2010-08-31
Laghonia / Etcetera (1971)

南米はペルー出身のLAGHONIAというバンドの1971年の2ndアルバム"Etcetera"です。
サイケといいながらも、時として、ポップでキャッチーなメロディやフレーズが出てきたりで、これまたかなり楽しめるバンドです。
曲によっては、メランコリックなメロウチューンもあり、とても魅力的なアルバムです。
で、このLAGHONIAですが、バンドメンバーを中心に、1972?73年頃、We All Togetherというバンド名で、モロにビートルズフォロワーなアルバムが制作されています。LAGHONIAは、デビュー作のボーナストラックが初期ビートルズだったり、本日紹介する2ndアルバムにも、ビートルズフォロワー的な曲が見受けられます。
We All Togetherには、オリジナル以外にもPaul McCartneyの"Bluebird", "Tomorrow", "Some People Never Know"や、Badfingerの"Carry on Till Tomorrow"がカバーされており、ポップなイメージが強いのですが、母体がサイケ・バンドのLEGHONIAということもあり、アシッドロック的な浮遊感も漂っています。
この"Etcetera"には、
01 Someday
02 Mary Ann
03 I'm A Nigger
04 Everybody Monday
05 Lonely People
06 Speed Fever
07 Oh! Tell Me Julie
08 It's Marvelous
09 World Full Of Nuts
10 We All 3:00
11 No Solution
12 Bengal Tiger
が収められております。
01は出だしのオルガンがカッコ良いVanilla Fudge風のサイケなナンバーですが、ポップですし、メロディはとてもいかしてます。
さすが、南米のサイケ・バンドといったところです。
02はメランコリックなメロウ・チューンで、とても魅力的なナンバーです。途中からテンポが速くなり、ファズ・ギターとギター・ソロがとてもカッコ良いナンバーです。
03はとてもポップな仕上がりを見せております。
04なんかは、The Beatlesの香りもするミディアム・テンポのポップなナンバーです。出来もかなり良いです。
05は出だしのオルガンとギターのトーンがとてもサイケさを感じさせるナンバーです。
06での出だしのギターのリフは結構ハードです。ギターだけじゃなく、オルガンもその他のパフォーマンスもかなりカッコ良く、これこそ70年代ロックだと言わんばかりに、当時のサウンドを見せつけてくれております。とても素晴らしいナンバーです。アルバムの一押しです。
07もとてもポップな感じのナンバーです。
08はメロディアスなバラード・ナンバーで、曲も良く出来ており、聴きものです。
09はBalck Sabbath的なギターのリフから入るメタリックなナンバーで、ハードロックの原型が、ここにはあります。
10は一転してメロディアスでポップなナンバーで、それこそ、60年代後半、70年代前半にラジオから流れてくるような洋楽のポップス、ロックのナンバーです。これも聴きものですね。
11でのギターの音色はとてもサイケデリックしております。ベースもビンビンです。
12もThe Beatles的なサウンドのパワーポップ・ナンバーで、We All Togetherに通ずるサウンドだと思います。
サイケデリックと言っても、中身はポップですし、とにかくメロディがいかしてますので、万人向けのロックだと思います。
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2010-08-30
Karmina / Backwards Into Beauty (2008)

もうすぐ9月だというのに、札幌のこの暑さは何だ?!
外気は32度もあるそうですし、今週の気温の予想を見ると30度近い日々が続くとか。
残暑といえば本州のことだけと思っておりましたが、今年の札幌の残暑はとても厳しいです。
最近、女性ヴォーカルもののアルバムを良く聴いております。
それもジャンルに関係なく。
Amazonで女性ヴォーカルもののアルバムを検索し、何枚か購入しました。
購入の条件は、安いこと、です。
1,000円以下で買えれば一番良いのですが、1,500円を超えるCDはパスです。
ジャンルにとらわれることなくいろいろ、ゴシック、メタル・コア、ポップス、CCM系のものなどですが。
で、今日紹介するKARMINAの"Backwards Into Beauty"ですが、先ず価格が新品で789円というのが、もちろん購入のきっかけですが、これがとても素晴らしい内容のアルバムでビックリでした。
Kelly Rudisill (lead vocals, harmonies, keyboards)とKamille Rudisill (lead vocals, harmonies, guitars)のアメリカの姉妹デュオで、サウンドは、一言でいうと、メロディアスでポップですが、曲によっては欧州的湿り気を帯びた感じのナンバーもあります。
基本的には、パワーポップ風のAORといっても良いかも知れません。
この2人、歌はかなり上手いですし、全てのナンバーを彼女たちが書いており、ソング・ライターとしても大したものだと思います。
収録ナンバーは、
01 Satellites
02 Free
03 The Kiss
04 Inside Of You
05 Sympathy
06 Gone With The Wind
07 Stay
08 The Whoa Song
09 Be With You
10 Colorblind
11 Calling You Back
となっております。
01は欧州的湿り気を帯びたメランコリックでメロディアスなナンバーで、私はこのナンバーで一発でいかれました。
二人のコーラスも息が合っていて、とても素敵に仕上がっております。
02はとてもポップに仕上がっております。
サビのコーラスの部分はかなりいかしてます。
03もとてもメロディアスなパワーポップ風のナンバーですが、とにかくメロディがいかしているんですね。
仕上がりも最高で、01とタイプは違いますが、とてもお勧めのナンバーです。
04はバックのピアノが印象的なメロディアスなバラード・ナンバーです。
この2人、歌、上手いです。
05はアコースティカルなメロディアスなナンバーですが、ヴォーカル・スタイルはホント素敵です。
曲もメロディは良いですし、堪らないなぁ。
06はバックのギターがパワーポップ風ですが、曲はとてもメロディアスですし、これも仕上がりは素晴らしいです。
07もアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
08もパワーポップ風のメロディアスなナンバーです。
彼女たちの声質が堪らないです。
09でのバックのブルージーなギターのトーンは最高です。
これまたメロディアスなナンバーで、曲全体の雰囲気が素晴らしいです。
10もポップに仕上がったナンバーで、バックのパフォーマンスがカッコ良いです。
11もメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
とにかく、彼女たちのヴォーカルが素敵ですし、曲もメロディアスで申し分ないです。
もっとブレイクしても良いアルバムだと思いますね。
2010-08-29
In This Moment / The Dream (2008)

In This Momentはいわゆるメタル・コアのバンドで、この"The Dream"は2008年に発表されました。
ヴォーカルのMaria BrinkとギターのChris Howorthの出会いによりバンドが結成され、2005年にMySpaceにデモテープを公開し知られるようになり、2007年に1stアルバム"Beautiful Tragedy"を発表し、3rdの最新アルバムは2010年の"A Star-Crossed Wasteland"です。
アメリカ本国では、2ndと3rdがHard Rock部門でチャートインしており、3rdはUS Indies部門でNo.1となっております。
Maria Brinkのヴォーカル・スタイルはスクリーム・ヴォイスとクリーン・ヴォイスを曲によって使い分けておりますが、私としては、クリーン・ヴォイスの方がとても素敵で好感が持てます。
本日紹介いたします"The Dream"には、
01. "The Rabbit Hole" 1:00
02. "Forever" 4:21
03. "All for You" 4:55
04. "Lost at Sea" 3:46
05. "Mechanical Love" 3:37
06. "Her Kiss" 4:30
07. "Into the Light" 4:12
08. "You Always Believed" 3:40
09. "The Great Divide" 4:11
10. "Violet Skies" 3:56
11. "The Dream" 4:42
の11曲が収められております。
01はアルバムのプロローグで妖艶な感じのMaria Brinkの語りとスキャットで構成されております。
02は扇情的なギターのトーンがカッコ良いメロディアスなナンバーで、Maria Brinkのクリーン・ヴォイスがいかした普通にハードロックしたナンバーです。
このナンバーはかなりいかしてます。
03でもギターはとてもメロディアスです。
このナンバーもクリーン・ヴォイスで歌われており、仕上がりもポップです。
04はメロディアスなナンバーで、曲の最初はバラード風で妖艶な感じのMaria Brinkのヴォーカルがとても素敵です。
05は激しいギターのリフを持ったメタリックなナンバーです。
とてもカッコ良いナンバーです。
06はダークな感じの憂いのあるゴシック・メタル調のナンバーで、結構気に入ってます。
07はバックのピアノが美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、Maria Brinkのヴォーカルがとても素敵です。
08はメランコリックなメロディのゴシック・ナンバーです。
私は、こんな感じの曲には、結構弱いんです。
09はスクリーム・ヴォイスで歌っておりますが、それほどのスクリーム度でもありませんね。Arch EnemyのAngela譲に比べると可愛いものです。
10もメタリックしたナンバーですが、結構ポップに仕上がっております。
11はミディアム・スロウのメロディアスなバラード風のナンバーです。
で、目玉のボーナスCDには、
01. "Call Me" 3:18
02. "Sailing Away" 4:00
03. "A Dying Star" 4:36
04. "Forever (Radio Edit)" 3:52
05. "Call Me (Instrumental Version)" 3:18
と"Forever"のビデオ・クリップが収録されております。
01はBlondieのカヴァーで、これが本当に良く出来ております。
一聴の価値あり、のナンバーです。
02はメランコリックなメロディアスなゴシック風に仕上がっております。
03もメランコリックなバラード・ナンバーです。
Maria Brinkって美人ですし、声も良いです。
とにかく、このジャケットは素敵ですし、ボーナスCDも素晴らしいです。
メタル・コアといっても、かなりメロディアスですし、女性ヴォーカルもののハードロックが好きな方に、十分アピールする内容だと思います。
購入するのでしたら、オリジナルよりこちらのボーナスCD付のヴァージョンをもちろんお勧めします。
IN THIS MOMENT - Call Me (OFFICIAL VIDEO)
In This Moment | MySpace Music Videos
2010-08-28
Fancy / Wild Thing/Turns You On (2001)

ここのお店は昔から良く通っていて、店頭に並ぶ前のCDを見せてくれます。
今回は、ネットに出す前の70年代のブリティッシュ・ロック、ハードロック、プログレのアルバムが大量にあり、輸入盤は1枚1,000円、国内盤は1枚1,200円で売ってくれるということで、かなりの枚数(50枚は超えているかな)のCDを購入してきました。
で、家に帰ってからAmazonで価格を調べて見ると、殆どのCDが1,000円では買えない代物ばかりで、中には5,000円を超えるものも何枚かありました。
もちろん、カタログに載っていないCDもあり、レア物では?と思われるものもあり、これは良い買い物をしたなと思っております。
70年代の音源ですから、古臭いのもあったりしますが、ハードロックのルーツ的音源やそれこそ珍しい音源もあり、かなり楽しめそうです。
店主に聞くと、これらバンドのアナログ・レコードは数万円するものもあるとか(店主は、70年代ロックのアナログ・レコードに造詣が深い)。
で、本日紹介するのは、その中の1枚で、2001年にAngel Air Recordsからリ・イッシューされたFANCYという女性ヴォーカルをフロントに据えたバンドの1974年の"Wild Thing"と1976年の"Turns You On"の2 on 1の"Wild Thing / Turns You On"というアルバムです。
このアルバムをAmazonで見ると、新品が901円ですしたので、私が買った中古の方が高かったですが、購入した他のアルバムの価格も見ると、全く以て文句は言えないですが。
このFancyですが、この当時の音源としては、かなりこなれており、全体的にポップな感じで、70年代ロックをイザ聴こうと構えることが全くありません。
バンド・メンバーは、Annie Kavanagh (Vo)、Ray Fenwick (G)、Mo Foster (B)、Les Binks (Ds)の4人で、Ray FenwickはIan Gillanなどと活動し、Mo Fosterは Jeff Beck, Ritchie Blackmore,Eric Clapton,George Harrison,Gary Mooreなどとセッションするなど、かなり有名なミュージシャンです。
このアルバムには、
01. Wild Thing
02. Love For Sale
03. Move On
04. I Don't Need Your Love
05. One Night
06. Touch Me
07. U.S. Surprise
08. Between The Devil And Me
09. I'm A Woman
10. Feel Good
11. Fancy
12. She's Riding The Rock Machine
13. I Was Made To Love Him
14. You've Been In Love Too Long
15. Something To Remember
16. Everybody's Cryin' Mercy
17. The Tour Song
18. Stop
19. Music Maker
20. Bluebird
が収められております。
01はThe Troggsのヒット・ナンバーで、Jimi Hendrixもカヴァーしておりますが、このNancyのヴァージョンはアレンジも結構ポップです。
他にもカヴァー曲が何曲か収められておりますが、大半は、Ren Fenwickのペンによるオリジナル・ナンバーです。
バックの音は結構ハードだったりしますが、Annie Kavanaghのヴォーカルが至ってノーマルですし、曲もかなりメロディアスですので、結構ポップに仕上がっております。
02、04はかなりいかしてます。
05はスロウなブギのナンバーです。
07なんかのギターのトーンは懐かしさを覚えます。
09はJerry Leiber & Mike Stollerのペンによるナンバーで、1962年にChristine Kittrellという女性シンガーが歌っていたものです。
12はファンキーでポップなナンバーです。
13辺りはギター・オリエンティドの70年代のハードロックといた趣のかなりカッコ良いナンバーです。
15はMo Fosterのベースがカッコ良い、これまたファンキーな1曲です。
16はジャジーなナンバーで、ここでもMo Fosterのウッド・ベースの音が最高です。
18はメロディアスなバラード・ナンバーです。
20はRen Fenwickのギターを全編にフィーチャーしたインスト・ナンバーです。
あまり70年代ロックという香りもしませんし、女性ヴォーカルもののアルバムが好きな方であれば気に入ると思いますね。
この価格だったら「買い」でしょう。
2010-08-27
State Cows / State Cows (2010)

ドイツのメロディック・ロック専門のインディーズ・レーベルAVENUE OF ALLIESから今年発表されたスウェーデンのバンドSTATE COWSのセルフ・タイトルのアルバムです。
話題となっている理由は、メンバーのDaniel Anderssonが昨年"Days In L.A."という80年代回帰のAORアルバムを発表し、それが結構話題となっていたことと、AORサウンドの立役者Jay Graydonが02曲目"New York Town"に華麗なギター・ソロを聴かせてくれているということによります。
もちろん、アルバムの音もAirplayやSteely Danなど、あの頃のAORそのまんまのサウンドということもあります。
特に、Steely Dan的な音づくりは、Jay GraydonとRandy GoodrumのプロジェクトJaRにも通ずるものがあると思っております。
収録ナンバーは、
01 I've Changed
02 New York Town
03 Come To The Point
04 Stella By The Barlight
05 Mystery Jane
06 Painting A Picture
07 Tunisian Nights
08 Looney Gunman
09 Riding This Highway
10 No Man's Land
11 Lost In A Mind Game
の全11曲です。
私が先ず思ったことは、Daniel Anderssonのソロ・アルバム"Days In L.A."よりも数段良く出来ているということです。
とにかく、80年代のあのAORミュージック息吹が強く感じられ、それを自分たちで上手く昇華しているということでしょうか。
最近のAORアルバムの中では群を超えたアルバムだと思います。
01はまさにAirplayしたというか、私にとってはDwayne Fordしたロマンティック・ハードネス路線のAORナンバーで、このアルバムの中で、最も気に入っているナンバーです。
バックのギターは、完全にJay Graydonのコピーといっても差し支えないと思います。
そのJay Graydonが実際にギター・ソロを披露しているのが02で、もうこれはSteely Danでしょう。
Jay GraydonのギターもSteely Danの"Aja"で聴かせてくれたのと同じくらいにカッコ良いです。
03もSteely Dan的な香りがするゆったりと流れるAORナンバーです。
とにかくバックのパフォーマンスがあの頃のAORなんです。
04もほぼSteely Danしたナンバーです。
ギターのトーンはLarry Carlton風ですし、キーボードもホーン・セクションも最高にいかしております。
これまた、大のお勧めナンバーです。
05はEarth, Wind & Wire的なファンキーなホーン・セクションがカッコ良いメロディアスなAORナンバーです。
このState Cows (Stefan OlofssonとDaniel Anderssonのコンビ)は全く以て侮れないですね。
あの頃のAORミュージックのツボを良く押さえておりますわ。
06はPages的とも言えるナンバーでしょうか。
これも良く出来ております。
07も05に似たEarth, Wind & Wire的なホーン・セクションをフィーチャーした若干ファンキーなAORナンバーです。
08はまさに、Steely Dan + Airplayといった感じのAORナンバーです。
ギター、キーボードの音はもちろん素晴らしいですが、サックスの音が最高です。
09はMarc Jordanの"Red Desert"を意識して作ったのではないかと思えるくらい、メロディも雰囲気も似たナンバーで、これにはビックリでした。
でも、最高にいかしたナンバーです。
10はキーボード(シンセ)だけの短いナンバーですが、これはいらないかも。
11は7分にも及ぶ大曲ですが、バックの音作りは80年代ですが、彼らのオリジナリティが感じられるナンバーで、なかなかの佳曲だと思います。
このState Cowsですが、発売され直ぐにでもこのブログで取り上げたかったのですが、HMVで他のアルバムと一緒に予約しており、他のアルバムと一緒の配送になり、届いたの最近でした。
HMVは2,500円以上購入しないと配送料が無料になりませんので、発売日近くに聴きたいのであれば、オーダーに工夫が必要となってきます。
これから、紙ジャケでAORアルバムの再発ラッシュがありますが、発売予定日が違うアルバムは、予定日毎に予約をしないと、配送が最後の予定日と一緒になってしまい、その間、聴くことが出来なくなりますので。
そういう意味では、Amazonの方が良いですね。
ここは、1,500円以上の購入で送料が無料となりますし、1,500円を超えるCDは他のCDと一緒に注文しても分割で配送してくれますから。
State Cowsですが、本当に良く出来たAORアルバムで、出来としてはJaRより良いのでは?、と私は思っております。
2010-08-26
London Drive / Awake (1996)

先ず、このジャケット・デザインでは、アルバム情報が無ければ、購入しないでしょう。
メタル系のアルバムということは想像出来ますが、デスあるいはスラッシュといった内容では?と敬遠してしまいます。
ところが、その内容たるや、Journey、Foreigner辺りのサウンド、いわゆる産業ロック・ハードポップのアルバムなんですが、これがメロディも良く、アルバムとしての出来も納得できるものなんです。
なんと国内盤も出ているみたいです(この4月から今まで定期購読していた「BURRN!」も購入しておらず、雑誌からの情報は皆無なもので)が、1996年の作品ですので、以前に紹介されたのかも知れませんが、全くノー・チェックでした。
LONDON DRIVEというバンド名ですが、アメリカ産のバンドのこの"Awake"ですが、自主制作のデビュー・アルバムの全曲に、8曲の新曲を追加して全18曲のアルバムとして出されたようです。
「AOR-FM」の紹介では、「Absolutely fantastic Melodic Aor album that Journey never released. 18 songs and not a filler in sight. Classic! ...pick it up dirt cheap and be amazed!」とあるようにJourney辺りを連想させるメロディアスでポップなギター・オリエンティドの産業ロックを演っております。
収録ナンバーは、
01. Round Trip World
02. I Got It
03. It's Up To You
04. Someone Like You
05. 1899
06. Turnin' The Wheels
07. Prison Walls
08. Line Of Fire
09. Mr. Gray
10. Intermission
11. Rain
12. It Couldn't Happen To Me
13. Angel
14. Now That You're Gone
15. Rhythm Of The Night
16. Man With A Mission
17. Hit & Run
18. Never Land
となっております。
ヴォーカルはCarl Wordenという人物で、その声質は、若干ハスキーですが、伸びやかなハイ・トーン・ヴォーカルで歌も上手いですし、聴きやすいです。
また、この手のバンドは、ギターとキーボードの力量が重要となりますが、Mark Murthaという人物がその両方をこなしておりますが、専任はギターのようですので、この辺りは専属のキーボーディストが欲しかったところでしょうか。
ギターの音色は伸びやかで、私が好きなスタイルです。
01からメロディアス度は全開で、フックもある良く出来たハードポップ・ナンバーです。特にギター・ソロが良いですね。
02はギター・オリエンティドながらも出来はとてもキャッチーでポップです。
03は印象的なピアノの音から入るメロディアスなバラード・ナンバーです。盛り上がりもあり、良く出来ております。
04はCarl Wordenのハイ・トーン・ヴォーカルがいかしたメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
05は80年代のプロフレ・ハード的な産業ロックといった趣のナンバーで、こんなナンバーに私は弱いんです。
06も80年代の産業ロックを感じさせるナンバーです。
07はギターのリフがカッコ良いミディアム・スロウのメロディアス・ハードロックのナンバーです。
08はとてもカッコ良いギター・ソロから入るメロディアスなハードポップのナンバーです。
09はミディアム・テンポのナンバーながらも音的にはそれほど重いという感じではないものの、ギターのリフを強調しているからなのか、全体的にへヴィに感じます。
10は印象的なピアノだけの23秒の短い曲です。
11はメロディアスでゆったりとした感じのAOR風のナンバーです。
12はキーボードとギターのブレンドが絶妙な産業ロックのナンバーです。
13は再び80年代のプログレ・ハード風の産業ロックしたナンバーです。
14はキャッチーでフックに満ちたハードポップ・ナンバーで、とても魅力的です。
15もキーボードとギターのプレイがいかしたメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
16はとてもポップに仕上がったナンバーです。
17もギターとキーボードが絶妙にブレンドされたメロディアスでカッコ良いハードポップ・ナンバーです。
18もギターとキーボードが絶妙にブレンドされた、こちらはメロディアスなパワー・バラード風のナンバーです。バックのコーラスが良いですね。
ジャケット・デザインからは想像出来ない、とても良く出来たハードポップのアルバムで、TOTOとかJourney、Foreignerなどが好きな方であれば気に入ると思います。
2010-08-24
Seeing Red / T.V. Degeneration (1993)

バンド名とタイトルは、SEEING REDというUK産メロディアス・ロック・バンドの1993年の作品"T.V. Degeneration"です。
このアルバムもジャケット・デザインでの購入は、ちょっと躊躇ってしまいそうですが、内容は、メロディアス・ロック(特に女性ヴォーカルによる)・ファンには堪らない内容になっております。
Angie Cobbという女性がリード・ヴォーカルを務めており、歌も結構上手いです。
ほかのメンバーは、Steve Brown - Guitars、Terry O'Sullivan - Drums、Dall Phillip - Bassの4人のバンドとなっております。
基本的には、メロディアス・ハードロックのアルバムですが、中には、ハードポップと言っても差し支えないナンバーも収録されております。
収録ナンバーは、
01.Friend
02.Heartland
03.Trouble again
04.Nothing lasts
05.Sooner or later
06.Little people
07.Something for nothing
08.Lost without your love
09.Close my eyes
10.Keep the fire burning
11.Take me on
の11曲となっております。
01は出だしのギターのリフがカッコ良い、メロディアス・ハードロックのナンバーです。
とにかく、ギターがリフもソロもカッコ良いです。
02もギター・オリエンティドのとてもカッコ良いメロハーです。
03はアコースティック・ギターから入るナンバーですが、本編はメロディアスでポップなナンバーです。
04はバックのパフォーマンスが若干重たく感じるミディアム・スロウのナンバーですが、メロディはかなり良いです。
05はメロディアスでポップなナンバーです。
06もギター・プレイがカッコ良いメロディアスなハードポップしたナンバーです。
07はメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
08も04と同じようにバックのパフォーマンスが結構へヴィな感じのミディアム・スロウのナンバーです。でも、曲の出来は悪くないですね。
09は、キャッチーでポップなメロディック・ロックのナンバーです。
10でのギター・ソロのメロディは、とてもキャッチーで、いかしてます。曲全体もポップですし、かなり良く出来たメロハーだと思います。
11は全体的にアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
女性ヴォーカルをフロントに据えたメロディアス・ハードロックがお好きな方であれば、必ずや気に入ると思いますね。
Angie Cobbのヴォーカルもとても聴きやすいですし、上手いです。
また、私は、Steve Brownのギター・パフォーマンスも気に入りました。
私が持っているのは、1993年のオリジナル盤ですが、Amazonを覗くと2008年にリ・イッシューされているみたいですね。
2010-08-23
Big Krush / Wake Up World (2009)

あと、もう一つは海外のネットショップの商品説明、さらにメロハー系では、「MelodicRock.com」、「Rockreport」、AOR系では、「Bluedesert」、「Light Mellow on the Web」などのアルバム・レビューのあるサイトでの情報を見て購入することが多いでし、おそらく皆さんもそうだと思います。
そして、今音楽情報サイトとして、私が気に入ってアクセスしているのが、「AOR-FM」というサイトで、この「AOR-FM」はレコード・レーベルの会社でもあります。
今まで、"PRIDE"、"THRILLS"、"ALLIED NATION"など良質なメロハー、ハードポップ・バンドのアルバムを出しております。
この「AOR-FM」というサイトは、単に自社のCDを販売するだけではなく、AOR、ハードポップ、メロハーのバンドのアルバムも紹介しているサイトなんです。
それも半端ではなく、2004のバンドの3009枚のアルバムを紹介しており、殆どがマイナーなバンドばかりなんですね。
もちろん、70、80、90年代のバンドから現在に至るまでのバンドを紹介しており、アルバムには簡単なコメント(もちろん英語ですが)が書かれており、コメントを見ると聴きたくなるアルバムが多数あります。
ただし、アナログ・レコードしか出ていないものや、既に廃盤となったアルバムの方が多くありますが、最近のアルバムでは、まだCDが流通しているのもあります。
で、気になったアルバムをAmazonのカタログで検索するとレア化してかなり価格の高いものもありますが、普通の値段で売られているアルバムのあります。
本日紹介するBIG KRUSHもその中の1枚で、「AOR-FM」では、West Coast Rockというジャンルで、彼らの2007年のアルバム"Again"が紹介されておりました。
紹介文には、「Smooth west coast much in the vein of Frankie and The Knockouts, AOR (Frederic Slama), Pablo Cruise and Toto, with the occasional latin flair of Santana.」とあり、こんな紹介文であれば興味が湧かない方がおかしい、ということで、早速このアルバムをAmazonで検索すると、普通の値段で売っており、さらにもう1枚、本日紹介する"Wake Up World"というアルバムが発表されていることが分かり、速攻で購入ボタンをクリックしてしまいました。
"Again"はまだ手元に届いておりませんが、最初にこの"Wake Up World"のジャケットを見た時は、「何コレ?」状態でしたが、CDをプレイヤーにかけ、流れてきた曲を聴くと、これは、紛れもなく、West Coastの風を感じるメロディアスなハードポップ、AORを演っているんですね、それもかなり良いときてます。
紹介文で出てきたバンドの中では、AOR (Frederic Slama)が最も近い感じでしょうか。
収録ナンバーは、
01 Wake Up World
02 Always Faithful (Semper Fi)
03 Just Believe
04 (Shine) Down On You
05 Learn To Love Again
06 Seal The Deal
07 Times A Healer
08 I Live I Breathe
09 This Is True
10 Trying
となっております。
タイトル・ナンバーの01は、メロディアスなウエスト・コースト・ハードポップ・ナンバーで、なかなか良く仕上がっております。
キャッチーでフックもあるナンバーで、ギター・ソロがそそります。
02もメロディアスな、これはAORナンバーに仕上がっております。
80年代の香りがしております。
03は再びAORの香りがプンプンするナンバーです。
このバンドにはリード・ヴォーカリストが3人おりますが、このナンバーを歌っている人の声は落ち着きがあり、こういったAORナンバーにピッタリです。
04はその3人のヴォーカリストによるナンバーで、メイン・ヴォーカリストの声はBill Champlin風です。
コーラス・ワークがいかしたメロディアスなAORナンバーです。
05もミディアム・テンポのメロディアスなナンバーで、03のヴォーカリストが歌っております。
06はファンキーな感じのメロディアスなハードポップ・ナンバーです。02で歌っている人がリードを執っております。
07はミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーです。
結構良く出来ています。
08は哀愁のハードポップ・ナンバーで、80年代の香りがする私の好みとするナンバーです。
09は大人向けという言葉ピッタリのミディアム・スロウのメロディアスなナンバーです。
まさしくAORです。
10も哀愁度いっぱいのギターのトーンが最高のメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
これはかなりお勧めのナンバーです。
ジャケットだけを見れば、おそらく購入を躊躇うのでしょうが、内容は、本当に良く出来たAOR、ハードポップのアルバムです。
産業ロックのファンは、おそらく気に入っていただけるアルバムだと思いますし、AORファンにもお勧めかな。
2010-08-22
Charlene / I've Never Been To Me (1987)

今までコンピレーション・アルバムで何度も聴いたナンバーで、とても素敵な曲だなぁ、と何時も思っておりました。
邦題は「愛はかげろうのように」ですが、このブログを見てらっしゃる皆さんであれば、おそらく耳に馴染んだナンバーだと思います。
確か、日本人歌手もカヴァーしていたと思います。
その"I've Never Been To Me"を収録したCharleneの1987年のデビュー・アルバムですが、白人の女性シンガーですが、いわゆるブラック系の専門レーベルのMotown Recordsから発表されたのが、当時ちょっと話題になったようです。
それも、内容が、ディスコとか、ブルー・アイド・ソウルのアルバムであれば、まあ納得でしょうが、このアルバムはもう殆ど女性シンガーのAORアルバムといった雰囲気なんですね。
収録ナンバーは、
01 I've Never Been To Me
02 ItAin't Easy Comin' Down
03 Can't We Try
04 Hungry
05 Hey Mama
06 I Won't Remember Ever Loving You
07 Johnny Doesn't Love Here Anymore
08 After The Ball
09 I Need A Man
10 If I Could See Myself
となっております。
ほぼ全てのナンバーが、メロディアスでスロウなナンバーで構成されております。
01は雰囲気が最高のメロディアスなバラードです。
日本のドラマ番組「金妻」あたりの主題歌にも使えそうなナンバーで、小林明子の「恋におちて -Fall in love-」の雰囲気にも通じるナンバーです。
もう最高にいかしたバラード・ナンバーです。
02はOlivia Newton-Johnの雰囲気(歌い方はそんな感じ)を感じさせるこれまたメロディアスなナンバーです。
何か心が洗われる、そんな感じのナンバーですが、これはCharleneの声質や歌い方からきていると思います。
03もメロディアスなバラードで、途中からCharleneのヴォーカルが力強さを感じさせるナンバーです。
04なんかも盛り上がりがあるとても良く出来たナンバーです。
05、06も02に似たタイプのメロディアスなバラード・ナンバーです。
07もスティール・ギターなんかもフィチャーして、雰囲気はOlivia Newton-Johnです。
08はほかのナンバーに比べると、作りもポップです。
かなり魅力的なナンバーです。
09も雰囲気のあるメロディアスなバラード・ナンバーです。
10もOlivia Newton-Johnしてます。
Olivia Newton-Johnなどの女性ポップスが好きな方は気に入るアルバムでしょうね。
もちろん、AORファンにもお勧めです。
2010-08-21
Stan Meissner / Windows To Light (1986)

今回のリ・イッシューは、1stの"Dangerous Games"のもので、こちらもIsland Recordsからリ・イッシーされたまま廃盤状態でしたので、ファンにとっては喜ばしかったと思います。
このYesterRockは、ほかにMartin Brileyの"One Night With A Stranger"、Andy Fraserの"Fine, Fine Line"、West Of Sunsetの"West Of Sunset"、Joe Lamontの"Secrets You Keep"などといったアルバムをリ・イッシューする最近富に気になるレーベルです。
Stan Meissnerはカナダ人のシンガー・ソングライターで、1999年にMTM Recordsから"Metropolis"というプロジェクトでセルフ・タイトルのアルバムを発表しておりますが、サウンド的には産業ロック、ハードポップしたもので、どちらかというと、そっち系のアーティストと思われがちですが、ソロ・アルバム3枚はそういう部分もありますが、基本的にはAORアーティストだと私は思っております。
この2ndアルバムもとてもメロディアスなAORアルバムに仕上がっております。
収録ナンバーは、
01 I Want Everything
02 One Chance
03 Heart Of Ice
04 Wild And Blue
05 I Can't Break Away From You
06 Lifeline
07 I'll Wait For You
08 Coming Out Of Nowhere
09 Walk The Line
10 Endless Ride
11 Counting On Love
12 Hold Me
の12曲で、04、07、10がボーナス・トラックとして収録されております。
01はシンセサイザーとギターの絡みがとても良いメロディアスな産業ロック風のナンバーです。
02はミディアム・スロウのメロディアスなバラード・ナンバーで、モロにAOR風のとても素敵なナンバーです。
03はポップに仕上がったAORナンバーです。
04は出だしのギターのトーンがカッコ良いメロディアスな哀愁のハードポップといった感じのAORナンバーで、出来もかなり良いです。
05もメロディアスなAORナンバーで、これはお勧めです。出来は素晴らしいです。
06はポップな産業ロックしたナンバーです。
07も哀愁を感じさせるメロディアスなAORナンバーで、これもかなりいかしてます。
08はタイトな感じの産業ロック風もナンバーです。
09も07と同じように哀愁度の高いメロディアスなナンバーです。
10は盛り上がりのあるメロディアスなバラード・ナンバーです。
11はメロディアスなポップロックしたナンバーです。
12もメロディがいかしたバラード・ナンバーです。
Stan Meissnerの1st、2ndを気に入っている方であれば、間違いなく気に入るアルバムだと思いますし、AORファンの方で未だ聴いたことがない方にも、もちろんお勧めです。
まだ、AmazonのカタログにはIsland Records盤のレア・アイテムしか掲載されておりませんが、ドイツのネット・ショップ辺りから手に入れることが出来ます。
2010-08-20
Van Stephenson / China Girl (1981)

ユニバーサル・レコードからですので、本当に出るのかどうか最後まで心配ではありますが。
Jess Rodenの"Stonechaser"は私がCD化して欲しかったアルバムの最右翼でしたので、非常に嬉しく思います。
AOR系のアルバムでは、まだまだCD化して欲しいアルバムがありますが、本日紹介するVan Stephensonの1981年の1stアルバム"China Girl"もCD化を望んでいるアルバムの1枚です。
掲載のジャケットはオリジナル・アルバムのものですが、日本では、ジャケットが差し替えられて発売されました。
また、本日紹介するものは、コレクターズCDです。
何時ものとおりイタリアのリ・イッシュー専門レーベルTime Warp Recordsからのもので、盤はもちろんCD-R、ジャケットはお粗末なものですが、音質はかなり良いです。
e-Bayで、16USドル(送料抜き)で落としたものです。
同じアルバムが何度かe-Bayに出品されておりましたが、いつもは16USドルで落とせることはありません。
まあ、16USドル(日本円で1,500円弱)であれば、納得といったところでしょうか。
Van Stephensonは1981年にこの1stを、1984年に2ndアルバム"Righteous Anger"そして1986年に3rdアルバムSuspicious Hearts"(2ndと3rdはCD化されており、そろそろレア化の兆しも)を発表し、その後は、表に出ることなく、2001年に他界しております。
本日紹介する1stアルバムは、母国アメリカではそれ程話題にはなりませんでしたが、ここ日本では当時のAOR人気からそこそこ支持を得たアルバムでした。
Shane Kaisterがシンセサイザーを、Mike Hannaがキーボードを、Joe EnglishがドラムスそしてWayne Perkinsがギターをプレイしており、2nd、3rd辺りはハードポップといった感じのアルバムでしたが、この1stはまさにAORしたアルバムに仕上がっております。
収録ナンバーは、
01 You've Got A Good Love Coming
02 Looks Like A Loser
03 Seeing Is Believing
04 China Girl
05 Weekend Warrior
06 I Would If I Could
07 Tonight The Love's On Me
08 Hotter In The Night
09 New York, Hold Her Tight
10 Lion In The Night
の10曲です。
01はスロウなブギのナンバーで、ゆったりとした味わいのあるメロディアスなAORナンバーと言えるでしょうか。
02はメロディアスでポップに仕上がった耳に馴染むナンバーです。
03がこのアルバムのハイ・ライト・ナンバーです。
盛り上がりのある、とてもメロディが素晴らしいバラード・ナンバーです。
これは聴きものです。
タイトル・ナンバーの04もメロディアスなナンバーで、異国情緒があって、雰囲気がGeorge Harrisonの"Shang-hi Suprise"風です。
05もミディアム・テンポのメロディアスなAOR然としたナンバーです。
06もメロディアスなモロにAORしたナンバーとなっております。
07はとてもいかしたピアノの音色から入るメロディアスなバラード・ナンバーです。
08はレイドバックした感じのバックの音がとてもいかしたメロディアスなナンバーです。特にギターのトーンが良いですね。
09は美しいピアノとストリングスをフィーチャーしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
10は01に似たタイプのブギ調のポップロックしたナンバーです。
まさにAORアルバムです。
是非、オフィシャルでCD化して欲しいですね。
2010-08-19
Heart / Bad Animals (1987)

Heartはデビュー当時からのファンではなく、一番最初に手に入れたアルバムが、当時東芝EMIとソニーから出ていたベスト・アルバムで、その後、オリジナル・アルバムも集めるようになった後追い者なんです。
ヒット曲と言えば、"Alone"や"These Dreams"ぐらいしか知らなかった訳ですが、オリジナル・アルバムを集めるきっかけも中古盤がかなり安く手に入ったということでしょうか。
ですから、中古で集めたアルバムも満足に聴いていなかったというのが実態でした。
で、冒頭の"The Essential Heart"ですが、"Alone"はi-TENのオリジナル・ナンバーということで、良く知っていたナンバーでしたが、"There's The Girl"を聴いたとき、何だ?この心に残る、耳に残る最高のナンバーは、ということになった訳です。
その日は、このナンバーばかりを何回も何回も聴きなおす始末でした。
じゃあ、このナンバーが収録されている"Bad Animals"ってどうなんだろうと思い、確かアルバムは持っていたハズで、昨日、暑い中、ようやっと捜し出し(捜し出すのに2時間ほどかかりました)、今、こうして聴いております。
この"Bad Animals"は前作"Heart"の次位に売れたアルバムで、次作"Brigade"と、これら3作はHEARTが最も脂が乗っていた時期のようです。
"Bad Animals"はハードポップ、産業ロック界の名プロデューサーRon Nevisonのプロデュースの下、ゲスト・ヴォーカリストにTom Kellyを迎えております。
収録ナンバーは、
1."Who Will You Run To" (Diane Warren) – 4:06
2."Alone" (Tom Kelly, Billy Steinberg) – 3:38
3."There's the Girl" (Nancy Wilson, Holly Knight) – 3:50
4."I Want You So Bad" (Kelly, Steinberg) – 4:21
5."Wait for an Answer" (Lisa Dalbello) – 4:31
6."Bad Animals" (Ann Wilson, N. Wilson, Denny Carmassi, Mark Andes, Howard Leese) – 4:54
7."You Ain't So Tough" (Steve Kipner, Peter Beckett) – 4:05
8."Strangers of the Heart" (Duane Hitchings, Sue Shifrin, Andes) – 3:41
9."Easy Target" (A. Wilson, N. Wilson, Sue Ennis) – 3:58
10."RSVP" (A. Wilson, N. Wilson, Ennis) – 3:39
の全10曲です。
曲の作者を見ると、本当に凄いメンツばかりです。
Ann WilsonもNancy Wilsonも歌がとても上手いので、曲を作ったライター陣も満足していると思います。
ほぼ、全曲捨て曲が無い1枚で、とにかく、とても良く出来たハードポップのアルバムに仕上がっております。
01はキャッチーかつポップな、メロディが最高にいかしたナンバーです。
さすが全米7位に輝いたナンバーです。
02はi-TENのナンバーのカヴァーですが、Heartのヴァージョンの方が有名です。
"These Eyes"以来、2曲目のナンバー・ワン・ヒットです。
しかし、本当にAnn Wilsonって歌が上手いでしすよね。そして、艶もあります。
もちろん、ここでは、Tom Kellyがバッキング・ヴォーカルで参加しております。
03は今回が初めて("The Essential Heart"で)聴いて(のかなぁ?)、鳥肌モノだったナンバーです。
作者を見るとHolly Knightの名前があり、さすが、Holly Knightと思ったナンバーです。
もう本当にメロディがいかしており、仕上がりもAORそのものといった感じです。
このナンバーは、Nancy Wilsongヴォーカルを執っておりますが、しっとりとした感じで、Ann Wilsonとは、また違った味わいがあり、とても良いです。
私の好きなナンバー、ベスト・テンに入るナンバーです(ちなみに、1位はBOSTONの"A Man I'll Never Be"です)。
このナンバーも全米12位とヒットしたナンバーです。
04もi-TENのTom KellyとBilly Steinbergによって書かれた、メロディアスな最高にいかしたバラード・ナンバーです。
このナンバーも翌88年にシングル・カットされ、全米49位にランクインしております。
05は女性AORシンガーLisa Dalbello(そういえば、David Fosterプロデュースによる彼女の1stアルバム"Lisa Dal Bello"も目出度く紙ジャケで再CD化されます)のペンによるメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
このナンバーも88年にシングル・カットされましたが、ランクインとはならなかったようです。
06はHEARTのメンバーによるオリジナル・ナンバーですが、曲も結構ハードな感じで、HEARTがポップ・バンドではなく、ハードポップ、ハードロックのバンドだということが再認識されるナンバーです。
07はSteve KipnerとPeter Beckett(いわゆるTHINK OUT LOUD)のペンによるナンバーで、この辺もさすがに、メロディアスなAORナンバーに仕上がっております。
08は盛り上がりのあるメロディアスなバラード・ナンバーで、これまた、最強の1曲です。
メロディ最高、ヴォーカル最高、バックのパフォーマンス最高のナンバーです。
09はシンセとギターのプレイがとてもいかした産業ロックのナンバーです。
10はアコースティカルな感じのバラード・ナンバーです。
しかし、この"Bad Animals"はとても良く出来たアルバムですね。
私の愛聴盤の中に入りました。
2010-08-18
Brunorock / Interaction (2005)

2005年にドイツのメロハー専門のレーベルMTM Music(このレーベルもFrontiers Records、Escape Musicと同じくらいメロハー・ファン御用達のレーベルでしたが、いつの間にか閉鎖したようです)から発表されたイタリア人ヴォーカリストBrunorockの3rdアルバム"Interaction"です。
このアルバムも昨日紹介したUNION MAC同様、強力なメロディとキャッチ?なリフを持った見事なメロディアス・ハードロックを奏でております。
特にギターの音は最高で、それもその筈、私が敬愛するイタリア人ギタリストAlex De Rossが大半の曲でソロを弾いているからです。
BRUNOROCKは、NightprideやDark Skyといったバンドで活動してきたBruno Kralerが、Whitesnake、 Journey、Bad English、Unruly Child、Signalといったバンドにインスパイアされ立ち上げられたものです。
Brunorockは、1994年に全曲をイタリア語で歌ったアルバム"BRUNOROCK"でデビューし、2002年に2ndアルバム"X-OVER"をリリースし、本アルバムを発表しております。
参加ミュージシャンは、Alex De Rossoのほか、Rachel Bolan (B, ex:SKID ROW)、Bobby Alvater (G, ex:AFFAIR)、Paolo Morbini (Ds, ex:Eva,Exilia)などで、Brunorockはヴォーカルのほかキーボードも弾いております。
そんなこともあり、イタリア、ドイツ、アメリカでレコーディングされており、最終的なミックスは、元Acceptのギタリストでもあり、そのAcceptの他、Metallica、Ozzy Osbourne、Dokken、Skid Rowなどなどの作品を手掛けてた、Michael Wagenerが手掛けております。
内容は、冒頭に書いたとおり、強力なメロディとキャッチ?なリフを持った見事なメロディアス・ハードロックで、音に厚みがあります。
収録ナンバーは、
01 Interaction (Intro)
02 It's All Been Done 4 Me
03 Now Dies The Truth
04 Pary For The Rain
05 Let Me Be The One
06 Castaway
07 Take The Trophy
08 Hard Working Day
09 No More Promises
10 One Way One Life
11 La Fonte Dei Sogni
の11曲となっております。
01はこのアルバムの導入部といった感じの短いインスト・ナンバーで、連続して02が始まります。
02はとてもカッコ良いギターのリフから始まる、最高にいかしたキャッチーなメロディアス・ハードロックのナンバーです。Alex De Rossoのリード・ギターがとても素晴らしいです。
03はメロディアスかつポップなナンバーです。Alex De Rossaのギターはとても痺れます。
04も厚みのあるサウンドのキャッチーなナンバーです。Alex De Rossoのギター・プレイはもちろんですが、Brunorockのヴォーカルもかなり上手いです。
05はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
06はBobby Alvaterがリードギターを担当したポップな感じのメロディアス・ハードロックのナンバーです。
07では再びAlex De Rossoがリードギターを担当しておりますが、やはりBobby Alvaterより数段カッコ良いですし、音に艶があります。とてもキャッチーでポップに仕上がったナンバーで、サビの部分はもう最高です。私はこのナンバーを一押しとしたいですね。
08は軽い感じのハードポップ・ナンバーで、仕上がりもキャッチーでフックがあります。
09はキーボードとギターが程良くブレンドされたメロディアスな産業ロック仕立てのナンバーで、かなりお勧めです。
10は再びアコースティックを大々的にフィーチャーしたメロディアスなナンバーです。
11は母国語のイタリア語で歌っているナンバーですが、これが、また、キャッチーかつポップでとても良く出来たメロディアスなナンバーなんです。このナンバーもキーボードとギターが見事にブレンドされた産業ロックのナンバーに仕上がっております。
Alex De Rossoのギターばかりを書いてしまいましたが、Brunorockのヴォーカルも上手いですし(もちろんキーボードも)、大半の曲をBrunorock自身が書いており、ソングライターとしてもかなりなものだと思います。
とにかく、曲がキャッチーでフックもあり、アルバム全体としても良くまとまっていて、出来も素晴らしいと思います。
メロハー・ファン、必聴のアルバムです。
2010-08-17
Union Mac / Lost In Attraction (2007)

本日紹介するスウェーデン出身のUNION MACは2007年に本アルバム"Lost In Attraction"でワールド・ワイドでデビューしたバンドです。
メンバーは、リード・ヴォーカルを担当するKristoffer Lagerströmとギターを担当するMikael Klevengård 、さらにドラムスのImre Daunというラインナップで、Kristoffer LagerströmとMikael Klevengårdはキーボードも担当しております。
ヴォーカリストのKristoffer LagerströmはTommy DenanderのプロジェクトRadioactive、Sayit、Prisoner、Spin Galleryなどで歌っていた人です。
バンド結成のきっかけは、Kristoffer LagerströmとMikael Klevengårdが「Mixtur」というプロジェクトで二人で曲を書き始めたことだそうです。
そして、ドラマーに元Alien、Don PatrolのImre Daunを迎え、自らがプロデュースも担当し、このアルバムが出来あがりました。
全てのナンバーがKristoffer LagerströmとMikael Klevengårdのオリジナルで、サウンドはもちろん欧州系HRの湿り気のある、強力なメロディとキャッチ?なリフを持った見事なメロディアス・ハードロックを奏でております。
キーボードとギターの見事なブレンドはもう言うことありません。
収録ナンバーは、
01 Bring Me In
02 A Live
03 Lost In Attraction
04 I Am
05 Fake
06 Left To Need
07 I Can't Believe
08 Marias Grace
09 Fading
10 Pain
11 Make Pretend
12 Outside
13 The Wale
の13曲となっております。
01はキーボードとギターの音が見事にブレンドされたキャッチーでメロディアスなナンバーで、コーラスもいかした壮大なナンバーとなっております。
もうこの1曲を聴いただけで彼らの虜になってしまうこと、間違いないです。
02はギターのリフがカッコ良いメロハーです。
03はJourneyやSurvivorなどといった80年代の産業ロックの雰囲気を持った、とてもメロディアスなナンバーで、私のお気に入りです。
04も03同様に80年代産業ロックの雰囲気を持ったキャッチーなナンバーで、これまたお勧めです。
05もキーボードとギターが見事にブレンドされたキャッチーでフックのあるメロディアスなナンバーです。
06はギターの分厚い音がいかした、キャッチーなメロディを持ったナンバーです。
とにかく曲、特にメロディが良いです。
07も分厚いコーラスとメロディックなギターが冴えたナンバーです。
このナンバーもキャッチーかつポップに仕上がっております。
08はメロディアスなメロハーのパワー・バラードといった感じのナンバーです。
出来も良いですね。
09はピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、これまた言うことなしのナンバーです。
メロディは最高です。
10はギター・オリエンティドのメロハーです。
11も分厚いギターのトーンがカッコ良いキャッチーでメロディアスなナンバーです。
これもお勧めです。
12は再びキーボードとギターが見事にブレンドされたメロディアス・ハードロックのナンバーです。
13はインスト・ナンバーですが、とにかくギターのリフとソロがとてもカッコ良いです。
このアルバムはハードポップ・ハードロック専門レーベルのEscape Musicから発表されたものですが、このレーベルは、ホント、とても良いバンド・アーティストを擁しているレーベルですよね。
同じく専門のレーベルでFrontiers Recordsがありますが、こちらも良いバンド・アーティストを擁しておりますが、中には?が付くバンドなどもあります。
それに比べ、Escape Musicは殆どハズレがありません。
このUNION MACもアタリです。
2010-08-16
Billie Hughes / Welcome To The Edge (1991)

先ず、ネットショップ用のホームページの作成中(そのために独自ドメインを取得)で、これに合わせ売り物のCDを選別し、これから古物商の免許を取得し、なるべく早くオープンしたいと考えております。
そもそも、ネットショップを開こうと考えたのは、就職する前から何か音楽関係の仕事に就きたいと思っていたものの、現実はそうはならず、違う仕事に就いてしまいました。
それ以来何時かは、とずっと考え続けてきて、退職まで4年残っておりましたが、4年後の退職金の額や早期退職による退職金の割り増しなど、とどうせ始めるなら早い方が良いと思い、意を決して退職することとしました。
中古CDのネットショップですが、最初は、自分が持っているCD(すでに10.000枚を超えております)を処分し、軌道に乗れば買い取りも行おうかと考えております。
取りあえず、500アイテムから1,000アイテムをカタログに掲載する予定で、AOR以外にもジャンルを問わずメロディアスなアルバムを揃えるつもりです。
もちろん、レア・アイテムもあります。
Amazonでは、個人も出品できるマーケットプレイスがあり、私もかなりお世話になっておりますが、いかんせん、売れた場合の手数料がかなり高いのがネックで、さらに、Amazonのカタログに掲載されていないものはもちろんダメ、であれば自分でということも、ネットショップを開くきっかけにもなっております。
Amazonマーケットプレイスでは、中古CDが1円から出品されておりますが、1円ですと商品に対する手数料はかからず、1件100円の手数料だけとなります(品物が1,000円の場合、100円プラス商品に対する手数料)。
さらに送料として340円(固定)が出品者に入ってきます。
ですから、1円のCDが売れると、340円マイナス100円で、240円が出品者に入ってきますが、配送料がかかりますので、そこから配送料を引くこととなります。
メール便を使えば、240円マイナス160円で、80円が手元に残ります。
従いまして、79円以下で仕入れれば、利益が出ることとなりますが、1円で売っているCDはダブついているものか不人気なものが多いので、売れるかどうか判りません。
購入者の立場で考えると、1円のCDといいながらも、送料込で、341円で購入することとなります。
ネットショップを利用した時、特に単価の安いCDは、送料ほどバカに出来ません。
特に海外のネットショップを利用すると、CD本体より送料の方が高いということが頻繁です。
で、本日紹介するCDはAmazonマーケットプレイスで1円から売っているCDです。
しかしながら、このCD、内容はとてもいかしたメロディアスなAORアルバムなんです。
Billie Hughesの"Welcome To The Edge"、邦題は「とどかぬ想い」で、タイトル曲が、1991年のテレビドラマ『もう誰も愛さない』のエンディング曲の主題歌に使われたことで、ちょっとばかり売れたアルバムです。
Billie Hughesですが、この人は、1979年に"Dream Master"というアルバム(こちらはレア・アイテムです)で、当時のAORファンから注目を集めた人です。
この"Welcome To The Edge"も実に良く出来たAORアルバムとなっております。
収録ナンバーは、
01 Welcome To The Edge
02 Theme From "The Edge"
03 Hurricane
04 Night And Day
05 I'll See You Again
06 Two Worlds Apart
07 One Way
08 Welcome To The Edge (Ballad Version)
09 The Blue Line
10 Dreamlove
11 Wish You Were Around
12 Theme From "The Edge"
となっております。
全体的にミディアム、ミディアム・スロウのナンバーで占められており、01はTVドラマに使われたナンバーですが、メロディアスで最高にいかしたAORナンバーですし、03もアコースティック・ギターの音色がそそるとても良く出来たバラード・ナンバーです。
06はとても盛り上がりのあるメロディアスなナンバーで、とても良いと思います。
08は01のバラード・ヴァージョンということですが、元々がバラード・ナンバーですが、このヴァージョンはさらにテンポを落としたヴァージョンとなっております。それでも、このナンバーは本当に良く出来たAORナンバーですね。
09、10もとてもメロディアスなAORナンバーです。
11は01に雰囲気が似た、これまた出来が素晴らしいメロディアスなナンバーです。
AORファンの方で、このアルバムを知らないという方はいらっしゃらないと思いますが、もし聴いたことが無いという方がいらっしゃれば、是非聴いて欲しいですね。
少なくとも1円という内容のアルバムではありません。
2010-08-15
The Rebel Pebbles / Girls Talk (1991)

今日は曇っていて、これから雨という予報で気温も26度位とそれほど暑い訳ではありませんが、ここ1週間の天気予報を見ますと、再び30度近い気温が続く日が予想されております。
本当に今年の夏は暑いです。
お盆と言えば、故郷への帰省が直ぐに思い浮かびますが、今年の北海道は昨年までとちょっと事情が違うようです。
北海道の高速道路は常に空いておりますが、高速道路の無料化のせいで、今年は今までにない渋滞が起きているとか。
北海道の高速道路の渋滞は、今まで5Kmぐらいなものでしたが、それが20Kmを超える渋滞となっているようです。
私も、ゴールデン・ウィークに桜を見に行くため函館の五稜郭公園へ行く時に、一般道路での渋滞の経験があります。
まあ、そんな時は、車の中で音楽を聴きながらゆっくりと行こう、こういう風に思っております。
本日紹介するアルバムは、そんなシチュエーションに合っている(?)The Rebel Pebblesの1991年の作品"Girls Talk"です。
The Rebel Pebblesは女性ばかりのロック(ポップ)・バンドで、I.R.S. Records社長のMiles Corplandが、The GO-GO'SとThe Banglesの次に「三匹のドジョウ」を狙って発掘したバンドのようです。
そういった意味で、このアルバムもThe GO-GO'SとThe Banglesなどに通ずるポップな仕上がりを見せております。
収録ナンバーの"Dream Lover"はTop 40近くまでヒットしたナンバーで彼女たちの代表曲となっております。
ちなみに収録ナンバーは、
01 Dream Lover
02 How Do You Feel
03 Girls Talk
04 Anthony's Attic
05 Toy Soldier
06 No More Cryin'
07 Groovy Love
08 Without You
09 Eskimo And Butterfly
10 Elephant's Revenge
11 Wild Weekend
です。
01は大ヒットしたナンバーらしく、とてもポップに仕上がっており、ヒット・ポテンシャルの高いナンバーです。
02もメロディアスでポップなナンバーで、出来は01以上だと思います。とてもお勧めです。
03はバックのパフォーマンスがカッコ良いポップ・ロックしたナンバーです。演奏も結構上手いです。
04はこれまたヴォーカルもバックのパフォーマンスも含め雰囲気があるナンバーです。
05はThe Tuesdaysに通ずるパワーポップのメロディアスなバラードナンバーです。
06はギターのカッティングがカッコ良いポップロックのナンバーです。
07は若干ニュー・ウェーヴの香りがするポップなナンバーです。
08はメロディアスなバラード風のナンバーです。
09も若干ニュー・ウェーヴっぽいロックン・ロールのナンバーです。
10は出だしのドラムスがカッコ良い、これまた若干ニュー・ウェーヴの香りがするナンバーです。
11もギターのカッティングがカッコ良いポップロックしたナンバーです。
私としては、The GO-GO'Sより良い、The Banglesに負けていない、と思います。
結構良く出来たアルバムだと思います。
2010-08-14
Todd O / 2000 Years (1997)

今年の4月に頼まれて地域活動を行うようになりましたが、町内会活動を行っている方々は高齢の方が多く、やはり巷で言われている後継者不足は大きな課題のように思われます。
町内会のお祭りには、地域住民の方々が結構集まり、毎年のお祭りを楽しみしているようですが、その準備や後片付けって、かなり大変なんです。
力仕事も結構あり、高齢者にとってはかなりきつい仕事なんですが、慣れている方も多く、私は初めて経験しましたが、高齢者パワーを見せつけられました。
全てボランティアで行っており、ホント、町内会活動を行っている方々ってすごいなぁ、と思いました。
ということで、昨日はブログをアップすることが出来ませんでしたが、本日は、Todd Oというアメリカのシンガー・ソングライターの1997年のアルバム"2000 Years"を紹介いたします。
このアルバムは、ドイツのネット・ショップSchmankerl Recordsから仕入れたものですが、AORという言葉と価格(確か6?7ユーロだったと思います)で購入を決めました。
聴く前までは、ジャケット・デザインからハードポップやメロディアス・ハードロックのアルバムだと思っておりましたが、聴いてみると、もうこれは完全にAORアルバムでした。
それもかなり良いという感じで、とてもメロディアスですし、サックスがふんだんにフィーチャーされた雰囲気のあるアルバムです。
全てのナンバーをTodd O (Todd Omohundro)が書いておりますが、ソング・ライターとしてもかなりいけます。
収録ナンバーは、
01 The Greatness In Me
02 Odd Time
03 Carry On
04 When You Are By My Side
05 Race Against Time
06 Living On The Main Line
07 Clear Blue Skies
08 Rotten In Denmark
09 Prayer For The Suffering
10 Down By The River
11 Just Fly
12 Lost In Freedom Land
13 Thank God I'm Still Alive
14 Be Still My Soul
の14曲が収録されております。
歌詞の内容を見るとCCM(Contemporay Christian Music)のAORアルバムなんだろうと思います(CCMは詳しくないので判りませんが)。
ピアノやサックスの音がとても雰囲気良いですし、曲がとてもメロディアス。
さらにTodd OのヴォーカルもAORを歌うのにピッタリの雰囲気なんです。
01はそのピアノとサックスが絡まった前奏から始まり、バックのギターの音もとてもいかした、メロディアスなAORナンバーです。
雰囲気も70年代後半から80年代前半のあのAORミュージックそのまんまです。
これはとてもお勧めです。
02は歌詞の中に"2000 Years"という言葉が入った、このアルバムのタイトル・ナンバーですが、このナンバーでもサックスの音が光っております。
03はバックのピアノがとても印象的なメロディアスなAORナンバーで、これまたお勧めです。
04はストリングスも入ったメロディアスなバラード・ナンバーです。
盛り上がりもあり、魅力的なナンバーに仕上がっております。
05ではバックの跳ねたようなピアノが心地良いアップテンポのナンバーです。
06は再びバックの流れるようなピアノの音が素晴らしいミディアム・ハイのメロディアスなAORナンバーです。
07はフルーゲル・ホルンから始まる、ポップでメロディアスなナンバーで、曲の出来も結構良いです。
08もピアノとサックスが絡まる前奏から始まるポップでメロディアスなナンバーです。
これまた、出来はかなりなものです。
09はトランペットから入るメロディアスで盛り上がりのあるAORナンバーです。
この曲の仕上がりも良く、アルバムの中でも01と同じくらい良く出来てます。
10はサックスの音がカッコ良いメロディアスなAORナンバーです。
11も本当に70年代から80年代前半のAORを感じさせるとても雰囲気のあるナンバーです。
12はSteely Danを感じさせるジャジーな感じのバックの音がとてもカッコ良いAORナンバーです。
これも出来は素晴らしく、とてもお勧めのナンバーです。
13もピアノとサックスの音が洒落たナンバーで、これもどことなくSteely Danっぽいです。
Todd Oはヴォーカル以外に全てのピアノ・キーボードを演奏しておりますが、14はピアニストTodd Oを前面に出した、彼の弾き語りのナンバーです。
この"2000 Years"ですが、音源を紹介出来ないのが残念ですが、AORファンは間違いなく気に入るアルバムだと思います。
2010-08-12
Flyte / Flyte (1995)

このレーベルは、Arrows、Rescueなどの良質なハードポップ、メロハーのバンドを擁しておりましたが、最盛期は90年代中盤(特に、1995年に発表したアルバムの数には目を瞠るものがありました)で、90年代末にはレーベルを閉鎖しております。
同じように、この日本では、同じくメロディック・ロック専門レーベルのZERO Corporationが同様の運命を辿ることとなった訳ですが。
Long Island Recordsのアルバムは、もちろん全てが廃盤となっておりますが、現在でも、デッド・ストック物のCDがドイツのネット・ショップなどで流通しており、その価格もピンからキリまでとなっております。
日本のAmazonマーケットプレイスでも、結構な種類のCDがカタログに掲載されておりますが、ドイツのネット・ショップ辺りと比べると価格は若干高めとなっております。
本日紹介っするFlyteのセルフ・タイトルのアルバムもLong Island Recordsから1995年に発表されたアルバムですが、オリジナルは1991年の作品で、ボーナス・トラック4曲を追加してリ・イッシューされたものです。
このFlyteはカナダのバンドで、バンド・メンバーは、Paul Taskas - vocals, guitars, bass、Nick Monaco - keyboards, drum programming, vocalsの2人で、バック・ミュージシャンを起用してアルバムが出来あがっております。
収録ナンバーは、
01 Something Going On
02 21
03 Live Let Live
04 Time
05 Love Is A Weapon
06 Hello Stranger
07 A Quiet Night
08 Under Fire
09 Promises Promises
10 Silent Tears
11 Something Going On (Guitar Drop Mix)
12 Time Of My Life
13 Sometimes I Wish I Was You
14 Never Giving In
となっております。
カナダ産のバンドらしく、キラキラ・キーボードの哀愁のハードポップ(全てではありませんが)を演っております。
ただ、ちょっとヴォーカルが弱いというか、音程が不安定なのがちょっとという感じもしますが。
それが顕著なナンバーが01で、メロディアスで曲の仕上がりも良く、メロディ・マニア必聴のナンバーです。
02は同じカナダのハードポップ・バンドPRISMを連想させるナンバーで、このナンバーもメロディアスで、出来も良いです。
03はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。こういうナンバーだったら、もっと上手いヴォーカリストを充てるべきですね。
04もアコースティカルな短いナンバーです。
05はメロディアスでポップに仕上がったナンバーです。
06は美しいピアノの音色で始まるメロディアスなバラード・ナンバーで、盛り上がりもあり、曲の出来はかなりなものです。バックのプレイ良いです。
07はギターの音色が印象的なバラード・ナンバーです。アレンジは悪くないと思います。
08はギターのリフがカッコ良いメロディアスなハードポップ・ナンバーです。
09はスロウでブルージーなナンバーです。特にギター・ソロがカッコ良いですし、他のプレイも素晴らしいです。これは聴きものです。
10もミディアム・スロウのナンバーで、バックのプレイは良いですが、ヴォーカルが?ですかね。
11は01のヴァージョン違いです。
12はポップかつメロディアスのとても良く出来たナンバーです。これもお勧めです。
13もポップでこれまた良く出来てます。
14はバックのキーボードの音が良い、メロディアスなハードポップのナンバーです。
曲の出来・不出来はありますが、まあまあ良く出来たアルバムだと思います。
ヴォーカルを替えればもっと良くなるのに。惜しいなぁ。
2010-08-11
N.O.W / Force Of Natre (2010)

このレーベルは1996年に設立され、100以上のバンド・アーティストを抱えるほどのメジャー・レーベルとなっております。
ヨーロッパでは、このFrontiers Records以外にもメロディアス・ハードロックの専門レーベルとしてEscape Records、Now & Then Recordsなど沢山のレーベルがありますが、以前MTM Recordsというレーベルがありましたが閉鎖したようです。
その代りという訳ではありませんが、最近はAvenue Of Alliesといった新興レーベルやRock Candyといった再発専門のレーベルも設立されており、沢山の良質なメロディック・ロックのアルバムが発表されており、メロハー・ファンの私にとって、これらレーベルの新譜情報は目が離せません。
特に殆どのバンド・アーティストのアルバムは1stプレスでお終いのようですので、直ぐに廃盤という憂いき目となってしまいますので、興味のあるバンド・ミュージシャンのアルバムは直ぐに手に入れることを心がけております。
本日紹介するN.O.Wはブラジル産のメロディアス・ハードロックのバンドで、2010年にEscape Recordsから発表された1stアルバム"Force Of Nature"です。
バンド・メンバーは、Alec Mendonça - Bass & Vocals、Carlos Ivan - Rhythm Guitars、Caio de Carvalho - Lead Guitars、Jean Barros - Keyboards & Programming、Erik Leal - Drumsで、ヴォーカリストとしてUnruly ChildのPhilip Bardowellがバンド・メンバーとして名を連ねておりますが、ヴォーカル・トラックの録音だけがL.A.録音となっておりますので、彼だけパーマネントのメンバーでは無いと思います。
購入の決め手はPhilip Bardowellがヴォーカルを担当していたということでした。
内容は、JourneyやBostonなどのサウンドに通ずるメロディアスなハードポップを演っていて、私も含め、この手の音が好きなご仁には堪らない内容となっております。
殆どのナンバーをベース担当のAlec Mendonçaが書いておりますが、なかなかのソング・ライターだと思います。
収録ナンバーは、
01 - Can't Make It (How Can I)?
02 - Listen To Your Heart
03 - Lonely Soul
04 - Once That Feeling Comes Again
05 - You
06 - Idol's Grace
07 - Peace Of Mind
08 - The Long Hard Way
09 - Hail Mary
10 - I'm Free (But Not ready To Go)
11 - Midnight Call
12 No Time For Goodbyes
の12曲となっております。
01からメロディアス度が全開のハードポップ・ナンバーで、フックのあるギターのトーンはもう最高です。
02はギターのキーボードも絡むメロディアスナンバーですが、とてもポップに仕上がっております。
03は印象的なピアノの音から入るナンバーで、バックのストリングスも素敵なメロディアスなパワー・バラードのナンバーです。
04はJourneyやBostonなどの80年代の産業ロックの香りがプンプンするメロディアスなナンバーで、私の大好きなサウンド・スタイルのナンバーです。
ギター・キーボードの音が素晴らしいですし、メロディがいかしてます。
05はPhilip Bardowellのヴォーカルがいかしたメロディアスなバラード・ナンバーです。
06も流れるようなピアノの音から入るメロディアスなハードポップのナンバーで、曲の出来はとても素晴らしく、このアルバムの一押しと言って良いでしょう。
ギターを含めバックのパフォーマンスは素晴らしいです。
07はBostonにも同じタイトルのナンバーがありますが、もちろん同名異曲のナンバーです。
こちらは、ポップでメロディアスなAOR風のナンバーに仕上がっております。
08はバックのキラキラ・キーボードがいかしたハードポップ・ナンバーです。
メロディアスな哀愁のハードポップといった感じの、これまたお勧めのナンバーです。
09はバックのギターのトーンはとてもいかしたキャッチーでフックに満ちたメロディアスなハードポップ・ナンバーで、これまたお勧めの1曲です。
10はとてもポップに仕上がったナンバーです。
メロディが良いです。
11は盛り上がりのあるメロディアスなナンバーです。
アコースティック・ギターの音色が印象的です。
12での出だしのギターのメロディは最高です。
曲もキャッチーでフックのあるメロディアスでかなり良く仕上がっております。
先ず、捨て曲が殆ど無い1枚です。
次の作品も楽しみですが、この手のバンドは出ては消えすることが多いので、心配です。
是非、次のアルバムも聴いてみたいというバンドです。
2010-08-10
80★PAN ! / 8 Carat Princess (2007)

このアルバムは「BURRN!」の2007年8月号のアルバムレビューコーナーで取り上げられ、藤木昌生氏(彼はBURRN!のライター陣の中で最もメロディアスな音楽を愛する人でHR/HM以外にも産業ロックやAORなど聴く幅が広い人です。私も彼のレビューを見て購入したアルバムがたくさんあります。)がレビューし、得点は77点でしたが、「ウチの読者層を考えると高得点を付けるのは憚られるが…」と断ったうえで、「個人的には80点台後半を献上してもいいくらい気に入った」と書いております。
たまたま、何時も行く北大近くの中古ショップで390円で売っているのを見つけ、購入いたしました。
この「80★PAN !」は既に解散しているようですが、京都出身の女の子3人のアイドル・トリオ「ハレンチ☆パンチ」としてデビューしました。
2007年にアイドル路線からロック路線変更する意向を発表し、ユニット名を「80★PAN!」に改名し、この2ndアルバムを発表し、2008年には3rdアルバム"DISCO BABY"を発表し、2009年6月19日の解散コンサートを以って、解散しました。
私はこのアルバムしか聴いておりませんが、なるほど、藤木氏が80点台後半を付けたいと言っていることが納得できる内容ですね。
全8曲が収められておりますが、これら全てがゲームとのタイ・アップ・ナンバーだそうです。
バックの音はそこそこハードで楽曲はメロディアスです。
収録ナンバーは、
1.MONSTER DRIVE
2.期待値シャイニング
3.Greed It
4.さよならから始まる僕のeternal memories
5.BOMBER GIRL
6.謎
7.キラキラ
8.CARRY A NEW WORLD
となっております。
1での出だしのストリングスの使い方なんかはとても良いですし、曲もとてもポップでメロディアスで耳に馴染むナンバーです。
とてもヒットポテンシャルの高いナンバーだと思いますね。
2もポップでメロディアスなナンバーで、バックのギターの音もかなりカッコ良いです。
3でのバックの音は結構ハードにドライヴィングしておりますが、この「80★PAN!」の魅力はヴォーカルを担当している小笠原朋美の声質と歌の上手さでしょうか。
4はメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、このアルバムの一押しです。
藤木氏が勧めるのも納得の1曲です。
5でもバックのギターのトーンはかなり良いです。
曲はモロにポップしたナンバーです。
6もメロディアスでポップなナンバーです。
小笠原朋美のヴォーカル、良いですね。
7は、これまた良く出来たメロディアスなナンバーで、出だしの部分がとても魅力的です。
このナンバーもお勧めですね。
8は出だしのギターの音がとてもカッコ良い、これまたポップでメロディアスなナンバーです。
まあ、何の情報も無ければ、購入するということも無かったと思いますが、価格とHR/HM専門誌「BURRN!」で紹介されたということで購入し、聴いてみると、これが結構良かったりします。
2010-08-09
Boz Scaggs / Live In Japan 1985 (2008)

このアルバム、過去に"Expo 1985 - Live In Japan"として発表されたアルバムの焼き直しです。
このライヴ・アルバムの素晴らしいところは、1985年というBozが最も脂が乗っていた時期のライヴ音源ということとサウンドボードによるステレオ録音で音質が最高レベルということが挙げられると思います。
確か当時、Expo会場でのパフォーマンスが映像で撮られ、NHKでテレビ放送もされたような記憶もあります。
この音質や映像の録画などを考えると、このアルバムがオフィシャルで発表されなかったのが不思議なくらいです。
当日のセット・リストは、
01 Dinah Flo - 3.37
02 Jojo - 5.54
03 I Got Your Number - 3.49
04 Isn't It Time - 5.26
05 Hercules - 5.47
06 Breakdown Dead Ahead - 5.24
07 Look What You've Done To Me - 6.02
08 Georgia - 4.35
09 We're All Alone - 4.41
10 Miss Sun - 3.07
11 Lido Shuffle - 5.23
12 Middle Man - 6.00
13 Lowdown - 6.47
14 Angel You - 5.20
で、トータル1時間12分のライヴ・パフォーマンスとなっております。
また、バンドメンバーは、
Boz Scaggs - Guitar (and the main man singing wise).
Kevin Dukes - Guitar
Nathan East - Bass
Carlos Vega - Drums
Scott Plunkett - Synthesizer
Tom Keane - Piano
John Madrid - Trumpet
Venetta Fields - Backing Vocals
Lorna Willard - Backing Vocals
といったメンバーです。
冒頭にも書きましたが、この時の映像を私は見ておりますが、特に印象的だったのは、Kevin Dukesの"Breakdown Dead Ahead "でのギター・プレイで、この時初めて彼を知ったわけですが、とても若く見え、ギター・パフォーマンスもSteve Lukatherを彷彿させてくれるものでした。
収録ナンバーは、ご覧のとおりで、"Jo Jo"、"Breakdown Dead Ahead"、"Look What You've Done To Me"、"Georgia"、"We're All Alone"、"Miss Sun"、"Lido Shuffle"、"Lowdown"辺りがとてもカッコ良いパフォーマンスです。
特に、"Jo Jo"、"Breakdown Dead Ahead"、"Look What You've Done To Me"は最高です。
まあ、私としては、アルバム"Down To Then Left"から"Hard Times"や"Hollywood"、"The She Walked Away"辺りを、"Silk Degrees"から"Harbor Lights"を、さらにこのライヴは"Middle Man"からのナンバーを中心としてますが、それであれば、"You Can Have Me Anytime"は是非ライヴ演奏して欲しかったですね。
特に、Boz Scaggsのベスト・アルバムは"Down To Then Left"だと思っている私にとって、このアルバムから1曲もセレクトされていないのは不満です。
かなり良い音質ですので、Bozのファンであれば、この時のライヴ・パフォーマンスを録音した音源を聴いてみるべきですね。
いろいろとコレクターズCDも出ているようです。
2010-08-07
Leyden Zar / Leyden Zar II (1985)

このバンドは、カナダのモントリオールの有名なクラブ・シンガーRobert Lerouxのバックバンドとして1976年から活動していたバンドです。
その後、A & M Recordsと契約し1stアルバム"Leyden Zar"を発表し、ギタリストを入れ替えて、1985年にEpic Recordsから本作を発表しました。
サウンドは冒頭にも書いたとおり、キーボード・シンセを主体としたハードポップ・産業ロックです。
収録ナンバーは、
01 It's Alright
02 Sucking On Her Fingers
03 Still In The Race
04 I Want You Back
05 Don't Talk About Love
06 All To Myself
07 Out Of Touch
08 Communicate
の全8曲です。
01は出だしのシンセの音がカッコ良いメロディアスな産業ロックしたナンバーです。
もちろんギターもフィーチャーされておりますが、このLeyden Zarのオリジナリティはキーボード・シンセが音の要になっていることでしょうか。
02はポップでメロディアスなナンバーです。
03はドラムスとギターのカッティングがカッコ良い少しハード目のナンバーですが、いかにも産業ロックといった趣を持ったナンバーです。
04はそこそこギターをフィーチャーしたミディアム・テンポのナンバーですが、結構ロックしております。
05はこのアルバムの一押しのナンバーで、バックのキーボード、ギター、ドラムス、ベースが一体となったメロディアスで盛り上がりのあるパワー・バラードのナンバーでお勧めです。
ギター・ソロ、カッコ良いです。
06もギターをそこそこフィーチャーしたミディアム・テンポのハードポップ・ナンバーです。
07もキーボードとギターのプレイがカッコ良いとても良く出来たメロディアスな産業ロックで、出来としては、曲のタイプは違いますが、05と遜色ないです。
お勧めのナンバーです。
08はドラムス、キーボードを始めとするバックの音は良いですが、メロディアス度はイマイチといったところでしょうか。
曲の出来にバラツキはありますが、05、07、01なんかは結構良く出来てます。
産業ロック・ハードポップのファンであれば持っていても損は無いアルバムだと思います。
2010-08-06
Skagarack / Big Time (1993)

SCAGARACKはヴォーカルのTorben Schmidtを中心とするバンドで、1986年に1stアルバム"SKAGARACK"、1988年に2ndアルバム"HUNGRY FOR A GAME"、そして1989年んに3rdアルバム"A SLICE OF HEAVEN"を発表しております。これら3枚のアルバムは、数年前まではレア化しておりましたが、リ・イッシューされ、今じゃ普通の値段で買えるようになりました。
逆に本日紹介する4thアルバム"BIG TIME"は数年前までは結構安価で入手することができましたが、最近はこちらの方がレア化しているようです。
1stから3rdまでは、キラキラ・キーボードをフィーチャーしたハードポップのアルバムでしたが、この4thはヴォーカルのTorben Schmidtだけがオリジナル・メンバーとして残っているだけで、前3作に比べ、いくらかハードになったようです。
と言っても、決してハードロックしている訳でなく、キーボードがあまり前面に出なくなったということで、中身は、とてもメロディアスなハードポップ・アルバムとなっております。
とにかくSCAGARACKの曲はとてもメロディアスで、この4thでもそれは変わっておりません。
収録ナンバーは、
01 It's Never Too Late
02 Ain't You Got A Mother
03 Somebody Like Me
04 I Want You
05 Hold You Love You Give You
06 Edge Of Illusions
07 Hold On Just One More Time
08 Wonder If You Really Know
09 Big Time
10 It's Never Too Late (Version 2)
の10曲となっております。
このアルバムの一押しが01だと私は思っております。
ギターのカッティングが結構エッジが効いておりますが、曲はメロディアスかつポップでとても印象的なナンバーに仕上がっております。
もう言うこと無いハードポップ・AORナンバーだと思います。
02はギターの音を聴くと若干ハードですが、曲全体はメロディアスで哀愁度もあるナンバーだと思います。
03はキーボードとギターが前面に出たメロディアスなハードポップ・ナンバーで、曲の出来も素晴らしいです。
04は軽快なロックンロールしたナンバーで爽快感のあるナンバーです。
05は結構ハードなナンバーですが、とてもカッコ良さが際立ったメロディアス・ハードのナンバーです。
ギターの音がカッコ良いのは当然ですが、ドラムスとベースのリズム・コンビが素晴らしい(特にドラムスは)ですし、キーボードの音もかなり良いです。
06はミディアム・テンポのメロディがいかしたAORナンバーに仕上がっております。
07はとてもポップに仕上がったメロディアスなナンバーで、このナンバーも特にお勧めですね。
メロディが良く耳に馴染みます。
08はバックのオルガンの音が荘厳な感じで、どことなく讃美歌風です。
メロディアスなバラード・ナンバーです。
09がこのアルバムの中で最もハードなナンバーです。
でも、とても良く出来たメロディアス・ハードロックのナンバーです。
10は01のアコースティック・ヴァージョンです。
およそ駄曲が無い強力な1枚で、ハードポップのファンは必聴のアルバムです。
2010-08-05
Cat Scratch Band / Say It To My Face... (1995)

今回の目玉は、Keelの"The Final Frontier"が18.81ユーロ(日本円に換算して、約1.900円)でしたが、他に注文したアルバムに結構良いものがありました。
本日紹介するアルバム、Cat Scratch Bandの"Say It To My Face..."は5.46ユーロ(日本円で、約600円ちょっと)でしたが、これがとても良く出来たメロディアスなハードポップ・アルバムでした。
Cat Scratch Bandは英国出身のバンドで、このアルバムは、1995年にLong Island Recordsから発表されたものですが、英国的湿り気を帯びた哀愁のハードポップのアルバムです。
メンバーは、Ping (Lead Vocals)、Teri (Vocals)、Bob Clarke (Lead Guitar, Piano)、Jan Robinson (Bass Guitar)、Jamei Roberts (Drums)、Andy Woolford (Keyboards, Piano, String Arrengements)の5人で、Pingという男性ヴォーカルに、Teriという女性ヴォーカルがコーラスに加わっておりますが、このPingとTeriのヴォーカルとコーラスがこのバンドの魅力と言って良いかも知れません。
収録ナンバーは、
01 Say It To My Face
02 Lonely Tonight
03 Without Your Love
04 Nothing's Gonna Last Forever
05 I Wanna Take You Home
06 Nowhere To Run
07 I Want To Believe
08 Don't Criticise
09 You've Lost That Loving Feeling
10 Till The End
の10曲です。
01は出だしのギターの音がハードなナンバーで、これはハードポップというよりメロディアスハードロックと言った方が良いかも。
でも、私は結構好きです。
02は湿り気を帯びたギターのトーンがとても良い哀愁のハードポップ・ナンバーです。
曲もメロディアスですし、Teiのコーラスは最高です。(というよりTeriがリード・ヴォーカルを取った方が良いかも)
03はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーでもTeriのコーラスはいかしてます。
04もミディアム・テンポのメロディアスなナンバーで、殆どAORしております。
05はロックンロールしたブギーのナンバーです。
とてもポップなご機嫌でカッコ良いナンバーです。
06もギターのカッティングとトーンがカッコ良いポップでメロディアスなナンバーです。
いかしてます、このナンバーも。
07は再びアコースティカルで盛り上がりもあるバラード・ナンバーです。
08はメロディアスなハードポップ・ナンバーで、結構好きなサウンドです。
09はThe Righteous Brothersのヒット・ソングで、Daryl Hall & John Oatesもカヴァーしたあの有名曲です。
ただアレンジが、イマイチというかオリジナルと程遠いメロディで、オリジナリティはあるのかも知れませんが。
でも、オリジナルを度外視し、ハードポップのナンバーとして聴けば、こういうのもアリかな、と思います。
10はメロディアスなパワー・バラードのナンバーで、これは聴きものです。
Cat Scratch Bandを初めて耳にしましたが、全体的に見れば、結構良く出来たハードポップ・アルバムだと思います。
Pingのヴォーカルがちょっと暑いような感じがしますので、全曲Teriのヴォーカルでも良いのでは?と思ってしまいましたが。
2010-08-04
Nouveaux / ...Ans This Is How I Feel (1996)

プロデュースはJohn Elefanteです。
彼の名前を聴いて俄かに興味を示すハードポップのファンの方(もちろん、私も彼の名前を見て購入したわけですが)もいらっしゃると思いますが、期待を裏切らない内容となっております。
サウンドは、決してハードロックではありません。
どちらかというと、ほぼAORに近いのでは。
美しいコーラスとメロディが詰った好盤です。
収録ナンバーは、
01 Nice
02 Maybe Tomorrow
03 Simply Beautiful
04 Never See The Day
05 You Breathe
06 If Only
07 Larisa
08 Listen
09 Through Heaven's Fields
10 I'll Cry Too
11 Wonder
12 Chasing Shadows
の12曲です。
全体的な感じとしては、アコースティカルな雰囲気のアルバムです。
そういう意味では、ハードロック寄りのハードポップ・ファンからは物足りないような感じがしますが、AORファンは納得の1枚だと思いますね。
02の出だしのアコースティック・ギターはThe Orleansの"Dance With Me"を連想させてくれますし、本編もとてもメロディアスでアコースティカルなAORナンバーに仕上がっております。
04ではエレクトリック・ギターも多くフィーチャーされておりますが、曲はとても爽やかなサウンドを持っており、このナンバーを聴いて、Dan Fogelbergを想い出しました。
05はアコースティカルなバラード・ナンバーです。
06はスケール感のあるアコースティック・ナンバーで、聴きものです(さすが、クリスチャン・バンドということで、Jesusという言葉が結構出てきますが)。
08の出だしエレクトリック・ギターは少しばかりハード目で、本編に入ってもそうかな?と思ったら、本編ははポップな感じのメロディアスなナンバーです。
10はハーモニーがとても美しいメロディアスなナンバーです。
11がこのアルバムの中で最もハードでしょうか?
12は出だしのアコースティック・ギターの音色が美しいメロディアスなナンバーです。
John Elefanteのプロデュースの割には、サウンドは大人し目で、Kansasや彼のソロ・アルバムの音を期待して聴くと肩透かしを食うかも知れませんが、AORファンの方からは支持を得るアルバムだと思います。
とにかく、ハーモニー、コーラスがとても素敵ですし、曲もメロディアスです。
2010-08-03
Die Laghing / Running From The Guns (1990)

このアルバムは1990年にCurb Records傘下のR.O.C.K Recordsというレーベルから発表されたアルバムですが、私が所有しているのは、その後、90年代中盤にLong Island Recordsから発表されたもので、ボーナス・トラックが1曲追加されております。
Long Island Recordsから発表されなかったら、このバンド名とジャケットの雰囲気から購入しなかったと思いますが、内容は、いわゆる、ハードポップ・AOR(雰囲気的には、UKのニューロマンティックも)のアルバムでメロディアスなナンバーばかりが収められたかなり出来の良いアルバムです。
収録ナンバーは、
1. Humans
2. One Thing for Sure
3. Anywhere at All
4. Suspicion
5. Safe in the Dark
6. Running from the Guns
7. I Don't Need You
8. Kundalini
9. Don't Stay
10. Swept Away
11. Humans (Edit)
の10曲です。
1はキーボードとギターがいかしたメロディアスな産業ロックしたナンバーで、かなりいかしてます。11はこのナンバーのRadio Editです。
2のバックのギターのトーンとサックスの音がカッコ良いファンキーな感じのナンバーです。バックの女性コーラスや曲の雰囲気から80年代のUKロック(ニュー・ロマンティック)の香りもします。
3辺りも80年代UKロックの雰囲気のあるナンバーですが、こちらはミディアム・テンポのバラード風となっております。
4の前奏を聴くとThe TroggsやJim Hendrixの"The Wild Thing"風のメロディを持ったナンバーですが、それに比べるととても軽いサウンドのゆったりとした感じのAORナンバーに仕上がっております。
このナンバーのギターのトーンはかなり好きですね。
5はバックのプレイがなかなかいかしたポップなナンバーです。このナンバーも80年代のUKロックの雰囲気を感じます。
6もニューロマンティックの香りがするポップで、とてもカッコ良く仕上がってナンバーです。
7なんかもサックスがフィーチャーされたエレポップ風のナンバーで、メロディアスながらもニュー・ウェーヴの雰囲気も。
8もキーボードやギターの音がカッコ良いナンバーで、ポップに仕上がっております。
9もニュー・ウェーヴの香りがするナンバーですが、出来はやはりハードポップ・AORしたナンバーです。
10はメロディアスなほぼAORしたナンバーでしょうか。
このDie Laghingですが、とてもドイツのバンドとは思えないサウンドを持ったバンドです。
やはり全体的には、UKのニューロマンティック系香りがします。
そうですね、似た感じのバンドを強いて挙げるとすれば、China Crisisかなぁ?(ここまで洒落ていないかも?)
でも、結構出来は良いと思いますし、1はとても良く出来たナンバーだと思いますね。
2010-08-02
The Jack Street Band / The Jack Street Band (1981)

1981年にRCA Recordsから発表されたアメリカ産のThe Jack Street Bandのセルフ・タイトルのアルバムです。
メンバーは、Jack Street: Lead Vocals, Acoustic Piano, Acoustic Guitar、Jeff Ballew: Guitars, Vocals、Danny Prosser: Guitars, Vocals、Steve Cunningham: Keyboards, Synthesizers, Vocals、Clark Kearny: Bass, Vocals、Jimmy Monroe: Drums, Percussionの6人で、Richard Elliotがゲストでサックスを吹いております。
アルバムのプロデューサーがDennis Lambertで、とても良く出来たAOR・ハードポップのアルバムに仕上がっております。
収録ナンバーは、
1.In over My Head
2. Don't You Wanna Be Loved
3. Two Hearts
4. Choosy
5. Annie
6. Baby It's You
7. Not a Minute Too Soon
8. If I Had Your Love Again
9. Jupiter's Theme
10.Vision
の10曲が収録されております。
1はギターのカッティングがカッコ良いメロディアスなハードポップ・ナンバーで、Richard Elliotのサックス・プレイも結構ファンキーないかしたナンバーです。
2は出だしのキーボードの音がSpertrampの"Breakfast In America"風ですが本編に入るとこれがもう最高にメロディアスな産業ロックのナンバーなんです。
このアルバムの一押しで、本当に素晴らしいナンバーです。
3はゆったりとした感じのメロディアスなAORナンバーで、これもお勧めですね。
4はテンポの良いポップな産業ロックのナンバーです。
5もとてもメロディアスなバラード・ナンバーで、3以上にAORしております。
6はThe Beatlesもカヴァーした1961年のThe Shirellesのナンバーです。
The Jack Street Bandのアレンジはスロウなブギといった趣で、そこそこの出来です。
7は出だしのピアノの音が印象的なメロディアスなバラード・ナンバーです。
このナンバーも良く出来ております。
8もミディアム・テンポのメロディアスなAORのナンバーに仕上がっており、これもかなり質が高いです。
9はJack Streetのピアノの弾き語りのナンバーです。
10はPhil Spectorが得意とするウォール・オブ・サウンド風のナンバーです。
ミディアム・スロウのメロディアスでポップなナンバーです。
このアルバム、殆ど捨て曲が無い強力な1枚だと思います。
CD化されていない音源の中には、本当にたくさんの良いアルバムが有るもんなんですね。
是非、オフィシャルでCD化して欲しいですね。
2010-08-01
林田健司 / RAPHLES HISTORY?Best of Kenji Hayashida (1996)

カミさんは、SMAPが登場した頃からのファンで、「キムタク」が好きなようです。
まあ、よく2日間に渡って、コンサートに行くものだと感心してます。
それも、昼に家を出て、夜中の12時過ぎに帰ってくるんですから。
何か、昼に会場に着かないと欲しいグッズが無くなってしまうとのことです。
私はSMAPなんかに全く関心は無いのですが、彼らの曲には、無いこともないんです。
『$10』、『君色思い』、『KANSHAして』、『青いイナズマ』といった林田健司のナンバーなんかを歌っており、『青いイナズマ』は結構楽しんで見てはおりました。
林田健司はデビューした当時からのファンで、先ず彼の声質、作る曲のメロディーがとても好きなんです。
ほぼ全て彼のアルバムを持っておりますが、特に90年代前半のアルバムが好きで、最も好きなナンバーが『青いイナズマ』です。
本日紹介する「RAPHLES HISTORY?Best of Kenji Hayashida」は、そんな初期の彼のナンバーを集めた1996年に発表されたベスト・アルバムです。
収録ナンバーは、
1. シェリー
2. 夏を揺らさないで
3. 君は僕の永遠
4. ジェラシー・イン・ラヴ
5. $10
6. ワンダフル・ユー・アー
7. 君に好きと言ってから
8. ハート・オブ・ゴールド
9. 俺んち来るべ
10. クール
11. 青いイナズマ
12. ランデヴー・イン・ザ・スカイ
13. Kanshaして
14. 花に水やるラヴ・ソング
15. ダラダラしようよ
の15曲で、彼の代表的なナンバーばかりです。
このうち、シングルで出されたナンバーは、「SHERRY(1991年7月25日)」、「Jealousy In Love(1992年4月21日)」、「Heart Of Gold(1993年5月12日)」、「青いイナズマ(1994年4月21日)」、「花に水やるラブ・ソング(1995年2月22日)」、「ダラダラしようよ(1996年4月24日)」です。
1は彼の記念すべきデビュー・シングルですが、とてもメロディアスでジャパニーズAORといった趣のナンバーだと思いますね。
1に限らず、全てのナンバーがメロディアスで曲の出来も良く、これらも殆どジャパニーズAORとして聴けるナンバーだと私は思っております。
全てのナンバーが好きですが、特に11は最高にポップでメロディアスなナンバーだと思います。
ジャパニーズAORと言えば、山下達郎や南佳孝、角松敏生などが有名ですが、私はこの林田健司や大沢誉志幸なんかも十分その範疇に入っていると思うミュージシャンだと思っております。
どうなんでしょうか、ジャパニーズAORファンの方達って、林田健司や大沢誉志幸などのアルバムなんか聴くのでしょうか?
もし聴いたことが無い方がいらっしゃれば、このベスト・アルバムはお勧めです。
もうこれはAORです。