2009-05-31
Badfinger / Friday Night In Laredo (1979)

初日の30日に覗いてみましたが、レコードが主体でCDのコーナーを見るとブートCDが殆どでした。
以前にもこのブログでも書きましたが、ブートレグは基本的にはあまり購入しません。
ただし、The BeatlesやEric Clapton、Boston辺りはとても好きなアーティスト・バンドですので別ですが、それでもオーディエンス録音は音が悪いので専らサウンドボードでの録音盤を買うようにしております。
ブートレグはあまり買わないそんな私ですが、今回のバーゲンでは、30枚ほど金額にして3万円弱とかなりの枚数を購入してしまいました。
The Beatles関係が13枚、Eric Clapton関係が4枚、Bostonが2枚とほぼ半数が占めましたが、ほかにAsiaが3枚、King Crimsonが2枚と本日紹介するBadfingerが2枚などとなっております。
その他Dave MasonやGary Wrightなどもありますが、殆どがスタジオ・アウトテイクやライヴでのライン録りのものばかりです。
このBadfingerの"Friday Night In Laredo"ももちろんサウンドボード録音によるもので、1979年6月15日のアメリカはテキサス州のLaredoで録音されたもので、ちょうど"Airwaves"を発表した後のライヴということで、"Airwaves"に収められているナンバーと過去のナンバーで構成されております。
バンド・メンバーは、Tom Evans (Vo, B)、Joey Molland (Vo, G)、Tony Kaye (Keys)、Pete Clarke (Ds)の4人となっております。
収録ナンバーは全17曲で、
1 Look Out California
2 The Winner
3 Lost Inside Your Love
4 Love Is Gonna Come At Last
5 Come Down Hard
6 Suitecase
7 Get Away
8 Blind Owl
9 Without You
10 Give It Up
11 Come And Get It
12 Baby Blue
13 I've Been Waitin'
14 Andy Norris
15 Rock Of All Ages
16 Better Days
17 Johnny B. Goode
となっております。
Badfingerのライヴを収めたブートレグは結構出ておりますが、この時期のライヴ音源を聴くのは実は初めてでした
また、Badfingerのライヴはスタジオ・ワークとかなり違って、サウンドもかなりハードなものが多いですが、この"Friday Night In Laredo"も結構ハードめなナンバーも収められております。
このハードさは多分にJoey Mollandによるところが多いと思います。
全17曲を見ると、そこそこライヴ音源として珍しいナンバーなんかも収められており、結構貴重な音源だと思います。
さらに、ライン録りということもあり、そこそこの音(曲によっては音がこもっていたり録音状態の悪いナンバーもありますが)ですし。
Badfingerと言えば、1970年の1stアルバム"Magic Christian Music"から1974年の"Wish You Were Here"までの6枚だと思いますが、私はPete Hamが亡くなって以降に出された"Airwaves"や"Say No More"もTom Evansが居たということで、Badfingerとして認めております。
Tom Evans没後、現在はJoey Molland1人がBadfingerを名乗って活動をしておりますが、最早、これはBadfingerではありませんね。
私にとってBadfingerを名乗れるのはPete HamとTom Evansなんです。
"Look Out California"は曲の途中から始まっており、ちょっと残念です。
"Lost Inside Your Love"や"Love Is Gonna Come At Last"はBadfingerらしいパワーポップのナンバーで、"Airwaves"の中でも結構好きなナンバーです。
"Get Away"は"Ass"に収録されていたナンバーですが、これもかなり好きなナンバーです。
このライヴ・ヴァージョンでは、Joey Mollandのギターがかなりカッコ良いです。
"Without You"のライヴ・ヴァージョンを聴いたのは確か初めてかも。
このライヴでもかなりの歓声となっております
"Give It Up"はかなりの頻度でライヴで演奏されているナンバーですが、この曲はどのヴァージョンも結構ハードなナンバーとなっております。
"Come And Get It"はご存知Paul McCartneyが作ったナンバーで、Badfingerの代表曲となっております。
"Baby Blue"は大ヒットしたナンバーではありませんが、これもBadfingerを代表するナンバーです。
Badfingerはライヴでは必ずというほど、カヴァー・ソングを演りますが、このライヴではChuck Berryの"Johnny B. Goode"が選ばれておりますが、とてもカッコ良いロックンロール・ナンバーに仕上がっております。
このブートレグ、かなりいかしてます。
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2009-05-30
The Beatles / Let It Be (1970)

「21世紀に最高の音質でよみがえるザ・ビートルズ!」と銘打って、全てのオリジナル・アルバムがリマスターされ、2009.09.09にリ・イッシューされます。
2009年4月7日にApple RecordsとEMI Musicが、The Beatlesの全オリジナル・カタログが、初のデジタル・リマスターを施した上で、2009年9月9日(水)、全世界でCDリリースすると発表しました。
CDはいずれもオリジナルのUK盤を使用したジャケットで、オリジナルのライナー・ノーツと新たな解説が付くようです。
リマスターは、ロンドンにあるEMIのアビイ・ロード・スタジオで、最新のレコーディング・テクノロジーに加え、ヴィンテージのスタジオ機材を使用し、オリジナルのアナログ・テープをデジタル化して、原音に近づけたとのこと。
このコレクションはThe Beatlesのステレオ盤12タイトルと、US編集盤だった"Magical Mystery Tour"さらに、"Past Masters Vol.1 & 2"を1枚にまとめ、全14タイトルが発表され、最初のアルバム4作が、全曲ステレオでオフィシャルでCD化されるのは今回が初めてとのことです。
これら14作のステレオ盤は、それぞれ単体でも発売されますが、併せてドキュメンタリーを集めたDVD付きのボックス・セットも発売されることとなっております。
また、もうひとつのボックス・セットは、モノラルのリリース用にミックスされた"The Beatles in Mono"で、"Let It Be"、"Abbey Road"、"Yelloe Submarine"を除く10枚と"Mono Masters"の全11枚で構成され、紙ジャケットでリリースされる予定となっております。
なお、モノラル盤はボックス・セットのみのリリースで、分売はされないようです。
私は、当然、ステレオとモノラルのボックス・セットをそれぞれ購入する予定です。
でも、この2つで一体いくらになるのでしょうか?
ということで、本日は、ラスト・アルバム(といっても、録音年から言うと"Abbey Road"が実質的なラストですが)となった"Let It Be"を紹介いたします。
"Let It Be"については、Paul McCartneyがPhil Spectorのプロデュースが気に入らなくて、後に"Let It Be...Naked"を2003年に発表されておりますが、なんだかんだと言っても、やはりオリジナルの"Let It Be"の方が私は好きですね。
先ず、ジャケットがオリジナルに軍配が上がりますし、Paulが最も嫌っていた"The Long And Winding Road"にしてもオリジナルの方が良いと思いますね。
"Let It Be"は1970年5月8日に英国で発表されました。
この日本では、映画の"Let It Be"と連動した形で、レコードと"Get Back Session"時の写真や映画のシナリオみたいな本とのボックス・セットで国内盤が発売され、私もそれを購入しましたが、何度も見ているうちに本がバラバラとなり、いつの間にか手元から無くなっておりました。
このボックスですが完全美品だったら、今では10万円は下らないとか。
もう既に40年弱が経過しておりますが、何時聴いても全く古さを感じさせません。
"Let It Be"、"Get Back"は本当に名曲です。
"Let It Be"はシングルも買いましたが、当時のジャケットにSTEREOの文字がありましたが、確かモノラルでしたし、アルバムとは違うヴァージョンでした。
"Get Back"もアルバムとは別ヴァージョンだったと思います。
The Beatlesのアルバムで最も好きなのが、"The Beatles (White Album)"、次に"Abbey Road"そして"Magical Mystery Tour"、さらに"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"、で5番目にこの"Let It Be"となるわけですが、青春真っ盛りの時期でしたので、かなり思い入れのあるアルバムでしたね。
The Beatlesはもう最高!!!!!です。
2009-05-29
Dan Fogelberg / Full Circle (2003)

私にとってのDan Fogelbergと言えば、1977年の4thアルバム"Nether Lands"なんです。
Dan GogelbergはいわゆるAORアーティストと一線を画すミュージシャンで、そのサウンドは、James TaylorやJohn David Southerといったシンガー・ソングライターだと私は思っております。
もちろん、"Nether Lands"を始めビルボード誌で2位にランク・インしたAORの名曲"Longer"を収録した次作の"Phoenix"、さらにアダルト・コンテンポラリー・チャートで1位を記録した"Leader of the Band"を含む2枚組の大作"The Innocent Age"や同じくアダルト・コンテンポラリー・チャート1位の""Believe in Me"を収録した1984年の7thアルバム"Windows and Walls"なんかは、AORファンにも人気のあるアルバムですが、彼のルーツとも言える1stやその後の2nd、3rdアルバムを聴く限り、Dan Fogelbergの本質はシンガー・ソングライターに間違いないと思います。
私も彼のアルバムは1stから7thアルバムまでは揃えましたが、1985年の8thアルバム"High Country Snows"でちょっとズッコケてしまいました。
元々Dan Fogelbergのサウンドはカントリー・フレーバーのナンバーなんかも収められてはいましたが、この8thアルバムは、もうほぼカントリー、ブルーグラスのアルバムでしたので、私としては馴染めなかったアルバムでした。
とことが、次作"Exile"では再びAORらしいアルバムで、CDが出た時にその内と思っておりましたら、これがすでに廃盤のようで、今ではレア化しております。
そんなDan Fogelbergが生前に発表したアルバムのラストが2003年に発表したこの"Full Circle"です。
サウンドは、基本的には、"Nether Lands"以前のアコースティカルなシンガー・ソングライターしたアルバムとなっております。
1曲目の"Half Moon Bay"はピアノの短いインスト・ナンバーですが、これ"Nether Lands"を発表した時期のサウンドそのまんまで、メロディアスな美しいナンバーで、このアルバムの一押しだと思います。
2曲目の"When You're Not Near Me"もアコースティカルな、これまたDan Fogelberg然としたナンバーで出来もかなりなものです。
タイトル・ナンバーの3曲目"Full Circle"はほぼカントリーしたナンバーです。
4曲目の"Reason To Run"なんかを聴くと、John David Southerや初期Eaglesを連想させるアコースティカルなナンバーです。
5曲目の"Once In Love"は"White Album"のThe Beatlesを感じさせるナンバーです。
そういえば、このDan FogelbergはGeorge Harrisonがお気に入りで、自身のライヴ・アルバムでも"Here Comes The Sun"をカヴァーしておりました。
6曲目の"Whispers In The Wind"はアコースティカルなバラード・ナンバーで、Dan Fogelbergのヴォーカルも素晴らしいです。
7曲目の"This Heart"はホンワカした心温まるナンバーです。
9曲目の"Drawing Pictures"もバラード・ナンバーですが、6曲目よりこちらの出来の方が素晴らしいです。
ラストの11曲目"Earth Anthem"はタイトルらしいゆったりした感じのナンバーです。
この"Full Circle"ですが、Dan Fogelbergのファンには気に入っていただけるアルバムだと思います。
もちろん、AORファンの方にも。
あと、生前に録音していたナンバーを集めたDan Fogelbergの本当の意味でのラスト・アルバム"Love In Time"が2009年8月13日に発表されるそうです。
2009-05-26
Daytona / Trilogy (2009)

これが素晴らしく良く出来たアルバムで、特に1stの"The Best Of"は哀愁のハードポップといった感じの内容で、ハードポップ・ファンだけでなくAORファンにも受けそうな、そんなアルバムなんですね。
1曲目の"You Better Take Another Way"からキャッチーかつポップでメロディアスなハードポップしたナンバーです。
サビの部分は覚えやすいメロディで、これぞポップといった感じです。
3曲目の"I Don't Wanna Live Without You"はタイトルから連想されるとおりメロディアスなバラード・ナンバーで、もう言うことなしといったAORなナンバーに仕上がっております。
メロディ良し、バックのピアノや他のプレイもいかしてます。
5曲目の"Calling You"も哀愁度バッチリのメロディアスなバラード風ナンバーです。
これもメロディが素晴らしいです。
6曲目の"I Feel Good Tonight"もポップを絵に描いたようなナンバーです。
7曲目の"Lonely Eyes"もメロディアスなバラード・ナンバーです。
このDaytonaってバンドですが、曲作りがつぼを得ています。
10曲目はどことなくBadfingerしたパワーポップのバラード・ナンバーとなっております。
このナンバーの出来も素晴らしいです。
14曲目以降が2ndアルバム"Point Of View"に収められているナンバーです。
1stに比べるとかなり出来は落ちますがポップさは相変わらずです。
メロディにイマイチ輝きがなくなったそんな感じがします。
アコースティック・ギターが結構使われ、サウンドもアメリカンロック・タイプになったような感じがします。
1stがあまりに良い出来でしたので、全体的に悪くはないのですが、これは、という曲があまりないですね。
その中で、22曲目の"Joey"はポップな仕上がりとなっております。
Disc 2がお蔵入りだった3rdアルバムのナンバーが収められております。
2ndに比べると少しは良くなった感じも。
1stとまでは言いませんが、そこそこ良く出来たハードポップのアルバムに仕上がっております。
2曲目の"You Better Take Another Way"は1stの別ヴァージョンですが、これはもう1stの方が出来が良いですね。
でも、このナンバーってとてもいかしております。
3曲目の"Sorry I'm Not Dancing"はそれまでとは違った音作りをしており、ファンキーさが加わりました。
4曲目の"You Are The World For Me"はアコースティカルなバラード・ナンバーなんですが、1stに収められているバラード・ナンバーの方が数段良くできております。
7曲目の"We Stand Together"は1stの別ヴァージョンですが、このヴァージョンはパワー・バラード風に仕上がっておりますが、こちらも1stのヴァージョンの方が素晴らしいと思いますね。
9曲目の"I Don't Wanna Be Your Fool Anymore"はご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
そんな中、12曲目の"Mixed Emotion"が哀愁度も高いメロディアスなナンバーで、出来もそこそです。
Enuff Z'nuffにも通ずるパワーポップのバラードといった感じのナンバーでしょうか。
13曲目の"Wild World"は1stに入っていてもおかしくないメロディアスなナンバーで、3rdアルバムの中で最も輝いているナンバーです。
14曲目の"What Else I Need"もかなり良く出来たナンバーで、60年代を感じさせるポップ・ナンバーで、短い曲ですが、これもかなり良いと思いますね。
14曲目のあとにヒドン・トラックが入っておりますが、これがファンキーでノリの良いナンバーです。
でもこのDaytonaの"Trilogy"ですが、彼らの1stから3rdまでのアルバムを2枚組のCDに収めたアルバムで、値段も1枚分位ですのでお買い得だと思います。
もう、1stだけでお釣りがくる内容だと思いますね。
1stは冒頭にも書きましたが、ハードポップ・ファンだけでなく、AORファンにもお勧めの内容です。
2009-05-25
Imperia / Queen Of Light (2007)

サウンドはシンフォニック・ゴシック・メタルで、最近この手のバンドも結構増えております。
Helena MichaelsenはTrail Of Tearsで"When Silence Cries - 1997"、"Disclosure In Red - 1998"、Profoundemonium - 2000"、"Black Horizon: Infinity Of Chaos - 2002"と4枚のアルバムに参加した後、INPERIAとして2004年に"The Ancient Dance of Qetesh"、そして本日紹介する"The Queen of Light"を発表しております。
その間、2005年にAngelというプロジェクトで"A Woman's Diary - Chapter I"というアルバムも出しております。
このIMPARIAはオランダのバンド(Helena Michaelsenはノルウェー人ですが)で、Helenaのほかに、Gerry Verstreken (B)、John Stam (G)、Jan "Örkki" Yrlund (G)、Steve Wolz (Ds)、Audun Gronnestad (Keys, Orchestra)といった6人編成となっております。
Helena Michaelsenのヴォーカルは、いわゆるDramatic sopranoといった感じで、曲によってはかなり力強く歌っており、歌唱力は素晴らしいです。
このアルバムには、
1 Mirror
2 Fly Like The Wind
3 Raped By The Devil
4 Broken Wings
5 Bravehaert
6 Facing Reality
7 Norway
8 Abyaaum
9 The Birth Of...
10 Queen Of Light
11 Fata Morgana
12 The Calling
13 Missing You
の計13曲が収められております。
"Mirror"は哀愁を帯びたメロディがいかしたシンフォニック・ゴシックのナンバーです。
ドラマティック性もあり、とてもお勧めです。
いわゆるシンフォニック・ゴシックの代表的なサウンドと言えるでしょうか。
"Fly Like The Wind"もシンフォニック・パワー風のメロディアスなナンバーで、これもお勧めです。
"Raped By The Devil"は曲全体の音がカッコ良いナンバーです。
"Broken Wings"はオーケストラによる抒情的なバラード・ナンバーで、荘厳さを感じます。
"Bravehaert"もシンフォニック・ゴシックの様式によるスケール感のあるナンバーです。
"Facing Reality"はバックのプレイが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
とにかくメロディが良いこととバックのプレイのみならずHelenaのヴォーカルが素敵なナンバーで、かなりお勧めです。
"Abyaaum"はまるで讃美歌を聴いているようなナンバーで、Helenaのソプラノ・ヴォイスもとても美しいです。
"Queen Of Light"はシンフォニック・パワーメタルのナンバーです。
"The Calling"もメロディアスなナンバーですが、重厚さがあります。
ここでのHelenaのヴォーカルはとても力強いです。
"Missing You"は美しいストリングスから始まるナンバーで、クラシック・ミュージックを聴いているようです。
最近は、このIMPERIAやフィンランドのHBといったシンフォニック・ゴシックにも結構嵌っています。
2009-05-24
Dave Loggins / David Loggins (1979)

当時、このアルバムを購入したきっかけはは、Logginsという名字からで、「Kenny Logginsと関係のある人なのかなあ」ということだったと覚えております。
で、調べてみると、Kenny Logginsのいとこということでした。
Dave Logginsはこの"David Loggins"のほかに何枚かアルバムを出しておりますが、Wounded Bird Recordsから"Apprentice (In a Musical Workshop)"がCD化され、同レーベルから本日紹介する"David Loggins"のほか、"One Way Ticket to Paradise"、" Country Suite"やVanguard Recordsから"Personal Belongings"などのオリジナル・アルバムがCD化されております。
Dave Logginsの代表曲となっている"Please Come to Boston"は1974年に発表され、全米ポップチャートの5位にランクインされました。
Dave Logginsはナッシュヴィルを拠点として活動しているシンガーですが、もう一つの顔として、カントリー界ではソング・ライターとしても有名で、Restless Heart、Wynonna Judd、Reba McEntire、Gary Morris、Alabama、Toby Keith、Don Williamsなどに曲を提供しておりますが、特に、Kenny Rogersに提供した"Morning Desire"はナンバー1ヒットを記録しておりますし、Anne Murrayとのデュエットによる "Nobody Loves Me Like You Do"は1984年にカントリー・チャートで1位を記録しました
その他、1973年にトップ・トゥエンティ・ヒットとなったThree Dog Nightの"Pieces of April"もDave Logginsの作品です。
そんなDave Logginsの"David Loggins"ですが、カントリーかというと、殆どそんな感じはなく、ほぼAORした内容となっております。
先ず、このアルバムを構成するメンバーを紹介しますと、Kenny Malone (Dr)、Randy Goodrum、Shane Keister、Bobby Emmons (Keys)、Jon Goin、Steve Gibson、Bruce Dees (G)などとなっており、AORファンの方も良く目にするミュージシャンばかりです。
お勧めは1曲目の"Face In The Window"で、Daryl Hallばりに歌うDave Logginsのヴォーカルが最高のブルーアイド・ソウルしたAORナンバーです。
2曲目の"You Made Me Feel Love"はBlue Jay Pattenのアルト・サックスの響きが素晴らしいミディアム・テンポのメロディアスなAORナンバーです。
このナンバーもお勧めです。
3曲目の"If I Had A Wish Tonight"は出だしのピアノを聴いたら、もう当時のAORといった感じで、ほぼ全てのAORファンが気に入るナンバーだと思いますね。
おそらく、ピアノはShane Keisterじゃないかな?
4曲目の"A Woman That You Can't Have"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
5曲目の"Tell Me Anything But The Truth"はJon Goinのエレクトリック・ギターがカッコ良いロックンロールしたナンバーです。
6曲目の"The Fool In Me"は軽快な感じのAORナンバーで、Dave Logginsのヴォーカルはもちろんのことバックのギターのカッティングやサックスといったプレイがカッコ良いナンバーです。
7曲目の"Pieces Of April"は冒頭にも書きましたがThree Dog Nightが"1972年に発表した"Seven Separate Fools"に収録したナンバーですが、このオリジナルはしっとりとしたとても良く出来たバラード・ナンバーに仕上がっております。
8曲目の"Rain So Hard"はスロウなブギー調のポップ・ナンバーです。
Jon Goinのギター・ソロが大々的にフィーチャーされてたナンバーです。
9曲目の"Stones (Dig A Little Deeper)"は出だしのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
しっとりと歌うDave Logginsのヴォーカルが最高です。
ラストの10曲目"My Dream Lover"もメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
この"David Loggins"ですが、AORアルバムとしても一級品だと思います。
ご興味のある方は是非聴いてみてください。
2009-05-23
Solstice / Circles (1985)

全く中身なんか判りませんでしたが、値段(780円)を見て、ショップのマスターにどんな内容か聞いたら「プログレ風であまりメタルな感じはしない」ということで、とりあえず聴かせていただきました。
それがかなり気に入ったサウンドでした。
家に帰り、Solsticeで検索すると同じ名前のバンドが複数あることがわかりました。
Amazonで検索すると、複数の同名バンドのアルバムも含んでおりましたが、10枚ほど引っかかりました。
でも、そのどれもが結構な値段となっておりました。
Solsticeとう名前のバンドには、UKのドゥーム・メタル、USAのスラッシュ・メタルのほかに本日紹介する、UKのプログレ・バンドがいるみたいです。
で、本日紹介のSolsticeは自身のサイトを持っており、そこを覗くと、女性2名、男性4名の計6名のバンドで、80年代から活動しているバンドのようです、
バンドメンバーは、Andy Glass; Guitar、Jenny Newman; Fiddle、Emma Brown; Vocals、Steve McDaniel; Keyboards、Robin Phillips; Bass、Pete Hemsley; Drumsで、女性がリード・ヴォーカルとヴァイオリンをそれぞれ担当しております。
このSolsticeはプログレッシヴ・ロックですが、トラッドな感じのポンプ・ロックと若干ジャジーかなといった趣のバンドで、そうですね15年ほど前でしょうかオランダのプログレ・レーベルでSI Musicというレーベルがありましたが、そのレーベルにいたバンド辺りのサウンドに近いでしょうか。
メロディアスでとても聴きやすいサウンドです。
ヴォーカルの女性の声が聴きやすく、アクセントとなるヴァイオリンもかなりいけますが、私が最も気に入ったのは、Pink FloydのDavid Gilmoreを連想させるAndy Glassの泣きのギターですね。
ゆったり流れるようなナンバーが多い中、単調とならないのは、このAndyのギターの存在感が大きいからだと思いますね。
あと、ところどころのJenny Newmanのスリリングなヴァイオリン・プレイも見逃せません。
このアルバムには、
1 Salú
2 Circles
3 Soul to Soul
4 Thank You
5 Medicine
6 Sacred Run
7 Coming Home
の計7曲が収められております。
"Salú"は牧歌的な雰囲気から始まるナンバーで、全体的にゆったりとした感じのナンバーとなっております。
雰囲気的にはCamelに近いかも。
長めのAndy Glassの泣きのギターが最高です。
"Circles"はJenny Newmanのヴァイオリンを大々的にフィーチャーしたナンバーでかなりいけます。
"Soul to Soul"はメンバー全員のプレイが最高のプログレ・ナンバーとなっております。
"Thank You"はこのアルバムの中でもハードでポップなナンバーですが、スリリングなJenny Newmanのヴァイオリンを聴くことができます。
お勧めのナンバーです。
"Medicine"はストリングスが美しいアコースティカルなバラード・ナンバーで、Emma Brownの透き通ったヴォーカルがとても素晴らしいです。
"Sacred Run"では、再びスリリングなJenny Newmanのヴァイオリンを堪能できるナンバーで、かなりロックしたナンバーとなっております。
"Coming Home"はAndy Glassの泣きのギターを大々的にフィーチャーしたミディアム・スロウのインストもののバラード・ナンバーで、かなり気に入りました。
ギターの腕も相当なものです。
初めて聴いたバンドですが、とても良く出来たアルバムでプログレ・ファンにはかなりお勧めです。
2009-05-21
From The Fire / Thirty Days And Dirty Nights (1991)

Nl Distributionといえば、Mark Free、Dan Lucas、Voodoo Xなど今まで貴重盤だったアルバムのリ・イッシューをしたレーベルで、今回のFrom The Fireと合わせ、Stan Bushの"CAPTURE THE DREAM"なんかも再CD化しております。
From The Fireの"Thirty Days And Dirty Nights"は、以前にこの日本だけでCD化されたアルバムで、一度は手に入れたアルバムでしたが、手放したのをずっと後悔しておりました。
ネットでたまに見かけてもかなりの金額でしたので半ば諦めてもおりました。
それが今回のNL Distributionからのリ・イッシューでしょう。
ここ数年は、日本の専門特許だとばかり思っていたリ・イッシューが海外で盛んになっており、コレクターの身としては全く嬉しい限りです。
アメリカのWounded Bird Records、Retrospect Records、Renaissance Records、イギリスのRock Candy RecordsやこのNL Distribution、さらに最近はイタリアやドイツ辺りでもインディながら優れたアルバムをリ・イッシューするレーベルも現れてきております。
ただ、ジャンルがHR/HMに偏っているということは言えますが、私はこのジャンルが好きなのであまり問題ではないもののAOR系が少ないというのは、不満といえば不満ですね。
AOR系のアルバムはやっぱりこの日本なんでしょうね。
From The Fireはアメリカの5人組メロディアスハードロック・バンドで、この"Thirty Days And Dirty Nights"は1991年に発表されたアルバムです。
プロデューサーは、後にCrown Of Thornsを結成するJean Beauvoirで、内容もCrown Of Thornsに通ずるメロディアスハードとなっております。
特にこのアルバムの目玉は、Eric Carmen作曲によるThe Raspberriesの大ヒット・ナンバー"Go All The Way"のカヴァーだと言えます。
The Raspberriesのオリジナルもギターの音が結構ハードなパワーポップのナンバーでしたが、このFrom The Fireもオリジナルに近いアレンジを施したメロディアスなパワーポップ・ミュージックに仕上がっております。
オリジナルが素晴らしいので、このカヴァーも最高にご機嫌です。
もちろん、他にも良い曲がいっぱい詰まっております。
特に1曲目の"Hold On"は哀愁を帯びたキャッチーでメロディアスなナンバーで、出来もかなりなものです。
おそらくメロディ・マニアの方でこのアルバムが未聴という方がいらっしゃれば、この1曲目を聴いただけで、From The Fireを気に入ると思いますね。
3曲目の"Tears Cried In The Rain"はピアノとストリングスが効果的なメロディアスなバラード・ナンバーです。
4曲目の"Over Your Head"もポップでキャッチーなハードポップしたナンバーで、曲の出来もかなりなものです。
5曲目の"Take My Heart"もバラード・ナンバーですが、3曲目よりこちらの方が出来は良いですね。
結構盛り上がりがあります。
6曲目の"Lovestruck"はブギー調のハードなナンバーで、カッコ良い仕上がりです。
7曲目の"Spark And Flame"は出だしのギターがとてもカッコ良いメロディアス・ハードロックのナンバーです。
これまたとてもカッコ良いナンバーです。
ラストの9曲目"Where Are You Now?"はメロディアスなパワーバラードしたナンバーです。
曲の出来もかなり良いですし、ヴォーカルもバックのプレイもいかしてます。
メロディ・マニア必聴の1枚ですね。
2009-05-20
Cherry Bang / Popped (2002)

でも、めちゃカッコ良いアルバムです。
アメリカはMetal Mayhem Musicというメロハー専門のインディ・レーベル(といいながらメロハー・ファンには結構知られているレーベルですが)から2002年に発表されたCherry Bangというバンドの"Popped"というアルバムです。
表ジャケットはご覧のとおりとてもチープなデザインで、購入するのを躊躇ってしまいそうですが、裏ジャケットを見ますと、少しばかり化粧をした若者男性4人が写っており、アルバムを購入する時は、グラマラスなハードロックだろうと思っていました。
まあ、Metal Mayhem MusicからのCDでしたのと、値段が500円だったということが購入の決め手でした。
で、プレイヤーから流れてくる音を聴いた時の第一印象が冒頭の紹介です。
「ヴォーカルははっきり言って音程が悪く下手、でもめちゃカッコ良いアルバム」なんですね。
グラマラスな部分が無いかというと、まあ、無くも無いけど、とにかく曲と演奏がカッコ良いんです。
ギターの音はブギー調のリフを多用し、ドラムスもカッコ良いですし、メロディがポップで聴きやすいということに尽きます。
変に音が変調したり凝った音ではなく、とてもオーソドックスなメロディアスなロックンロール調のポップロックという音にとても好感が持てます。
ヴォーカルがホント音程が悪く下手なんですが、声質はサウンドにぴったりで、下手なんだけど何か聴けちゃう、そんなどこか魅力的なアルバムなんです。
メロハーのアルバムかというと、その範疇には入ると思いますが、とにかくポップ!、これに尽きます。
基本的にはパワーポップといったサウンドですが、いわゆるBadfingerとかThe Raspberriesとかとは違いますが、パワーポップをもう少しハードにした感じです。
演奏はそういった感じですが、メロディは素敵ですし、ポップなサウンドが堪りませんね。
もう1曲目の"Fantasy"を聴くとご機嫌なロックンロール・ナンバーで、メロディはポップ。
バックのギターもカッコ良いですし、かなり気に入りました。
2曲目の"Beautiful Mistake"はカッコ良いギターのリフから入るナンバーです。
3曲目の"Goodnight / Goodbye"も出だしのプレイが最高のナンバーで、音に厚みもあって、とてもメロディアスなナンバーでお勧めです。
でも歌は下手ですが、あまり気になりません。
最高にいかしたサウンドを持ったナンバーです。
5曲目の"Only One"でもギター・プレイはカッコ良いです。
7曲目の"Close My Eyes"はメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
とにかくメロディが良いですしポップです。
9曲目の"Blue"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
これも聴きやすいナンバーです。
10曲目の"On My Own"もメロディアスでキャッチーでポップといったご機嫌のナンバーです。
これもお勧めですね。
ラストの11曲目"Perfect Day"なんかもカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
なんかホント魅力的なアルバムです。
ヴォーカルはホント音程が悪くて下手ですが、音はとてもポップでキャッチーだしメロディアスです。
"Popped"というタイトルも頷けます。
2009-05-19
Bananarama / Bananarama (1984)

1986年にはThe Shocking Blueの"Venus"をカヴァー・ソングが収録された3rdアルバム"True Confessions"が、翌年の1987年には、全米4位を記録した"I Heard A Rumour"が収められた"Wow!"が発表され、Bananaramaサウンドが一世を風靡しておりました。
この80年代後半はこの日本では、バブル景気の絶頂期で、併せて空前のディスコ・ブームということで、「マハラジャ」辺りではバナナラマの曲がかかると「お立ち台」が満杯になるという現象が起きていたそうです。
当時の若い女性の格好といえば、「ワンレン、ボディコン、爪長、ハイーヒール」というのが定番で、ピンキー&ダイアンとかプライベート・レーベルなどのボディ・ラインを強調したセクシーさが売り物の、デザイナー・ブランドものの洋服が流行っていたと記憶しております。
またこの時期ちょっとオシャレでビジュアル機器を備えた(あるいは生演奏)喫茶店がお酒も提供するカフェ・バーなんかも乱立しておりましたっけ。
このBananaramaとかRick Astley、Duran Duran、Spandau Balletのナンバーを音を聴いていると、何時もこの時代のことを思い出させてくれます。
そういう意味で、音楽って、ホント凄いなと思いますね。
いつの時代も音楽が世相を反映させており、その時その時の文化なんだなあと実感しますね。
当初、Banaramaraのメンバーは、Keren Woodward、Sara Dallin、Siobhan Faheyの3人がメンバーでしたが、1988年からSiobhan Faheyの代わりにJacquie O'Sullivanがメンバーとなりましたが、1991年から現在至るまでは、Keren Woodward、Sara Dallinのユニットとなっております。
私が彼女らの音を最も知っている時期も、冒頭の3枚のアルバムを出していた時期で、当時は3枚ともアナログ・レコードを持っておりましたが、現在では、この"Bananarama"と"The Greatest Hits Collection"の2枚のみです。
冒頭の3枚のアルバムの中ではこの2ndが最も好きなアルバムで、とくに"Robert De Niro's Waiting..."(UKチャート3位)と"Cruel Summer"(UKチャート8位)がとても好きなナンバーです。
"Robert De Niro's Waiting..."はもちろんあの俳優Robert De Niroのことを歌ったナンバーで、とてもメロディアスなディスコ・バラードといった趣のナンバーです。
"Cruel Summer"は、米ビルボードでも10位を記録するなどグローバルにヒットしたナンバーで、とてもダンサンブルな良く出来たナンバーということもあり、ヒットしたのも頷けます。
他にも、"Rough Justice"や"Through a Child's Eyes"みたいなメロディアスなバラード風ナンバーや、ダンサンブルながらしっとりとした感じの"King of the Jungle"、ポップな出来の"Dream Baby"、"State I'm In"、コーラスワークが素敵な""Link"、7分を超える大曲ながら全く飽きることのない"Hot Line to Heaven"とほぼ全ての曲が良く出来ております。
とにかく、楽曲の出来が良いということと、彼女たちのヴォーカル、特にコーラスワークが素晴らしいということに尽きると思います。
ディスコ・ミュージックということで、未だ彼女たちの音を聴いたことのないAORファンのみなさん、このBananaramaを聴いてみてはいかがですか?
2009-05-18
Craig Donaldson / You'll Never Get Away With It (1980)

アーティストはCraig Donaldson、タイトルは"You'll Never Get Away With It"というアルバムです。
このアルバムは最近CD化されたものですが、録音は1980年ということですのでAORの全盛期のものです。
でも、私が知ったのは、つい最近のことで、某ブログでの紹介記事を見てです。
で、ちょっと気になったので手に入れて見ましたが、まあこれが期待した内容だったわけです。
知っているミュージシャンとかはおりませんが、オーストラリアのアーティストのようです。
調べて見ますと、Cruisin' Musicさんのカタログにも載っておりまして、そこには、「80年。クリストファー・クリスの<ALRIGHT>や<NEVER BE THE SAME>クラスに匹敵するテイストの<YOU'LL NEVER GET AWAY WITH IT>、<MOONLIGHT MARVEL>、<WAITING FOR A SLOW SONG>など、最近になって発掘されたオージーのポップバンド、WICKETY WAK に楽曲提供していた際のセルフ・カヴァーを多数含む奇跡のアルバム。今日まで、この様な80年代ウェストコーストAORが瞬間冷凍保存されていた事に改めて驚嘆。」とあり、なるほど、Christopher Crossにも通ずるAORアルバムです。
長らくお蔵入りしていたアルバムだそうですが、80年当時はこのような音楽が受けていた時期だったと思いますが、何故アルバムが発表されなかったのでしょうか?
1曲目の"We Dance And Sing"はそれこそChristopher Crossの"Ride Like The Wind"みたいな前奏から始まるナンバーです。
少しばかりカリプソ風のファンキーさもあるナンバーです。
2曲目の"Beautiful"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
Craig Donaldsonのヴォーカルもオーソドックスでとても聴きやすく耳に馴染みます。
3曲目の"On The Highway"はFools Goldの1stアルバムに収められていても違和感がない若干カントリー・フレイバーの軽快なポップ・ナンバーです。
4曲目の"You'll Never Get Away With It"はポップな感じが堪らなく、また、温かみのあるメロディアスなナンバーで、AORを十分感じさせてくれております。
5曲目の"Arizona"は出だしのピアノが美しくこのまま曲が続くのかなと思うと、本編に入るととても軽快なサウンドへと変わります。
曲全体としてもピアノの比重が高いメロディアスなポップ・ナンバーとなっております。
また、後半では、ギター・ソロなんかもフィーチャーされており、結構いかしたナンバーに仕上がっております。
6曲目の"Moonlight Marvel"は軽快なAORナンバーです。
この曲はギターもふんだんにフィーチャーされ、私好みのナンバーです。
曲の感じは全く違いますが、このナンバーを聴いてGary Bensonの"Moonlight Walking"を思い出しました。
7曲目の"Waitin' For A Slow Song"もどことなくFools Goldなんかを感じさせるほんわかしたナンバーです。
スティール・ギターの音が魅力的なナンバーです。
8曲目の"Cheaters"は軽快なドラムソロから始まるポップロックしたナンバーです。
キーボード、ギター、ベースなどのバックのプレイがカッコ良いナンバーです。
9曲目の"What She's Doin' Tonight"はバックのストリングスが効果的なメロディアスなバラード・ナンバーで、どことなくKenny Rankinなんかを思い出させるナンバーだと思います。
ラストの10曲目"L.A. Shuffle"はバックのコーラスがThe Manhattan Transferしたタイトルどおりのシャッフルしたご機嫌なナンバーです。
当時のAORの息吹を感じさせる1枚です。
また、このCraig Donaldsonですが、2008年に"HANG IN THE BALANCE"というアルバムも出しているようです(私は未聴ですが)。
2009-05-17
Seven Ltd. (2000)

スペイン産のメロハーといえば、結構巻き舌で歌うヴォーカルが多いように見受けられますが、このSEVEN ltd.は至ってノーマルの歌い方ですが、少しばかり弱い感じがするのが、まあ、難点といえば難点かも知れません。
サウンド・スタイルはToto、Foreignerなどの80年代の産業ロックにも通ずるハードポップ・サウンドで、とても聴きやすい音となっておりますので、この手の音が好きなマニアには堪らないものとなっております。
確かこのアルバム、市内のハードロック専門店のバーゲンで500円で手に入れたアルバムですが、内容はそれ以上のものでした。
キーボードとギターのプレイがいかしたアルバムで、これらを含むバックのプレイのレベルも高いですが、時にはプログレッシヴしたサウンドで、ヴォーカルがイマイチなのがちょっともったいない感じがします。
1曲目の"Endless Goodbye"は出だしのキーボードがいかした若干プログレしたナンバーです。
メロディもいかしてますし、プレイのとても良いですし、この1曲目を聴くと内容もかなり期待させてくれます。
2曲目の"The Infinity Of Your Smile"は80年代産業ロック、ハードポップそのまんまの音で、とても好きなタイプのナンバーです。
3曲目の"Shine Your Light On Me"はカッコ良いアコースティック・ギターから入るナンバーで、本編はこれまた80年代のハードポップしたメロディアスなナンバーです。
4曲目の"Seven"はバンド名を冠したナンバーだけあって、とてもカッコ良いナンバーに仕上がっております。
音にも厚みがあり、メロディもいかしたハードポップ・ナンバーでお勧めの1曲です。
5曲目の"Worlds Apart"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
こういったナンバーでは、このヴォーカルもあまり気にならないのですが、アップテンポのナンバーでは、やっぱり弱いというのがホントのところでしょうか。
6曲目の"Man Behind The Mask"もミディアム・テンポのメロディアスなハードポップ・ナンバーで、バックのプレイはかなり良いです。
7曲目の"So I Can See"は音程が複雑なプログレッシヴしたナンバーですが、こんなナンバーでのヴォーカルはいただけないですね。
音程が悪いのかな?
8曲目の"Feel Your Love"も80年代の産業ロック、ハードポップしたナンバーで、曲の出来もバックのプレイも最高です。
9曲目の"Matter Of Trust"はメロディアスなバラード・ナンバーで、AORしております。
素敵なナンバーです。
ラストの10曲目"The Candle"はとても素敵なキーボードから始まる、これまたメロディアスなバラード・ナンバーです。
AORしたナンバーでお勧めの1曲です。
いやー、しかし、勿体ない。
ヴォーカルがもっと上手ければ、最高に良く出来たアルバムになるのに。
2009-05-16
Kirka / The Spell (1987)

このKiril ”KIRKA” Babitzinという人は、活動歴がかなり長いミュージシャンで、1969年に"Kirka keikalla"というアルバムを振り出しに、2007年1月に亡くなるまでの間、78枚のシングルと15枚のベストやコレクション・アルバムを含む60枚ものアルバムを発表しているシンガーだそうです。
いわゆる、フィンランドのロック、ポップ・シンガーですが、本作と86年に出された前作"R.O.C.K."の2枚は、ハードロック的なアルバムとなっており、メロハー・ファンからも注目をされていたようです。
私は、このアルバムしか所有しておりませんので、これら2枚以外のアルバムがどんな内容なのか判りませんが、少なくとも本作を聴いた限りでは、他のアルバムも是非聴いてみたいと思ってます。
"The Spell"と"R.O.C.K."の2枚は、DEEP PURPLEスタイルのGreat様式美HRアルバムになっているといった評価もありますが、それほどハードロックした内容だとは思いません。とてもキャッチーかつ哀愁を帯びたナンバーが収録されており、ハードポップや少しハードめのAORなんかが好きな方にもお勧めのアルバムだと思いますね。
1曲目の"You Put The Spell On Me"から哀愁を帯びたメロディアスなナンバーで、歌も上手ですし、バックのプレイのレベルも高く安心して聴いていられます。
バックのギター・ソロもかなり泣けます。
2曲目の"I Don't Wanna Fight"は、出だしの泣きのギター・ソロが最高のメロディアスで哀愁を帯びたバラード・ナンバーでメロディ・マニアが泣いて喜びそうなナンバーです。
3曲目の"One Day"は"Stormbringer"タイプのDeep Purpleスタイルのカッコ良いロック・ナンバーです。
圧巻は4曲目の"Under The Pressure Of Your Love"で、このナンバーも哀愁感タップリのメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
曲作りのセンスも素晴らしく、Russ Ballardの"I Can't Hear You No More"を彷彿させる良く出来たナンバーです。
これは聴きものです。
5曲目の"Fly Away"はキーボードとギターがカッコ良いメロディアスなハードポップしたナンバーです。
6曲目の"No Return"は再び哀愁のハードポップ・ナンバーで、もういうことありません。
7曲目の"Don't Steal My Heart"はこれまたDeep Purpleを彷彿させる様式美ハードロック・ナンバーです。
ラストの8曲目"I'm Sailing Away"なんかもRainbowやDio辺りを感じさせるハードロックのナンバーです。
この"The Spell"ですが、ほぼ全曲捨て曲無しの強力な1枚ですが、ハードポップやDeep Purpleなどのハードロックのファン以外にもRuss Ballardなんかが好きな人にはかなりお勧めです。
2009-05-10
Elevener / When Kaleidoscopes Collide (2008)

他のブログを見てもかなり評価の高い1枚です。
80年代のJourneyやForeignerといった産業ロックが引き合いに出されておりますが、メロディ・センスはかなりなものです。
John Berquistがヴォーカル、キーボード、ベースを担当し、Andreas Brodenがギターとドラムスを担当しております。
メロディは良いですし、音にも厚みがありますし、とにかくAndreas Brodenのギター・プレイが素晴らしいです。
ヴォーカルのJohn Berquistは他のブログでは線が弱いなどといったことも書いておりますが、決して下手ではないですし、声質もオーソドックスで聴きやすいと私は思いますが。
全11曲が収められておりますが、ほぼ全て捨て曲は無いですし、ところどころにJourneyやForeignerっぽさも感じますが、かなり良く出来たハードポップのアルバムだと思いますね。
1曲目の"The Heart Of Mine"は出だしのギターを聴いたとたんに、「っお、これは!」といった感じのナンバーです。
ほぼ、80年代の産業ロックしたサウンドが堪らないですね。
お勧めの1曲ですね。
2曲目の"Say If You Want"は若干ハードめなギターの音から始まるナンバーですが、音に厚みがあるカッコ良いナンバーに仕上がっております。
3曲目の"Shooting Star"は出だしのキーボードの音が美しいメロディアスなハードポップのナンバーです。
4曲目の"I Still Remember"はタイトルから想像出来るメロディアスなバラード・ナンバーです。
5曲目の"A Thousand Girls"はキーボードとギターの音が最高のメロディアスなハードポップのナンバーです。
6曲目の"All I Did"はポップでメロディアスなお勧めの1曲です。
これまた80年代の産業ロックした良い意味でのコーマシャルチックしたナンバーだと思いますね。
7曲目の"Her Eyes"は哀愁度はイマイチといったナンバーですが、出来としてはそれほど悪くはないかも。
8曲目の"All Of My Life"はJohn Berquistのピアノを大々的にフィーチャーした結構盛り上がりのあるメロディアスなバラード・ナンバーです。
Andreas Brodenのギター・ソロも聴きものです。
9曲目の"Walking Up Without You"はメロディアスでポップかつキャッチーなナンバーです。
出来もなかなかなものです。
10曲目の"Could It Be You?"もキャッチーなポップロックのナンバーです。
ラストの11曲目"There She Goes"はAndreas Brodenのギターが哀愁を帯びた感じが良いですね。
80年代の産業ロックやハードポップのファンにはお勧めの1枚です。
2009-05-09
Dark Sanctuary / De lumière et d'obscurité (2000)

Dark Sanctuaryは1996年にバンドが結成され、現在に至るまで"Royaume Mélancolique (1999)"、De Lumière et d'Obscurité (2000)"、"L'être las - L'envers du miroir (2003)"、"Les Mémoires Blessées (2004)"、"Exaudi Vocem Meam - Part 1 (2005)"、"Exaudi Vocem Meam - Part 2 (2006)"といった6枚のアルバムを発表しております。
現在のメンバーは、 Dame Pandora (Vo)、Arkdae (Keys, G)、Hylgaryss (Keys, G)、Sombre Cÿr (B)、Alexis (Perc)といった布陣で、過去には専属のヴァイオリニストも在籍していたようです。
彼らのサウンドはというと、Gothic (ただしメタルではありません)と呼べると思いますが、ネオ・クラシカルなシンフォニック・ロックでしょうか。
ヴォーカルはこのアルバムを発表した時のメンバーMarquise Ermiaという女性ですが、声質はソプラノ・ヴォイス、サウンドはゆったりと流れるクラシカルなものです。
全くデスの雰囲気もなく、とても聴きやすいアルバムとなっております。
私は、つい最近、このアルバムをAmazonから購入し、初めて聴きましたが、かなり気に入りました。
全13曲が収められており、1曲当たり6分とか8分台の長めの曲が半分くらい収められており、プログレといった雰囲気もあります。
Tracks list は次のとおりです。
1.Préludia 2'28
2.De lumiere et d'obscurite 8'20
3.Le paradis noir 8'54
4.Rêve mortuaire 4'04
5.Cet enfer au paradis 3'45
6.La chute de l'ange 8'40
7.Interludia 1'07
8.Au milieu des sepultures 6'09
9.Ordre et decadence 6'41
10.Les entrailles de ce purgatoire 7'05
11.Funerailles 8'12
12.Que mon dernier soupir m'emporte 2'27
13.Summoning of the muse 4'51
曲調はゆったりと流れるストリングにヴァイオリンやキーボードが乗るスロウなナンバーが主体で、ギターの音はあまり聴こえません。
荘厳、憂い、美といったゴシックの特徴を兼ね備えておりますが、メタルじゃないところに魅力を感じます。
ゆったりとした同じような曲ばかりで飽きるという方もいらっしゃると思いますが、特に荘厳さと美しさは素晴らしく、ピアノやオルガンそしてヴァイオリンの音は素晴らしいと私は思います。
まあ、元々私はゴシック・メタルは大好きですし、BGMとしても邪魔にならないですし。
このアルバムを聴いて、とりあえず他のアルバムも集めたいと思います。
2009-05-08
Robert Palmer / Riptide (1985)

Vinegar Joeの活動と並行して、1974年からソロ活動し、同年に1stアルバム"Sneakin' Sally Through the Alley"を発表し、その後は、1975年に"Pressure Drop"、1976年に"Some People Can Do What They Like"、1978年には、"Double Fun"、1979年には"Secrets"というAORファンからも高い支持を得た2枚のソロ・アルバムを発表しております。
私も、これら2枚を出した70年代末期のRobert Palmerが最も好きで、"Every kinda people"、"Bad Case Of Lovin' You (Doctor, Doctor)"、"Mean Ol' World"などといったナンバーを特に気に入っております。
また、1980年には"Clue"、1983年には"Pride"といったニュー・ウェーヴっぽいアルバムを発表しておりますが、この辺りからあまり彼のアルバムを聴かなくなったのも事実です。
それが、1985年に本日紹介する"Riptide"を聴くというより、当時はMTVが流行っていたので見ると言ったほうが正しいのかも知れませんが、このアルバムに収録されている"Addicted To Love"の無表情の女性モデルのバンドを従えてパーマーが歌うビデオ・クリップを見てから再び彼のアルバムを聴くようになりました。
このビデオ・クリップのお陰もあって、"Addicted To Love"は全米1位の大ヒットを記録し、2xMulti-Platinum、Gold Discを記録し、アルバムも大ヒットしました。
さらに、このアルバムと並行し、Duran DuranのJohn Taylor、Andy Taylorの2人とTony Thompsonと組んだThe Power StationでのT.Rexの大ヒットナンバーのカヴァー"Get It On (Bang a Gong)"や"Some Like It Hot"が大ヒットすることで、それまで玄人受けするヴォーカリストだったRobert Palmerが一躍世界中に知られるようになりました。
1988年にはそれまでのIsland Recordsを離れ、EMI Records移籍後の"Heavy Nova"から"Simply Irresistible"が全米2位を記録するなど、この頃のRobert Palmerが最も受け入れられていた時代でした。
もちろん、私にとってのRobert Palmerは70年代後半の時代ですが。
その後、1990年に"Don't Explain"、1992年に"Ridin' High"、1994年に"Honey"、1999年に"Rhythm & Blues"、2003年に"Drive"とコンスタントにアルバムを発表しますが、 2003年、パリにて心臓発作により帰らぬ人となってしまいました。
私が所有している彼のアルバムも1stの"Sneakin' Sally Through The Alley"から1979年の"Secrets"まで(ただし、"Some People Can Do What They Like"だけ抜けてます)とこの"Riptide"とベスト・アルバムの2枚くらいです。
"Some People Can Do What They Like"は一度神ジャケのIslandレーベルのボックスでCD化されましたが、単体では発売されませんでした。
ネットで見てもこのアルバムはかなりの価格で手が出ませんので、再CD化を願っているのですが。
で、この"Riptide"ですが、大ヒット・シングル"Addicted To Love"はコメントの必要がないと思います。
このナンバーを聴くと当時のビデオ・クリップがすぐに浮かんできます。
タイトル・ナンバーの"Riptide"はオールド・スタイルのジャジーナンバーで、このナンバーなんかは、70年代のRobert Palmerを感じさせてくれるナンバーで、流石といったところでしょうか。
"Hyperactive"はThe Power Stationにも通じる結構バックの音もハードですが、メロディがいかしているのとRobert Palmerのヴォーカルもいかしたポップロックした出来が良いナンバーです。
"Get It Through Your Heart"も"Riptide"に似たナンバーで、メロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
このナンバーも聴きものです。
"I Didn't Mean To Turn You On"はミディアム・テンポのナンバーですが、バックの音はとてもファンクしており、カッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
"Flesh Wound"はThe Power Stationにも通ずる結構ハードなロック・ナンバーです。
"Discipline Of Love"はこれまたバックのプレイが最高にいかしたファンク・ナンバーです。
このナンバーもお勧めですね。
でも、もうこのようなソウルフルなヴォーカルも聴けないんですね。
残念です。
あと、"Some People Can Do What They Like"はCD化されないんでしょうか?
2009-05-07
The John Hall Band / Searchparty (1983)

このアルバムですが、1995年にVivid SoundからCD化されましたが、今じゃレア盤となっております。
実は私の持っているCDはe-Bayで購入したものですが、すべてがVivid Soundの国内盤仕様のコピーなんです。
それでも送料込みで30USドルという値段でした。
国内盤が出ていたことすら知らなく、当時知っていれば、こんなブートCDを手に入れなくとも良かったのにと後悔しております。
それでも、CDからのコピーということで音質にはまるで問題はありません。
もちろん内容はAORしたものとなっておりますが、"Power"ほどの出来か?というと、正直なところ若干落ちるものとなっております。
何しろ"Power"には"Home At Last"というAORの名曲が入っておりましたし、この"Searchparty"にはこれだ!というナンバーが無いと言う所がちょっとばかり惜しい気がします。
それでも、AORアルバムとしては十分平均点はクリアしていると思います。
1曲目の"Love Me Again"はメロディアスな軽快なタッチのAORナンバーで、出来はかなりなものです。
お勧めのナンバーです。
2曲目の"Open Up The Door"はギタリストJohn Hallを前面出したナンバーで、結構ロックっぽいナンバーです。
3曲目の"Don't Treat Your Woman Like That"もJohn Hallのギターがいかしたナンバーですが、こちらはメリハリのある若干ファンキーなウエスト・コースト・ロックといった感じでしょうか。
4曲目の"Security"もAORしたメロディアスなポップロックしたナンバーで、お勧めです。
5曲目の"Ipso Facto"はMark GoldenbergのThe Cretonesみたいな若干ニュー・ウェーヴっぽいナンバーです。
そうですね、この当時、Linda Ronstadtの「激愛」なんかを思い出しますね。
6曲目の"Little Miss Maybe"はLittle Featを聴いているかのような錯覚に陥ります。
John HallのSlide Guitarがカッコ良いナンバーです。
7曲目の"Woman Of The Water"メロディアスなバラード・ナンバーで、"Power"を彷彿する出来となっております。
8曲目の"On Hold"はスロウなブギ調のナンバーです。
こういうナンバーって結構好きですね。
9曲目の"I'm The One"はカッコ良いご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
これも出来は良いですね。
10曲目の"Original Sin"はロック・スピリットが溢れたナンバーです。
ラストの11曲目"Nobody Knows"はミディアム・テンポのキレのあるロック・ナンバーです。
1995年にVivid SoundからCD化されたアルバムですが、この当時のVivid Soundからリ・イッシューされたCDって結構あったと思いますが、今じゃどれも高根の花となっているようです。
買い忘れたアルバムもありますので、再CD化してくれないかなあ。
2009-05-06
Various Artists / The Best Hits 100 Ballad (2009)

何時もだと、市内のGEO巡りをするところですが、今回は、それまでにたくさんのCDを購入したため懐が寂しいので2,3軒を回ってお終いにしました。
それでも、10枚程度のCDと7本のDVD(DVDも対象でした)を購入してきました。
しかしながら、今回はお宝は無しでしたが、それでもかなり安くは買えたと思っております。
今回購入したCDはコンピものが多く、Womanシリーズを何枚かと本日紹介する「ベスト・ヒット100 バラード」などです。
Womanシリーズは980円以下で売っておりましたが、この「ベスト・ヒット100 バラード」は5枚組のボックスものが1,180円でしたので半額にはなりませんでしたが、200円の割引券がありましたので、980円で購入することができました。
以前にもこのブログに書きましたが、私はコンピものとかボックスものが結構好きで、かなりの枚数を持っております。
コンピものとかボックスものの良いところは、いろいろなアーティストが収録されていることが挙げられます。
中には箸にも棒にもかからないようなナンバーなんかも収録されておりますが、一度も聴いたことのないバンド・アーティストのナンバーで、心に引っかかるナンバーなんかも収められていたりします。
そんな時は、そのバンド・アーティストのオリジナル・アルバムを聴いてみたくなり、これがきっかけで購入したりしております。
本日紹介の「ベスト・ヒット100 バラード」はユニバーサル・レコードからのボックスですので、当然収録されているバンド・アーティストもユニバーサル・レコード所属で、アルバムのクレジットを見ると、結構最近のバンド・アーティストが多いようです。
バラードを集めたボックスというのが購入の決め手にもなりましたので、まあ、最近のバンド・アーティストのナンバーでも聴けるかな?とも思いましたし。
収録ナンバーを見るとどちらかというとR&Bというかブラコンのナンバーが多く、古くはStevie WonderからJODECIと新しめナンバーまで揃っております。
その他は、Playerの"Baby Come Back"、Olivia Newton-Johnの"Lovin' You"(Minnie Ripertonのカヴァー)、10ccの"I'm Not In Love"、The Style Councilの"My Ever Changing Moods"、Orleansの"Dance With Me"、Stephen Bishopの"On And On"、Gino Vannelliの"I Just Wanna Stop"などのナンバーが収録されております。
また、ハードロックからはScopionsの"Wind Of Change"、Extrmeの"More Than Words"なんかも収録されております。
珍しい音源はありませんが、結構メロディアスなバラード・ナンバーばかりを100曲集めたボックス・セットが980円は安いと思いますね。
2009-05-05
Tony Hadley / True Ballads (2003)

Spandau Balletは英国のバンドで、70年代末期から80年代に世界を席巻したニュー・ロマンティック・サウンドの立役者で、Duran Duran、Visageなどと同系統のバンドと区分されがちですが、"True"や"Only When You Leave"などとてもAORチックなヒット・シングルを放つなど、私から見れば、Dpandau BalletというバンドはAORバンドだと思っているほどです。
このSpandau Balletですが、1979年にバンドを結成し、1990年にバンドを解散しましたが、今年になって再結成しツアーなどを行っているようです。
そのSpandau Balletの中心人物のTony Hadleyは1992年に1stアルバム"The State of Play"、1997年に2ndアルバム"Tony Hadley"を2006年には"Passing Strangers"というジャズ・ヴォーカルのアルバムを発表しております。
本日紹介します"True Ballads"は2003年に発表されたコンピもので、Spandau Ballet時代のナンバーやカヴァー・ソングを集めたアルバムですが、アルバム・タイトルが示すとおりバラード・ナンバーばかりを集めたアルバムで、Tony HadleyのAOR的な部分に陽を当てたアルバムとなっております。
冒頭にも書きましたとおり、Spandau Ballet自体がAORバンドとして優れておりましたので、この"True Ballads"もとても良く出来たAORアルバムになっております。
収録ナンバーは、
1 True
2 First Of May
3 Save A Prayer
4 Through The Barricades
5 After All This Time
6 Slave To Love
7 She's Gone
8 Only When You Leave
9 Wonderful Life
10 She
11 The First Cut Is The Deepest
12 I Can't Make You Love Me
13 Dance With Me
14 Free Fallin'
15 Woman In Chains
の計15曲です。
1、4、8曲はSpandau Balletのヴァージョンです。
"True"は1983年の彼らの大ヒット・ナンバーで、全英1位、全米4位を記録したナンバーで、この日本でもかなりの頻度でカフェ・バーなんかで流れていたナンバーです。
実は私、この"True"を聴くまで、ニュー・ロマンティックと呼ばれるジャンルにも興味を持っていませんでした。
"True"を最初に聴いた時は、「えらくカッコ良いAORナンバーじゃん」。
誰が歌っているのだろうと調べたら、「っえ?!Spandau Balletだって?」というので大層ビックリしました。
それ以来Spandau Balletのファンで、全てのアルバムを集めだしました。
そしたら、まあ、いけること。
Trueも良かったけど、次作"Parade"も申し分ない出来でした。
この"True Ballads"にも収められている"Only When You Leave"はそれこそ"True"の次に好きなナンバーです。
2曲目の"First Of May"はもちろんThe Bee Geesのカヴァーです。
選曲は申し分ありませんが、これはオリジナルに軍配が上がりますね。
3曲目の"Save A Prayer"は同じニュー・ロマンティック・バンドDuran Duranのカヴァーです。
オリジナルもかなり良かったですが、このTony Hadleyヴァージョンもテンポを落としたアレンジのとても良く出来たAORナンバーに仕上がっております。
5曲目の"After All This Time"というタイトルを見た時は、Think Out Loudのカヴァーかなと思いましたが、Tony Hadleyのオリジナル・ナンバーです。
でも、曲は結構良いです。
6曲目の"Slave To Love"はBryan Ferryのカヴァーですが、やはりという感じでしょうか。
Tony Hadleyがカヴァーするんだったら、必ずやRoxy Music、Bryan Ferryのナンバーをカヴァーするだろうということは、想像に易いでしたから。
ヴォーカル・スタイルは違いますが、パフォーマーとしては、Bryan Ferryの影響をかなり受けていたと思います。
7曲目の"She's Gone"はDaryl Hall & John Oatesのカヴァーで、オリジナルに匹敵するような出来にはビックリ。
これは聴きものです。
9曲目の"Wonderful Life"はしっとりとしたメロディアスなバラード・ナンバーで、Tony Hadleyのヴォーカルも最高です。
声は良いし歌は上手いですし、Tony Hadleyは優れたヴォーカリストだと思いますね。
11曲目の"The First Cut Is The Deepest"はCat Stevensのカヴァーです。
13曲目の"Dance With Me"はメロディアスなジャジーな1曲です。
14曲目の"Free Fallin'"はJeff LynneとTom Pettyのペンによるナンバーです。
Tom Pettyって本当に歌が上手いシンガーだと思いますね。
この"True Ballads"はとても良く出来たアルバムだと思いますので、聴いたことがないAORファンの皆さん是非聴いてみてはいかがでしょうか。
2009-05-04
Indigo / Reach Out (2008)

お店の紹介文には、「SWEDENの音楽教師などの経験者を含む20代の若者で結成されたメロディアスなAORバンド。TOTOから多大なる影響を受けたサウンド。<BACK TO YOU>、<NEW SONG>、<I'M FREE>など、この作品にトミー・ディナンダー師匠が関係していないのが不思議になる位の徹底したフリークぶりで、ジャケットの雰囲気からは到底想像出来ないツボを心得捲ったフックのあるメロディーは捨て曲ゼロ。」とあります。
まさにそのとおりで1曲目を聴いた瞬間からTonny Denanderが関係しているのでは?と思えるほどTommyDenanderサウンドです。
Cruisin' Musicさんの紹介文というのはいつも的を得たものとなっており、Cruisin'さんから購入する時は、いつもこの紹介文を見て、購入を決めております。
今回も、Tommy Denanderと「ツボを心得捲ったフックのあるメロディー」という文句に惹かれ購入したわけですが、これがビンゴで、私好みのアルバムでした。
ヴォーカル・スタイルやギターのエッジの効いたカッティング、そしてメロディと文句のつけような無い、そんなアルバムでした。
1曲目の"Back To You"は、Deacon Street ProjectやSpin Galleryに通ずる、モロ、Tommy Denanderしたメロディアスなハードポップで、ギターの音なんかもTommy Denanderしております。
もうこの1曲目からこのサウンドだったら、アルバムだって期待してしまいます。
とてもいかしたナンバーです。
2曲目の"Open Your Eyes"はミディアム・テンポのナンバーながらギター・オリエンティドのポップ・ナンバーに仕上がっております。
3曲目の"New Song"は音にキレがあるメロディアスなハードポップしたナンバーです。
このナンバーも多分にTommy Denanderしております。
4曲目の"I'm Free"はこのアルバムの中でもかなり良く出来たメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
バックのサウンドも素晴らしいですが、ヴォーカルがこの音に良く合っております。
5曲目の"Alive"はギター・オリエンティドのナンバーながら、ミディアム・スロウのパワー・バラードしたナンバーです。
メロディ・ラインもかなり良いです。
6曲目の"Feeling So Strong"はファルセット・ヴォイスをフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
7曲目の"Save Me"は6曲目と打って変わったテンポの良いロックンロール・タイプのナンバーです。
8曲目の"My Lifetime"はこのアルバムの中で結構ハードなナンバーですがメロディアスでポップです。
このナンバーもギター・オリエンティドのナンバーです。
私としては、かなり気に入ってます。
9曲目の"All I've Got"はメリハリのあるメロディアス・ハードしたナンバーですね。
ギターの音が結構ハードです。
10曲目の"Not Prepared"は軽快でポップなAORしたナンバーです。
このナンバーなんかもお勧めですね。
11曲目の"By My Side"もかなりいかしたナンバーで、これぞハードポップといったメロディアスなナンバーです。
ラストの12曲目"Stay Forever"はギターのカッティングやプレイがいかしたミディアム・テンポのメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
Tommy Denanderからの影響が大きいせいかギター・オリエンティドした内容のアルバムですが、Cruisin'さんの仰るとおり捨て曲ゼロの強力な1枚です。
産業ロックやハードポップのファンは押さえるべきアルバムだと思いますね。
2009-05-03
AB'S / AB'S (1983)

私は、AB'Sは本日紹介する1stと再結成後の最近の2枚を、芳野藤丸は2枚とも、松下誠は1stのみを持っております。
AB'SはCD化されたアルバムは当初全て持っておりましたが、1st以外は処分してしまっており、それ以来ずっと後悔しております。
松下誠については、確か3枚すべてCD化された筈ですが、1stアルバムしか手に入れておらず、それ以外のアルバムを購入しようと思った時は、「時、すでに遅し」でした。
それ以来、これらのアルバムを中古ショップで探しておりますが、先ずモノがないという状態で、殆ど見たことがありません。
AB'S関係のアルバムは冒頭にも書いたとおり1度あるいは2度CD化されましたので、「二度あることは三度ある」を期待しているのですが。
本日紹介するアルバムは1983年に発表されたAB'Sの記念すべき1stアルバムです。
日本のAORの金字塔的なアルバムで、メンバーは、芳野藤丸(Vo, G)、松下誠(Vo, G)、渡辺直樹(Vo, B)、安藤芳彦(Vo, Keys) 、岡本敦男(Vo, Ds)という布陣となっております。
このバンドの看板は何といっても芳野藤丸と松下誠のツイン・ギターとバンド・メンバーが全てリード・ヴォーカルを取れる歌の上手さが挙げられると思います。
特に、芳野藤丸と松下誠はそれぞれソロ・アルバムを出しており、そのどれもが素晴らしいAORアルバムに仕上がっております。
芳野藤丸のギターのカッティングと雰囲気があるヴォーカル、松下誠のフュージョンっぽいギタープレイは聴いていて惚れ惚れします。
アルバムは、 松下誠のギター・ソロと渡辺直樹の印象的なベースで始まる"Deja Vu"から始まります。
流石、5人のプロ・ミュージシャンによるとてもレベルの高いプレイを聴くことができます。
2曲目の"Dee-Dee-Phone"は安藤芳彦と松下誠のペンによるナンバーで、リード・ヴォーカルは松下誠が担当しており、ギター・ソロも彼だと思いますが、伸びのあるトーンが最高です。
3曲目の"Django"も安藤芳彦と松下誠のペンによるナンバーです。
ミディアム・スロウのメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
4曲目の"Fill The Saie"は安藤芳彦と芳野藤丸のペンによるナンバーですが、すぐに芳野藤丸と分かる軽快なギターから入るナンバーで、芳野藤丸の1stソロに収められていても全く違和感がない、そんなナンバーです。
もちろん、リード・ヴォーカルは芳野藤丸が担当しております。
都会的な洒落たAORナンバーです。
5曲目の"Asian Moon"はJeff Keelingと渡辺直樹のペンによるナンバーです。
全編英詩のナンバーで、ヴォーカルは渡辺直樹が担当し、彼のチョッパー風のベースがカッコ良いフュージョン・タッチのナンバーに仕上がっております。
6曲目の"In The City Night"は安藤芳彦と岡本敦男のペンによるナンバーです。
ヴォーカルは岡本敦男が担当しているナンバーで、渡辺秀樹のベースがビンビンの最高に良く出来たメロディアスなAORナンバーです。
7曲目の"Girl"は安藤芳彦と芳野藤丸のペンによるナンバーです。
芳野藤丸がヴォーカルを担当。
芳野藤丸と松下誠のツイン・ギターがカッコ良く、またメンバーによるコーラスも最高のAORナンバーです。
ラストの8曲目"Just You"はJeff Keelingと松下誠のペンによるナンバーです。
このナンバーも全編英詩で、こちらは松下誠のソロ・アルバムに収録されていても違和感がない、そんなナンバーです。
スロウなバラード・ナンバーですが、やっぱり彼のナンバーにはフュージョンっぽさを感じますね。
それにしても、AB'S関係のアルバムについては再CD化を是非お願いしたいですね。
やっぱり、12,800円だったら高いでしょう。
2009-05-02
Cosmo / Alien (2006)

もちろん、BostonやRTZに通じるサウンドを期待していた訳ですが、ここで聴けるのはまさにハードロックでした。
それもLed Zeppelinを意識した音作りといった感じでしょうか。
Brad Delp亡き後、このFran CosmoがBostonのフロントを務めていくんだと思います。
Fran CosmoもBrad Delpと同じくらい上手いハイトーン・ヴォーカリストですが、Brad Delpに比べ透き通り感が少ないといったところがちょっと不満ではありますが、Bostonをこれからも続けていくためには、とりあえずFran Cosmoかなと思っているのは私だけではないと思います。
このCosmoの"Alien"ですが、冒頭にも書いたとおり産業ロックやハードポップではなく、ハードロックのアルバムです。
まあそういう意味では、オリジナリティがあって良いのかも知れません。
ヴォーカルはFran CosmoがギターをAnthony Cosmoが担当しており、他のBostonのメンバーは参加しておりません。
Fran Cosmoのヴォーカルは誰もが認めるところですが、Anthony Cosmoのギター・プレイが上手いのにはビックリといった感じです。
冒頭にLed Zeppelinと書きましたが、アルバム1曲目の"Communication"を聴いた時は、まるでZeppのようでビックリしました。
Zeppのナンバーに"Communication Breakdown"というナンバーがありますが、このナンバーに雰囲気がそっくりです。
Robert PlantみたいなFran Cosmoのハトーン・ヴォーカルがカッコ良いナンバーです。
2曲目の"Don't Tell Me Your Lies"はアコースティカルなミディアム・テンポのナンバーですが、とてもロックしたナンバーです。
Fran Cosmoのハイトーン・ヴォーカルがこのナンバーでもかなりいかしてます。
3曲目の"No Suprise"は、現在のハードロックといった感じの古さを全く感じさせないナンバーです。
そういう意味から、このCosmoは現在進行形のバンドだと認めさせてしまうナンバーです。
4曲目の"Gravity"も3曲目同様に今を感じさせるナンバーとなっております。
5曲目の"Redemption"はBostonにも通ずるインスト・ナンバーです。
6曲目の"Helicopter"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーはBostonの最新作"Corprate America"に収録されても違和感がないBoston的なサウンドのナンバーです。
タイトル・ナンバーの7曲目"Alien"はミディアム・テンポのロックンロールしたナンバーです。
Anthony Cosmoのギター・プレイがいかしたナンバーです。
8曲目の"When I Close My Eyes"はタイトルどおりのメロディアスなパワーバラードのナンバーです。
やっぱりこういった感じのナンバーはBrad Delpの方が上手いというより雰囲気がありますね。
9曲目の"Woman"はTom Scholtzがアレンジを担当したらBostonになるようなBostonのFran Cosmoのヴォーカルといった感じのナンバーです。
10曲目の"Can't Run Away"はAnthony Cosmoのハードなギター・ソロから入るナンバーですが、本編に入ると結構メロディアスでいかしたナンバーです。
11曲目の"Creep"も今のハードロックを感じさせるモダンなナンバーです。
12曲目の"Don't Tell Me Your Lies"は2曲目のアコースティック・ヴァージョンです。
このCosmo、BostonやRTZといったいわゆるBostonサウンドを期待して聴くと裏切られます。
普通のハードロックやFran Cosmoのヴォーカルが好きな人にはお勧めです。
2009-05-01
Chaka Khan / I Feel For You (1984)

紹介したアルバムも今日まで666枚の数に上ります。
そのうち、私が最も好きなジャンルAORと産業ロックのアルバムが半分以上となっておりますが、AORファンの方が見向きもしないようなメロデスやゴシックといったヘヴィ・メタル系のアルバムなんかもあったりしますが、どのジャンルにしても一応メロディアスなものを紹介しております。
まあ、私の経験から、このブログを見て、もし興味をお持ちになられたら聴いていただき、聴く音楽の幅が広がれば、また、音楽に関する考え方も違ってくるのでは?ということに期待して紹介しております。
本日はブラコン系のアルバムですが、こちらもいろいろな細かいジャンルもあり、ソウル、ディスコ、ラップなんかも入ると思いますが、このブログでは46枚を紹介しております。
私の好みは、やはり70年代、80年代のライト&メロウなブラコンやファンクはかなり好きで結構の枚数のCDを持っておりますが、90年代以降のラップを中心としたブラコンは殆ど聴きませんね。
音楽にはメロディがなければいけません。
Chaka Khanは驚異的な歌唱力で1970-80年代にR&Bの女王と呼ばれ、1973年、ファンクバンドRufusのヴォーカルとしてデビューしました。
Rufusとしては、1974年に"Tell Me Something Good"、"You Got the Love"、1976年に"Sweet Thing"などをヒットさせ、1982年のバンド解散をもってソロ活動に専念している。
Chaka Khanのソロ・アルバムは、Rufus在籍時の1978年の"Chaka"から2007年の"Funk This"までベスト・アルバムを含め14枚発表されているが、本日紹介する"I Feel For You"は1984年に発表されたアルバムで、プロデューサーにArif Mardin、Russ Titleman、David Foster、Humberto Gatica、Robbie Buchanan、James Newto Howardらを迎え、Arif Mardinをエグゼクティヴ・プロデューサーとしたAORファンからも評価が高い彼女の5枚目のアルバムです。
1曲目の"This Is My Night"はUSダンス・チャートで1位を記録したナンバーで、メロディアスでファンキーなナンバーで、Chakaのヴォーカルも素晴らしいです。
Paul Pescoのギター・ソロも良いです。
2曲目の"Stronger Than Before"はArif MardinとRobbie Buchananのプロデュースによるナンバーで、メロディアスなバラード・ナンバーで、Robbie Buchananのキーボードがふんだんにフィーチャーされているとてもいかした曲です。
3曲目の"My Love Is Alive"は当時のHerbie Hancock風のエレクトリック・ファンクしたナンバーです。
4曲目の"Eye To Eye"はRuss Titlemanのプロデュースによるナンバーで、UKチャートで16位にランク・インされたナンバーです。
Michael Sembelloがギターで参加しており、ミディアム・テンポのメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
5曲目の"La Flamme"はPhillippe Saisseがキーボード、シンセやムーグなどを駆使したエレクトリックなファンク・ミュージックとなっております。
6曲目の"I Feel For You"はプリンスのカバーで、全米3位の大ヒットとなったナンバーです。
ラッパーを起用したヒップホップの先駆けとなる先進的なサウンドで、出だしのラップの部分は、結構サンプリングなどで使われております。
また、このナンバーでは、Stevie Wonderがハーモニカで参加しております。
7曲目の"Hold Her"はJames Newton Howardもプロデュース参加したナンバーで、Steve Lukatherがバックでギターを弾いております。
8曲目の"Throgh The Fire"はAORファンから最も支持を得たナンバーで、プロデュースはDavid FosterとHumberto Gaticaが担当しております。
David Foster、Nathan East、Michael Landau、John RobinsonといったL.A.屈指のミュージシャンが参加したナンバーで、メロディアスなAORナンバーに仕上がっており、AORファンを唸らせたのも頷ける最高の1曲です。
9曲目の"Caught In The Act"もエレクリック・ファンクした1曲です。
ラストの10曲目"Chinatown"はキーボードやシンセを主体としたナンバーですが、ちょっとばかりエキゾティックな趣もあります。
このアルバムは流石US Popチャートで16位、R&Bチャートで2位を記録しプラチナ・ディスクを獲得したChaka Khan最大ヒットのアルバムらしく、出来もかなりなものです。
まだ聴いたことのないR&Bファン、AORファン(そんな人は殆どいないかも知れませんが)には、是非聴いていただきたいアルバムですね。