2014-01-31
The Ragged Saints / THE SOUND OF BREAKING FREE (2013)

ジャケット・デザインはいささか陳腐ですが、中身はかなりいかしたメロディアスなハードロックのアルバムです。
ドイツのレーベルPOWER PROGがヨーロッパと北アメリカに向けてリリースしたものですが、ヨーロッパは判りますが、アメリカの今の音楽事情を考えると、この手の音楽はあまり受けないかも。
却って、日本でのディールを獲得した方が良いと思います。
最近ヨーロッパで発表されるAORハードよりも、もっとメロディアス・ハードロック寄りの内容ですが、とにかく演奏レベルも高いですし、サウンドが硬派でカッコ良いところが新鮮さを感じさせてくれます。
バンド・メンバーは
Tomi Julkunen (g)
Tony Bite (g)
Jukka Hoffren (b)
Miikki Kunttu (d)
Markku Kuikka (v)
の5人で、Markku Kuikkaのヴォーカルは歌も上手いですし、ヴォーカル・スタイルもいかしてます。
ギターもリードとリフを2人で分け合っており、そのパフォーマンスもいかしてます。
収録ナンバーは、
01. The Sound Of Breaking Free
02. A Place Where I Belong
03. Don't Let Me Go
04. I'll Never Give Up On Love
05. Love Won't Fade Away
06. We Are The Same
07. While The World Is Burning
08. New Beginnings
09. Never Walk Away
10. Before Time Goes By
11. The End
が収められております。
出だしのギターのリフがいかした溌溂としたメロディアスなナンバー01を聴いて、いっぺんにこのバンドがすきになりました。
ギターのリフとバックのキーボードプレイがいかした02、メロディアスでポップなまさに80年代メロディアス・ハードロック・スタイルの03、04、07、09、11、メロディアスなミディアム・テンポの05、パワー・バラードのメロディアスな06、ロックン・ロール・スタイルの08、とほぼ駄曲は無い1枚です。
このアルバム、とにかくMarkku KuikkaのヴォーカルとTomi JulkunenそしてTony Biteの2人のギタリストのソロとリフが最高にいかしております。
AORハードのアルバムも好きですが、このような80年代風の硬派なメロディアス・ハードロックもやっぱり良いですね。
私のお店に在庫がございますので、ご興味のある方はどうぞ。
スポンサーサイト
2014-01-30
BOSTON / Life, Love & Hope (2013)

1stの"Boston"が発表されたのが1976年ですから、37年間でアルバムが6枚ということですから、これギネス物ですね。
"Corporate America"発表後、2007年3月にヴォーカリストのBrad Delpが亡くなり、もうBOSTONも終わった(私にとって、BOSTON=Brad Delpでしたので)と思っておりましたが、こうやって新作を聴いてみると、全てとは言いませんが、BOSTONサウンドはまだまだ残っております。
まぁ、サウンドの立役者はTom Scholzですから、当然と言えば当然でしょうね。
新作のサウンドは、"Corporate America"の延長線上にあるアルバムで、やはりというか当然に私みたいな当初からのファンにとって、満足がいくものではありません。
このアルバムでもBrad Delpの声を聴くことができますが、"Corporate America"のミックス違いということで、新緑曲は"Sail Away"の1曲のみで、もっと彼の声が聴きたかったですね。
収録ナンバーは、
01. "Heaven on Earth" (All instruments, Harmony & Backing Vox: Tom Scholz) David Victor with Louis St. August as a special guest.[6] 3:37
02. "Didn't Mean to Fall in Love" (remastered version from Corporate America - Written by Scholz, Curly Smith, Janet Minto[6]) Brad Delp 5:13
03. "Last Day of School" (Instrumental written and performed by Tom Scholz.[6]) 2:02
04. "Sail Away" Delp, Kimberley Dahme 3:42
05. "Life Love and Hope" Tommy DeCarlo 3:57
06. "If You Were in Love" Dahme 4:10
07. "Someday" DeCarlo and Scholz with Jude Nejmanowski as a special guest.[6] 3:44
08. "Love Got Away" (Written by: Tom Scholz / All Instruments: Tom Scholz / Harmony Vox: Tom Scholz, Gary Phil[6]) Tom Scholz 4:28
09. "Someone (2.0)" (rerecorded/rearrangement) Delp 4:00
10. "You Gave Up on Love (2.0)" (re-arranged and re-recorded / Flute: Dahme / Harmony Vox: Beth Cohen[6]) Dahme, DeCarlo, Scholz 4:05
11. "The Way You Look Tonight" DeCarlo 3:52
が収録されております。
全盛期のBOSTONを知っている私としては、BOSTONのアルバムとしては不満が残るものの、いわゆるメロディアスなハードポップ・アルバムとして聴いてみると、出来は結構良いと思います。
Brad Delpの後任のヴォーカリストTommy DeCarloも歌は結構上手です(Tom ScholzがBOSTONのナンバーを歌っているTommy DeCarloのYouTubeを見てバンドに入れたとか)。
次作の発表は、一体いつになるのやら。
2014-01-29
VIXEN / Live In Sweden (2009)

享年51歳とまだまだ若かったのに残念です。
最近は、オリジナル・メンバーでの活動もしており、Janet Gardner (Vo)、Roxy Petrucci (Dr)、Share Pedersen (B)の4人によるニュー・アルバムを聴きたかったのですが。
現在は、一時期VIXENにも在籍していたGina Stile (G)を再度メンバーに迎え活動をしております。
私にとってVIXEN=Jan Kuehnemundといった存在だっただけに、本当に残念でたまりません。
本作は、一度解散したVIXENが、2001年にJanを除くメンバーを一新して結成されたバンド時代の2005年にスウェーデンでライヴを行った時の模様を収録したライヴ・アルバムです。
このメンバーでは、2006年に"Live & Learn"というスタジオ・アルバムを残しております。
このアルバムにつきましては、このブログでも紹介しておりますが、私としては、やはりオリジナル・メンバーで復活して欲しかったです。
本作には、
01. Rev It Up
02. Streets In Paradise
03. How Much love
04. Love Made Me
05. Anyway
06. Love Is A Killer
07. Little Voice
08. Not A Minute Too Soon
09. Cryin
10. Rock Me
11. Love Song
12. Cruisin
13. Edge of A Broken Heart
14. Bad Reputation
の14曲が収録されております。
ヴォーカル以外のパフォーマンスはかなりいかして(特にJanのギター・プレイは)おりますが、やはりヴォーカルはあのハスキー・ヴォイスのJanet Gardnerの方が断然良いです。
06なんて、Janetのためのナンバーだと思っておりますし。
現在のギタリストGina StileもJanに劣るとも勝らないテクニックを持っておりますし、Janet Gardner (Vo)、Roxy Petrucci (Dr)、Share Pedersen (B)の4人による新生VIXENももちろん楽しみです。
オリジナル・アルバムを早く聴きたいですね。
2014-01-28
亜蘭知子 / The Best (2011)

作詞家として活動を始め、ソロ・アルバムを9枚、そしてこのベスト・アルバム、さらに、1987年にはTUBE、織田哲郎らと共に企画ユニット「渚のオールスターズ」を結成しバンド活動を行っていたこともあります(1989年解散)。
とにかく、彼女の容姿は全くもって私の好みですし、さらに声質も大好きです。
最も大好きなアルバムは、1984年発表の「More Relax」で、「Drive To Love (愛の海へ)」は最高のジャパニーズAORナンバーです。
本作、「GOLDEN☆BEST The Best」は、デビュー30周年企画として、作詞家として数々の大ヒット曲を手がけた亜蘭知子自身の81年デビューからの人気曲を多数収録した初のベスト・アルバムです。
彼女のオリジナル・アルバムは、今では全て廃盤となっていて、特に、 ダブリューイーエー・ジャパンから発表されたものはレア・アイテムとなっております。
昔、一度は全て揃えましたが、売ってしまい今では、「More Relax」「Mind Games 」とソニーから発表された2枚、そしてこのベスト・アルバムだけで、今となってちょっと後悔しております。
このベスト・アルバムには、
01. Everything
02. 秋
03. Je t’aime 気ままに…
04. Wait Forever
05. Be My Venus
06. Mind Game
07. バラと稲妻
08. Love Connection(したたかにWoman)
09. Taxi-Driver
10. Drive To Love(愛の海へ)
11. Slow Nights
12. 裸足のサロメ
13. Body To Body
14. ひと夏のタペストリー
15. Baby,Don’t You Cry Anymore
16. モノクローム
17. More Expression
18. 悲しきボードビリアン
の18曲が収録されております。
さすが、ベスト・アルバムということもあって、選曲は素晴らしいです。
もちろん、一押しは10. Drive To Love(愛の海へ) ですが、銀座ジュエリー・マキ カメリアダイヤモンド CMイメージソングの01、タケダ「スプリエ・ホワイトED」CMイメージソングの02、 東洋ゴム「LIZA」CMイメージソングの03、JR四国イメージ・ソングの04、TUBEに提供した05、TAKARA缶酎ハイCMイメージソングの08、まさにAOR雰囲気たっぷりの11、15、16と亜蘭知子の魅力がいっぱい詰まったアルバムとなっております。
でも、是非、ダブリューイーエー・ジャパンから発表されたそれぞれのオリジナル・アルバムを再発して欲しいですね。
最近、TOWER RECORDオンリーで、こういったジャパニーズAORのアルバムがリ・イッシューされておりますので、可能性はあるかも。
容姿、声質、ヴォーカル・スタイル、全てが私の好みです。
2014-01-26
AMY HOLLAND / On Your Every Word (1983)

私のお店は、レア物を結構取り扱っており、それがお店の「売り」でもあります。
彼女のこれら2枚のCDも取り扱っておりましたが、そこそこの値段を付けても売れる、そういったアルバムで、海外からの評価が高かったように思います。
実は、この"On Your Every Word"ですが、出品用に1枚残っているのですが、今回の再発により、売りに出すためには、仕入れ原価の半値ぐらいでださなきゃならなくなってしまいました。
最近は、オフィシャルでのリ・イッシュー以外にもコレクターズCD(それもプレスしたもの)でのリ・イッシューもあり、販売用としてレア・アイテムをたくさん抱えている私としては、少し困った状況にもあります。
特に海外で出されるコレクターズCDの出来栄えは、殆どオフィシャル盤に近いもので、真偽を見分けるのもかなり困難です。
当店で取り扱っているコレクターズCDはその旨記載しておりますが、yahooやe-Bayなどのオークションに出品されている物の中にはその記載が無いものが多く、コレクターズCDがかなり高額で落札されているのも見られます。
"On Your Every Word"はAMYの夫Michael McDonaldのプロデュースによる作品で、参加ミュージシャンは、
Amy Holland vocals
Steve Lukather guitars
Robben Ford guitars
John Mcfee guitars
Robert Akers Terry guitars
Jeff Porcaro drums
Michael Baird drums
Mark Leonard bass
Bob Glaub bass
Louis Johnson bass
Nathan East bass
Willie Weeks bass
Michael Mcdonald piano, Fender Rhodes, synthesizers, backing vocals
Brian Mann piano, Fender Rhodes, synthesizers, Accordion
Patrick Henderson Fender Rhodes
James Newton Howard synthesizers
Chet Mcracken Vibes
Tom Scott saxophone Solo, Lyricon, Horns
Vince Denham saxophone Solo
Paul Medeiros Handclapping
Jim Horn Horns
Larry Williams Horns
Chuck Findley Horns
Dick Hyde Horns
Jerry Hey Horns
Ernie Watts Horns
Maureen Mcdonald backing vocals
David Pack backing vocals
Denny Henson backing vocals
Jeff Day backing vocals
Kathy Walker backing vocals
Richard Page backing vocals
Steve George backing vocals
Patrick Simmons backing vocals
Ed Sanford backing vocals
とかなり豪華です。
収録ナンバーは、
01. Anytime You Want Me
02. I Hang on Your Every Word
03. I'll Never Give Up
04. Shake Me, Wake Me (When It's Over)
05. Hurts a Little Bit
06. You & I
07. So Sentimental
08. I Still Run to You
09. Rollin' By
です。
Paul Blissのペンによる01、Michael McDonald風の02、メロディアスなバラードの03、PAGESの面々のペンによる06なんかはまさにPAGES風、ファンキーアップテンポの07、まさにこれがバラード・ナンバーといった08、The Doobies風の09と、このアルバムは、本当に良くできたAORアルバムです。
今回の再CD化は、彼女の1stと2ndを欲しかった方にはまさに朗報だと思います。
限定盤ということですので、買い逃すと再びレア化必至のアルバムだと思いますので、ご興味のある方は手に入れましょう。
2014-01-01
Alessi / Just Like That (2007)

明けましておめでとうございます。
いよいよ2014年がスタートいたしました。
このブログも足掛け8年目に入りました。
途中というか昨年はかなりサボりましたが、自分でも良く続いているなぁ、と思っております。
またCDショップ「aor paradise」も4年目に入りました。
お店の方は全く儲かっておりませんが、国内もそうですが、海外の固定客も付いて、とても張り合いがあります。
特に海外のお客様は、お店にある商品というより、CDを探して欲しいというリクエストが多く寄せられております。
リクエストされるCDは、ほぼ全てがAORに国内盤・帯付といものが多いですね。
日本は、AOR系のアルバム(最近は韓国も)のリ・イッシューが多く、そういう意味では、結構、対応できていると思います。
昨年では、Bridge 2 FarとかSteve Morris、Mike Finniganのリ・イッシューはかなり喜ばれました。
さて、今年はどういった年になるのでしょうか?
もちろん、私的には、お店が繁盛することを願っているのですが。
2014年一発目に紹介するアルバムは、ALESSIの2006年作で、これが現在の最新作です。
現在、Barnaby Byeと並行して活動しているせいか、復活第2弾は前作と打って変わって、曲によっては音も厚みが増しましたが、それでも往年時にはまだまだといった感じもありますが、それでも出来としてはまあまあでしょうか。
バックのミュージシャンもPeppey Castroを始めBarnaby Byeのメンバーが集まっております。
私は、このアルバムは彼らのオフィシャル・サイトから購入したもので、ジャケットにはBobbyとBillyのAlessi Brothersのサインが添えられていました。
これは、ちょっと嬉しかったですね。
5曲目の"No Goodbyes"は曲の出来は良いのですが、アレンジがイマイチといったところも。
このナンバーに限らず、2人だけで作っているナンバーは、打ち込み主体で、そこがちょっと残念です。
そんな中でも7曲目の"Hold Me Close"はバックにストリングスを被せ、全編に美しいピアノの音、それに乗るAlessi Brothersのヴォーカル、これは、まさにAlessi Brothersのナンバーです。
このナンバーの出来は素晴らしいです。
9曲目の"Another Last Time"もメロディアスでとても素敵なバラード・ナンバーで、これも出来はかなり良いです。
また、11曲目"No Gettin' Around My Love"は、BALANCEのカヴァー曲ですが、ここでは、Peppy Castroのギター・ソロを聴けるし、ドラムスもBarnaby ByeのMike Ricciardellaが担当しており、最高のハードポップ・ナンバーに仕上がっております。
ラストの"Louieville"もとてもポップでな仕上がりですし、このナンバーもとてもお薦めですね。
結構良い曲が揃っておりますので、フル・オーケストラを使えとまではいいませんが、サウンドに往年の華麗さがあれば、もっと素晴らしい出来になっていたと思います。
このアルバムも既にレア化しておりますが、私のお店に1枚だけ在庫がございます。
ご興味のある方は是非当店まで。