2009-04-29
Heat / Still Waiting (1981)

1stは廃盤となるちょっと前に手に入れ、そのうちこの2ndもと思っておりましたが、いざ手に入れようと思った時は遅きに失した、ということでなかなか手に入れることができませんでした。
それがたまたまAmazonでチェックしていたら、新品未開封品が2,500円ということでようやく手に入れることができました。
メデタシ。メデタシ。
そういえば、HEATの2枚のアルバムを出したCOOL SOUNDですが、最近といっても2か月ほど前にRobben FordとKazu Matsuiのアルバムを出しただけで、再び休眠状態なのでしょうか。
このHEATは、Earth Wind & Fireに通ずるファンキーでグルーヴィーなAORを聴かせてくれる男性2人と女性1人の3ピース・バンドです。
1曲目の"Still Waiting"はギターのカッティングがカッコ良いメロディアスなファンク・ミュージックです。
バックのホーン・セクションの音もカッコ良いですし、紅一点のヴォーカリストJean Marie Arnoldの声もかなり来てます。
2曲目の"Follow You Home"はミディアム・テンポのストリングスの美しい、これまたメロディアスなAORしたナンバーで、Niteflyteに通ずる素晴らしいナンバーです。
3曲目の"Take Me There"はミディアム・スロウなメロディアスなバラード・ナンバーです。
バックのプレイはホント最高です。
4曲目の"Give It A Chance"はそれこそEarth Wind & Fireに通ずるホーン・セクションがカッコ良いファンキーなナンバーです。
5曲目の"Don't Waste A Minute"も4曲目タイプのホーン・セクションとギターのカッティングがカッコ良いファンキー・ミュージックです。
6曲目の"Regina"もEarth Wind & Fireタイプのファンキーなナンバーです。
7曲目の"Keep On Movin'"もバックのホーンがカッコ良いファンクしたナンバーです。
8曲目の"Solarisis"は、バンド・リーダーTom Savianoのサックスを大々的にフィーチャーしたインスト・ナンバーで、L.A. Expressしたフュージョン・ナンバーに仕上がっており、とてもカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
聴き応えのあるナンバーです。
9曲目の"Still Waiting"、10曲目の"Follow You Home"はそれぞれシングル・ヴァージョンで、CD化に伴うボーナス・トラックです。
AORはもちろん、ソウル、ファンクのファンにはお勧めの1枚ですが、ちょっとレアのようです。
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2009-04-28
Marty Friedman / Scenes (1992)

プロデュースは前半の4曲を喜多郎が、後半の4曲はMartyとShrapnel Recordsの専属プロデューサーのSteve Fontanoとの共同プロデュースとなっております。
Marty Friedmanの日本びいきは有名で、1stソロ・アルバムにも"Namida (Tears)"という日本語のタイトルのナンバーが収められておりますし、2005年には元X JAPANのPATAや元LUNA SEAの真矢と共に相川七瀬のコンサートツアーに参加したり、鈴木亜美のギタリストとしてNHK紅白歌合戦に出場、あるいは、 無類の演歌好きで、日本のテレビ番組『ヘビメタさん』では演歌歌手の八代亜紀と共演し、マーティがヘヴィメタル調にアレンジした『雨の慕情』を披露したこともあるなど、彼の日本びいきは数え上げればキリがないほどです。
本日紹介するこの"Scenes"に収められている"Realm Of The Senses"にも、女性による現実味に乏しい日本語の台詞が入っておりますが、これはファンの間で語り草となっているそうです。
Megadethには1990年に参加し、"Rust in Peace"、 "Countdown to Extinction"、 "Youthanasia"、"Cryptic Writings"といったアルバムを発表し、1999年の"Risk"が発表された後にバンドを脱退しております。
私はMegadethが好きなバンドの一つですが、彼らの良き時代はMartyが在籍していた時だと思っておりますし、彼らのベスト・アルバムは1992年に発表された"Countdown to Extinction"だと断言できます。
このアルバムに収められている"Ashes in Your Mouth"こそが彼らの代表曲だと思っております。
1stの"Dragon's Kiss"で速弾きぶりを見せていたそんなMarty Friedmanですしたが、この2ndアルバムでは、喜多郎をプロデューサーとして迎えたこともあるということで、全体的にニューエイジ・ミュージックした作りになっております。
後半のMartyとSteve Fontanoのプロデュースしたナンバーもほぼ同じようなサウンドとなっております。
1曲目の"Tibet"から4曲目の"Night"までは喜多郎のプロデュースで、ほぼニューエイジした内容となっており、特に"Tibet"はモロという感じです。
2曲目の"Angel"はMartyのエレクトリックなギター・ソロを大々的にフィーチャーしたナンバーで、メロディアスでMartyらしさを感じさせてくれています。
4曲目の"Night"はタイトルどおりの雰囲気を連想させる音となっております。
5曲目の"Realm Of The Senses"は先にも書きましたが、曲の始めに「あなたが熱く触れるだけで私の心は痛くなる」という日本語が女性の声で語られるナンバーです。
途中のMartyのギターソロは官能的ですらあります。
7曲目の"Trance"はタイトルらしく、このアルバムの中では最もハードなナンバーですが、それでもメロディアス度はかなり高いと思います。
ラストの8曲目"Triumph"は1stアルバムに収められていた名曲"Thunder March"のリメイクで、バックにストリングスを配した壮大な感じの仕上がりとなっております。
このナンバーは聴きものです。
Marty Friedmanをヘヴィメタルのギタリストだと思っているニューエイジやAORのファンの貴方、この"Scenes"を是非聴いてみてください。
2009-04-27
Astral Doors / Cloudbreaker (2003)

ネットでも、ドイツのショップ"Schmankerl Records"なんかを良く利用しております。
一時期より円安となってはおりますが、それでも国内のネットショップを利用するよりも送料込みの価格が安いということが、利用している訳ですが。
また、市内の中古ショップにも赴く機会も多く、昔から利用しているショップのうち、北大近くのショップでは、ここのところメロハー、ヘビメタ系のCDがたくさん入荷しており、値段なんかも良心的なんです。
最近は、ここのショップばかりです。
1,000円前後のCDが多く、中にはレア盤なんかがあったりしております。
先日もTradiaの"Welcome To Paradise"、"Trade Winds"やDakotaのアルバムも数種類置いてありましたが、その何れもが1,000円を切る値段で売っていたのにはビックリでした。
最近のAORって、実は良く分からないんです。
新人もそうですが、例えばBill LaBountyが実に18年振りのアルバムを発表するとかのアナウンスがありますが、どうも食指が動かないんです。
私のとってのAORといえば、70年代、80年代の音源を指すようで、それ以降のものって実はあまり持っていないんですね。
そういう意味で、当時のアルバムの初CD化とかリ・イッシューについつい目が行ってしまいます。
そういえば、先日のブログでDAKOTAの1stがリ・イッシューされると書きましたが、Bill Quatemanの1stやTycoonの幻の3rdアルバムも同じRenaissance RecordsからCD化されます。
この2枚はオフィシャルでは初CD化のはずですが、すでに音源としては出回ったおります。
It's About Musicというアメリカのリ・イッシューのインディ・レーベルから発売されておりますが、これがそのアーティストの許諾を得ての発売ですが、盤はCD-R、ジャケットの作りもイマイチといった代物といった感じのものでした。
Renaissance RecordsからDakotaを含めこのIt's About Musicから出されたアルバムをオフィシャルでCD化するということは、おそらく他のアルバムもリ・イッシューあるいは初CD化されるということも考えられるのそれも楽しみです。
Bill Quatemanの"Just Like You"はAORの名盤ですので、1stが発売されるということは、このアルバムもCD化されると思いますね。
ということで、AORに関しては、当時の音源のCD化やリ・イッシューには、とても興味を持っているのですが。
ということもあり、最近はメロハーのCDばかりになってしまっています。
メロハーって、あまり当たり外れがないということもありますが。
で、このショップに行った時は、一度に大体20,000円前後購入してしまいますので、最近は懐も火の車状態です。
本日紹介するASTRAL DOORSというバンドの"Cloudbreaker"も国内盤帯付が1,000円ということで購入した1枚です。
このASTRAL DOORSはスウェーデン出身のバンドです。
もちろん初めて耳にするバンドですが、1曲目を聴いた時に、このバンドは聴けると思いましたね。
もうこれは、Ronnie James Dioが居た時のRainbowそのまんまの音でした。
この手のサウンドが大好きな私にとっては、まあ、納得といったところでしょうか。
ただ、完コピに近いサウンドでオリジナリティを云々されると詰まってしまいますが、これはこれで結構といったサウンドで、私は好きです。
ヴォーカル・スタイルがモロRonnie James Dioしているのがその原因だと思います。
そういう意味からは、Dioにも近いですね。
オールド・スタイルの様式美ハードロックですので、安心して聴けます。
ヴォーカル以外のすべての楽器のプレイもなかなかで、ギターはもちろんのことベースのほかドラムスがこれがまた良いんです。
1曲目のタイトル・ナンバー"Cloudbreaker"は完全にRainbowですね。
微笑ましい限りです。
収められている他のナンバーもどれもメロディアスで、アルバム全体の出来も平均点を軽く超えていると思います。
Rainbow、Dio、Deep Purpleのファンには絶対お勧めですね。
2009-04-26
Eric Clapton / The Cream Of Eric Clapton (1989)

特に大好きなThe BeatlesとEric Claptonものはそれぞれ優に100枚を超えたコレクションとなっております。
The Beatlesに限っていえば、それぞれのソロ作品を含めると300枚近くとなります。
本日紹介のEric ClaptonもThe Yardbirds、Cream、Derek & The Dominosその他John Mayall、Delaney & Bonnieなどを含めると150枚を超えています。
特にブート・アルバムはジャケットなんかが違うため、同じライヴ音源のアルバムがあったりします。
この"The Cream Of Eric Clapton"はポリドール・レコードから1989年に発表されたオフィシャルのベスト・アルバムです。
CDの帯を見ますと、「サンシャイン・ラヴ」の'68年の未発表ライヴや「アフター・ミッドナイト'88」のロング・ヴァージョンを収録、とはありますが、当時は珍しい音源が収められてはいましたが、その後、いろいろと未発表音源が発表され、今じゃ高いお金を払って購入するようなアルバムではないかも知れません。
でも、収録ナンバーを見るとClaptonの各年代の代表曲は入っていますので入門編としては良いと思いますね。
その収録ナンバーは、
1 Layla (Derek & The Dominos)
2 Badge (Cream)
3 I Feel Free (Cream)
4 Sunshine Of Your Love (Cream)
5 Crossroads (Cream)
6 Strange Brew (Cream)
7 White Room (Cream)
8 Cocaine (Eric Clapton)
9 I Shot The Sheriff (Eric Clapton)
10 Lay Down Sally (Eric Clapton)
11 Knockin' On Heaven's Door (Eric Clapton)
12 Wonderful Tonight (Eric Clapton)
13 Let It Grow (Eric Clapton)
14 Promises (Eric Clapton)
15 After Midnight (Extended Version) (Eric Clapton)
16 Tell The Truth (Jam) (Derek & The Dominos)
の計16曲が収められております。
以前、私のHPでも書きましたが、Eric Claptonの各時代の中で最も好きなのはDerek & The Dominos時のEric Claptonです。
"Layla And Other Assorted Love Songs"のオフィシャル・アルバムは、それこそCD化オリジナル時、リマスター、でかジャケ、紙ジャケ、SACDなど何種類も持っております。
"Have You Ever Loved A Woman"、"Bell Bottom Blues"、"Nobody Knows You When You're Down And Out"さらに"Layla"はどのナンバーも私にとっては、Ericのベスト10に入っております。
そういう意味から言うと、このベストは私にとっては、ちょっとばかり物足りないものですね。
"Tell The Truth"の代わりに、少なくとも、"Have You Ever Loved A Woman"、"Bell Bottom Blues"は収録されていなければダメです。
"Crossroads"はソロ活動してからもライヴで何度も演奏され音源としても発表されておりますが、最も素晴らしいヴァージョンは、このアルバムにも収録されているCream時代のものでしょうね。
Clapton、Jack Bruce、Ginger Bakerの3人によるとてもスリリングで迫力ある演奏には、その後のヴァージョンは全く敵いません。
この3人、どの音をとってもそれぞれがメインとなっております。
素晴らしいライヴ・パフォーマンスです。
"Badge"はEric ClaptonとGeorge Harrisonとの共作ナンバーで、このCreamのヴァージョンには、George Harrisonも名前を変えて参加しております。
当時はレコード会社がうるさかったようで、このように名前を変えてミュージシャン参加することが多かったようです。
それにしても、The Beatlesの"White Album"に収められている"While My Guitar Gently Weeps"のEric Claptonが参加していたということを後で知った時には、やっぱりと思いましたね。George Harrisonにしてはギターが上手すぎます。
"Disraeli Gears"に収められている"Strange Brew"は短い曲ですがこのナンバーを聴くと、アフロ・ヘアにサイケデリックな色のClaptonのフェンダー・ストラトを思い出すのは私だけではないとと思います。
同じく"Sunshine Of Your Love"でのClaptonのギター・プレイととてもいかしたJack Bruceのヴォーカル、Ginger Bakerのバス・ドラのプレイ・シーンをやっぱり思い出しますね。
もうこのナンバーはハードロックしております。
"White Room"もCreamの代表的なナンバーですが、やはりこのナンバーは、Claptonのウーマン・トーンのギター・プレイでしょう。
カッコ良すぎます。
Eric Claptonの復活作となった、1974年の"461 Ocean Boulevard"からは、"I Shot The Sheriff"と"Let It Grow"が収められておりますが、"I Shot The Sheriff"のグローバル・ヒットは凄かったですね。
まあ、私としては、メロディアスなバラード・ナンバーの"Let It Grow"の方がずっと素晴らしいと思っておりますが。
Claptonのナンバーの中で、メロディアスなバラード・ナンバーと言えば、やっぱり"Wonderful Tonight"でしょう。
当時George Harrisonの奥方Patty嬢のことを歌ったこのナンバーですが、ロック・ミュージックの中でも上位にランクインする名バラードだと思いますね。
昔、どこかのカフェ・バーでクリスマスにこのナンバーがかかっていましたが、クリスマスにピッタリのナンバーだと思いましたね。
このベスト・アルバムですが、各年代の代表的なナンバーが入っていると書きましたが、欲を言えば、"Bell Bottom Blues"、"Nobody Knows You When You're Down And Out"、1stソロから"Let It Rain"、"In Concert"から"Have You Ever Loved A Woman"なんかが収録されていれば文句がないのですが。
それでも、入門編としてはまずまずでしょうか。
2009-04-25
Wig Wam / Hard To Be A Rock'n Roller - in Kiev! (2005)

Wigwamはフィンランドの1968年に結成されたプログレ・バンドで、1969年に"Hard 'n' Horny"というアルバムを発表し、2005年に"Some Several Moons"というアルバムを発表ししており、おそらく現在も活動をしている息の長いバンドです。
一方のWig Wamはノルウェーのバンドで、2004年に"667.. The Neighbour of the Beast"というアルバムを発表したメロディアス・ハードロックのバンドです。
以前にこのブログでThe Poodlesのスウェーデンのバンドのアルバム"Metal Will Stand Tall"を紹介しましたが、このWig Wamもキャッチーさが信条のハードロック・バンドです。
見た目はグラマラスですが、収録されているナンバーは全てキャッチーかつメロディアスのいかしたナンバーばかりです。
The Poodlesを聴いた時の驚きを再び味わえることができました。
本日紹介する"Hard To Be A Rock'n Roller"は"667.. The Neighbour of the Beast"の曲を入れ替えてボーナス・トラック、ボーナス・ヴィデオを追加したアルバムで2005年に発表されたものです。
実質的には1stと同じような内容ですが、1stに収められていない1曲目の"In My Dreams"がこのアルバムの一押しですので、どうせ聴くのでしたら、こちらの方がお勧めです。
アルバム全体の出来もキャッチーでメロディアスで申し分ありませんが、その中にあって、1曲目の"In My Dreams"は、ポップ、キャッチーかつメロディアスということでホント素晴らしく良く出来たナンバーです。
この曲を聴いただけでノックダウンすること請け合いです。
2曲目の"667"は語りだけの短い曲(ではないな)で、それに続く3曲目の"The Best Song In The World"がこれまたキャッチーでメロディアスなナンバーでとてもいかしてるんですね。
もうこの2曲を聴いただけで脱帽です。
4曲目の"Crazy Things"もまたキャッチーなナンバーです。
こいつら並みのセンスの持ち主ではないですね。
曲作りのポイントをちゃんと抑えているし、ソングライターとしての能力もかなり高いですね。
5曲目の"Bless The Night"でのギター・リフやプレイはとてもカッコ良いです。
ポップ・センスも抜群です。
甘いメロディのロックンロール・ナンバーで、とにかくカッコ良いです。
6曲目の"The Drop"はハードエッジに迫るギターのリフがいかしたインスト・ナンバーです。
こんなナンバーを聴くと、演奏力もかなりのハイ・レベルです。
7曲目の"No More Living On Lies"はブギー調のナンバーですが、ホント、キャッチーでメロディアスですね。
8曲目の"Out Of Time"はストリングスを配したメロディアスなバラード・ナンバーです。
盛り上がりのあるとても良くできたナンバーです。
9曲目の"Mine All Mine"はハードエッジなポップロックといった感じのナンバーでしょうか。
10曲目の"Tell Me Where To Go"はアコースティカルなバラード・ナンバーで、出来もそこそこですが、このWig Wamの場合、このようなバラード・ナンバーよりも1曲目みたいなキャッチーでポップかつメロディアスなテンポの良い曲の方が似合っております。
11曲目の"Car-Lyle"はハードブギのハードロック・ナンバーです。
12曲目の"Erection"は、ギターインストのナンバーで、テクニックも素晴らしい早弾きのナンバーです。
13曲目の"I Turn To You"もとてもいかしたメロハーのナンバーです。
14曲目の"A Long Way"はアコースティカルながらアメリカン・ロックに良くあるロックスピリットを感じるロック・ナンバーとなっております。
ラストの15曲目"Hard To Be A Rock'n Roller"はハードブギのカッコ良いロックンロール・ナンバーです。
また、この15曲目の後に、このナンバーのヴィデオが収められております。
あまり期待しないで購入したWig Wamでしたが、これがとても素晴らしいアルバムでした。
1曲目の"In My Dreams"は名曲です。
メロハーのファンだけでなく、パワーポップのファンやFranke & The Knockouts、Fotomakerなんかが好きな方にもお勧めのアルバムです。
Wig Wam、ヤバいです。
2009-04-24
Billy Satellite / Billy Satellite (1984)

実は私、今回のリ・イッシューまでまるっきり知らないバンドでした。
最近のRock Candy Recordsはi-TenやTrillionといった産業ロックの名盤、それもかなりのレア盤だったアルバムをリ・イッシューしているレーベルで、全く目が離せないレーベルとなっております。
過去にも、Balance、Preview、Diving For Pearlsなど産業ロックやメロハーの名盤をリ・イッシュー、CD化しております。
そんなRock Candy Recordsからリ・イッシューされたのが、このBilly Satelliteというバンドです。
そして、このアルバム、一度ドイツでボーナス・トラック付きでCD化されたようですが、今回はリマスターも施されているので音質が向上しているとか。
このBilly Satellite、冒頭にも書きましたが、今回リ・イッシューされるまで、全く知らないバンドでしたが、とても良く知っているナンバーが収められており、これがオリジナルだと分かったのも、今回ででした。
Eddie MoneyやGregg Rolieがカヴァーした"I Wanna Go Back"というナンバーです。
この曲は、オリジナルが元々素晴らしいナンバーですので、Eddie MoneyのカヴァーもGregg Rolieのカヴァーも素晴らしく、特にGregg Rolieのカヴァーはとても良く出来たAORナンバーに仕上がっておりました。
本日紹介するBilly Satelliteのアルバムも、JEFF PARIS、JOHN WAITEなどに通ずるAOR、産業ロックのアルバムで、メロディアスなナンバーが多く集められた出来もかなり優れたアルバムとなっております。
1曲目の"Satisfy Me"はブギー調のギターのカッティングがカッコ良いミディアム・テンポのメロディアスな産業ロック・ナンバーです。
2曲目の"Last Call"は曲全体にメリハリとキレがあるとてもカッコ良いハードポップのナンバーです。
バックのプレイは最高です。
3曲目の"Do Ya"はポップなテンポを落としたロックン・ロールしたカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
4曲目の"I Wanna Go Back"はこのアルバムでもハイライトなナンバーです。
このオリジナルを聴くと、Eddie MoneyにしてもGregg Rolieにしてもアレンジをあまり変えていないようです。
これだけの出来のオリジナルですから、やっぱりあまり変えることが出来なかったのでしょうね。
メロディアスなバラード・ナンバーで、AORしております。
5曲目の"Trouble"も4曲目と似たタイプのミディアム・スロウ?ミディアムのメロディアスなバラード風のナンバーです。
このナンバーも良く出来ていますね、
6曲目の"Rockin' Down The Highway"はタイトルどおりのご機嫌なロックンロールしたナンバーです。
7曲目の"Turning Point"は、これまたメロディアスな良く出来た産業ロックのナンバーで、出来も素晴らしいです。
曲にキレがあります。
8曲目の"Bye Bye Baby"はブルージーでスロウなメロディアスなナンバーですが、ロック・スピリットを感じさせるかなり良く出来たナンバーです。
9曲目の"Standin' With The Kings"は軽快なテンポのいかしたポップな産業ロックのナンバーです。
ラストの10曲目"The Lonely One"もポップロックしたナンバーです。
このアルバム、産業ロックのアルバムとしては平均点を軽く超えていると思いますし、前出のバンド、アーティスト以外に、Balanceなんかが好きな人にもお勧めですね。
2009-04-21
Jim Peterik's Lifeforce / Jim Peterik's Lifeforce (2008)

Jim Peterikといえば、SurvivorやPride Of Lionなどの産業ロック、メロハーの人で、古くは1970年に"Vehicle"というナンバーを大ヒットさせたThe Ides Of Marchというブラスロック・バンドに在籍していた人です。
それが、1曲目の"Joy"が流れてきた時、何コレ?Shakatakでしょう!?、が正直な感想でした。
で一通り聴いたら、やっぱりこんな感じで、スムース・ジャズしたアルバムになっているのは、ホント、びっくりでしたね。
Jim Peterikがジャズをやるとこんなが出来てしまうんですね。
そして、これが悪くない、というよりかなり私好みのサウンドで、最高!ということにも驚きましたね。
自身のヴォーカルやそれこそShakatakみたいな女性ヴォーカルをフィーチャーしたナンバーとJimのギターをふんだんフィーチャーしたインスト・ナンバーが収録されており、前出の"Vehicle"やSurvivorの大ヒット・ナンバー"Eye Of The Tiger"なんかもも収められており、ジャジーなアレンジがとても新鮮です。
冒頭にも書きましたが、The Ides Of MarchというバンドがChicagoやBlood, Sweat & Tearsタイプのブラス・ロックを演っておりましたので、ジャズの素養はあったんだと思いますが、あのJim Peterikがということで、やはり衝撃でしたね。
1曲目の"Joy"はモロShakatakしたとてもお洒落なブリティッシュ・ジャズ・ファンクした都会的なスムース・ジャズに仕上がっております。
このアルバムの女性ヴォーカルはLisa McClowryという人が担当しておりますが、この1曲目でのスキャットやバックのピアノはホントShakatakしております。
2曲目の"Lifeforce"はフルートを大々的にフィーチャーしたメロディアスなナンバーでJim PeterikとLisa McClowryとのデュエット・ナンバーです。
これはもう完全にAORでしょう。
3曲目の"Vehicle"は冒頭にも書いたとおり1970年のThe Ides Of Marchの大ヒット・ナンバーです。
オリジナルはテンポの早いファンキーなナンバーでしたが、ここでのアレンジはミディアム・スロウのジャジーなナンバーに仕上げております。
ヴォーカルの代わりにJim Petrikのギターがメロディを弾き、元々もホーンを多様しており、ここでもホーンはかなり使われておりますが、全く違った印象となっております。
4曲目の"Unconditional Surrender"はLisa McClowryのヴォーカルをフィーチャーしたこれまたAORしたジャジーなナンバーとなっております。
Lisaのヴォーカルもオーソドックスな声で歌も上手いですし、とても耳に馴染みます。
Jim PeterikはStingが大のお気に入りだそうですが、この5曲目の"Ghost Orchid"はそのStingを意識して書いた曲だそうです。
おそらくStingに歌って欲しいと思っているのでしょうね。
このナンバーもバックのピアノやウッド・ベースの音など多分にジャジーでメロディアスなAORナンバーといったところでしょうか。
6曲目の"Eye Of The Tiger"はご存じSurvivorの大ヒット・ナンバーです。
Jim Peterikのジャジーなギター(ナイロン弦のような音質)がソロを弾く、フュージョン・インストのナンバーに変わっておりますが、これが結構良かったりします。
7曲目の"The Search Is Over"もSurvivorのナンバーで、Jim PeterikとLisa McClowryがそれぞれリード・ヴォーカルを執る、メロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
8曲目の"Secret Of The Way"は再びLee Ritenourが演りそうなフゥージョン・インストのナンバーです。
でも、このナンバーを聴いても、誰もJim Peterikだとは思わないでしょうね。
9曲目の"Morning Song"はJimとLisaの共作のナンバーで、これもメロディアスで良くできたAORナンバーです。
10曲目の"Interrupted Melody"は美しいピアノとやるせない感じのサックスのとてもメロディアスなバラードのインスト・ナンバーで、Jimのギターも泣いています。
聴き応え満点の素晴らしいバラード・ナンバーです。
ラストの11曲目は9曲目"Morning Song"のインスト・ヴァージョンです。
それにしてもJim Peterikということでビックリもしましたが、出来はとても素晴らしいスムース・ジャズしたアルバムだと思います。
スムース・ジャズ・ファンにはもちろんですが、AORファンにも必ずや満足させてくれる1枚だと思います。
2009-04-20
Dakota / Deep 6 (2003)

この6thアルバム後は、2006年に"25th Reunion Concert 1980-2005"として結成時から2005年までの楽曲をフィーチャーしたバンド結成25執念を記念したライヴ・アルバムと2008年に"Looking Back - The Anthology"という2枚組のベスト・アルバムを出しておりますが、オリジナル・アルバムはまだ出ておりません。
DAKOTAは、1977年にDAKOTAの前身となるJerry / Kelly Bandとしてセルフ・タイトルのアルバムを出した後、1980年にDAKOTAとしての記念すべきデビュー・アルバム"DAKOTA"を発表しております。
プロデュースはChicagoのDanny Seraphineが担当し、TOTOやBoston、Foreignerあたりにも通ずるプログレハード、産業ロックしたアルバムで、"Crazy For Your Love"や名バラード・ナンバーともいえる"You Can't Live Without It"といった最高にいかした曲が収められており、当時国内盤は出なかったものの熱心な産業ロック・ファンからは多大な支持を得ていたバンドでした。
その後、1984年に2ndアルバム"Runaway"、長いブランクを経て1996年に3rdアルバム"Mr Lucky"、1997年に4thアルバム"The Last Standing Man"、2000年に5thアルバム"Little Victories"を発表し、2003年のこの"Deep 6"を6thアルバムとして発表しております。
途中、1980年当時のライヴ音源を収めた"Three Livetimes Ago"が2000年に発表しております。
このライヴ音源が発表された経緯は、今まで長らく未CD化だった1st、2ndのCD化に合わせて発表された訳ですが、この1st、2ndのCD化は私にとっては、大変嬉しい出来事でした。
1996年の"Mr Lucky"は当初からCD化をされておりましたので、この1st、2ndのCD化を切望しておりましたが、いわゆる知る人ぞ知るといった結構マイナーな存在でしたので、まさかCD化されると思っておりませんでしたので、正直驚きましたね。
実はこのDAKOTAですが、私のHP"AOR PARADISE"で紹介した時にも書きましたが、私の個人的な意見ですが、1stを超える内容のアルバムが出ていないというのが正直なところです。
もちろん、2nd以降のアルバムも決して駄作ではありませんし、産業ロック、ハードポップのアルバムとしては平均レベルを軽く超えております。
それだけ、1stの出来が素晴らしかったというところでしょうか。
で、この6thアルバム"Deep 6"ですが、私としては、1stの次に出来が良いのでは?
と思っております。
前作で脱退していたもう一人のDAKOTA Billy Kellyが3曲で参加しており、これがとても良い影響を与えていると思います。
もう1曲目の"Brothers In Arms"からメロディアスでキャッチーなナンバーで、DAKOTAサウンド全開といった感じです。
とにかく最高にいかしたナンバーです。
続く2曲目の"Holdin' Your Own"も然りです。
メロディアスなこれまたいかしたウエスト・コースト・サウンドに仕上がっております。
3曲目の"Back To Me"はメロディアスなミディアムテンポのバラード風ナンバーで、まさにAORしたサウンドと言えます。
4曲目の"Not So Much In Love"はTOTOやMaxusに通じる若干プログレハードした産業ロック・ナンバーで、カッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
5曲目の"What Were You Thinkin'?"はピアノとアコースティック・ギターの前奏がいかしたパワー・バラードしたナンバーです。
とにかくメロディが最高です。
6曲目の"That Awful Day"はストリングスとピアノが美しいバラード・ナンバーで、Jerry G. Hludzikのアコースティックギターがいかした短いインスト・ナンバーです。
6曲目の被さるように始まる7曲目"Eye Of The Storm"は一転してハードな曲調のナンバーです。
8曲目の"Not Just The Night"はポップ感覚溢れるキャッチーなナンバーです。
9曲目の"Right This Minute"はアメリカン・ロックした大らかさを感じさせるナンバーで、The Doobie Brothersにも通ずるサウンドだと思いますね。
10曲目の"Shut Up And Drive"はロックンロールしたブギ超のナンバーです。
11曲目の"The Ride"もウエストコーストしたハードポップ・ナンバーです。
12曲目の"Luck, Time & Mind"はRick Manwillerのキーボードを大々的にフィーチャーしたとてもカッコ良いハードポップのナンバーです。
ラストのタイトル・ナンバー13曲目の"Deep 6"は1曲目から12曲目のそれぞれの一部分を繋げたアカペラのナンバーです。
おそらくメンバー4人全てがヴォーカルをとっているのだと思います。
やっぱりDAKOTAは素晴らしいですね。
なお、既にオフィシャルでは廃盤となっている1stアルバムがRenaissance Recordsからリ・イッシューされるというアナウンスが入っております。
この1st、DAKOTAの最高傑作ですので、未だ耳にしていない産業ロック・ファン、ハードポップ・ファンそして数多のAORファンには是非聴いていただきたいアルバムです。
2009-04-19
GPS / Window To The Soul (2006)

GPSは、Guthrie Govan (G)、John Payne (Vo, B)、Jay Schellen (Ds)の3人のメンバーの頭文字をとって付けたバンド名となっております。
この3人のほか準メンバー扱いで日本人キーボーディストで最近、1980年にL.A.録音した"Makin' Rock"がリ・イッシューされ、現在Spock's Beardに在籍している奥本亮がキーボードで参加しております。
Guthrie Govan、John Payne、Jay Schellenといえば、ASIAの2004年のアルバム"Silent Nation"(このアルバムには、Guthrie Govan、John Payneの2人が参加)を発表した後、2007年にLana LaneのErik Norlanderをキーボーディストに迎え、Asia Featuring John Payneとして"Architect of Time"というアルバムのリリースのアナウンスがあったようですが、結局、このメンバーでのアルバムの発表は現在のところ無いようです。
ASIAというバンド名を使えなかったのかも知れませんね。
現在、ASIAはオリジナル・メンバーで、2008年に"Phoenix"というアルバムを出しました。
本日紹介するGPSの"Window To The Soul"は、"Silent Nation"発表後の2006年に発表されたアルバムで、"Silent Nation"に通ずるメロディアスなハードポップ・アルバムに仕上がっており、出来としては、"Silent Nation"以上だと思いますね。
タイトル・ナンバーの1曲目"Window To The Soul"は音に厚みがある重厚なナンバーで、メロディも良いですし、曲全体の出来もかなりなものです。
2曲目の"New Jerusalem"はポップでメロディアスかつキャッチーなナンバーで、ASIAの1stにも通ずるナンバーでこのアルバムのベスト・テイクだと思いますね。
バックの演奏も素晴らしく、流石兵どもが集まったという感じですね。
奥本亮のキーボードも素晴らしいですよ。
3曲目の"Heaven Can Wait"もポップでとても良くできたメロディアスなハードポップのナンバーです。
これまたお勧めのナンバーです。
4曲目の"Written On The Wind"はGuthrie Govanのギター・プレイが最高に素晴らしいメロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
申し分のない出来です。
5曲目の"I Believe In Yesterday"は4曲目と同じくらい良くできたこれもバラード・ナンバーですが、ここでの聴きものは、奥本亮のピアノ・プレイでしょうか。
メロディアスでポップです。
6曲目の"The Objector"は再びGuthrie Govanのギター・プレイをふんだんにフィーチャーしたミディアム・テンポのハードポップ・ナンバーです。
7曲目の"All My Life"もメロディアスなハードポップ・・ナンバーとなっております。
8曲目の"Gold"は曲にキレがあるポップなナンバーです。
9曲目の"Since You've Been Gone"はミディアム・スロウのメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
とにかくバックのプレイがいかしてます。
ラストの10曲目"Taken Dreams"はメロディアスでキャッチーなとてもドラマティックなナンバーです。
このナンバーもかなりお勧めです。
思った以上に出来が良く、アルバムの出来としては、ASIAの"Phoenix"より良いかも。
殆ど捨て曲が無い強力な1枚です。
試しに買ってみたのがビンゴでした。
2009-04-18
The Guess Who / American Woman (1970)

The Guess Whoの1970年に発表された彼らの最高傑作であり、このアルバムにより一躍有名バンドに仲間入りを果たしたアルバムです。
The Guess Whoはカナダのバンドで、メンバーに後にBTO (Bachman Turner Overdrive)を結成するRandy Bachmanと、後にAORアーティストしてソロ活動を行ったBurton Cummingsが居たことでも有名です。
The Guess WhoはChad Allan & the Reflectionsとして1962年に活動を開始しました。
その時のメンバーは、 Chad Allan (vocals/guitar), Bob Ashley (keyboards), Randy Bachman (guitars), Jim Kale (bass), and Garry Peterson (drums)で、1965年にJohnny Kidd & the Piratesがオリジナルの "Shakin' All Over"を発表し、カナディアン・チャートで1位を、USチャートで22位を記録するヒットとなっております。
その後、1965年の後半にBurton Cummingsがバンドに参加し、バンド名をThe Guess Who?に変更し、1968年にはバンド名をThe Guess Whoということでクエスチョン・マークの無いバンド名にに落ち着いたようです。
今回紹介する"American Woman"はThe Guess Whoとしての3枚目のアルバムです。
冒頭にも書きましたが、このアルバムから"American Woman"、"No Time"、"No Sugar Tonight New Mother Nature"の3曲がシングル・ヒットし、アルバムはビルボード誌で9位にランク・インするヒットとなり、一躍有名バンドの仲間入りを果たしました。
"American Woman"はUSチャートでもカナディアン・チャートでも1位を記録したナンバーで、彼らの代表曲となっております。
また、このナンバーは1999年にLenny Kravitzがカヴァーしております。
"No Time"もUSチャートで5位、カナディアン・チャートで1位を記録する大ヒット・ナンバーとなっております。
"No Sugar Tonight New Mother Nature"はUSチャートで39位、カナディアン・チャートで1位を記録しております。
もちろん、このアルバムにはこれら3曲以外にもとても良くできたナンバーが収められており、The Guess Whoの代表アルバムであり、今なお名盤と呼ばれているアルバムでもあります。
"American Woman"はサイケ調のナンバーですが、Burton CummingsのヴォーカルとRandy Bachmanの泣きのギターも良いですが、彼らも含め、とにかくプレイが素晴らしいことと、曲全体の出来が素晴らしいんですね。
名曲です。
"No Time"はポップかつメロディアスなナンバーで、とてもヒットポテンシャルが高いナンバーですので、ヒットしたのも当たり前ですね。
"American Woman"と、この"No Time"で決まりです!!
"Talisman"はアコースティカルなバラード・ナンバーで、これもお勧めです。
"969 (The Old Man)"はRandy Bachmanのギターを大々的にフィーチャーしたシャッフル・ビートのインスト・ナンバーですが、これが最高にカッコ良く出来上がっております。
"When Friends Fall Out"はRandy Bachmanのファズ・ギターがいかしたメロディアスなナンバーです。
"8:15"はポップでこれまたヒットポテンシャルの高いナンバーです。
"Humpty's Blues / Amrican Woman (Reprise)"はとてもブルージーなナンバーで、Randy Bachmanのギターとハーモニカの音色がいかしたスロウ・ブルースの傑作です。
"Got To Find Another Way"は2000年にリ・イッシューした時のボーナス・トラックですが、これまたポップかつメロディアスなとてもいかしたナンバーで、モロAORしており、その後のBurton Cummingsのソロ・アルバムに収められていても違和感が無いナンバーです。
"American Woman"、やっぱり名盤です。
2009-04-15
Van Stephenson / Righteous Anger (1984)

日本でもこのアルバムは発売され、アルバム全体のサウンドもそうですが、タイトル・ナンバーの"China Girl"がとてもAORした内容でしたので、当時のAORファンからも支持されておりました。
1984年には本日紹介する2ndアルバムの"Righteous Anger"を、また、1986年には3rdアルバムの"Suspicious Heart"を発表しておりますが、その後は、他のアーティストに曲を提供したり、ゲスト参加などをしておりましたが、ソロ・アルバムは発表しておらず、lan 2001年には帰らぬ人となりました。
冒頭にも書きましたが、1stアルバムは当時Handshake Recordsから発表され、DrumsにJoe English
KeyboardsにMike Hanna、SynthesizerにShane KeisterなどのいわゆるAOR系のミュージシャンがバックを務め、内容も当時のAORサウンドだったということで、AORファンにもかなり知られる存在だったと思います。
そしてこの2ndアルバムの"Righteous Anger"ですが、確か国内盤は出ていなかった(とてもあやふやです。)と思いますが、サウンド的には1stに比べ若干ハードで、Dann Huffのギターを大々的にフィーチャーしたギター・オリエンティドなAORアルバムとなっております。
Dann Huff以外のミュージシャンでは、Alan Pasqua (Keys)、Mike Baird (Ds)、Dennis Belfield (B)らが担当しており、そうですね、Giant (Dann Huff、Alan Pasqua在籍)の1stや2ndに近いものがあります。
この2ndから"Modern Day Delilah"がシングル・カットされ、ビルボード誌で22位を記録するなど、アメリカでは、この2ndアルバムが最も知られております。
その"Modern Day Delilah"がこのアルバムの1曲目に収められておりますが、なるほど、とてもメロディアスなキャッチーなナンバーですので、シングル・ヒットしたのも当然という出来となっております。
また、この1曲目からDann Huffのギター・ソロが最高にいかしてます。
2曲目の"I Know Who You Are (And I Saw What You Did)"はバックのドラムスやベースがカッコ良いリズミックなナンバーです。
3曲目の"What The Big Girls Do"はメロディアスなハードポップしたナンバーでお勧めです。
Stan Bushなんかのサウンドに近いかも。
4曲目の"Don't Do That"も音的にはAORというよりポップで若干ハードなナンバーだと思いますね。
5曲目の"Others Only Dream"はAlan Pasquaのピアノ・プレイが光るメロディアスなバラード・ナンバーで、この曲はAORのど真ん中といった感じでしょうか。
Dann Huffのギター・プレイもいかしてますね。
6曲目の"Righteous Anger"はDann Huffの結構ハードなギターがいかした産業ロックしたナンバーです。
また、Alan Pasquaのキーボードも当時の産業ロックの雰囲気そのままです。
7曲目の"The Cure Will Kill You"はバックのプレイは結構いかしてますが、メロディアス度はイマイチかも。
8曲目の"You've Been Lied To Before"は、Dann Huff、Alan Pasqua、Dennis Belfield、Mike Bairdのそれぞれのプレイが光ったナンバーで、バックのプレイはかなりいかしてます。
9曲目の"Heart Over Mind"もメロディアスなバラード・ナンバーで、盛り上がりのある、とてもいかしたナンバーに仕上がっております。
ラストの10曲目"All American Boy"はStan Bushが1stアルバムでカヴァーしたナンバーです。
というか、Van StephensonがStan Bushに提供したナンバーのオリジナルということになるのでしょうが。
このアルバムのプロデュースはRichard Landis (ex Neilsen/Peason etc.)が担当しており、アルバムの内容からもStan BushやNeilsen/PeasonといったどちらかというとAORより若干ハードなサウンドがお好きな方にお勧めだと思います。
特に、Stan Bushファンには必聴のアルバムだと思いますね。
2009-04-12
Nicky Holland / Nicky Holland (1992)

ですから、おのずと土日だけのアップになってしまいます。
好きな音楽は、平日は通勤時のウォークマンと家に帰って来てからの短い時間ですので、やはり土日にゆっくりということになってしまいます。
また、土日は中古ショップ巡りでまとめてCDを購入もしておりますので、未聴のCDもたくさん貯まってしまいます。
前日のブログにも書きましたが、最近は、ハードポップ・メロハー系のCDばかりを買っております。
そういったこともあって、このブログも最近はメロハー系のアルバムばかり紹介しておりますが、もちろんメロハー系以外のCDも聴いてはおります。
本日紹介するのはメロハー系のアルバムではありません。
また、純然たるAORアルバムでもありません。
もちろん、Adult Contemporaryな音楽ですが。
本日紹介するNicky HollandのCDは大分前にGEOで300円くらいで購入したもので、未聴のアルバムでした。
このNicky Hollandもそうですが、Viktor LazloやPaul Hardcastleが主宰するJazz MastersとかKiss Of Lifeとかのブリティッシュジャズ・ファンクしたアルバムは、GEOだけでなくAmazonのマーケットプレイス辺りでもかなり安価で手に入れることができます。
そして、これらのアルバムに共通することは、AORファンも納得のかなり良く出来たアルバムだということです。
Nicky HollandはイギリスのアーティストでTears For Fearsとか坂本龍一なんかと交流がある女性ヴォーカリストです。
本日紹介のアルバムは彼女の1stアルバムで、1992年に発表されたものです。
その後1997年に"Sense and Sensuality"というアルバムを出しております。
彼女のサウンドを一言で紹介するとスムースなジャズ・ヴォーカルといったところでしょうか。
1曲目の"Prelude"はまさにこのアルバムの導入部ということで、美しいピアノが流れるインスト・ナンバーで、それに切れ目なく続く2曲目の"Ladykiller"がスゥイングしたとてもいかしたジャズ・ナンバーなんですね。
とてもお勧めのナンバーです。
3曲目の"Tongue-Tied And Twisted"はモロAORしたメロディアスなナンバーです。
5曲目の"Independence Days"もバックのピアノが美しいメロディアスなナンバーで、これもお勧めですね。
7曲目のBox Of Rain"なんかもモロAORしたナンバーとなっております。
8曲目の"Face Of The Moon"は気だるい感じのサックスソロから始まるアンニュイなナンバーで、このアルバムの一押しだと私は思います。
バックのピアノだけでなくギター・プレイもいかしてますし、とにかくNicky Hollandのヴォーカル・スタイルが最高です。
9曲目の"Running Around Again"の前奏を聴いただけで、これまた素晴らしいナンバーだと予感できます。
ミディアム・スロウのこれまた気だるい感じのナンバーですが、曲全体の出来がかなりいかしてます。
10曲目の"The Night We Never Met"はMichael Franksを思い起こすジャジーなナンバーです。
ラストの11曲目"On The Stairs"もピアノとストリングスが美しいメロディアスなナンバーです。
こんなアルバムがAmazonのマーケットプレイスでは1円から売っています。
AORファンで、このNicky Hollandを未聴の方がおられましたら、是非聴いてみましょう。
2009-04-11
Prism / Small Change (1981)

ネットでも市内のCDショップでも。
市内のCDショップでは専ら1000以下のバーゲン価格で購入しておりますし、ネットでも海外を中心に同じような価格で購入しております。
本日紹介するPrismの"Small Change"も発売元のRenaissance Recordsが運営しているオークション・サイトで12ドル(送料込み)で購入したものです。
この"Small Change"ですが、以前、ATM Recordsから"Beat Street"との2枚組で2001年にCD化されましたが、今まで結構な値段で売っておりました。
今回Renaissance Recordsから、それぞれのアルバムがリ・イッシューされ、結構安い値段となりましたので、ハードポップ・ファンの方で未聴の方がおられましたら、この機会に聴いてみるとよいと思いますよ。
Prismはカナダのハードポップ・バンドで1977年に"Prism"でレコード・デビューしました。
その後、1978年に"See Forever Eyes"、1978年に"Live Tonight"、1979年に"Armageddon"、1980年に"Young and Restless"、1980年に"All the Best From Prism (compilation album)"、1981年にこの"Small Change"を、1983年に"Beat Street"、1988年に"Over 60 Minutes with...Prism (compilation)"、1993年に"Jericho"、1996年に"Best of Prism (compilation)"そして1997年に"From the Vaults"を発表したあと、一時バンドは休眠状態でしたが、2008年に11年ぶりとなるスタジオ・アルバム"Big Black Sky"を発表して健在ぶりを見せております。
私がPrismを初めて知ったのは、本日紹介する"Small Change"からなんですね。
1981年当時と言えば、TOTO、Boston、Journey、Foreignerといったハードポップ(産業ロック)のバンドが台頭していた時期で、その中の一つのバンドとして、このPrismも位置づけされていたと思います。
このPrismはカナダ出身のバンドですが、カナダといえば、古くはGuess WhoといったバンドやRush、Sagaといったプログレハードのバンド、さらにLoverboy、The Arrows、Wrabit、New England、Harlequinといったようなハードポップ(産業ロック)のバンドを多く輩出している国です。
サウンド面をみてもアメリカン・ロックというより若干欧州的湿り気を帯びたメロディアスなものを感じます。
このアルバムもとてもメロディアスなアルバムで、キャッチーなナンバーが多数収められております。
そんなサウンドの代表的なナンバーが1曲目の"Don't Let Him Know"で、出だしのギターのリフがカッコ良いとてもメロディアスでキャッチーなナンバーです。
私が知っている限り、Prismのベスト・テイクだと思います。
当時このナンバーを聴いて、一発で彼らの虜になってしまいました。
とても素晴らしいナンバーです。
2曲目の"Turn On Your Radar"はポップな音づくりの曲で、十分にAORしたナンバーとなっております。
3曲目の"Hole In Paradise"もキャッチーでメロディアスなナンバーで、産業ロックの見本みたいな曲です。
このナンバーもかなりお勧めですね。
4曲目の"Rain"はメロディアスなバラード・ナンバーで、これまたモロAORしたものとなっております。
5曲目の"When Will I See You Again?"も良くできたポップなナンバーです。
6曲目の"Heart And Soul"はこのアルバムの中でも結構ハードなナンバーですが、音にキレがあります。
ギター・プレイがいかしてます。
7曲目の"Stay"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーで、バックのピアノがとても美しいです。
8曲目の"When Love Goes Wrong"もキラキラしたようなサウンドのパワー・バラードのナンバーです。
ヴォーカルもプレイも最高です。
9曲目の"In The Jailhouse Now"はご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
10曲目の"Wings Og Your Love"は再びピアノの音が美しいバラード・ナンバーで、メロディアス度は7曲目以上です。
素晴らしいナンバーです。
11曲目以降はボーナストラックです。
このアルバムに収められているナンバーのヴァージョン違いなんかが収められております。
この"Small Change"はPrismの最高傑作だと私は思っております。
ハードポップ(産業ロック)のファンや結構ハードなAORを聴ける方には、まさにお勧めの1枚だと思いますね。
2009-04-05
Procol Harum / A Whiter Shade Of Pale (1967)

元々、オリジナル1stアルバムはジャケットが違いますし、"A Whiter Shade Of Pale"も収録されておりませんでしたので、タイトルも違っており"Procol Harum"といったいたってシンプルなものでした。
"A Whiter Shade Of Pale"はシングル・カットされておりましたが、オリジナル・アルバムに未収録で、本日紹介するアルバムの2曲目以降が収録されておりました。
Procol Harumのサウンドは当時としては斬新なもので、この1stについてはプログレ・アルバムとしても紹介されていたはずです。
ロックとクラシックの融合はまさにプログレといった感じでした。
Gary Brookerのピアノ、Robin TrowerのギターもProcol Harumの魅力ですが、何といってもMatthew Fisherのオルガンがなければ、このアルバムは成立しなかったと思います。
それだけMatthew Fisherの存在が大きかったと思います。
あとはもう一人のProcol Harum、Keith Reidでしょうか。
彼の書く詩もProcol Harumにとってとても重要なものでした。
この1stには"A Whiter Shade Of Pale"と同等かそれ以上のナンバーが収めらております。
アルバムのラスト・ナンバー"Repent Walpurgis"です。
これはMatthew Fisherの作品でオルガン主体のインスト・ナンバーですが、まさにプログレです。
出だしのB.J. Wilsonの重たいようなドラムスとそれの続くMatthew Fisherの荘厳なオルガン、さらにGary Brookerの華麗なピアノ、Robin Trowerのギター・プレイどれをとっても素晴らしく、まさにロック界の名曲と呼ぶに相応しいナンバーです。
もう1曲は9曲目の"Salad Days (Are Here Again)"で、シングル・カットもされたとてもメロディアスでポップなナンバーです。
もう出だしのGary Brookerのピアノでいかれてしまいます。
また2曲目の"Conquistador"もMatthwe FisherのオルガンとGary Brookerのピアノのコントラストがいかしたポップなナンバーです。
また、このナンバーではベーシストのDavid Knightsがとても良い仕事をしております。
3曲目の"She Wandered Through The Garden Fence"もポップセンス溢れたナンバーとなっております。
4曲目のSomething Following Me"はとてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
5曲目の"Mabel"はPaul McCartneyが書きそうなボードビル・タイプの楽しいナンバーです。
6曲目のCerdes (Outside The Gate Of)"での出だしのDavid Knightsのベース・ソロはとても素晴らしいですし、曲全体としてもとてもよくできております。
7曲目の"A Christmas Camel"もGary Brookerのピアノと彼のヴォーカルがいかしたメロディアスなナンバーです。
8曲目の"Kaleidoscope"はタイトルみたく万華鏡を見ているようなナンバーです(ちょっと大袈裟か?)
10曲目の"Good Captain Clack"は5曲目に似たタイプのナンバーです。
あとは、1曲目の"A Whiter Shade Of Pale"、邦題「青い影」でしょうか。
あまりにも有名過ぎるナンバーですね。
コメントのしようがありません。
2009-04-04
The GL Band / Rock'n'roll Teacher (2005)

本日紹介するのその内の1枚で、The GL Bandの"Rock'n'roll Teacher"というアルバムです。
このアルバムのジャケットを見ると結構年季が入ったメンバーばかりで、当初はr・イッシューされたアルバムかなとも思いましたが、2005年という比較的新しい時期に録音されたアルバムです。
メンバーは6人組のようですが、Fred GuillemrtとPat Llaberiaという二人の人物が中心のバンドのようです。
このバンドの正体が全く判らなかったので、ネットで検索したところバンド名ではヒットしませんでしたが、Fred Guillemrtでヒットしました。
どうもこのFred Guillemrtはフランスのハードロック・バンドTrustのメンバーだったようです。
で、このGL Bandのサウンドはロックンロールを主体としたものですが、これがえらくカッコ良いときています。
The Rolling Stonesにかなり影響を受けているように見受けられ、ヴォーカル・スタイルはMick Jaggerにそっくりです。
全14曲が収められておりますが、どれもがロックンロールしたご機嫌なナンバーばかりです。
ヴォーカルはPat Llaberiaが受け持っており、ホント、Mick Jaggerを相当意識した歌いぶりには、脱帽です。
もう一人の中心人物Fred Guillemrtは専らソングライターとベースを担当しております。
二人のギタリストGilles FegeantとSylvain Laforgeのツイン・リードがこれまた素晴らしいんですね。
1曲目の"Running In A Dream"からパワー全開のロックンロールです。
メロディの良いですしプレイも最高です。
タイトル・ナンバーの2曲目"Rock'n'roll Teacher"はミディアム・テンポのブギーのナンバーで、タイトル・ナンバーにしたのも頷けます。
ギターのカッティングとBruno Mieussetのロックンロール・ピアノが最高です。
3曲目のAnother Dose"がまたとてもいかしたロックンロール・ナンバーで、バックのコーラスはモロThe Rolling Stonesです。
いかしてます。
4曲目の"Burnin' River"のバックのギター・プレイは聴いていて惚れ惚れするといった感じです。
5曲目の"Richmond Richman"は美しいピアノの音をバックに従えたバラード・ナンバーです。
8曲目の"Black Gold"もとてもカッコ良いナンバーで、音にキレがあります。
9曲目の"Fishman"はアコースティカルなアメリカン・ロックのバラード・ナンバーです。
とてもフランスのバンドとは思えないですね。
11曲目の"God's Business"はノリの良いブギー調のナンバーです。
12曲目の"Down By The River Side"のヴォーカルを聴いていても、本当にMick Jaggerのヴォーカル・スタイルにソックリです。
13曲目の"Everything I Do"もご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
カッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
ラストの14曲目は"Burnin' River"の別ヴァージョンでボーナストラックです。
The Gl Bandの"Rock'n'roll Teacher"ですが、最高にご機嫌なロックンロールのアルバムです。
これが500円だったら安い!
2009-04-02
Ron Bolton Band / Ron Bolton Band (1983)

Retrospect RecordsやイギリスのRock Candy Records、Krescendo Recordsさらには最近ではイタリアの再発専門のHeart Of Steel Recordsなどメロハー系のインディ・レーベルから目が離せません。
ここにきて、ドイツからもAvenue Of Allies Musicというインディ・レーベルが立ち上がり、本日紹介するRon Bolton BandもこのAvenue Of Allies MusicからCD化されたアルバムです。
Ron Bolton BandはRon Bolton(G./Vo.)が率いるアメリカ産のKey.入り4人組産業ロック・バンドで、このアルバムは1983年に自主リリースした唯一のアルバムです。
今回がオフィシャル初CD化となったものです。
発表が1983年ということで、当時の産業ロックそのまんまのサウンドで、TOTO、FRANKE & THE KNOCKOUTS、MICHAEL STANLEY BAND、FURY、ALLIANCE等に通ずるものがあります。
発表当時は全く知らないバンドですが、マニアの間ではオリジナルのアナログ・レコードが相当の価格で取引されていたようです。
なるほど、とりあえず全体を聴いた感じでは、メロディアスで結構いかした産業ロックのアルバムで、前出のバンドの中では、FuryとかAllianceに近いものがあります。
ただ、FuryにしてもAllianceにしても一聴してこれだと言えるナンバーが収録されておりましたが、このRon Bolton Bandのアルバムにはそういった強烈なナンバーがないですが、当時の産業ロックのアルバムとしては平均点は超えていると思いますね。
それでも1曲目の"Maybe I'm Dreamin'"あたりは音にもキレがありますしポップでキャッチーなナンバーで、かなり良く出来ていると思います。
お勧めのナンバーですね。
2曲目の"Do It All For Love"はキーボードをふんだんに使ったメロディアスなナンバーです。
コーラスの部分もそこそこでしょうか。
3曲目の"Friends"はバックのプレイがかなり良くできたナンバーで、特に伸びのあるギター・ソロはなかなかです。
4曲目の"Search Of The Kind"はレゲエ・タッチのギターのカッティングですが、全体的にはキーボードやギター・ソロなんかも上手く配した面白いナンバーです。
6曲目の"Livin' On The Line"はギターの音が結構ハードなメロハーっぽいナンバーです。
7曲目の"Midnight Lover"もバックの伸びのあるギターがカッコ良いメロディアスなハードポップのナンバーです。
8曲目の"Little Girl"はメロディがいかしたポップロックしたナンバーです。
ラストの10曲目"We're Gonna Make It"なんかを聴くとやはりB級感は否めないかな?
バラード・ナンバーが1曲くらい入っていても良かったのに、とは思います。
でも、冒頭にも書いたとおり、全体的な出来としては産業ロックのアルバムとしては平均点はクリアしていると思います。
産業ロック・ファンであれば持っていて損はないアルバムだと思いますね。