2010-07-31
Illustrator / Illustrator/Somewhere In The World (2009)

Retrospect Recordsのオフィシャル・サイトのアルバム紹介には、
One of the first releases on the newly established subsidiary RETROCROSS RECORDS is the re-issue of both of Illustrator's classic Christian Melodic Pop~Rock / Westcoast AOR albums from 1987 and 1989 on one disc!! Illustrator probably need no introduction as they have garnered quite a stellar reputation throughout the years as being one of the best Christian Westcoast artists in the late 80's! Both albums feature the presence of guitar wiz DANN HUFF who plays some of his best guitar solo's here and he is ALL OVER these songs!!
Don't even think twice about picking this up, this is pure top notch, classy Westcoast AOR -- digitally remastered and silver pressed!!
Recommended to fans of: Richard Marx, Toto, Starship, Jay Gruska, Airplay, John Parr, Air Supply, Chicago, Bill Champlin, I-Ten, Dakota, Thrills, Mr. Mister, Pages, Little River Band, Bridge 2 Far, etc....
とあります。
特に気になったセンテンスに"Both albums feature the presence of guitar wiz DANN HUFF who plays some of his best guitar solo's here and he is ALL OVER these songs!!"ですが、このアルバムのクレジットを見てもどこにも、Dann Huffの名前が出てきませんし、Dann Huffをネットで調べても、このアルバムに参加したという記述は出てきません。
でも、収録ナンバーを聴くとDann Huffらしいギター・プレイもあり、この所が謎ですね。
で、このIllstratorですが、Retrospect Recordsには、"Recommended to fans of: Richard Marx, Toto, Starship, Jay Gruska, Airplay, John Parr, Air Supply, Chicago, Bill Champlin, I-Ten, Dakota, Thrills, Mr. Mister, Pages, Little River Band, Bridge 2 Far, etc...."とあります。
これらのバンドを見ると(といってもAir SupplyやLittle River Bandはちょっとイメージが違いますが)、アルバムの中身も推して量ることが出来るというもの。
私としては、Bridge 2 FarやWhiteheartのサウンドが最も近いかなと思います。
メロディアスなハードポップというより、もうこれはAORのアルバムだと思います。
収録ナンバーは、
01 New Way To Love
02 Dying To Meet You
03 Hold My Heart
04 Cryin' Time
05 I Surrender
06 Help Is On It's Way
07 Listen
08 Should'A Been Love
09 Feels Like
10 Carry The Cross
11 Lonely Hearts For Sale
12 Love's Not Your Enemy
13 Hidden Pain
14 Let It Go
15 Out Of Time
16 Don't Change Your Heart
17 Gina
18 Holding On
19 End Of Line
の19曲で、01から10までが、"Somewhere In The World"に11から19までが"Illustrator"に収められていたナンバーです。
全曲メロディアスなナンバーばかりですが、01はエッジの効いたサウンドがカッコ良いハードポップ・ナンバーですし、02や04,06のギター・ソロはもうDann Huffしております。
美しいピアノから始まる03はとてもいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
Jesusという言葉がかなりの頻度で出てくる05ですが、とてもメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
ミディアム・スロウの07はもう完全にAORしております。
08なんかはBridge 2 Farに通ずるメロディアスなハードポップしたAORナンバーで、出来もかなり良いです。
切ない感じのサックスをフィーチャーした09ももう最高に良く出来たAORナンバーで、かなりお勧めです。
11もメロディアスなAOR然としたナンバーです。
出だしのギター・ソロのトーンがカッコ良い12もかなりいけます。
13はミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーですが、バックのギターはこれまたDann Huffしております。
ゆったりとした感じの15もとても良く出来たメロディアスなナンバーでお勧めです。
16はTOTOに通じる若干プログレハードしたナンバーで、これもいけます。
17も出だしのギター・ソロはもうDann Huffしてます。ミディアム・テンポのメロディアスなナンバーで、これまたとてもカッコ良いナンバーです。
18の出だしの長めのギター・ソロはとてもカッコ良いです。やっぱりDann Huffが参加しているのかな。
19も18と同じく出だしギター・ソロがとてもカッコ良いナンバーです。
Retrospect Recordsさんの"Recommended to fans of: Richard Marx, Toto, Starship, Jay Gruska, Airplay, John Parr, Air Supply, Chicago, Bill Champlin, I-Ten, Dakota, Thrills, Mr. Mister, Pages, Little River Band, Bridge 2 Far, etc...."、まさにその通りだと思います。
これらのバンドやミュージシャンのファンでしたら、気に入ると思いますよ。
気になる方は「Crusin' Music」さんへどうぞ。
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2010-07-30
Star City / I'm A Man (1978)

アルバムの演奏者とタイトルは、Star Cityの"I'm A Man"で1978年に発表されたものです。
Star Cityは、Karen Silverという女性ヴォーカリストをフロントに据えた5人組のバンドです。
1998年にカナダのレーベルUnidisc MusicからCD化されたアルバムで、最近手に入れたアルバムです。
このバンドは初見のバンドでしたが、購入のきっかけは、最近79年代、80年代のファンク、ディスコ・アルバムを聴くのがマイ・ブームとこのブログにも書きましたが、その一環で価格も安かったから手に入れた訳です。
これがゴリゴリのディスコ・サウンドではなく、結構ソフト・タッチのアルバムで、ジャケット・デザインからは想像出来ないような音なんですね(それにしても、ジャケット・デザインは酷過ぎでしょう?タイトルの"I'm A Man"を意識してのデザインだとは思いますが)。
で、先ずビックリしたのが、タイトル・ナンバーの"I'm A Man"はあのSpencer Davis Groupのヒット曲のカヴァーで、作者はSteve Winwoodなんですね。
これがディスコ・サウンドのアレンジが結構ハマっているんです。
アルバムの1曲目がこのナンバーで、12インチ・ミックスが収録されており、ボーナス・トラックとして同じナンバーのラジオ・ミックスがラストの12曲目に収録されております。
2曲目もカヴァーで、The Delfonicsの大ヒット・ナンバー"La-La Means I Love You"です。
このナンバーは、とてもメロディアスなバラード・ナンバーで、いろいろなミュージシャンがカヴァーしており、私はTodd Rundgrenのカヴァーが最も好きですが、元々名曲ですので、誰がカヴァーしてもそこそこの出来となるナンバーだと思います。
このStar Cityのカヴァーも最高にいかしており、Karen嬢がしっとりとした感じで歌い上げておりますし、バックのサックスの音もそそります。
3曲目の"I Can't Get Over You"はバックのギターのカッティングとベース・ラインがカッコ良い軽快なディスコ・ナンバーです。
4曲目の"Melodia (Melody Of Love)"もあのディスコ・サウンドに欠かすことが出来ないストリングスがいかしたミディアム・ハイのメロディアスなディスコ・ナンバーに仕上がっております。
どこか聴いたことのあるようなメロディで、ヒット・ポテンシャルの高いナンバーだと思いますね。
また、AOR風でもあります。
5曲目の"Make Time For Love"はフルートの音がどこかゆったりとした感じを醸し出しているメロディアスなナンバーです。
このナンバーも結構出来は良いです。
6曲目の"Good Times"もギターのカッティングとベース・ラインがとてもカッコ良いディスコ・ナンバーです。
7曲目の"Born To Be Wild"は、あのSteppenwolfの名曲のカヴァーですが、あのハードロックの名曲をディスコ・サウンドに大胆にアレンジしておりますが、これには?。
1曲目の"I'm A Man"はとても良かったですが、この"Born To Be Wild"はちょっといただけないかも。
8曲目の"Stick It Out"は、このアルバムの中でも最もファンキーなゴリ押しのディスコ・サウンドに仕上がっておりますが、バックの音はかなりカッコ良いです。
9曲目以降がボーナス・トラックです。
9曲目の"Eternity"は、タイトルどおりのディスコ・バラードで、このナンバーのヴォーカルは男性です。
10曲目の"Hold Me"はミディアム・スロウのメロディアスなAOR風のナンバーで、かなりいけます。
曲の出来もかなりなものです。
11曲目の"Sacrifice"はメロディアスで良く出来たディスコ・ナンバーです。
このStar Cityの"I'm A Man"ですが、全体的には良く出来たディスコ・アルバムだと思いますし、簿等にも書いたとおりゴリゴリのディスコ・サウンドでもありませんので、ブラコンやファンクなどを聴くAORファンにもお勧めです。
2010-07-29
Guardian / The Yellow And Black Attack Is Back ! (1999)

でも、このジャケットとタイトルを見て、それは違うだろうと思われるハードロック・ファンの方もおられるのでは?
実はこのアルバム、GUARDIANが同じく先輩のクリスチャン・ハードロック・バンドSTRYPERへのリスペクト・アルバムなんです。
STRYPERの1984年の1stアルバム"The Yellow And Back Attack!"は当初6曲入りのミニ・アルバムとして発表され、その後1986年に2曲が追加されジャケットを変更して出されました。
オリジナル・ジャケットは、下にあるとおりです。
で、本日紹介するGUARDIANの"The Yellow And Black Attack Is Back!"ですが、先ずジャケットを比較してください。
デザインは全く同じで、バンド名のロゴだけが違うだけですが、黄色と黒のストライプ模様は同じです。
タイトルも同じで、"Is Back"を追加して、この1stアルバムが戻ってきたんだぞ、という凝りようです。
さらに、収録ナンバーも、STRYPERのオリジナル1stミニ・アルバムと全く同じです。
ちなみに収録ナンバーは、
1.Loud 'N' Clear (Michael Sweet) – 3:34
2.From Wrong to Right (M. Sweet, Robert Sweet, Oz Fox) – 3:51
3.You Know What to Do (M. Sweet, R. Sweet, Fox, Tim Gaines) – 4:47
4.C'mon Rock (M. Sweet) – 3:46
5.You Won't Be Lonely (M. Sweet) – 3:43
6.Loving You (M. Sweet) – 4:15
の6曲です。
で、中身はというと、これが殆ど完コピなんですね。
さらに、1984年当時のSTRYPERの演奏レベルや録音技術に比べ、このリスペクト・アルバムは数段聴き応えが良くなっているのも事実です。
オリジナルのSTRYPERヴァージョンより良いかも?
このGARDIANの"The Yellow And Black Attack Is Back!"ですが、Amazonのカタログには載っておりませんので、レア盤なのかも知れませんが、GURDIANファン、STRYPERファンの方には十分楽しめるアルバムだと思いますよ。

2010-07-28
Jay Gruska / Which One Of Us Is Me (1984)

私は、この1stを聴いたことが有りませんでしたし、プロデューサーが本日紹介する彼の1984年の2ndと同じくMichael Omartianということで既に予約しております。
ところで、本日紹介いたします2ndアルバム"Which One Of Us Is Me"も一度CD化されたものの今じゃレア化しており、中古もかなりの値段で取引がされているようです。
同じワーナーからMarc JordanのCD化もされますので、併せてリ・イッシューされても良かったのでは?と思っているのは私だけでは無いと思います。
この2ndですが、1981年のMaxusのアルバムをソフトにした感じと言ったら良いのでしょうか。
とても良く出来たAORアルバムに仕上がっております。
収録ナンバーは、
01 Desperate Eyes
02 Atlanta Calling
03 Tattoo
04 Motion
05 Cancun
06 Which One Of Us Is Me
07 Take A Number
08 Famous
09 Circus
10 Baby Theme
の10曲です。
私は、01を聴いて、すぐにこのアルバムが好きになりました。出だしのドラムスとキーボード、ギター、ベースのアンサンブルがとてもカッコ良いメロディアスな産業ロック調のAORナンバーで、もう言うことがありません。
02は軽快な感じのポップなAORナンバーです。
03は若干プログレ・ハード調のナンバーで、Maxusサウンドに通じるところがある魅力的なナンバーです。
04も当時のキーボード・サウンドが魅力的なナンバーです。当時は、こんなサウンドが流行っていたと思います。
05はカリプソ風のメロディアスなAORナンバーです。
06はポップなAORナンバーです。
07はMR.Mister風のAORナンバーとでも言えば良いのでしょうか。結構良く出来てます。
08は01にも通じる産業ロック風のAORナンバーです。この手の音は大好きです。
09はほんわかした感じのタイトルを連想させるナンバーに仕上がっております。
10はキーボードの音色が美しいメロディアスなインストのバラード・ナンバーです。
やはりリ・イッシューしていただきたいアルバムですね。
2010-07-26
Xpress / Hard Work (1994)

このコレクターズCDは、フランスのTidal Wave Recordsからのもので、Time Warp Recordsとほぼ同じ装丁となっており、仕上がりは粗悪(音質は良い)なものとなっております。
スイス産の女性ヴォーカリスト(Gerlinde Ninaus)をフロントに据えたメロディアス・ハードロック・バンドXpressの1994年の作品です。
バンド・メンバーは、Gerlinde Ninaus - Vocals、Andi Conrad - Guitars/vocals、Urs Muller - Bass/vocals、Mark Cummins - Keyboards/vocals、Roland Kunz - Drumsの5人で、同じく女性ヴォーカルをフロントに据えたIf OnlyやJoanna Deanにタイプが似たメロディアスなハードロックを聴かせてくれております。
収録ナンバーは、
1.Hardworking guy
2.Over the jungle
3.Jimmy
4.Dont hide your tears
5.Gambler
6.Struggle in the band
7.One heart one soul
8.Dangerous game
9.Radio city
10.Don't cry
の10曲です。
1は出だしのコーラスがいかしたギター・オリエンティドしたハード目な曲ながらも、メロディアスな産業ロックといったナンバーで、かなりカッコ良く仕上がっております。
途中のギター・ソロはカッコ良いです。
また、Gerlinde Ninausのヴォーカル・スタイルは、このナンバーでは、若干シャウトっぽいところもありますが、音程もしっかりしていて、結構上手いです。
2はバックのギターに存在感があるメロハーのナンバーです。
ギター以外のプレイもレベルは結構高いと思います。
3はご機嫌なロックンロール風のメロディアスなナンバーです。
このナンバーでもバックのプレイがいかしてます。
4はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーで、Gerlinde Ninausのヴォーカルも前3曲とは違い、しっとりと歌い上げております。
5はハード・ブギしたギターのトーンがカッコ良いファンキーなナンバーに仕上がっております。
6も出だしのギター・ソロがカッコ良いブルージーでメロディアスなナンバーです。
7はロックンロールしたご機嫌なナンバーです。
8は再びブルージーなギターのトーンがいかしたミディアム・スロウのブルース・ナンバーです。
このブルージーさが、このバンドの魅力でもあります。
9もブルージーなギターのリフがカッコ良いメロハーしたナンバーです。
圧巻は10で、出だしのキラキラ・キーボードがとてもそそるナンバーで、キーボードとギターのアンサンブルがとても魅力的なメロディアスなハード・ポップしたナンバーです。
これはお勧めです。
このコレクターズCDで初めて知ったバンドですが、全体的にまとまりもありますし、パフォーマンスのレベルも結構高いバンドだと思います。
何より女性ヴォーカルをフロントに据えたロック・バンドに目が無い私ですので、気に入らない訳はありません。
かなり良く出来たアルバムだと思います。
2010-07-24
Friendly Enemies / Round One (1978)

バンド・メンバーは、Michel Rubini - Keyboards,bass,B/vocals、Chuck Smith - Lead vocals, guitars, b/vocals、Don Dunn - Lead vocals - "Love at first sight"といった全く知らないミュージシャン達ですが、このアルバムに参加しているゲスト・ミュージシャンがLee Ritenour (G)、Mike Baird (Ds)、Mike Porcaro (B)といった錚々たるミュージシャンなんです。
もちろん、オフィシャルでCD化されているアルバムではなく、コレクターズCDですが。
録音時期や出身地、参加ミュージシャンからも想像できるとおり、メロディアスなウエスト・コーストした産業ロック風のAORアルバムです。
収録ナンバーは、
1. Soul in distress
2. Too hot to handle
3. Dark eyes
4. The words
5. Steal your love
6. Love at first sight
7. Baby its me
8. Driftin
9. Young boy
の9曲となっております。
1は、流れるようなピアノから始まるAORナンバーで盛り上がりのあるメロディアスなナンバーで、アルバム全体の出来を期待させてくれます。
曲もメロディもとても素晴らしいナンバーです。
2はレイド・バックした感じのロックンロールしたナンバーです。
3はギターのカッティングがカッコ良い若干ファンキーなナンバーです。
4はバックのピアノの音色が美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、盛り上がりもあり、もう完全にAORしております。
5はファンキーながらもメロディがいかしたナンバーです。
6はキーボードがいかしたメロディアスなAORナンバーで、この曲の出来もかなり良いです。どことなくPlayer風です。
7もギターのカッティングがいかした若干ファンキーなAORナンバーです。
8も完全にAORしたメロディアスなナンバーで、この曲の出来もかなりなものです。
9もバックのギターのカッティング(Lee Ritenour?)がカッコ良いファンキーでブルー・アイド・ソウルしたナンバーです。この曲も良いですね。
1978年と言えば、産業ロックやAORのアルバムを手当たり次第に手に入れていた時期でしたが、このFriendly Enemiesについては全く知りませんでしたね。
今回のコレクターズCDで初めて知ったバンドですが、かなり良いです。
Time Warp RecordsのコレクターズCDは、作りが粗悪(音質は良い)ですが、珍しい音源が多いので結構購入しております。
でも、やはりオフィシャル盤で手に入れたいです。
2010-07-23
Sanna Nielsen / Stronger (2008)

Sanna Nielsenというスウェーデン産の女性ヴォーカリストのアルバム"Stronger"で2008年に発表されたものです。
これがかなりいかしたアルバムで、以前にHR/HM雑誌"BURNN!"で紹介したLinda Bengtzingの"Ingenting Att Forlora"(ここまでハードポップしておりませんが)や私のHPでも紹介したドイツの女性ヴォーカリストGraciaの"Passion"なんかに通ずるポップでメロディアスなナンバーばかりが収められたアルバムなんです。
このSanna Nielsenは、1984年11月27日生まれということですから、現在は25歳ということですが、デビューは、11歳の時に、Mats Elmesというダンス・バンドのリード・ヴォーカリストとしてだったようです。
1996年にソロ・デビューし1stアルバム"Silvertoner"を発表し、1997年に"Min önskejul"というクリスマス・アルバムを、2006年に"Nära mej nära dej"という"2ndアルバムを、2007年に3rdアルバム"Sanna 11-22"を、そしてこの"Stronger"を2008年に発表しております。
この"Stronger"は全曲英語で歌われ、グローバル・デビューを意識して発表された、ヨーロッパ辺りでは結構話題となったようですし、自国のスウェーデン・チャートで1位を記録するヒットとなりました。
さて、アルバムの内容ですが、冒頭にも書きましたとおりポップでメロディアスなナンバーが多く収められており、AORアルバムとしても充分聴ける内容となっております。
収録ナンバーは、
1. Strong
2. Empty Room
3. Nobody Without You
4. I Believe It's You
5. Heart Of Me
6. Tomorrow Ends Today
7. Impatiently Waiting For You
8. Those Were The Days And The Nights
9. Out Of Reach
10. But I Know What I Want
11. Broken In Two
12. Magic
13. I Can Catch The Moon
14. This Is My Thanks
の14曲にヒドゥン・トラックが1曲の15曲が収録されております。
1はABBA辺りを連想させてくれるスウェヂッシュ・ポップのナンバーです。
2はシングル・カットされたナンバーで、バックのピアノやストリングスが美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、かなり気に入りました。
3もシングル・カットされたナンバーで、メロディアスなパワーポップ風のナンバーで、これまた出来が良いです。
4辺りはLinda Bengtzingにも通ずるハードポップ風のナンバーで、私としての、このアルバムの一押しのナンバーです。
5もバックのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、出来は2以上かも。
6はとてもメロディアスなAORナンバーで、このナンバーの出来もかなりなものです。
7も仕上がりはメロディアスでポップです。
8もAORしたナンバーです。
9はバックのアコースティック・ギターのトーンがなんとも言えないメロディアスなバラード・ナンバーで、この曲も出来は素晴らしいです。
10もメロディアスなパワーポップ風のナンバーです。
11もバックのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
12は緩い感じのギターのトーンで始まるレイド・バックしたナンバーです。
13はバックのピアノが印象的なメロディアスなバラード・ナンバーで盛り上がりもあり、圧巻というところでしょうか。
14は彼女自身がピアノをフィーチャーした弾き語りのナンバーです。ピアノ腕前もなかなかです。
14が終わってから数分するとヒドゥン・トラックが始まります。タイトルは判りませんが、彼女自身のピアノをフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーのデモ・ヴァージョンのようです。
この"Stronger"ですが、殆ど捨て曲が無い強力な1枚で、女性ヴォーカリストものが好きな方はもちろんのこと、AORファンの方にもお勧めの1枚です。
2010-07-22
Silver Shadow / Silver Shadow (1982)

東京ディズニー・レゾートへは、娘が子供の時から好きということもあり、これまで何度も足を運んでおりますが、リピーターの数がかなりに上り、何時行っても混んでるという印象があるものの、大人も結構楽しめます。
晴天の日ばかりで、特に7/21は35度を超す猛暑日で、連日汗だくになりパーク内を歩いておりました。
で、昨日の夜千歳空港に降りると、冷たい雨が降っており、気温の落差にビックリ。
北海道は寒いです。
6月の札幌は、とても暖かい日が続いておりましたが、7月は梅雨のような天気で、日照時間も少なく、結構寒い日が、このところ続いているようです。
旅行中にRetrospect Recordsのオフィシャル・サイトから購入したCDが6枚届いておりました。
本日は、その中から1枚を紹介いたします。
バンド名とタイトルは、1982年にEPとして発表されたSilver Shadowの"Silver Shadow"で4曲収録のアルバムです。
Silver Shadowはアメリカ出身の女性をフロントに置いた5人組の産業ロック・ハードポップ・バンドです。
キーボードとギターが主体のあの頃のサウンドそのまんまで、私はとても気に入りました。
収録ナンバーは、
01 Hurt Me
02 Think It Over
03 Got Me Where You Want Me
04 Run Away
となっております。
01はスペイシーな感じのナンバーで、とてもポップに仕上がった産業ロック・ナンバーです。
ヴォーカルのMaria Lafferty Marosekの声もオーソドックスでとても聴き易いですし、途中のギターとキーボードの掛け合いはとてもカッコ良いです。
メロディがいかしてます。
02はメロディアスなキーボードがいかした、当時の産業ロックそのまんまのサウンドを持ったナンバーです。
キャッチーで覚えやすいメロディが最高です。
03も出だしのキーボードがいかしたハードポップ・ナンバーです。
04もキャッチーでポップな感じの産業ロック・ナンバーです。
この手の音が大好きな私には、やはり4曲じゃ物足りないです。
フル・アルバムで聴いてみたかったバンドです。
Cruisin' Musicさんでも取り扱っておりますので、ご興味のある方はどうぞ。
80年代前半の産業ロックがお好きな方は、結構気に入ると思います。
2010-07-17
Indica / A Way Away (2010)

このINDICAですが、NIGHTWISHのツアーのサポートで注目を集め、その後本国フィンランドでプラチナ・アルバムを獲得してしまった5人組バンドの5thアルバムです。
私は初めて耳にするバンドでしたが、2001年にバンド・デビューをしたようで、現在まで、"Ikuinen virta (The Eternal Stream)" (2004)、"Tuuliset tienoot (Windy Shires)" (2005)、"Kadonnut puutarha (The Lost Garden)" (2007)、"Valoissa (In The Lights)" (2008)、"A Way Away" (2010)の5枚のアルバムを発表しております。
前作までは、母国語で歌われていたようですが、レーベルを移籍し、心機一転して、英語歌詞によるアルバムにより、ワールド・ワイドへの進出を本格的に図ったということです。
サウンドは、キャッチーでありながらメランコリックさを帯びたメロディで、ジャケットに写る彼女たちの容姿は、結構良かったりします。
まあ、容姿についてはVIXENには敵わないと思いますが、この5人のメンバーの中では、ベース担当のブロンド嬢のHeiniが飛びぬけて美人です。
サウンドは、冒頭に書いたとおりシンフォニック・ロックに括られるんだろうと思いますが、ゴシックにも通ずる部分があり、私は、このサウンドだけでなく、女性ばかりのロック・バンドということで、直ぐに気に入ってしまいました。
収録ナンバーは、
1.Islands Of Light (orig. Vuorien taa) (3:02)
2.Precious Dark (orig. Pidä kädestä) (3:49)
3.Children Of Frost (orig. Hiljainen maa) (5:20)
4.Lilja's Lament (orig. Rannalla) (5:54)
5.In Passing (orig. Valoissa) (3:43)
6.Scissor Paper Rock (orig. Ikuinen virta) (4:28)
7.A Way Away (orig. Nukkuu kedolla) (5:04)
8.As If (orig. Elä) (3:27)
9.Straight And Arrow (orig. Pahinta tänään) (3:30)
10.Eerie Eden (orig. Vettä vasten) (7:53)
11.Outside In (Bonus Track) (orig. Ulkona) (3:50)
となっております。
01はドラマティックな前奏から始まるメロディアスなシンフォニック・ロックです。
ヴォーカルを担当するJohanna "Jonsu" Salomaaはまあまあ歌は上手いですし、不思議な魅力も持ち合わせております。
02はメロディアスでとてもポップな感じのナンバーで、お勧めです。
03はゴシック的なメランコリックなサウンドのナンバーで、こういうサウンドは大好きです。
04は出だしのピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
Johanna "Jonsu" Salomaaのヴォーカル・スタイルも他のナンバーと違い、なんとなくKate Bush風(あそこまで声は高くないけど)の雰囲気で、なんかとても魅力的です。
05はミディアム・スロウのメロディアスなAOR風のナンバーです。
06はとてもポップに仕上がったロックンロール風のナンバーで、他の曲と雰囲気が全く違います。
ギター・プレイもなかなかカッコ良いです。
07はふたたびバックのピアノが美しい、クラシカルな感じのバラード・ナンバーです。
08は結構ハードな感じのシンフォニック・ロックに仕上がっております。
09は、同じく北欧のEstonia出身の女性ばかりのポップロック・バンドVanilla Ninja風のメロディアスなハードポップ・ナンバーで、これまたお勧めです。
10は再びKate Bushが歌いそうなメロディアスでスロウなナンバーです。
バックのストリングスとピアノが心地良いです。
11は09に似たタイプのハードポップしたナンバーとなっております。
なお、このアルバムはNIGHTWISHのTuomas Holopainenがプロデュースを担当しております。
私の持っているCDはDVDとの2枚組となっており、デジパック仕様で外箱も付いた、とても装丁が良いものです。
Amazonを覗くと、何種類か同じアルバムが出ているようです。
Nightwishファンには間違いなく受けると思いますし、シンフォニック・ロック・ファンや女性ロック・バンドのファンにもお勧めだと思います。
2010-07-16
Yoso / Elements (2010)

先ずメンバーは、Billy Sherwood (Bass, Vocals) - YES、Tony Kaye (Keyboards) - YES、Bobby Kimball (Vocals) - TOTOの3人組みで、バンド設立当初は、他にJay Schellen (Drums) - Hurricane、Unruly Childなどが在籍していたようです。
母体となったバンドはCircaというプログレ・バンド(メンバーは、Tony Kaye、Billy Sherwood、Jimmy Haun、Jay Schellen)で、2009年のイタリア・ツアーでBobby Kimballとジョイントするプランが持ち上がったのがきっかけのようです(実際はツアーは行われませんでしたが、このメンバーでAKAというバンドを組むということは決定していたようです)。
バンド名は、最終的にYOSOと変更されましたが、これは、YESのYとSにTOTOのOを重ねYOSOとしたようです。
このアルバムは2009年に録音され、クレジットにはありませんが、Trevor Rabin (Guitars,ex-YES)、Jay Schellen (Drums)などが録音参加しているようです。
サウンドは、YESとTOTOの合体というかASIA的な産業ロックした内容で、その手のファンにとっては、間違いなく気に入るアルバムだと思います。
また、このアルバムにはYOSOのライヴ・パフォーマンスを収めたボーナスCDが付いていて、YESやTOTOのナンバーのカヴァーなどが収められております。
ライヴでのメンバーは、YOSOの3人にScott Conner (Ds Genesis tribute band Gabble Ratchet)とJohnny Bruhns (G Yes tribute band Roundabout)が参加しております。
私は、このアルバムを購入して、真っ先にボーナスCDを聴いてしまいました。
ボーナスCDの収録ナンバーは、
1. Yoso
2. Rosanna
3. Owner Of A Lonely Heart
4. Walk Away
5. Good For You
6. YES Medley: Yours Is No Disgrace/Heart Of The Sunrise/South Side Of The Sky/Starship Trooper/I’ve Seen All Good People
7. To Seek The Truth
8. Hold The Line
9. Cinema
10. Gift With A Golden Gun
11. White Sister
となっております。
Bobby KimballのヴォーカルはTOTO時代のパフォーマンスに比べ声が出ていないような感じですが、それでもかなりいかしてますし、YESのナンバーも、殆どYESしたパフォーマンスで演奏のレベルが高いことが判ります。
知っている曲ばかりですので、本当にこのボーナスCDは楽しめます。
本編のCDは、冒頭にも書きましたが、メロディアスな産業ロック、ハードポップした内容で、全ての曲をBilly SherwoodとBobby Kimballが書いております。
収録ナンバーは、
1. Yoso
2. Path To Your Heart
3. Where You’ll Stay
4. Walk Away
5. The New Revolution
6. To Seek The Truth
7. Only One
8. Close The Curtain
9. Won’t End Tonight
10. Come This Far
11. Time To Get Up
12. Return To Yesterday
の12曲となっております。
どのナンバーも一定のレベルを超え良く出来ておりますが、01はとてもポップに仕上がっており、AsiaやTotoを彷彿産業ロック・ナンバーとなっております。
02はモロにToto風のナンバーですし、03はメロディアスなパワー・バラードのナンバーとなっております。
03はコーラス・ワークがカッコ良いメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
05がこのアルバムの一押しのナンバーで、メロディアス度は最高潮、出だしのギター・ソロに泣けます。
06もToto風のポップでとてもいかした産業ロック・ナンバーです。これもお勧めですね。
07もメロディアス度はかなりのもの。Totoの"Hold The Line"風かな?
11もポップなナンバーです。
12は、曲の始めはミディアム・スロウのアコースティカルですが、途中から曲が盛り上がるパワー・バラードのナンバーです。
とにかく産業ロックやハードポップ、Toto、Asia、Yesなどがお好きな方は必聴のアルバムでしょう。
私の持っているのは輸入盤ですが、国内盤にはボーナスCDに"Round About"がボーナス・トラックとして追加されております。
私が買った時、輸入盤は、1,694円でしたが。
2010-07-15
Burton Cummings / Sweet Sweet (1981)

しかしながら、このコレクターズCDはTime Warp Records社のものではなく、あれほど粗悪ではありませんで、ジャケットはオリジナルのコピーでクレジットも付いておりますし、盤はCD-Rですが、レーベル面はとてもキチンとしております。
"Sweet Sweet"は、当時国内盤レコードも出ましたが、発売は翌年で、ジャケット・デザインもタイトルも変更(国内盤タイトルは、「You Saved My Soul」)されておりました。
ご存じのとおり、Burton Cummingsは元The Guess Whoで、ギタリストのRandy BachmanとこのBurton Commingsがメンバーの中心人物となっておりました。
The Guess Whoでは、"American Woman"や"No Time"などをヒットさせ、当時高校生だった私は、これらのナンバーが好きで、The Guess Whoを良く聴いておりました。
そんなこともあって、The Guess Who解散後に、Burton Cummingsがソロに転向してからも、彼のアルバムにはかなり興味も持っておりましたし、ソロ・アルバムはいわゆるAORアルバムにも通じるサウンドでしたので、良く聴いておりました。
Burton Cummingsが発表したアルバムは、Burton Cummings (1976)、My Own Way to Rock (1977)、Dream of a Child (1978)、Woman Love (1980)、The Best of Burton Cummings (1980)、Sweet Sweet (1981)、Heart (1984)、Plus Signs (1990)、The Burton Cummings Collection (1994)、Up Close and Alone (1996)、Above the Ground (2008)となっております。
1stから4thまでは、数年前にCD化され、その時にまとめて購入しましたが、4thの"Woman Love"を買い忘れ、気が付いた時はすでに廃盤となっており、いまも所有しておりません(レア化していて手が届きません)。
6thアルバムの"Heart"は、この"Sweet Sweet"と同時期にコレクターズCDを手に入れておりますが。
Burton Cummingsは1stアルバムが最も好きで、収録ナンバーの"Stand Tall"まさにAORしたナンバーで、彼の最大のヒット曲となっております。
ただ、アルバムとしては2ndの"My Own Way to Rock"が良く知られており、このアルバムからは、"Timeless Love"、"My Own Way to Rock"、"Your Backyard"の3曲がシングル・カットされておりますし、次の3rdアルバム"Dream of a Child"からは、"Break It to Them Gently"、"I Will Play a Rhapsody"、"Takes a Fool to Love a Fool"、"Meanin' So Much"の4曲がシングル・カットされ、"Break It to Them Gently"は"Stand Tall"に次ぐヒットとなりました。
この"Sweet Sweet"には、USヒット・チャートで久々のヒットとなった"You Saved My Soul"が収録されており、結構良く出来たAORアルバムに仕上がっております。
収録ナンバーは、
01 You Saved My Soul
02 Real Good
03 Mother Keep Your Daughters In
04 Something Old, Something New
05 Nothin' Wrong With The Road
06 Gettin' My Daddy's Car
07 Bad News
08 Someone To Lean On
09 Sweet Sweet
10 Firefly
となっております。
01はUSチャートで37位にランク・インしたナンバーで、Phil Spector風(Be My Babyに似た)のメロディアスなナンバー、ヒット・ポテンシャルの高いナンバーに仕上がっております。
アルバムの一押しナンバーです。
02もメロディがいかしたソウルフルに歌うBurton Cummingsのヴォーカルがいかしたナンバーです。
03もシングル・カットされ、カナダのチャートで24位を記録しております。
Burton Cummingsのピアノがカッコ良いロックンロール・ナンバーです。
04はBurton Cummingsのピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーです。
出来は素晴らしいです。
このナンバーもシングル・カットされ、カナダのチャートで26位にランク・インされました。
05もファンキーでポップなナンバーで、Burton Cummingsのピアノがカッコ良いです。
06もご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
07は再びBurton Cummingsのピアノが華麗なメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーも良く出来ております。
08はメロディアスでモロにAORしたナンバーで、お勧めのナンバーです。
09はバックのサックスがファンキーな、ミディアム・テンポのブルージーな感じのナンバーです。
10もメロディアスなバラード・ナンバーです。
雰囲気のあるナンバーです。
Burton Cummingsはこの日本ではマイナーな存在ですが、歌は上手いですし、彼のグランド・ピアノは一級品です。
4thの"Woman Love"、安く手に入れたいなぁ。
2010-07-14
Breakfast Club / Breakfast Club (1987)

このBreakfast Clubですが、アルバム発表時からかなりの話題となりました。
先ず、メンバーに、Madonnaの"Over And Over"や"Angel"の共作者のStephen Brayが在籍しているということと、このBreakfast Clubの初期メンバーにMadonna自身がドラムスで参加していたということです。
そんなこともあり、すでに大ブレイクしていたMadonnaの影響もあったのでしょうが、このアルバムからシングル・カットされた"Right On Track"がUSチャートで7位を記録する大ヒットとなっております。
このBreakfast Clubのサウンドは基本的にダンス・ディスコ・サウンドですが、メロディアスなナンバーが多く収録されておりますので、ソウル、ファンク、ディスコなどがお好きなAORファンにも十分楽しめる内容となっております。
私も、このアルバムを聴いて、直ぐに好きになりましたが、その理由は、1曲目の"Never Be The Same"がとても気に入ったからです。
この曲は、アルバムに先行して1985年にシングルが発表されておりますが、その時はチャートインしなかったようです。
メロディも素晴らしいですし、曲の雰囲気もとてもいかしたAORナンバーで、私は、このアルバムの一押しのナンバーだと思っております。
2曲目の"Right On Track"は、大ヒットした軽快なダンス・チューンです。
メロディがとてもいかしており、ヒットしたのも頷けます。
3曲目の"Kiss And Tell"もアルバムに先行して発表され、USチャートで48位となったナンバーです。
このナンバーもダンサンブルながらメロディアスなナンバーで、AORの雰囲気も感じさせてくれております。
4曲目の"Always Be Like This"は80年代のUKロック(ニュー・ロマンティック路線)を感じさせるダンサンブルでポップなナンバーです。
5曲目の"Rico Mambo"もダンサンブルなバックのプレイがカッコ良いメロディアスなナンバーで、「いかしている」という言葉がピッタリのナンバーです。
6曲目の"Expressway To Your Heart"はどこかに似た感じの(と思ったら、1967年のGamble & Huffのナンバーでした)耳に馴染む軽快なとてもポップなナンバーです。
そう言えば、このナンバー、Mike Finniganもカヴァーしてましたね。
このナンバーも1988年にシングル・カットされておりますが、ヒットには至らなかったようです。
7曲目の"Speciality"もポップでダンサンブルなナンバーです。
8曲目の"Standout"は、Madonnaのアルバムに収められているようなメロディアスでポップなダンス・ナンバーです。
雰囲気、とても良いです。
ラストの9曲目"Tongue-Tied"もバックのプレイがカッコ良いメロディアスなナンバーで、AORの雰囲気もあります。
このアルバム、とてもカッコ良いですよ。
AORファンにも十分アピールするアルバムだと思いますね。
2010-07-13
Crush / Crush (1994)

紹介しているコレクターズCDは、イタリアのレーベルでTime Warp Recordsから出されているものですが、このブログで何度も触れているとおり、ここのコレクターズCDは盤はCD-R、ジャケットは家庭用のプリンターで印刷するよりもちょっとましといった程度で、クレジットもない、どちらかというと粗悪品(といっても音質はかなり良いですが)とでも言えそうな代物です。
しかしながら、レア音源が多く、私のコレクターにも50枚くらいはあるでしょうか?
昨日紹介したSevenはとても素晴らしく、このような音源に触れることが出来るのも、まあ、このレーベルのお陰ではあるのですが。
で、本日紹介しますCRUSHはポルトガルのバンドで、内容はと言うと、これもかなり良いのです。
ヴォーカルの声質が透き通った感じで、哀愁を帯びたメロディも素晴らしいものですが、このアルバムも5曲しか収録されていないというのが、難点でしょうか。
1994年にMusica Aletantivaというレーベルから発表されたCDで、収録ナンバーは、
01 Crush Intro
02 Do You Feel What I Feel?
03 You Are The One
04 Bad Girl
05 Bad Girl (Acoustic Version)
となっております。
01はアルバムの導入部でキーボードを主体とした短いナンバーです。
02は出だしのギター・プレイがとてもカッコ良いメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
ヴォーカルのハイ・トーンとメロディ、そしてパフォーマンス、どれをとってもかなりいかしてます。
03もギター、キーボードがいかしたメロディアスな哀愁のハードポップ・ナンバーです。
とにかくメロディが素晴らしいです。
04はとてもメロディアスなバラード・ナンバーです。
曲の出来も素晴らしいですが、メンバー7人(Joao Campos - vocals、Samuel Lopes - acoustic guitar、Migueel Mascarenhas - lead guitar、Alexandre Tocha - lead guitar、Joao Lopes - bass、Rui Bagulho - keyboards、Caio Marcelo - drums)によるパフォーマンスがとてもいかしてます。
05は04のアコースティック・ヴァージョンです。
このバンドも勿体ないですね。
是非、フル・アルバムで聴いてみたくなる、そんなサウンドを持ったバンドです。
2010-07-12
Seven / Seven (1990)

6月の札幌は、真夏並みの陽気でしたが、7月に入ってからは気温は平年を上回っていたものの、曇りや雨の日が多く、まるで梅雨のようです。
今日も朝から雨が降り続いております。
こういう鬱陶しい日は、カラっとしたウエスト・コーストの風を感じさせるアルバムを聴くのが良いですね。
紹介するアルバムはSevenというバンドのアルバムですが、これはコレクターズ・アルバムです。
このSeven、アルバムは出しておらず、シングル2曲とリミックス曲しか発表しておりません。
このアルバムには、そのシングルのA面、B面のナンバーとリミックス曲が1曲とデモ音源が2曲、計7曲が収録されております。
もちろん、このコレクターズCDで初めて彼らを知ったわけですが、購入(e-Bayで5USドルで落札)したきっかけは、プロデュースをJohn Parrが担当し、彼のヒット・ナンバー"Man With A Vison"のカヴァー(といってもJohn Parrが彼らに提供し、後に自分も歌っておりました)が収録されていたからです。
ということで、収録されているナンバーは、もちろんJohn Parr、さらにはTim Feehan、そしてDavid Fosterプロデュース作品(80年代の)に通ずる内容となっております。
収録ナンバーは、
01 Man With A Vision
02 Just Close Your Eyes
03 Stranger (In The Night)
04 Inside Love
05 Man With A Vision (Extended Version)
06 Untill Then (Demo Version)
07 Be That Girl (Demo Version)
となっております。
01はJohn Parrが後で自分も歌っているナンバーですが、このSevenのヴァージョンは、あの"St. Elmo's Fire"のサントラに収められていたナンバー"St. Elmo's Fire (Man in Motion)"を彷彿させる出来となっており、David Fosterの影が色濃く反映しております。
出来はとても良いです。
02はタイトルどおりのメロディアスなバラード・ナンバーで、もうサウンド・クリエイトはほぼDavid Fosterしております。
AORファンが必ずや気に入るナンバーだと思いますね。
とても良く出来ております。
03もミディアム・スロウのメロディアスなバラード風ナンバーで、02に負けない出来となっております。
バックのギターのトーンはもう最高です。
とにかくメロディが良いです。
04はキーボード、ギターがいかしたメロディアスなAOR風のハードポップ(といってもそんなにハードではありませんが)のナンバーで、この曲の出来もかなりなものです。
これら4曲が彼らのシングル曲ですが、この4曲を聴いていると、とても勿体ないです。
ヴォーカリストの歌もうまいですし、プレイもそこそこですし、とにかく楽曲が優れており、是非、アルバムを聴きたくなります。
05は01のExtended Versionです。
06、07はデモ・ヴァージョンということですが、もう曲として完成されており、録音状態もかなり良いです。
06もとてもメロディアスなAORしたナンバーですし、07はMr. Mister辺りを連想させるサウンドのAORナンバーとなっております。
このコレクターズCDを聴いて思うことは、やはりアルバムを発表して欲しかったということでしょうか。
これら7曲を聴く限り、曲の完成度も高いですし、とにかく曲の出来もとても良いです。
勿体ないですね。
2010-07-07
Viktor Lazlo / Canoe Rose (1985)

ジャズやボサノヴァなどのサウンドを濃く打ち出しながらポップなメロディーの曲を歌い、この日本ではシャーデーなどと同じようなお洒落なジャズのジャンルに分類されておりますが、AORとしても十分堪能できます。
本日紹介するアルバムは、彼女の1985年の1stアルバム"Canoe Rose"です。
日本では、1987年に 邦題を「追憶のストーリー」として発表されました。
フランス語と英語で歌われており、冒頭にも書いたとおり、ジャジーなサウンドながらメロディアスでポップで、AORしております。
1曲目のタイトル・ナンバー"Canoe Rose"はシングル・カットされ、フランスのチャートで14位にランク・インされたナンバーです。
ヒットしたナンバーだけあって、彼女のヴォーカルも曲全体もしっとりした感じで、雰囲気はかなり良いです。
2曲目の"Blueser"は一転して軽快でポップなナンバーです。
バックのサックスが結構ファンキーです。
3曲目の"Mata Hari"はミディアム・テンポのゆったりとした感じのナンバーです。
タイトルの"Mata Hari?"と歌う部分が結構気に入っています。
4曲目の"Slow Motion"は英語で歌われているナンバーで、バックの音がとても心地良いメロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
5曲目の"Loser"は、2曲目の英語ヴァージョンです。
アレンジもさらにテンポを速め、かなりファンキーに仕上がっております。
ただ単に言語を替えるだけじゃなく、アレンジも変えるって新鮮で良いですね。
6曲目の"Shanghai Lily"、上海という雰囲気出てます。
George Harrisonがサントラを担当した映画「上海サプライズ」で使用された"Hottest Gong In Town"に雰囲気が似てます。
7曲目の"Put The Blame On Mame"も英語で歌われたナンバーで、ビッグ・バンド・ジャズ・スタイルのヴォーカル・ナンバーです。
これまた雰囲気が良く出ております。
ラストの8曲目"Pleurer Des Rivieres"は、このアルバムの一押しといっても良いナンバーでしょうか。
メロディアスなバラード・ナンバーですが、曲の感じはオールド・スタイルといった感じですが、彼女のヴォーカルのアンニュイな雰囲気とそれとピッタリのバックのサウンドが最高のナンバーです。
彼女は現在まで10枚ちょっとのアルバムを発表しておりますが、このアルバムは既に廃盤となっておりますが、中古市場では安く手に入れることができと思いますので、ジャジーなAORがお好きな方にはお勧めです。
2010-07-03
Creme D'Cocoa / Nasty Street (1979)

国内盤は、Creme D'Cocoaの1979年に発表された2ndアルバムだけでしたが、1stから何曲かピックアップされたナンバーがボーナストラックとして追加されておりました。
輸入盤はこの2ndと1978年の1st"Funked Up"もCD化されており、それぞれにシングル・エディションなどがボーナス・トラックとして追加されております。
私は、この1st、2ndとも輸入盤で手に入れることができましたので、とても良かったです。
何故って?
もちろん、中身が極上のブラコン、ライト&メロウのファンク・アルバムだったからです。
収録ナンバーは、
01 Doin' The Dog
02 I Don't Ever (Wanna Love Nobody But You)
03 Nasty Street
04 Baby, Please Don't Go
05 Doggin' It
06 I Will Never Stop Loving You
07 Gimme Your Love
08 Mr. Me, Mrs. You
09 Oh Billy
10 You're Gonna Learn The Hard Way
11 Doin' The Dog (Radio Edit.)
12 Nasty Street 'Radio Edit.)
13 Doin' The Dog (Instrumental)
14 I Will Survive (Long Version)
となっております。
01はバックのリン・ドラムの音が当時の雰囲気そのまんまのファンク・ナンバーで、とてもカッコ良いです。
02は女性ヴォーカルがメインのメロディアスなバラード・ナンバーで、もう言うこと無しの一押しです。
03はアルバム・タイトルにするぐらいですから、かなり良く出来ております。ディスコ・タッチのファンキーなナンバーです。
04は再びメロディアスな極上バラード・ナンバーです。
05はギターのカッティングがカッコ良いファンキーなナンバーです。
06はミディアム・スロウのこれまたとてもいかしたバラード・ナンバーです。
07はライト&メロウのこれまたいかしたファンク・ナンバーです。
08はメロディアスなバラード・ナンバーです。
ここまでがアナログの収録ナンバーですが、ファンク・ナンバーとバラード・ナンバーを交互に持ってくる構成がホント堪りません。
09も女性ヴォーカルがメインのメロディアスなバラード・ナンバーです。
10は軽快でファンキーなナンバーです。
11、12はそれぞれのラジオ・ミックスで、13はインスト・ヴァージョンとなっております。
14はミディアム・テンポのメロディアスなライト&メロウしたファンク・ナンバーでとてもいかしてます。
Creme D'Cocoaって最高にいかしたバンドです。
この2ndと一緒に1stも聴いてみましょう。
2010-07-01
Candido / Candi's Funk (1980)

パーカッションだけでなく、ホーン隊、シンセなどのプレイがとてもいかしており。さらにサラッと入る女性コーラスが良いアクセントになってます。
さらにフルートなんかもフィーチャーしており、Fusionっぽい部分もあります。
ディスコ・ミュージックらしく1曲が長めで、オリジナル・アルバムには4曲が収録されておりませんが、Unidisc Musicからリ・イッシューされたCDはシングル曲が2曲ボーナス・トラックとして追加されております。
収録ナンバーは、
01 Candi's Funk
02 Do You Wanna Dance?
03 Samba Funk
04 Super City
05 Candi's Funk (Radio Edit.)
06 Samba Funk (Radio Edit.)
となっております。
パーカッション奏者のアルバムって、パーカッションが主体でメロディよりリズムに重きを置いたアルバムが多いですが、この"Candi's Funk"は冒頭にも書きましたが、ホーンやシンセなどによるメロディがとても良いですし、女性コーラスもとても素敵です。
01は出だしのホーンがとてもファンキーなナンバーで、Candidoのパーカッションもかなりいかしてます。
とにかくメロディが良いですよね。
なんかTower Of Power風のディスコティックなファンク・ナンバーです。
02はシンセとホーンとパーカッション、そしてフルートが入ったディスコ・フュージョンのご機嫌という言葉がピッタリのナンバーです。
03はサンバのリズムがとてもいかしたファンク・ナンバーです。
ここでもキーボード(エレピ)の音がフュージョンしております。
04もサックス、ギター、ベース、パーカッションの音が一体となったフュージョン・ミュージックに仕上がっております。
05、06はそれぞれのナンバーのRadio Edit.です。
このCandi's Funkですが単なるディスコ・アルバムではありません。
Fusion Musicとしても聴けますし、これが結構いかしております。
ジャケットはご覧のとおり手にとってみたくなるようなデザインですが、裏ジャケットはCabdido自身は上半身裸でコンガに向かっているデザインですが、これが表ジャケットだったら絶対に買わないでしょうね。