2009-12-31
Jeff Cannata / Tamorok (2002)

今年発売されたCDをと思ったら、今年発表されたアルバムは50枚弱しか所有しておりませんでした。
それも良いアルバムだと思ったものは、既にこのブログで取り上げておりました。
で、2009年に購入したアルバムということで、私のデータを検索すると1,000枚を超えるアルバムを所有しておりました。
その中でのベストはThe Beatlesのボックス・セットですが、これも"White Album"を始め何枚かのThe Beatlesのアルバムを取り上げましたので、2009年の最後の日は、紹介していないアルバムで、結構気に入っているアルバムを紹介したいと思います。
私の所有CDのデータベースを見ると、90年代に発表されたアルバムが最も多いです。
まあ、これは当然でしょうね。
音楽の媒体がレコードからCDへと変わったのが80年代中盤で、80年代後半以降は殆どがCDのフォーマットになってしまったのですから。
私が洋楽を聴き始めた60年代中盤以降、70年代、80年代のCDって意外と少ないんですね。
全てがレコードからCDへの出し直しで、まだまだCD化されていないアルバムが多数あるということだと思います。
特に60年代、70年代の音源のCD化はメジャー・アーティストのものばかりですから。
今所有のCDは10,000枚ほどでしょうか。
それも、ここ10年ほどで購入したのがその6割くらいでしょうか。
私がレコードを聴き始めた60年代中盤のLPレコードの値段は1枚2,000円弱で、それが2,500円ほどになり、CDに変わった時は、3,000円を超える値段が付いていましたが、CDが本格化してからは、2,500円くらいになり、それが今じゃ新譜でも輸入盤であれば2,000円を切る価格となっております。
物の価格が40年前と比べると何倍にもなっているのにかかわらずレコード(CD)の価格は殆ど変わらずというより下がっております。
そういう意味では洋楽を聴く若い人にとっては良い世の中になったなあと思いますが、それが最近は安いと思われるCDが売れなくなっているとのこと。
最近はネットからのダウンロードで1曲100円とか200円で音楽を聴くのが若者のスタンスとか。
また、最近は、街のレコード・ショップ(CDショップ)が次々と姿を消しております。
ここ札幌でも、以前は、玉光堂というレコード・ショップがかなり幅をきかせておりますが、今じゃ数店しか残っておりません。
CDショップもTower RecordsとかHMVといった外資系のみで個人のショップは殆ど無くなってしまいました。
これもダウンロードなどによりCDが売れなくなったことと、インターネットでのウェッブ・ショップが台頭してきたからでしょうね。
新譜に限らず、Tower RecordsやHMVの店頭の値段に比べても相当割安ですので、ウェッブ・ショップが台頭してきたのも当たり前かも。
さらに家に居ながらCDを買うことができるのですから。
かく言う私も新譜の購入は殆どがネットですし。
中古盤に限っては、市内の中古ショップはかなりの頻度で出向きますが。
と、かなり横道に逸れてしまいました。
本日紹介する"Tamorok"はJeff Cannataの2002年の作品です。
Jeff Cannataはハードポップや産業ロックのファンには馴染みのある名前だと思います。
Jasper Wrathというバンドや1983年にArcAngelというバンドでセルフ・タイトルのアルバムを発表しております。
ArcAngelのアルバムは、Trillion辺りを髣髴させるアメリカン・プログレハードのアルバムでした。
Jeff Cannataは、ソロ・アルバムとして、Images Of Forever (1988)、Watching The World (1993)、Tamorok (2002)、Mysterium Magnum (2006)、My Back Pages: Volume 1 (2009)の5枚のアルバムを発表しております。
ArcAngel以降この日本で彼の名前が出てきたのは、1993年の"Watching The Wolrd"がZero Corprationから発表された時でしょうか。
ソロ・アルバムは、ほぼその全てがメロディアスなハードポップと言うより、AORに近いアルバムで、メロディ・マニアを喜ばせております。
この"Tamorok"も全14曲が収められておりますが、ほぼ全曲捨て曲が無い強力な1枚です。
1曲目の"Tamorok"は尺八のような音色が入った異国情緒タップリのメロディアスなナンバーです。
3曲目の"Big Life"もミディアム・テンポのハスキーなJeff CannataのヴォーカルがいかしたメロディアスなAORナンバーとなっております。
4曲目の"When It's Love"は1stアルバムからのリメイクで、もうこれは産業ロックでしょう。
5曲目の"Watching The World"も1stアルバムからののリメイクです。ギター・オリエンティドのカッコ良い産業ロック・ナンバーに仕上がっております。
6曲目の"Let It Be"も1stからのりめいく。メロディアスなバラードで、途中のサックスにはそそられます。
7曲目の"Stars (2001)"は1981年のArcAngelからのリメイク。メロディアスなパワー・バラードのナンバーに仕上がっております。
10曲目の"Hand In Hand"はキーボードとギターがカッコ良い、完全に産業ロックしたナンバーです。かなりいかしてます。
11曲目の"Sailing Ships"も同じような産業ロック・ナンバーですが、こちらはバラード風です。これもとても良いです。
13曲目の"Stay"はピアノがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、もうAORですね。
Jeff Cannataはこの日本じゃ少しマイナーな存在ですが、もう少し知られても良い存在だと思うのですが。
産業ロック・ファン、ハードポップ・ファンにお勧めです。
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2009-12-30
Dominoe / Keep In Touch (1988)

日本円にすると、送料込で1枚辺り1000円弱でしたので、決して高い買い物ではないと思っております。
全てがハードポップ、メロディアス・ハードのアルバムばかりで、中には若干レア化したアルバムもありました。
本日紹介するDOMINOEはドイツのハードポップ・バンドですが、これが堪らなく宜しい!
ドイツ産ながら北欧産ハードポップしたキラキラした哀愁度、メロディアス度、フック度とこのバンドも三拍子揃ったバンドです。
"Keep In Touch"は1988年の彼らの1stアルバムで、今回のリ・イッシューでは、ボーナス・トラックを8曲収録しております。
DOMINOEは、この1stの後、1990年に"THE KEY"を発表しており、こちらも最近リ・イッシューされました。
この2ndもキラキラ・キーボードとキャッチーなナンバーが収録されており、メロディ・マニアから一目も二目も置かれているバンドです。
その後は、一度解散状態でしたが、2002年にMTM Musicから復活の第三弾アルバムとして"No Silence... No Lambs"が発表され、さらに2008年に4thアルバム"THE STORY IS FAR FROM TOLD..."を発表しております。
とにかくこの1stの出来は素晴らしく、最高に良く出来たハードポップ・産業ロックのアルバムです。
メンバーは、Jorg Sieber (Vo)、Robert Papst (G)、Johnny Rohde (Keys)、Fred Neudert (B)、Rick Shulz (Ds)、Angie Buchzyk (Vo & Keys)で、Robert PapstはDAN LUCASのあの名盤「CANADA」でもプロデュース、ギター、キーボード、作曲と全面的にサポートしていたその筋では有名な人です。
1曲目の"The Approach / Family Man"は"The Approach"の部分はストリングスの導入部といったところで、"Family Man"に曲が引き継がれます。
この"Family Man"が素晴らしく、メロディアス度、哀愁度がたっぷりのハードポップ・ナンバーに仕上がっております。
2曲目の"Gettin' Hot"はこれまたメロディアスな産業ロックのナンバーに仕上がっております。
キーボード、ギターその他バックのプレイがとてもいかしたナンバーです。
3曲目の"I Don't Know"は出だしのピアノがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
メロディ・マニア必聴の1曲で、AORファンにもお勧めのナンバーです。
4曲目の"The Dice"はメロディアスでポップなナンバーです。
このナンバーでもバックのプレイはいかしてます。
5曲目の"Here I Am"はこのアルバムのお勧めのナンバーで、哀愁度、メロディアス度、フック度の三拍子がそろったマイナー調の日本人が好む琴線に触れる素晴らしいナンバーです。
最近聴いたハードポップのナンバーの中でも最高位に位置するナンバーではないでしょうか。
これは、絶対にお勧めです。
6曲目の"Let's Talk About Life"はRobert Papstのギターがカッコ良いメロディアスな産業ロックのナンバーです。
7曲目の"Miracle"もキーボードや他のプレイが素晴らしいメロディアスな産業ロックのナンバーナンバーです。
8曲目の"Touch"は出だしのピアノとストリングスが素敵なメロディアスなバラードのナンバーです。
お勧めですね。
9曲目の"The Friend"はカッコ良いという言葉がピッタリのキラキラ・キーボードがふんだんにフィーチャーされたメロディアスな産業ロックのナンバーです。
このナンバーの出来も素晴らしいですね。
10曲目の"No More Lies"は疾走感のあるハードポップのナンバーです。
メロディもいかしてます。
11曲目の"The End"はRobert Papstのギター・プレイが最高にいかしたインスト・ナンバーです。
1分ちょっとという曲の短さが不満です。
12曲目以降がボーナストラックです。
"Here I Am"、"Let's Talk About Life"、"Family Man"、"The Friend"、"Here I Am"などの別ヴァージョンのほかに、"My Little Friend"、"Jailhouse Rock"などが収められております。
"Family Mad Suite"という18分を超えるナンバーがありますが、これは"Family Man"など7曲を繋げたナンバーです。
"Jailhouse Rock"はもちろんElvis Presleyが歌ってヒットした有名なロックンロール・ナンバーで、Dominoeのヴァージョンもカッコ良く仕上がっております。
全曲捨て曲がない強力な1枚です。
ドイツのバンドとは思えないですね。
2009-12-29
Crown Of Thorns / Faith (2008)

1994年のデビュー・アルバムがあまりにも強烈で、その後、この1stを超えるアルバムがなかなか無かったように思っておりましたが、2002年の"Karma"が1stアルバムを髣髴するような内容で、さすがCrown Of Thorns否Jean Beauvoirだと思っていたら、またまた、この"Faith"がとても素晴らしい内容で嬉しかったですね。
ほぼ全曲捨て曲無しの強力な1枚で、哀愁度、メロディアス度、フック度の三拍子が揃ったアルバムで、メロディ・マニア必聴の1枚となっております。
1曲目の"Faith"は印象的なストリングスから入るメロディアス・ハードロックのナンバーです。
メロディももちろん良いですが、厚めのギターのリフがいかしたポップなナンバーです。
2曲目の"All In My Head"はメロディアスでフックに満ちたとてもカッコ良いハードポップしたナンバーです。
バックのプレイもJean Beauvoirのヴォーカルも素晴らしいです。
3曲目の"Living In The Shadows"は出だしのヴァイオリンが哀愁をそそるメロディアスなバラード・ナンバーです。
Jean Beauvoirって、本当に才能があるソング・ライターだと思います。
4曲目の"The One"は、1stに収められて彼らの名曲"Dayin' For Love"には及ばないもののメロディアスでポップなパワー・バラードのナンバーです。
3曲目といい、この曲といい、出来は素晴らしいです。
5曲目の"Rock Ready"はハードなギターのリフから入る、これぞメロディアス・ハードロックといったナンバーです。
ミディアム。スロウながらとてもロックしております。
6曲目の"Believe Me"もバックにストリングスを配したメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
7曲目の"Nobody"はこれまたギターのリフとプレイがいかしたメロディアス・ハードロックしたナンバーです。
8曲目の"Stay With Me"は、これまた哀愁度、メロディアス度、フック度の三拍子が揃ったナンバーで、言うことありません。
9曲目の"All I Wanna Do"は前半部分のメロディがちょっと単調ですが、サビの部分はさすがCrown Of Thornsといったメロディアスなサウンドに変わるミディアム・テンポのバラード風のナンバーです。
10曲目の"Home Again"はこのアルバムの中で最もハードな感じのナンバーですが、さすがこのナンバーも途中はフックのあるメロディも散りばめられており、聴いていて飽きないナンバーですね。
ラストの11曲目"All Or Nothing"は4曲目に勝るとも劣らないメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
聴きものです。
この"Faith"ですが、2009年にボーナストラック(Steppenwolfの"Born To Be Wild"を演っております)を追加し、さらにジャケット・デザインを変更し紙ジャケで再CD化されております。
1stアルバムに匹敵する出来かも。
2009-12-28
Survivor / Extende Version (Live In Japan 1985) (2004)

音質もライン録りですので安心して聴けます。
まあ、オフィシャルで出されているので当然ですが。
私は、Eddie Money、Starshipなど何枚か持っておりますが、その中でもこのSurvivorはかなり気に入っています。
クレジットが全く無い(廉価盤だから仕方がないか)ですが、このSurvivorは日本でのライヴ音源をCD化したものです。
おそらくヴォーカルがJimi Jamison代わった5thアルバム"Vital Signs"リリース後の1985年の日本ツアーの模様を収録したものと思われます。
"Vital Signs"からの選曲を中心に"Eye Of The Tiger"や"Caught In The Game"など、大ヒット曲・人気曲が網羅されております。。
この来日公演の模様を録音したアルバムもオフィシャルで発表されておりますが、そちらは全12曲が収録されておりますが、このExtended Versionは10曲の収録となっております。
1曲目の"Feels Like Love"は1982年の"Eye Of The Tiger"に収められていたナンバーで、モロに産業ロックしたメロディアスなナンバーです。
2曲目の"Broken Promises"は"Vital Signs"からのナンバーです。
Frankie Sullivanのギターがとてもカッコ良いメロディアスなナンバーです。
3曲目の"First Night"も"Vital Signs"からのナンバーです。
こちらはJim Peterikのピアノがカッコ良いメロディックな産業ロック・ナンバーに仕上がっております。
4曲目の"High On You"も"Vital Signs"から。
このナンバーは1985年にシングル・カットされて全米Hot100で8位にランクインしたポップでメロディアスな産業ロックのナンバーです。
5曲目の"Popular Girl"も"Vital Signs"からのナンバーです。
シングル・カットこそありませんでしたが、Jim PeterikのキーボードとFrankie Sullivanのギターがいかしたモロに産業ロックしたメロディアスなナンバーです。
6曲目の"I See You In Everyone"も"Vital Signs"から。
このライヴでは10分を超える大曲となっております。
メロディアスなパワー・バラード風のナンバーで、かなりいかしてます。
Frankie Sullivanのギター・ソロもJim Peterikのピアノも最高です。
このナンバーもシングル・カットされておりませんが、ヒット性抜群のナンバーだと思いますね。
7曲目の"The Search Is Over"も"Vital Signs"からのナンバーです。
このナンバーもUS Hot100で4位、US ACチャートで1位を記録した大ヒットナンバーです。
Jim Peterikのピアノがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、とてもお勧めです。
8曲目の"I'm Not That Man Anymore"は"Eye Of The Tiger"からのナンバーです。
Jim PeterikのピアノとFrankie Sullivanのギターの掛け合いによる前奏が長めのナンバーで、スタジオ録音では味わうことが出来ない最高のパフォーマンスを聴くことが出来ます。
メロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
これはかなりお勧めですね。
9曲目のは、全米1位、全英1位を記録したSurvivorの大ヒットナンバー"Eye Of The Tiger"です。
さすがライヴといった感じで、あの前奏が始まったとたんに拍手と歓声の嵐です。
もうコメントもいあらないですね。
ラストの10曲目"Caught In The Game"は1984年の4thアルバム"Caught In The Game"からのナンバーです。
Jim Peterikのキーボードがいかしたメロディアスな産業ロックのナンバーです。
アルバム"Vital Signs"はUS Billboard 200で16位を記録したアルバムで、"Eyes Of The Tiger"(US Billboard 200で2位)に及ばないものの4曲がシングル・カットされたアルバムということと1986年に"Burning Heart"が大ヒットするなどSurvivorが最も脂が乗っていた時期で、この時のライヴですから悪いわけはありません。
オフィシャルのアルバムには、この10曲に"It's the Singer Not the Song"と"I Can't Hold Back"の2曲が追加されておりますが、価格はこのExtended Versionの2倍以上しております。
そういう意味では、このExtended Versionはかなり割安だと思います。
2009-12-27
Walter Trout & The Radicals / Go The Distance (2001)

Walter Troutは1981年にCanned Heatにギタリストとして加入(現在は脱退)したり、John Mayall's Bluesbreakersに参加した経歴をもつブルース・ギタリストです。
自身のアルバムとしては、1990年にWalter Trout Bandとして"Life in the Jungle"が最初のようですので、ソロ・キャリアは20年ほどとなりますが、発表しているアルバムは20枚弱ということで、ほぼ1年に1枚のアルバムをコンスタントに出しております。
世にブルース・ギタリストは星の数ほどおります。
Eric Clapton、Roy Buchanan、Mike Bloomfield、Rory Gallagher、Johnny Winter、Stevie Ray Vaughan、Jeff Healey、Gary Moore、Jimi Hendrix、Ian Moore、Craig Erickson、Richie Kotzen、Jon Butcher、Jonny Langなど数え上げればキリがありません。
良く聴いてみると、それぞれにギターのトーンやスタイルが違っております。
Jimi HendrixはEric Claptonが尊敬するブルース・ギタリストですし、Roy Buchananは孤高のギタリストと呼ばれておりますが、Jeff Beckが敬愛して止まないギタリストです。
Eric Claptonはゴッド・ハンドと呼ばれ、世のブルース・ギタリストで最も認められた存在でしょうし、Gary Mooreは骨太のトーンが魅力のブルース・ギタリストです。
また、Stevie Ray Vaughanは独自の世界を築き上げたブルース・ギタリストだったと思います。
そして、このWalter Troutも本物のブルース・ギタリストです。
どちらかというと、Stevie Ray Vaughanタイプのギタリストですが、時折Gary Mooreばりの骨太のハードロック・スタイルのブルース・ギターを聴くことが出来ます。
この"Go The Distance"はWalter Trout and the Radicals名義で発表された2001年の作品です。
度の作品でもそうですが、このアルバムでもWalter Troutは弾き捲くっております。
1曲目の"Love So Deep"は軽快な感じのブルース・ナンバーです。
2曲目の"Outta Control"はタイプとしてはロックンロールです。ご機嫌なナンバーです。
3曲目の"Lookin' For The Promised Land"は私の好きなスロウ・ブルースのナンバーです。
4曲目の"Ride 'Till I'm Satisfied"はファンキーなブルース・ナンバーで、かなり弾き捲くっております。
5曲目の"Go The Distance"は最高にメロディアスでいかしたスロウ・ブルースのナンバーです。私はいわゆるブルース・ロックというジャンルが大好きです。それは、どのアルバムにもメロディアスなスロウ・ブルースのナンバーが必ず入っているからです。もう本当にスロウ・ブルースのナンバーは最高です。
6曲目の"Message On The Doorway"はブギー調のブルース・ナンバーで、とてもカッコ良いです。
7曲目の"Faithful"は、Walter Troutのギターのトーンがいかしたカントリー・タッチのブルース・ナンバーです。
8曲目の"Down To You"はGary Mooreタイプの骨太のハードロック的なブルース・ナンバーです。かなりいかしてます。
9曲目の"Bugle Billy"は全編アコースティック・ギターによるメロディアスなバラード・ナンバーです。
10曲目の"Gotta Leave This Town"は、再びWalterのギター満載のスロウ・ブルースのナンバーです。
11曲目の"I Don't Want My MTV"はバックのロックンロール・ピアノがとてもいかしたご機嫌なナンバーです。好きですこういった曲。
12曲目の"Doin' Just Fine"最高にいかしたスロウ・ブルースのナンバーです。もうとても素晴らしいです。泣けてしまいます。
ラストの13曲目"Always Been A Dreamer"も全編アコースティック・ギターによるメロディアスなバラード・ナンバーです。
Walter Troutはとても素晴らしいブルース・ギタリストです。
2009-12-26
The Doors / Strange Days (1967)

このことは衆目の一致するところだと思います。
このギターとオルガンがあってThe Doorsサウンドが確立されているということは間違いないですね。
私は特にRay Manzarekのオルガンがあって、あれほどのサイケデリックなサウンドになっているんだと確信しております。
本日紹介します"Strange Days"は彼らの2ndアルバムで、1967年に発表したアルバムです。
The Doorsと言えば"Light My Fire"が収録された1stが有名ですが、この2ndからは"People Ara Strange/Unhappy Girl"がシングル・カットされましたが、"Light My Fire"ほどのヒットには至りませんでした。
しかしながら、私も含め、この2ndが彼らの最高傑作だと思っていらっしゃる方が多数いると思います。
印象的なナンバーが収められており、アルバムとしての統一感があります。
いわゆるアートロックの旗手として当時席巻していたThe Dorsの真骨頂がこのアルバムにはあります。
1曲目のタイトル・ナンバー"Strange Days"はシングル・カットはされなかったナンバーですが、"Light My Fire"や"Toch Me"と同じくらいの代表的なナンバーです。
Ray ManzarekのサイケデリックなオルガンとRobby Kriegerのあの独特なギターのトーン、ここには紛れもなくThe Doorsがおります。
2曲目の"You're Lost Little Girl"はRobby Kriegerのギターソロが印象的なメロディアスなバラード風のナンバーです。
このナンバーもまさにThe Doorsで、"Light My Fire"などのヒット曲に全く引けを取らない出来となっております。
3曲目の"Love Me Two Times"は後の大ヒット・ナンバー"Touch Me"タイプのとてもポップな作品で、Robby KriegerのギターとRay Manzarekのオルガンがとても素晴らしいです。
4曲目の"Unhappy Girl"はRay Manzarekの印象的な前奏から始まり、その上にRobby Kriegerの最高にいかしたギターとJim Morrisonのヴォーカルが被さっていくとてもメロディアスなナンバーです。
もう、ホント、素晴らしいです。
5曲目の"Horse Latitudes"はJim Morrisonがトークしている短いナンバーです。
バックの音はかなりサイケデリックです。
6曲目の"Moonlight Drive"もシングル・カットはされておりませんが、The Doorsを代表するナンバーです。
こんなギターの音なんか、おそらくRobby Kriegerしか出せないんじゃないでしょうか。
当時のロック・ミュージックの中でもRobby Kriegerのギターのトーンは異色でしたね。
7曲目の"People Are Strange"はシングル・カットされ、USチャートの12位にランク・インされたナンバーです。
これまた、The Doorsを代表するThe Doorsサウンドのナンバーです。
8曲目の"My Eyes Have Seen You"は、これまたRobby KriegerのギターとRay Manzarekのエレクトリック・ピアノの音が最高のナンバーです。
9曲目の"I Can't See Your Face In My Mind"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
ラストの10曲目"When The Music's Over"は11分の大曲で、"The End"を髣髴させるナンバーです。
これぞThe Doorsサウンドの極致といった趣のサイケデリックなナンバーです。
本当に素晴らしいです。
まさにThe Doorsの最高傑作です。
2009-12-25
Daniel Andersson / Days In L.A. (2009)

ライナーを見ると、Jay Graydonの言葉として、"I have haerd some of the songs and these guys (Daniel Andersson & Stefan Olofsson) play and write great!! They are helping keep West Coast music alive!!"と彼らを評価しているということが書かれてました。
「彼らのサウンドにWest Coast Musicが今も生きている」と言いきっております。
前評判で期待して購入した1枚でしたし、このJay Graydonの言葉でいよいよ期待も膨らませて聴いたアルバムですが、ベタ誉めするほどではないかな?というのは私の率直な感想です。
悪くはないです、というよりAORアルバムとしても平均的なレベルは超えていますし、とても素晴らしいナンバーもあります。
ネットや書籍での前評判が70年代、80年代のAORを感じさせるアルバムで評論家筋からも評価が高かったアルバムでしたが、でも、何か欠けている、そんな感じが私にはします。
胸が躍る感じがしないと言った方が良いのかも。
そのことが、前述の感想となったわけです。
70年代、80年代のAORをリアル・タイムで経験した私ですが、おそらく私自身の聴き方が変わったのかも知れませんが、でも、それも違うような感じも。
実際に70年代、80年代のMarc Jordan、Pages、Boz Scaggs、Bobby CaldwellなどのAORを聴くと今でも胸がときめきます。
おそらく、かなり入れ込んで、このアルバムを聴いたからだと思います。
1曲目の"Glamorous Hollywood"は仰るとおり70年代、80年代のAOR、ウエスト・コーストしたとても魅力的なナンバーです。
このナンバーがこのアルバムの中では最もそれらしく、私も気に入りました。
2曲目の"Left Me Up"もいわゆるウエスト・コースト・ロックしたAORナンバーに仕上がっており、サビの部分はとても印象的です。
3曲目の"In My Mind"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
4曲目の"The Dealmaker"も軽くシャッフルしたオシャレなナンバーです。
5曲目の"Easy Street Shuffle"も軽いタッチの若干ファンキーなナンバーで、そこそこいかしてます。
6曲目の"Keep On Trying"もファンキーでとてもいかしたナンバーに仕上がっております。
7曲目の"Tell Me"はウエスト・コーストの香りがかなり強いAORナンバーです。
8曲目の"Everytime You Come Around"はミディアム・スロウのバラード風のナンバーです。
9曲目の"I Can't Stand It Any Longer"は若干ハード目のギターから入るナンバーで、前奏を聴くと結構期待させてくれます。
曲の途中からはいわゆるハードポップしたサウンドでこれはとてもいかしてますが、曲全体がこういった感じでも良かったのでは?と思います。
ラストの10曲目"Cafe Des Arts"は日本盤のボーナストラックですが、どこかSteely Dan風のナンバーです。
Steely Danと比べてしまうと、まあ、こんなものんでしょうか?となってしまいますが、結構良いです。
こうやって、全曲を聴いてみるとやっぱり悪くない、そこそこいけてるアルバムなんですが。
あまりにも前宣伝が強すぎて、そのつもりで聴いてしまうと、それほどでもないんじゃない?
ということになるわけです。
でも、最後に一言、現在のAORシーンの中ではトップ・クラスのアルバムであることは間違いないと思います。
2009-12-24
Alessi Brothers / Live! All Our Life (2009)

タイトルどおり、Alessi Brothersの集大成といったアルバムで、CDとDVDのセットとなっております。
CDの方は、"Pure Alessi"とタイトルされたAlessi Brothersの最新のスタジオ録音盤で、DVDの方は"The Best Of Alessi Brothers"とタイトルが付けられたもので、こちらのDVDが、いわゆる"Live! All Our Life"と呼ぶに相応しい内容になっていると思います。
Alessi Brothersは、Alessi - (1977) 、All for a Reason - (1978) 、Driftin' - (1978) Words & Music - (1979) の4枚のアルバムをA&M Recordsから発表し、1982年にはレーベルをWarner Bros.に移籍し、Long Time Friendsを発表しております。
特にAORファンからは、Christopher Cross & Michael Ostinのプロデュースによる"Long Time Friends"が有名ですが、私が最も好きなアルバムは、"All For A Reason"です。
Alessiを初めて聴いたのもこのアルバムで、タイトル・ナンバーの"All For A Reason"を聴いた時は鳥肌モノでした。
とにかくメロディが美しいですし、コーラスも最高で、これぞAORといったナンバーで、今でもAlessiのナンバーの中で最も気に入っているナンバーです。
その後、しばらくの間活動を停止しておりましたが、2003年になって、Hello Everyoneというタイトルの殆ど自主制作に近いアルバムを発表し、2006年には、Just Like Thatを、そして今年になって発表したのが、この"LIve! All Our Life"です。
また、2003年の復活後は、Alessi Brothersの前身バンドのBarnaby Byeもオリジナル・メンバーでの活動も再開し、こちらもライヴ活動とアルバムを発表しております。
2003年以降のアルバムは、さすが年をとったせいもあるのでしょうが、70年代の全盛期に比べると輝きも失ってしまいましたし、楽曲は結構良いのもありますが、アレンジやプロデュースなどに不満なところがあるのも否めないと私は思っています。
なんか音数が少なくったような感じが、ちょっと寂しい気がします。
このことはこの最新作にも言えると思いますね。
ほぼメロディアスで曲自体の出来は悪くはないのですが、オーバー・プロデュースにしなくとも良いですが、音数が少なく華麗さというか華が不足しているような感じなんですね。
まあ、良く言えばシンプルということですが。
4曲目の"I'll Remember"、5曲目の"If I Could"、7曲目の"Keep On Lovin' Me"、9曲目の"Once Again"などはアレンジを変えるとかなり良くなると思います。
お勧めは、8曲目の"A Place In Time"と12曲目の"One Heartbeat At A Time"で、この2曲はかなりいかしてます。
特に12曲目は、ジャジーなアレンジで、70年代にはなかったナンバーで、今のAlessiを肌で感じられるナンバーだと思いますね。
DVDは、70年代頃のナンバー"All For A Reason"、"Joanna"、"Oh Lori"などのナンバーが収録されているということもありますが、これがかなり良いライヴ映像なんですね。
"London"が入っていないのが寂しいですが、Alessiファンにとっては、とても楽しめる映像だと思いますよ。
なお、このアルバム、AmazonとかHMVのカタログには掲載されておらず、この日本で手に入れることが出来るのはCruisin' Musicさんだけ?でしょうか。
興味のある方はCruisin' Musicさんへゴー!
2009-12-23
Keel / Keel (1987)

KEELは元SteelerのヴォーカリストRon Keelが、 ギターにDavid Michael Phillips、リード・ギタリストにMarc Ferrari、ドラムスにBobby MarksそしてベースにKenny Chaissonというラインナップで結成されたバンドですが、ギタリストのDavid Michael Phillipsは結成後数カ月でバンドを脱退し、King Kobraに参加したため、後釜としてBryan Jayを招いております。
バンドの活動期間は1984年から1989年まででしたが、その後、1998年と2008年に再結成しております。
アルバムは、
1984 "Lay Down the Law" - - Shrapnel
1985 "The Right to Rock" 99 - Vertigo
1986 "The Final Frontier" 53 - Vertigo
1987 "Keel" 79 - MCA
1989 "Larger Than Live" - - Gold Castle
1998 "Keel VI: Back in Action" - - DeRock
2009 "The Streets of Rock" - - -
の計8枚を出しております。
最近1984年の1stアルバム"Lay Down the Law"と1985年の2ndアルバム"The Right to Rock"がリ・イッシューされましたが、1989年までの他のアルバムは廃盤となっており、レア化しております。
特に人気の高い3rdの"The Final Frontier"と4thの本日紹介する"KEEL"は未CD化ですので、KEELファン、ハードロック・ファンからリ・イッシューが望まれているところです。
この"KEEL"ですが1曲目の"United Nations"がアルバムのハイライト・ナンバーで、元気いっぱいのL.A.メタルを聴かせてくれています。
2曲目の"Somebody's Waiting"はメロディアスなハードロックでこれも結構良く出来ています。
3曲目の"Cherry Lane"はポップなハードロック・ナンバーです。
4曲目の"Calm Before The Storm"は出だしのキーボードがとても良いメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
5曲目の"King Of The Rock"はカッコ良いハードなロックンロール・ナンバーです。
6曲目の"It's A Jungle Out There"はメロディアスでとてもいかしたメロディックしたナンバーで、1曲目の次にお勧めです。
7曲目の"I Said The Wrong Thing To The Right Girl"は哀愁度もそこそこのメロディアス・ハードロックのナンバーで、これもお勧めです。
8曲目の"Don't Say You Love Me"はMarc Ferrariのギターがカッコ良いメロハーのナンバーです。
9曲目の"If Love Is A Crime (I Wanna Be Convicted)"はとてもカッコ良いご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
ラストの10曲目"4th Of July"はこれまたMarc Ferrariのギターがいかしたメロディアスでポップなハードロック・ナンバーです。
L.A.メタルもたまに聴くと良いですね。
2009-12-22
Problem Child / Problem Child (1985)

ヴォーカル・スタイルなんかモロにL.A.メタル的でサウンドもロックンロールを基本としたものとなっております。
Retrospect RecordsからのCD化ですが、このレーベルのCDはAmazon JapanやHMV Japanでは扱っておらず、HR/HMの専門店辺りが取り扱っております。
海外にも日本にも、HR/HM専門のネット・ショップが結構ありますが、そういった店ではもちろん取り扱っておりますし、Retrospect盤は結構安い値段が付いております。
また、同レーベルではレーベルから直接CDを購入出来るほかに、自身のオークション・サイトを持っていて、ここでは0.99USドルから入札が始まり、殆どの場合、レーベルで直接売っている価格よりも安く手に入れることが出来ますので、私はこのオークションをかなりの頻度で利用しております。
送料は1枚5USドルですので、ものによっては、HR/HM専門のネット・ショップより安く購入出来ます。
Retrospect RecordsはHR/HM、AOR専門のアメリカのインディーズのレーベルですが、過去にFury、Alliance、Michael Furlong、Mass、Monro、Champion、Stranger、Arrivalなどのハードポップ、ハードロックの隠れた名盤をリ・イッシューしており、HR/HMやハードポップ・ファンからは今特に注目を集めているレーベルです。
私のコレクションにも、60枚を超えるRetrospect盤があります。
リ・イッシュー専門のレーベルにつきましては、昨日のブログでも若干ふれておりますが、アメリカではもう一つのWounded Bird Recordsがありますが、こちらはHR/HMだけでなく、いわゆるロック全般のリ・イッシュー専門レーベルですが、こちらのラインナップもかなり凄いですね。
AOR系はかなり充実しており、Terence Boylan、Paul Davis、Gary Wright、England Dan & John Ford Coley、John Hall、LeBlanc & Carr、The Marc Tanner Band、Rex Smith、Gregg Rolie、Fotomakerなど数え上げればキリがないといった感じです。
また、今後、Pete CarrやRobbie Pattonなどのアルバムが発売されるようですし。
さらにもう一つ、Renaissance Recordsというレーベルがありますが、このレーベルは90年代後半に出来たレーベルですが、確か一度潰れたと思いますが、数年前に復活し、今再び注目を集めているレーベルです。
ここには、Russ Ballard、Charlie、Lake、Sad Cafe、City Boy、707、Shooting Star、Prismなどの一流バンドなどをリ・イッシューしており、私が最も注目しているレーベルです。
最近、It's About MusicというDakotaなどをリ・イッシューしているレーベルとくっつきましたので、これまた楽しみです。
一方、イギリスでは、Rock Candy Recordsがリ・イッシュー専門レーベルの最右翼でしょうね。
このレーベルもハードロック・ハードポップ専門のレーベルですが、Retrospect Recordsに比べるとどちらかというとメジャー・アーティストのリ・イッシューが多いですね。
例えば、The Babys、Trillion、Balance、Preview、i-TENなど産業ロックのバンドが充実しております。
今後のリリース予定を見ると、Stan Bushの1stとTrillionの1stが出るようです。
70年代、80年代のロックが好きな私としましては、このようなリ・イッシュー専門のインディーズ・レーベルがあるということはとても嬉しい存在です。
と前置きが長くなりましたが、本日紹介するProblem Child、もちろん、今回初めて耳にするバンドです。
冒頭にも書きましたとおり、いわゆるL.A.メタルで、80年代アメリカ産ハードロック、そのまんまの音でPoison辺りのパーティ・ロックンロールしたハードロックです。
飛びぬけて良く出来たナンバーはありませんが、ご機嫌なパーティ・ロックンロールが数多く収められており、結構楽しめます。
B級メタルという言葉がありますが、そのまんまの雰囲気で、私は好きです。
値段も安かったですし。
2009-12-21
Spin / Stiletto (2009)

特に、アメリカは、Renaissance Records、Retrospect Records、Wounded Bird Records、イギリスでは、Rock Candy Records、ドイツではNL Distributionなどのインディーズ・レーベルの勢いは凄いです。
その他にもリ・イッシュー専門のインディーズ・レーベルがヨーロッパには数多くあります。
それは、リ・イッシューに限らず、初CD化のものや過去のうずもれていた音源を掘り起こしCD化したものなどがあって、中には輝く宝石名みたいなアルバムや私が結構好きなB級メタルのアルバムなどがあったりして、最近はとても楽しんでおります。
先日紹介した、Clark Kent、West Of Sunset、The Score、Oattes Van Schaik、Lisa Hartman、Jimmy Martin & NEW DEALなどがその最たるものですが、どのアルバムもハードポップ・産業ロック・メロハーが好きな私はとても気に入っております。
そして本日紹介するアルバムは、BON JOVI、DEF LEPPARD、MOTLEY CRUE等のアルバムでバック・ヴォーカルを務めた過去を持つDavid Steele(Vo.)とDOUBLE DEALER、RENEGADE(Canada)等と活動を共にした過去を持つKenny Geatros(G.)を中心とするカナダ出身のKey.入り5人組メロディアスHRバンドが'80年代後期から'90年代初頭に掛けてレコーディングした音源11曲をオフィシャルCD化したものでボーナス・トラック1曲が収録されております。
カナダのバンドといえば、Prism、New England、Harlequin、Sheriffなどの哀愁のハードポップ・サウンドを連想しますが、このSpinも哀愁度はもちろんありますが、どちらかといとLoverboy風のハードポップ・サウンドで、これがかなりいけます。
1曲目の"Take This Love"はLoverboyの"Working For The Weekend"を髣髴させる元気いっぱいのハードポップ・ナンバーです。
曲調もポップでメロディアスでかなりいかしてます。
2曲目の"Freedom"は泣きのメロディの哀愁のハードポップ・サウンドで、フックに満ちたキラー・チューンです。
ヴォーカルのDavid SteeleもMike Renoくらいに歌も上手いですし、Kenny Geatrosのギターが最高です。
もうこの1曲でお釣りが来るもんだ、というナンバーです。
3曲目の"Out Of Harm's Way"もバックのギターの音がカッコ良いメロディアス・ハードロックのナンバーです。
4曲目の"In My Arms Again"はDavid SteeleのヴォーカルとKenny Geatrosのギター・プレイが光るパワー・バラードのナンバーです。
5曲目の"Fire In My Heart (That Woman)"はKenny GeatrosのギターやDavid Steeleのヴォーカルだけじゃなく、ベース、ドラムス、キーボードのバックのプレイがとてもカッコ良いメロディアス・ハードロックしたナンバーです。
6曲目の"Rock It In The Pocket"はメロディアスで軽快なロックン・ロール・ナンバーです。
7曲目の"Heaven's On Fire"はメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、結構いかしてます。
やっぱり、雰囲気Loverboyですね。
8曲目の"Show Some Mercy"はファンキーなサウンドのハードロックといった感じです。
メロディアス度はイマイチか?
9曲目の"Surrender"も元気いっぱいのハードロック・ナンバーです。
10曲目の"Thinking Dirty"はメロディアスなハードなブギ調のとてもカッコ良いナンバーです。
11曲目の"Live On Rock'N'Roll"はタイトルどおりとてもご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
ヴォーカルは、ホント、Mike Reno風です。
歌上手いです。
ラストの12曲目"Oh Yeah"もハードなロックン・ロール・ナンバーです。
バックのプレイはカッコ良いです。
Loverboyのファンは必ずや気に入ると思いますね。
私は好きです。
ハードポップより若干ハードです。
ただ、プロダクションが悪いせいかバックの音のバランスがちょっと(?)という感じも。
2009-12-20
Stray Dog / Stray Dog (1973)

ハードロックといってもかなりヘヴィでブルージーなサウンドを持ったバンドです。
過去にStray Dog (1973)、Fasten Your Seat Bealts (1973)、While You're Down There (1974) の3枚のアルバムを発表しており、本日紹介する"Stray Dog"は彼らの1stアルバムです。
一度Zoom Club RecordsからCD化されましたが、すぐに生産中止となったようで、最近まで結構高値の花でしたが、リ・イッシューされたようです。
メンバーは、W G "Snuffy" Walden - guitar, lead vocals、Alan Roberts - bass, keyboards, vocals、Les Sampson - drums, percussionの3人ですが、これがトリオと思われないくらい迫力のあるサウンドなんですね。
また、この1stのプロデュースはGreg Lakeが担当し、エンジニアはChris Kimseyが担当しております。
1曲目の"Tramp (How It Is)"はパイプオルガンの音から入るナンバーで、プログレの雰囲気を持ったナンバーですが、ギターの音がラウドでヘヴィの殆どヘヴィ・メタルしたブルースといった感じのナンバーです。
これが最高にカッコ良いと来ています。
2曲目の"Crazy"は、これまたカッコ良いW G "Snuffy" Waldenのギターから始まるナンバーで、ヘヴィ・メタルしたサウンドが最高のナンバーです。
70年代初頭のヘヴィ・メタルの先端をいっていたサウンドだと思いますね。
3曲目の"A Letter"は前2曲と打って変わったアコースティカルなナンバーです。
バラード・ナンバーですが、曲がかなりの頻度で変調する一筋縄ではいかない、そんなナンバーです。
4曲目の"Chevrolet"は再びW G "Snuffy" Waldenのメタリックなギターから入るハードブギのナンバーです。
Stray Dogの魅力は何と言ってもこんな感じのHeavyなBlues Rockでしょう。
5曲目の"Speak Of The Devil"はメタリックなハード・ブギのナンバーで、当時の最先端の音だったに違いないと思いますね。
音だけで言うと、Black SabbathよりもHeavyだと思いますね。
6曲目の"Slave"はCreamの"Spoonful"に雰囲気が似たナンバーで、W G "Snuffy" Waldenのギター・プレイが本当にカッコ良いです。
Les SampsonのバスドラなんかもGinger Bakerを髣髴するものがあります。
ラストの7曲目"Rocky Mountain Suite (Bad Road)"の出だしは、Black Sabbath辺りを髣髴するヘヴィ・メタルですが、本編に入ると結構メロディアスでプログレ的でもあります。
この辺りはGreg Lakeのプロデュースの影響でしょうか。
とてもカッコ良いナンバーです。
1973年のアルバムですが、かなりヘヴィです。
70年代のロック・バンドって、本当にカッコ良いですね。
2009-12-19
Johnny Mathis / Once In A While (1988)

たまたま市内の中古ショップで、本日紹介する"Once In A While"が300円で売っていたので、試しに購入してみました。
プロデュースがPeter Bunnetta & Rick ChudacoffやRobert Kraftなどが担当しているということもありましたが。
Johnny Mathisは1935年9月30日生まれということですから、現在74歳ですので、そういう意味ではやはりオールド・シンガーですよね。
デビューは1956年ですからすでに50年以上も現役を続けているんですね。
その間、星の数ほどのシングルやアルバムを出しているアメリカを代表するシンガーです。
代表作に"Chances Are"(恋のチャンス)、"Misty"(ミスティ)などがあり、Deniece Williamsとの""Too Much, Too Little, Too Late" (涙のデュエット)、Dionne Warwickとの"Friends In Love" (フレンズ・イン・ラヴ)などのデュエット曲のヒットも数多いシンガーです。
黒人のシンガーですがあまり黒っぽさはなく、いわゆるバラード・シンガーです。
さらにこのアルバムは冒頭のプロデューサーが担当しているせいか、ほぼAORしたサウンドとなっております。
また、バック・ミュージシャンの目を向けると、Bill Elliott (Keys)、Rick Chudacoff (B)、Peter Bunetta (Ds)、Dann Huff (G)、Paulinho Da Costa (Perc)、さらにAdditinal Musicianとして、David Woodford (Sax)、Michael Thompson (G)、Fred Tackett (G)などが参加しております。
1曲目の"I'm On The Outside Looking In"はバックのストリングスとメロディがとてもいかしたバラード・ナンバーで、もう完全にAORです。
2曲目の"It Wouldn't Have Made Any Difference"はPlayerのナンバーにそっくりです(ちょっとタイトルが思い出せませんが)。
メロディアスなバラード・ナンバーで非常にGoodです。
3曲目の"Two Strong Hearts"はDionne Warwickとのデュエット・ナンバーで、軽い感じのメロディアスなAORナンバーとなっております。
4曲目の"Once In A While"はドゥワップのバラード・ナンバーで、もう雰囲気最高です。
ギターはMichael Thompsonが担当しております。
5曲目の"Fallen"はバックのサックスがいかしたポップなナンバーで、これまた出来は結構良いです。
6曲目の"Daydreamin'"は軽いファンキー・タッチのメロディアスでアーバンな感じのAORに仕上がっております。
7曲目の"From A Whisper To A Scream"は雰囲気がBoz Scaggs風で最高にいかしたAORナンバーで、とてもお勧めです。
8曲目の"Ain't No Woman (Like The One I've Got)"は、これまた都会的な雰囲気のメロディアスなAORナンバーです。
なんかJohnny Mathisって、とても良いですね。
9曲目の"Just Like You"はRobert Kraftのプロデュースによるナンバーで、スロウなブギ・スタイルのメロディアスなナンバーで、これも素晴らしいです。
バックのMichael Pauloのサックスがとてもいかしてます。
ラストの10曲目"Love Brought Us Here Tonight"もポップなとてもいかしたAORナンバーです。
Johnny Mathisを誤解していたようです。
この"Once In A While"は最高にいかしたAORアルバムです。
AORファンであれば、必ず気に入るアルバムだと思いますね。
ほかのアルバムも是非聴きたくなりました。
2009-12-18
Kimberley Dahme / Can't A Girl Change Her Mind (2009)

彼女は元々カントリー系のヴォーカリストで、ソロ・アルバムも何枚か出しているようです。
このアルバム以外は聴いたことはありませんが、この度のソロ・アルバムがイギリスのメロディック・ロック、AORが専門のEscape Recordsから発表されていることとBostonのメンバーということで、Tane CainやSheila辺りのハードポップのアルバムを期待してましたが、まあカントリーの臭いは殆ど感じさせませんが、いわゆるアメリカン・ロックしたサウンドで、Bostonの"Corporate America"に収録されている彼女のリード・ヴォーカルのナンバーに近いと思います。
"Corporate America"を紹介した時は、何コレ?状態(特に彼女がリードを執っているナンバー)のアルバムということで私としての評価は低かったですが、それもこれもBostonのアルバムとしての評価で、今聴き直してみると一般的なロック・アルバムとしては良く出来ていると思います。
でも、今でもBostonにはKimberley Dahmeはメンバーとして必要ではない、と思っておりますが。
そんなKimberley Dahmeを購入しようと思ったのは、冒頭に書いた理由のほか、ジャケットに写る彼女の写真を見てということもあります。
表ジャケットはご覧の通りですが、裏ジャケットに写る彼女は座ってギターを抱えているポーズで、結構美形で、ポーズも若干セクシーです。
また、ジャケットを見ると、5枚ほど彼女の写真が載っており、そこそこ美人であるということが判ります。
で、アルバムの中身はというと、冒頭のアメリカン・ロックした音となるわけです。
まあ、メロディアスなナンバーなんかも収められていてAORアルバムとしても聴けるという部分はあります。
1曲目の"Can't A Girl Change Her Mind?"はメロディアスでポップなナンバーで、かなり聴けるナンバーだと思いますよ。
2曲目の"Rock You Like A Baby"はメロディアスでアコースティカルなバラード風ナンバーです。
3曲目の"Lighthouse"はアコースティカルなバラード・ナンバーで、バックのスティール・ギターが若干カントリーを感じさせますが、全く気になりません。
4曲目の"You Make Me Believe"はブギ調のシャッフルしたポップロックのナンバーです。
5曲目の"Something We Do"はバックの重厚なホーンとギターの音がカッコ良いスロウなブギ調のナンバーで、私は結構好きです。
6曲目の"No Question"は完全なアカペラ・ナンバーです。
7曲目の"Jet Lag City"はノリの良いロックンロールのナンバーです。
8曲目の"The Only Man"はバックのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、AORファンも納得の1曲だと思いますね。
9曲目の"Love Don't Leave Me Now"はこのアルバムの一押しで、メロディアスなバックのプレイも最高のハードポップしたナンバーとなっております。
これは良いです。
10曲目の"It Takes Two To Fall"はこれまたカッコ良いブルージーなナンバーで、お勧めですね。
このナンバーの出来も良いです。
ラストの11曲目"With You"はBostonの"Corporate America"に収められていたナンバーです。
アコースティカルなナンバーですが、バックのエレクトリック・ギター・ソロはもちろんTom Scholtzです。
十分AORファンには受けるアルバムだと思いますね。
2009-12-17
Chris Smith / Let The Ball Roll (2009)

さすがCruisin' Musicのマスターで、これが最近聴いたAORアルバムの中でもかなりの出来でした。
Chris Smithについては、彼の2004年に発表された"Real Thing"というアルバムもCruisin' Musicさんから購入しましたが、その時の印象はジャジーなAORで、出来としてはまあまあではありましたが、愛聴盤にはイマイチという感じでしたので、本日う紹介する"Let The Ball Eool"がお店のカタログに掲載された時もスルーでしたが、他のアルバムを注文した時に、マスターからとても良いので聴いてみては?と薦められました。
お店での紹介は、「スムース・ジャズ寄りだった前作『BACK TO YOU』に対してメロウでコンテンポラリーな路線に再び舵を戻してきた今回のクリスさん。彼が投げてきたボールは激にヤバい。ターナー・キングの渋いサックスの音色を全面的にフィーチュアしたアダルト過ぎるアレンジにウットリ。マイケル・フランクス+ボビー・コールドウェルとでも例えたくなる高水準の楽曲にただただ脱帽。癒しの空間に誘われて、疲れた心に温かい音がじんわりと染みていきます。陳腐な言葉ではとても言い尽くせない感動を皆様も味わって下さい。」と、かなりベタ誉めですが、これが殆どそのとおりでした。
1曲目の"Go To My Head"はライト&メロウなメロディアスなナンバーで、ターナー・キングのサックスも素晴らしいですが、特にバックのプレイがとてもカッコ良く、まさにAORしております。
2曲目の"Sendin' My Love To You"は一押しのナンバーで、バックのギターが最高のライトでメロウなファンク・ミュージックしたとてもオシャレなナンバーです。
もうこのナンバーだけでお釣りがきそうです。
3曲目の"It Can Happen To You"もターナー・キングのサックスがいかしたアコースティカルでメロディアスなナンバーで、どこかで聴いたことのあるような雰囲気がとてもいかしたナンバーです。
4曲目の"I'll Forgive Myself"は出だしのギターのカッティングがカッコ良い、これまらライト・ファンクしたメロディアスなナンバーです。
本編のギターの音色も最高です。
5曲目の"Forever's Out Of Time"はターナー・キングのサックスとクリス・スミスのヴォーカルがいかしたゆったりとしたジャジーなナンバーです。
6曲目の"Never Gonna Be The Same"はちょっとばかりボサノヴァ・タッチのナンバーで、この辺が「マイケル・フランクス+ボビー・コールドウェル」といったところでしょうか。
曲の雰囲気はかなり良いです。
7曲目の"Tomorrow's Child"はアコースティック・ギターの音色が素晴らしいメロディアスなバラード・ナンバーですが、このナンバーの出来も最高です。
これはお勧めです。
8曲目の"Wastin' My Time"もターナー・キングのサックスがいかした軽いタッチのファンキーでジャジーな1曲です。
9曲目の"Back To The Garden"も「マイケル・フランクス+ボビー・コールドウェル」の雰囲気の1曲ですが、6曲目の"Never Gonna Be The Same"はどちらかというとMichael Franks寄りのナンバーでしたが、こちらはBobby Caldwell風とでも言えば良いのでしょうか?
でも、歌い方はBill Champlin風だったりしてます。
10曲目の"Keep Lookin' For Love"はアコースティック・タッチの軽めなポップ・ナンバーです。
ラストの11曲目"Let The Ball Roll"は再びMichael Franks風のアコースティカルな軽いタッチのジャジーなナンバーです。
このアルバムは、まさにCruisin' Musicのマスターが仰っていますとおり、「癒しの空間に誘われて、疲れた心に温かい音がじんわりと染みていきます。陳腐な言葉ではとても言い尽くせない感動を皆様も味わって下さい。」です。
2009-12-16
Rockie Robbins / I Believe In Love (1981)

ところが、最近Cruisin' Musicさんで取り扱っているのを見て、この"I Believe In Love"と前作の"You And Me"を速攻で手に入れました。
Rockie Robbinsは、1979年にA&M Recordsからデビューし、1980年に"You and Me"、1981年に本日紹介する"I Believe in Love"をそしてMCA Recordsに移籍後"Rockie Robbins"と計4枚のアルバムを発表しております。
彼の最大のヒットは2ndアルバムの"You And Me"でUSチャートで71位、US R&Bチャートで19位となっており、シングルカットされた"You and Me"はUSチャートで80位、US R&Bチャートで9位となっております。
本日紹介の"I Believe In Love"は、USチャートで147位、US R&Bチャートで47位と前作に比べますと振るわなかったですが、AORファンからは彼のアルバムの中で、最も注目されたアルバムとなりました。
Cruisin' Musicさんのアルバムの紹介文には、「 EW&F、P・ハイマン、P・ラベルなど多くのアーティストのアルバムを手掛けたスキップ・スカボローらのプロデュースによる3rd。T・スコット、H・メイスン、R・ピーターソン、A・マッケイなど豪華な布陣によるレコーディングでAORファンには最も評価の高い作品。ペイジズ作でA・ジャロウも歌った<MY OLD FRIEND>、AWBの<FOR YOU, FOR LOVE>や彼のハイトーンを生かした<GIVE OUR LOVE A CHANCE>、<TALK TO ME>、EW&F的展開のアッパー・チューン<NOTHING LIKE LOVE>、T・スコットのサックスをフィーチュアしたメロウ・フローター<I'LL TURN TO YOU>など、捨て曲は一切ございません。」とあり、この紹介文を見ただけでお判りになると思います。
このアルバムを紹介するのに、もうこれ以上の説明はいらないと思います。
プロデュースがCon Funk Shunなどを担当しているSkip Scarboroughということで、アルバムには、Con Funk Shunに通じるオシャレでライト&メロウなファンク・ナンバーがあったりEarth Wind & Fire風のファンキーさ、さらには、Average White Bandのナンバー"For You, For Love"みたいなメロディアスなバラード・ナンバーなんかも収められており、その出来がまた素晴らしいということが、AORファンに受けた理由だと思います。
おそらく私みたいに、Disk Unionで買い逃した方が相当いらっしゃると思いますが、後悔しないためになるべく早くに手に入れた方がよろしいかと思います。
ご興味のある方は、今すぐCruisin' Musicさんへ。
2009-12-15
Lee Greenwood / Greatest Hits (1985)

もちろん新品です。
Lee Greenwoodはいわゆるカントリー・シンガーで、60年代後半から音楽活動を開始しいろいろなカントリー・バンドを渡り歩いていた人で、1982年にMCA Recordsから1stソロ・アルバムInside and Out"を発表し、このアルバムがカントリー・チャートで12位を記録するヒットを放ち、一躍カントリー界で知られる存在となりました。
その後、現在に至るまで、20枚のオリジナル・アルバムを発表しておりますが、特に1985年に発表した"Streamline"はカントリー・チャートで1位を記録する大ヒットアルバムとなりました。
MCA Records時代のLee Greenwoodは9枚のアルバムを発表しており、殆どのアルバムがカントリー・チャートの50位以内にランク・インしており、この時期(1982-1989)が彼の最盛期だったと思います。
本日紹介するアルバムは、MCA Records時代のベスト・アルバムですので、そういう意味では、最も脂が乗っていた時期のLee Greenwoodのナンバー(それも、ほぼベストの選曲で)を聴くことが出来るアルバムです。
それが1セント(1円弱)で購入(送料を入れても360円)出来たということは、儲けものでした。
いわゆるフィドルが入ったブルーグラスみたいなカントリーは殆ど聴かない私ですが、このLee GreenwoodはどちらかというとAORに近いサウンド(もちろん、スティール・ギターをフィーチャーしたカントリー・フレーバーのナンバーも入っておりますが)ですので、抵抗なく聴けます。
Pure Prairie Leagueに在籍していたVince Gillはギタリストということもあって、どちらかと言うとカントリー・ロックに近いAORを聴かせてくれていますが、Lee Greenwoodはどちらかといとバラード系のシンガーということで、サウンド的には大人しめとなっております。
彼の最大のヒット・シングルは、1983年に発表した2ndアルバム"Somebody's Gonna Love You"に収められていた"Somebody's Gonna Love You"及び"Going, Going, Gone"でどちらもカントリー・チャートの1位を記録しました。
また、このアルバムからは、"I.O.U."というナンバーもシングル・カットされ、こちらは、全米チャートで53位、AC (Adult Contemporary)チャートで4位を記録するヒットとなり、このナンバーのヒットによりAORファンにも知られる存在となりました。
私がLee Greenwoodの名前を知るようになったのも、この"I.O.U."からでした。
本日紹介するベスト・アルバムには、
01 Fool's Gold
02 Somebody's Gonna Love You
03 It Turns Me Inside Out
04 She's Lying
05 Dixie Road
06 Ain't No Trick (It Takes Magic)
07 Ring On Her Finger, Time On Her Hands
08 I.O.U.
09 Going, Going, Gone
10 God Bless The USA
の全10曲が収められております。
全てシングル・カットされたナンバーで、その全てがカントリー・チャートのトップ20に入ったナンバーばかりです。
一番のお勧めは、やはり08の"I.O.U."でしょうね。
AORファンであれば聴いたことがある人がたくさんいらっしゃると思います。
バックのピアノとストリングスが美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、AORのど真ん中です。
02もカントリーとは無縁のメロディアスなAORナンバーで、お勧めです。
03はアコースティカルなバラード・ナンバーで、これもGoodです。
04もアコースティカルなナンバーで、これもモロAORしたナンバーとなっております。
06は軽めのファンキーなタッチのナンバーで、AORしたお勧めのナンバーです。
09もメロディアスなバラード・ナンバーです。
このベスト・アルバムですが、アコースティカルなAORが好きな人には堪らない内容だと思います。
2009-12-14
Jimmy Martin & New Deal / You Get What You P(l)ay For! (1986)

今回のCD化では、リマスターが施されボーナス・トラックが1曲追加されております。
Jimmy Martinの名前を初めて知ったのは、FISC & JIMMY MARTIN名義のアルバム"TOO HOT FOR LOVE & RHYTHM OF LIFE"からで、このアルバムはドイツのほぼリ・イッシューが専門のレーベルLong Island RecordsからCD化されました。
先のJimmy Martinのソロ・アルバム"KIDS OF THE ROCKIN' NATION"もLong Island RecordsからCD化されておりました。
Long Island Recordsはカナダや欧州辺りのハードポップ・バンド(それもかなり良質の)のリ・イッシューやレーベル専属のハードポップ・バンドのアルバムをかなりの枚数手掛けておりましたが、日本のZERO CORPORATION同様にインディーズ故、いつの間にかレーベルが閉鎖されたようです。
本日紹介するJimmy Martin & New Dealによる"You Get What You P(l)ay For!"ですが、キャッチーなハード・ポップ・チューン満載のアルバムで、メロディ・マニアにお勧めの1枚となっております。
キーボードやギターがキラキラのハードポップ・産業ロック・アルバムとなっております。
1曲目の"Keep On Dreaming"はその代表的なナンバーで、出だしのキーボードは本当にキラキラしております。
メロディもキャッチーかつポップでメロディアスです。
2曲目の"Child's Eyes"はまさにポップしたロックといった趣のご機嫌なナンバーです。
3曲目の"Angels Call"は出だしのギターがちょっとハード目のメロディアスロックしたナンバーです。
ただし、そんな中にもキャッチーさは保たれております。
4曲目の"Mystery Girl"はバックのサウンドがカッコ良いハードポップ・ナンバーです。
Jimmy Martinのペンによるナンバーですが、曲作りもそこそこいけるようです。
このナンバーはお勧めです。
5曲目の"Leaving It All Behind"を聴いたとたん、「あれっ?」というか「っお!」と思いました。
この曲って、最近Wounded Bird Recordsから初CD化されたイギリスのハードポップ・バンドThe Dukesのナンバーじゃないですか。
The Dukesのヴァージョンをとても気に入っていた私としては、このカヴァーは嬉しかったですね。
オリジナルが最高にいかしてますので、このJimmy Martin & New Dealのヴァージョンもかなりカッコ良く仕上がっております。
もうこの1曲が入っているだけで、このアルバムを気に入ってしまいました。
6曲目の"Love Never Dies"はメロディアスなバラード・ナンバーで、仕上がりはポップです。
7曲目の"It Happens"はタイトな感じのギターから入るメロディアス・ハードロックのナンバーです。
締まった感じのサウンドが良いですね。
8曲目の"Goodbye"はこれがめちゃカッコ良いサウンドのハードポップ・ナンバーで、もう最高です。
とにかくバックのプレイはいかしてます・
ラストの9曲目"Walk On Fire"はボーナストラックですが、これがボーナス・トラックか、という位に良く出来たハードポップ・ナンバーです。
キャッチーでフックに満ちた哀愁のハードポップ・チューンで、かなりお勧めです。
冒頭にも書きましたが、このアルバムはメロディ・マニアやハードポップのファンであれば、押さえておくべきアルバムですね。
2009-12-13
Paradise Lost / Faith Divides Us - Death Unites Us (2009)

Paradise Lostは常に進化しております。
1st"Lost Paradise"のドゥーム・デス・メタルからゴシック・メタルの名作1993年の"Icon"を経て、ゴシック・メタルの最高峰ともいえる1995年の5thアルバム"Draconian Times"で彼らのサウンドの美しさに磨きをかけ、1997年にはエレクトロニックなサウンドに挑戦した問題作"One Second"を発表しました。
そして、1999年にはさらにそれを推し進めSister Of Mercyみたいなエレ・ポップしたサウンドの7thアルバム"Host"で、それまでの多くのファンを失うことになります。
でも、私が初めて耳にしたParadise Lostのサウンドは、この"Host"からで、このアルバムが結構気に入り、あの"Draconian Times"に辿り着くこととなります。
そういう意味で新しいファンを掴んだアルバムとも言えると思います。
その後、彼らは低迷すること(ヨーロッパでの人気は絶大でしたが)となりますが、2002年の9枚目のアルバム"Symbol of Life"では、再びメタリックな音を聴かせてくれ、2005年の"Paradise Lost"では、"Icon"や"Draconian Times"を彷彿させる美しくも暗欝なゴシック・メタルで、過去のファンを喜ばせてくれました。
前作"In Requiem"もその延長線上にあるアルバムでした。
そして本作"Faith Divides Us - Death Unites Us"はスラッシーさとメランコリックが同居した、とてもカッコ良い出来となっております。
Greg Mackintoshのメタリックなギターは最高ですし、Nick Holmesのヴォーカルもいかしており、"Draconian Times"と雰囲気はちょっと違いますが、同じくらい出来は素晴らしいと思いますね。
8曲目の"Last Regret"は美しいメロディを持ったメランコリックなナンバーで、これぞGothic Metalといったとても素晴らしいナンバーです。
フィンランド辺りのゴシック・メタルを標榜しているポップなゴス・ロックは足元にも及ばない、本物のゴシック・メタルのナンバーです。
他にもたくさん素晴らしいナンバーが収められておりますが、特にこの8曲目の"Last Regret"の出来はもう素晴らし過ぎます。
いうことありません。
9曲目の"Universal Dream"も"Draconian Times"に入っていても違和感が無い、ゴシック・メタル然としたナンバーで、さすがParadise Lostといったところでしょうか。
1曲目の"As Horizons End"は出だしに讃美歌風のクワイアから入るナンバーで、ゴシック・メタルの雰囲気抜群のナンバーです。
曲自体はかなりヘヴィで、Greg Mackintoshのギターのリフはメタルしておりますが、途中の美しいギター・ソロにはもう涙モノです。
これがゴシックです。
2曲目の"I Remain"はMetallica風の激しいギターのリフから入るナンバーですが、さすが本編に入ると、メランコリックさもあるゴシック・ナンバーに仕上がっております。
特にNick Holmesのヴォーカルが最高のナンバーです。
3曲目の"First Light"は出だしのGreg Mackintoshのギターが最高のゴシック・メタル・ナンバーです。
"Icon"時のサウンドを彷彿させてくれています。
4曲目の"Frailty"が美しくメランコリックでメロディアスなナンバーで、Paradise Lostの本領発揮といった感じのナンバーです。
やはりParadise Lostはゴシック・メタルの最高峰にいるバンドだと認めざるを得ないですね。
5曲目の"Faith Divides Us - Death Unites Us"はアルバムのタイトルに付けただけある最高に良く出来たナンバーです。
出だしのフォーキーなサウンドに乗るNick Holmesのヴォーカルは完全にノーマルで、その後スクリーム度を増すといったかなり盛り上がりのあるナンバーです。
Greg Mackintoshのギターも軽い感じからヘヴィなリフへと変化します。
素晴らしいですね。
6曲目の"The Rise Of Denial"も出だしは男性によるクワイアから始まるナンバーですが、本編はかなりスラッシーです。
Greg Mackintoshのギター・プレイもリフも最高です。途中のギター・ソロはもう最高です。
7曲目の"Living With Scars"はもう完全にスラッシーなヘヴィ・メタルしたナンバーです。
そんな中にもメランコリックさが同居しており、この辺りが進化した部分だと思いますね。
それにしてもGreg Mackintoshのギターは素晴らしいです。
ラストの10曲目"In Truth"はこれまたGreg Mackintoshのギターのリフがカッコ良いメランコリックなナンバーです。
Paradise Lostは、この最新作"Faith Divides Us - Death Unites Us"で再び頂点に立ったといっても過言ではないと思います。
素晴らしい出来のゴシック・メタルのアルバムです。
2009-12-12
West Of Sunset / West Of Sunset (1992)

メロハーといいながらもハードさはあまり無く、パワーポップやAORの香りもするサウンドで、全曲捨て曲無しの強力な1枚です。
彼らの1992年の作品で、知る人ぞ知るSweden産の激レアアルバムとして、長年プレミアがつけられていた伝説の1枚だったそうで、最近ドイツのリ・イッシュー専門レーベルのNL Distributionsから再発されました。
1曲目の"Giving My Heart Away"はメロディアスなパワーポップ風のナンバーで、もう1曲目からこれじゃ期待するな、というのは無理な話です。
フックに満ちた最高にいかしたナンバーで、かなりお勧めですね。
2曲目の"West Of Sunset"はタイトルをプロジェクト名にするぐらいですから、彼らにとっては一押しのナンバーなんでしょうね。
それもその筈、このナンバーもとてもメロディアスな哀愁度たっぷりのパワー・バラード風のナンバーで言うことなしです。
3曲目の"Ocean Boulevard"はタイトルどおりウエスト・コースト風のメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
音にキレもあり、かなりいかしてます。
4曲目の"Now You're Gone"はどこか聴いたことがある哀愁のポップスという感じのバラード風のナンバーです。
とにかくメロディが素晴らしいですね。
5曲目の"Gimme Your Love"はこのアルバムの中では最もハードなナンバーですが、サウンドにキレがあるパワーポップ・ナンバーに仕上がっております。
6曲目の"Time Is All We Need"はこれまた哀愁度抜群のメロディアスでフックに満ちたナンバーです。
曲を書いているのはBjorn Stromですが、この人って、ソングライターとしても一流ですね。
7曲目の"Gotta Have It All"はハードなギターのカッティングから入るナンバーですが、曲はいたってポップでメロディアスです。
8曲目の"I Just Wanna Hold You"の出だしを聴いた時には(?)で、以前に聴いたことがあるナンバーでは?
で、聴き進んでいく内に、以前に私のHP「AOR PARADISDE」でも紹介したスウェーデンの女性ヴォーカリストTrine Reinが1991年に発表した1stアルバム"Finders Keepers"に収められていたナンバーだと判りました。
"Finders Keepers"を紹介した時に、「"I Just Wanna Hold You"もパワーポップしたメロディ最高のナンバーです。メロディは1曲目以上かも。ヒット性抜群のナンバーです。1991年に発表されたこんな良い曲を今まで知らなかったことが不思議なくらいです。」と書きましたように、かなり気に入っていたナンバーです。
West Of Sunsetがオリジナルだったんですね。
ホント、いかしてます。
9曲目の"Homeward Bound"もとてもポップに仕上がったナンバーで、メロディアスなウエスト・コースト風ナンバーです。
10曲目の"Taking A Chance"もメロディアスなパワーポップ風ナンバーです。
Bjorn Stromは曲作りが上手いです。
ラストの11曲目"Before I Trust My Heart"はメロディアスなバラード・ナンバーです。
盛り上がります。
捨て曲が無い強力な1枚で、まさに「伝説の1枚」です。
2009-12-11
Tenhi / Airut:Aamujen (2004)

市内のメタル専門店で購入したCDで、ジャケットを見るとまさにゴシック・メタル的な雰囲気なんだけど、実際に音を聴いて見ると、もちろん暗鬱な美しさはゴシックですが、メタルでは全くありません。
クラシカルなピアノの旋律がメインで、これが彼らTenhiの売りなんだと思います。
その美しいピアノの音に男女(メインは男性)の囁くようなヴォーカルが乗っかったサウンドで、トラディショナルなフォークといった感じやニューエイジ的ですらあります。
Tenhiはフィンランドのバンドで、彼らのオフィシャル・サイトを覗くと、デビューは1997年の"KERTOMUKSIA"というタイトルの3曲入りのデモ・テープのようです。
アルバム・デビューは1999年の"KAUAN"で、本日紹介する"AIRUT:AAMUJEN"は2004年発表の彼らの4thアルバムとなるようです。
バンドメンバーは、Ilmari Issakainen: drums, piano, bass、Tyko Saarikko: vocals、Janina Lehto: vocals、Tuukka Tolvanen: backing vocalsで、ピアノとドラムスなどを担当しているIlmari Issakainenが中心人物のようです。
収録ナンバーは、
01 saapuminen - emerging
02 seitsensarvi - grey shine of june
03 lävitseni kaikkeen - thru me and into everything
04 luopumisen - laulu eloign
05 kuvajainen - apparition
06 oikea sointi - lay down a tune
07 kahluu - fury revived
08 hiensynty - burning
09 läheltä - a brief passing moment
の全9曲で全曲母国語で歌われており、メイン・タイトルもフィンランド語ですが、英語のサブ・タイトルが付いております。
全体的な感じとして、先ずピアノの音もプレイはクラシカルで聴いていて惚れ惚れするほど素晴らしいです。
ただ、男性ヴォーカルのTyko Saarikkoはちょっと単調な感じがしますで、女性ヴォーカルのJanina Lehtoは透き通った感じの声がとても魅力的です。
いかんせん、バックの楽器がピアノ、ドラムス、ベースのみということとメロディの起伏があまり無いのが残念といえば残念です。
このTenhiはライヴ活動もやっていて、ライヴでのラインナップは、Tyko Saarikko: vocals, guitar, piano、Ilmari Issakainen: backing vocals, guitar, piano, drums, bass、Tuukka Tolvanen: backing vocals, guitar、Jaakko Hilppö: backing vocals, bass、Paula Rantamäki: violinと他の楽器も入っておりますし、過去のアルバムもギターやヴァイオリンなんかも入っているようですので、また違った感じなのかも知れません。
でも、この"AIRUT:AAMUJEN"、癖になりそうです。
とにかくピアノの音はとても素敵です。
ところで、ジャンルを何にしようかな?
ニューエイジかな、やっぱり。
2009-12-10
The Beatles / 1 (2000)

全て紙ジャケのアルバムで、その内7枚は日本国内仕様のアナログ・レコードをミニ・サイズにしたもので、"Meet The Beatles"、"The Beatles' Second Album"、"Baetles For Sale"、"A Collection Of Beatles Oldies"、"Hey Jude"、"Rock'N'Roll Music"それと本日紹介の"The Beatles 1"です。
安いもでは5USドル、高いもので31USドル(それぞれ送料別)でしたが、これが全てパーフェクトの出来でビックリでした。
当時日本で発売されたLPをそのまんま小さくしたもので、歌詞カードやその他付随のものの全て完璧で、本日紹介する"The Beatles 1"や"Rock'N'Roll Music"のアナログに付いていたポスターも付いていてご機嫌です。
もちろんCDはプレスされたものレーベル面はAppleマークやオリジナル・レコードに使われたものとなっております。
音はアナログ落としのようで、ものによっては歪みがあったり出だしが切れている曲もありましたが、ほぼ完ぺきでした。
他に、ドイツでプレスされた"1962-1966"、"1967-1970"のいわゆる赤盤、青盤の2枚組のベストそれぞれにDVDが付いておりましたし、ドイツのオリジナル・ベスト盤"The Beatles"やフランスのオリジナル・ベスト盤"20 Golden Hits"、さらには、オーストラリアのオリジナルの"Magical Mystery Tour"と"With The Beatles"も手に入れました。
こちらも平均すると10USドルくらいでしたの、お買い得といった感じでしたね。
"The Beatles 1"は2000年に発表されたアルバムで当然オリジナルではCDも出ており、もちろん所有しております。
またこの作品は2枚組でアナログ・レコードも発売されており、今回のコレクターズCDはアナログ・レコードがオリジナルのコレクターズCDです。
オリジナルのCDは1枚ものでしたが、このコレクターズCDは2枚組となっております。
オリジナル・レコードに附録として付いていたシングル盤のジャケットのポスターや、メンバーそれぞれの写真(サイケ調の色合いの有名なやつ)も出来が素晴らしいです。
また、オーストラリア盤の"Magical Mystery Tour"と"With The Beatles"はオリジナル・ジャケットと違うデザインになっております。当時のオーストラリア盤のレコードと同じデザインです。
e-Bayには他に"White Album"なんかも出品されていましたが、"White Album"については3,4年前にロシアでプレスされた紙ジャケのコレクターズCDを持っておりますし、その時併せて"Abbey Road"、"Let It Be"も手に入れております。
コレクターズCDというといわゆるライヴのブートCDを頭に思い浮かびますが、私はライン録音であればThe Beatles、Eric Clapton、Boston辺りのCDは良く買いますが、オーディエンス録音の音質が悪いものはあまり買うことはありません。
それでも、コレクターとしてはコレクターズCDって結構魅力的なんですね。
今回の一連のThe Beatlesものにはとても満足しております。
値段も安かったですし。
2009-12-09
Steely Dan / Aja (1977)

時は1977年、同じ年には、Boz Scaggs - Down Two Then Left、Alessi - All For A Reason、Stephen Bishop - Bish、Fools Gold - Mr. Lucky、Dan Fogelberg - Nether Lands、Michael Franks - Sleeping Gypsy、Billy Joel - The Stranger、Eric Carmen - Boats Against The Current、Bob Welch - French Kiss、Paul Davis - Singer Of Sings - Teller Of TalesなどのAORの名盤やStuff - More Stuff、Al Di Meola - Elegant Gypsy、The Brothers Johnson - Right On Time、Earl Klugh - Finger Paintings、George Duke - Reach For It、Harvey Mason - Funk In A Mason Jar、Lee Ritenour - Captain Fingers、Mike Mainieri - Love Playなどのフュージョン・アルバムの名盤が発表されました。
私も、1976年のBoz Scaggs - Silk DegreesなどでAORにThe Crusaders - Those Southern KnightsやGeorge Benson - Breezin'などでフュージョン・ミュージックに目覚めていた時期で、その後10年近くはAORとフュージョンの虜となり手当たり次第にアルバムを集めておりました。
Steely Danについては、当時同じくAORが好きな友人がおり、彼からこのアルバムを借りて聴きました。
聴いたとたん、このSteely Danを好きになりました。
AORとフュージョンの両方を持ち合わせた新鮮なサウンドにイチコロでしたね。
それからこの"Aja"以前のアルバムを聴くようになり、いわゆるあの特徴的なSteely Danサウンドにとても親近感を感じるようになりましたね。
"Aja"以後のアルバムでもそのサウンドは継がれるのですが、これが実に素晴らしく、1984年の"Steely Dan - Gaucho"もとても好きな1枚となっております。
Steely Danのベスト・アルバムは?の問いにほぼ全ての方がこの"Aja"や"Gaucho"を挙げると思います。
私にとってのベストはもちろん"Aja"です。
初めて彼らのサウンドに接したアルバムでしたが、ホント、新鮮でしたね。
ただ、彼らのナンバーでベストは?と聞かれたら、"Daddy Don't Live In That New York City No More" (Katy Lied-1975)と答えます。
この"Aja"ですが、とにかく参加ミュージシャンが凄いです。
当時のフュージョン、AORのスタジオ・ミュージシャンが大挙して押しかけてきております。
Jay Graydonを語るときに、いつも引き合いに出されるの"Peg"でのギター・ソロでしょうね。
Larry Carltonを始め当時のトップ・ギタリストにOKが出されず、最後はJay Graydonが...という逸話は語り草になっております。
また、このアルバムに参加しているギタリストを挙げると前述のJay Graydon、Larry CarltonのほかにLee Ritenour、Denny Dias、Steve Khan、Dean Parksともう夢の競演状態です。
さらに確か山口小夜子という日本人モデルを使用したジャケットのセンスも最高です。
もちろん重要なのは中身のサウンドですが、これが実に素晴らしいと来ております。
ウィキペディアには、「ロックやポップスを基調としながら、ジャズ的な代理コードや意表をつくコード進行で曲にひねりを加え、一流のスタジオ・ミュージシャンを駆使した高度なアンサンブルを構築、その独特の音世界は内外のミュージシャン、音楽制作者に多大な影響を与えた。テクニカルな面が強調されがちだが、1950年代のジャズやリズム・アンド・ブルースが持つフィーリングを重視しており、ドナルド・フェイゲンの個性的な歌声と奇妙で小説的な難解な歌詞との取り合わせもまた、スティーリー・ダンの個性を際立たせる非常に重要な要素となっている。」とあります。
特に彼らのサウンドを表現する時に「ロックやポップスを基調としながら、ジャズ的な代理コードや意表をつくコード進行で曲にひねりを加え、」という部分が良く言われますが、まさにそのとおりだと思いますね。
これが彼らの特徴であり魅力だと思います。
この"Aja"に収められているナンバーに駄曲は1曲もありません。
私が最も好きなナンバーはタイトル曲の"Aja"です。8分弱の大曲ですが、全く飽きることはありません。流れるようなメロディのバック・ミュージシャンのそれぞれのプレイは本当に素晴らしいですね。
Joe Sampleのピアノ、Wayne Shorterのサックス、Steve Gaddのドラムス、Larry Carlton、Walter Beckerのギターなどどれを取っても最高です。
"Deacon Blues"でのLarry CarltonとLee Ritenourの2大ギタリストの競演、さらにメロディも素晴らしいですし、もう文句のつけようが無いですね。
"Peg"でのJay Graydonのギター・ソロは本当にカッコ良いですね。
Victor Feldmanのカッコ良いピアノから入る"Home At Last"も素晴らしいAORナンバーです。
"Josie"はもう殆どフュージョンしているカッコ良いナンバーです。Jim Keltnerのドラムスも素晴らしいです。
アメリカのチャートで3位、イギリスのチャートで5位を記録した彼らの最大のヒット・アルバムらしく、とても素晴らしいですし、既に30年を経過しておりますが、全く古さを感じません。
やはり名盤の中の1枚でしょうね。
2009-12-08
Dave Mason / Old Crest On A New Wave (1980)

翌年に"The Best of Dave Mason"を発表しますが、その後7年程オリジナル・アルバムは出さず、音楽活動を休止していた模様。
CBSでは、"It's Like You Never Left" (1973)、"Dave Mason" (1974)、"Split Coconut" (1975)、"Let It Flow" (1977)、"Mariposa De Oro" (1978)、そしてこの"Old Crest On A New Wave"の6枚のオリジナル・アルバムと"Certified Live" (1976)のライヴ・アルバムとソロになってから最も充実していた時期でしたので、レーベルを離れて充電期間を設けたのでしょうか。
CBS以前あるいは以後の彼のアルバムを聴いていても判りますが、やはりCBS時代の作品が群を抜いていると思いますね。
どのアルバムもメロディアスなロック・アルバムに仕上がっておりますし、この時期のDave MasonはTraffic時代のファン、George HarrisonやEric Claptonとのセッション時代のファンだけでなく、新たにAORファンからも支持を得ていた時期でもありました。
特にAORファンからは"Split Coconut"辺りが有名ですね。
本日紹介する"Old Crest On A New Wave"はCBS時代のアルバムですが、他のアルバムに比べそれほど知られたアルバムではありませんが、出来としてはJoe Wissertがプロデュース(ex: Boz Scaggs)しているせいか、内容としては良く出来たAORに仕上がっていると思いますね。
このアルバムの目玉は6曲目の"Save Me"に今は亡きMichael Jacksonが参加していることでしょうか。
バッキング・ヴォーカルではなく、殆どデュエットといった感じで、ファンキーな仕上がりのポップなナンバーです。
出来もかなり良いです。
ほかに1曲目の"Paralyzed"はフックに満ちたメロディアスなナンバーで、AORファンも納得の1曲です。
Dave Masonのギターをふんだんに聴くことが出来ます。
2曲目の"You're A Friend Of Mine"なんかもとてもポップなナンバーで、Dave Masonらしさが良く現れたナンバーです。
3曲目の"I'm Missing You"もCBS時代のDave Masonといったナンバーです。
4曲目の"Talk To Me"もフックのあるメロディアスなナンバーで、AORファンに受けそうです。
お勧めの1曲です。
5曲目の"Gotta Be On My Way"はMike Finniganのオルガンがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーで、もうほぼAORしておりますね。
とにかくメロディが素敵です。
7曲目の"Life Is A Ladder"は明るい感じのポップロックのナンバーで、Dave Masonのギターがいかしてます。
8曲目の"Tryin' To Get Back To You"もフックに満ちたメロディアスなナンバーで、これもAORファンに受けるナンバーだと思いますね。
9曲目の"Get It Right"はLes Dudekのペンによる若干スワンプした感じのナンバーです。
ラストの10曲目"Old Crest On A New Wave"は、これまたポップに仕上がったナンバーでお勧めです。
CBS時代の目立たないアルバムですが、かなり出来は良いと思いますよ。
2009-12-07
安全地帯 / 安全地帯 II (1984)

安全地帯は、1981年に井上陽水のバックバンドとして活動を開始し、1982年にキティレコードと契約し、「萠黄色のスナップ」でメジャーデビューしました。
1983年には1stアルバム「安全地帯I Remember to Remember」を発表し、同年にサントリー「赤玉パンチ」CMソングとして使用された「ワインレッドの心」で大ブレークし、一躍全国に知れ渡るようになりました。
80年代前半といえば、AORが席巻していた時期で、日本人アーティストのAOR大瀧詠一、山下達郎、伊藤銀次、角松敏生などがAORファンからも支持を得ており、その延長線上にこの安全地帯もいたと思います。
安全地帯は演奏のレベルも高いですし、玉置浩二の個性的なヴォーカルそして井上陽水の作品を取り上げるなど曲のセンスの良かったということも支持を受けた要因だったと思います。
その後も「恋の予感」、「熱視線」、「悲しみにさよなら」等の楽曲を立て続けにヒットさせ、特に80年代の安全地帯のナンバーはとてもセンスが良く、そういうこともあって、1980年代を代表する人気グループの地位を不動のものにしました。
1984年に発表されたこの2ndアルバム「安全地帯 II」は大ヒット・ナンバーの「ワインレッドの心」を含むアルバムで、彼らのベスト・アルバムだろうと、私は思っております。
このアルバムは当時ヘヴィ・ローテーしていたアルバムで、全曲ほぼ捨て曲無しの強力な1枚ですが、特に井上陽水の作詞、玉置浩二の作曲による「ワインレッドの心」、「真夜中すぎの恋」の2曲は最強のナンバーです。
元々井上陽水という人は「夢の中へ 」、「リバーサイドホテル」、「心もよう」、「いっそセレナーデ 」などとても良い曲を書く人で、他のフォーク・シンガーに比べ都会的な雰囲気のあるミュージシャンで、四畳半みたいなフォーク・ミュージックが嫌いな私でも、結構聴いていたアーティストでした。
「ワインレッドの心」はホント良く聴いていたナンバーで、カラオケなんかでもかなりの頻度で歌ってましたっけ。
若干キーが高目ですが、とても歌いやすいナンバーで、そんなこともあって大ヒットしたのでしょう。
出だしのギター・ソロと琴線に触れるメロディは何時聴いても名曲だと思いますね。
「真夜中すぎの恋」もこれまたメロディアスなヒット性抜群のナンバーです。
もうとにかく曲が良い!!ですね。
「眠れない隣人」もポップで跳ねた感じの曲調が良いですね。
「マスカレード」なんか聴いていても、玉置浩二っていう人は、ホントに良い曲を書く人だなあと思いますね。
「あなた」、「...ふたり...」、「La-La-La」なんかはメロディアスなバラード・ナンバーですが、出来が素晴らしいと思いますね。
「真夏のマリア」は雰囲気が「眠れない隣人」に似てますが、バックのギターのカッティングやドラムスの音がとても雰囲気があります。
「つり下がったハート」も曲全体の雰囲気が素晴らしいですよね。
「ダンサー」もポップでメロディアスなナンバーでいかしてます。
安全地帯ですが、本当に演奏のレベルは高いですし、特にギターのトーンはもう最高です。
2009-12-06
Tapiman / Tapiman (1971)

この作品は1971年のもので、当時でこのジャケットは凄いと思いますね。
70年代ハードロックのサウンドですが、先ずはこのジャケットでは?、だったと思います。
私も70年代のハードロックは結構聴いていたつもりでしたが、このTapimanは全く知りませんでしたね。
スペイン産ということもあり、当時の音楽情報は今みたくインターネットなんか無かった時代でしたので、おそらく日本にもあまり情報は入って来なかったと思いますし、当時このバンドを知っている人というのはハードロックのコアなファンぐらいなものでしょう。
ところが、これがめちゃくちゃカッコ良いときています。
70年代という当時の音の息吹がそのまんまで、まあ人によっては古いと言われるかも知れませんが、でも今聴くと逆に新鮮かも。
このTapimanの主人公は、後にSpanish Jazz Rock/Cross Overを代表するバンドICEBERGを結成するMax Sunyer(g)で、このMax Sunyerは本国スペインでは、最初のギター・ヒーローと言われているようで、このアルバムでも、結構へヴィーなギターのリフがあったり、ソロ・プレイもかなりいかしてます。
サイケなハードロックと言いながらもメロディアスですし、フックもあります。
以前にこのブログでRAY OWENの"RAY OWEN'S MOON"というアルバムを紹介しましたが、この"RAY OWEN'S MOON"も1971年に発表されたアルバムですが、このTapimanもまさに70年代のハードロックしたカッコ良いアルバムです。
1曲目の"Wrong World"はCreamの"Sunshine Of Your Love"を髣髴させるベースがビンビン、ギター・ソロもカッコ良いハードロック・ナンバーです。
Max Sunyerのギター・ソロも当時のEric Claptonを髣髴させるものがあります。
2曲目の"Gosseberry Park"はとてもメロディアスなナンバーのポップなハードロックといった感じの曲です。
ギターベースもドラムスもかなりハイ・レベルで聴いていて安心します。
ギター・ソロは最高です。
3曲目の"Don't Ask Why"はミディアム・テンポのサイケデリックなハードロックで、カッコ良いという言葉がピッタリのナンバーです。
4曲目の"Practice"はThe Rolling Stonesのサウンドをハードにしたようなナンバーです。
ヴォーカル・スタイルはもうMick Jaggarでしょう。
5曲目の"Paris"はバックのオルガンがいかしたメロディアスなインストルメンタルのバラード・ナンバーです。
でも、かなりヘヴィな感じがします。
ギターも最高です。
このナンバーはかなりお勧めですね。
6曲目の"No Change"も曲調はいたってポップです。
それにしてもMax Sunyerのギター・ソロは本当にカッコ良いです。
7曲目の"Moonbeam"はこれまたMax Sunyerのいかしたギターがふんだんに聴けるインスト・ナンバーです。
ブリティッシュ・ジャズ・ロックの雰囲気が満点のナンバーです。
8曲目の"No Control"は7曲目と曲間が無しで始まるナンバーで、2曲がまるで1曲かのように聴こえるナンバーです。
スペインで最初のギター・ヒーローと呼ばれたのも頷けますね。
9曲目の"Jenny"は軽い感じのポップなナンバーで、他の曲と随分と趣が違っておりますが、これはこれでカッコ良いですね。
10曲目の"Driving Shadow (Pepe's Song)"はヘヴィ・メタリックな感じのナンバーで、ドラムスが最高ですし、ギターのリフはもうメタルしております。
8分の大曲ですが、ギター・プレイやドラミングがやたらカッコ良く、全く飽きないですね。
11曲目以降はCD化のボーナストラックです。
11曲目の"Hey You!"はサイケ調のハードロック・ナンバーで、ラストの12曲目"Sugar Stone"はギターのリフがカッコ良いナンバーでThe Doorsをハードにしたような感じです。
Tapimanは、幻のSpanish Psyche Hard Rock Bandと言われているようですが、まさにそのとおりだと思いますね。
2009-12-05
John Lennon / Plastic Ono Band (1970)

The Beatles時代に"Unfinished Music No. 1: Two Virgins" (1968)や"Unfinished Music No. 2: Life With The Lions" (1969)さらには"Wedding Album" (1969)といったアルバムを出してはおりますが、本作"Plastic Ono Band (邦題「ジョンの魂」)"が1stソロ・アルバムと呼べると思います。
「ジョンの魂」とはとてもピッタリの邦題を付けたものです。
このタイトルを付けた人の感性って、かなり鋭いと思いますし、このアルバムのレコードになる前のテープを真剣に聴き込んだのでしょうね。
ここには裸のJohn Lennon、NakedなJohn Lennonがおります。
このアルバムを紹介する時に良く『「プライマル・スクリーム」という精神治療を受けていて、そのような経緯もあり、この「ジョンの魂」はJohn Lennonの人間性が色濃く表れたパーソナルな作品である。』と言われております。
それがどうだか判りませんが、まさに魂の叫びといっても良いようなナンバーばかりが収められていると思います。
無用な装飾をはぎ取ったサウンドはとてもシンプルですが、それだからこそ本物を感じさせます。
39年前(っえ?!、もうそんなに前かよ!)にこのアルバムを聴いた時は、とにかく毎日のようにこのアルバムを聴いていたのを思い出します。
その当時心に残った曲は、"Mother"、"Isolation"、"Love"、"Look At Me"それと"God"。
"Mother"についてはやっぱり最初の鐘の音が印象的でした。
2000年にミレニアム・エディイションとしてリマスターされた国内盤CDにオノ・ヨーコのインタビューが掲載されておりますが、この鐘の音は東洋的な重い感じの音で除夜の鐘みたいなものと言っており、さらに"Starting Over"は再出発の祈念の鐘の音と答えております。
とてもシンプルでメロディアスなナンバーで、やはり凄いです。
"Isolation"の邦題は「孤独」ですが、このナンバーを聴いていると、本当に自分が一人ぽっちになったような感じがするのが凄いですね。
ピアノはJohn自身が弾いており、サウンド的には"Imagine"に通ずるメロディアスなバラード・ナンバーです。
とにかくJohnのヴォーカルが最高!!
"Love"はシンプルな詩のナンバーですが、それが最高です。
"Love is real, Real is love....."
やはりJohnは稀代まれな作詞家でもあります。
誰も口づさめるナンバーって素晴らしいと思いませんか?
ロック界屈指のバラード・ナンバーですね。
"Look At Me"は1968年にインドに滞在していた時に作られたナンバーのようです。
"White Album"に収められている"Julia"と本当にタイプが似てます。
"God"こそJohnの魂の叫びだと思いますね。
"I don't believe in Beatles....."って、これを聴いた時はショックでしたね。
もう何も信じない、信じるのは自分とYokoだけ。
とても内省的なナンバーだけど、曲の出来は最高です。
メロディアスなスロウなブギ・タイプのナンバーで、Johnの作品の中でも結構気に入っています。
ほかに、"Hold On"もメロディアスなナンバーで、ヴィブラートの効いたギターのトーンは最高です。
"Working Class Hero"でのアコースティック・ギターはもう鳥肌ものですね。
本日紹介の"Plastic Ono Band"はミレニアム・エディションで、ボーナストラックとして"Power To The People"と"Do The Oz"の2曲が収められております。
"Power To The People"を聴くと映画「いちご白書」を思い出します。
確かこの映画の学生運動のシュプレヒコールの場面で使われていたと思いますが。
学生運動の主題歌みたいなナンバーでした。
John Lennonが亡くなって29年、毎年12月8日はいつもJohn Lennonを聴いています。
John Lennonって、ホント凄い人ですよね!!
2009-12-04
Eddie Money / Nothing To Lose (1988)

このアルバムまで、Billboard200の100位以内、それも中間からそれ以上にランクインされておりましたが、次作の1991年の"Right Here"は160位でそれ以降のアルバムはランクインすらしなかったということが、如実にそのことを証明していると思います。
私は個人的に彼のファンですので、90年代のアルバムを含め全て所有しておりますし、先日このブログでも紹介した1995年の"Love and Money"なんかはかなり良く出来たアルバムだと思っております。
本日紹介する"Nothing to Lose"はBillboard200の49位にランクインするヒットを放ったアルバムで、シングル・カットされた"Walk on Water"はUS Hot 100で9位、US Main Rockで2位にランクインする大ヒットとなったナンバーです。
ほかに"The Love in Your Eyes"はUS Main Rockで1位、"Let Me In"もUS Main Rockで30位のヒットとなっております。
プロデュースはRichie ZitoとEddie Moneyの共同で、アレンジやサウンドも素晴らしく、とても良く出来たAdult Oriental Rockのアルバムに仕上がっております。
1曲目の"Walk On Water"の作者はJesse Harmsで、一時Sammy Hagerのバックでキーボードを弾いていた人です。
メロディアスでとても聴きやすいポップロックのナンバーで、大ヒットしたのも頷けます。
途中のギター・ソロはとてもカッコ良いです(バックでギターはRichie Zito、Steve Farris (ex Mr. Mister)などが担当しておりますが、誰がギター・ソロを演っているのかは判りませんが)。
2曲目の"Magic"はRichie Zito、Eddie Moneyのペンによるナンバーで、メロディアスでフックに満ちたバラード・ナンバーで、出来もかなり良いと思います。
3曲目の"The Love In Your Eyes"はAdrian Gurvitzも曲作りに参加しているナンバーで、メロディアスでポップなAORナンバーに仕上がっております。
出だしのサックスはEddie Money自身か?
4曲目の"Let Me In"はLaura Braniganもカヴァーしたナンバーで、サウンドにキレがあります。
バックのギターのカッティングがカッコ良いですね。
5曲目の"Boardwalk Baby"はDiane Warrenのペンによるナンバーで、さすがDiane Warrenといった盛り上がりのあるメロディアスなバラード・ナンバーで、完全にAORしております。
6曲目の"Forget About Love"は出だしのギター・ソロが最高のメロディック・ロックしたポップなナンバーで、こういうナンバーでのEddie Moneyはホント生き生きしてますよね。
7曲目の"Pull Together"はミディアム・テンポのポップロックしたナンバーです。
これまたカッコ良いという言葉がピッタリのナンバーだと思います。
8曲目の"Far Cry from a Heartache"は初期Eddie Moneyを連想させるポップロックのナンバーで、かなりいかしてます。
9曲目の"Bad Boy"はタイトルから連想されるとおりご機嫌なロックンロールのナンバーです。
こういうナンバーも似合いますねえ。
バックのギター・ソロも最高です。
ラストの10曲目"Dancing with Mr. Jitters"はEddie Moneyのヴォーカルだけじゃなく、サックスやバックの音もいかしたジルバのダンス・ミュージックとなっております。
ミディアム・スロウのナンバーながら力強さなんかも感じます。
このナンバーもお勧めですね。
Eddie Moneyほど、この日本で過少に評価されているヴィーカリストはいないのではないでしょうか?
純然たるAORフィールドのアーティストではありませんが、AORファンの方にも十分アピールするヴォーカリストだと思いますが。
いかがでしょうか?
2009-12-03
The Beatles / Hey Jude (1970) - Collectors CD

昨日、チラっと覗いてみました。
殆どがレコードで、CDやDVDはコレクターズ物ばかりでした。
コレクターズCDはThe Beatles、Eric Clapton、Deep Purple、Led Zeppelinなどの売れ線のものがそこそこあり、私はThe Beatlesものの"Hey Jude"、"The Beatles' Story"、"The Rooftop Concert"、"New Year's Day"の4枚とDerek & The Dominosの"Assorted Rock And Roll"の計5枚のコレクターズCDを買ってきました。
The Beatlesの4枚は"Original Master Recordin"シリーズもので、オフィシャル物のアルバムのオリジナル・マスターからレコーディングしたという触れ込みのコレクターズ・アイテムで、もちろんオフィシャルで既に発表されているものもあります。
しかしながら、"A Collection Of Beatles Oldies"、"Rock'N'Roll Music"、"Rarities"、"Love Songs"などオリジナルで発表されながらCD化されていないアルバムなんかもシリーズに入っております。
今回は、そんなアルバムを購入しました。
オフィシャルでCD化されていないアルバムの中で、私が最もCD化して欲しいアルバムは"Hey Jude"です。
アルバムと同じ順番でCD-Rとして編集することは出来ますが、やはりジャケットが問題となります。
ご覧のとおりのジャケットではかなり不満がありますので、是非オフィシャルでCD化して欲しいと思いますね。
なお、"Hey Jude"につきましては以前にもこのブログで、日本国内仕様のレコードをそのままCDサイズにした紙ジャケにしたコレクターズCDが出ており、オークションで何度か挑戦したが落札出来ずにいると書きましたが、つい最近31USドルでやっと落札できました。
商品はまだ手元に来ておりませんが、過去に手に入れた"A Collection Of Beatles Oldies"、"Rock'N'Roll Music"、"Meet The Beatles"、"Second Album"などの出来を考えると、ホント楽しみです。
"The Beatles' Story"はオフィシャルで2枚組のレコードとして米キャピトルが発表したもので、いわゆるインタビューなどを集めたアルバムで、その中でライヴ音源などをしりばめたものでした。
実を言いますと、このアルバムを聴くのは今回が初めてでした。
レコードで発表された当時も、インタビュー物ということと2枚組で値段も高かったので購入することはありませんでした。
ただ、当時は、"Twist & Shout"などのライヴ音源が収められているなどの当時としては貴重な音源が収められていたということで話題にはなっておりましたが。
"The Rooftop Concert"はもちろんアップル・ビルの屋上でのコンサート模様を収めたもので、アルバム"Let It Be"にその中の何曲かは収められております。
このCDのインナージャケットにはAppleのロゴにPMC-6901 (1969 Apple Records)とカタログ番号が打たれております。
タイトルも正式には、"The Beatles / Last Licks Live - The Rooftop Concert"とあり、プロモーション用として録音されたのかも知れません。
録音はモノラルで、"Get Back"が3ヴァージョン、"Don't Let Me Down"が2ヴァージョン、"I've Got A Feelin"が2ヴァージョンに、"One After 909"、"Dig A Pony"の全9曲が収められております。
"New Year's Day"はデッカ・オーディションから全15曲が収められております。
当然デビュー前の音源ということで、演奏にも拙さがありますが、それでも勢いが感じられます。
"Like Dreamers Do"、"Hello Little Girl"の2曲のオリジナル・ナンバーが収録されておりますが、これがとても良いです。
他に"Money"、"Till There Was You"など後に録音し直したナンバーやカヴァー曲が収められておりますが、私が初めて聴く音源もあり、かなり楽しめた内容でした。
もちろんモノラルですがライン録音ですので、音もそこそこです。
Derek & The Dominosの"Assorted Rock And Roll"は4枚組のライヴ・アルバムで、オリジナルで出ているフィルモアのライヴとは違った場所での録音となっております。
オーディエンス録音ですので音質は不満ですが、当時の勢いといったものは感じられます。
コレクターズ、ブートCDを集める趣味はあまり無いですが、どういうわけかThe BeatlesとEric Clapton関係は、つい手が出てしまいます。
これがコレクターの性といものなんでしょうね。
2009-12-02
Bert Heerink / Better Yet... (2009)

1stアルバムは以前このブログでも紹介しましたが全曲カヴァー・アルバム、2nd、3rdはカヴァー曲にオリジナルを追加したアルバムで、3作全て母国語のオランダ語で歌われておりました。
2006年に"Purify"というアルバムを出しておりますが、これについては情報がないので判りません。
1stアルバムを紹介した時にも書きましたが、これが結構良く出来ていて、ロック・ファンであれば皆が知っているようナンバーをカヴァーしているので、オランダ語でも殆ど違和感無く聴けました。
そして本日紹介するアルバムは、ハードロック・ハードポップ御用達のネット・ショップAOR Heavenから2009年に発表された"Better Yet..."というアルバムです。
このアルバムは全曲英語ヴァージョンで、他人の曲を取り上げてはおりますが、プロデューサーのMichael Vossのナンバーが収められたオリジナル・アルバムです。
サウンドは、メロディックロック・ハードポップでとても聴きやすいものとなっております。
1曲目の"Panic Attack"はシングル・カットされたナンバーで、Russ Ballardのペンによるナンバーです。
サビの部分を聴くと、Russ Ballardだと判ってしまう、そんなナンバーです。
"Since You Been Gone"タイプのナンバーです。
2曲目の"April"はMichael Vossが曲作りに参加しているナンバーで、メロディアスなフックに満ちたAOR調のいかした曲です。
3曲目の"Whose Side Are You On"もオリジナルでMichael Vossのギター・プレイがカッコ良いメロディック・ロックのナンバーです。
4曲目の"Falling Down"はHarem ScaremのHarry Hessのペンによるナンバーです。
さすがHarry Hessといった感じのミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーで、このアルバムの一押しでしょうか。
5曲目の"Love Is Like Heaven"はこれまたミディアム・テンポのメロディアスな曲に仕上がっております。
6曲目の"All Fired Up"はTony Martinのペンによるハードロックしたナンバーです。
7曲目の"Can't Make Me"はメロディアスなミディアム・テンポのAORしたナンバーです。
このナンバーの出来も良く、お勧めの1曲です。
8曲目の"Restless Heart"は再びTony Martinのペンによるナンバーで、ミディアム・テンポながら多分にロックしております。
9曲目の"Prescious"はこのアルバムの中で最もポップに仕上がったナンバーで、メロディもとてもいかしており、もうこれは完全にAORですね。
かなりお勧めです。
10曲目の"Signification"はちょっとばかり凝り過ぎなアレンジかなあ。
メロディアス度がイマイチです。
ラストの11曲目"Ain't No Pleasing You"はBob DaisleyのペンによるナンバーでDeep Purpleを連想させてくれます。
まあ、メロディック・ロックのファンにとっては、持っていても良い1枚だと思いますね。