、結構盛り上がるナンバーです。
6曲目の"Let's Start All Over"は出だしのギターがカッコ良いこれまた良く出来たポップなAORナンバーです。
このナンバーも1曲目同様、耳に良く馴染むナンバーです。
7曲目の"If She Loves Like She Looks"はファンキーなポップロックしたナンバーです。
8曲目の"I Never Said Goodbye"はGlen BallardとCliff MagnessのペンによるこれまたメロディアスなAORしたナンバーです。
9曲目の"With Your Eyes"はミディアム・ハイのポップ・ナンバーです。
バックのシンセやギターの音がとてもカッコ良いです。
ラストの10曲目"Love Can Take Us All The Way"はValerie Carterとのデュエットによるメロディアスなバラード・ナンバーです。
1stに比べると、ホント、粒が揃ったナンバーが多いといった感じで、この2ndの方が出来は良いと思いますね。
2009-02-15
The Crusaders / Soul Shadows (1985)

アルバムの枚数も同じく実に50枚弱に及びます。
その間、時代に応じてサウンド・スタイルが変わるものの彼らが持っているジャズ魂は常に変わらず多くのファンを魅了しました。
私は、Joe Sample、Stix Hooper、Wilton Felder、Wayne Hendersonが在籍し、Larry Carltonがギターを担当している頃のThe Crusadersが大好きです。
当時のサウンドはそれはFusionしていて、特に"Those Southern Knights"が最も好きなアルバムです。
その後、サウンド・スタイルもファンキーなブラコンという雰囲気に移っていきますが、これはこれで、まあ、いいかなとも思っております。
本日紹介する"Soul Shadows"は1985年に日本のみで発表されたヴォーカル・ナンバーばかり集めた編集盤で、中身的にはほぼブラコンしたアルバムとなっております。
収録ナンバーは、
1 Street Life
2 Soul Shadows
3 I'm So Glad I'm Standing Here Today
4 Gotta Lotta Shakalada
5 New Moves
6 Burnin' Up The Carnival
7 Street Life (Live Version)
の全7曲です。
1曲目は1979年発表の"Street Life"からのタイトル・ナンバーで、このアルバムからヴォーカルを大々的にフィーチャーし始めました。
ヴォーカルを担当しているのはRandy Crawfordで、スケール感のあるヴォーカルを聴かせてくれております。
また、このナンバーはThe Crusadersの代表的なナンバーとなっております。
2曲目のヴォーカルを担当しているのは、Bill Withersでとてもメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっております。
また、Bill Withersは同じくジャズ畑のサックス・プレイヤーのGlover Washington,Jr.との"Just The Two Of Us"もメロディアスなバラード・ナンバーを演っていて、こちらもとても有名なナンバーとなっております。
3曲目は珍しいコラボでJoe Cockerがヴォーカルを担当しております。
これまたとても良く出来たバラードに仕上がっております。
4曲目のヴォーカルは、Jessica WilliamsとGwen Evansが担当したファンキーなダンス・チューンとなっております。
5曲目はGwen Evansがヴォーカルを担当したファンキーでご機嫌なブラコン・ナンバーとなっております。
6曲目はJoe Sampleのソロ・アルバム"Voices In The Rain"に収められていたナンバーで、1981年のイギリスはRoyal Festival Hallでのライヴとなっております。
ヴォーカルはJosie Jamesで、サンバのリズムに乗ったご機嫌なナンバーとなっております。
7曲目は同じくRoyal Festival Hallでの録音でヴォーカルはB.B. KingとJosei Jamesが担当しております。
1曲目とはまた違った味わいがあって良いですね。
特にB.B. Kingのヴォーカルがカッコ良いです。
このアルバムはThe Crusadersとしてはヴォーカル作品ばかりを集めた異色作ですが、ブラコンのアルバムとしてもピカイチだと思いますね。
残念なのは、すでに廃盤となっており、今じゃかなりのレアとなっているということでしょうか。
2009-02-14
Starship / No Protection (1987)

Jefferson Airplaneから数えると24枚目のアルバムとなります。
Jefferson Airplaneは1965年にアメリカからデビューしたバンドで、Psychedelic Rockのパイオニア的バンドとして有名です。
看板ヴォーカリストのGrace Slickは1966年から在籍し、Graceのほか、Paul Kantner、Marty BalinらがJefferson Airplaneの看板ミュージシャンでした。
Jefferson Airplaneはその後Jefferson Starship、Starshipとバンド名を変えて活動していくこととなりますが、"Jefferson"と名乗るバンドの鍵を握るのは、創設メンバーであるMarty BalinとPaul Kantnerの2人だそうで、この2人をキーマンとする"Jefferson Airplane"?"Jefferspn Starship"?現在の"Jefferson Starship"、Grace Slick在籍時"Starship"?Grace Slick脱退後の"Starship"及びMickey Thomas率いる"Starship"別の流れを汲むバンドと見るのが妥当だそうです。
私は、1967年のJefferson Airplane時代の"Somebody To Love"ももちろん好きですが、Mickey Thomas加入後の産業ロックに変身したJefferson Starship、Starshipの方がもっと好きです。
以前にこのブログで前作の"Knee Deep in the Hoopla"を紹介しましたが、このアルバムはMickey Thomasがほぼ主役で、"We Built This City"、"Sara"、"Tomorrow Doesn't Matter Tonight" 、"Before I Go" の4曲がシングル・カットされ、1枚のアルバムから4曲のヒットがうまれたのはJefferson Airplane時代から含めて初めてのことみたいですので、最もヒットしたアルバムとなっております。
特に、"We Built This City"、"Sara"はビルボードでそれぞれ1位を記録しており、産業ロックの名曲と言えます。
これもまさにMickey Thomasがいたからこそだと思っております。
本日紹介する"No Protection"も前作の延長線上にある極上のハードポップで、このアルバムからも"Nothing's Gonna Stop Us Now(愛がとまらない)"が全米No.1を記録しております。
とてもメロディアスで良く出来たナンバーで、Grace SlickとMickey Thomasがヴォーカルを分け合っております。
さすが、Diane WarrenとAlbert Gammondの共作によるナンバーです。
4曲目の"Girls Like You"は彼らのオリジナルでとてもカッコ良い産業ロックのナンバーに仕上がっております。
5曲目の"Wings Of A Lie"はこのアルバムのプロデューサーの一人Peter Wolfのペンによるメロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
6曲目の"The Children"はMartin PageとClif MagnessのペンによるナンバーでAORしたナンバーに仕上がっております。
7曲目の"I Don't Know Why"はGrace Slickもライターとして加わったナンバーで、リード・ヴォーカルも彼女が担当しております。
ミディアム・スロウのナンバーながら彼女の力強いヴォーカルがピッタリの雰囲気のあるナンバーです。
9曲目の"Say When"はDavid Robertsのペンによるナンバーです。
メロディアスなミディアム・テンポのとても良く出来たAORナンバーに仕上がっております。
10曲目の"Babylon"はGrace Slick、Tommy Funderburg、Larry Williamsの3人による共作のナンバーです。
What Ifに通ずるハードポップ・ナンバーに仕上がっております。
ラストの11曲目"Set The Night To Music"は再びDiane Warrenのペンによるナンバーで、メロディアス抜群のさすがDiane Warrenといったバラード・ナンバーに仕上がっております。
やっぱり私は、Mickey Thomas在籍時のJefferson Starship、Starshipが好きです。
2009-02-11
Blind Faith / Blind Faith (1969)

1969年6月にロンドンのハイドパークでのデビュー・ライブでは当時史上最高の10万人を動員したといわれ、これを皮切りに欧米ツアーを開始し、8月には、本日紹介するアルバム"Blind Faith"を発表しました。
このアルバムは英米でチャート1位となりましたが、ツアー終了後の10月には早くも解散してしまい、その活動は半年に満たないものでした。
そんなBlind Faithがこれだけ短期間の活動、さらにアルバムが1枚しか発表されていないにもかかわらずこれだけ有名なバンドで、1枚のアルバムが名盤と言われる所以は、もちろん、メンバーが超大物を揃えたということもあったということもありますが、アルバムに収められているナンバーが素晴らしいということもあったに違いません。
本日紹介するアルバムはオリジナル・アルバムで、"Had To Cry Today"、"Can't Find My Way Home"、"Well All Right"、"Presence Of The Lord"、"Sea Of Joy"、"Do What You Like"の全6曲が収められているアルバムです。
その後、"Exchange And Mart"、"Spending All My Days"の2曲がボーナストラックとして追加されリ・イッシューされましたし、2001年には、6曲入りのオリジナル・アルバムに"Sleeping In The Ground"、"Can't Find My Way Home"のエレクトリック・ヴァージョン、"Acoustic Jam"、"Time Winds"、"Sleeping In The Ground"のスロウ・ブルース・ヴァージョン、さらに、"Jam No.1 'Very Long & Good Jam'"、"Jam No.2 'Slow Jam #1'"、"Jam No.3 'Change of Address Jam'"、"Jam No.4 'Slow Jam #2'"といったナンバーが追加され2枚組のデラックス・エディションとして発表されております。
"Had To Cry Today"はSteve Winwoodのペンによるナンバーで、ソウルフルなSteveのヴォーカルはもちろん見事ですが、Eric、Ginger、RickそしてSteveの織りなすサウンドにグルーヴ感があり最高のナンバーに仕上がっております。
Claptonのギターはもう最高です。
"Can't Find My Way Home"もSteve Winwoodのペンによるナンバーで、こちらはとてもメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっております。
オリジナルに収められているのはアコースティック・ヴァージョンですが、エレクトリック・ヴァージョンは2001年のデラックス・エディションにも収められており、演奏時間も長くなり、Claptonのギターがふんだんにフィーチャーされたナンバーに仕上がっております。
私は、エレクトリック・ヴァージョンの方が好きです。
また、このナンバーは、Eric Claptonのソロ活動の中で、ライヴではかなりの頻度で取り上げております。
"Wll All Right"はSteve Winwoodのピアノがカッコ良いファンキーなナンバーとなっております。
"Presence Of The Lord"はこのアルバムを初めて聴いた時、最初に好きになったナンバーです。
ゴスペル・タッチの美しいメロディを持った作品でEric Claptonのペンによるナンバーです。
Steve Winwoodのブルー・アイド・ソウルしたヴォーカルは素晴らしいですが、それ以上にEric Claptonのギター・ソロが最高にナンバーです。
このナンバーもClaptonのソロ活動の中でClaptonが自分でヴォーカルを担当して、定番として取り上げらております。
"Crossroads"がCreamのヴァージョンが最も出来が良かったと同じく、この"Presence Of The Lord"もBlind Faithのオリジナル・ヴァージョンが最も出来が良いと私は思っております。
"Sea Of Joy"がまた素晴らしく出来が良いナンバーなんですね。
Steve Winwoodのヴォーカル、Eric Claptonのギター、Ginger Bakerのドラムスどれをとっても素晴らしいですが、このナンバーでのRick Grechのヴァイオリンはもう最高で涙が出そうです。
"Do What You Like"はGinger Bakerのペンによる15分を超える大曲です。
Creamの"Toad"タイプのナンバーで、ここでの聴きどころはやはりGinger Bakerのドラム・ソロでしょう。
曲の感じはとてもメロディアスで聴きやすいものとなっております。
Steveのオルガンもかなりお薦めです。
全曲捨て曲がない掛け値無しの1枚です。
名盤と呼ばれるの当然ですね。
伝説のバンド、スーパー・ジャイアンツBlind Faithはやっぱり素晴らしいです。
2009-02-10
Charlie / Here Comes Trouble (1982)


1976年には1stアルバム"Fantasy Girl"を発表しますが、こんどはMartin Smithが抜けJulian Colbeck (Keys)が後釜として参加することとなりました。
その後、1977年に2ndアルバム"No Second Chance" (1977)を発表し、全米チャートの85位にランク・インされることとなりました。
また、この時期、Eugene Organ (Guitar)がバンドに参加しております。
1978年には、全米で60位とヒットしたシングル"She Loves to Be In Love"を含む彼らの3rdアルバム" Lines"がリリースされ、 ようやくワールドワイドで知られるバンドとなっております。
1979年に4thアルバム"Fight Dirty"が発表され、日本でもこの頃から紹介されるようになりました。
私もこの頃にCharlieを知りましたが、その時の印象は、サウンド面よりアルバムのジャケットに目が行く、そんなことを覚えております。
1stこそイラストでしたが、2nd以降は悩ましい恰好の女性が写るセクシーなジャケットで、とても気になる存在でしたね。
初めて購入したのが4thアルバムでしたが、その時の印象は、10ccに通ずる少しひねた感じのハードポップといった感じで、まあこんな物かなというのが正直なところでした。
でも、90年代末にRenaissance RecordsからCharlieのアルバムがCD化されたのを機会に彼らのアルバムを集め、それぞれのアルバムを再度聴いてみると、さすがTerry Thomas(現在では、Bad Company、Giant、Foreignerなどのアルバムを手掛ける名プロデューサー)のバンドだけあって、とても優れたポップ・センスとソング・ライティングに感心することになるのですが。
本日紹介する"Here Comes Trouble"は、実は"Fight Dirty"の次のアルバムとして録音されたアルバムでしたが、所属レーベルのArista Recordsから物言いがついて一度お蔵入りしたアルバムでした。
そんなゴタゴタもあり、RCA Recordsに移籍して発表されたのが5thアルバムの"Good Morning America"でした。
"Here Comes Trouble"は、再びレーベルをPolydor Recordsに移籍し、1982年にやっと陽の目を見たといういわく付のアルバムです。
このアルバムはRenaissance Recordsから1998年にCD化されましたが、その際ジャケットの変更とボーナス・トラックが5曲追加されました。
オリジナル・ジャケットもそこそこセクシーでしたが、CDになった時はさらにそれが増したようです(右側がオリジナルのジャケット)。
このアルバムには、
"Jealous"、"There You Go Again"、"Five Years"、"Writing On The Wall"、"Literary Love"、"Take The Money"、"Don't Stand In My Way"、"Only Dreaming、Mind Your Own Business"、"Zero"、さらにボーナス・トラックとして、"You Are My Life"、"I'm A Consumer"、"I'm Sorry"、"Don't Let Go" 、"Stupid World"が収められております。
さらにHidden Trackとして、前作"Good Morning America"に収録されている"All My Life"、"Fool For Your Love"、"Just One More Chance")の3曲の計18曲が収められております。
また、"Five Years / Only Dreaming"と"There You Go Again / Jealous"がシングル・カットされており、"Five Years"はメロディアスなバラード・ナンバーで、AORの雰囲気満点のナンバーで、とてもいかしております。
シングルのB面となる"Only Dreaming"はとてもポップでそこそこヒットしそうなナンバーです。
"There You Go Again"はプログレ風のシンセから入るキャッチーでメロディアスな産業ロック・ナンバーです。
シングルB面の"Jealous"はスペイシーなサウンドに乗るロックンロール・ナンバーで、とてもご機嫌な曲です。
他に、"Writing On The Wall"も軽いサウンドに乗る洒落たポップ・ナンバーですし、"Don't Stand In My Way"なんかも産業ロック然とした私の好みのナンバーです。
ボーナス・トラックとして収録された"You Are My Life"はメロディアスなバラード・ナンバーで、これがまた素晴らしい曲です。
"I'm Sorry"も"You Are My Life"に似たタイプのナンバーですが、ミディアム・スロウのメロディアスなナンバーで、これまた申し分のない出来です。
"Don't Let Go"、"Stupid World"もまた然りで、これら4曲は全てミディアム・スロウのメロディアスなナンバーでさらにTerry Thomasのギター・プレイは最高です。
ヒデゥン・トラックとして収められた"All My Life"の出来は最高です。
Charlieはこのアルバムを発表後、1983年に"Charlie"を発表し、このアルバムからシングル・カットされた"It's Inevitable"は当時MTVでも流れ、彼らの最大のヒットとなりました。
1986年には、8thアルバム"In Pursuit of Romance"を発表して活動を停止しております。
1998年には、Charlieの一連のアルバムをCD化したRenaissance RecordsからTerry ThomasにCharlieの新作のオファーがあったそうですが、まだ実現しておりません。
ただ、2000年に"The Best of Charlie"、2007年に"Charlie Anthology"がRenaissance Recprdsから出されております。
このCharlie、そして似たタイプのドイツのLake、この2つのバンドは70年代後半から80年代前半にかけて活躍したバンドの中でも最も侮れないバンドだと私は思っております。
2009-02-09
LeBlanc & Carr / Midnght Light (1977)

収録曲の詳細は判りませんが、彼らの唯一のスタジオ作1977年の"Misnight Light"からのナンバーも当然収録されると思います。
LeBlanc & Carrはマッスル・ショールズで活躍するアーティストで、Lenny LeBlancは1975年からソロ活動を開始し、1977年に1stソロ・アルバム"Lenny LeBlanc"でレコード・デビューしました。
その後、翌年に本作を、1980年に"Breakthrough"、1983年に"Say a Prayer"、1984年に"Person to Person"、1990年に"Faithful Heart"、1991年に"Prisoner of Love"、1991年に"Pure Heart"、1994年に"All My Dreams"、1996年に"The Bridge"、1999年に"Above All"、2002年に"One Desire"、2007年に"All For Love"、2007年に"Songs From My Living Room DVD"、2008年に"Christmas Night"とコンスタントにアルバムを発表しております。
この内、1980年の"Breakthrough"はフランスのリ・イッシュー・レーベルのMagic RecordsからCD化され、AORファンからも評価が高いアルバムとなっております。
また、1980年にクリスチャンとなり、1983年以降のアルバムはCCM (Contemporary Christian Music)した内容となっております。
一方のPete Carrはマッスル・ショールズ界隈で最も有名なセッション・ギタリストとして活躍していた人で、Boz Scaggs、Duane Allman、Paul Simon、Bobby Womack、Rod Stewart、Joe Cocker、Bob Segerなど数多くのアーティストのアルバムでギターを弾いております。
自身でも、1978年に"Multiple Flash"というソロ・アルバムを発表し、その後も数枚ソロ作品を発表し現在にいたっております。
"Multiple Flash"については、このブログにも取り上げましたが、Larry Carltonの「夜の彷徨」を彷彿するインストルメンタル・ロックした素晴らしい作品となっております。
この2人による唯一のスタジオ作品が、"Midnight Light"です。
このアルバムのは、大ヒットした"Falling"というバラード・ナンバーが収められており、AORファンから高い支持を得た作品です。
Pete Carrのギターのトーン(まるでEric Claptonお得意のウーマン・トーンです)が素晴らしいですし、Lenny LeBlancのヴォーカルもいかした最高のナンバーということで、全米13位も当たり前といったところでしょうか。
3曲目の"How Does It Feel (To Be In Love)"はPete Carrの作品ですが、メロウなファンク・ミュージックに仕上がっており、とてもカッコ良いナンバーです。
4曲目のタイトル・ナンバー"Midnight Light"も2曲目同様メロディアスなバラード・ナンバーで、さすがLenny LeBlancは素晴らしいソング・ライターです。
5曲目の"Stronger Love"は同じマッスル・ショールズのAORミュージシャンRobert Byrneの作品で、軽快な感じのAORナンバーとなっております。
7曲目の"Desperado"はもちろんThe Eaglesのカヴァーです。
オリジナルに負けないくらい良く出来ております。
8曲目の"Coming And Going"もPete Carrの作品ですが、このナンバーもファンキーに仕上がっております。
9曲目の"I Need To Know"はLenny LeBlancの作品で、これまた、メロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
ラストの10曲目"I Believe That We"はPete Carrの作品。
このアルバムでは、Lenny LeBlancがバラードを、Pete Carrがファンキーなナンバーをそれぞれ書いているような感じです。
Wounded Bird Recordsから発表される"Live From The Atlantic Studios"には、"Falling"が入っていることを願っております。
あと、Wounded Bird Recordsからは、先日このブログで紹介したRex Smithの各アルバムのほかに、Dave Logginsの各アルバムが発売される予定ですが、Daveの1977年の"Dave Loggins"は確かかなりAORした作品だったと思いますので、CD化はとても嬉しいです。
2009-02-08
Statetrooper / 2002

CD化により、1987年のロンドンはMarqueeでのライヴ音源を2曲、ボーナストラックとして追加。
N.W.O.B.H.Mのアルバムという紹介で、今日市内の中古ショップで手に入れたCDですが、これが哀愁のブリティッシュ・ハードポップ然としたとても聴きやすいアルバムでした。
収録されているナンバーは、
1. Shape Of Things To Come
2. Set Fire To The Night
3. Dreams Of The Faithful
4. Stand Me Up
5. Veni, Vidi, Vinci
6. Last Stop To Heaven
7. She Got The Look
8. Too Late (Live at the Marquee 1986)
9. Armed And Ready (Live at the Marquee 1986)
10. Juliet
の全10曲です。
この内、9曲目は、Michael Schenker Groupのナンバーです。
1曲目の前奏を聴いた時は、結構嬉しくなりましたね。
キャッチーでフックに満ちたメロディアスなハードポップ・ナンバーでこの1曲でStatetrooperを気に入ってしまいました。
キーボードとギターの音が最高にいかしてます。
2曲目はハードなブギ調のとてもカッコ良いナンバーです。
3曲目は、Bruce Bisland (この人はPraying Mantisの人)のドラミングがいかしたナンバーです。
4曲目もキャッチーでポップな作品です。
5曲目はメロディアスなストリングスから始まる、これまたいかしたハードポップのナンバーです。
とても聴きやすいキャッチーなナンバーで、言うことなしですね。
7曲目もキーボードとギターが最高にカッコ良いキャッチーなナンバーで、申し分のない出来です。
ポップで適度にハード、さらにメロディアスで、言うことないです。
10曲目のギター・プレイは最高です。
ほぼ全曲捨て曲なしの強力な1枚だと思います。
このアルバムは、2004年にCD化され、現在も、Amazonのカタログに載っておりますが、こういったアルバムって結構ファースト・プレスでお終いというのが多いので、メロハー・ファンで未だ聴いたことがない方はなるべく早く入手したほうが良いかも。
2009-02-07
Richard Barone / Primal Dream (1990)

特に中古CDに限っては、安けりゃ買うといった感じで、GEOなどのバーゲンで纏め買いしていますので、一度も聴いたことが無いCDは最低でも1,000枚くらいあるのでは?
バーゲンでは、全く知らないバンドやアーティストのアルバムはジャケットの雰囲気やそれこそ100円、200円、300円といったアルバムは価格で購入することが多いんですね。
本日紹介するRichard Baroneの"Primal Dream"も全く知らないアーティストのアルバムでしたが、ギターを抱えるRichard Baroneのジャケットに惹かれたのと、価格も300円程度だったということで、市内のGEOで1年くらい前に購入した1枚です。
アルバムを聴く前は、ジャケット・デザインからギタリストのインスト・アルバムかなと思い、そうだったら良いのにななどと期待を膨らませてCDをプレイヤーに入れましたが、流れてくるのはEnergy Orchard風の若干ニュー・ウェーヴかかったロックで、ちょっとガッカリでした。
でも、300円だったら悪くないな、というのが最初の印象でした。
しかし、2曲目の"Before You Were Born"を聴いた時は、Dire Straits風でMark Knopflerみたいなギターのトーンがとてもカッコ良く、これはいけるかも、という具合に印象も変わりました。
ネットでRichard Baroneを調べてみると、RichardはThe Bongosというニュー・ウェーヴ・バンドに在籍していた人で、1981年にStiff Records(ニューウェーヴ・ミュージックのUKのレーベル)から出されたコンピレーション・アルバム"Start Swimming"でレコード・デビューしたバンドで、翌年には1stアルバム"Time and the River"を発表し1985年に解散するまでに計4枚のアルバムを発表しております。
なお、2007年に再結成され"Drums Along the Hudson"というアルバムを発表しております。
Richardはバンド在籍時からソロ活動をしていたようで、1983年に"Nuts and Bolts"を発表し、Cool Blue Halo (1987), Recorded live at the Bottom Line, New York City、Primal Dream (1990), Produced by Richard Gottehrer and Don Dixon、Clouds over Eden (1993), Produced by Hugh Jones、Between Heaven and Cello (1997) - Live、The Big Three (2000) - Box set、Collection: An Embarrassment of Richard (2004) - Compilation、GLOW (2008), Produced by Tony Visconti, Steve Addabbo, Steve Rosenthal, Mike Thorne, and Richard Baroneといったように、90年代はアーティストとしてかなりの活躍ぶりで、また、90年代以降はプロデューサーとしての活動がメインのようでしたが、最近、The Bongosの再結成に合わせアーティストとしての活動も活発化しているようです。
この"Primal Dream"には全11曲が収められております。
2曲目の"Before You Were Born"は冒頭にも書いたとおりDire Straitsにも通ずるミディアム・テンポのメロディアスなマイナー調のロック・ナンバーで、曲の出来もかなり良いです。
また、4曲目の"River To River"は哀愁度バッチリのメロディアスなポップ・ロックのナンバーで、これが堪らなく素晴らしいナンバーなんですね。
6曲目の"I Only Took What I Needed"はThe Beatlesにも通ずるちょっとひねたアレンジのパワーポップしたナンバーで、これもかなりいけますね。
8曲目の"Native Tongue"もメロディアスなナンバーで、バックのヴァイオリンが一つのアクセントとなっております。
10曲目の"I'll Be Your Mirror"はメロディアスなバラード・ナンバーで、さすがと思わせるのがバックのメインのプレイがヴァイオリンなんですね。
この辺のセンスは素晴らしいと思いますし、このナンバーも多分にPaul McCartney的だと思いますね。
ラストの11曲目"Roman Circus"はアコースティカルなナンバーですが、サウンドは結構重たいです。
この"Primal Dream"ですが、Power Pop、Alternative Rockのファンにお薦めのアルバムだと思います。
2009-02-05
The Daniel Band / Straight Ahead (1983)

このThe Daniel BandはCCM (Contemporary Christian Music)のハードロック・バンドのパイオニア的存在のバンドで、サウンド・スタイルはApril WineやBostonといったアメリカン・プログレハードをさらにハード・エッジにした感じといったらよいのでしょうか。
デビューは1982年の"On Rock"で、1983年にこの2nd、1984年に3rdアルバム"Run From The Darkness"、1986年に4thアルバムの"Rise Up"、1987年に5th "Running Out Of Time"を発表しております。
また、このThe Daniel Bandは公式には一度も解散をしたとアナウンスはされておりませんが、5thアルバム発表後の6年後の1993年には、ベスト・アルバム"Best Of Daniel Band"を発表し、2001年に"Live At Cornerstone"というライヴ・アルバムを出しておりますが、その間はバンドとして活動休止状態だったと思います。
しかしながら、2006年11月に"Audio Adrenaline's farewell tour concert in Toronto"でオ^プニング・アクトを務め健在ぶりを示したようですし、2007年には"35th Anniversary and the 50th Anniversary of Bendale Bible Chapel, and Freedom Festival Canada"に参加するなど現在も活動中のバンドのようです。
April WineとかBostonといったバンドの名前が挙がっており、また、アルバムも結構出しており、さらに
CCMのハードロック・バンドの草分け的なバンドと言われている割には、知名度はいま一つといったところですが、サウンドが中途半端なのかも知れません。
1982年といえば、それこそBoston、Journey、Foreignerといった産業ロックが全盛の時でしたが、このThe Daniel Bandは産業ロックほどコマーシャルではなく、また、AC/DC(このバンドの紹介にも出てきます)みたく尖っていなく、その辺が中途半端なんですね。
同じCCM系のハードロック・バンドのStryperやGuardian、Whitecrossみたくキャッチーさがあれば、もっとメジャーになっていたかも知れません。
と言って、このアルバムの内容が悪いかというとそれほど悪いわけでもなく、中には結構良いナンバーがあったりします。
2曲目の"You're All I Need"の出だしはモロBostonの"More Than A Feeling"風で、メロディもそこそこで音にもっと厚みがあればほぼBostonといった感じのナンバーです。
3曲目のタイトル・ナンバー"Straight Agead"はハード・ブギのとてもカッコ良いナンバーだと思います。
4曲目の"Here I Am"はNovo Combo (Carlos RiosやMichael Shrieveが在籍) 風の軽快なハードポップしたナンバーで、産業ロック雰囲気満点のナンバーです。
他のナンバーもこんな感じだったら最高なんですが。
5曲目の"T'ank You"はレゲエ調のナンバーで、このナンバーもNovo Combo風です。
まあ、Novo Combo自体がメジャー・アーティストがいた割には売れませんでしたが。
7曲目の"Reality"はプログレ風のナンバーで、メロディも良いですし、演奏も良く、かなり良く出来たナンバーだと思います。
8曲目の"Come Into My Life"はとても良く出来た産業ロック・ナンバーで、これも出来はかなり良いです。
10曲目の"In My Mind"はアコースティカルなバラード・ナンバーですが、フックが足りないように感じます。
あと、ボーナス・トラックが2曲収められておりますが、両方とも1980年に録音されたデモ音源ですが、
11曲目の"Free From Sin"はロックンロール・ナンバー、12曲目の"I'm Sorry"はミディアム・テンポのメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
2009-02-02
Toto / Fahrenheit (1986)

7作目までの迫力というか、TOTOらしさというものがその後の作品ではあまり見受けられませんでしたが、それでも2006年のスタジオ・アルバム"Falling In Between"では、Greg Phillinganesという最強の助っ人を得、7作目前のTOTOサウンドに戻ったと喜んでいたのですが。
Steve Lukatherの言葉を借りれば、Bobby Kimballは復帰したもののTOTOというバンドに最初から在籍していたメンバーはSteveだけでしたので、TOTO結成時のバンドとしてのアイデンティティが既に失われたので、活動を中止したとのこと。
Jeff Porcaroが亡くなった時点で、TOTOというバンドも終わっていたのかも。
でも、"Falling In Between"の内容が良かったので、とても残念です。
まあ、David PaichやMike Porcaroがバンドを抜けたことを考えるSteve Lukatherの言うことも最もでしょうか。
私は、TOTOのデビュー当時からのファンで、彼らのアルバムは全て所有しておりますが、以前に私のHP "AOR PARADISE"にも書きましたが、最も好きなアルバムは3rdの"Turn Back"なんです。
衝撃の1stやプログレ色の強い2ndの"Hydra"、さらにグラミー賞7部門を獲得した4thの"TOTO IV"ももちろん素晴らしいアルバムです。
TOTOはBoz Scaggsのバックを務め、それがきっかけで結成されたバンドということもあったので、AORバンドみたいな扱いを最初はされており、1stもAirplayタイプのロマンティック・ハードネスのAORアルバムみたいな形で紹介されていたようですし、2ndはStyxやBostonといったアメリカン・プログレハードというか産業ロックのバンドとしてもジャンルされていたと思います。
私が産業ロックという言葉を使う時は決して揶揄して使っているわけではなく、明快でメロディアスな売れるロックの何処が悪いんだ、と逆に開き直ってしまいます。
産業ロック大いに結構、大好きです。
Bostonは最も好きなバンドです。
また、私はAORだけでなく、Deep Purple、Led Zeppelin、Grand Funk、Ten Years Afterといったハードロックも良く聴いておりましたので、3rdアルバムの"Turn Back"を聴いた時、「まさに、これだ!!」という感じで、TOTOは最高のハードロック・バンドだと思いましたし、これこそがTOTOの本質ではないかとも思っておりました。
"Turn Back"はそれこそ何回も聴きましたが、全く飽きるということはなかったですし、今でも聴いております。
"TOTO IV"はヒット曲もたくさん収録されており、AORアルバムとしてはかなり優れておりますし、気に入っている1枚ですが、でも、TOTOは3rdの"Turn Back"でしょう。
そして、この"Turn Back"の次に好きなアルバムが、本日紹介する1986年発表の6thアルバム"Fahrenheit"なんですね。
この"Fahrenheit"は"Turn Back"みたいなハードロックをやっているわけじゃありませんが、1曲目の"Till The End"を聴いた時の印象が忘れらないですね。
出だしのJeff PorcaroのドラムスとSteve Lukatherのギター、そしてJoseph Williamsのヴォーカル、どれもが新鮮でした。
TOTOのヴォーカリストはBobby Kimballでなきゃ、と今も思っておりますが、前作"Isolation"のヴォーカリストFergie Frederiksenにちょっとばかり違和感を覚えておりましたが、このJoseph Williamsのヴォーカルも捨てたものじゃない、というより、"Fahrenheit"にはピッタリじゃないか、とも思ったりしました。
そして、この"Fahrenheit"ですが、"Till The End"以外にも出来の良いナンバーがたくさん収められております。
2曲目の"We Can Make It Tonight"なんかもフックに充ち溢れたメロディアスなナンバーで、最高の1曲です。
5曲目の"I'll Be Over You"はシングル・カットされたナンバーで、Randy GoodrumとSteve Lukatherのペンによるメロディアスで最高にいかしたバラード・ナンバーで言うことなしです。
8曲目の"Could This Be Love"なんかもポップでとても良く出来たナンバーで、Joseph Williamsのヴォーカルも素晴らしいです。
ラストの10曲目"Don't Stop Me Now"はインストもので、Miles Davisのトランペットをフィーチャーしたナンバーですが、さすが、TOTOの面々も一流のスタジオ・ミュージシャンらしく、それぞれのプレイがとてもいかしたジャジーなナンバーに仕上がっております。
それにしてもTOTOの活動休止はとても残念ですね。
2009-02-01
Don Airey / A Light In The Sky (2008)

Don Aireyは1972年から音楽活動を始め、Cozy PowellのバンドHammerでレコード・デビューし、それ以降、Gary Mooreとの活動やRainbowへの参加のほか、HR/HMを中心にいろいろなアーティスト、バンドのアルバムに参加するなど、HR/HM界の屈指のセッション・キーボーディストとして活躍してきたアーティストです。
2003年からJon Lordの後釜として、Deep Purpleに参加し、"Bananas"や"Rapture of the Deep(2005年)"といったアルバムを発表しております。
もちろん、現在もDeep Purpleのメンバーとしてライヴ活動を続けております。
そのDon Aireyが2008年に発表したアルバムが"A Light In The Sky"です。
このアルバムには全17曲が収められており、ヴォーカル入りトラックが4曲、その他がインストルメンタルのナンバーです。
ヴォーカルものはDeep Purpleを彷彿するメロディアスでとてもカッコ良いナンバーばかりで、インストものは、フュージョンっぽいものがあったり、クラシック・ミュージックに通ずるものがあったりで、結構いろいろ楽しめるアルバムになっております。
ヴォーカル・ナンバーは、Tr.3 "Shooting Star"、Tr.6 "Endless Night"、Tr.7 "Rocket To The Moon"、Tr.9 "Love You Too Much"、Tr.13 "A Light In The Sky (Pt.2)"で、ヴォーカル陣は、Carl Sentance、Danny Bowes、Harry Jamesという布陣です。
ミュージシャンは、Don Airey (Keys)のほか、Laurence Cottle (B)、Chris Childs (B)、Darrin Mooney (Ds)、Harry James (Ds)、Rob Harris (G)、Lidia Baich (Violin)といった人が参加しております。
実のところ、Don Airey以外私の知らないミュージシャンばかりです。
ヴォーカルものは、冒頭にも書いたとおり、Deep Purpleを彷彿するナンバーばかりで、Deep PurpleよりDeep Purpleっぽいナンバーばかりです。
特にヴォーカルのCarl Sentanceの声や歌い方は最高で、Ian Gillanの代わりにDeep Purpleに参加した方が良い、といった感じです。
Tr.3の出だしはもう完全にDeep Purpleで、これまたJon LordよりJon LordらしいDon Aireyのハモンドが最高の1曲です。
Cral Sentanceのヴォーカルも全盛期のIan Gillanに勝るとも劣らない素晴らしいハイトーンを聴かせてくれていますし、Rob HarrisのギターもRitchie Blackmoreばりです。
Deep Purpleの新曲といっても皆さん頷いてくれると思いますよ。
Tr.6もCarl Sentanceのヴォーカルですが、このナンバーも黄金期のDeep Purpleといった最高に素晴らしいハードロックに仕上がっております。
Tr.7はHarry Jamesのヴォーカルによるご機嫌なロックンロール・ナンバーとなっております。
Tr.9はDanny Bowesのヴォーカルによるメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
Don Aireyのピアノがとても美しいです。
インストものでは、Tr.1 "Big Bang"はTr.2 "Rippless In The Fabric Of Time"へのプロローグで、そのTr.2はキーボードを駆使したスペイシーなサウンドでプログレ的なナンバーとなっております。
Tr.5 "Andromeda M31"はRob Harrisの泣きのギターがふんだんにフィーチャーされたメロディアスなインスト・ナンバーです
Tr.11 "Somarero M104"はクラシカルなDon Aireyのピアノが聴けます。
さすが、幼い頃からクラシック・ピアノを学び、ノッティンガム大学を経て英国王立ノーザン音楽大学で学位を取得卒業しただけあります。
Tr.12 "Into Orbit"、もうこれはクラシック音楽そのものでしょう。
Don AireyのピアノとLidia Baichのヴァイオリンによる二重奏です。
Tr.14 "Pale Blue Dot"ではRick Wakemanばりのキーボード・プレイを聴かせてくれております。
Tr.15 "Metallicity"はとても短い曲ですが、これは完全にプログレです。
Tr.16 "Big Crunch"はRob Harrisのギター、Don Aireyのキーボード、Darrin Mooneyのドラムス、これら3人のコラボによるフリー・フォームのジャズです。
ラストのTr.17 "Lost In The End Of Time"はDon Aireyのピアノ・ソロによるナンバーで、ニューエイジ風のナンバーです。
この"A Light In The Sky"ですが、かなり聴き応えのアルバムです。
さて、このアルバムのジャンルを何にしようかしら?
いろいろな音楽の融合ということでFusionとでもしましょうか。