2012-06-26
Ray Parker, Jr. / WOMAN OUT OF CONTROL (1983)

当時は20代で、もちろん現在もそうですが、音楽とともに自分の生き方がありました。
田中康夫氏の「なんとなくクリスタル」や「たまらなくアーベイン」ではありませんが、恋愛の小道具としての音楽って実際にあったと思います。
AOR、産業ロック、ブラコン、ファンク、フュージョン系の音楽は、ホント、良く聴いていましたね。
私は、田中康夫氏の「おしゃれ感覚で音楽を聴く、恋愛の小道具として音楽を利用する」って、とても共鳴しております。
AORに関して、「和音がどうのこうの、アレンジがどうのこうの、また。プロデューサーが誰某、バック・ミュージシャンが誰某と、こういった部分にこだわっていらっしゃる方、評論家諸氏」が多く見受けられと思います。
でも、私はどんなジャンルの音楽であれ、自分の感性にフィットしているかどうか、だけが重要なことだと思っております。
自分の感性にフィットしたのが、メロディアスな音楽だったわけで、メロディアスなものが「AOR、産業ロック、ブラコン、ファンク、フュージョン系」の音楽だったということだと思います。
ここ数年、80年代の「AOR、産業ロック、ブラコン、ファンク、フュージョン系」のアルバムのリ・イッシューが日本だけでなく、世界中で盛んになってきていると思います。
80年代の音楽をリアル・タイムで聴いていた人たちは、今はもう40代、50代の世代で、CDが売れなくなった現在、CDを購入される方もほぼこの世代の方々だと思います。
リ・イッシューが進む理由も、この辺にあるのでしょうね。
前回のブログで、Ray Parker, Jr. & Raydioの"TWO PLACES AT THE SAME TIME"を紹介いたしましたが、ファンク・ソウル・ディスコのリ・イッシュー専門レーベルFTG (FUNKY TOWN GROOVE) RECORDSから、Ray Parker, Jr.やChampaignのアルバムがリ・イッシューされました。
私も含め、40代、50代の方々にとっては朗報だったと思います。
特にChampaignの"How 'Bout Us"のリ・イッシューは。
本日紹介するRay Parker, Jr.の"WOMAN OUT OF CONTROL"は1983年に発表されたものですが、翌年の"Ghostbusters"が映画の大ヒットにより、彼の最大ヒットとなったものの、Ray Parker, Jr.の人気も翳りを見せ始めていた時期ではなかったかと思います。
それでも、収録ナンバーの"I Still Can't Get Over Loving You"は全米12位にランク・インしており、さすが、Ray Parker, Jr.と思わせるメロディアスなバラード・ナンバーでしたし、シングル・カットされた"Woman Out Of Control"や"In The Heat Of The Night"なんかも良く出来た作品だと思います。
難点はジャケットの雰囲気がちょっと暗いということでしょうか。
ホント、最近は良く80年代の音楽を聴いてますね。
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2012-06-15
Ray Parker,Jr. & Raydio / Two Places At The Same Time (1980)

それもどのアルバムも12インチ・ヴァージョンなどのボーナス・トラックが追加されてです。
Ray Parker,Jr.関係は、2009年にこの日本では、紙ジャケでリ・イッシューされておりますが、"The Other Woman"なんかは既にプレミア価格となっておりますし、Champaignに至っては、一度ソニー・レコードからCD化されたものの以前はかなり高い価格で中古が取引されておりました。
そういう意味で、ブラコンAORファンの方は嬉しいリ・イッシューだと思います。
私は彼らのアルバムは全てCDで所有しておりますが、今回はボーナス・トラックが追加されているということで、既に注文をかけました。
最近のリ・イッシュー専門のレーベルで目が離せないのが、このFTG RecordsやRock Candy RecordsそしてCherry Red Recordsですね。
FTGは特にファンク関連、Rock Candyはハードポップ系で間もなくHarlequinの"ONE FALSE MOVE"がリリースされますし、Cherry Red Recordsは60年代、70年代のポップス、ロック系でこちらも間もなくApple Recordsから発表されたLon & Derrek Van Eatonの"Brother"がリリースされる予定となっております。
また、米Wounded Bird Recordsからは、先日亡くなったBob Welchのソロ作2枚もリリースされますし、これだけリリース・ラッシュが続くと、私がCD化を願っているFaith BandやStreek、Gregg Suttonなどのアルバムも期待できるかも知れません。
Ray Parker,Jr.については、何枚もこのブログで紹介しているとおり、とても好きなアーティストで、私が生で観たアーティストの中の一人です。
"The Other Woman"を発表したころですから、彼が最脂が乗って時期で、Rayのパフォーマンスはとても輝いていたのを思い出します。
その時、Soft & Mellowという言葉は、まさに彼のためにあるのでは?などとも思っておりました。
ささやきかけるようなヴォーカルとギターのカッティングといったパフォーマンスがとてもカッコ良かったです。
本日紹介する"TWO PLACES AT THE SAME TIME"は1980年にリリースされた作品で、Ray Parker,Jr.が大ブレイクするきっかけとなったアルバムです。
"It's Time To Party Now"、"Two Places At The Same Time"、"Tonight's The Night"、"A Little Bit Of You"などのヒットナンバーが収録されております。
アーバン・コンテンポラリーな楽曲とウエストコースト風味を感じさせるナンバーは、ディスコ・ファンだけでなくAORファンにも十分アピールする内容でした。
まさにブラコンAORを代表するアーティストがRay Parker,Jr.だったともいえます。
ちなみに、収録ナンバーは、
1. It's Time To Party Now
2. Until The Morning Comes
3. Two Places At The Same Time
4. Tonight's The Night
5. A Little Bit Of You
6. Livin' For Your Love
7. I Don't Know (Where Love Comes From)
8. Coast To Coast
9. Free and Easy - 12inch
となっております。
今回もリ・イッシューは既に紙ジャケなどで彼らのアルバムを持っている方もボーナス・トラックのためだけで、買わずにいられないと思いますね。
2012-06-10
Bob Welch / Eye Contact (1983)

これで、Bob Welchのアルバムは全てCD化されることとなります。
ただ今手に入れることの出来るのは1stとベストとライヴなどの数枚ですが。
1stの"French Kiss"はAORの名盤といっても良いほどのアルバムで、前出の"Sentimental Lady"、"Ebony Eyes"を知らないAORファンの方はいらっしゃらないと思います。
2ndの"Three Hearts"も全米アルバムチャートの20位にランクしたアルバムで、"Precious Love"などのヒット・ナンバーを生んでおります。
しかしながら、3rdの"The Other One"はアルバムチャート105位、4thの"Man Overboard"は同162位、5thの"Bob Welch"は同201位と辛うじてランク・インしたものの、本日紹介する6thの"Eye Contact"はランク・インを果たすことが出来ませんでした。
"Sentimental Lady"と"Ebony Eyes"の2曲の印象が強すぎて、他のナンバーが霞んでしまいがちですが、2ndアルバム以降にも良い曲はたくさん収録されております。
この"Eye Contact"も結果的にはランク・インせず商業的には失敗に終わったアルバムですが、メロディアスでとても良く出来たナンバーが収められております。
先ず、アルバムに参加したミュージシャンを紹介いたしますと、
Bob Welch : Vocals, Guitar
Nathan East : Bass
Jeffrey Baxter : Guitars, Synthesizers
Jim Ehinger : Piano, Synthesizers
James S. King : Synthesizers
Jerry Peterson : Saxophone
Ed Greene : Drums
Tommy Funderburk : Background Vocals
Carl Wilson : Background Vocals
Al Jardine : Background Vocals
Myrna Smith-Schilling : Background Vocals
Paulette McWilliams : Background Vocals
Van Redding : Background Vocals
となっております。
収録ナンバーは、
01 American Girls
02 S.O.S.
03 Bernadette
04 He's Really Got A Hold On Her
05 Don't Let Me Touch You
06 I'll Dance Alone
07 Fever
08 Stay
09 Love On The Line
10 Can't Hold Your Love Back
Bonus Tracks
11 I'll Dance Alone (Single Version)
12 Fever (Single Remix)
13 Fever (12” Version)
となっており、11、12、13は今回のCD化に伴うボーナス・トラックです。
このアルバムからは、
"Fever" / "Can't Hold Your Love Back" (1983)
"Can't Hold Your Love Back" / "S.O.S." (1983)
"I'll Dance Alone" / "Stay" (1983)
のシングルが発表されております。
01はメロディアスでポップな作品で、Bob Welchらしさが溢れておりますし、02はシングルB面にしておくには勿体ないメロディアスなAORナンバーです。
ギターの音が前面に出た04なんかは、1stに収められていても違和感が無いナンバーです。
05はシャレた感じのポップでメロディアスのナンバーでお勧めです。
06もメロディアスなナンバーで出来もそこそこです。
07はシングル・カットされたのも頷けるメロディアスでポップな作品で、Bob Welchらしさが良く出ております。
08も1st辺りに収録されているような感じのメロディアスなナンバーです。
09はバックのピアノの音が美しいメロディアスなバラード・ナンバーで、このアルバムの一押しです。
さすが全体の出来は1stには敵いませんが、まあまあ聴けるアルバムだと思います。
私は単純にBob Welchのファンですので、今回のCD化には手を叩いて喜んでおります。
2012-06-07
Micki Free / AMERICAN HORSE (2010)

CROWN OF THORNSでが、Raw Thorns (1991)とCrown of Thorns (1993)に参加したのみでグループを離れ、その後、ソロ活動に転じております。
私は特にCrown of Thorns (1993)でのギター・プレイが大好きで、"Dying for Love"を聴くと今でも鳥肌が立ちそうになります。
とにかく、CROWN OF THORNSでのMicki Freeのギター・パフォーマンスは凄かったと思っております。
ソロ活動に転じてから、"Black Moon..Black Sun"、"Electric Warrior"、"The Sun-Chaser"、"Sedona Free"、"The Micki Free Experience"、"Gypsy Cowboy"そしてこの"American Horse"を数多くのアルバムを発表しております。
ソロに転じてからは、自身の音楽的ルーツでもあるブルースを基調としたサウンドを前面に押し出し、ブルース・フィーリング溢れたメロディアスなアルバムを発表しております。
本日紹介する"American Horese"も彼のとてもカッコ良いブルース・フィーリング溢れたギター・プレイを堪能することが出来る1枚です。
収録ナンバーは、
01 Wounded Knee
02 Lucky #7
03 Hey Baby / New Rising Sun
04 Black Moon Rising
05 The Drowing Pool
06 Voodoo Chile (Slight Return)
07 Angels In The Room
08 New York New York
09 Heather's Arms
10 Voodoo Chile Blues
11 Wounded Knee (Warrior Version)
となっております。
Otis Rushの"All Your Love"風のイントロから始まるブルース・ナンバーの01、ギターのカッティング、トーンがいかしたブルージーなハードロック・ナンバーの02、ギターがプレイがいかしたブルース・フィーリング溢れるメロディアスなバラード・ナンバーの03、Micki Freeの長いギター・ソロから始まるミディアム・テンポながらロック・フィーリング溢れた04、Jimi Hendrixを思い出されるへヴィなリフがいかした05、そしてオリジナルのJimi Hendrixと比べてもそん色がない06、これまたJimi Hendrix風ナンバーの07、ロックンロール風の08、Crystal Shawandaという女性とのデュエットによるメロディアスなバラード仕立ての09、Jimi Hendrixへのリスペクト・ナンバーの10、01のエクステンド・ヴァージョンとも言える11と、本当にMicki Freeのギターとヴォーカルが堪能できる1枚となっております。
ブルース・ロックやメロハー・ファンにとっては、堪らない1枚だと思います。
Amazonでは、新品が910円で売っておりますが、価格以上の内容だと思います。
2012-06-05
FM / Metropolis (2010)

そのメールの内容は、「ショップに掲載している"DANGEROUS"をアイテムから削除してくれ」というものでした。
"DANGEROUS"というアルバムは彼らのシングルやExtend Versionなど16曲が収められたシングル・コレクションで、2011年にUnbreakable Musicというレーベルから発表されたもですが、サイト管理者によれば正式にリリースされていないアルバムとのことで、ジャケット・デザインと音源が著作権の侵害に当たるというものでした。
このアルバムは、海外から1枚だけ仕入れショップに掲載し、結局は売れることはありませんでしたが、このメールの内容を見てビックリし、すぐにデータを削除しました。
アルバムにはカタログ番号はありませんでしたは、ジャケットの装丁も盤もきちんとプレスされたものでしたので、てっきりオフィシャルCDだとばっかり思っておりました。
正式リリースということでは無いので、いわゆるブートCDだと思いますが、変な話、プレス枚数も少ないと思いますので、将来レア化するかも知れませんね。
ということで、本日は、FMの2010年の最新作"Metropolis"を紹介いたします。
FMは1984年から活動を開始し、1995年に一度は活動を停止しましたが、2007年から活動を再開しております。
サウンド・スタイルは湿り気を帯びたメロディアスなハードロックで、それは現在も変わっておりません。
この"Metropolis"もまさにFMサウンドで、メロディアスなナンバーばかりが収められております。
とにかくヴォーカルのSteve Overlandが素晴らしいです。
The Ladder、Shadowlandのサイド・プロジェクトや2枚のソロ・アルバムなど、今では、メロディアス・ハードロック界第1人者のヴォーカリストだと言っても過言ありません。
収録ナンバーは、
01."Wildside" (Overland, Jupp, Goldsworthy, Kirkpatrick) - 4:57
02."Hollow" (Overland, Kirkpatrick) - 4:05
03."Unbreakable" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 5:23
04."Flamingo Road" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 5:04
05."Metropolis" (Overland, Jupp, Goldsworthy, Kirkpatrick) - 1:35
06."Over You" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 4:36
07."Days Gone By" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 5:43
08."Bring Back Yesterday" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 5:37
09."I Ain't The One" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 4:51
10."Don't Need Nothin'" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 4:24
11."" (Overland, Jupp, Goldsworthy, Morris) - 4:42
12."Who'll Stop The Rain" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 5:24
13."Still The Fight Goes On" (Overland, Jupp, Goldsworthy) - 7:11
が収められております。
アルバムはタイトな感じの01から始まり、ゆったりとしたメロディアスなハードポップ・ナンバーの02、ミディアム・テンポのメロディアスな03、ギターのカッティングがいかしたタイトなナンバー04、キーボードとギターのトーンがカッコ良い短めのインスト・ナンバー05、メロディアスでポップな06、メロディアスなバラード・ナンバーの07、ドラムスがカッコ良いミディアム・テンポの08、ギター・プレイがいかしたメロディアスな09、タイトな感じのロックン・ロール・ナンバーの10、これぞFMといった具合のメロディがいかしたパワー・バラード・ナンバーの11、メロディアスなハードロック・ナンバーの12、7分を超える大曲ながら冗長さを感じさせない13と、とてもお勧めのアルバムです。
ご興味のある方は当店まで。
2012-06-01
SIMON CHASE / THE WITCH DOCTOR (1996)

Long Island RecordsのRock Classicシリーズとしてリ・イッシューされた1stは、メロディ・マニアから結構支持を受けていたようですが、この2ndは殆ど話題にもなっていないようです(2ndが発表されたのがあまり知られていないのでしょうか?)。
内容的には、全く申し分ないと思っております。
1stは80年代のメロディック・ロックした音でしたが、この2ndはもう少しソフトになって、AOR、ハードポップしたものとなっております。
収録ナンバーは、
01. Listen to the wisemen
02. Lay down
03. Leave him tonight
04. So the story goes
05. Anybody listening
06. Dont take my life
07. One by one
08. Mind the store
09. Many times
10. Heartless
11. Crazy world
の11曲です。
出だしのギター・ソロがいかしたメロディアスなハードポップ・ナンバーの01、タイトな感じの80年代メロディック・ロックした02、10、ドラムとベースの音がカッコ良いミディアム・テンポのハードポップ・ナンバーの03、キーボードがフィチャーされたメロディアスなバラード・ナンバーの04、ミディアム・ハイのメロディアスで曲の出来がとても良い05、ギターとキーボードのコラボがいかしたメロディアスな80年代ハードポップ・ナンバーの06、ギター・プレイがいかしたメロディアスな産業ロック風の07、バックのピアノ・プレイが最高のメロディアスなインスト・バラードの08、ギター・オリエンティドした80年代メロディック・ロック・スタイルの09など、出来もかなりなものです。
ご興味のある方は私のお店へどうぞ。