2009-08-31
Stan Bush / Dial 818 888-8638 (1993)

当時ZEROコーポレーションから国内盤も出ておりました。
国内盤の帯には、「美しきメロディの柔和な包容力が聴き手の心のひだを優しく癒す」とあり、また、Stan Bush自身の解説を収録しておりました。
また、国内盤には、"Are You Over Me"のアンプルグドと"In The Name Of Love"のプルグドの2曲がボーナストラックとして収録されておりました。
本日紹介するのはL.A.Recordsのオリジナル・ヴァージョンで、当時Intercord Recordsから発表されたものです。
日本盤の解説で、Stan Bushは、「グランジやオルタナティヴ、ラップその他、いろいろな音楽が流行ったけど、結局は、ソング・オリエンテッドな音楽に戻っていくんじゃないかな」と書いております。
当時の音楽事情に一抹の不安があったのだと思いますが、まさに私も同意見です。
やはり音楽はメロディが最も大事だと思っており、これを実践していたがまさにStan Bushでした。
1983年の1st"Stan Bush"からのファンである私ですが、彼の書く曲はメロディアスでポップで、国内盤の帯がそれを物語っていると思います。
この4thアルバムにも美メロのナンバーが数多く収められております。
1曲目の"I Got It Bad For You"はメロディアスなハードポップしたナンバーでヒット性抜群です。
2曲目の"One Kiss Away"はStan Bushのヴォーカルがいかしたパワー・バラード風のナンバーです。
3曲目の"Total Surrender"はこのアルバムの一押しといっても良いぐらいのメロディがいかしたハードポップのナンバーで、Stan Bushのソングライターとしての卓越した才能を垣間見ることが出来るナンバーです。
4曲目の"Come To Me"は打って変ってメロディアスなバラード・ナンバーですが、ここでもStan Bushの才能が如何なく発揮されております。
5曲目の"Hold Your Head Up High"もとてもポップなナンバーで、3曲目と甲乙つけ難い出来上がりとなっております。
6曲目の"Are You Over Me"はバックのピアノが美しいこれまたメロディアスで良く出来たバラード・ナンバーです。
7曲目のCome On"はバックのドラミングがカッコ良いロックンロール・タイプのナンバーです。
8曲目の"In The Name Of Love"はアコースティカルでハートウォーミングなバラード・ナンバーです。
9曲目の"Hero Of The Heart"はハツラツとしたハードポップのナンバーで、聴いていても気持ちが良くなるナンバーです。
10曲目の"Take This Heart"もStan Bushらしいメロディアスなポップロックのナンバーです。
ラストの11曲目"Take My Love"は心がこもったStan Bushのヴォーカルがいかした盛り上がりのあるパワー・バラードのナンバーで沁みます。
そういえば、Stan Bushは新作を発表するというアナウンスもありますが、一向に情報が入ってきませんね。
どうなったのでしょうかね。
先日のブログにも書きましたが、1stが年末辺りにRock Candy Recordsからリ・イッシューされるみたいですので、リマスター・プラス・ボーナストラックということだったら嬉しいのですが。
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2009-08-29
Michael McDonald / Motown Two (2004)

Marvin Gayeの"What's Goin' On"や"Mercy Mercy Me"などモータウンのクラシック・ナンバーばかりを14曲を集めたカヴァー・アルバム。
Michael McDonaldについては、ソロ活動を始めた80年代のアルバムは良く聴いておりましたが、AORが下火となった90年代以降の音源は殆ど聴いていなかったのが実情です。
ですから、90年代以降のアルバムについては、中古で安価であれば購入するといった感じで、それ程の枚数を持っているわけではありません。
冒頭に書いた"Motown"も中古で仕入れたアルバムですが、実を言うと一度も聴いておりません。
本日紹介する"Motown Two"は今日市内の中古ショップで500円で仕入れたものです。
で、聴いて見て結構良かったので紹介しているわけですが、これを聴いて、早速"Motown"も聴いて見ようと思っております。
この"Motown Two"には、
1 You're All I Need to Get By
2 I Was Made to Love Her
3 Reach Out, I'll Be There
4 Stop, Look, Listen (To Your Heart)
5 Baby I Need Your Loving
6 Loving You Is Sweeter Than Ever
7 Tracks Of My Tears
8 What's Going On
9 I Second That Emotion
10 After the Dance
11 Nowhere to Run
12 Tuesday Heartbreak
13 Mercy Mercy Me
14 Baby I'm For Real
の全14曲が収められております。
"Reach Out, I'll Be There"は1966年にThe Four Topsがヒットさせたナンバーです。
このMichael McDonaldヴァージョンも2005年にACチャートで12位にランクインされました。
ブルーアイドソウル・シンガーとしても有名なMichael McDonaldですので、その出来映えも素晴らしいです。
Toni Braxtonとのデュエットによる"Stop, Look, Listen (To Your Heart) "は1971年にThe Stylsticsがヒットさせたナンバーですが、このMichaelのヴァージョンは、しっとりと歌いあげたメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっております。
"Baby I Need Your Loving"も1964年にThe Four Topsがヒットさせたナンバーです。
"Loving You Is Sweeter Than Ever"はStevie Wonderのペンによるこれまた1964年のThe Four Topsがオリジナルです。
これらのナンバーの出来もかなりなものです。
"Tracks Of My Tears"は1965年のThe Miraclesのヒット・ナンバーです。
"What's Going On"はもちろんMarvin Gayeが1971年に大ヒットさせたナンバーです。
Michael McDonaldのヴォーカルといい、曲のアレンジといいオリジナルに全く負けておりません。
"I Second That Emotion"も1967年のThe Miraclesのヒット・ナンバーです。
"After the Dance"も1976年のMarvin Gayeのヒット・ナンバーです。
"Nowhere to Run"は1965年のMartha & The Vandellasによるヒット・ナンバーです。
"Tuesday Heartbreak"はStevie Wonderのペンによるナンバーで、とても曲とヴォーカルがマッチしたAORナンバーに仕上がっております。
" Mercy Mercy Me"は1971年のMarvin Gayeの大ヒット・ナンバーです。
これもオリジナルに負けないぐらい良く出来ております。
"Baby I'm For Real"はMarvin GayeとAnna Gordy Gayeのペンによるナンバーで、1969年にThe Originalsが歌ってヒットしたナンバーです。
元々Blue Eyed Soul Singerとしても名高いMichael McDonaldがモータウン・ソングをカヴァーした作品ですので、悪いわけはありません。
AORファン納得の1枚だと思います。
2009-08-28
Ted Gardestad / Helt Nara Dig (8 CD Box) (2009)

日本での入手先は"Cruisin' Music"さんだけ?かな。
"Blue Virgin Isles"はAOR本にも載っているレア盤の1枚で、実は私、このアルバムを聴くのは初めてなんです。
このアルバムのバックを務めているのは、JAY GRAYDON, STEVE LUKATHER, JEFF PORCARO,
LEE RITENOUR, FRED TACKETT, DAVID HUNGATE, JAI WINDING, STEVE PORCARO, DR.JOHN,
JAMES NEWTON HOWARDといった当時のAORアルバムには欠かせないミュージシャンばかりなんです。
この面子を見ただけで音が想像出来るというものです。
そう、全く裏切ることがないAORアルバムです。
Cruisin' Musicさんのアルバム紹介では、「TEDのオリジナル7作品+1枚という形で彼の作品が8枚組CD-BOXでコンプリート化。ということで、マニアの間で長年熱望されていたJ・グレイドン全面参加の北欧AORの激レア名盤、『BLUE VIRGIN ISLES』がやっとCD化されて陽の目をみる訳である。TOTO風味の<SATELLITE>、アレッシー風味の<LOVE, YOU'RE MAKIN' ALL THE FOOLS>、グレイドンのソロがフィーチュアされた<BACK IN THE BUSINESS>、メロディアスなバラード<PUDDLE OF PAIN>など収録。」とあります。
まさにそのとおりで、Toto風のナンバーやAlessi風のナンバーなどもあり、AORファン、納得の1枚だと思います。
1曲目の"Satellite"はToto風のメロディアスなハードポップ・ナンバーで
12曲目はこのナンバーのイングリッシュ・ヴァージョンとなっております。
3曲目のタイトル・ナンバー"Blue Virgin Isles"は、ピアノの音が印象的なメロディアスなバラード・ナンバーです。
4曲目の"Love, You're Makin' All The Fools"はホントAlessiを聴いているような感じのナンバーです。
5曲目の"Baby Blue Eyes"はPaul McCartneyが書きそうなボードビル・タイプのナンバーです。
6曲目の"Wanna Live - Got To Give"はストリングスが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
8曲目の"Back In Business"では、Jay Graydonのギター・ソロがふんだんに聴けるDavid Robertsタイプのロマンティック・ハードネスのAORナンバーです。
9曲目の"Puddle Of Pain"もミディアム・スロウのメロディアスなバラードしたAORナンバーです。
今回のボックス・セットのジャケットはオリジナル・レコードのデザインが使用されており、紙ジャケ使用(といってもただ紙製というだけですが)となっております。
ほかのアルバムは未だ聴いておりませんが、とりあえず、1978年のアルバム"Blue Virgin Isles"が聴きたくて購入いたしましたが、8枚組のボックス・セットで、6200円は意外と安いと思います。
ご興味のある方は、CRUISIN' MUSICさんで取り扱っております。
2009-08-27
Tinkerbell's Fairydust / Tinkerbell's Fairydust (2009)

おそらく知ってらっしゃる方は、40代後半から50代の洋楽ファンの方か、60年代ロックに興味をお持ちの方だと思います。
この日本では"Twnty Ten"というより、邦題の「誓いのフーガ」と言うタイトルの方が有名ですが、このナンバーが当時のラジオの洋楽番組から良く流れておりました。
私もこのナンバーしか知らなく、いわゆる一発屋のイギリスのバンドです。
サウンド的には、いわゆる60年代後半のソフト・ロックです。
本日紹介する"Tinkerbell's Fairydust"は流出したテスト盤で結局お蔵入りとなった彼らの唯一のアルバムに3枚のシングルに彼らがTinkerbell's Fairydustと名乗る以前の音源を収めたアルバムで、英国Cherry Red Records傘下のGrapefruit Recordsから最近発表されました。
CDの帯には、「67年にデッカ・レコードからデビューし、日本で大ヒットした「誓いのフーガ」を含む3枚のシングルを発表後、アルバムを完成していたにも関わらず発表が見送られ、流出したテスト盤が2000ポンド(30万円)以上の高価で取引されている稀少盤が遂にオフィシャルで発売!!シングルのカップリング曲、彼らがティンカーベルズ・フェアリーダストと名乗る以前の音源を網羅したコンプリート盤。アメリカ西海岸のハーモニー・ポップとイギリス的なサイケ・ポップが融合した大傑作!!」とあります。
帯にも書いてありますように、「誓いのフーガ」は日本で大ヒットしたナンバーです。
クラシックを下地にしたナンバーで、とにかくメロディアスでポップ、最高にいかしたナンバーです。
60年代後半の洋楽を聴いていた方にとっては、とても懐かしいナンバーだと思います。
この「誓いのフーガ」ですが、今回のCD化が初めてではありません。
1997年にOne By One Recordsというレーベルから"The Definitive 70's Lost Single Collection - Radio Hits Of Japan Vol.2"という日本でヒットしたナンバーばかりを集めたコンピレーション・アルバム(コレクター・アルバム?)に収められておりました。
他に、Dalida with Alain Delonによる"Paroles, Paroles"とかMiddle Of The Roadの"The Talk Of All The USA"などが収められておりましたが、私はこのTinkerbell's Fairydustの"Twenty Ten"を聴きたくてこのアルバムを購入しました。
で、このTinkerbell's Fairydustですが、アルバムも出ていなしシングルしか発表されていなかったので、こういったコンピレーション・アルバムでしか聴けないのだろうと思っていたら、今回のCD化でしょう。
もうこれにはビックリで、早速購入ということになりました。
このアルバムには彼らのオリジナル・ナンバーとカヴァー曲が収められておりますが、カヴァーされたナンバーの選曲も出来もそこそこで、これもビックリ!
1曲目の"Twenty Ten"(誓いのフーガ)は前述のとおりです。
2曲目の"Marjorine"は68年のJoe Cockerのヒット曲です。
3曲目の"The Worst That Could Happen"は69年にヒットさせたBlooklyn Bridgeのナンバーのカヴァーで、作者はJimmy Webbです。
5曲目の"Never My Love"はThe Associationの大ヒット・ナンバーのカヴァーで、このTinkerbell's Fairydustのヴァージョンも結構良く仕上がっております。
6曲目の"(You Keep Me) Hangin' On"はもちろんオリジナルはThe Supremesですが、Vanilla Fudgeのカヴァーも大ヒットしたナンバーです。
Fairydustのヴァージョンは多分にVanilla Fudgeを意識したアレンジでサイケデリックに仕上がっております。
まあ、Vanilla Fudgeには敵わないですが。
10曲目の"Jeff's Boogie"はもちろんThe Yardbirdsのカヴァーです。
11曲目の"They Didn't Believe Me"はミュージカル"The Girl From Utah"からのナンバーで、ここではThe Beach Boys風のアレンジでコーラスワークがいかしてます。
12曲目の"Whole World"はとても素敵なメロディアスなナンバーに仕上がっております。
20曲目の"Follow Me Follow"はJeff Lynne在籍時のThe Idle Raceのナンバーです。
これも結構良い仕上がりです。
このアルバムですが、おそらく1stプレスでお終いになると思いますので、ご興味のある方は廃盤になる前に手に入れた方がよろしいかと。
2009-08-24
Stan Bush / Capture The Dream : The Best Of Stan Bush (1999)

このベスト・アルバムには、全16曲が収められており、1992年の3rdアルバム"Every Beat Of My Heart"から1997年の6thアルバムの"Call To Action"からのナンバーとボーナストラックとして1999年録音の"The End Of The Beginning"の90年代のStan Bushのナンバーが収められております。
収録ナンバーは
01 Straight To The Top (Every Beat Of My Heart)
02 Can't Hide Love (Every Beat Of My Heart)
03 Every Beat Of My Heart (Every Beat Of My Heart)
04 Never Ending Love (Every Beat Of My Heart)
05 Hold Your Head Up High (Dial 818 888-8638)
06 Are You Over Me (Dial 818 888-8638)
07 Total Surrender (Dial 818 888-8638)
08 Until I Was Loved By You (The Child Within)
09 Say A Little Prayer (The Child Within)
10 I Was Wrong (Higher Than Angels?The Child Withinの日本編集盤アルバム)
11 You've Got The Touch (Call To Action)
12 Never Surrender (Call To Action)
13 Critical Mass/Ground Zero (Call To Action)
14 Capture The Dream (Call To Action)
15 The Child Within (The Child Within)
16 The End Of The Beginning (1999)
1st、2ndから選曲されていないのは残念ですが、人気的には低迷していた90年代でしたが、さすがベスト・アルバムらしく16曲全てがメロディアスなナンバーばかりで、Stan Bushのソングライターとしてまたヴォーカリストとしての素質が十分発揮されているナンバーばかりです。
1曲目はとてもポップなナンバーですし、3曲目・5曲目・7曲目・12曲目はメロディアスなハードポップで特に7曲目の出来は素晴らしいです。
9曲目はミディアム・テンポのメロディアスなAOR風ナンバー、11曲目はヒットしたこれまた出来が良いハードポップ・ナンバーですし、14曲目もメロディがいかしたパワー・バラード風のナンバーです。
そして、2、4、6、8、10、16曲目はメロディアスなバラード・ナンバーです。
2曲目のピアノとアレンジはどこかDavid Foster風の盛り上がりのあるナンバー、4曲目・10曲目はアコースティカルなメロディアスなナンバー、6曲目はこれまたピアノの音が美しいメロディアスなナンバー、8曲目・16曲目も美しいピアノがとてもいかした盛り上がりのあるナンバーで、とにかくメロディがとてもいかしてますし、Stan Bushのヴォーカルが素晴らしいです。
このベスト・アルバムを聴いていると、Stan Bushは本当に稀代なメロディ・メーカーだということが判ります。
あと、情報を一つ、Stan Bushの1983年の1stソロ・アルバム"Stan Bush"がどうやらRock Candy Recordsから年末辺りにリ・イッシューされるみたいです。
これはお持ちでない方にとっては朗報だと思いますね。
2009-08-23
The Beatles / Magical Mystery Tour (1967)

9月9日まであと2週間と少し。
私は既にステレオ盤とモノラル盤のボックスをそれぞれ予約注文しております。
私みたくそれぞれのボックス物の購入を予定していらっしゃる方って、結構多いのでしょうね。
特に50代の方でThe Beatlesをリアルに体験した方は。
私が初めてThe Beatlesのアルバムを購入したのは高校生の時で、友人から日本編集盤の"Meet The Beatles"でした。
東芝Odeon盤の赤盤のペラペラのジャケットでした。
イギリスでは"With The Beatles"としてアメリカでは"Meet The Beatles"で、それぞれ収められているナンバーにも若干の違いがあったと思います。
その後、結局、彼らのアルバムを全て集めることとなります。
高校3年生の時、当時のお年玉で"White Album"を購入する時は清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ったことを覚えております。
2枚組で4000円で、2枚組のレコードとしても当時は他のアルバムから見て高かったように思います。
レコードは国内盤で当時2500円程度でしたので、今の貨幣価値から見ると相当高かったと思いますね。
今では、CDなんか2000円弱で買えます。
ホント、当時はお金があるわけじゃないので、レコードはThe Beatlesオンリーといった状況でした。
本日紹介する"Magical Mystery Tour"を手に入れたのは確か69年頃だったと思います。
当時、札幌の中心部のデパートの1階に「ヤマハ」があり、そこでは輸入盤も取り扱っていて、お正月のバーゲン・セールで米キャピトル盤を手に入れました。
このアルバムが最初発表された時は、2枚組のコンパクト盤で、ジャケット等は12インチのLP盤をシングル盤サイズに小さくしたものでした。
実物は友人から借りましたので手にとって見たことはあります。
当時からThe Beatlesのナンバーは数多く聴いており、The Beatlesの作品を前期・後期と分けた場合、やはり"Revolver以降というか"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"以降の作品が好きでした。
現在最も好きなナンバーは、このブログで何度も書いておりますが、"I Am The Walrus"です。
でも、このナンバーが最初から好きだったわけではありません。
"Something"、"Let It Be"、"While My Guitar Gently Weeps"、"Lady Madonna"、"Get Back"、"Oh Darlin"なんかを好んで聴いていたと思います。
ただ、自称The Beatlesオタクだった私は、当時友人たちとThe Beatlesのナンバーで結構盛り上がったした時など、「俺はこんな曲だって知っているんだぜ」みたいなノリで、当時は万人からはあまり人気がなかった"I Am The Walrus"が好きだみたいなことを言っていたと思います。
また、当時STVラジオ(札幌テレビ放送)の番組で、市内にあるホテルの老舗「グランドホテル」のティー・ルームで公開放送があり、それに出る機会がありました。
そこで、いろいろ学生生活や何かをしゃべり、曲のリクエストをするんですが、その時リクエストをしたのが"I Am The Walrus"でした。
その時のノリも「俺はこんな曲だって知っているんだぜ」だったと思います。
それから現在に至るまで、それこそ何度もThe Beatlesのナンバーを聴くこととなりますが、そですね20歳くらいからでしょうか、"I Am The Walrus"が本当に好きになったのが。
サイケデリックな所が堪りません。
同じような理由で"Rain"も好きです。
さらにこの"Magical Mystery Tour"には"Strawberry Fields Forever"や"Penny Lane"も収められておりますし、All You Need Is Love"も。
"All You Need Is"は衛星放送でリアルで見てます。
ホント、The Baetlesってカッコ良いよなあ。
やっぱり偉大なバンドでした。
2009-08-22
Leon Russell / Leon Russell (1970)

Leon Russellと言えば、"Superstar"、"This Masquerade"そして"A Song For You"などの作者として有名なキーボーディスト、ソング・ライターです。
私が初めて彼の名前を知ったのは、Geroge Harrisonの"Concert For Bangladesh"からです。
映画でのGeorge HarrisonとLeon Russellの掛け合いによる"Beware Of Darkness"や"Jumpin' Jack Flash"そして"Young Blood"のカッコ良さに痺れました。
George Harrisonのメンバー紹介で"Stand up! Leon."と言われ、Leon Russellが立ちあがった姿も妙に印象的でした。
冒頭で紹介した"Superstar"のLeonがヴォーカルを執っているヴァージョンを昔必死になって探したことがありますが、Leonのヴァージョンはおそらく存在しておりません。
このナンバーのオリジナルはDelaney & Bonnieのヴァージョンがオリジナルで(その時のタイトルは"Groupie (Superstar)"で、その後、 Mad Dogs & EnglishmenでRita Coolidgeがカヴァーし、最も有名なのは、もちろん、The Carpentersのヴァージョンです。
また、この"Superstar"は以上のアーティスト以外にもBette Midler、Luther Vandross、Elkie Brooksなどいろいろなカヴァーがあります。
また、"This Masquerade"はLeonのオリジナル・ヴァージョンはありますが、これについてはThe Carpentersのヴァージョンもありますが、やはりこの曲と言えばGeorge Bensonのヴァージョンの方が有名ですし、出来もGeorge Bensonの方が良いかも。
本日紹介する"Leon Russell"に収められている"A Song For You"も非常に多くのカヴァーが存在し、
The Carpenters、Aretha Franklin、Cher、Dusty Springfield、The Temptations、Ray Charles、Willie Nelson、Peggy Lee、Michael Bublé、Natalie Cole、Herbie Hancock with vocals by Christina Aguilera、Whitney Houston、Simply Red、Betty Wrightなど様々なアーティストに歌われているナンバーです。
でもこれはオリジナルのLeonのヴァージョンがやっぱり良いです。
流れるように華麗なピアノで始まる"A Song For You"は、もうすでにスタンダード・ナンバーとなっておりますが、もう最高に良く出来たバラードです。
Leonのピアノ、そして特徴がある彼のヴォーカル(おそらくこの声に好き嫌いがあると思いますが)がピッタリとマッチしたナンバーです。
また、このアルバムにはLeonの代表的なナンバーの"Delta Lady"や"Hummingbird"といったナンバーなんかも収められております。
"Delta Lady"ではGeorge Harrisonのギターも聴けます。
そして、"Prince Of Peace"でのEric Claptonのギターは最高です。
さらに、このアルバムには、Ringo Starr、Chris Stainton、Charlie Watts、Bill Wyman、Klaus Voorman、Jim Gordon、Steve Winwood、Jim Horn、Delaney & Bonnie、Joe Cockerなど超有名なミュージシャンが参加しております。
2009-08-19
The Beatles / Robber Soul (1965)

今、東芝EMIのオフィシャル・サイトに2009.9.9のThe Beatlesのリマスター・アルバムに合わせ、「Sound Town / THE BEATLES official web site」が公開されています。
The Beatlesのプロフィール、バイオグラフィ、ディスコグラフィや最近のニュースなどのコンテンツがあります。
その中で、2009.9.9の記念イベントに合わせ、The Beatlesの全213曲のベスト・ソングとオリジナル・アルバムのベスト・ワンを選ぶコーナーがあり、このサイトを訪れたファンの投票で選ばれます。
その中間発表(2009.6.29現在)が掲載されております。
途中経過では、全213曲の10位まで掲載されており、
1位 "In My Life"
2位 "Let It Be"
3位 "Strawberry Fields Forever"
4位 "A Day In The Life"
5位 "Hey Jude"
6位 "While My Guitar Gently Weeps"
7位 "Something"
8位 "Across The Universe"
9位 "I Am The Walrus"
10位"Nowhere Man"
となっております。
ちなみにアルバム部門は3位まで掲載されており、
1位 "Abbey Road"
2位 "Robber Soul"
3位 "The Beatles (White Album)"
となっております。
アルバム部門の"Abbey Road"が1位はまあ納得ですし、"White Album"が3位以内にランク・インしたことも当然の結果だと思いますが、"Robber Soul"の2位や全213曲の中で"In My Life"が1位に選ばれたことについてはビックリというのが正直な感想です。
投票に当たっては、最大でアルバムは3枚、楽曲は5曲を選ぶことになっております。
私は既に投票を終えておりますが、
アルバムは"White Album"、"Abbey Road"、"Magical Mystery Tour"(もちろん好きな順)の3枚を、楽曲は、"I Am The Walrus"、"Rain"、"Let It Be"、"While My Guitar Gently Weeps"、"Helter Skelter"(これも好きな順)を選びました。
で、アルバム部門2位の"Robber Soul"なんですが、オリジナルはイギリスで1965年12月3日発表された彼らの6枚目のアルバムです。
少なくともThe Beatlesの全アルバムの中では、Revolver以降のアルバムが好きな私ですので、私の評価はそれほど高いわけではありません。
もちろん、1位となっている"In My Life"や"You Won't See Me"、"Think For Yourself"、"Michelle"、"Girl"、"I'm Looking Through You"、"If I Needed Someone"などはとても好きなナンバーですが、それ以上に良い曲がRevolver以降のアルバムには沢山収められていると思っております。
ですから、"In My Life"の1位にはホントびっくりしました。
あと、中間結果ながら"I Am The Walrus"が9位にランクインしたのもある意味予想外でした。
この"I Am The Walrus"は、おそらく玄人好みのナンバーだと思いましたので。
そういう意味で"Rain"なんかも結構高い位置をキープしているかも。
さらに"Helter Skelter"は殆どハードロックしていて、The Beatlesのナンバーの中でも特異のナンバーですので、どの辺りにランクインしているか楽しみです。
何れにいたしましても、2009.9.9には楽曲及びアルバムのそれぞれベスト・ワンが発表されますので、それまで楽しみにしておきましょう。
2009-08-18
The Beatles / Live at the Hollywood Bowl (1977)

また、今回のリ・イッシュー盤は、発売日前の2009年8月14日の時点で、予約が100万枚(!)を超えるほどの人気ぶりだそうです。
そんなこともあり、最近はThe Beatles周辺があわただしくなっておりますが、皆さんは、朝日新聞のウエッブ・サイトからリンクされている「どらく」というサイトをご覧になったことがあるでしょうか?
この「どらく」は「朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト」と銘打って、40代、50代をターゲットにいろいろなコンテンツ・コーナーを持ったサイトです。
その中に「この日のビートルズ」というコーナーがありますが、このコーナーは2007年6月18日に1回目が始まり、現在までに54回となる息が長いコーナーです。
The Beatlesに関わる様々なエピソードを交えながら朝日新聞社の上林 格という人が記事を書いており、それに関係するアルバムなんかも紹介しておりますが、最新の2009年8月14日は「絶叫の頂点?伝説の公演」というタイトルで、シェア・スタジアムでのエピソードなんかを取り上げております。
また、紹介しているアルバムは1977年に発表されたThe Beatles唯一の公式ライヴ・アルバム"Live at the Hollywood Bowl"を紹介しております。
紹介には、
「「ザ・ビートルズ・スーパー・ライブ!(アット・ハリウッド・ボウル)」は、ビートルズ唯一の公式ライブ・アルバム。1964年8月23日と65年8月30日の2度、ロサンゼルスのハリウッド・ボウルで録音された音源をもとにジョージ・マーティンがリミックスを行い、11曲を厳選して77年5月に発表された。ボーカルや楽器のオーバーダビングはされていない。英国の音楽チャートで1位を記録。CD化されていない。」
とあります。
もちろん、ここに書いてあるとおり、オフィシャルではCD化されておりません。
ブートCDは何枚か出ておりますが、私の持っているブートCDは作りがとても良くオフィシャルのCDといっても良い位の出来なんです。
先ず、ジャケットは表も裏も完ぺきの仕上がりです。
レコード・ジャケットと同じできちんとプレスされたものになっております。
クレジットもレコードと同じでした。
レコード・レーベルもCapitol Records (Parlophone Records)、レコード・ナンバーはCDP-7-90045-2ですし、CDも当然レーベル面も完ぺきでプレスされたものです。
最初手に取った時は、オフィシャルのCDかと思ってしまいました。
最近は、ドイツ辺りで、ハードロック系のレア・アルバムを完コピしたコレクターズ盤が出回っており、私も何枚か手に入れておりますが、この"Live at the Hollywood Bowl"のコレクター盤もそれ以上の仕上がりとなっております。
この"Live at the Hollywood Bowl"には、
01 Twist and shout
02 She's a woman
03 Dizzy Miss Lizzy
04 Ticket to ride
05 Can't buy me love
06 Things we said today
07 Roll over Beethoven
08 Boys
09 A hard day's night
10 Help
11 All my loving
12 She loves you
13 Long talll Sally
の13曲が収められております。
初期の名作ばかりですが、私は特に"Roll Over Beethoven"が大好きです。
このナンバーのオリジナルはもちろんChuck Berryですが、曲もカッコ良いロックンロールで、とにかくGeorge Harrisonがリード・ヴォーカルを取っている、ということが気に入っている理由です。
The BeatlesのアルバムにはGeorge Harrisonの作品は2曲までといった不文律があったようですが、The Beatlesの中ではGeorge Harrisonが一番気に入っていた私ですので、それがちょっと不満といえば不満でした。
その反動がGeorgeの1stソロ・アルバム"All Things Must Pass"につながるわけですが。
今まで書き貯めてきた曲を一気に吐き出すように実に3枚組のアルバムとして発表するわけですから。
特に後期BeatlesのGeorgeの作品には、"While My Guitar Gently Weeps"、"It's All Too Much"、"Something"、"For You Blue"といった名曲が目白押しですし、The Beatles時代に書いた"All Things Must Pass"や"Not Guilty"といったナンバーなんかもありますし。
で、以前にこのブログで"Hey Jude"を紹介した時にも書きましたが、The Beatlesがオフィシャルとして発表したアルバムですが、この"Hey Jude"とか"Oldies"とか本日紹介した"Live at the Hollywood Bowl"といったアルバムもリマスターしてCD化して欲しいと思っているのは私だけではないと思うのですが。
いかがでしょうか?
2009-08-17
Eddie Money / Ready Eddie (1999)

Eddie Moneyの全盛期は80年代中ばぐらいまでというのが、衆目の一致するところであろうと思います。
ということで、それまで一応全てのアルバムを所有しておりましたが、1977年の1st"Eddie Money"、1978年の2nd"Life For The Taking"、1982年の4th"No Control"、1986年の6th"Can't Hold Back"以外のアルバムについては一度は手放してしまいました。
ところが、7年ぶりに発表した2006年の"Wanna Go Back"をきっかけに再度他のアルバムを手に入れようとしたところ、1980年の3rd"Playing For Keeps"と1983年の5th"Where's The Party?"は既にレア化していたため、なかなか手に入れることが出来ませんでした。
それでも、この2枚については、"Playing For Keeps"はバーゲンで500円くらい、"Where's The Party?"はAmazonのマーケットプレイスで2,000円ちょっとという価格で手に入れることが出来ました(その時の状況につきましては、このブログで2枚とも紹介しておりますので、その記事を見てください)。
先日1992年の"Unplug It In (Acoustic EP)"をこのブログでも紹介しましたが、今、私のホームページ"AOR PARADISE"でEddie Moneyの特集を組もうと思い、彼のアルバムを聴き直しているところなんです。
で、本日紹介するオリジナル・アルバムとしては10枚目の"Ready Eddie"なんですが、これが結構いけるアルバムなんですね。
プロデュースはCurt CuomoとEddie MoneyそしてFrankie Sullivanの3人が担当しております。
ハードポップ・ファンであれば、Curt CuomoとFrankie Sullivanの名前は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
Curt CuomoはStan Bushのアルバムをプロデュースしたりバック・ミュージシャンとしても有名ですし、Frankie SullivanはSurvivorの一連のアルバムをプロデュースした人です。
これらのプロデューサー陣のプロデュースするアルバムですから、少なくとも一定のレベルには達していると期待が持てます。
さらに、この3人で曲を書いておりますし。
果たして、このアルバムは?というと、これが結構いけているということになるわけです。
1曲目の"Ready To Rock"は音にも厚みがあるご機嫌なロックンロール・ナンバーなんです。
Eddie Moneyのヴォーカルにも衰えは感じさせませんし、曲自体の出来がとにかく良いです。
Frankie Sullivanのギターがえらくカッコ良いです。
2曲目の"Don't Say No Tonight"の出だしの部分は"Take Me Home Tonight (Be My Baby)"みたいなミディアム・テンポのナンバーで、ポップな感じのこれもいかしたナンバーます。
3曲目の"So Cold Tonight"はミディアム・ハイのブギー調のナンバーです。
4曲目の"Let It Go"もロックンロールしたナンバーです。
やはりEddie Moneyという人は基本的にはロックン・ローラーなんですね。
5曲目の"Turn The Light Off"はCurt Cuomoのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
AORしております。
6曲目の"It's Gotta Be Love"はギターのリフが結構ハードな力強いポップロックしたナンバーです。
7曲目の"Can't Go On"はCurt CuomoのピアノとFrankie Sullivanのギターがいかしたメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
そうですね、Stan Bushにも通ずるようなナンバーです。
このナンバーは圧巻です。
8曲目の"Nobody Knows"はAORっぽいポップなナンバーです。
9曲目の"When You Gonna Satisfy Me"はMonte Byromという人物のギター・プレイがとてもカッコ良いメロディアス・ハードしたナンバーです。
10曲目の"Need A Little Rock"もギターはMonte Byromです。
この人のギターの音は結構ハードです。
ラストの11曲目"Broken Down Chevy (God Only Knows)"もご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
また、このナンバーではEddie Moneyのハーモニカを聴くことができます。
Eddie Moneyは基本的にはAORの人ではありませんが、Adult Oriented Rockの人であることは間違いないと思いますね。
2009-08-16
Jess Roden / The Best Of Jess Roden (2009)

Jess Rodenが所属していたIsland Recordsに残した1974年の"Jess Roden"、1976年の"Leave Your Hat On"、同じく1976年の"Play It Dirty, Play It Class"、1977年の"Player Not The Game"、1980年の"Stonechaser"の5枚のアルバムからのセレクトとなっております。
CDの裏にはレーベルメイトだったPaul Rodgers、Robert palmer、Steve Winwoodと並ぶシンガーで、70年代の典型的な白人ソウル・ヴォーカリストであるといった事が書かれております。
これら3人に比べると知名度はグッと低いですが、歌の上手さでは全く引けを取っていません。
このことは、Deep PurpleがIan Gillanの後釜に欲しがったという話もあったそうですが、このソウルフルな彼の声を聴くと納得といった感じもします。
彼は、ソロ・アルバムとして、"Jess Roden"、"Player Not The Game"、"Stonechaser"の3枚、The Jess Roden Bandとして、"Leave Your Hat On"、"Play It Dirty, Play It Class"、"Blowin' "、"Live at the BBC"、The Alan Bown Setとして、"Emergency 999"、"The Alan Bown!"、Broncoとして、"Country Home"、"Ace Of Sunlight"をThe Doorsの残党John DensmoreとRobby Kriegerと組んだThe Butts Bandとして、"Butts Band"のアルバムを発表し、最後はJess Roden and The Humansとして2枚のアルバムを発表しましたが、現在は、New Yorkでグラフィック・アーティストとして活動しているようです。
このように、かなりのアルバムを発表しているのにも拘わらずCD化された作品はそれ程多くはありません。
特にCD化を望まれているのは、"Stonechaser"で、この作品はJess Rodenのアルバムの中でも飛びぬけてAOR度も高く、私だけでなく、数多くのAORファンがCD化を切望しているアルバムと言えます。
今回のベスト・アルバムにもこの"Stonechaser"から"Deeper In Love"と"If You Change Your Mind"の2曲が選ばれておりますが、これじゃ全くもって不満です。
全18曲が収められており、"Play It Dirty, Play It Class"から5曲、"Leave Your Hat On"から5曲も選ばれているのにです。
少なくとも、"Stonechaser"のレコードA面に収められている"Deeper In Love"以外の"Prime Time Love"、"Brand New Start"、"Believe In Me"の計4曲は収めて欲しかったですね。
なお、収録ナンバーは、
1 Ballad Of Big Sally (Play It Dirty, Play It Class)
2 Blowin' (Leave Your Hat On)
3 You Can Leave Your Hat On (Leave Your Hat On)
4 Stonechaser (Play It Dirty, Play It Class)
5 Reason To Change (Jess Roden)
6 Woman Across The Water (Play Not The Game)
7 In A Circle (Leave Your Hat On)
8 Trouble In The Mind (Jess Roden)
9 Me And Crystal Eye (Play It Dirty, Play It Class)
10 In Me Tonight (Play Not The Game)
11 Can't Get Next To You (Play It Dirty, Play It Class)
12 What The Hell (Jess Roden)
13 I'm On A Winner With You (Leave Your Hat On)
14 Deeper In Love (Stonechaser)
15 Lonely Avenue (Play Not The Game)
16 If You Change Your Mind (Stonechaser)
17 Jump Mama (Leave Your Hat On)
18 All Night Long (Play It Dirty, Play It Class)
となっております。
ベスト・アルバムだけあって、それぞれのアルバムから結構良いナンバーが選べており、全18曲と聴き応えある内容ではあります。
ベスト・テイクはもちろん"Deeper In Love"ですが、1曲目の"Ballad Of Big Sally"はタイトルとは違いとてもソウルフルでファンキーなナンバーですが、これを聴いただけでJess Rodenの歌の上手さが判ります。
2曲目の"Blowin'"もJess Rodenのブルーアイド・ソウルしたAORナンバーです。
4曲目の"Stonechaser"は何故アルバム"Stonechaser"ではなく"Play It Dirty, Play It Class"に収められていたのでしょうか?
感じとしては、"Stonechaser"のアルバムB面に収録されていても良いようなナンバーでしょうか。
ギター・ソロがとてもカッコ良いナンバーです。
6曲目の"Woman Across The Water"はメロディアスな完全にAORしたナンバーです。
10曲目の"In Me Tonight"はジャジーな作りのナンバーで、これもお勧めです。
11曲目の"Can't Get Next To You"はミディアム・スロウでメロディアスなブルース・ナンバーですが、これが堪らなく素晴らしいナンバーです。
このナンバーは聴きものです。
12曲目の"What The Hell"でのJess Rodenのヴォーカルは最高です。
これもメロディアスなAORそのまんまのナンバーです。
13曲目の"I'm On A Winner With You"もブルージーなとてもカッコ良いナンバーです。
14曲目の"Deeper In Love"はホント最高にいかしたAORナンバーです。
やっぱり、"Stonechaser"のA面に収められている他のナンバーもCDで聴いてみたいです。
16曲目の"If You Change Your Mind"もやっぱり素晴らしいAORナンバーですね。
18曲目の"All Night Long"はご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
このベスト・アルバムですが、Jess Rodenの他のオリジナル・アルバムが廃盤あるいは未CD化であるということを考えればJess Rodenファンはもちろん買いだと思いますし、また、Jess Rodenを聴いたことがないAORファンの方も買い、のアルバムだと思いますね。
こうして、ベストを出したのですから、次はオリジナル・アルバムだと思いますが、少なくとも"Stonechaser"だけはCD化して欲しいと思います。
Lemon Recordingsから出ることを待ちましょう。
2009-08-15
Workshy / Soul Love (1994)

実は、私が彼らの音を耳にしたのは、2年ほど前です。
彼らのアルバムは、中古市場で二束三文で売られておりますが、私も1999年の彼らのベスト・アルバム"Unforgettable Collection"を市内のGEOで確か190円で仕入れ、それを聴いたのが初めてでした。
その時の驚きはかなりなものでした。
これって、もう殆どAORの世界でしょう!がその時の印象で、190円でこんな凄いアルバムを手に入れることが出来た喜びでいっぱいでした。
早速、Amazonを眺めると、他のアルバムも中古がかなり安い価格で売られていることが判りました。
その後、市内のGEOを覗くと380円、580円で売られており、半額のバーゲンを狙っては他のアルバムも手に入れるようになりました。
本日紹介する"Soul Love"も当然GEOで190円で仕入れたものです。
この"Soul Love"は日本編集によるアルバムで、全曲カヴァー・ソングを収録しております。
Workshyの魅力は何といっても粋で洒落たサウンドとDhrystaJonesのヴォーカルです。
この"Soul Love"でも彼らのサウンドと彼女のヴォーカルがとてもいかしておりますが、残念なことに収録ナンバーが少ないのが不満です。
1曲目の"I Say A Little Prayer"はBurt Bacharachのペンによるナンバーで、Dionne Warwickに歌われ1967年にヒットしたナンバーです。
Workshyのヴァージョンも最高にいかしてます。
2曲目の"If I Ever Lose This Heaven"はMinnie Ripertonが歌ってヒットしたナンバーです。
少しばかりファンキーな感じが堪らないですね。
3曲目の"It's Too Late"はもちろんCarole Kingの超有名ナンバーで、オリジナルと比べるとちょっと可哀そうですが(このナンバーは誰が歌ってもCarole Kingには敵わないと思います)、Workshyのヴァージョンも雰囲気満点です。
4曲目の"Why Can't We Be Lovers"はモータウン・サウンドの立役者B.Holland-L.Dozier-E.Hollandのペンによるナンバーで、Lamont Dozierが1972年にヒットさせたナンバーです。
Workshyのヴァージョンでは、片割れのMichael McDermottがリード・ヴォーカルを執っております。
5曲目の"All In Love Is Fair"はStevie Wonderのナンバーです。
Workshyのヴァージョンはとてもメロディアスでいかしたバラード・ナンバーに仕上がっております。
6曲目の"Child Of The Street"はSam Deesの1975年のアルバム"The Show Must Go On"からのナンバー。
このナンバーもMichael McDermottがリード・ヴォーカルを執っております。
ラストの7曲目"Work To Do"はThe Isley Brothersの1972年のヒット・ナンバー。
とてもファンキーに仕上がっています。
リアル・タイムでAORを聴いていた私は90年代以降のAORって殆ど聴いておらず、今でも70年代後半から80年代後半のAOR全盛期のアルバムのリ・イッシューしか興味を持っておりませんでした(おそらく私みたいなな方って多くいらっしゃるかも?)。
でも、やっぱり聴いてみるものですね。
このWorkshyはかなりいけます。
Amazonのマーケットプレイスでは1円から売ってます。
2009-08-14
Winger / Winger (1988)

当初の予定通り、映画と音楽三昧の休みを満喫し、私のホームページ「AOR PARADISE」を更新するための作業にもかかることが出来ました。
特にGEOで1枚580円のDVDを3枚買えば500円引きというセールで購入したDVDの数は30枚に上り連日2?3枚を見るといった具合で、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の「バイオハザードIII」、「ウルトラ・ヴァイオレット」の2枚や「インディ・ジョーンズ?クリスタル・スカルの王国」、「アイ・アム・レジェンド」、「コンスタンティン」、「トランスフォーマー」なんかはかなり楽しめました。
一方音楽はというと、今まで購入して殆ど聴いていなかったアルバムを中心に一日に3?4時間ほどの時間を取り聴いておりました。
ハードロック系の音楽が多く、本日紹介するWingerの1stアルバムも中古をかなり前に購入し、聴いていなかったものです。
ほかにCryptic VisionというKansasタイプのプログレッシヴ・ハードロックのアルバムがありますが、これは結構良かったので、その内このブログでも紹介したいと思っております。
ハードロック系以外では、これまた以前中古で仕入れたRita Coolidgeの"Letting You Go With Love"とかAtlantic Starrの"All In The Name Of Love"や購入時に一度だけ聴いて何これ?って思ったPaul McCartneyの"Memory Almost Full"などですが、Paul McCartneyのアルバムについては、再度聴くとその印象もかなり良くなりました(それでも、Paulの才能が枯渇してきたのでは?という思いは払しょくできませんでしたが)。
Wingerは1987年に、元Alice Cooper BandのKip Winger(Vo,B)とPaul Taylor (Keys)によって結成され、さらにReb Beach (G)とRod Morgenstein(Ds)が加入してオリジナル・ラインナップが完成いたしました。
バンド名を当初Saharaとしましたが、すでに他のバンドに使用されていたためにWingerを用いることになりましたが、この辺りの経緯を本日紹介する1stアルバムのジャケットで見ることができます。
ジャケット右下に"Sahara"の文字見ることができます。
Wingerは、1990年に"In the Heart of the Young"、1993年に"Pull"を発表し一度は解散いたしますが、2006年に"IV"を発表しますが2008年に再び解散したようです。
オリジナル・アルバム以外では、2001年に" The Very Best of Winger"、2007年に"Winger Live"とデモ音源を収めた2枚組のアルバム"Demo Anthology"が発表されております。
この1stアルバムの"Winger"は1988年にAtlentic Recordsからリリースされ、アメリカでプラチナムディスクを獲得しております。
このアルバムからは、"Madalaine"、"Hungry" 、"Seventeen"、"Headed for a Heartbreak"の4曲がシングル・カットされ、"Madalaine"はチャート・インしなかったものの他の3曲はチャートインし、"Headed for a Heartbreak"は19位にランクされ、アルバムもnビルボード200で21位にランクされるヒット・アルバムとなっております。
シングル・カットされた4曲はさすがポップでハード、いわゆるヘア・メタルしたサウンドでヒットしたのも頷けます。
"Madalaine"はReb Beachのギター・ソロがカッコ良いナンバーです。
"Hungry"では出だしにストリングスを絡めたポップでメロディアスなナンバーでこれぞメロハーといった良く出来たナンバーで、このアルバムの一押しです。
"Seventeen"は再びReb Beachのギターのリフがとてもカッコ良いヘア・メタル・ナンバーです。
"Headed For A Heartbreak"はミディアム・テンポのパワー・バラード風のメロディアスなナンバーで19位のランクインも頷けます。
そのほか、Jimi Hendrixの"Purple Haze"のカヴァーも出来もそこそこです。
"Without The Night"はキーボードを配したメロディアスなバラード・ナンバーで、出来もかなり良いのに何故これがシングル・カットされなかったのが不思議なくらいです。
"Hangin' On"もReb Beachの最高のギター・プレイを聴くことが出来ます。
1stアルバムながら絶好調なアルバムですが、これもプロデューサーのBeau Hillの力によるところが多いのでしょうね。
2009-08-13
Eddie Money / Unplug It In (1992)

Eddie Moneyは1977年に"Eddie Money"でレコード・デビューしたロック・ミュージシャンで、いわゆるAORアーティストとは違いますが、"Maybe I'm A Fool"はAORファンにも受け入れられるなど、作品の多くはロックを基調としているものの、サウンド・スタイルはまさにAdult Oriented Rockしており、私は、AORアーティストだと思っております。
また、彼は、2006年に"Wanna Go Back"というカヴァー・アルバムを久しぶりに発表し、健在ぶりを示し、現在も精力的にライヴ活動を行っているものの、彼の全盛期はデビューの70年代後半から80年代までで、その間、1977年に"Eddie Money"(#37)、1978年に"Life for the Taking"(#17)、1980年に"Playing for Keeps"(#35)、1982年に"No Control"(#20)、1983年に"Where's the Party?"(#67)、1986年に"Can't Hold Back"(#20)、1988年に"Nothing to Lose"(#49)の7枚のオリジナル・アルバム(数字は全てビルボード誌のチャート)を出しております。
本日紹介する"Unplug It In"はそうい意味で、彼の70年代、80年代を総括するようなアルバムですが、いかんせん収録曲が少な過ぎます。
実際のコンサートでは、沢山のナンバーを演ったのだと思いますが、ここに収められているの全7曲です。
どうせアルバムを出すのであれば、フル・レングスで出せば?と思うのですが。
Eddie Moneyの魅力は何といっても少し掠れたような彼のヴォーカルと、洗練されているにも拘わらず、ストリート系の音楽を感じさせるところでしょうか?
AORほど軟じゃなく、きちんとロックしているけどもメロディアスで洗練されている、そんな感じでしょうか。
このアルバムには、1991年に発表した"Right Here"から、" She Takes My Breath Away"と"Fall In Love Again"の2曲が、1stの"Eddie Money"から、"Two Tickets To Paradise"、"You've Really Got A Hold On Me"と"Save A Little Room In Your Heart For Me"の3曲が、1978年の2ndアルバム"Life For The Taking"から"Gimme Some Wate"が、そして1980年の3rdアルバム"Playing For Keeps"から"Trinidad"が選曲されております。
いわゆる、彼のヒット・ナンバーはあまり選ばれておらず、どちらかというと渋い選曲となっておりますが、どのナンバーもオリジナルと違い、アコースティック・ライヴと言いながらも、Eddie Moneyの力強いヴォーカルを聴けて、かなり楽しめます。
やはり、"Two Tickets To Paradise"や"Trinidad"などは聴いていて惚れ惚れします。
このコンサートでの他のナンバーも聴いてみたいですね。
2009-08-12
Mass / Voices In The Night (1988)

北大近くの中古ショップで国内盤が800円で売っていたので、速攻でゲット。
MassのMichael Sweetプロデュースによる1988年の3rdアルバム。
Retrospect Recordsのオフィシャル・サイトを覗くと1st、2ndもリ・イッシューされております(その内、手に入れます)。
リ・イッシューされるまでレア化しており結構な価格で取引されていたようです。
日本国内では、この3rdアルバムが初めて紹介されました。
おそらく、プロデュースがStryperのMichael Sweetだったということもあったのでしょうが、これがとてもメロディアスなハードロックを演っており、Stryper以上にポップの仕上がりにビックリです。
判りやすいといっても良いぐらいのメロハーです。
1曲目の"Voices In The Night"はそれこそBon Joviタイプのポップなメロディアス・ハードロックです。
この1曲を聴いただけで、期待が膨らんでしまいます。
"Voices In The Night"というサビの部分は良いですね。
ギター・ソロもカッコ良いですし。
2曲目の"Nine Tonight"は出だしのギターのリフとそれに続くドラムスがカッコ良いハードロック・ナンバーです。
コーラスも良いですしね。
3曲目の"Reach For The Sky"は音に厚みがあるこれぞメロハーといったナンバーで、お勧めです。
4曲目の"Chance To Love"はストリングスを配したメロディアスなバラード・ナンバーです。
ヴォーカルとコーラスがとてもいかしており、とてもお勧めです。
5曲目の"Turn It All Around"も出だしのギターのリフとドラムスがカッコ良いメロディアス・ハードロックのナンバーです。
このナンバーもポップです。
6曲目の"Carry Your Heart"はドラミングがとても素晴らしいメロハーです。
メロハーとはこんなナンバーを言うのでしょうね。
7曲目の"Miles Away"はとてもメロディアスなパワー・バラード風のナンバーでいかしてます。
8曲目の"Follow Me"もStryperタイプのメロハーです。
ギター・ソロもカッコ良く、これも出来は結構良いです。
9曲目の"Call Out Your Name"はメロハーのアルバムに1曲は入っているよいアコースティカルナバラード・ナンバーです。
盛り上がりのあるナンバーで、ヴォーカルが良いです。
10曲目の"Staying Alive"はこのアルバムの中で最もハードといって良いスピード感溢れるナンバーです。
ラストの11曲目"Still Of The Night"は当時の国内盤のボーナス・トラックで、このナンバーだけMichael Sweetのプロデュースではありません。
そのせいか、この曲だけ浮いている感じがします。
録音状態もあまり良くありませんし。
Amazonを覗くとオリジナル盤はカタログに載っておりますが、結構な値段が付いています。
リ・イッシューされたRetrospect Records盤はAmazonのカタログには載っておりません(Retrospect Recordsからリ・イッシューされたアルバムはどのアルバムも掲載されておりません)。
Retrospect Recordsのオフィシャル・サイトから手に入れることが出来ます。
2009-08-11
Mark Farner / Closer To Home (1992)

社会人になってからこれだけ長い休暇を取ったのは初めてです。
この休みの間に私のHP「AOR PARADISE」でも更新しようかなと思っておりましたが、札幌のこの暑さ(札幌では殆どの一般家庭ではエアコンなんか付いておりません)で遅々として進みません。
8月に入ってからというもの、一気に夏が到来したかのような暑さです(といっても最高気温は30度くらいですが)。
パソコンを付けていると暑さも倍増といった感じです。
で、ホームページの更新は捗ってはおりませんが、この休みをどう過ごそうか思案していたところ、先日市内のGEOを覗くと、何時ものとおり980円以下のCDを2枚以上買えば半額というセールをやっておりました。
ただ最近お宝というか興味を惹くCDもあまり無く、以前みたくいろいろな店舗を回ることもなくなりました。
それでも、3枚ほど購入し、本日紹介するMark Farnerの1992年のソロ・アルバム"Closer To Home"はその1枚です。
580円の半額ですから290円で手に入れたことになりましたので、これは儲け物でした。
ということで、今回購入したCDや以前に購入して聴いていなかったCDをこの休みで聴きこもうかなあと思っていたら、もう一つ違うバーゲンをやっておりました。
レンタル・アップの580円の価格が付いている映画DVDを3枚買えば500円引きというものですが、タイトルも最近(ここ3、4年)のものが多く、「インディ・ジョーンズ?クリスタル・スカルの王国)」、「アイ・アム・レジェンド」、「バイオハザードIII」、「トランスフォーマー」など21枚を購入してきました。
ということで、この休みはCDとDVD三昧となりそうです。
Mark Farnerといえば、ハードロック・ファンはご存知のとおりアメリカが誇る最強のハードロック・バンドGrand Funk Railroadのヴォーカリスト・ギタリストです。
Grand Funk Railroadは1968年に結成され、翌年"On Time"で鮮烈にデビューしました。
このアルバムには"Time Machine"や"Are You Ready"などの彼らを代表するようなナンバーも収録されておりました。
1977年に一同は解散しますが、1981年に"Grand Funk Lives"、1983年に"What's Funk?"を発表するも再びバンドは休止状態となります。
その後、1997年にライヴ・アルバム"Bosnia"を発表し復活し、現在に至っておりますが、オリジナル・スタジオ・アルバムの発表はありません。
また、Mark Farnerは1978年にソロ・アルバム"Mark Farner"を発表し、現在まで10枚のオリジナル・アルバム、ライヴ・アルバムを発表しており、Just Another Injustice (1988)、Wake Up (1989)、Some Kind of Wonderful (1991)、Closer to Home (1992)と4枚のCCM (Contemporary Christian Music)のアルバムを出しております。
特に本日紹介する"Closer To Home"には、CCMチャートで2位を記録するヒットとなった"Isn't it Amazing"が収録されております。
このアルバム、Jesusという言葉が随所で聴かれますが、基本的にはハードロックです。
それもかなり聴きやすいサウンドです。
メロディアスなナンバーも多いですし、結構楽しめます。
7曲目となるヒット・ナンバー"Isn't It Amazing"はメロディアスでとても優れたバラード・ナンバーで、ヒットしたのも頷けます。
これは完全にAORしております。
他には、1曲目の"Some Kind Of Wonderful"は出だしのギターのトーンがMichael Thompson Bandの"Give Love A Chance"ぽく、最高にいかしたハードポップのナンバーで聴きものです。
3曲目の"Without You"なんかもバックのピアノがとてもいかしたメロディアスなバラード・ナンバーでこれも完全にAORしております。
Mark Farnerのヴォーカルも素晴らしいです。
4曲目の"Judgement Day Blues"でのギターのトーンはまるでJimi Hendrixです。
とてもカッコ良いブルース・ナンバーです。
5曲目の"Not Yet"もミディアム・スロウのメロディアスなナンバーです。
9曲目の"Airborne Ranger"もギター・ソロがカッコ良いハードポップのナンバーです。
ラストの12曲目"Give Me The Works"もメロディアスなバラード・ナンバーです。
全体的にもかなり良く出来ていると思います。
2009-08-10
Javan / Somewhere In The Night (1991)

いつも行く北海道大学近くの中古ショップで980円で仕入れたCD。
ネットで検索するとこのアルバムのレビューが何件か引っかかりましたが、ネットショップで検索しても殆ど引っかからない代物ですので、おそらくレアなCDだと思います。
これが、曲に若干のバラツキはあるものの、全体的な出来としてはかなり良いです。
いわゆる、Helloweenみたいなジャーマン・メタルではなく、どちらかと北欧系のメロディアス・ハードしたサウンドで、これが実によろしい。
メンバーは、Oliver Schwung:Guitars、Rainer Herrmann:Bass、Winni M. Shap:Drums、Bernd Martin:Vocals、T.J. Rath:Keyboards、K.B. Herd:Guitarsの殆ど私は知らないメンバーですが、ツイン・ギターがとてもカッコ良いです。
1曲目の"Moon"なんかは、Europeの"Final Countdown"を連想させるキーボードが上手く使われているメロディアスでポップなナンバーで、かなり聴かせてくれています。
タイトル・ナンバーの2曲目"Somewhere In The Night"は、英国産のメロディアス・ハードロックしたナンバーで、こちらはDef Leppardタイプのナンバーです。
3曲目の"Call My Name"はこれまた出だしのキーボードがいかしたメロディアスな産業ロックっぽいハードロック・ナンバーで、とにかくメロディがポップでいかしたナンバーです。
お勧めです。
4曲目の"Time Of Revival"はギターのリフとキーボードがとても良いハードロック・ナンバーです。
5曲目の"Back In My Life"はこれまたキーボードとギターがいかしたメロディアスなハードポップのナンバーです。
Javanの魅力はこの曲作りなんでしょうね。
6曲目の"In My Herart"はバックのストリングスとキーボードがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、盛り上がりがあります。
ヴォーカルの歌い方がちょっとばかり暑いですが。
7曲目の"Can't Get Enough"はロックンロールしたご機嫌なナンバーです。
これまた、ヴォーカルが高音部分でちょっとばかり暑いか。
8曲目の"Vicious Roumors"はキーボードが前面に出た北欧系のハードロック・ナンバーです。
9曲目のOur Love"はバックのギターがメロディアスなミディアム・テンポの良く出来たナンバーで、これまた、聴きものです。
10曲目の"Eyes"はミディアム・テンポのメロディアスハードのナンバーですが、メロディがイマイチか。
また、このヴォーカリストは、高音部分では声を張り上げるのですが、これが暑いのが難点かも。
11曲目の"Sophistcated Woman"はこれまたポップでメロディアス、これがメロハーってもんです。
ラストの12曲目"Dreams"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
冒頭にも書きましたが、曲に若干のバラツキはあるもののメロハーのアルバムとしては、軽く平均点はクリアしていると思います。
2009-08-09
Tom Grant / Mango Tango (1988)

1076年に1stアルバム"Mystified"を発表し、2007年の"Winter Warm"まで、優に22枚ものアルバムを発表しております。
本日紹介します"Mango Tango"は彼の1988年の8枚目のアルバムです。
このアルバムには全12曲が収められており、その内2曲はTom Grantのヴォーカル入りトラックです。
ヴォーカル・トラックはそれこそAORのど真ん中のナンバーですし、インスト物はTom Grantの華麗なピアノやキーボードが聴けるメロディアスなスムース・ジャズしたナンバーです。
タイトル・ナンバーの1曲目"Mango Tango"はトロピカルな感じのファンキーでご機嫌なナンバーです。
Tom Grantの跳ねるようなピアノの音がいかしてます。
2曲目の"Private Beach"はタイトルが示すとおりミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーで、サウンドはニューエイジ風です。
3曲目の"Freedom Island"は1曲目に似たトロピカルな雰囲気が一杯のポップなフュージョン・ナンバーです。
4曲目の"If You Were My Girl"は邦題を「君を夢みて」というヴォーカル入りのナンバーです。
バックのサックスが切ないメロディ最高のAORナンバーに仕上がっております。
ピアノだけじゃなく、歌もかなり上手いです。
5曲目の"Too Hot"はバックのベースとギターがカッコ良いメロディアスなポップ・フュージョンしたナンバーで、シングル向きの良く出来たナンバーです。
なお、このナンバーはKool & The Gangの80年の大ヒット・ナンバーのカヴァーです。
6曲目の"Tropical Lust"はタイトルどおりトロピカル雰囲気満点のスロウなナンバーです。
7曲目の"Mango II - The Landing"は女性のMCが入った短いナンバーです。
8曲目の"Ticket To Paradise"もヴォーカル入りのナンバーですが、こちらはトロピカルなポップ・ナンバーといったところでしょうか。
9曲目の"Wildwood Trail"はゆったりとした雄大な感じのピアノ・ナンバーで、こちらもニューエイジ風のナンバーです。
10曲目の"Any Sky"はバックのプレイがとてもいかしたフュージョン・ナンバーで、お勧めの1曲です。
11曲目の"Before We Sleep"は映画のワン・シーンにでも使えそうなとても美しいナンバーです。
とても良いです。
ラストの12曲目"In A Sentimental Mood"は1963年の超有名なスタンダード・ナンバーで、ここでは、Tom Grantのピアノ・ソロを堪能することが出来ます。
札幌も8月になってから夏らしい暑い日が続いておりますが、そんな季節にピッタリなアルバムだと思います。
2009-08-08
Uptown Horns / The Uptown Horns Revue (1994)

それこそ、The Rolling Stones、Peter Wolf、Albert Collins、Tom Waits、Cameo、ZZ Hill、Joan Jettなどいろいろなジャンルのアーティスト・バンドのアルバムでホーン・セクションとして参加しております。
本日紹介するアルバムは、そんなUptown Hornsの1994年のリーダー・アルバムです。
Uptown Hornsとしては、1983年に"A Shot in the Dark"という1stアルバムを出しており、本作は2枚目に当たります。
いろいろなバンド・アーティストのバックを務めているということは、それこそミュージシャンから信頼も厚いのでしょうか、本作にも有名ミュージシャンがゲスト参加しております。
ホーン・セクションによるリーダー・アルバムということで、ジャズやフュージョンっぽいサウンドを連想されますが、これがブルース主体の音作りをしておりますが、音の装飾にファンクがあったりロックがあったりで、いろいろな味付けがとても楽しめます。
ベースとなるミュージシャンを見ると、Ira Seigel (G)、T.M. Stevens (B)などの名前があります。
他に初めて耳にする名前ですがDanny Draherという人物が殆どのナンバーでギターを弾いています。
1曲目の"Sugar Melts When It's Wet"にはAlbert Collinsがゲスト参加しており、ファンキーでブルージーなご機嫌なナンバーです。
Albert Collinsはヴォーカルとおそらくギターも彼だと思います。
2曲目の"Never Goin' Down That Road Again"にはBen Houston(初めて耳にするアーティストですが)が参加しております。
これもポップなメロディを持ったブルース・ナンバーで、Ben Houstonのヴォーカルには味があります。
3曲目の"Imaginary People"にはBernard Fowler(Rolling Stonesでバッキング・ヴォーカルなどを担当している黒人のヴォーカリスト)が参加しております。
ファンキーでカッコ良いナンバーです。
4曲目の"Tell Me What You Want"にはSoozie Tyrell(Bruce Springsteenでのセッションで活躍している黒人女性ヴォーカリスト・ヴァイオリニスト)が参加した、メロディアスなブルージーなナンバーですが、かなりAORしております。
5曲目の"Trust Me"のはKeith RichardsとPeter Wolfがゲスト参加しております。
リード・ヴォーカルはKeith Richardsが執っております。
Keithのソロ・アルバムでも聴いているような感じです。
6曲目の"You Don't Realize"には再びBernard Fowlerが参加。
メロディアスなバラード・ナンバーで、これもいけます。
7曲目の"Marylou's"は再びSoozie Tyrellが。
ビッグ・バンド・ジャズ・スタイルにロックンロールが被さった音がとても魅力的です。
このナンバーは聴きものです。
8曲目の"I'm Dealin'"は再びAlbert Collinsが参加。
もちろん、サウンドはブルースで、これがとてもカッコ良いときています。
9曲目の"Open The Door To Your Heart"は再びBernard Fowlerがヴォーカルを執っています。
ポップでとても聴きやすいナンバーです。
ラストの10曲目"Odds Are Good That The Goods Are Odd"はBen Houstonがヴォーカルを担当。
ミディアム・スロウなブルージーなナンバーですが、曲の出来が良いです。
さすが、ホーン・セクションによるリーダー・アルバムだけあって、全曲にわたって、ホーン・セクションは素晴らしいです。
Amazonを覗くと中古商品が694円から売っておりますが、ブルースが好き、ホーンの音が好きだったら、この値段だったら買いでしょう。
2009-08-07
Lou Pardini / Look The Other Way (1998)

Lou PardiniはAORファンの方はご存知のとおりKoinoniaに在籍していたヴォーカリスト・キーボーディストで、1989年に発表された"Koinonia"はとても良く出来たAORアルバムでした。
また、自身は、1996年に1stアルバム"Live And Let Live"を発表しました(当時は確かJapan Onlyのアルバムだったと思いますが、翌年本国アメリカで、"A Night To Remember"とタイトルを変更しております)。
この2ndはサウンド的には1stの延長線上にあるアルバムですが、1stよりも収録されているナンバーの出来がかなり良いと私は思っております。
打ち込み主体のサウンドながら70年代後半から80年代前半のAORの雰囲気が一杯のアルバムです。
曲によってはStephen Bishop風のナンバーがあったりもしますが、哀愁感タップリの極上のブルーアイドソウル系AOR作品に仕上がっております。
1曲目の"Better Late Than Never"はもうメロディが美しいバラード・ナンバーで言うことなしです。
Lou Pardiniのヴォーカル・スタイルも最高です。
とてもお勧めのナンバーです。
2曲目の"We've Got So Far To Go"はLou Pardiniのヴォーカルもキーボード・プレイもいかしたメロディアスなナンバーで、このナンバーの出来もかなり良いです。
3曲目の"Love Is A Hurtin' Thing"はScott Mayoのアルト・サックスがそそるメロディアスなバラード・ナンバーで雰囲気満点です。
4曲目の"Time Out For Love"は、このアルバムの一押しナンバーです。
とにかくメロウでメロディが最高のAORナンバーです。
AORの名曲といっても過言ではないと思いますね。
5曲目の"I'll Always Be There"は曲の感じといいヴォーカル・スタイルといい、まるでStephen Bishopを聴いているような感じのハート・ウォーミングなナンバーです。
6曲目の"Look The Other Way"はドラムの音は打ち込みですが、それ以外は生の音です。
James Harrahのギターがとてもカッコ良いです。
7曲目の"Place In My Heart"はLou Pardiniのピアノ・キーボードの音がいかしたミディアム・テンポのメロディアスなAORナンバーです。
8曲目の"Method To The Madness"はBuzzy Feitenのギターをフィーチャーしたファンキーなナンバーです。
9曲目の"How Can I Stop Loving You"は再びStephen Bishopみたいなアコースティカルなナンバーで、これもかなり良いと思います。
10曲目の"I Just Had To Fall"も1曲目や4曲目に勝るとも劣らないナンバーで、言うことなしです。
とにかく高音で伸びるLou Pardiniのヴォーカルが素晴らしいです。
11曲目の"Take It Away"もメロディアスで良く出来たバラード風AORナンバーです。
ラストの12曲目"What Might Have Been"は3曲目に似たタイプのナンバーで、ここでは、David Boruffのアルト・サックスがそそりますし、また、Bill ChamplinとJoseph Williamsのバッキング・ヴォーカルも最高です。
AORファンでこのアルバムを聴いたことが無い方(そんな人はいないか)は、是非聴いていただきたいですね。
気に入ると思います。
2009-08-06
Bill Champlin / Single (1978)

ましてや、その後のアルバムも"Mayday"までで、最近発表したアルバムはまだ手に入れておりません。
1978年に発表されたこの1stもプロデュースはDavid Fosterが担当しておりますが、1981年の2nd"Runaway"に比べるとやはり内容的に若干落ちるというか、収められている楽曲は良く出来ていると思いますが、プロデュース、アレンジがまだ少し甘いような感じがします。
同じDavid Fosterプロデュースでも、この3年間という期間が大きいのでしょうね。
この3年間で、David Fosterも多くの作品をプロデュースし、自分の作る音というのも確立したんでしょうね。
この1stでも、Jay GraydonSteve Lukather、Ray Parker,Jr.やDavid Paich、David HungateなどのTOTO一派等L.A.の有名なミュージシャンが脇を固めております。
もちろん、この1stがあって、1981年の2ndに続くわけですが。
1曲目の"What Good Is Love"はJay Graydonのギターを大々的にフィーチャーしたメロディアスなAORナンバーで、このアルバムの一押しです。
2曲目の"I Don't Want You Anymore"はプログレハードした曲の出だしがカッコ良いナンバーです。
このナンバーでリズム・ギターを担当しているのはRay Parker,Jr.だと思いますが、とても素晴らしいカッティングです。
3曲目の"We Both Tried"はストリングスとDavid Fosterのピアノが素晴らしいメロディアスなバラード・ナンバーです。
4曲目の"Yo Mama"はソウルフルなBill Champlinのヴォーカルがいかしたファンキーなナンバーです。
5曲目の"Fly With Me"は、Earth Wind & Fireが演りそうなメロウなファンク・ナンバーです。
とにかく、ホーン・セクションを始めバックのプレイがカッコ良いです。
6曲目の"Love Is Forever"はポップ・ロックしたご機嫌なAORナンバーです。
7曲目の"Careless"はBill Cahmplinのファルセット・ヴォイスがいかしたミディアム・テンッポのメロディアスなAORナンバーです。
8曲目の"Elayne"もメロディアスなバラード・ナンバーです。
ラストの9曲目"Keys To The Kingdom"もストリングスが入っているもののプログレ・ハードした前奏がカッコ良い盛り上がりのあるナンバーです。
聴いた感じでは悪くはない、というより平均的なレベルは超えていますが、やはり2ndの"Runaway"に比べると曲が若干落ちるかな?という感じは否めないですね。
2009-08-04
John Payne & Andy Nye / The Passion (2008)

それが、本日紹介するJohn Payne & Andy Nyeによる"The Passion"というアルバムです。
John Payneはご存知のとおり、ASIAやElectric Light Orchestra Part IIに参加したヴォーカリストで、最近は日本人キーボーディストの奥本亮も参加したGPS(このブログでも取り上げております)というバンドを結成し、2006年に"Window To The Soul"というプログレッシヴ・ハードのアルバムを発表しておりますし、古くは、Carlene CarterとCCCP(このアルバムもブログでも取り上げております)というハードポップ・バンドとして1986年に"Let's Spend The Night Together"というカヴァー曲を集めたアルバムも出しております。
一方のAndy NyeはMichael Schanker Groupなどでキーボードで参加しているミュージシャンです。
この"The Passion"ですが、最近の録音ではなく、CCCPとしてアルバムを発表しイギリスに戻ってからの80年代後半の音源のようです。
John Payne (Vo)、Andy Nye (Keys)以外のメンバーは、ドラムスにClive Burr (ex:Iron Maiden)、ベースにMel Gabbitas、ギターにAnt Glynne(ex: Mike Oldfield)という布陣となっております。
サウンド・スタイルは、ハードロックというよりハードポップといった感じで、メロディアスで聴きやすいナンバーが多く収められております。
1曲目の"All We Need Is A Miracle"はBon Joviスタイルのヘア・メタルしたポップなナンバーです。
ロックンロールしたご機嫌なナンバーで、シングル向けの出来が良いナンバーです。
2曲目の"Break The Chain"はAndy Nyeのキーボードがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、かなりお勧めです。
3曲目の"Burning The Innocent"は軽快な感じのハードポップ・ナンバーで、メロディアスです。
このアルバムの中でも出来はかなり良いです。
Ant Glynneのギターのトーンがとても素敵です。
4曲目の"Desire"はミディアム・スロウのパワーバラードしたナンバーで、盛り上がりのある素晴らしいナンバーです。
5曲目の"Does It Look Like Love"は再びAnt Glynneのギター・プレイがカッコ良いメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
このナンバーの出来もかなり良いです。
6曲目の"Don't Hide Your Feelings"はドラムスとパーカッションの音が魅力的なナンバーです。
7曲目の"Hearts Of Fire"はバックの音が重厚な感じの産業ロックしたメロディアスなナンバーです。
こんなのも好きですね。
8曲目の"I Can't Wait For You"は再びミディアム・スロウのバラード・ナンバーで、これも結構出来が良いです。
9曲目の"I Won't Surrender"はスペイシーなキーボードにギターが被さる、これぞ産業ロックといった感じのメロディアスなナンバーです。
やっぱり、こういうサウンドって良いですね。
10曲目の"Running Back To You"は少しエレポップしたメロディアスなロック・ナンバーです。
結構面白いかも。
11曲目の"Talk To Me"は、どことなくDuran DuranやSpandau Balletみたいなニューロマンティック・サウンドを感じさせるナンバーで、私的にはかなり気に入っており、このアルバムの中でもポイントは高いですね。
ラストの12曲目"Wasteland"は再びメロディアスなバラード・ナンバーです。
とても良く出来たナンバーで、一押しかも。
先ず間違いなくメロハー・ファン、ハードポップ・ファンは気に入るアルバムだと思いますね。
最近、Amazon Japanのカタログにも掲載され、価格が1799円というお手頃ですので、お勧めです。
2009-08-03
Chris Spedding / Songs Without Words (1970)

Pete Brown & his Battered OrnamentsやNucleusの活動を通じ、Chris Speddingは1970年のメロディ・メーカー誌のジャズ・ギタリスト部門で2位(1位はJohn McLaughlin) に選ばれ、本日紹介する1stソロ・アルバム"Songs Without Words (邦題「無言歌」)"を録音するわけです。
ただ、すでにこの時点でChris Spedding自身がジャズにあまり興味を持てなくなっていたようで、アルバムを録音する条件として、出来上がった作品が気に入らなかった場合は、リリースしないということだったようです。
このことは、Chris Speddingのオフィシャル・サイトで、このアルバムのディスコグラフィに1992年のこのアルバムに対する彼自身のコメントが掲載されております。
コメントには、
"But I was wary enough to agree to try it only on the condition that it was to be an experiment, and if I didn't feel happy with the result then the record would never be put out. This condition was agreed to and I went ahead with the writing and recording, hoping that something speacial and magical would happen on the day of recording. Despite my best efforts I thought the result uninspiring, I felt I sounded ill at ease and unconvincing and there was nothing new being said. The producer stood by our agreement and said he wouldn't put it out. "
とあります。
このアルバムは一時はお蔵入りとなりましたが、1971年にこの日本で発表(一部ヨーロッパでも出されたようですが)され、このことを後で知ったChris Speddingは、何故このようなことが起こったのか訳が判らず、また、何か手を打とうとしたが手遅れだったとコメントしております。
そんないわくつきの"Songs Without Words"が再び、この日本だけで1992年にCD化された訳ですが、このコメントもこのCD化がきっかけで書かれたのかも知れません。
で、このアルバムですが、プログレッシヴなジャズ・ロックです。
Chris Speddingと言えば、"Motor Bikin'"や"Wild In The Street"などの作品やRobert Gordonとのセッションなどロックンロール・アーティスト、Bryan Ferry、Paul McCartneyなどの作品のセッション・ギタリストとしてのイメージが強いギタリストですが、このアルバムは冒頭にも書きましたとおりNucleusなどのジャズ・ロックのアルバムです。
メロディ・メーカー誌のジャズ・ギタリストの2位に選出され持ちかけられたレコーディングでしたが、Chris Spedding自身は内容に納得していなかった作品です。
でも、このアルバムで聴けるChris Speddingのギター・プレイはそれこそJohn McLaughlinを彷彿するといっても良いぐらいのプレイを聴かせてくれております。
アルバムには、
1 Station Song
2 Plain Song
3 Song Of The Deep
4 The Forest Of Fables
5 New Song Of Experience
6 I Thought I Heard Robert Johnson
の6曲が収められております。
1曲目はPete Brownとの共作で、Pete Brown & his Battered Ornamentsのヴァージョンは歌詞付きでした。
前衛ジャズっぽいプログレッシヴなナンバーで、当時の先鋭的なサウンドに仕上がっております。
2曲目はアコースティック・ギターから入るナンバーで、とてもメロディアスなナンバーに仕上がっております。
3曲目はいわゆるオーソドックスなジャズ・ナンバーで、ジャジーなピアノにSpeddingのジャズ・ギターがとてもカッコ良いナンバーです。
4曲目はフリー・フォーム的なナンバーで、Speddingは弓弾きやスライド・バーなどを使っていろいろな音を出しております。
5曲目はメロディもいかした聴いていてとてもポップな感じがする聴きやすいナンバーです。
出来も結構良いです。
6曲目はRobert Johnsonをインスピレーションして書かれたナンバーなんでしょうが、あまりブルース色が強いとは思いませんが。
このCDですが、最近手に入れたものです。
市内のブック・オフで1550円という価格で、このアルバムを見つけた時は、ホント興奮しましたね。
Chris Speddingの他のアルバムは全て持っており、是非このアルバムを手に入れたいと思っておりましたから。
殆どレア化し、いままで中古ショップで見たことがありませんでした。
いわくつきにアルバムですので、再びCDで出ることは無いと思いますし。
とりあえず、Amazon Japanのマーケットプレイスでは、9000円を切る金額で売っているようです。
2009-08-02
Gino Vannelli / A Good Thing (2009)

どういうわけか、Amazon Japanのカタログには載っておらず、HMV Japanのカタログには載っている作品で、通常のCDケースではなく、ロング・ボックス仕様となっており、インナーには歌詞のほかにGino Vannelliによる詩が23編掲載されております。
Gino Vannelliは1974年に"Crazy Life"でデビューし、現在まで本作を含め16枚のアルバムを発表しております。
特に1978年の"Brother To Brother"からのシングル曲"I Just Wanna Stop"は全米4位となる大ヒットを記録し、一躍時の人となりました。
さらに、1981年の次作の"Nightwalker"からのシングル曲""Living Inside Myself"も全米6位を記録しております。
この日本でも、この"Brother To Brother"と次作の"Nightwalker"と立て続けにヒットし、特にAORファンを中心に支持を集めました。
Gino Vannelliの魅力は何といっても情熱的でソウルフルなボーカル・スタイルだと思います。
また、Vannelli兄弟のJoe Vannelliのキーボードとアレンジによるボサノヴァ・タッチのフュージョン色の強いサウンドも魅力の一つだと思いますね。
また、Gino Vannelliは、圧倒的な歌唱力と高いサウンド・クリエイト能力から、「ミュージシャンズ・ミュージシャン」と賞される程の評価を得ているアーティストでもあります。
ただ、残念なことに、"Brother To Brother"と"Nightwalker"以外のアルバムはセールス的にはあまり売れることはありませんでした。
1984年の"Black Cars"では、ニュー・ウェーヴっぽいサウンドに、っえ?とも思いました(でも、アルバムに収められている"Hurts To Be In Love"は最高に良く出来たバラードで彼の数あるナンバーの中でも1,2位を争うナンバーだと私は思っていますが)。
その後、1995年の"Yonder Tree"や1998年の"Slow Love"はジャズ・ヴォーカルのアルバムでした(決して内容としては悪くないと思いますが)。
そして、2002年の"Canto"で再び、っえ?となってしまうわけです。
で、2006年の前作"These Are The Days"は自身の過去のナンバーと新録を取り混ぜたアルバムで、AOR復帰作品となりました。
それから3年経過した発表された作品が本日紹介する"A Good Thing"です。
内容はというと、ジャズ色が濃いもののAORな作品だと思いますが、しっとりと歌い上げるナンバーが多く収められており、"Brother To Brother"や"Nightwalker"と比べると、少し物足りなく感じてしまいます。
これは、Joe VannelliやRoss Vannelliがアルバム制作に関わっていないからなのかも知れません。
1曲目の"A Good Thing"、2曲目の"This Day On"はバックのプレイがジャズっぽいメロディアスなナンバーで、Gini Vannelliの歌の上手さが際立っております。
5曲目の"Gypsy Days"はバックのピアノがとても美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、出来もそこそこです。
7曲目の"Evermore"も良く出来たバラード・ナンバーでAORしていてお勧めです。
8曲目の"The Measure Of A Man"はバックのプレイがいかしてますし、コーラス・ワークもファンキーで結構いけます。
ラストの9曲目"Don't Give Up On Me"はGino Vannelliがしっとりと歌い上げるジャジーなナンバーです。
"Brother To Brother"とか"Nightwalker"を期待しちゃうと、ちょっと違うんじゃない?という感じですが、純粋にGino Vannelliのヴォーカルが好きな人にお勧めです。
2009-08-01
Tavares / Madam Butterfly (1979)

Tavaresブラザーズは1959年から活動を開始したといわれておりますが、最初のレコード・デビューは、1973年の"Check It Out"となっております。
1974年にはDaryl Hall & John Oatesの"She's Gone"をカヴァーし、それが全米R&Bチャート1位となるヒットを飛ばし、一躍有名になりました。
1975年には、全米ホット・チャートの10位、R&Bチャートで1位と彼らの最大ヒットとなる"It Only Takes a Minute"が発表され、押しも押されぬアメリカのソウル・ファンクのバンドとなりました。
1977年には、あのBee Geesの"More Than a Woman"のカヴァーが映画"Saturday Night Fever"に使われ、全米ホット100で32位を記録し、確かグラミー賞を受賞しました。
Tavaresは1973年のレコード・デビューから1983年までの間に11枚のアルバムを発表しておりますが、かれらの最盛期は"It Only Takes a Minute"や"More Than a Woman"、"Whodunit"などがヒットした70年代後半だと考えられます。
本日紹介します"Madam Butterfly"は1979年に発表されたアルバムでまだまだ輝いてはいた時期の頃のものですが、全米R&Bアルバム・チャートで13位と健闘しております。
当時、このアルバムはアナログ・レコードで手に入れましたが、先ずジャケットとアルバム・タイトルに惹かれましたね。
内容は、いわゆるディスコしたサウンドのナンバーが多く収められておりますが、ポップでとても聴きやすいものとなっております。
1曲目の"Straight from Your Heart"はシングル・カットされ全米R&Bチャートで77位小ヒットしたナンバーですが、順位以上に良く出来たファンキーなディスコ・ナンバーだと思います。
もっとヒットしても良かったのに、と思います。
2曲目の"Games, Games"は彼らお得意のメロディアスなソウル・バラードです。
何も言うことがありませんね。
3曲目の"Madam Butterfly"はミディアム・スロウのメロディアスなファンク・ナンバーです。
バックのベースは最高ですし、それに負けないくらいヴォーカルとコーラスが素敵です。
このナンバーはシングル・カットされてないようですが、こういうナンバーこそシングル・カットすべきかと。
4曲目の"Let Me Heal The Bruises"は再びメロディアスなソウル・バラードです。
コーラスが素敵な盛り上がりのあるナンバーです。
ホント、ディスコ・ファンクのバラード・ナンバーって、どうしてこのような素敵なナンバーが多いのでしょうか。
5曲目の"Never Had A Love Like This Before"はシングル・カットされ、全米R&Bチャートで5位を記録する大ヒットとなったナンバーです。
ゆったりとした感じのフュージョン・タッチのファンク・ナンバーといった感じで、ミディアム・テンポのメロディアスなナンバーでヒットしたのも当然といった曲です。
バックのプレイがかなりいかしてます。
6曲目の"One Telephone Call Away"は仕上がりがとてもポップなナンバーです。
7曲目の"My Love Calls"はコーラス・ワークが最高のメロディアスなバラード・ナンバーで、これも言うことなしです。
8曲目の"Positive Forces"もメロディがいかしたライト&メロウといった感じのファンク・ナンバーで申し分ない出来上がりです。
これもシングル向きですね。
ラストの"I'm Back For More"はAORファンの皆さんにとってはAl Johnsonのヴァージョンの方が有名なナンバーですね。
ディスコっぽいアレンジが施されておりますが、オリジナルが素敵ですので、このTavaresヴァージョンもかなり出来が良いと思いますね。
この"Madam Butterfly"というよりTavaresの他のオリジナル・アルバムもそうですが、廃盤となっているものが多く、適価での入手が難しいのが残念です。
"Madam Butterfly"かなりのお勧めですが。
でも、彼らのベスト・アルバムはかなり安いみたいですね。