2009-03-30
Terra Nova / Escape (2005)

どの曲もポップ&ハードで馴染みやすいメロディを持っているだけでなく、哀愁漂う泣きのメロディも健在です。
キラキラのキーボードと明るいハーモニー、そして軽やかに走るドライなハード・ロック味を満載し、まさに復活アルバムといったところでしょうか。
オランダといえば、HELLOISE、ZINATRA、ロビー・ヴァレンタイン、1st AVENUEなどのロック・バンドを思い出しますが、このテラ・ノヴァの完成度たるや、それ以上のもので、キーボードを効果的に配したサウンドは爽快感、清涼感があります。
1曲目の"Long Live Rock N' Roll"はそんなTERRA NOVAの爽快感がいっぱいのご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
このナンバーのバックにはストリングスも配されており、どこかElectric Light Orchestra風のメロディアスなナンバーに仕上がっております。
2曲目の"Rock Bottom"はUFOにも同じタイトルのナンバーがありましたが、このTERRA NOVAのナンバーは音に厚みがあるメロディアスな産業ロック風のナンバーです。
盛り上がりのあるナンバーで、ここでもバックのストリングスが効果的に使われております。
3曲目の"Hold The Line"もTOTOのナンバーで同名異曲のものがありますが、こちらは前半部分はバックのピアノが美しいパワーバラード風で途中で曲が転調して、とてもポップなメロハーとなっております。
4曲目の"Heaven Knows"はRon Hendrixの美しいピアノから始まるバラード・ナンバーです。
とても盛り上がりのあるナンバーで、Ronのピアノに乗るFred Hendrixのヴォーカルはとても素晴らしいです。
さらにGesuino Derosasの伸びのあるギターのトーンが最高の一押しのナンバーです。
5曲目の"Escape"はミディアム・ハイのブギー調の爽快感いっぱいのメロディアスでポップなナンバーです。
6曲目の"War On War"はギターのリフがカッコ良いメロハーです。
7曲目の"You Are The One"はタイトルから想像できるような美しいピアノをバックに従えたメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーも出来が良いですが、4曲目の方がさらに良いですね。
8曲目の"Sole Survivor"も6曲目に似たタイプのギターのリフがカッコ良いメロハーです。
9曲目の"Lonely Is The Night"はミディアム・テンポのメロディアスなAORナンバーとなっております。
このナンバーも出来はかなり良いです。
10曲目の"Back In The Eighties"も爽快感溢れるメロディアスなポップロックしたナンバーです。
バックのプレイがいかしてます。
11曲目の"Part Of The Game"は音に厚みがあるポップロックしたナンバーですが、バックのコーラス・ワークがとてもいかしてます。
ラストの12曲目"Yesterday"ですが、あのThe Beatlesの超有名ナンバーのタイトルを付けるということは、楽曲にかなり自信があるのでしょうね。
このTERRA NOVAのナンバーもバラード・ナンバーですが、さすがTERRA NOVAといった感じで、とてもメロディアスに仕上がっております。
6年のブランクを感じさせない出来には感服です。
2006年に初のベスト・アルバムを出しておりますが、すでに3年が経過しようとしております。
新作を期待したいですね。
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2009-03-29
Heat / Heat (2008)
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Red Dawn, Giant, Honeymoon Suite and Boulevardといったバンドと比較されておりますが、曲によってはJourneyにも通じるサウンドです。
H.E.A.TはKenny Leckremo (Vo)、Dave Dalone (G)、Eric Rivers (G)、Jona Tee (Keys)、Jimmy Jay (B)、Crash (Ds)の6人のメンバーで構成されておりますが、確か全員20才前後の若者だと思います。
ほぼ全てのナンバーは、Dave DaloneとJona Teeとの共作で、メロディアスかつキャッチーで、どのナンバーもヒットポテンシャルが高いナンバーばかりです。
20才そこそこで、これだけのナンバーを書けるって凄いと思いますね。
このCDにはボーナス・ディスクとして"1000 Miles"というナンバーとそのカラオケ・ヴァージョンが付いております。
1曲目の"There For You"は飛行機の効果音で、このアルバムのプロローグといったところです。
1曲目に被さるように入る2曲目の"Never Let Go"は、出だしのメロディアスなギター・ソロがカッコ良いポップでキャッチーなホントに素晴らしいナンバーです。
歌もプレイもかなり良いです。
ツイン・リードが最高です。
3曲目の"Late Night Lady"は出だしギターのリフがカッコ良いメロディアスなナンバーで、コーラス・ワークがいかしてます。
4曲目の"Keep On Dreaming"はミディアム・テンポのブギ調のナンバーです。
5曲目の"Follow Me"は、これまた出だしのギター・プレイがいかしたメロディアスなナンバーです。
ヴォーカル、プレイはとても素晴らしいですし、コーラスが魅力的です。
6曲目の"Straight For Your Heart"はメロディアスなバラード・ナンバーですが、これはモロJourneyを感じさせるそんなナンバーです。
7曲目の"Cry"はバックのドラムスがカッコ良いロックンロールしたナンバーです。
キャッチーなメロディで、これもお勧めです。
8曲目の"Feel It Again"は再びメロディアスなパワーバラードのナンバーです。
哀愁を帯びたメロディが堪らないです。
9曲目の"Straight Up"もメロディアスでキャッチーなハードポップしたナンバーで、もう言うことありません的な曲です。
10曲目の"Bring The Stars"もキレのあるドラムスとギターの音がカッコ良いアメリカンロック的なナンバーです。
11曲目の"You're Lying"も1曲目や9曲目に似たタイプのナンバーで、キャッチーさが堪りません。
ラストの12曲目"Feel The Heat"も曲にキレがあります。
ボーナスCDの"1000 Miles"もポップでキャッチーなメロハーのナンバーです。
ほぼ全曲で捨て曲がない、強力な1枚です。
メロハー・ファンは聴いてみるべきですね。
Marquee Incから国内盤が出ているようです。
2009-03-28
The LeBlanc-Carr Band / Live From The Atlantic Studios (1978)

Wounded Bird Recordsからのアナウンス時は収録曲が判りませんでしたが、その後、"Falling"が収録されているということで、楽しみにしていたアルバムでした。
が、どうやら、Pete Carrがメンバーに入っていないということを噂に聞き及んでいたので、少し心配もしておりました。
まあ、Pete Carrが歌っているわけでなく、ギターが他に人が担当しているということで、それほどサウンドに変化は無いだろうということも想像できましたし。
でも、Pete Carrのギター・プレイを聴けないのはちょっと寂しい気がします。
このアルバムは1978年5月18日にアトランティック・レコード・スタジオでのライヴ演奏を収めたものですので、通常のライヴ会場でのアルバムと違い、音もかなりクリアです。
全9曲が収められており、スタジオ作"Midnight Light"からは、"Something About You"、"Falling"、"Midnight Light"、"I Believe That We"の4曲が収められており、その他はLenny LeBlancのソロ・アルバム"Hound Dog Man"などからのナンバーとなっております。
1曲目は"Midnight Light"の1曲目にも収められていた"Something About You"です。
ロックンロール・タイプの軽快なナンバーで、出だしの曲として申し分ありません。
2曲目の"Lady Singer"はLenny LeBlancのソロ・アルバム"Hound Dog Man"からの1曲です。
メロディアスなAORしたナンバーです。
3曲目は私の大好きなナンバー"Falling"です。
LeBlanc & Carrのアルバム"Midnight Light"がAORファンから絶大な支持を受けたのもこのナンバーが入っていたからこそです。
また、このナンバーは全米11位にランク・インする大ヒットを記録しております。
メロディアスでしっとりとしたバラード・ナンバーですが、ホント、素晴らしいですよね。
4曲目の"Rainy"と5曲目の"Looking For A Love"はサザーン・ロックしたナンバーです。
6曲目の"Hound Dog Man"はLenny LeBlancのソロ・アルバムのタイトル・ナンバーですが、これまたメロディアスなバラード風のナンバーです。
The Beatlesの"Drive My Car"のメロディにそっくりなナンバーです。
7曲目の"Stay Awake"はミディアム・テンポのブギ調のファンキーなナンバーです。
8曲目の"Midnight Light"は"Falling"と同じくらい良くできたあのナンバーです。
ラストの9曲目"I Believe That Me"も"Midnight Light"ではラストに収められていたナンバーです。
1曲目同様軽快なポップロックしたナンバーで、このライブでもラストを飾っております。
インナー・ジャケットの裏を見ると当時Big Tree RecordsからのLenny LeBlancとPete Carrのアルバムのラインアップが掲載されております(当時のままのジャケット構成のようです)。
カタログとして、LeBlanc & Carrの"Midnight Light"、Lenny LeBlancのソロ・アルバム"Hound Dog Man"、Pete Carrの"Not A Word On It"と"Multuple Flash"の2枚のアルバムが掲載されております。
今回のThe LeBlanc-Carr Bandの"Live From The Atlantic Studios"のCD化をきっかけにこれらのアルバムのWounded Bird RecordsからのCD化が期待できそうです。
2009-03-27
Rex / Rex (1976)

これはアナログ・レコード発売時の国内盤のコピーです。
また、ライナー・ノーツは大貫憲章氏と東郷かおる子女史が担当しており、そのいずれもが、REXのプロダクションはAerosmithやTed Nugentが所属するプロダクションであり、彼らに続く次代を担うアメリカン・ハードロック・バンドになるだろうと評価しております。
しかしながら結局は2枚のアルバムを残しあえなく解散することとなるのですが。
今回アメリカの再発レーベルWounded Bird RecordsからRex Smithの一連のアルバムがCD化されましたが、REXとして発表されたこの1stと翌年発表された2nd"Where Do We Go From Here"もCD化されております。
1979年には同じくWounded Bird Recordsから先にCD化されたRex Smithのソロ第一弾アルバム"Sooner or Later"が発表されておりますが、このソロ・アルバムからサウンドも変わりハードロックからAORアルバムとなっております。
その後、1979年にRex Smithのアルバムの中で、私が最も気に入っている"Forever"が、1982年には"Everlasting Love"、1983年には"Camouflage"が発表されております。
それ以降、ミュージシャンとしての活動を休止し俳優業に専念しておりましたが、 2000年に"Simply…Rex (2006年に"You Take My Breath Away"とタイトルを変更してリ・イッシュー) "が発表されております。
REXのサウンドはエッジの効いたハードロックで、荒削りな部分もありますが、当時としては、その後を期待させるサウンドだったと思いますので、見た目からもバンドとしての将来性があるのでは?というライナー・ノーツの二人の意見も頷けると思いますね。
バンドの魅力は何といってもRex Smithのヴォーカルと外見、それと二人のギタリストによるギターの掛け合いによるツイン・リードでしょうか。
メロディアス度といった観点からはイマイチですが、Rex Smithのその後のソロとしてのヴォーカル・スタイルと違ったシャオウトにガンガン責めるギター・プレイは結構スカっとします。
1曲目の"Trouble"はそんな彼らのサウンドが良く表れたナンバーで、カッコ良いという言葉がぴったりのハードロック・ナンバーです。
このREXはThe Rolling Stonesから影響を受けているとライナー・ノーツにありますが、3曲目の"Feeling Better"はモロにそんな感じのルーズなナンバーですが、これがとてもいかしてます。
4曲目の"Stay With Me"は私が好きなスロウなブギのナンバーで、メロディアス度もバッチリです。
5曲目の"Call Her "Easy""は軽快なロックンロール・ナンバーです。
7曲目の"I Can't Explaine"はポップなハードロック・ナンバーです。
8曲目の"Rock And Roll Dream"はタイトルどおりロックンロールしたナンバーですが、曲の出来としては5曲目の方が良いかな。
ラストの9曲目"Violent Playground"はエッジの効いたハードロック・ナンバーです。
今回はRex SmithのアルバムとしてこのREXもCD化されましたが、"Forever"辺りのAORを期待してこの1stや2ndを購入するとAORファンは裏切られます。
あくまでもハードロック・アルバムです。
2009-03-26
Boulder / Boulder (1979)

といってもオフィシャルではありません。
しかしながら、このCDはオフィシャルといっても良いような精巧さです。
もちろん、ジャケットの出来もCDもプレスしたものですので、オフィシャルとレベル的には殆ど変わりません。
製造元はドイツだそうで、他にもStan Bush & Barrage名義のStan Bushの2ndアルバムはボーナス・トラックを追加してのCD化でしたし、Jeff Parisの"Race To Paradise"なんかや他にも結構コレクターズCDとしてプレスされているようです。
ということで、AmazonとかHMVのカタログには載っていないCDですが、ドイツ辺りのネットショップにはありますので、くまなくショップを見ていないとすぐに手に入らなくなる可能性が大となります。
価格も他のCDと比べ高いということはありませんので、安心して購入できます。
で、このBOULDERですが、サウンド的にはいわゆる産業ロックした路線と言えると思います。
ただ、このでのStan Bushはあくまでもギタリストとしての参加ということと、収められているナンバーも1曲のみのStan Bushの名前があるもののそれも他のメンバーとの共作といことで、ソロ活動後のStan Bushの音を期待すると裏切られるかも。
それでも、ハードポップのアルバムとしては一定のレベルはもちろん超えてはおりますが。
私はこのアルバムがアナログで発表された当時は手に入れておりましたが、その後手放したようで、アルバムを聴くのはそれこそ約30年ぶりとなります。
当時のことを思い出しますと、1曲目の"Join Me In L.A."ぐらいしか記憶にありませんでしたが、再びこのアルバムを聴いてみて、もちろん"Join Me In L.A."はとてもメロディアスでカッコ良いハードポップ・ナンバーですが、ほかにも結構良い曲があったりします。
1曲目の"Join Me In L.A."は前奏がとても盛り上がりがある、メロディアスでキャッチーな産業ロックしたナンバーで、このアルバムの一押しです。
BOULDERにはStan Bush以外にもう一人ギタリストがおりますが、このナンバーのバックのギター・プレイはとてもカッコ良いです。
2曲目の"A New Mr. Right"もメロディアスでこれまたキャッチーなナンバーです。
これもかなりお勧めです。
3曲目の"Winner Takes All"は少しハードめのブギ調のナンバーです。
バックのプレイはそこそこカッコ良いですが、メロディアス度はイマイチといったところでしょうか。
4曲目の"Heartbeat"はミディアム・テンポのナンバーながらロック・スピリット溢れる、そんな感じのナンバーです。
カッコ良いという言葉がピッタリのナンバーですね。
5曲目の"Turn The Radio Up"は出だしのピアノがポップで、全体的にも明るめなポップロックしたナンバーです。
バックのピアノとスライド・ギターの音がカッコ良いです。
6曲目の"Travelin' Man"はどことなくThe Doobie Brothers風のサウンドを持ったナンバーです。
7曲目の"Help Yourself"もThe Doobie Brothers風のナンバーで、バックのプレイがとてもいかしてます。
ラストの8曲目"For Love"はタイトルから想像できるようなバラード・ナンバーですが、メロディアス度がイマイチですね。
バックのギターを始めとするプレイはかなりいかしてますが、メロディが......
Stan BushファンはStan Bushが在籍していたということだけでも手に入れる価値ありのアルバムだと思いますし、また、ハードポップのアルバムとしても一定のレベルは超えていると思いますのでハードポップのファンにもお勧めです。
1曲目の"Join Me In L.A."はかなり良い曲だと思いますよ。
2009-03-25
Stingray / Revisited (2009)

この1stは、1979年にオリジナルが発表され、BOSTON、QUEEN、TOTOなどから影響を受けたようで、内容はいわゆる産業ロックしたアルバムです。
1991年にKDCというインディズ・レーベルから2ndアルバムの"Operating Stingray"と合わせてCD化されましたが、今となってはかなりなレア盤となっておりました。
今回のリ・イッシューは1stアルバムだけのようです。
私は2枚とも所有しております(結構な値段で購入)が、出来としてはこの1stの方が断然良いので、今まで是非聴いてみたいと思っていらっしゃった方には朗報だと思いますね。
ただ、ジャケットのデザインがちょっぴりオリジナルと違いますが(エイの形の戦闘機?の部分は同じです)。
このアルバム、とにかくメロディが素晴らしいんですね、それも全曲。
Bostonにようにスペイシーで、Queenのように繊細、そしてTOTOのようにプログレハードしたポップなサウンドで、これぞ産業ロックという言葉に相応しいアルバムです。
圧巻は何といっても1曲目の"Better The Devil You Know"はシングル・カットされたナンバーで、出だしのギターのリフ、厚めでポップなサウンドは、もうBostonしています。
メロディが素晴らしく、そしてキャッチーなサウンドはもう最高です。
2曲目の"The Man In My Shoes"もポップでキャッチーなナンバーで、かなりの出来のハードポップのナンバーです。
Rainbowの"Since You Been Go"に似た感じのナンバーです。
3曲目の"Same Old Party"は今回のリ・イッシューで追加されたナンバーです。
これもBostonタイプの音に厚みがあるナンバーです。
4曲目の"How Much"はミディアム・テンポのバラード風のナンバーです。
メロディアスなナンバーで、コーラスワークがとてもいかしております。
5曲目の"Breakdown"はバックのキーボードの音が素晴らしいメロディアスな産業ロック・ナンバーです。
Dennis Eastのハイトーン・ヴォーカルが最高です。
6曲目の"Devotion"も今回のリ・イッシューにより追加されたナンバーで、とてもメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
7曲目の"Where Do We Go From Here?"もとてもキャッチーでポップなナンバーで、これまたお勧めです。
8曲目の"Gonna Keep My Head Together"もとても覚えやすいメロディのキャッチーなナンバーです。
とにかくポップで最高にいかしたナンバーです。
9曲目の"Lover Saver"もとにかくメロディが素晴らしい産業ロックしたナンバーで、もう言うことありません。
ポップでキャッチー、これに尽きます。
10曲目の"Hard Headed Loner"出だしのギター・ソロがカッコ良いハード・ブギのナンバーです。
もちろん、メロディアスです。
11曲目の"Whola Lotta Fire"は音にキレがあるメロディアス・ハードしたナンバーです。
バックのギターのカッティングが良いですね。
ラストの12曲目"Lucy"は盛り上がりのあるミディアム・スロウのパワー・バラード風のナンバーですが、とてもロック・フィーリング溢れたナンバーです。
冒頭で、Boston、Queen、Totoといったバンドを掲げましたが、もっと雰囲気ぴったりのバンドがおりました。
そう、Franke & The Knockoutsを忘れていました。
とにかくメロディアスでポップでキャッチー、これら3つの要素がこのStingrayにあります。
今回のリ・イッシューでは、曲順が変っており、ボーナストラックが2曲追加されており、さらにリマスターも施されておりますので、すでにオリジナルをお持ちの方にも楽しめるものとなっております。
ただ、AmazonやHMVのカタログには載っておりません。
私はドイツのネットショップSchmankerl Recordsから購入しました。

2009-03-22
Action / Action (2008)

でも、これがメロディアスでかなりいけてるのには、ビックリ!
確かTower Recordsの半額バーゲンで1200円位で手に入れたアルバムだったと思いますが、これがまあビンゴでした。
1曲目の"Without Your Love"はメロディアスでキャッチーなナンバーで、アルバムの内容を期待させるものとなっております。
サウンドもあまりハードということはなく、産業ロックっぽいところが気に入りました。
2曲目の"Someday"は出だしのギター・ソロがいかしたポップでメロディアスなナンバーです。
ヴォーカルもプレイもかなりなものだと思いますし、なかなか良いバンドだと思いますね。
3曲目の"Here In My Heart"もポップなメロハーといった感じのナンバーです。
4曲目の"Destiny"はこれまた出だしのギターのリフがカッコ良いメロディアスなナンバーです。
5曲目の"Forever"はタイトルから連想されるバラード・ナンバーです。
コーラスワークが素晴らしい盛り上がりのあるナンバーです。
6曲目の"Loveless"はアコースティカルなアメリカンロックしたナンバーです。
7曲目の"Don't Leave Me Lonely"はバックのストリングスが効果的なミディアム・スロウのナンバーですが、バラードといった感じではなく、ロックを感じさせるメロディアスなナンバーで、かなりお勧めです。
8曲目の"Heaven Tonight"はアップテンポのメロディアスなハードポップしたナンバーです。
9曲目の"Cinderella"はポップなメロディを持ったナンバーです。
ギターのプレイはなかなかです。
10曲目の"Feel The Fire"はバックのギターがカッコ良いハードポップのナンバーです。
ラストの11曲目"Is It Love"はメロディアスでポップかつハードのとても良くできたナンバーです。
曲の感じやメロディも素晴らしく、これぞハードポップといったナンバーです。
一押しですね。
このACTIONですが、産業ロックやハードポップのファンにはかなりお勧めですね。
2009-03-21
Eric Martin / Mr. Vocalist (2008)

このアルバム、実は私も気になっていたアルバムで、本日、たまたま中古ショップで1,480円で売っていたので、とりあえず購入してみました。
また、この"Mr. Vocalist"ですが、つい最近Vol.2が出たようです。
Eric MartinはもちろんMr. Bigのヴォーカリストとして有名ですし、1978年からシンガーとして活躍し、1983年にはEric Martin Bandとして"Sucker For A Pretty Face"を発表しデビューを飾っております。
1989年Mr. Bigのヴォーカリストとしてアルバムを発表するまで、1stアルバムを含め4枚のアルバムを出しており、つい最近Rock Candy Recordsから1985年のアルバム"Eric Martin"がリ・イッシューされました。
Mr. Big解散後は再びソロ・シンガーとして活動を再開し、2004年に"Destroy All Monsters"を発表して以来約4年ぶりのアルバムがこの"Mr. Vocalist"です。
この"Mr. Vocalist"ですが、冒頭にカヴァー・アルバムと紹介しましたが、カヴァーされているナンバーは日本人情勢歌手のナンバーばかりで、また、全てがバラード・ナンバーですので、十分AORアルバムとしても通用します。
殆どJ-ポップを聴かない私でも知っている曲が結構入っており、それは聴きやすいアルバムとなっております。
収録ナンバーは、もちろんEnglishヴァージョンですが、
1 Pride (今井美樹)
2 ハナミズキ (一青窈)
3 あなたのキスを数えましょう (小柳ゆき)
4 Everything (MISIA)
5 Precious (伊藤由奈)
6 Time Goes By (Every Little Thing)
7 M (プリンセスプリンセス)
8 I Believe (絢香)
9 雪の華 (中島美嘉)
10 The Voice - Jupiter (平原綾香)
11 Love Love Love (Dream Comes True)
の全11曲となっております。
日本編集アルバムということで、録音もヴォーカルトラックはアメリカですが、その他は日本国内ですし、日本のミュージシャンがバックを務めておりますが、5曲目ではMarty Friedmanがギター・ソロを弾いております。
こういったスロウなバラードは歌が上手くないととても聴いていられませんが、さすがEric Martinといった感じで、どのナンバーもしっとりと歌い上げております。
2曲目は一青窈がオリジナルですが、まるでEricのオリジナルのような感じで、ヴォーカルと曲がとてもマッチしております。
3曲目や6曲目、さらに7曲目なんかも出来はかなりなものだと思いますね。
最も期待していたのは9曲目で、オリジナルの中島美嘉のオリジナルがとても好きで、アルバムも持っているんです。
でも、これはやっぱりオリジナルの中島美嘉の方が良いですね。
他のナンバーもメロディアスなバラードですので、AORファンも納得の1枚だと思いますよ。
2009-03-20
Paul Davis / Cool Night (1981)

1970年からは自身としてソロ活動を開始し、同年に1stアルバムの"A Little Bit of Paul Davis"を発表しております。
このアルバムから"A Little Bit of Soap"がシングル・カットされ、ビルボードチャートで52位、同ACチャートは27位にランクインするというヒットに結びついております。
また、このナンバーは、その後Paul Davidと一緒に活躍するようになったNigel Olssonが1979年にカヴァーし、こちらもヒットしております。
1972年には2ndアルバム"Paul Davis"を、1974年には3rdアルバム"Ride 'Em Cowboy"を発表しており、"Ride 'Em Cowboy"からはタイトル・ナンバーがシングルカットされ、ビルボードチャートで23位を記録するヒットを放ち、ようやくその存在を知られるようになりました。
また、1976年には4thアルバム"Southern Tracks & Fantasies"、そして1977年には彼をトップスターにした"I Go Crazy"が収録された5thアルバム"Singer of Songs: Teller of Tales"を発表し、ワールドワイドに知られる存在となりました。
この"I Go Crazy"ですが、日本では、田中康夫氏の「なんとなくクリスタル」で紹介され、AORの超有名ナンバーともなりました。
1980年にはこれまたAORナンバーとして有名な"Do Right"を含む6thアルバム"Paul Davis"が発表され、翌81年に本日紹介する7thアルバム"Cool Night"を発表しております。
その後は、確かオリジナル・アルバムは発表されていないと思いますが、2枚のベスト・アルバムと1982年にはCool Nightに収められていた"'65 Love Affair"をシングルカットしましたが、このシングルはビルボードチャートで6位と彼の作品で最もヒットした作品となっております。
また、それからはカントリー・ナンバーのシングルを何枚か発表しましたが、2008年に心臓病により帰らぬ人となっております。
本日紹介するCool Nightはおそらくこの日本では最も売れたアルバムだと思います。
当時はAORの最盛期で、メロディアスでハートウォーミングなPaulのヴォーカルが受けたんだと思います。
このアルバムには全10曲が収められており、どのナンバーもとても良くできたAORナンバーに仕上がっております。
1曲目の"Cool Night"は"I Go Crazy"と並ぶ彼の代表曲です。
とてもメロディアスなナンバーで、AORファンの皆様には説明するまでもないですね。
2曲目の"You Came To Me"は出だしのバックのプレイがいかしたメロディアスなナンバーです。
3曲目の"One More Time For The Lonely"はどことなくChristopher Crossを想像するようなナンバーです。
5曲目の"Oriental Eyes"もメロディアスなミディアム・スロウのバラード・ナンバーで結構いけます。
6曲目の"'65 Love Affair"はPaul Davisにしては結構ファンキーなナンバーですが、ポップさシングル・ヒットした要因だと思います。
まあ、曲の出来としては"Cool Night"の方が良いと思いますが。
7曲目の"Somebody's Gettin' To You"もメロディアスなAORらしいナンバーとなっております。
8曲目の"Love Or Let Me Be Lonely"はどことなく温かみがあるナンバーです。
9曲目の"What You Got To Say About Love"はロマンティック・ハードネスとまではいきませんが、Paul Davisのナンバーとしては結構そういう雰囲気ののナンバーです。
ラストの10曲目"We're Still Together"も洒落たAORナンバーです。
結構バックの音が若干ハードだったり洒落た感じがするのも、Paul Davidと親交が深かったWHITEFACEというハードポップ・バンドがバックを務めているからだと思いますね。
このWHITEFACEも1981年に"Change Of Face"というとても優れたアルバムを出しております。
Paul Davisも90年代以降主だった活動をしていなかったようですが、昨年他界し彼の曲が聴けなくなったのはとても残念ですね。
2009-03-18
Player / Lost In Reality (1996)

と言っても、1995年に収録ナンバーは若干違いますが、このアルバムのオリジナルとなる作品"Electric Shadow"が日本で先行して発表されております。
また、2005年には一部局の差し替えやカットして"Baby Come Back..."というタイトルで発売もされております。
Peter BeckettとSteve Kipnerが在籍していたSkybandが1975年に解散し、Peter BeckettとJ.C. CrowleyによってPlayerが結成されました。
1977年には1stアルバム"Player"が発表され、アルバムからシングル・カットされた"Baby Come Back"が全米チャートで1位を記録する大ヒットに恵まれ一躍スパースターの仲間入りを果たしました。
翌年には2ndアルバム"Danger Zone"を発表しますが、アルバムチャートで37位、シングルカットされた"Prisoner Of Your Love"は全米27位と中ヒットとなっております。
その後、メンバーチェンジをして、1980年に"Room With A View"を発表するもののアルバムチャートはランク外と振るいませんでした。
しかしながら、私の個人的な意見を申し上げますと、1stには"Baby Come Back"というモンスター・ヒットのナンバーが収められておりますが、アルバム全体としては、こちらの"Room With A View"の方が出来が良いと思います。
収録ナンバーにしても、"It's For You"といった"Baby Come Back"を彷彿するナンバーも収められておりますし、タイトル・ナンバーの"Room With A View"などといったかなり出来が良いナンバーも収められております。
1981年には4thアルバム"Spies Of Life"が発表され、従来のファンに加え、それまで見向きもしなかったAORファンからも注目されたアルバムで、"If Looks Could Kill"がこの日本でも結構オン・エアされておりましたね。
それまでコンスタントにアルバムを発表していたPlayerですが、Peter Beckettが旧知のSteve KipnerとThink Out Loudというユニットを組んで、1988年の"Think Out Loud"を発表するなど、一度は解散状態となりました。
で、Playerとして復活をかけたアルバムがこの"Lost In Reality"です。
ただし、冒頭にも書きましたが、1995年にこの日本では、Electric Shadow"というタイトルで先行発売されております。
また、Playerとして復活したもののメンバーはRonn MossとPeter Beckettの二人だけといった寂しいものでした。
このPlayer、サウンドの要はもちろんPeter Beckettですが、オリジナル・メンバーでは、J.C. Crowleyの役割もかなり高かったと思います。
"Room With A View"の時点で、すでにJ.C. Crowleyは脱退していましたが、Playerらしい素晴らしいアルバムでしたので、この"Lost On Reality"もかなり期待しておりました。
曲の出来はかなりなものですが、"Room With A View"ほどの華麗さがちょっと足りないというか音数が少ないというか、そんな印象は否めませんでしたね。
それでも、1曲目の"This Is Your Life"はフックに満ちたとてもメロディアスなナンバーで、かなり出来は良いですね。
2曲目の"Without You"もPeter Beckettのアコースティック・ギターの音色が素晴らしいメロディアスなナンバーに仕上がっております。
3曲目の"Footprints In The Sand"もメロディアスなバラード風のナンバーですがドラムの打ち込みの音がイメージを崩していると思います。
5曲目の"After All This Time"はThink Out Loudの1988年のアルバムに収められていたナンバーで、とても素晴らしいバラード・ナンバーですが、このPlayerのヴァージョンももちろん悪くはありませんが、オリジナルに比べるとアレンジがイマイチといったところでしょうか。
6曲目の"Baby Come Back"はもちろnあの"Baby Come Back"のリメイクですが、このアレンジはちょっといただけないかも。
というか、オリジナルがあまりにも強烈で印象的でしたので、Player名義でわざわざ収録する必要は無かったのでは?
9曲目の"No More Rain"はメロディアスなバラード・ナンバーですが、音に華麗さが欲しいですね。
11曲目の"Beautiful Love"はかなり良く出来たメロディアスなバラード・ナンバーでとてもお勧めの曲です。
ほかのナンバーでもこういったサウンドが欲しいですね。
バックのサックスもかなり雰囲気良いですし、ドラムが打ち込みでないのが良いですね。
12曲目の"Just To Be With You"はメロディアスでポップなナンバーで、これもお勧めです。
ラストの13曲目"Every Time I Turn Around"は曲の出来もまあまあです。
でも、Peter Beckettのヴォーカルはやっぱり良いですね。
また、この"Lost In Reality"ですが、AORアルバムとしては平均的なレヴェルを超えていますので、是非聴いていただきたいですね。
2009-03-16
Michael Franks / Burchfield Nines (1978)

発表は、1978年で、シティ・ミュージックという言葉がAORと呼ばれ始めた時期でした。
私のAOR好きは、1976年のBoz Scaggsの"Silk Degrees"から始まったといって良いと思います。
それ以降、AORと呼ばれたレコードを片っ端から集めておりましたが、いかんせんお金が続きません。
でも、当時私のようにAOR系の音楽が好きな友人が居て、レコードの貸し借りを頻繁に行っておりました。
その時、その友人から借りたレコードがこの"Burchfield Nines"でした。
最初聴いた時の印象は、ヴォーカルはなんか下手くそ(下手うま?)だけど、雰囲気があるアルバムだなあというのが正直な感想でしたね。
その下手うまなヴォーカルと雰囲気で、一気に虜になってしまうのですが。
Michael Franksといえば、代表作は1977年の"Sleeping Gypsy"だと思います(特に"The Lady Wants To Know"は名曲だと思っております)が、私にとってのMichael Franksといえば、この"Burchfield Nines"と"Tiger In The Rain"なんですね。
特に"Burchfield Nines"はMichael Franksに初めて触れた作品ですので、思い入れは強いですね。
ですから、1曲目の"When The Cookie Jar Is Empty"は、今でも最も好きなナンバーなんです。
印象的なヴォーカルと雰囲気の抜群なこのナンバーに完全にいかれてしまいました。
Tommy LiPumaのプロデュースの下、Steve Gadd (Ds)、Will Lee (B)、Ralph MacDonald (Perc)、Leon Pendarvis (Keys)、John Tropea (G)と名うてのセッション・プレイヤーによるプレイとアレンジ、これはもう申し分ありません。
2曲目の"A Robinsong"もポップですが、雰囲気満点のナンバーです。
曲の雰囲気にMichael Franksの下手うまなヴォーカルが、ホント、ピッタリなんですね。
もうこれはMichael Franksでなきゃ出せないでしょう。
3曲目の"Wrestle A Live Nude Girl"でもそうですが、John TropeaはLarry CarltonやLee Ritenourほど目立つギタリストではないですが、本当に良い仕事をしております。
特にこの3曲目なんかはそうですね。
フュージョン系ギタリストの中でも前出の二人、そしてSteve Khanの次ぐらいに好きなギタリストです。
4曲目の"Burchfiel Nines"も本当に素敵なメロディアスなバラード・ナンバーです。
Leon Pendarvisのピアノがとても美しいです。
5曲目の"Meet Me In The Deerpark"はErnie Wattsの官能的なサックス・ソロから入るこれまた雰囲気満点のナンバーです。
6曲目の"Dear Little Nightingale"もメロディアスで美しいナンバーです。
7曲目の"In Search Of The Perfect Shampoo"でのJohn Tropeaのギター・プレイがまた最高です。
ラストの8曲目"Vivaldi's Song"は、前作"Sleeping Gypsy"に収められていた"Antonio's Song (The Rainbow)"同様、Michael Franksの代表的なナンバーに挙げられております。
盛り上がりのあるとても素晴らしいナンバーです。
このアルバムには捨て曲なんかありません。
私としては、Michael Franksの最高傑作だと思っております。
2009-03-15
Body Electric / Body Electric (1984)

本日紹介する"Body Electric"は1984年の彼らの1stアルバムです。
といっても1984年のオリジナルに1985年に録音されたナンバーが5曲追加されてCD化されたものだと思いますが。
"Walking Through Walls"もボーナストラックが5曲追加され全15曲を収録するアルバムでしたので、この2枚でアルバム3枚分のボリュームとなりますが。
Body Electricとして1984年にはこうやってアルバムが出ているわけですが、このBody Electricは前のブログにも書いたとおり、あのカナダの知る人ぞ知るSTRAIGHT LINESの中核メンバーのBob BuckleyとDavid Sinclairの二人が結成したバンドです。
STRAIGHT LINESは、1980年に1st"Straight Lines"を翌81年には2nd"Run For Cover"の2枚のアルバムを出してあえなく解散したバンドでした。
その2ndの3年後に発表されたのが今回紹介するBody Electricの1stアルバムです。
ここで私自身が疑問に思ったのは、少なくともSTRAIGHT LINESは当時かなり気に入っていたバンドでしたので、僅か3年しか経過していなかったのにもかかわらず、このBody Electricを知らなかったということです。
少なくとも当時の音楽雑誌には、STRAIGHT LINES→Body Electricという紹介記事は載ったのでしょうが、見逃していたんだと思いますし、プロモートもあまり行われていなかったんだと思いますね。
ですから、先日紹介した"Walking Through Walls"を手にして初めて聴いたときは、かなり驚きました。
それもSTRAIGHT LINESを髣髴するとてもいかした産業ロック・ハードポップのアルバムでしたから。
この1stも良くできたハードポップ・アルバムですが、出来としては"Walking Through Walls"の方が良いと思いますが。
1曲目の"The More Things Change"はSTRAIGHT LINESを髣髴する産業ロックしたナンバーで出来も良いです。
3曲目の"Judy's In Her Room"もポップな感じのナンバーです。
4曲目の"Living Two Lives"はキレのあるナンバーで、バックのプレイがいかしてます。
5曲目の"Midnight Madness"はMr. Mister風のエレクトリックなAORナンバーです。
そういえば、先日の"Walking Through Walls"を購入した時のネットショップでの紹介ではMr. Mister風とも書いてありました。
このナンバーの出来はかなり良いと思います。
6曲目の"Somewhere In Time"はメロディアスなバラード・タイプのAORナンバーで、これもかなり出来は良いですね。
7曲目の"Don't Take Me For A Fool"はSTRAIGHT LINES時代の産業ロックしたメロディアスなナンバーです。
8曲目の"It's Gonna Hurt"は再びMr. Mister風のナンバーで、"Something Real"に雰囲気が似ております。
10曲目の"You can't Take It With You"もとてもポップなナンバーです。
11曲目以降は1985年に録音されたナンバーです。
その11曲目"Do You Think They Can Tell"はメロディもいかしたポップなAOR風の曲です。
Bob Buckleyのサックスがとても良い雰囲気は出しております。
12曲目の"All Through The Night"はこれまた良くできたメロディアスなAORナンバーです。
13曲目の"Two Worlds"、14曲目の"Crime Of Passion"もポップでメロディアスなナンバーです。
特に"Crime Of Passion"はかなり出来が良いナンバーです。
ラストの15曲目"Don't Look Back"はメロディアスなバラード・ナンバーで、聴きものです。
しかし勿体ないです。
この1stにしても2ndの"Walking Through Walls"にしてもかなり良くできた産業ロック・ハードポップのアルバムですが、存在がマイナーなんですから。
産業ロック・ファンにはもちろんAORファンにも間違いなく受ける内容だと思いますので、興味のある方には是非聴いて欲しいですね。
2009-03-14
Balance / Equilibrium (2009)

それも、Peppy Castro (Vo)、Bob Kulick (G)、Doug Katsaros (Key)のオリジナル・ラインナップでの3rdアルバムということで期待して購入したアルバムでした。
Peppy Castroはもう一つのAlessiとのプロジェクトBarnaby Byeが再結成されこれまた34年ぶりに3rdアルバム"Thrice Upon A Time"を昨年発表し、かなり精力的に音楽活動をしております。
さらに、Barnaby Byeの最新作では、Balanceの1stに収められていた"No Getting Around My Love"のライヴ・ヴァージョンなんかも収められており、とても楽しめるアルバムでした。
そんなPeppy Castro率いるオリジナル・メンバーでの復活作"Equilibrium"ですが、出来は決して悪くはないのですが、1st、2ndみたいなインパクトが少し足りないような感じがします。
1stでは、"(Looking For The) Magic"、"Breaking Away"、"Falling In Love"、2ndでは、"In For The Count"といったような強烈なナンバーがあり、とても印象的なアルバムでした。
この3rdアルバムは、良く聴くとかなり良いナンバーも入っておりますが、一聴して、これだという決め曲が無いのが残念です。
この3rdには、
1 Twist Of Fate
2 Breathe
3 Old Friends
4 Look What You've Done
5 Winner Takes All
6 Crazy Little Suzie
7 Liar
8 Walk Away
9 Who You Gonna Love
10 Forever
11 Rainbow Ends
の全11曲が収められております。
これらのナンバーの中で、タイトルを見て何となく気になるナンバーは、4、9、10といったところでしょうか。
4曲目や9曲目ののタイトルからは、、"(Looking For The) Magic"や"In For The Count"あたりのメロディアスな産業ロック・ナンバーを、10曲目のタイトルからは"Falling In Love"みたいなバラード・ナンバーを連想します。
で4曲目の"Look What You've Done"は思ったとおりのハードポップのナンバーですが、メロディアス度はイマイチといった感じでしょうか。
9曲目の"Who You Gonna Love"はBob Kulickのギター・プレイがいかしたミディアム・テンポのメロディアスなハードポップしたナンバーで、これはかなりいけます。
10曲目の"Forever"はスロウなバラード・ナンバーではなく、ポップな感じではありますが、曲の出来が悪いということではありませんが、ちょっと期待したサウンドと違っておりました。
1曲目の!Twist Of Fate"はハードポップしたナンバーで、悪くはないんですが、イマイチ印象が薄い感じです。
2曲目の"Breathe"はサビの部分は結構いけますが、それ以外の部分のメロディが........
3曲目の"Old Friends"はかなり出来が良いナンバーです。
前奏を聴いただけで、っお!といった、ポップでメロディアスなナンバーです。
これはお勧めです。
5曲目の"Winner Takes All"の出来もかなりなもので、メロディアスなパワー・バラードした聴き応え満点のナンバーです。
6曲目の"Crazy Little Suzie"はBalnceにしては結構ヘヴィなナンバーです。
曲自体よりBob Kulickのギターに耳が行ってしまいます。
7曲目の"Liar"もギター・オリエンティドのちょっとばかり暗い印象のナンバーです。
8曲目の"Walk Away"は単なるメロハーといったナンバーで、1stや2ndに入っていた曲に比べると、これもインパクトに欠けるかも。
ラストの11曲目"Rainbow Ends"は出だしの部分はタイトルどおりですが、本編に入るとちょっとつまらなく感じますね。
曲の出来は悪くはないのですが。
作品のレベルとしては平均点を超えていると思いますが、1stや2ndを聴いた時のような期待を持って聴くと、あれっ?て感じるかも知れませんね。
Balanceのアルバムというより、最近のハードポップのアルバムとして聴く分には全く問題がありませんが。
2009-03-08
Gemini / Rising (1981)
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オリジナル・アルバムの発表は1981年で、この頃の音楽(AOR、ブラコン、HR/HM)が大好きな私ですが、このGEMINIの"Rising"はメロウなブラコン・ファンクしたかなりいただける1枚でした。
GEMINIについては初めて知りましたが、Karvin JohnsonとFred Sawyersの二人の男性ヴォーカルのユニットです。
70年代後半から80年代前半のブラコン、特にファンク・ミュージックには目を瞠るものがあり、私の大好きな The Bar-Kays、Con Funk Shun、Cameo、Ltd. GQ、Brickなどのメロウ・ファンクしたいかしたバンドがたくさんおりました。
その後、ブラコンは、エレクトリック化したり、メロディの欠片もないラップ音楽が取って代わってしまい、90年度以降はブラコンも殆ど聴くこともなくなりました。
最近は、こういったメロウなファンクやディープ・ソウルなど70年代、80年代の音源がリ・イッシューされ、当時メジャーじゃなかった音源も聴けるようになり、とても嬉しく思っております。
ただ、私はブラコン・フリークじゃなかったので、それこそメジャーなバンドしか知りませんので、このGEMINIやWindjammerなんかはブラコン・ファンにも知られた存在だったのでしょうが。
以前、このブログで紹介したWindjammerもそうですが、このGEMINIも本当にいかしたメロウなサウンドを聴かせてくれております。
ほぼ全て捨て曲無しの強力な1枚で、メロウなファンク、メロディアスなバラードと聴いて飽きることがないアルバムです。
1曲目の"Ain't No Love (Better Than Your Love)"は当時の雰囲気満載のLight & Mellowを地で行くファンク・ナンバーです。
もうこの1曲からやられます。
2曲目の"(You've Got) Something Special"は出だしのキーボードが最高のメロディアスなナンバーで、もう言うことありません。
メロディがとても素晴らしいですしポップで、バックのギターのカッティングのカッコ良さったら無いですね。
ブラコン・ファンだけでなくAORファンにも超お勧めのナンバーです。
3曲目の"Can't Throw Away A Good Love"は、これまたミディアム・スロウのメロディアスなナンバーで、GEMINIの二人によるファルセット・ヴォーカルが最高にいかしたナンバーです。
4曲目の"(Everytime I See) A Pretty Love"はファンク・アルバムに必ずといって入っているバラード・ナンバーです。
以前にも書きましたが、ファンク・バンドによるバラードってどうしてこんなに素敵なんでしょうね。
The Bar-Kaysの"Love Don't Wait"、Con Funk Shunの"By Your Side"などに負けないくらいのこの"(Everytime I See) A Pretty Love"ですが、もう申し分ありません。
メロディよし、プレイよし、さらにヴォーカルよしの三拍子揃った最高のバラード・ナンバーです。
5曲目の"It's Friday Night!!"はタイトルどおりの軽快でメロウなファンク・ナンバーです。
どうして金曜日の夜ってワクワクするのでしょうね。
そんなワクワク感いっぱいのナンバーです。
6曲目の"I Don't Want To Lose You"はこれまたメロディアスで素晴らしいバラード・ナンバーです。
「あなたの愛を失いたくない」と切なそうに歌うGEMINIですが、こんなナンバーをバックに彼女に「....だから君が必要なんだ」と語りかけるのも良いかも。
7曲目の"My Love For You Keeps Growing"はLight & Mellowなファンク・ナンバーです。
ギターのカッティングが最高です。
これまた、「僕の君への愛は膨らんでいるんだ」といったタイトルですが、このナンバーもどこかワクワクするナンバーです。
ラストの8曲目"The Power Of Your Love"もミディアム・スロウなメロディアスなナンバーです。
このナンバーの出来もかなりなものです。
このアルバムを初めて知りましたが、ホント、最高にいかしたLight & Mellowしたファンク・アルバムです。
こんな良いアルバムが埋もれていたなんて、70年代、80年代の音楽って凄いですね。
ブラコン・ファンだけでなく、AORファンにもとてもお勧めの1枚です。
とにかく、聴いてみろ!!ですね。
2009-03-07
Dakota / Three Live Times Ago... (2000)

この"25th Reunion Concert 1980-2005"はDAKOTA結成25周年記念のコンサートの模様を録音したアルバムでしたが、本日紹介する"Three Live Times Ago..."は2000年に発表されたアルバムですが、音源は20年前の1980年のコンサートの模様を収めたアルバムとなっております。
1980年といえば、1978年に実質的なDAKOTAの1stとも言えるThe Jerry - Kelly Bandの"Someone Else's Dream"とDAKOTAの1stアルバム"DAKOTA"を発表した時期です。
したがって、この"Three Live Times Ago..."もこれら2枚からの選曲が殆どですが、そのほかに2ndアルバムの"Runaway"から"When The Rebel Come Home"のみ1曲が収められております。
また、後に"Little Victories"の収められる"Working Hot"やスタジオ未発表ナンバーの"Bad Dreams"の2曲が収められているということが、このアルバムの魅力となっております。
DAKOTAについては、1stアルバムが彼らのベストだと思っている私ですので、この頃のライヴ・アルバムを聴けるということはとても嬉しい限りです。
やはり"25th Reunion Concert 1980-2005"に比べるととても若々しいですね。
全17曲が収められておりオリジナル1stに収録されているナンバーは"Crazy Love"を除き、他のナンバーは入っておりますし、残りもThe Jerry - Kelly Bandの"Someone Else's Dream"の大半のナンバーが収められております。
"25th Reunion Concert 1980-2005"に収められていなかった"You Can't Live Without It"のライヴ・ヴァージョンを聴けたのは嬉しかったですね。
アルバムは、The Jerry - Kelly Bandの"Someone Else's Dream"からの"Settle Down"、"Magic"から始まります。
3曲目はDAKOTAのナンバーで一番に好きになったナンバー"Crazy For Your Love"です。
出だしのギターもメロディも最高のナンバーです。
何度も書きますがサビの部分は素晴らしいです。
4曲目の"Possession"も躍動感たっぷりのナンバーでライヴ向けのナンバーですね。
途中のギター・ソロは最高です。
5曲目は"You Can't Live Without It"です。
もう永遠のバラード・ナンバーです。
DAKOTAのベスト・チューンですね。
BOSTONの"A Man I'll Never Be"と同じくらい大好きなナンバーです。
6曲目の"When The Rebel Comes Home"は2ndアルバム"Runaway"からのナンバーです。
そういえば、2ndの発表は1984年でしたが、曲作りは1st発表後すぐに行われたようですが、かなり発表が遅れたということも聴いていましたし。
7曲目"Lady"も1stアルバムからのナンバーで、とてもメロディアスな産業ロックのナンバーです。
8曲目の"Workin' Hot"は冒頭にも書きましたが、後に"Little Victories (2000)"に収録されたナンバーです。
この時にもうすでに出来上がっていたんですね。
9曲目の"Changes"はThe Jerry - Kelly Bandの"Someone Else's Dream"からのナンバーで、これまたメロディアスなバラード・ナンバーです。
10曲目の"One Step"、11曲目の"It Gets Easier"、12曲目の"Restless"、13曲目の"If It Takes All Night"の4曲は1stアルバムからのチョイスです。
どのナンバーも素晴らしい出来ですね。
14曲目以降はボーナストラックとして収められたナンバーです。
その14曲目"Silly Boy"、15曲目の"Dear Love"、16曲目の"You Can Be"はThe Jerry - Kelly Bandの"Someone Else's Dream"からのナンバーです。
ラストの17曲目の"Bad Dreams"ですが、スタジオ未収録のナンバーだと思います。
DAKOTAのアルバムは全て所有しておりますが、どのアルバムにも入っておりません。
アコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
DAKOTAのアルバムはオフィシャル盤はほぼ廃盤となっておりレア化しており、入手も難しいですが、DAKOTAのミュージシャン・サイトから全てのアルバムを手に入れることができます。
ただし、盤はCD-R(音は良い)ですし、ジャケットがパソコンで印刷したようなものですが。
それでも、彼らのサウンドを聴けるのであれば、それでも良いかな?と思います。
2009-03-05
Ray Parker,Jr. / Sex And The Single Man (1985)

1984年のGhostbustersの大ヒットを受け、満を持して発表したRaydioから通算して7枚目(ベスト及びサントラを除く)のアルバムですが、商業的には最も売れなかったアルバムです。
私も、このアルバムをアナログで聴いた当時は、えっ!?、これがRay Parker,Jr.なの?というのが正直な印象でしたね。
82年のソロ名義の"The Other Woman"の時はサウンドもかなりロックっぽくなったとは思いましたが、それでも、"Stay The Night"、"Let Me Go"といったお得意のバラード・ナンバーや、"It's Our Own Affair"、"Stop, Look Before You Love"などのライト&メロウなナンバーがあったりで、Raydio時代の雰囲気を持ったナンバーも収められており、ちまたの評価はあまり芳しくなかったようですが、私としては、かなり気に入っていたアルバムでした。
また、83年の"Woman Out Of Control"は"The Other Woman"ほどの出来だとは思いませんが、サウンド的にはほぼ踏襲したもので、このアルバムもそこそこ気に入っていました。
そして、この"Sex And The Single Man"です。
前作から今作までの間に"Ghostbusters"の大ブレーク(実は私にとっては、Ray Parker,Jr.のナンバーの中では、評価としてはかなり低いナンバーですが)がありましたが、この大ブレークが逆にRayにとって悪く作用したのではないのかな?と私は思っているのですが。
それでも、今回の紙ジャケ化で久々に聴いてみると、それほど悪い内容でもないかな、と今は思っております。
1曲目の"Girls Are More Fun"は"Ghostbusters"に通ずるサウンドを持ったポップなナンバーです。
2曲目の"Good Time Baby"はそれまでのRayには無かったエレクトリック・ファンクといった感じのナンバーで、とてもPrinceを意識したような曲となっております。
今聴いてみるとそれほど違和感はありませんが、当時はやはり、何、コレ?だったと思いますね。
3曲目の"Everybody Wants Someone"もスロウなナンバーですが、アレンジがそれまでと大分違い、これも違和感を感じたナンバーでした。
4曲目の"I'm A Dog"に至っては、モロプリンスしたナンバーで、メロディアスでメロウといったRayは無く、果たしてRayがやる必要があるナンバーなんだろうか、と思って聴いていたナンバーです。
まあ、このナンバーは今聴いても、これはRayがやるようなナンバーだと思いませんが。
当時は、5曲目の"One Sided Love Affair"を聴いてやっと安心したと感じたナンバーです。
これぞRay Parker,Jr.のメロディアスでメロウなバラード・ナンバーです。
最高にいかしたナンバーですね。
6曲目の"Sex And The Single Man"もエレクトリック・ファンクしたナンバーですが、ここでのRayはギターを結構弾いています。
7曲目の"I'm In Love"はヴォーカル・パートやメロディを聴いているとかなり良く出来たナンバーなんですが、打ち込みの多用やアレンジを変えればメロウ・チューンになるナンバーだと思います。
ラストの8曲目"Men Have Feelings Too"なんかも多分にPrince的なナンバーです。
でも、これはRay Parker,Jr.じゃないでしょう。
わざわざPrinceになる必要はないと思うのですが。
(それまでの)Ray Parker,Jr.のアルバムに比べ商業的にヒットしなかったのも、まあ頷けますかね。
ブラコン、ファンクのアルバムとしてはかなり聴けると思いますが。
でも、私はRay Parker,Jr.の根っからのファンですので、許してしまいますが。
2009-03-02
Shadow / Forever Chaos (2008)

私は1stは聴いておりませんが、1stに比べかなり良くなったとのこと。
サウンドもArch Enemyを多分に意識した扇情的なメロデスです。
Arch Enemyと比べるとちょっとばかり可哀想ですが、それでもかなりのレベルで、この日本にこんなメロデスのバンドがいたのは驚きです、というより日本のロックはあまり聴かないので、私が知らないだけなんでしょうが。
Tokiko Shimamotoという女性ですが、これがかなりのスクリームぶりで、ホント、Angela Gossowもまっ青といった感じで、かなりいけます。
また、ギタリストのYuichi Sumimotoのギター・プレイもかなりなものです。
とても上手いですが、Michael AmottやChristopher Amottほどは扇情的なプレイではありません。
ギターの上手さだけなら対を張ると思いますが、いかんせん曲作り(メロディ、アレンジを含め)が少し見劣りする感じも。
それでも、欧州辺りの二流のメロデス・バンドに比べたらかなりなものです。
それもその筈で、フィンランドのゴシック・メロデス系の専門レーベルSpinefarm Records傘下のSpikefarm Recordsと契約したバンドのアルバムですから。
実はこのアルバム、日本のバンドとして知らないで、HMVの1,500円均一(他に1,000円均一、1,200円均一)バーゲンで手に入れたアルバムなんです。
てっきり北欧のメロデスかゴシックだと思って購入したアルバムで、中ジャケットを見ても、歌詞は英語ですし、写真はアジア系かなと思いましたが、バンドにアジア系の人物がいてもおかしくないないですし。
ところが、クレジットでメンバーの名前を見たら全てが日本人だということが判りました。
で、ボーカルが件のTokiko嬢で、どちらかというとマブい感じの女性ですし、聴こえてくるのが、Angela Gossow顔負けのスクリーム・ヴォイスということでビックリ。
また、バックのYuichi Smimotoのギター・プレイが結構いかしているということと日本のバンドということにまたまた驚きでした。
曲によってはそこそこメロディアスで扇情的なところもありますが、全体を通しては、やはりArch Enemyには及ばないといったところでしょうか。
それでも、1曲目の"Forever Chaos"はブルータル度満点の迫力のあるナンバーですし、2曲目の"Existence Of Suffering"での出だしのギターのリフなんかはかなりカッコ良く途中のギター・ソロなんかもそこそこメロディアスです。
3曲目の"Before True Light"は曲の出来もまあまあですし、メロディアス度もなかなかだと思います。
5曲目の"The Orators"なんかのギターもかなりいけます。
6曲目の"Master Of Impieties"はこのアルバムの中で最もポップでメロディアスなナンバーで一押しです。
このナンバーの出来は素晴らしいです。
8曲目の"My Apologies"なんかも良く出来たメロデスのナンバーです。
10曲目の"Land Of A Dream"の出だしは美しいピアノとストリングスから始まるとてもメロディアスなナンバーです。
ギターの音もかなり扇情的でいけます。
このナンバーもお勧めですね。
それにしても、Tokiko嬢のスクリーム・ヴォイスはかなりなものです。
また、詩は全て彼女が書いておりますが、英語力はとても素晴らしく、結構な才女なんでしょうね。
Arch Enemyのファンの方にお勧めです。
2009-03-01
Broken Voices / Broken Voices (1991)

他の海外のネットショップでも結構見かけるアルバムで少しばかり気になっていたアルバムでした。
Broken VoicesはSusie Ahernという女性ヴォーカリストをメインに据え、他にGraham Goble (Acoustic Guitar, Vocals)とStephen Gousden (Electric Guitar)の3人によるオーストラリアのバンドです。
このセルフ・タイトルのアルバムは1991年に録音され(その時にアルバム化されたかどうか判りませんが)、1997年にThoughtscape Soundsというインディ・レーベルから発表されております。
サウンド・スタイルはほぼAORした内容と言えるでしょう。
1曲目の"Lessons Of Love"はアコースティック・ギターから始まるメロディアスなナンバーで、ウエスト・コーストしたAORミュージックで、このアルバムの内容を期待させるナンバーとなっております。
Susieのヴォーカルも上手いですし声質もかなり良いと思いますね。
また、曲中のエレクトリック・ギターのプレイもかなりいかしてます。
2曲目の"Halls Of Justice"は7分を超える大曲ですが、メロディアスで壮大さを感じさせるナンバーとなっております。
バックのプレイが最高ですね。
3曲目の"Restless Heart"は完全にAORしたナンバーで、Quarter FlashやFleetwood Macを連想させるミディアム・スロウのメロディアスなナンバーです。
これまたお勧めのナンバーです。
Susieのヴォーカルはかなり上手いです。
4曲目の"Into Your Arms"はコーラス・ワークが美しいアコースティカルでミディアム・スロウのナンバーです。
5曲目の"I Have No Words"は伸びやかなSusieのヴォーカルが最高のメロディアスなAORナンバーとなっております。
6曲目の"Secret Affair"はバックのウッド・ベースの音がいかしたフラメンコしたナンバーとなっております。
7曲目の"Wanted"は曲の感じがとても洒落たポップなナンバーです。
8曲目の"Your Secret Is Out"もSusieのヴォーカルがとても伸びやかなポップなナンバーです。
9曲目の"Tangled Skeins"はバックのプレイが最高のジャジーなナンバーです。
ラストの10曲目"I've Got Everything"はミディアム・ハイのポップロックしたナンバーです。
とにかくSusieのヴォーカルはとても伸びやかで上手い!!というが全体をとおして聴いた感想です。
さらに、Graham Goble (Acoustic Guitar, Vocals)とStephen Gousden (Electric Guitar)やその他バック・ミュージシャンによるプレイも上手いです。
AORファンであれば必ずや気に入っていただけるアルバムだと思いますね。