2010-02-28
Titan / Steps (2009)

このTitanですが、2008年に同じく自主製作のミニ・アルバム"STRUCK BY LIGHTNING"を発表したStrikerというバンドが母体で、リード・ヴォーカリストを替え、さらにバンド名をTitanとし再出発しました。
これが功を奏したといっても良く、"STRUCK BY LIGHTNING"もそこそこ良かったアルバムでしたが、この"Steps"はそれを遥かに上回る内容となっております。
特にヴォーカルが伸びのあるとてもいかしており声質もかなり良いのが、とてもプラスになったのでしょうね。
ただ、残念なのが、今回も自主製作の6曲入りのミニ・アルバムだということでしょうか。
全曲捨て曲がありませんので、是非、フル・アルバムで聴きたかったですね。
ジャケットに写るメンバーの写真を見ると、全員が十代と思われる若者が5人写っております。
彼らが影響を受けたバンドが、TOTO、Journey、Giantということで、この"Steps"も70年代後半、80年代前半の産業ロックの雰囲気をモロに感じさせるアルバムに仕上がっております。
この手のサウンドが好きな年代って、私も含め40代、50代だと思いますが、こういった若者によるバンドが出てくるSwedenの音楽市場って素晴らしいと思いますね。
1曲目の"Hero"は出だしのドラミングとそれに続くキーボードやギターのリフがそれこそあの頃の産業ロックを彷彿させてくれるメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
とにかく、伸びのあるハイトーンのヴォーカルは最高です。
この若さで、このヴォーカルは凄いと思いますし、ギターを始めバックのプレイもしっかりしております。
2曲目の"I Want You"はギターの音がいかしたメロディアスなハードポップ・ナンバーですし、このナンバーでのヴォーカルは本当に素晴らしいです。
3曲目の"When Evening Falls"は、もう最高にいかしたメロディアスなナンバーで、もうこれはJourneyしております。
メチャクチャ完成度が高いナンバーで、もう言うことありません。
ソング・ライティングも演奏も最高に素晴らしいですね。
4曲目の"Steps"はアレンジがとても素敵なポップで洒落たメロディアスなキーボード、シンセの短いインスト・ナンバーですが、こんな曲を聴くと、こいつ等タダものじゃないと思えてきます。
5曲目の"Top Of Your World"は4曲目からつながって始まるナンバーですが、これまた、キーボードとギターがいかしたメロディアスな産業ロックのナンバーです。
ラストの6曲目"One More Night"もメロディアスで最高に良く出来た産業ロックのナンバーです。
とにかく曲の出来、特にメロディが素晴らしいです。
また、このサウンドにヴォーカルが良く合っております。
ヴォーカルを替え再出発したのがとても良かったと思います。
ソング・ライティングや演奏なんかメジャー級だと思いますね。
このTitan、本当に素晴らしいバンドです。
是非、フル・アルバムで聴いてみたいです。
スポンサーサイト
2010-02-27
Inessa / Rising Sun (2007)

ドイツのTarget Recordsからジャケ買いしたアルバムです。
この手のジャケットだったらゴシック系のアルバムに違いないと思ったのですが。
手元に届き、いざアルバムをCDプレイヤーに入れ、流れてきた音にかなり戸惑いましたね。
ゴシックのゴの字もありません。
流れてくるのは、エスニック・ポップでした。
普段であれば、すぐにプレイヤーを止め、CDを取り出すのですが、1曲目のランバダ風のリズムがちょっといかしていたので、そのまま何曲か流していると、中にはAOR風のナンバーがあったり、また、Inessaのヴォーカルが結構いかしてますし、歌も上手いということで、だんだんと引き込まれる結果となってしまいました。
Inessa Princessaはアルメニア生まれの21才の女性で、アルメニアとギリシャの国籍を持っているそうです。
また、母国語のほかに、ロシア語、ギリシャ語、スペイン語、英語を話すことが出来る才女でもあるとのこと。
このアルバムは基本的に英語で歌われておりますが、同じ曲2曲はロシア語でも歌われております。
1曲目の"Rising Sun"は冒頭にも書きましたとおりランバダのリズムに乗ったポップなナンバーで、おそらくシングル・カットされたのだと思いますが、出来は結構良いです。
You Tubeを張り付けてみましたので、ご覧になってください。
2曲目の"Desept Boy"も異国情緒たっぷりのナンバーですが、AORとしても聴けるのでは?
3曲目の"Ping Pong With The Moon"はメロディアスなバラード・ナンバーで、もうこれはほぼAORしたナンバーでお勧めです。
Inessaは結構歌も上手いです。
4曲目の"To The Beat"はタイトルどおりのディスコ・ナンバーです。
5曲目の”Eastern Sound"はビートの効いたリズムがいかしたダンサンブルなナンバーです。
バックのプレイがカッコ良いです。
6曲目の"Love Is A Cuper"は尺八風のインストで始まる、これまた異国情緒タップリのナンバーですが、メロディがとてもいかしており、全体的にはAORの雰囲気もあり、とてもお勧めのナンバーです。
7曲目の"Let Me Leave You"は再びビートが効いたダンサンブルなナンバーです。
8曲目の"Crumblin"もエスニック・ディスコといった味わいのナンバーです。
9曲目の"Pain And Paradise"はもメロディがいかしたバラード・ナンバーで、エスニックな感じのバックのギターがいかしたAORナンバーです。
バックのサックスはかなりそそります。
このナンバーの出来もかなり良いです。
10曲目の"Rising Sun"、11曲目の"Desept Boy"はそれぞれロシア語ヴァージョンです。
また、12曲目"Rising Sun"、13曲目"Rising Sun"はそれぞれ英語とロシア語によるRadio Editです。
2010-02-26
Fab Box / Music From The Fab Box (2009)

彼らのオフィシャル・サイトを覗くと、2人の音楽キャリアは10年ぐらい前から遡るようです。
Massimoは、1989年に1stソロ・アルバム"Il tempo non si ferma più"を発表してますし、FabrizioはRevengeやBrandoというバンドのリード・ヴォーカリストとして活躍していたとのこと。
また、彼ら二人は既知の関係にあったようで、二人で曲作りも行っていたようで、Joseph WilliamsやDanny Vaughnなどの曲の提供もしております。
で、このアルバムですが、何の予備知識も無く聴けば、AORファンから最近注目を集めている北欧ミュージシャンによるウエスト・コーストしたAORアルバムだと思うでしょうね。
キャッチーでフックのあるサウンドはとても気持ち良く、まさかイタリア産のAORだとは思わないと思います。
1曲目の"Tell Her I'm Alright"はメロディの出来が素晴らしく、ポップでメロディアスでとても耳に馴染むサウンドが堪らないです。
ヒット性抜群のナンバーで、AORファンであれば必ずや気に入ると思いますね。
もう、この1曲だけで、Fab Boxの良さが判るというものです。
2曲目の"Nobody Tonight"も伸びのあるギターの音が素敵なメロディアスなナンバーですね。
このままのサウンドでも十分魅力的なナンバーですが、ドラムスが打ち込みですが、これが生の音だったら、さらに良くなると思います(まあ、アルバム全体に言えることだと思いますが)。
3曲目の"Inside"はこれまたメロディアスで良く出来たバラード・ナンバーです。
ホント、曲の出来は素晴らしいです。
4曲目の"The Key"ウエスト・コーストの香りがするポップで、コーラスが素敵なメロディアスなナンバーです。
Massimo BozziとFabrizio Ugoliniのそれぞれがヴォーカルを分け合っておりますが、どちらも歌が上手く、声質もとても聴き易いです。
5曲目の"A Matter Of Time"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーですが、これがとても素晴らしい出来なんですね。
もう最高のAORナンバーで、デュオ(デュエット)を最大限生かした曲となっております。
6曲目の"Let Me Try"もアコースティカルなナンバーですが、アプローチとしてはアメリカン・ロックっぽい感じのナンバーです。
コーラスがカッコ良いナンバーです。
7曲目の"Together"はウエスト・コースト・ロックしたメロディアスなAORナンバーで、清々しさを堪能出来ます。
お勧めのナンバーですね。
8曲目の"I Still Believe"もメロディアスなバラード風のナンバーです。
9曲目の"Reason Of The Heart"もメロディアスなAORナンバーで、曲の出来が素晴らしいですし、彼らのヴォーカルとコーラスそしてギター・プレイがとてもいかしてます。
このナンバー、結構好きです。
10曲目の"Call My Name"もメロディアスで良く出来たAORナンバーです。
11曲目の"You Are The One"もアコースティカルな美メロのバラード・ナンバーです。
12曲目の"Always"もウエスト・コースト風のポップでメロディアスなナンバーで、お勧めですね。
ラストの13曲目"Yesterday"はこれまたアコースティカルなメロディアスなバラード風のナンバーです。
このFab Boxの魅力は、何といっても彼らの作る曲と二人のヴォーカルです。
とにかく二人とも歌は上手いです。
ギターとキーボードは生の楽器を使っておりますが、リズムが打ち込みなのが残念と言えば残念ですが、曲の出来がそれを打ち消してくれております。
でも、欲を言えば、全ての楽器が生だったらなあ。
2010-02-25
Overland / Diamond Dealer (2009)

また、このSteve Overlandは別プロジェクトとしてShadowmanを結成しておりますが、こちらでも"LAND OF THE LIVING"、"DIFFERENT ANGLES"、"GHOST IN THE MIRROR"の3枚ものアルバムを発表しております。
さらにFMとして久しぶりとなるスタジオ・アルバム"METROPOLIS"が発表されるアナウンスも入っております。
Steve Overlandは、過去には、Wildlife、The Ladderなど何れもメロディアスなハードポップ系のバンドのヴォーカリストとして、既に30年近く音楽活動を行っております。
この"Diamond Dealer"も"Break Away"や他のプロジェクトのアルバムにも増して、出来はすこぶる良く、キャッチーでフックに満ちたメロディアスなハードポップ・アルバムに仕上がっており、さすがという感じです。
1曲目の"Train, Train"からその出来は素晴らしく、キャッチーでメロディアスなナンバーで、情感豊かに歌うSteve Overlandのヴォーカルが最高にいかしたナンバーとなっております。
脇を固めるTor Talle (G, Keys)、Martin Kronlund (G)、Henrik Thomsen (B)、Imre Daun (Ds)の演奏も素晴らしいです。
もうこの1曲でノック・アウトされること、間違いなしです。
2曲目の"You Lift Me Up"はエッジの効いたギターがカッコ良いポップでキレのあるハードポップのナンバーです。
お勧めです。
3曲目の"Where Is The Love"はキラキラ・キーボードから入るキャッチーかつメロディアスなハードポップ・ナンバーで、Steve Overlandの良さが表に出たとても良く出来たナンバーです。
4曲目の"Brave New World"はタブラ風のパーカッションがフィーチャーされたミディアム・スロウのバラード・ナンバーで、どこか異国情緒を感じさせるナンバーとなっております。
5曲目の"Roll Back The Years"は出だしのギターのカッティングとソロがとてもカッコ良いメロディアスなナンバーです。
バックのプレイもかなり良いですね。
6曲目の"City Of Dreams"はモダンな感じのプレイがいかしたメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
ギターを始めバックのプレイがとてもいかしてます。
これもお勧めのナンバーですね。
7曲目の"I'm Still Breathing"もアレンジがいかしたメロディアスなナンバーで、なんかセンスの良さを感じさせてくれています。
8曲目の"Rise"はメロディアスなほぼAORしたナンバーです。
バックのキーボード、ギター、ベース、ドラムスどれをとっても素晴らしいですね。
もちろん、Steve Overlandのヴォーカルも。
9曲目の"Hearts Don't Lie"はタイトルから連想されるとおりのメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーでもSteve Overlandは情感豊かに歌い上げております。
10曲目の"After The Storm"はギター・オリエンティドのメロディアスな最高にいかしたハードポップ・ナンバーに仕上がっております。
さすが、Steve Overlandですね。
11曲目の"Bring Me Water"はギターのリフがカッコ良いロックンロール・タイプのナンバーです。
このナンバーもバックのプレイはとてもいかしてます。
ラストの12曲目"Coming Home"はバックのピアノ・プレイがとても美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
曲の出来は素晴らしいですし、Steve Overlandのヴォーカルもバックのプレイも最高で、メロディ・マニア納得の1曲です。
本当に安心して聴いていられるアルバムです。
2010-02-24
The Bryan Hughes Group / Break The Rules (1990)

カナダ産ということで湿り気のある透明な感じの哀愁のハードポップした仕上がりが最高のアルバムで、その手(私も含め)ファンにとっては堪らない内容となっております。
それにしても、何故カナダ産のハードポップのバンドって、こんなに良いバンドが沢山あるのでしょうか?
もう1曲目の"She's The Type"から泣きのギターをふんだんにフィーチャーしたメロディアスなハードポップです。
ヴォーカルのBryan Hughesの声質も適度に湿り気を帯びたハイトーンでこのサウンドにこのヴォーカルあり、のとてもいかしたものとなっております。
ギターもBryan Hughesが担当しておりますので、自分の名前をバンドの冠に被せたのも納得です。
2曲目の"Who's Gonna Love You"はミディアム・スロウのメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、これまたとても生かしてます。
このナンバーは、かなりお勧めです。
3曲目の"It's Too Late"はバックのキラキラ・キーボードがいかしたミディアム・テンポのメロディアスな、ほぼ産業ロックしたナンバーで、言うことありません。
4曲目の"Don't Go"はBryan Hughesのギターがいかしたキャッチーかつメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
全曲Bryan Hughesの単独あるいは共作のナンバーですが、ソング・ライターとしても一流だと思いますね。
5曲目の"Yesterday Was Yesterday"はBryan Hughesのヴォーカルが光るメロディアスなナンバーです。
とても聴き易い声で、こういったサウンドにピッタリの声です。
6曲目の"Heartache"は、それこそ70年代後半、80年代後半の産業ロックしたナンバーで、TOTOやTrillion、同じくカナダのPrism辺りを連想させてくれます。
とてもいかしたナンバーです。
7曲目の"Rumours"はギター・オリエンティドのサウンドに締りがあるメロディアスなハードポップのナンバーです。
これまたお勧めですね。
8曲目の"Give Me A Reason"もキラキラ・キーボードをフィーチャーしたメロディアスなパワー・バラードの盛り上がりがある曲となっております。
聴き応えのあるナンバーです。
9曲目の"Swept Away"もとても良く出来た産業ロックのナンバーです。
ラストの10曲目"Two Way Street"も出だしのキーボードとギターの音がとてもそそるメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
ポップでキャッチーでフックもあり、申し分ないですね。
ほぼ全曲捨て曲が無い強力な1枚で、ハードポップや産業ロックのファンは必聴のアルバムです。
今ですと、Amazonのマーケット・プレイスで1228円で売っておりますが、この値段だったら買いでしょう!
2010-02-23
Jennifer Warnes / Best Of Jennifer Warnes (1982)

Jennifer Warnesと言えば、映画「愛と青春の旅立ち」で使われたJoe Cockerとのデュエット・ナンバー"Up Where We Belong (愛と青春の旅立ち)"を思い浮かべる方が多いと思いますし、私もその一人です。
このナンバーは、1982年にシングルとして発表され、全米1位、全米ACチャートで3位となる大ヒットしたナンバーです。
また、1987年には、これまた映画「ダーティ・ダンシング」でも使用されたナンバー、"(I've Had) The Time of My Life"もBill Medleyとのデュエットで、全米1位、全米ACチャートでも1位を記録する彼女の最大のヒット曲となっており、他のサントラにも参加するなど、こういった方面で有名ですが、彼女のソロ・アルバムへの評価はそれほど高くなく、不当な評価を受けているのでは?と私は思っております。
彼女のソロ・デビューは、1968年の1stアルバム"I Can Remember Everything"でしたが、その後1969年に"See Me, Feel Me, Touch Me, Heal Me"、1972年に"Jennifer"を発表するものの殆ど話題にもならなかったようです。
で、Arista Recordsの社長Clive Davisの目に止まり、心機一転してレコード会社を移籍して、プロモーション活動も積極的だったようで、通算4枚目の"Jennifer Warnes"が話題となり、シングル・カットされた""Right Time of the Night"は全米6位、全米ACチャート1位を記録し、グローバルで注目されるシンガーとなりました。
Aristaでは、1979年に"Shot Through The Heart"というアルバムや"Lost the Good Thing" といったシングルを発表しております。
本日紹介する"Best Of Jennifer Warnes"はそのArista Recordsから1982年に発表されたアルバムで全米47位となったアルバムです。
このアルバムは、Arista Recordsに残した2枚のアルバムからカットされたナンバーと新曲で構成されており、新曲の"Could It Be Love"は全米47位となる小ヒットとなっております。
収録ナンバーは、
01 Right Time Of The Night
02 It Goes Like It Goes
03 I Know A Heartache When I See One"
04 When The Feeling Comes Around
05 I'm Restless
06 Could It Be Love
07 Run To Her
08 I'm Dreaming
09 Shot Through The Heart
10 Come To Me
の10曲で、彼女の歌い方や全体の雰囲気はLinda Ronstadtに近いものがあると思います。
声質もオーソドックスでとても優しそうな声ですし、何といっても歌が上手いです。
01はPeter McCannのペンによるメロディアスなAORナンバーです。全体的にメロディが素晴らしく、全米6位と大ヒットしたのも頷けるナンバーです。
02はバックのピアノがとても華麗なメロディアスなバラード・ナンバーで、Jennifer Warnesのヴォーカルもとても素敵です。このナンバーも映画「Norma Rae」に使われたナンバーです。
03はどこか聴いたようなメロディですが、この曲なんか聴くと、ホント、Linda Ronstadtに雰囲気そっくりです。とても魅力的なナンバーです。
04は軽快な感じのメロディアスなAORナンバーで、とてもお勧めです。さすがシングル・カットされ全米45位とヒットしただけあるナンバーですね。
05はJennifer Warnes自身のペンによる、メロディアスでハートウォーミングな感じのAORナンバーです。このナンバーでもバックのピアノの音がとても素敵ですし、彼女のヴォーカルも素晴らしいです。
06はエレクトリック・ギターが結構前面に出たナンバーですが、出来はとても素晴らしいです。このナンバーもヒットしたのが頷けますね。バックのプレイがとてもカッコ良いです。
07はゆったりとした感じのメロディアスなAORナンバーで、これまたお勧めの曲です。
08はRichard KerrとGary OsborneのペンによるメロディアスなAORナンバーですが、これも全米50位を記録しております。
09は再びJennifer Warnes自身のペンによるナンバーですが、このナンバーも良く出来ております。
10もとてもメロディアスな良く出来たバラード・ナンバーです。このナンバーもシングル・カットされましたが、全米107位止まりだったようですが、こんなに良く出来たナンバーが、107位とはビックリです。少なくとも50位以内にはランク・インしそうなとても良く出来たAORナンバーなんですがねえ。
女性ヴォーカルによるAORがお好きな方にはかなりお勧めです。
2010-02-22
Ron Collins / Simple Man (1992)

アーティストとタイトルは、Ron Collinsの"Simple Man"。
以前に日本のメロハー、ハードポップ専門のネット・ショップRock Avenueで中古が3800円で売っておりましたので、おそらくレア盤なんでしょう。
Rock Avenueでの紹介文を見ると、アメリカのクリスチャン・ロック、AORのアーティストらしいとのこと。
また、プロデュースにDavid Huffの名前がありますが、David HuffはDann Huffの弟で、Huff兄弟でハードポップ・バンドGIANTを結成していることは、皆さんご存じだと思いますし、David、Dannそれぞれが秀でたスタジオ・ミュージシャン(Davidはドラムス、Dannはギター)でプロデューサーです。
でも、アルバムのクレジットを見ると、David Huffはプロデュースとギターを担当していることとなっており、ドラムスはLance Huff(これまたHuffという名字で関係者なんだと思いますが)が叩いております。
同名異人ということも考えられますが、アーティストがCCM (Contemporary Christian Music)系ということとと、アルバムのサウンドがまさにロマンティック・ハードネスではありませんが、キーボードやギターなどが結構全面に出たAORアルバムで、初期GIANTにも通じるサウンドですので、David Huffプロデュースと言われても納得してしまいます。
1曲目の"Run This Race"は出だしのパーカッションとそれに続くキーボード、ギターの音が最高にいかしたロマンティック・ハードネスのメロディアスなAORナンバーです。
こんなナンバーを聴くとGIANTがプレイしていると錯覚しそうです。
AIRPLAY、TOTOさらにGIANTなどが好きなAORファンであれば、一発で気に入ってしまうと思いますね。
ギター・プレイはかなりレベルが高く、Dann Huffっぽくもあります。
あの、David Lyndon Huffであれば、兄貴顔負けのギター・プレイヤーですね。
2曲目の"All I Know"はメロディアスで、バックのキーボードの音がいかしたミディアム・テンポのAORナンバーで、こちらもかなりお勧めです。
このナンバーでもギターがとてもいかしてます。
3曲目の"Beautiful Day"は小鳥のさえずりの効果音から入るメロディアスな完全にAORしたナンバーです。
バックのコーラスがとてもMichael McDonaldしております。
Ron Collinsのヴォーカルもオーソドックスな感じの伸びのあるもので歌唱力もあり、AOR向きと言えます。
4曲目の"There Is A Place"はDavid Foster風のピアノから入る、モロにあの感じのAORナンバーです。
メロディアスなバラード・ナンバーで、この手のサウンドが好きな人にとっては堪らない1曲だと思いますね。
バックの女性コーラスもとても良い雰囲気です。
5曲目の"I'll Never Stop"は、軽快な感じのメロディアスなハードポップ調のAORナンバーです。
ポップに仕上がったかなりいかしたナンバーです。
6曲目の"Sing For Freedom"も出だしのドラム(打ち込みか?)とキーボードがいかしたGIANTに通じる産業ロックっぽいご機嫌なナンバーです。
7曲目の"Nothing But The Best"も洒落た感じのメロディアスなAORナンバーで、Robbie DupreeやMichael McDonaldなどのAORが好きな人は必ずや気に入るナンバーでは?
メロディアスでとてもいかしたAORナンバーで、これまたお勧めです。
8曲目の"Where Do We Go From Here"はアコースティカルな感じのメロディアスなバラード・ナンバーのAORです。
Ron Collinsのヴォーカルが光っております。
9曲目の"Into Your Will"は、これまたメロディがとてもいかしたAORナンバーで、Robbie BuchananやJay Gruska(といえば、Maxusか)、TOTOなどのウエストコーストAORが好きなご仁には堪らないナンバーだと思いますね。
ラストの10曲目"I Don't Want To See You Fall Away"は、再びDavid FosterやRobbie Buchanan風のピアノが全編にフィーチャーされた、メロディアスなバラード・ナンバーです。
バックのピアノも良いですが、しっとりと歌い上げるRon Collinsのヴォーカルは格別です。
捨て曲が全く無い強力な1枚で、最近購入したAORものの中でもトップ・クラスの出来だと思いますね。
送料込(送料は1枚当たりに換算する1ユーロ)で2000円ぐらいでしたので、良い買い物が出来ました。
2010-02-21
Lita Ford / Lita (1988)

その後1979年にソロ活動を開始し、1983年に1stソロ・アルバム"Out for Blood"を発表し、アルバムタイトルの"Out for Blood"をシングルとして出しましたが、ランクインすることはありませんでしたが、翌84年に2ndアルバム"Dancin' on the Edge"を発表します。
この2ndアルバムは、全米65位にランクインし、シングルカットされた"Gotta Let Go"がUKチャートの94位にランクインしたものの、大きなヒットとはなりませんでした。
しかしながら、本日紹介する3rdアルバム"Lita"は、全米アルバム・チャートで29位となる大ヒットアルバムとなりました。
このアルバムからは、"Kiss Me Deadly"、"Back to the Cave"、"Close My Eyes Forever"、"Falling In and Out of Love"の4曲がシングル・カットされ、Ozzy Osbourne (ex: Black Sabbath)とのデュエットによる"Close My Eyes Forever"は全米8位となる大ヒットを記録しました。
それまでのアルバムに比べ内容が良かったのはもちろんでしょうが、ジャケットに写るLita Fordがセクシーさはそのままですが、それまでのケバい化粧がご覧のとおりごくノーマルになり、彼女の可愛い顔が映し出されていたこと、さらにプロデューサーにMike Chapmanを起用したことが大きかったんだと私は思っております。
1曲目の"Back To The Cave"はLita Fordのメロディアスなギター・ソロから入る最高にいかしたメロディアスでポップなナンバーです。
USメインストリーム・ロック・チャートの22位にランクインされたナンバーだけあります。
2曲目の"Can't Catch Me"は出だしのドラミングとギターのカッティングがハードなドライヴィングしたカッコ良いナンバーで、さらにBlack Sabbath的なドゥーミーな感じのヘヴィ・メタル・ナンバーに仕上がっております。
3曲目の"Blueberry"はミディアム・テンポながらそのサウンドは結構重た目ですが、曲全体としてはメロディアスで、Lita Fordのギター・プレイがかなり良いです。
4曲目の"Kiss Me Deadly"は全米12位となったヒット・ナンバーで、それも当然のヒット・ポテンシャルが高いポップに仕上がったメロディアスのナンバーです。
さすが、Mike Chapmanのプロデュースだと思いますね。
5曲目の"Falling In And Out Of Love"はLita Fordの泣きのギターをフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーで、素晴らしい出来となっております。
このナンバーは圧巻です。
6曲目の"Fatal Passion"は出だしのドラミングとベース・プレイがとてもカッコ良いポップでメロディアスなハードロック・ナンバーです。
曲の出来も良いですが、バックのプレイは最高です。
7曲目の"Under The Gun"はミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーで、この曲もかなり良く出来あがっております。
Lita Fordのギター・プレイはもう素晴らしいですね。
8曲目の"Broken Dreams"もLita Fordの泣きのギターをフィーチャーしたミディアム・スロウのメロディアスなナンバーです。
これまた、お勧めのナンバーですね。
ラストの9曲目"Close My Eyes Forever"は彼女のナンバーで最大のヒットを記録したもので、Ozzy Osbourneとのデュエットによるメロディアスなバラード・ナンバーです。
さすがに大ヒットしただけあるフックに満ちたナンバーだと思いますね。
一時期活動を停止していたLita Fordでしたが、2009年にQueensrycheと"American Soldier Tour"などを開始し、同年には、14年振りとなるスタジオ・アルバム"Wicked Wonderland"を発表し、健在なところを見せております。
2010-02-20
Christian Tolle / The Real Thing (2006)

前作同様、Steve Lukather、Tin Pierce、Doug Aldrichなどのギタリストを迎え、ギター・オリエンティドのAOR、ハードポップのアルバムに仕上がっております。
そうですね、内容的には、Steve Lukather辺りのソロ・アルバムに通ずる、そんな感じでしょうか。
1曲目の"Enemy"は、出だしの感じからSteve Lukatherのソロ・アルバムに入っていても良いような感じのメロディアスなハード感のあるナンバーです。
Christian Tolleが全曲でリードを担当し、ゲスト・ギタリストがソロ・プレイを聴かせてくれておりますが、この1曲目でソロを披露しているのはDoug Aldrichで、華麗なギター・ワークが素晴らしいですね。
ヴォーカルを執っているJohn Cuijpersの声質がハードロック向きということもあり、曲全体もメロハーに仕上がっております。
2曲目の"The Real Thing"はメロディアスなハードポップ調のナンバーで、とてもお勧めです。
このナンバーでは、Steve Lukatherがクリーンな感じのギター・ソロを聴かせてくれておりますし、ヴォーカルのPit Huppertenのヴォーカルも清涼感がありますので、曲もAOR風の哀愁のハードポップに仕上がっているのだと思います。
このナンバーは、かなりお勧めですね。
3曲目の"On And On"では、Tim Pierceがギター・ソロを、Stephan Scheussがヴォーカルを担当しております。
このナンバーも2曲目に似た哀愁のハードポップ調のナンバーで、とてもAORしております。
とにかくメロディが素晴らしく、アルバムの一押しです。
Tim Pierceは本国アメリカでは、引っ張りだこのギタリストで、ディスコからデス・メタルまで様々なジャンルの音楽で、彼の名前を見ることが出来ます。
AORファンも納得の1曲です。
4曲目の"Rain"でのメンバーは1曲目と同じ組み合わせで、Christian Tolleのギターのリフも若干重た目のミディアム・スロウながらロック・スピリットを感じさせるナンバーとなっております。
5曲目の"The Flow"では、ソロを含めChristian Tolleが担当し、ヴォーカルはJohn Cuijpers。
Christian Tolleのギターのリフと伸びのあるギター・ソロがとってもカッコ良い、メロディアス・ハードロックのナンバーに仕上がっております。
6曲目の"Back To The Moon"は2曲目と同じ組み合わせですが、2曲目よりかなりハードな仕上がりを見せたナンバーですがそこそこポップな作りとなっております。
Steve Lukatherのギター・ソロはさすがですね。
7曲目の"First Time"は5曲目と同じメンバーによるナンバーですが、こちらは、とてもメロディアスなバラード・ナンバーとなっております。
John Cuijpersのハスキー・ヴォイスもなかなか合ってます。
メロディも素晴らしいですし、Christian Tolleのギター・ソロもとても良いですね。
8曲目の"Swear Your Love"は、ギターのエッジが効いたメロディアスでキャッチーなハードポップ・ナンバーです。
ソロを含めChristian Tolleが担当し、ヴォーカルはPit Huppertenが担当しております。
とにかくメロディが素晴らしいナンバーで、もう言うことないですね。
9曲目の"I'm On Time"はMaurice AdriaensとChristian Tolleの2人がソロを分け合っているメロディアスながらブギ調のカッコ良いナンバーです。
2人のソロはもちろん良いですが、全曲を通してのChristian Tolleのブギ調のギターのカッティングが素晴らしいです。
ラストの10曲目"Belief"もソロを含めChristian Tolleが担当し、ヴォーカルはJohn Cuijpersが担当。
ロックンロール・タイプのメロハーとなっております。
ゲスト・ギタリストがフィーチャーされたナンバーは、それぞれのギタリストに合った感じのナンバーとなっており、またバックのサウンドに合わせたようにヴォーカリストを持ってくる、みたいな所なんかとてもいかしてます。
そういう風に聴かせるところが凄いですね。
ハードポップ、メロハーのファンにお勧めです。
2010-02-19
7th Heaven / Planet Under Siege (1992)

と言っても今回のCD化で始めて耳にするバンドです。
いわゆるメロディアス・ハードロックしたサウンドですが、ハードさはそれ程でもなく、とても聴き易いアルバムとなっております。
マイナーなバンドですが、サウンドは結構メジャー級で出来としては平均的なレベルは軽くクリアしております。
全曲彼らのオリジナルですが、ソング・ライティングもかなりなものだと思います。
1曲目の"Planet Under Siege"はタイトル・ナンバーですが、このナンバーを1曲目に持ってくるということは、彼らの自信作なんですね。
メロディアスナンバーで、出だしのギターのカッティングや演奏など曲全体の出来は大したものです。
2曲目の"Shout"も出だしのギターがカッコ良いメロディアス・ハードロックのナンバーです。
曲の仕上がりもポップで、L.A.メタルしたカッコ良いナンバーです。
3曲目の"Watching And Waiting"はメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、曲の出来はメジャー級です。
1992年の発表じゃなく、もう少し前辺りに出ていれば、メジャー・バンドの仲間入りも可能では、といったとても良く出来たナンバーです。
お勧めです。
4曲目の"Get So Mad"はポップでキャッチーなメロディアス・ハードロックのナンバーです。
5曲目の"Child's Eyes"はベースの音がとてもファンキーなノリの良いキャッチーなハードロックのナンバーです。
6曲目の"Cross The Border"はカッコ良いドラムスに若干ヘヴィなギターのリフが絡みから始まるナンバーですが、曲全体としては結構ポップに仕上がっております。
バックのプレイがとてもいかしたナンバーです。
7曲目の"Rapture"や8曲目の"Giants In The Land"なんか聴いても、彼らの演奏力のレベルの高さが判ります。
特にギターは良いですね。
また、ヴォーカルもそこそこです。
9曲目の"Daybreak"もキャッチーでポップなメロハーです。
ラストの10曲目"Stay"はバックのピアノがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーでお勧めです。
全体的に音がこもった感じでプロダクションはあまり良くはありませんが、アルバムの出来としては結構良いと思いますね。
クリアな音で聴いてみたいですね。
2010-02-18
Last Autumn's Dream / A Touch Of Heaven (2010)

まあ、ハードポップというより、ぢちらかというとメロハーの部類に入るのかも知れませんが。
このLast Autumn's Dreamは、2002年にヴォーカリスト・キーボーディストのMikael Erlandssonと昨年他界したベーシストのMarcel Jacobが中心となって結成されたバンドで、すでにLast Autumn's Dream (2003)、II (2005)、Winter in Paradise (2006)、Saturn Skyline (2007)、Impressions: The Very Best of LAD (Japanese market) (2007)、Hunting Shadows (2008)、Live in Germany 2007 (2008)、Impressions: The Very Best of LAD (German market) (2008)、Dreamcatcher (2009)、A Touch of Heaven (2010)とコンスタントにアルバムを発表しており、そのどれもが、哀愁度抜群のメロディアス・ハードロックのアルバムとなっております。
曲作りの中心となっているのがMikael Erlandssonで、彼の音楽活動はInfektionというパンク・バンドのドラマーが最初らしいですが、1993年にはCrashというこれまたメロディアス・ハードロック・バンドで活動を開始し、その後ソロに転向し、ソロ・アルバムもベストを含め6枚を発表しております。
日本でも、ソロ・アルバムがZero Corporationから発表されましたが、特に1994年の1stアルバム"The One"は哀愁度タップリのAORチックなハードポップ・アルバムで、今でも私の愛聴盤となっております。
Last Autumn's Dreamのこの最新作は、他界したMarcel Jacobに捧げたアルバムでもあり、1曲目の"Heaven & Earth - A Requiem To Marcel Jacob"はタイトルどおりMarcel Jacobへの鎮魂歌となっております。
Marcel Jacobのベース・ソロだけの短いナンバーです。
この1曲目につながって2曲目の"Caught In Between"が始まります。
哀愁のハードポップ・ナンバーで、フックもあり、琴線に触れるそんなナンバーに仕上がっております。
3曲目の"Top Of The World"も哀愁度は抜群のメロディアスなナンバーで、ハスキーなMikael Erlandssonのヴォーカルもとてもカッコ良いですが、Andy MaLecekのギター・ソロは最高です。
4曲目の"Candle In The Dark"はメロディがとても素晴らしいパワー・バラードのナンバーで、これぞLast Aytumn's Dreamの真骨頂といったナンバーでしょう。
もう言うことは何もありません。
5曲目の"Come Rain Or Shine"は出だしのAndy MaLecekのギター・ソロが最高のキャッチーでフックに満ちたメロディアスなハードロックのナンバーです。
これまた、素晴らしいナンバーです。
6曲目の"Heartbreaker"はキャッチーでポップに仕上がったメロディック・ロックのナンバーです。
とてもカッコ良く仕上がっております。
7曲目の"Last Mistake"は、これまたポップでキャッチーなナンバーで、シングル・カットが出来そうな感じのヒット・ポテンシャルの高いナンバーです。
8曲目の"See My Body Jive"はカッコ良いロックンロールしたナンバーです。
これもシングル向きのナンバーですね。
9曲目の"Renegade"はMikael Erlandssonのピアノとヴォーカルがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
盛り上がりもあり、曲の出来もかなり良いですね。
10曲目の"What's On Your Mind"はメロディアス・ハードロックしたカッコ良いナンバーです。
11曲目の"How Long"はギター・オリエンティドのパワーポップ風のナンバーで、これもいかしてます。
12曲目の"Surrender"はCheap Trickのカヴァーです。
オリジナルに負けないくらい、良く仕上がっております。
ラストの13曲目"Jenny's Eyes"はMikael Erlandssonのピアノを大々的にフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーで、とても良く出来たお勧めの1曲です。
さすが、Mikael Erlandssonのバンドです。
このアルバムも捨て曲が殆ど無いお勧めの1枚です。
2010-02-17
Snowblind / Snowblind (1985)

これがキラキラ・キーボードがふんだんにフィーチャーされた哀愁のハードポップのアルバムで、出来はかなりのもの。
ただ、ヴォーカルがイマイチ弱く、少しばかり音程が?のところもあるのが、まあ、残念と言えば残念ですが、それを差し引いてもお釣りがくる内容となっております。
1曲目の"Walk The Line"はそんなキラキラ・キーボードの音で幕を開けるメロディアスな哀愁のハードポップで、もうこの1曲で、メロディ・マニアはイカれてしまうことは間違いないと思いますね。
キーボードやギターを始めバックのサウンドはとても素晴らしいです。
2曲目の"Chasing The Dragon"も1曲目と同じくらい良く出来たメロディアスな哀愁のハードポップ・ナンバーです。
キーボード、ギターの音はもう最高ですね。
1曲目、2曲目ともにもう最高にいかしたナンバーで、このSnowblindの曲作りのセンス、ソングライティングはとても優れておりますね。
3曲目の"Possession"はキラキラ・キーボードに泣きのギターが被さった前奏から始まるナンバーですが、とてもスケール感のあるメロディアスなバラード・ナンバーです。
素晴らしいの一言に尽きますね。
ヴォーカルの声質がどこか弱そうで、音程がたまにずれることがあり、ヴォーカリストをもっと歌の上手い人に替えれば、さらに良く聴こえるのでしょうが。
4曲目の"Sierra"は出だしのギターのリフとキーボードがカッコ良いメロディアスでポップなな産業ロックのナンバーです。
5曲目の"Now Is The Hour"はもう出だしのキーボードがとてもカッコ良いこれまたとてもいかした産業ロックのナンバーです。
曲の出来はもう最高です。
でも、ヴォーカルが弱いよなあ。あーあ、勿体ない。
6曲目の"Losing My Place"もキラキラ・キーボードで始まるメロディアスな哀愁のハードポップ・ナンバーです。
もうバックのプレイは最高です(これ以上の表現が見つかりません)。
それにしてもこの演奏にこのヴォーカルでは、ちょっとかわいそうです。
それほど下手という訳じゃないのですが。
7曲目の"Hold On"もメロディアスで非常によく出来た産業ロックのナンバーです。
とにかく曲と演奏はとても素晴らしいです。
8曲目の"Possession (Reprise)"は、キーボードをピアノに替えてのインスト・ナンバーとなっておりますが、これがもう圧巻の一言です。
華麗なピアノと泣きのギターは、素晴らし過ぎて涙が出そうです。
9曲目以降は、CD化に伴うBBCセッションのボーナス・トラックです。
9曲目に"Hold On"、10曲目に"Chasing The Dragon"、11曲目に"Losing My Place"そしてラストの12曲目に"Walk The Line"が収められております。
全曲捨て曲が1曲も無い強力な1枚で、哀愁のハードポップ・ファンには堪らない1枚です。
2010-02-16
Patsy Gallant / Are You Ready For Love (1976)

1948年生まれということですので、現在は61才で今だ現役だそうですが、このアルバムは、彼女が28才の時に発表したアルバムです。
ご覧のとおりパンチラのセクシーなジャケットに惹かれて購入した1枚ですが、サウンドはというと、メロウなAORアルバムです。
カナダ人のバック・ミュージシャンを使っているので、殆どのメンバーは知りませんが、Dwayne Fordが数曲でキーボードを担当しております。
曲に若干のバラツキもありますが、全体的には、当時のAORの雰囲気満載のアルバムといっても良いと思います。
特に1曲目のタイトル・ナンバー"Are You Ready For Love"の前奏が流れてきた時は、思わずニンマリのナンバーでした。
曲の出来も素晴らしいですし、メロディアスでメロウな、もう当時のAORそのまんまのナンバーです。
カナディアン・チャートで16位、カナダのACチャートで4位を記録したナンバーですが、プロモーションによっては、グローバルにヒットしてもおかしくない良く出来たナンバーだと思います。
2曲目の"I Love You In The Morning"は彼女自身の美しい音色のピアノで始まるメロディアスなバラード・ナンバーですが、バックのストリングスといい、全体的なメロディといい、このナンバーもかなり良く出来たAORです。
3曲目の"From New York To L.A."はカナダのACチャートで1位に輝いたナンバーです。
さすが、ヒット・ポテンシャルの高いポップでメロディアスなナンバーに仕上がっております。
4曲目の"Sugar Daddy"もカナダのACチャートで6位を記録したナンバーで、ディスコ調のライト&メロウのこれまた当時のAORそのまんまのサウンドです。
5曲目の"Precious Love"もメロディアスでメロウな感じのAORナンバーです。
曲の出来も悪くないです。
6曲目の"World Of Fantasy"はどことなくRupert Holmesのナンバーを連想させてくれます。
アレンジやサウンドを聴いていると、ヴォーカルを彼に替えれば、そのまんまRupert Holmesのナンバーになってしまいそうな、そんなオシャレなナンバーです。
7曲目の"It's Raining This Morning"もメロウな仕上がりのAORナンバーです。
8曲目の"I'll Never Let You Down"は彼女の歌の上手さが良く判るナンバーで、若干ファンキーな仕上がりのAORナンバーとなっております。
9曲目の"Angie"はミディアム・テンポのポップに仕上がったAORナンバーです。
10曲目の"Together Again"もメロディアスでメロウに仕上がったナンバーで、お勧めです。
11曲目の"Sugar Daddy"、12曲目の"From New York To L.A."はボーナストラックで、それぞれミックス違いのナンバーが収められております。
1曲目の前奏が流れてきた時は、私に限らず、AORファンであれば思わずニンマリとするはずです。
未だ、聴かれたことが無いAORファンは必聴のアルバムだと思いますね。
2010-02-15
Robert Berry / The Dividing Line (2008)

彼のミュージシャン・サイトを見ると、バンドやソロを含め16枚ものアルバムを出しているのには正直ビックリでした。
私が持っているのは、3が1枚、Hushが1枚、Allianceが3枚そしてソロが本日紹介する"The Dividing Line"の1枚だけでした。
Hushで3枚、Allianceで5枚ものアルバムを出しているんですね。
Hushについては、1979年の2nd"Hush"だけのCD化だと思いますし、Allinceについては、1996年にZero Corporationから発表された2nd以降が現在でもCDを手に入れることが出来るだけですし、ソロ作も最近のものは手に入ると思いますが、他のアルバムはおそらくレア化しているのでしょうね。
そういう意味で、彼のソロ・アルバムについては始めて耳にするわけですが、これがキャッチーでメロディアスそしてフックに満ちたハードポップした内容で、私が最も好きなサウンドそのものなんですね。
まあ、Allianceなんかを聴いていると想像は出来ましたが、この"The Dividing Line"は想像以上に良く出来たアルバムでしたので、俄かに他のソロ・アルバムも聴きたくなってしまいました。
1曲目の"The Dividing Line"はアルバムのタイトル・ナンバーですが、このナンバーを1曲目に持ってきたということは、自信作なんだと思います。
さすが、これが素晴らしい出来で、キャッチーでメロディアスそしてフックに満ちたハードポップのナンバーに仕上がっており、このナンバーだけでも、投資した甲斐があるというものです。
2曲目の"One Good Man"は前奏が幾分ハードなナンバーですが、全体的にはポップでメロディアスな仕上がりとなっております。
3曲目の"Listen To The People"は出だしのギター・プレイが最高にいかしたメロディアスでフックに満ちたメロディアスな産業ロックしたナンバーで、出来も素晴らしいです。
1曲目と同じくらい良く出来たナンバーです。
4曲目の"Faith"はバックのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、Robert Berryのヴォーカルもかなりいかしてます。
5曲目の"This Life"はメロディアスなほぼ産業ロックしたナンバーですが、これがホント最高にいかしております。
もう言うことありませんね。
聴きものです。
6曲目の"A Life Worth Livin'"も5曲目に似たタイプの産業ロックしたナンバーで、このナンバーもお勧めです。
とにかくキャッチーでメロディアスです。
7曲目の"Can't Let Go"もポップでメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
8曲目の"I Gave You The Best Of Me"なんかもSurvivorなどを思わせるメロディアスな産業ロック・ナンバーで、その手のファンにとっては堪らない、とても魅力的なナンバーに仕上がっております。
9曲目の"Young Hearts"は、再びバックのピアノがとても魅力的なメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
Robert Berryのヴォーカルもいかしてます。
10曲目の"Wait"はミディアム・スロウのメロディアスなバラードに仕上がっており、ほぼAORしております。
ラストの11曲目"Life Is On Fire"はTOTOを意識した80年代ののプログレハードした産業ロックしたナンバーで、これがえらくカッコ良いときています。
バックのプレイが良いですね。
バックのプレイですが、6曲目でAllianceのGary Pihlがギターで、David Lauserがドラムスで参加している以外、他の曲は全てRobert Berryがプレイしております。
Robert Berryは元々ベーシストですが、ギター、キーボードなどもこなすマルチ・ミュージシャンで、このアルバムでは、彼の腕が遺憾なく発揮されているようです。
この"The Dividing Line"ですが、ほぼ全曲、捨て曲無しの強力な1枚だと思います。
ハードポップ、産業ロックのファンであれば、是非聴いてみるべきだと思いますね。
2010-02-14
Dave Mason / Certified Live (1976)

今まで高値の花だった1974年の"Dave Mason"さらに1978年の"Mariposa De Oro"もCD化されます。
もちろん、AORファンからも人気のある"Split Coconut"や名盤と誉れ高い"It's Like You Never Left"や最高のライヴ音源を収めた本作"Certified Live"も。
"Dave Mason"については、2in1といった形で出されておりますし、さらに他のアルバムも音源自体は今でもすぐに手に入れることができます。
しかしながら、"Mariposa De Oro"は一度アメリカと日本でCD化されましたが、すでに廃盤となっていて、中古でも5桁を超える値段が付いておりました。
私は一度国内盤を入手しましたが、そこそこの価格で処分してしまい、今までコピーしか持っておりませんでしたの、ずっと悔やんでおりました。
ですから、今回のリ・イッシューは非常に嬉しく思っております。
最高のライヴ音源を収めた本作"Certified Live"ですが、これが本当にカッコ良いライヴ・アルバムに仕上がっております。
Dave Mason以外のメンバーは、Jim Krueger (G)、Gerald Johnson (B)、Mike Finnigan (Keys)、Rick Jaeger (Ds)といった気の合った仲間ですので、そのパフォーマンスも素晴らしいものとなっております。
収録ナンバーは、
01 Feelin' Alright
02 Pearly Queen
03 Show Me Some Affection
04 All Along The Watchtower
05 Take It To The Limit
06 Give Me A Reason Why
07 Sad And Deep As You
08 Every Woman
09 World In Changes
10 Goin' Down Slow
11 Look At You, Look At Me
12 Only You Know And I Know
13 Bring It On Home To Me
14 Gimme Some Lovin'
の全14曲です。
01と02は自身が在籍していたTrafficのナンバーで、01のファンキーなアレンジはとてもカッコ良いですし、02はEric ClaptonのRainbow Concertでも演っていたナンバーで、比較すると面白いですね。私は、どちらかというとClaptonのヴァージョンの方が好きですが。
03はDave Masonのヒット・ナンバーです。スタジオ・ヴァージョンとあまり変わりないアレンジですが、ライヴもとても良いです。
04はもちろんJimi Hendrixのカヴァーで、結構いろいろなバンド・アーティストがカヴァーしておりますが、このDave Masonのヴァージョンが一番良く出来ているのでは、と思っております。
05もEaglesのカヴァーです。オリジナルの良さを出したアコースティカルなナンバーに仕上がっております。
06もアコースティカルなバラード・ナンバーで、Dave Masonのヴォーカルが光っております。
07のMike Finniganの華麗なピアノは最高です。メロディアスなバラード・ナンバーです。
08もDave Masonの代表的なナンバーです。これも素晴らしいです。
09もメロディアスなバラード・ナンバーです。
10はMike Finniganのオルガンがカッコ良いファンキーでブルージーなナンバーに仕上がっております。
11は13分弱の大局で、ギタリストDave Masonを堪能することができる1曲です。
12もDave Masonの代表的なナンバーですが、とてもポップに仕上がっております。
13はSam Cookeのペンによるナンバーで、The Animalsのカヴァー・ヴァージョンが有名なナンバーです。Dave MasonのヴァージョンはとてもファンキーなR&Bとなっております。
14はSpencer Davis Groupの大ヒットナンバーです。ファンキーな仕上がりはオリジナルに負けない出来となっております。
本作"Certified Live"はアナログは2枚組で発表されましたが、CD化に伴い1枚ものとなりましたが、今回の紙ジャケ化では、2枚組のCDとなるようで、他のアルバムに比べ価格も高く設定されております。
他のアルバムは持っておりますので、"Mariposa De Oro"だけは予約をしましたが、"Dave Mason"や"Split Coconut"そして"It's Like You Never Left"の3枚、否、他のアルバムも含め買おうかどうか迷っております。
ソニーからのDave Masonの紙ジャケ化ですが、同じレーベルのEddie Moneyも紙ジャケ化されないでしょうかね。
あと、ユニバーサル・レコードから2008年以降に紙ジャケで出されたアルバムがこの4月2日に一挙のSMH-CDで再度紙ジャケでリ・イッシューされるようです。
食指を動かすようなアルバムはありませんが、Steve Winwoodの初期ソロ・アルバム4作も発売されるということで、買い忘れた方にも朗報かも。
ただ、予約枚数が少なければ発売されないということもあるみたいです。
AOR関係では、過去にありましたし、ユニバーサル・レコードって、肝がちいさいですねえ。
2010-02-13
Lee Aaron / Metal Queen (1984)

私も15枚ほどのアルバムを購入しました。
本日紹介するLee Aaronの1984年の"Metal Queen"は1000円で購入したものです。
彼女の他のアルバムも1000円あるいは1500円で売っておりましたので、5枚ほどまとめての購入でした(まだ手元に届いていないものもありますが)。
私は、Vixenなどのガールズ・ロックや女性をフロントに置いたゴシック・メタルやハードロックがかなり好きです。
先日紹介したHalestormは最近の女性ヴォーカルもののハードロック・アルバムとして、とても良く出来たアルバムでした。
Lee Aaronについては、名前は知っておりましたが、そのサウンドは一度も聴いたことがありませんでしたので、1000円、1500円で買えるということでまとめ買いをしました。
とりあえず、本日紹介する"Metal Queen"と1985年の次作"Call of the Wild"の2枚のアルバムを聴いてみましたが、結構好みのアルバムでした。
Lee Aaronのヴォーカル・スタイルもオーソドックスですし、歌唱力もまあまあです。
収められているナンバーもメロディアスなハードロックですし。
この"Metal Queen"は彼女の代表作だそうで、タイトルもそのままズバリLee Aaronを表したものとなっております。
収録ナンバーは、
01 Metal Queen
02 Lady Of The Darkest Night
03 Head Above Water
04 Got To Be The One
05 Shake It Up
06 Deceiver
07 Steal Away Your Love
08 Hold Out
09 Breakdown
10 We Will Be Rockin'
の10曲です。
タイトル・ナンバーの01はポップでメロディアスなハードロック・ナンバーで、サビのMetal Queenと歌っているところはとてもカッコ良いです。
02は出だしのギター・プレイがいかしたキャッチーでメロディアスなナンバーで、とても良く出来ております。
03はメロハーというよりハードポップといった感じのメロディアスなナンバーで、産業ロック風です。
04はメロディアスなパワーバラードのナンバーで、かなりいかしており、お勧めです。
05はさすがギター・プレイヤーが2人いるだけあって、ギター・オリエンティドのメロハーといった感じのカッコ良いナンバーです。
06はそのギター・プレイが最高にいかしたメロディアスなハードロック・ナンバーです。
07はミディアム・テンポの結構重た目のハードロック・ナンバーです。
08はSurvivor辺りを連想させてくれる産業ロックのナンバーです。
09はメロディアスなバラード風のナンバーで、AORしております。
10はバックのプレイがいかしたメロディアスなハードポップしたナンバーです。
なお、このLee Aaronですが、90年代の末期からジャズ・シンガーに転身したそうです。
2010-02-12
Prisoner / II (2001)

Wikipediaで彼のディスコグラフィを調べると、
As Solo Artist
Tommy Denander - Less Is More - 1995
Tommy Denander - Skeleton - 1995
Tommy Denander - Less Is More & Skeleton - 1995
Tommy Denander - Less Is More "Asia" - 1996
Tommy Denander - Limited Access - 1997
Tommy Denander - Guitar Czar - 1997
As with Radioactive
Radioactive - Ceremony Of Innocence - 2001
Radioactive - Yeah - 2003
Radioactive - Taken - 2005
Radioactive - Taken "DVD" edition - 2005
As with Prisoner
Prisoner - Blind - 2000
Prisoner - II - 2001
As with Deacon Street Project
Deacon Street Project - 2004
Deacon Street Project II - 2006
As with Sayit
Sayit - s/t - 1999
Sayit - Again - 2001
Sayit - Louder - 2003
As with AOR
AOR - L.A. Reflection - 2002
AOR - Dreaming Of L.A. - 2003
AOR - Nothing But The Best - 2004
AOR - L.A. Consession - 2006
AOR - Journey To L.A. - 2009
As with Spin Gallery
Spin Gallery - Standing Tall - 2004
Spin Gallery - Embrace - 2009
As with Los Angeles
Los Angeles - Los Angeles - 2007
Los Angeles - Neverland - 2009
As Denander - Gatisch - Counterparts - 1999
As Frederiksen & Denander - Baptism By Fire 2007
などの他、Jim Jidhed、Street Talk、Sha-Boom、Liberty & Justice、Silver、Locomotive Breath、Last Autumn's Dream、Talk Of The Townなど多数のアルバムにギターあるいはプロデュースで関わっております。
それも2000年以降の彼のワークはハイペースで、もうこれは凄いとしか言いようがありませんよね。
そして、ほぼその全てがメロディアスなハードポップしたサウンドでハズレが無い、ということも。
特に、Radioactive、Prisoner、Deacon Street Project、Sayit、Spin Galleryはほぼ彼ののソロ・プロジェクトといっても差支えないと思います。
Tommy Denanderは子供のころから、Kiss, Van Halen, Whitesnake、Judas PriestなどのハードロックやDavid Foster, Toto, Bill Champlin、David Robertsなどのいわゆるウエストコースト系のAORさらにLarry Carlton、Lee Ritenourといったギタリストのフュージョン音楽が好きだったとか。
自身も1987年にロサンジェルスで移住し、TOTOのメンバーと交流していたとか。
そんなTommy Denanderのバックボーンが現在の彼が作るサウンドにあります。
私が彼に注目するようになったのは、1999年のSay Itぐらいからですが、Swedenのミュージシャンでありながら、TOTOに通ずるウエストコースト系のハードポップ・サウンドにはすぐに魅了されました。
それ以降、彼のプロジェクトなど興味を持って、コレクトもしておりましすが、いかんせん、プロジェクトならまだしも、彼の参加しているアルバムは膨大で、全てを揃えるなんてことはしょせん無理な話です。
また、彼のプロジェクトと気付かずスルーしたアルバムもありますが、気付いた時は既に遅く廃盤という残念な結果も。
さらに、彼のソロ・アルバムが出ていた時は、全く彼のことを知りませんでしたので、1枚もアルバムを持っておりません。
中古でも、殆ど見たことがなく、一度で良いから聴いてみたいと思っております。
本日紹介するPrisonerの2ndアルバムももちろんTOTOに通じるメロディアスなハードポップ・アルバムに仕上がっております。
プロデュースもギターももちろんTommy Denanderです。
楽曲は素晴らしく、ほぼ捨て曲がない良く出来た1枚ですが、Tommy Denanderのギター・プレイは本当に最高です。
Amazonを見ると、価格も少し高いようで、レア化は必至かと。
Tommy Denanderファンであれば持っていなければならない1枚だと思います。
2010-02-11
Human Zoo / Precious Time (2006)

2ndアルバムを紹介したした時にも書きましたが、このHuman Zoo、ドイツのバンドなんですが、サウンドは煽情感溢れるエモーショナルなサウンドで、北欧あるいはブリティッシュの香りがするメロディアスなものです。
2ndもかなり良かったですが、1stでこの完成度ですから、まあ、並みのバンドじゃないですね。
メンバーは、Ingolf Engler
1曲目の"Cosmopolitan Scene Part I"はストリングスによる導入部といった短いナンバーです。
その1曲目に切れ目なしで続く2曲目"Raise Your Hands"はキャッチーでフックにみちたメロディアス・ハードのナンバーで、もう言うこと無しです。
ギターとサックスがもう最高です。
メロディ・マニアなら必ず気に入るナンバーですね。
3曲目の"Taste Like Sugar"は、出だしのギタープレイがとてもカッコ良い、これまたメロディアスなナンバーです。
とにかく、曲作りのセンスは抜群ですね。
4曲目の"Hold The Line"はストリングがアクセントとなったギター・オリエンティドのメロディアスなナンバーです。
5曲目の"In The Rain"は美しいピアノの旋律から入るメロディアスなバラード・ナンバーです。
さすがサックス・プレイヤーがいるバンドだけあって、サックスの音がとても効果的です。
6曲目の"Let Me Be"は泣きのギターから入るメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
Thomas SeeburgerのハイトーンとIngolf Englerのギターがいかしたナンバーです。
7曲目の"To The Limit"はカッコ良いという言葉がピッタリのメロディアス・ハードロックのナンバーです。
8曲目の"N.Y. Subchord"はNew Yorkの夜を連想させるBoris Matakovicによるサックスの短いナンバーで、このナンバーにつながるように9曲目の"Keep On Rockin'"が始まります。
このナンバーは、Boris Matakovicのサックスをふんだんにフィーチャーしたキャッチーでメロディアスなナンバーで、出来も素晴らしいです。
このサックスがなかなか良いんですね、これが。
10曲目の"Give It Up"は出だしのキーボードが魅力的で、これがかぶさるように厚みのあるギターが入るナンバーです。
このナンバーもキャッチーかつポップなメロディアスなナンバーに仕上がっております。
11曲目の"Crowd's On Fire"はアップテンポのメロハーで、とてもカッコ良く仕上がっております。
12曲目の"Straight On The Road"は、2007年リ・イッシューのボーナストラックです。
ライヴ・ヴァージョンで、このナンバーを聴くと、彼らのライヴ・パフォーマンスもとても素晴らしいですね。
13曲目の"In The Rain"は5曲目のアコースティック・ヴァージョンとなっております。
また、ラストには3曲目のヴィデオ・クリップが収められております。
Human Zooはまだ2枚のアルバムしか出しておりませんが、これからも楽しみなバンドだと思います。
メロハー・ファンであれば押えておかなければならないバンドだと思います。
2010-02-10
Mastedon / 3 (2009)

また、この3rdアルバムに合わせ、彼らの1989年の1stアルバム"It's a Jungle Out There!"も同レーベルからリ・イッシューされております。
Mastedonを率いるJohn Elefanteは元Kansasで自身も3枚ほどソロ・アルバムを発表しているクリスチャン・メタルのアーティストです。
また、このMastedonやソロ・ワークでは、メロディアスなハードポップ・産業ロック系のサウンドで、メロディ・マニア、産業ロック・ファンあるいはAORファンからもかなりの支持を得ております。
また、John Elefanteはプロデューサーとしても有名で、同じクリスチャン・メタルのPetra、Barren Cross 、The Braveなどを手掛けており、その面からもメロディック・ロック・ファンからも支持を得ております。
本日紹介する"3"もキャッチーでメロディアスな良質のハードポップ・サウンドを聴かせてくれております。
1曲目の"Revolution Of Mind"の前奏を聴いただけで、もうこのアルバムの良さが判ってしまう、そんなメロディアスでフックに満ちたとてもいかしたハードポップ・ナンバーです。
キーボードやギターのプレイはもう華麗です。
ポップで覚えやすいメロディを持った素晴らしいナンバーだと思いますね。
2曲目の"Slay Your Demons"はどこか東洋的なアレンジのナンバーです。
メロディアス度はイマイチですが、アレンジやバックのプレイはとてもいかしてますね。
3曲目の"Nowhere Without Your Love"は泣きのギター・ソロから入るメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、張りのあるJohn Elefanteのヴォーカルがいかした、これまた、素晴らしいナンバーです。
4曲目の"One Day Down By The Lake (See You Real Soon)"は盛り上がりのあるメロディアスなナンバーで、もうギターを始めバックのプレイは最高です。
Kansasにも通じる若干プログレハードしたナンバーで、聴きものです。
5曲目の"Water Into Wine (Fassa Rokka)"はミディアム・ハイの軽快なハードポップ・ナンバーです。
こういったナンバーは、やはり彼のキャリアの成せる技だと思いますね。
完成度の高い産業ロックのナンバーです。
6曲目"Questions (It's About Time)"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーで、メロディ・メーカーとしてのJohn Elefanteが光輝いております。
7曲目の"You Can't Take Anything"は華麗なキーボードとギターのトーンがカッコ良い、これぞ産業ロックといったナンバーです。
さすがJohn Elefanteです。
8曲目の"Lying"は、これまた1曲目同様で前奏のプレイが最高のメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
John Elefante自身でアレンジ、プロデュースを行っておりますが、さすが、サウンド作りに秀でております。
もちろん曲の出来も良いですが、それ以上にアレンジが素晴らしいですね。
9曲目の"Western World"は出だしのギターのカッティングがカッコ良いメロディアスなハードポップ・ナンバーに仕上がっております。
10曲目の"That's What You Do"もバックのキーボードやギターを始めバックのプレイがいかした若干サイケ調のアレンジのナンバーで、とてもカッコ良いです。
ラストの11曲目"Dust In The Wind"はもちろんKansasの大ヒット・ナンバーのカヴァーです。
なんかオリジナルよりもカッコ良く仕上がっているように感じです。
メロディアスな最高にいかしたバラード・ナンバーに仕上がっております。
このアルバムは最近のメロディック・ロックのアルバムの中でもピカイチだと思いますね。
この"3"に合わせ、1stの"It's a Jungle Out There!"もHMVに注文したのですが、こちらはまだ手元に届いておりません。
HMVでは入手困難となっているようで、本当に手元に届くかどうか心配です。
2010-02-09
Jamie Meyer / Great Big Change (2009)

爽快でキャッチーなメロディック・ロック・サウンドを聴かせるGoodなアーティストで、タイプ的には、同じスウェーデン出身Jan Johansenに似たタイプのサウンドだと思います。
このJamie Meyerは、現在 L.A.で活動中のシンガーソングライター で、本日紹介するアルバム"Great Big Change"もアメリカン・ウエスト・コースト的な感じのサウンドでそこそこフックに満ちたキャッチーなサウンドは、ほぼAORしております。
1曲目の"Ashes Don't Burn"は素敵なギターの音色から入るメロディアスなナンバーで、JamieのヴォーカルもいかしたAORナンバーとなっております。
2曲目の"I Found You"は軽快な感じのナンバーで、メロディもいかした全体的に良く出来たナンバーで、お勧めです。
3曲目の"Heaven Isn't Far Away"もメロディアスな良く出来たAORナンバーです。
4曲目の"Everytime"はバックのプレイがいかしたポップロックのナンバーです。
5曲目の"This Is It"もバックのギターのトーンがいかしたメロディアスなナンバーです。
6曲目の"I Brought An Angel"はアメリカンロックしたナンバーで、バックのハーモニカが一つのアクセントとなっております。
7曲目の"I'd Walk Thru Fire"もアメリカンロックを感じさせるナンバーとなっております。
8曲目の"Have It Your Way"もキャッチーなメロディのポップロック風のAORナンバーとなっております。
9曲目の"Summertime"は結構ファンキーに仕上がっております。
10曲目の"I'd Be There Anyway"はアコースティカルでメロディアスなポップなAORナンバーとなっております。
11曲目の"Valentine Day"はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーで、曲の出来はかなり良いです。
12曲目の"She Freaks Me Out"もいかしたポップロックのナンバーです。
13曲目の"Great Big Change"はタイトル・ナンバーに持ってきただけあるナンバーで、アコースティカルでメロディアスな良く出来たナンバーです。
ラストの14曲目"The World Is Callin'"はこのアルバムの一押しのメロディアスで軽快なタッチのAORナンバーとなっております。
アルバムの全体的な印象としては、冒頭にも書きましたがキャッチーでメロディアスなナンバーばかりですが、ギター、ベース、ドラムスだけのアンサンブルのせいか、少しシンプルな感じがするのが、物足りないですね。
キーボードやシンセなどが入るともっと良くなると思うのですが。
予算が足りなかったのかなあ?
2010-02-08
Various Artists / The Best Of Jazz Vocal (1998)

高校を卒業して、ある女性からMiles Davisの"Bitches Brew"を勧められたのが最初だったと思います。
彼女からレコードを借りて"Bitches Brew"を聴きましたが、これが全くピンと来なかったし、それまでジャズのイメージが難解ということもあり、この"Bitches Brew"が、私にとってはまさにそれでした。
そんな感想を彼女に話したら、次に同じくMilesの"In a Silent Way"を聴いてみては?と言われ、このアルバムも彼女から借りて、聴いてみると、"Bitches Brew"よりはかなり聴き易かったものの、その当時は殆ど興味を持てなかったですね。
サックスの音は好きだけど、トランペットの音はあまり好きじゃないのは、その時の影響かも(?)。
その後は、専ら洋楽(ロック一般、ハードロックなど)を聴いておりましたが、70年代後半になるとAORが一大ブームとなり、そちら方面に聴くものもシフトしていくこととなり、その一環でフュージョン(最初の頃は、Larry CarltonやLee Ritenourなどのギターもの)を聴くようになり、Stuff、Bob James、Tom Scott(彼についてはGeorge Harrisonのバックを務めておりましたので、殆ど抵抗なく聴けました)、The Crusadersなどを聴いていくうちに、ジャズ(こちらもWes Montgomeryやピアノを中心としたアルバムを良く聴くようになりました。
今では、結構ジャズのアルバムも持っておりますが、やはりRed GarlandやRay Bryantなどのピアノ、ベース、ドラムスのトリオによるジャズのスタンダード・アルバムを良く聴いております。
ということで、本格的にジャズを聴くようになったのは、70年代末期から80年代始めぐらいからでしょうか。
それでも、いわゆる前衛的なジャズは今でも聴きませんね。
どんなジャンルでも、メロディが重要だと思っております。
メロディの無いあるいはつまらない音楽は音楽じゃないと、思っております。
裏返せば、美しいあるいは良いメロディを持ったナンバーであれば、というか自分の好みのメロディーのナンバーであれば、どのジャンルでも聴いております。
AORであろうが、ハードロックであろうが、プログレ、メロデス・ゴシック、ブラコン、ファンク、ディスコ、ワールド・ミュージック、ジャズ、ニューエイジ、クラシックなどどのジャンルでも構いません。
このブログのジャンル分けのとおりです。
ただし、楽器の中心がトランペットやフィドルは、どういう訳か、耳が受け入れてくれません(もちろん、全く聴かないわけでありませんし、CDも何枚か持っておりますが)。
と、前置きが大分長くなってしまいましたが、本日紹介するアルバム"The Best Of Jazz Vocal"は以前に市内の中古ショップで、160円で仕入れたものです。
CBSソニーから1998年に出されたアルバムで、ジャズ・ヴォーカルもののオールディズ的なスタンダード・ナンバーが多く収められております。
収録ナンバーは、
01 Moanin' (Lambert, Hendricks & Ross)
02 Yesterdays (Carmen McRae)
03 You Don't Know What Love Is (Billie Holiday)
04 Ain't Misbehavin' (Sarah Vaughan)
05 I Didn't Know What Time It Was (Kimiko Kasai)
06 Love Dance (Geoff Keezer & Diana Krall)
07 But Beautiful (Billie Holiday)
08 God Bless The Child (Carmen McRae)
09 The Nearness Of You (Sara Vaughan)
10 Satin Doll (Marlene)
11 Take Five (Carmen McRae & Dave Brubeck)
12 These Foolish Things (Remind Me Of You) (Ella Fitzgerald)
13 'Round About Midnight (Kimiko Kasai with Cedar Walton Trio)
14 My Funny Valentine (Terumasa Hino & Grady Tate)
の全14曲です。
ほぼ全てムーディで聴き易いナンバーばかりで、夜にお酒を飲みながらとか、彼女とのひと時といったシチュエーションにピッタリなナンバーばかりです。
01は後にManhattan Transferに影響を与えたナンバーで、とてもいかしたファンキー・タッチのナンバーに仕上がっております。
三大女性ジャズ・シンガーといえば、Carmen McRae、Sara VaughanそしてElla Fitzgeraldだそうです。
02はCarmen McRaeによる1933年のジャズ・スタンダードのナンバーで、しっとりとした感じがとても良いです。
03は不世出のジャズ・シンガーと呼ばれているBillie Holidayのヴォーカルによるナンバーで、1958年に彼女が歌ってヒットさせたバラード・ナンバーです。
04はシンガー兼ピアニストとしてデビューしたSara Vaughanのナンバーで、艶のあるヴォーカルがとてもいかしてます。
05は日本が誇るジャズ・シンガー笠井紀美子がJoe Sampleのピアノをバックに情感豊かに歌い上げております。
06のDiana Krallはカナダに最近の女性ジャズ・シンガーで、Geoff Keezerのピアノをバックに歌っております。
07はBoz Scaggsも2003年の"But Beautiful"でカヴァーしているジャズのスタンダード・ナンバーです。
08はBillie Holidayがオリジナルですが、ここではCarmen McRaeが力強く歌い上げております。
09はSara Vaughanがしっとりと歌うバラード・ナンバーです。
10はDuke Ellingtonのレパートリーのナンバーですが、ここでは日本で活躍していたフィリピン出身のマリーンが軽快に歌っております。
ジャズ・ファンでなくても知られているDave Brubeckの代表的なナンバーの11ですが、ここではCarmen McRaeがDave BrubeckのピアノとPaul Desmondのサックをバックに歌っております。
12はTommy Flanaganのピアノをバックに、1973年のNew Port Jazz Festivalでのパフォーマンスを収めたものです。
13はThelonious Monkの超有名なナンバーを笠井紀美子がカヴァーしたものです。
14もジャズのスタンダード・ナンバーで、日野皓正のアルバム「トランス・ブルー」に収められていたナンバーです。
ホント、たまにこういったムーディーなジャズ・ヴォーカルのアルバムを聴くのも良いですね。
2010-02-07
Various Artists / 恋すれど廃盤大全集 (2 CD) (1990)

歌謡曲で、初期に聴いたもので印象が残っているのが、どういう訳か、島倉千代子の「からたち日記」なんです。
その後は、歌謡曲からGS(グループ・サウンズ)、そしてThe Ventures、The Beatlesといった洋楽へシフトしていくこととなります。
洋楽を聴き始めてから、邦楽はあまり聴かなくなりましたね。
フォークソングは、殆ど聴きませんでしたが、いわゆるシティ・ポップス(日本のAOR)は良く聴いておりましたし、沢田研二やアン・ルイスなどの歌謡ロックやいわゆるアイドルものは気に入ったのは結構聴いておりましたし、今でもCDは若干ではありますが、持っております。
で、本日の「恋すれど廃盤大全集」ですが昭和期の女性歌手のいわゆる歌謡曲・流行歌全40曲を収録した2枚組のアルバムです。
廃盤といっても今でも手に入る曲も収録されておりますが、それぞれのナンバーを聴くと、ああこういう曲もあったなあ、とか、この歌手今はどうしているのかな、あるいは、その時の時代背景を思い出したり、また、殆どのナンバーを知っておりますので結構楽しめます。
とりあえず、収録ナンバーを紹介しますと、
Disc 1
01 「白馬のルンナ」内藤洋子
02 「真夏の出来事」平山三紀
03 「人形の家」弘田三枝子
04 「白い蝶のサンバ」森山加代子
05 「誰も知らない」伊東ゆかり
06 「ブルー・ライト・ヨコハマ」いしだあゆみ
07 「経験」辺見マリ
08 「愛の軌跡」ヒデとロザンナ
09 「真夜中のギター」千賀かほる
10 「白い色は恋人の色」ベッツィ&クリス
11 「涙の太陽」エミー・ジャクソン
12 「風が落とした涙」小川ローザ
13 「渚のうわさ」弘田三枝子
14 「私もあなたと泣いていい?」兼田みえ子
15 「ビューティフル・ヨコハマ」平山三紀
16 「フランシーヌの場合」新谷のり子・古賀力
17 「くちづけが怖い」久美かおり
18 「雨に濡れた慕情」ちあきなおみ
19 「あなたならどうする」いしだあゆみ
20 「花のように」ベッツィ&クリス
Disc 2
01 「太陽は泣いている」いしだあゆみ
02 「おしゃれな日」ミミ
03 「サインはV」坂口良子
04 「危険な春」三東ルシア
05 「ダニエル・モナムール」辺見マリ
06 「たそがれの赤い月」ジュディ・オング
07 「太陽がくれた季節」青い三角定規
08 「粋なうわさ」ヒデとロザンナ
09 「風に吹かれて行こう」やまがたすみこ
10 「喧嘩のあとでくちづけを」いしだあゆみ
11 「私生活」辺見マリ
12 「私が死んだら」弘田三枝子
13 「ローマの奇跡」ヒデとロザンナ
14 「四つのお願い」ちあきなおみ
15 「合鍵」しばたはつみ
16 「砂漠のような東京で」いしだあゆみ
17 「愛は傷つきやすく」ヒデとロザンナ
18 「結婚するって本当ですか」ダ・カーポ
19 「弟よ」内藤やす子
20 「面影」しまざき由理
となっております。
いわゆる一発屋も歌手もおりますが、そんなナンバーは妙に覚えていたりします。
「真夏の出来事」はロングランのヒットで歌謡曲ファン以外の人達にも人気のあったナンバーでした。
弘田三枝子は整形後に発表した「人形の家」が大ヒットし、当時私もかなり気に入っておりましたね。なんかこうセクシーだったということを覚えております。
それに対抗するように森山加代子の「白い蝶のサンバ」も大ヒットしましたね。
伊東ゆかりといえば「誰も知らない」よりも「小指の思い出」の方が有名ですね。中尾ミエ、園まりと当時3人娘ということでブレイクしていましたっけ。
いしだあゆみの「ブルーライト・ヨコハマ」も大ヒットしましたね。
辺見マリはとてもセクシーな感じで「経験」を歌っておりましたね。西郷輝彦と結構して、辺見えみりは二人の子供です。
ヒデとロザンナって「愛の奇跡」のほかに結構ヒットしたナンバーがあったんですね。
ベッツィ&クリスの二人のうち、ベッツィは可愛いかったですが、クリスは?
小川ローザは歌より、「おーっ、モーレツ!!」でしょうか。
「フランシーヌの場合」はとても暗い歌ですが、なんか妙にひっかります。
ちあきなおみって、結構歌が上手いんですよ。玄人受けする歌手かも。
ミミって女子プロでしたっけ?(違う?)
坂口良子主演のテレビ番組「サインはV」は人気番組でしたね。
ジュディ・オングって確か日本語、中国語、英語など数ヶ国語を話すことが出来る才女ですが、彼女のヒット・ナンバーといえば、「魅せられて」でしょう。
青い三角定規のメンバーが確か昨年か一昨年だったか逮捕されましたよね。
しばたはつみも結構好きな歌手で、「合鍵」以外のナンバーも良いナンバーがたくさんあります。
最近のJ-ポップは全く詰まりませんし、ただ単に消費されているような感じがしますが、昭和期の歌謡曲や流行歌って古さは感じますが、結構残っているものなんですね。
2010-02-06
Dare / Arc Of The Dawn (2009)

インターネット接続は今までNTTのBフレッツでしたが、フレッツ・テレビに変更したことにより、NTTのフレッツ光ネクストで接続することとなりましたが、いざ、ルーターのインターネット接続の設定を行いましたが、全くつながる気配がありません。
接続アカウント(ユーザー名、パスワード)が間違ってもいないのにです。
で、結局、プロバイダーのAsahi-netのサービスに電話をかけるはめとなりましたが、電話では、約30分以上も待たされてしまい、ようやくつながり、コールセンターのお姉さんと話をすると、なんと、Bフレッツからフレッツ光ネクストへの変更申請が必要だったとか(えっ!?、聞いていなかったよなあ)。
その電話で早速変更手続きをして、ようやくつながりましたが、作業を始めてから3時間も経過しておりました。
いやー、疲れました。
ということで、気分を変えて、今、本日紹介しますDAREの最新作"Arc of the Dawn"(7枚目、ライヴ・アルバム含む)を聴いております。
Dareは、元Thin Lizzyのキーボード・プレイヤーDarren Whartonが結成したバンドで、メロディ・マニアから注目されているバンドで、ジャンル的にはハードポップですが、その内容はAOR寄りです。
この最新作でも、メロディアスで琴線に触れるナンバーが多く収められております。
1曲目の"Dublin"は全体的に大人しめな感じのナンバーですが、メロディアスでもうこれはAORですね。
2曲目の"Shelter In The Storm"は、Richie Dewsのギター・プレイがいかしたメロディアスで哀愁を帯びたナンバーで、とてもお勧めです。
3曲目の"Follow The River"もメロディアスな哀愁のハードポップのナンバーです。
4曲目の"King Of Spades"はメロディアスなバラード・ナンバーで、Darren Whartonのヴォーカルもバックのプレイもいかしてます。
5曲目の"I Will Return"も哀愁に帯びたメロディアスなナンバーで、お勧めです。
6曲目の"Emerald"はアコースティカルながらスケール感のあるメロディアスなナンバーで、まさにDareサウンドです。
7曲目の"When"は泣きのギターを大々的にフィーチャーした美旋律の哀愁のハードポップ・ナンバーで、メロディ・マニアが泣いて喜びそうな素晴らしいナンバーで、このアルバムの一押しです。
8曲目の"The Flame"はアコースティカルな感じのメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーもお勧めですね。
9曲目の"Still Waiting"は、Darren Whartonのピアノを始めバックのプレイがいかしたメロディアスな哀愁度も高いナンバーです。
10曲目の"Kiss The Rain"も出だしのギタープレイがいかした美メロのナンバーです。
哀愁を帯びたメロディが堪らないですね。
11曲目の"Remember"は、エレクトリック・ギターとアコースティック・ギターが程良くブレンドされたメロディアスなナンバーです。
ラストの12曲目"Circles"はメロディが素晴らしいバラード・ナンバーです。
バックのギターのトーンはもうホント素晴らしいです。
メロディ・マニアやAORファンは必聴のアルバムです。
2010-02-05
Dan Fogelberg / Love In Time (2009)

Dan Fogelbergは、1980年の"Phoenix"が全米チャート3位、1981年の"The Innocent Age"が全米チャート6位と大ヒットを記録し、当時のAOR人気からAORファンにかなりの支持を得ておりました。
私が最も気に入っているアルバムは、1977年の"Nether Lands"ですが、これも全米チャート13位とヒットしたアルバムです。
本日紹介する"Love In Time"は冒頭にも書いたとおり、生前に録音されていたナンバーを集めて発表されたアルバムですが、Dan Fogelbergらしい優しさを感じさせるもので、彼の70年代の作品に通ずる内容となっております。
特に1曲目のタイトル・ナンバー"Love In Time"の出来は秀逸で、メロディが最高にいかしたAORナンバーに仕上がっており、過去に彼が発表したナンバーも含め、彼のナンバーのベスト5に入るのではないかと思います。
それだけ良く出来たナンバーだと思います。
2曲目の"Soft Voice"もとてもメロディアスでハートウォーミングなAORナンバーで、タイトルよろしくソフトなDan Fogelbergのヴォーカルがとてもいかしてます。
これも彼が発表したナンバーの中で上位に入ると思いますね。
3曲目の"So Many Changes"はDan Fogelbergのアコースティック・ギターが素晴らしいメロディアスなナンバーで、初期のサウンドに通じるナンバーです。
4曲目の"Come To The Harbor"もアコースティカルでハートウォーミングなナンバーで、Dan Fogelbergらしさを感じるナンバーです。
5曲目の"A Growing Time"は、タイトルどおり、あるいは歌詞のとおりのハートウォーミングなアコースティック・ナンバーです。
6曲目の"The Colors Of Eve"はDan Fogelbergのピアノ・プレイがとても素敵なメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっております。
曲の出来も素晴らしいです。
7曲目の"Diamonds To Dust"はアカペラから始まるナンバーで、ポップでメロディアスなナンバーです。
8曲目の"The Nature Of The Game"はDan Fogelbergのカッコ良いアコースティックギター・ソロがふんだんにフィーチャーされたナンバーです。
アコースティカルなナンバーですが、ロック・スピリットを十分感じさせてくれてます。
9曲目の"Sometimes A Song"もアコースティカルなハートウォーミングなナンバーです。
これも曲の出来が素晴らしいです。
10曲目の"Days To Come"は軽快な感じのメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
ラストの11曲目"Birds"はNeil Youngのペンによりアコースティカルなナンバーです。
しかし、もったいないですね。
こんなに良く出来たナンバーですが、もう彼の作る曲を聴けないんですね。
2010-02-04
Gino Vannelli / The Best And Beyond (2009)

Amazon JapanやHMV Japanのカタログには掲載されておりませんが、Amazon USAには載っておりました。
ということで、購入先は、もちろんAmazon USAでした。
過去のナンバーのリメイクを収録したアルバムで、タイトルも"The Best And Beyond"となっております。
相変わらずGino Vannelliの力強いヴォーカルが堪能できるアルバムとなっております。
曲によってはオリジナルにも負けない出来のナンバーがありますが、アレンジがイマイチなせいか、あるいはオリジナルを聴き慣れているせいか、?というナンバーもあったり、と私は思います。
それでも、オリジナル自体の曲が良く出来ておりますし、オリジナルに負けない、否、それ以上のナンバーもありますので、AORアルバムとして、また、Gino Vannelliのアルバムとして、十分堪能することはできると思います。
収録ナンバーは、
01 People Gotta Move (Powerful People)
02 Wild Horses (Big Dreamers Never Sleep)
03 Hurts To Be In Love (Black Cars)
04 Brother To Brother (Brother To Brother)
05 I Just Wanna Stop (Brother To Brother)
06 Crazy Life (Crazy Life)
07 Black Cars (Black Cars)
08 Living Inside Myself (Nightwalker)
09 Venus Envy (These Are The Days)
10 Wheels Of Life (Brother To Brother)
11 Just A Motion Away (Black Cars)
12 The Sunset Things Can Change (A Pauper In Paradise)
13 Put The Weight On My Shoulders (Nightwalker)
の全13曲です。
01はアレンジも素晴らしく、オリジナルよりも出来は良いかも。
02もジャジーな感じの洒落たアレンジでとても良いと思いますね。
03はオリジナルよりテンポを落としたアレンジですが、これもオリジナルの方が良いですね。でも、元々の曲が素晴らしいので、もちろんそれなりに聴くことができます。
04はオリジナルに負けないくらい良く出来ており、素晴らしいナンバーに仕上がっております。ホント、Gino Vannelliのヴォーカルって最高ですよね。
05はやっぱりオリジナルを聴き慣れているせいか、オリジナルの方がしっくりきますね。でも、これも元々が素晴らしいナンバーですので、良く出来ていると思いますが。
06はアカペラ風のアレンジでGino Vannelliの歌の上手さが光ってます。
07は06から曲がつながるように始まります。オリジナルが収録されていた"Black Cars"はニュー・ウェーブっぽいアレンジがイマイチでしたが、このリメイクはとても良く仕上がっております。
08はバックのピアノが素晴らしく、これもオリジナルに負けない仕上がりとなっております。
09はバックのプレイが素晴らしいジャジーな仕上がりで、出来も素晴らしいです。
10もジャジーな感じですが、これもオリジナルを聴き慣れているせいか、オリジナルの方が良く聴こえます。
11も07と同じで、このリメイクの方のアレンジが数段上で、良く仕上がっております。
12はジャジーでメロディアスなバラード・ナンバーに仕上がっていて、お勧めです。
13もオリジナルに負けない仕上がりで、バックのピアノとGino Vannelliのヴォーカルがとてもいかしてます。
さすが、Gino Vannelliのヴォーカルは素晴らしいですね。
AORファン、Gino Vannelliファンは必聴でしょう!!
2010-02-03
Dan Lucas / 2000! (1994)

録音はアメリカはL.A.で、ベースとなるミュージシャンは、ヴォーカルにDan Lucas、ギターにKane Roberts (ex : Alice Cooper Band)、ベースにJohn Pierce、ドラムスにGreg Critchley、キーボードにGreg Wells、バッキング・ヴォーカルにRon Danteなどが参加しております。
また、ゲスト・ミュージシャンには、Michael Landau、Tim Pierce、Michael Thompson、Reb Beachといったギタリストが参加し、それぞれソロを弾いております。
こういったミュージシャンの名前が挙がっておると、俄かに期待してしまいますが、期待どおりのサウンドで、3rdは基本的にはAORアルバムでしたが、1stのハードポップに近い内容で、その手のファンにとっては、私も含め、かなり楽しめるアルバムとなっております。
1曲目の"It's Only Money"にはMichael Landauがギターで参加しておりますが、ソロ・パートはKane Robertsが弾いております。
ギター・オリエンティドのメロディアス・ハードロックしたカッコ良いナンバーです。
2曲目の"By The Riverside"はMichael LandauにTim Pierceもギターで参加しておりますが、このナンバーでもソロはKane Robertsが担当。
曲の出来としてはイマイチな感じですが、さすが、バックのサウンドは良いです。
3曲目の"Where Would I Be"はMichael Thompsonのギター・ソロとバックのプレイがいかしたメロディックロックのナンバーです。
4曲目の"I Want To Be Wanted"はReb Beachのギター・ソロで参加していることもあるのか、ミディアム・イェンポの割には結構ハードな曲作りとなっております。
ベースのJohn Pierce、ドラムスのGreg Critchleyもなかなかのプレイを聴かせてくれております。
5曲目の"Close Your Eyes And Say Goodbye"はタイトルから連想されるとおりのメロディアスなバラード・ナンバーで、とてもいかしてます。
このナンバーでは、Michael Landauが泣かせるソロを披露しております。
6曲目の"Waiting"はポップロックといった感じのナンバーです。
7曲目の"Can't Hold Back"はMichael Landauがギター・ソロを弾いているメロディアスなハードポップ風のAORしたナンバーで、お勧めです。
なお、曲作りにMarc Jordanが参加しております。
8曲目の"I'm Not Looking For An Angel"もReb Beachがソロを担当したナンバーで、このアルバムの中で最もハードなナンバーです。
もちろんメロディアスですが。
9曲目の"Aim For The Heart"はミディアム・テンポのメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、出来はかなり良いです。
このナンバーもとてもお勧めです。
10曲目の"Immaculate Eyes"はミディアム・テンポの重た目のギターオリエンティドのメロハーのナンバーです。
Michael Landauのギター・ソロがカッコ良いです。
11曲目の"What Does It Take"はアメリカンロックのようなおおらかさを感じさせるポップロックのナンバーで、Michael Thompsonのソロがいかしてます。
12曲目の"Stranger"はMichael Landauがソロを担当しているナンバーで、Burning Waterの1stに通ずるブルージーなメロディックロックといった感じのナンバーです。
13曲目の"The Bridge"はTim Pierceのアコースティック・ギターの音色が素敵なメロディアスなバラード・ナンバーです。
ラストの14曲目"If You Need Me Tonite"はGreg Wellsのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
Robin Beckとのデュエットが堪らなく良いです。
このナンバーは聴きものです。
Dan Lucasについては、リ・イッシューされた"Canada"もすでにレア化しているようですし、先日紹介しました"News"もこの"2000!"もレア盤の仲間入りをしているようです。
この"2000!"は最近ドイツのTarget Recordsから14.95ユーロで仕入れたものですが、見つけた時すぐに購入しないと、次は無いの鉄則で買いました。
誰かのためにDan Lucasのサインが入っておりますが、中古でしたので仕方がないですね。
2010-02-02
The Doors / Other Voice/Full Circle (1995)

もちろん、リード・ヴォーカルはJim Morrisonではなく、メンバーのRay ManzarekとRobby Kriegerが分け合っております。
"Other Voice"については、Jim Morrison生存時に、Jim Morrisonのヴォーカルでリハーサルが行われていたようですし、収録ナンバーの"Down on the Farm"は以前のアルバム用にJim Morrisonのヴォーカルで録音されたトラックがあり、Jim Morrisonの意向でアルバムに収録されなかったようでもあります。
"Other Voice"というタイトルはもちろんJim Morrisonではなく、他のヴォーカルによるアルバムということで付けられたタイトルだと思いますが、すでにJim Morrisonとのセッションも行っていたということもあり、サウンドはRay ManzarekのオルガンとRobby Kriegerのあの独特のギター・トーンを持った、紛れもないThe Doorsサウンドに仕上がっておりますが、やはりというか、当然というか、Jim Morrisonのヴォーカルでは無いということがThe Doorsか?と尋ねられると答えに窮してしまいます。
Jim MorrisonがThe Doorsだと言われてしまえば、頷かざるを得ないかも。
収録ナンバーは、
"Other Voice"
01 In The Eye Of The Sun"
02 Variety Is The Spice Of Life"
03 Ships W/ Sails
04 Tightrope Ride
05 Down On The Farm
06 I'm Horny, I'm Stoned
07 Wandering Musician
08 Hang On To Your Life
"Full Circle"
09 Get Up And Dance
10 4 Billion Souls
11 Verdilac
12 Hardwood Floor
13 Good Rockin'
14 The Mosquito
15 The Piano Bird
16 It Slipped My Mind
17 The Peking King And The New York Queen
の17曲です。
"Other Voice"は冒頭にも書きましたとおり、Jim Morrisonとのセッションも行っていたようですし、The Doorsの一連のアルバムのプロデュースを担当していたBruce Botnickが、このアルバムでもプロデュースしているということで、紛れもないThe Doorsサウンドですが、"Full Circle"はThe Doorsらしいナンバーも入っておりますが、基本的には別バンドと考えた方が良いかも知れませんね。
01や06、08なんかを聴くと、Ray Manzarekのオルガン、Robby KriegerのギターもうこれはThe Doorsサウンドです。
曲の出来も素晴らしいですし、惜しむらくは、Jim Morrisonのヴォーカルじゃないということだけでしょうか。
02でもRay Manzarekのオルガンがとても良いですね。
04はThe Billboard Hot 100で71位にランクインしたナンバーで、これなんかはJim Morrisonが歌っていれば、もっとヒットしたと思いますね。
05はメロディアスなバラード・ナンバーで、The Doorsとしてでなければ、普通に良いナンバーだと思います。
さすが09以降はThe Doorsか?みたいなナンバーが収められておりますが、それでも、09、13、17辺りは往年のThe Doorsサウンドと言っても差支えないと思います。
また、他のナンバーでも、あのRay ManzarekのオルガンにThe Doorsを感じることは出来ますが。
結局は、The DoorsというバンドはJim Morrisonがいなければ成立しなかったバンドなんでしょうか。
でも、Ray ManzarekやRobby Kriegerがいなくても成立しなかったバンドだと私は思っております。
2010-02-01
Roger Lapointe / Handle With Care (1999)

このアルバム"Handle With Care"は1999年に発表された彼のワン・アンド・オンリーのアルバムのようで、2006年にBooking Houseからリ・イッシューされたものです。
内容は、ほぼAORした内容となっております。
Booking HouseのHPを見ても、すでにカタログには掲載されていなく、増してやHMVやAmazonのカタログにも乗っておりませんので、レア化しているものと思われます。
ただ、ドイツ辺りのハードロック・ハードポップ系のネット・ショップでは、まだ取り扱っているようで、ジャケットを見て以前から気になっていたアルバムで、最近ドイツのTarget Recordsから10ユーロくらいの価格で仕入れたものです。
聴くまではハードポップ系の音を想像しておりましたが、冒頭にも書きましたとおり、これがほぼというより殆どAORした内容で、かなり気に入りました。
声質はどこかDon Henleyに似ているところがあり、Eagles辺りのサウンドにも共通する部分があったりします。
1曲目のタイトル・ナンバー"Handle With Care"はせつない感じのサックス・ソロから入るナンバーで、もう完全にAORです。
ヴォーカル・スタイルもDon Henley風で、Eaglesが演りそうなウエスト・コーストしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
これはお勧めです。
2曲目の"Tie You Up"はカッコ良いギターのリフから始まるTim FeehanやStan Bushタイプのハードポップ寄りのAORナンバーです。
このナンバーもお勧めですね。
3曲目の"Matter Of Time"も2曲目に似たタイプのギター・オリエンティドの音にキレがあるハードポップ風のナンバーです。
バックのプレイがとても良いです。
4曲目の"This Feeling Inside"はバックのピアノがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
Roger Lapointeのヴォーカルもしっとり感があり、聴きものです。
5曲目の"Make-U-Crazy"も音にキレがあるハードポップ・ナンバーです。
3曲目以上にギター・オリエンティドのナンバーです。
John Parr風かな?
6曲目の"Ain't No Tellin' (What A Woman Can Do)"はミディアム・テンポのハードポップのナンバーで、これもStan BushやTim Feehanなんかを連想させてくれます。
7曲目の"Go On And Dream"もメロディアスなAORナンバーに仕上がっており、かなりお勧めですね。
8曲目の"Confusion"はこのアルバムの一押しでしょうか。
Roger Lapointeのハイトーンがいかしたミディアム・スロウのメロディアスなパワー・バラードといった趣のナンバーです。
とにかく、曲の出来が素晴らしいです。
9曲目の"Little Inner Child"はバックのシンセの音が面白い感じのメロディアスなバラード・ナンバーです。
10曲目の"Prodigal Girl"もウエスト・コースト辺りのシンガー・ソングライター、例えばJ.D. Southerなんかが演りそうなアコースティカル風なAORナンバーです。
11曲目の"Leave Or Love"はこれまた出だしのギター・ソロがそそるメロディアスなAORナンバーで、8曲目とタイプは違いますが、同じくらい良く出来たナンバーです。
もう完全にウエスト・コースト風のAORナンバーです。
ラストの12曲目"Be My Balloon"はスティール・ギター風の音から入るスロウなロックンロール・ナンバーで、もうこれも初期EaglesかPocoといったウエスト・コーストしたナンバーですね。
Eaglesなどのウエスト・コースト・ロックのファンやStan BushやTim Feehan辺りが好きなAORファンにとっては堪らないアルバムだと思います。
レア化必至のアルバムだと思いますので、ご興味のある方はお早めに