2014-12-31
Bell & James / In Black And White (1981)

今年のリ・イッシュー盤のエポックは何といってもHomi & Jarvis / Friend Of A FriendとGary Benson / Monnlight Walkingのリ・イッシューだったと思います。
最近のリ・イッシューに関しては、過去に一度CD化されたものばかりが多く、私としては、ちょっとばかり詰まらない状況かな、と思っております。
AORや産業ロックに関していえば、CD化すべきアルバムがまだまだあると思っております。
例えば、本日紹介いたしますBell & Jamesの"In Black And White"なんかは、その最右翼だと思います。
このアルバムは、1981年メジャー・レーベルのA&M Recordsから発表されたもので、参加ミュージシャンは、
LeRoy Bell : Vocals, Guitar, Drums
Casey James : Vocals, Keyboards, Guitars
Guitars : Robbie Nevil, John Morton
Bass : Neil Stubenhaus, Tag Henning
Drums : Jeff Porcaro, Carlos Vega
Horns : Gary Herbig, Jerry Hey, Gary Grant, Kim Hutchcroft, Bill Reichenbach
となっており、内容もブルー・アイド・ソウルしたメロディアスなAORアルバムです。
どのナンバーもとても良く出来ておりますが、極めつけは、A面の1曲目の"Love, Call My Name"でしょうね。ソウルフルなヴォーカルにメロディアスなメロディにはもうノックアウトです。これぞAORといったナンバーで、言うことありません。
2曲目の"You Got The Power"も最高にメロディアスなナンバーで、バックの女性コーラスのファンキーさが堪りません。Gary Herbigのサックスも雰囲気とても良いです。
3曲目の"Gimme The Gun"はファンキーさがいかしたナンバーです。このナンバーでもそうですが、Caseyのシンセの音がとても魚意良いのです。このシンセが彼等のサウンドの要であり、魅力でもあります。
4曲目の"Wind And Rain"はメロディアスなバラード・ナンバーで、しっとりと歌い上げるヴォーカルが最高にいかしてます。
5曲目の"Is It Fire"はバックの音が最高のノリの良いナンバーですが、軽めの音がとても洒落ています。ヒット性抜群のナンバーで、とてもポップです。
B面の1曲目"Runnin' For Your Life"もファンキーな1曲です。
2曲目の"In Spanish Harlem"もA面5曲目と同じようにノリの良いナンバーです。メロディの出来も良く、ご機嫌なナンバーです。
3曲目の"Radiation"もメロディアスなバラード・ナンバーで、CaseyのFender Rhodesの音がDavid Fosterしていて、堪らないですね。メロディアス度も抜群なAORナンバーです。
4曲目のDon't Take The Money"もバックのシンセの音がカッコ良いナンバーです。
ラスト・ナンバーの"Renegade"もメロディアスなナンバーで、AOR度も抜群です。このナンバーでもしっとりとした感じで歌い上げるヴォーカルが最高です。
でも、このアルバム、A面の1曲目"Love, Call My Name"で決まりですね。
このアルバムのCD化を切望していらっしゃる方は、かなり多いと思います。
2015年にCD化されることをただた願うばかりです。
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2014-12-30
FAR CRY / The More Things Change... (1980)

STEELY DAN風のサウンドで有名なアルバムですが、美メロで、特にサビのメロディが素晴らしいクオリティの高いAORアルバムに仕上がっております。
STEELY DANのエンジニアとして有名だったElliot Scheinerがプロデュースを担当し、エグゼクティヴ・プロデューサーとしてBilly Joelのプロデュースでお馴染みのPhil Ramonの名前が。
この2人の人脈から、Doug Stegmeyer、Liberty DeVitto、また、STEELY DANのアルバムで活躍したキーボード奏者であるRob Mounseyのほか、Steve Khan、Jeff Nironov、Will Lee、Michael McDonaldなどが参加している。
さらに見逃せないのが、Donald Fagenが3曲でコーラスとして参加していることです。
収録ナンバーは、
01. The Hits Just Keep On Comin
02. Eldorado Escape
03. The One And Lonely
04. Because It's There
05. It's Not As Simple As That
06. Fight, Fight, Fight
07. Ocean Eyes
08. Suddenly Stings
09. Tell Jack
10. Some Things Will Never Change
の10曲です。
全曲捨て曲が無い強力な1枚ですが、まさにSTEELY DAN的なサウンドの01は印象的なナンバーで、とても素晴らしいAORですし、Michael McDonaldがバッキング・ヴォーカルを担当したメロディアスなバラードの08は逸品です。
出だしのギターのトーンが印象的な03、AOR全盛期のサウンド・スタイルの07などの佳曲が揃っております。
このアルバム、AMAZONにはまだ在庫がございますが、HMVでは売り切れとなっているようで、レア化の兆しがあるアルバムですので、未だ取得されていないAORファンの方はお早目に仕入れた方がよろしいかと思います。
2014-12-29
Larry Carlton / Larry Carlton (1978)

現在まで、第4弾までの200タイトルが発表され、来年2月及び3月には、第5弾、第6弾が発表される予定となっております。
メーカー・インフォでは、「フュージョンの宝庫=ワーナーミュージックが保有する膨大なカタログから70年代、80年代の全盛期を代表する名盤から現在入手困難なレア作品、ファン待望の初CD化作品までを厳選し全て1000円(税抜)でご提供する新シリーズ。」となっており、今までレア盤だったLee Ritenourの"RIT 2"やLarry Carltonの"Friends"などが発表されております。
本日紹介いたしますLarry Carltonのセルフ・タイトル(邦題は「夜の彷徨」も当然ラインナップに入っているアルバムです。
本作は、Larry CarltonがThe Crusadersを脱退した後に出されたソロ2枚目で、 当時は、いわゆる現在のSmooth Jazzがクロスオーバー・ミュージックと言われた時代で、The CrusadersやSteely Danでのレコーディング・セッションなどでLarry Carltonはとても注目されていたギタリストでした。
最初にこのアルバムに針を落として、1曲目の"Room 335"を聴いた時の印象がかなり強烈で、いっぺんでこのアルバムは愛聴盤になりました。"Room 335"は、ヴォーカルは入っていないけど、最高のロック・チューンです。何度聴いても飽きがこない最高にいかしたナンバーです。なお、Room 335はLarryの所有するスタジオの名前で、Gibsonの335型から取ったことはあまりにも有名な話です。
2曲目の"Where Did You Come From"では、あまり上手いとはいえないですが、Larryの味のあるヴォーカルを聴けます。この曲でのLarryのギターは、伸びやかで艶があります。
3曲目の"Nite Crawler"は、The Crusaders時代にLarryが書いた曲だそうですが、The Crusadersの"Those Southern Knights"に入っていてもピッタリする曲ですね。
4曲目の"Point It Up"でも、Larryの艶のあるギターの音色がたまらなく、ピッキングも結構の早さです。
5曲目の"Rio Samba"は、このアルバムの中でもかなり好きな曲(全曲好きですが、強いて順番を付けると3番目かな、もちろん1番目は"Room 335"です)で、もうメロディがたまりませんね。最高です。
6曲目の"I Apologize"は、2曲目同様、Larryのヴォーカルが聴けるナンバーです。Abraham Laborielのベースから入るかなりファンキーな曲です。ヴォーカルにファンキーさは、あまり感じませんが、ギターやその他の楽器はかなりファンキーだと思います。
7曲目の"Don't Give It Up"も、"Room 335"同様にかなりロックした曲となっていて、最高にご機嫌なナンバーです。
最後の"(It Was) Only Yesterday"は、最高にいかしたバラード・ナンバーでとてもメロディアスです。このアルバムの中で2番目に好きな曲です。Larryのギターも情感たっぷりで、歌を感じることができます。この美しさは本当にたまりません。
同時期に注目されたギタリストにLee Ritenour(この人のギターも大好きです)がおり、当時は良く対比されて語られことが多いですが、その頃は、Larryがロック的アプローチで、Leeがジャズ的アプローチでギターに接していると思います。
なおこのアルバム(邦題は、「夜の彷徨」)ですが、その後のHR/HMでの、いわゆるギター・インスト物の礎を築いたアルバムだと思います。このアルバムがなければ、ギター・インスト物のアルバムが雨後の竹の子のように発表されなかっただろうし、ポピュラーにもならなかったと思います。それだけ、当時のギター・キッズに影響を与えたアルバムだと思います。
ただ、残念なのは、Larryは数多くのアルバムを出しているものの、アルバムの出来は別として、このアルバムを超えたものがないと思います(私の勝手な意見ですが)。
今後もワーナー FUSION BESTコレクション 1000 シリーズから目を離せないですね。
2014-12-28
STATE OF SALAZAR / ALL THE WAY (2014)

特にAORハードの新バンドのアルバムの内容の充実、レベルの高さには。
本日紹介いたしますSTATE OF SALAZARはスウェーデン産のバンドで、この"ALL THE WAY"が彼らの1stアルバムです。
内容が分からずこのジャケット・デザインだったら、手に入れなかったと思いますが、その内容はというと、もちろんAORハードというか、80年代のハードポップ、産業ロック・スタイルで、曲の完成度もかなり高いと思います。
伸びのあるヴォーカルは素晴らしいですし、歌唱力も、バックのパフォーマンスもかなりなものです。
収録ナンバーは、
01. I Believe in You
02. Field of Dreams
03. All the Way
04. Love of My Life
05. Eat Your Heart Out
06. Time to Say Goodbye
07. Marie
08. Let Me Love
09. Catastrophe
10. Always
11. Adrian
12. End of Time
13. I Believe in You (Acoustic Version)
となっております。
全曲ギターとキーボードが見事にコラボしたハードポップ・アルバムで、ほぼ捨て曲が無い強力な1枚で、AORハード系のアルバムがお好きな方は必ずや気に入っていただけるアルバムだと思います。
2014-12-13
TONE NORUM / THIS TIME (1988)

今回は、デザインも含め全面リニューアルということで、作業をプロにお願いいたしました。
デザインが大幅に変わることもあり、、リニューアルオープンは先日のブログでは1月末と書きましたが、少しずれ込みそうです。
しかしながら、お店の「売り」であります、レア・アイテムの充実は今まで通りで、本日ご紹介いたします、TONE NORUMの各種アルバム、LAVA、CRASH、TIME GALLERYなど北欧系ミュージシャンのレア・アイテムをご用意する予定です。
また、現在のお店も在庫品はご注文いただけますので、レア・アイテムを多数ご用意いたしておりますので、是非ご来店いただきたくお願いいたします。
さて、本日紹介するTONE NORUMの"THIS TIME"は彼女の1988年発表の2ndアルバムで、もちろんレア・アイテムとなっております。
以前、私のお店に5,000円の価格を付け商品を置いておりましたが、すぐの売れてしまいました。
おそらくこの価格では手に入れることが出来ないと思います。
1stの"One of a Kind"や3rdの"RED"も出来はとても良かったハードポップのアルバムでしたが、この2ndが最も出来が良いと思います。
収録ナンバーは、
01. Point of No Return 4:58
02. Don't Turn Me Away 4:38
03. What About Me 4:30
04. In a Crazy World Like This 3:31
05. My Summer With You duet with Tommy Nilsson 4:13
06. This Time 5:21
07. If You Ever Fall 4:28
08. Love Me 4:09
09. Second Language 3:43
10. Somebody to Love 3:35 Cover: Jefferson Airplane
11. Meet Me By the Water 4:43
の11曲で、
参加ミュージシャンは、
Tone Norum lead vocals
John Norum lead guitar on tracks 8, 10
Yngwie Malmsteen lead guitar on track 1
Ola Johansson bass
Johan Akerfeldt drums
Mats Lindfors guitars
Per Blom keyboards
Micke Andersson guitars
Lazlo Bencker keyboards, bass
Richard T. Bear keyboards
Wesley Plazz guitars
Mats Bjorklund guitars
Tim Norell keyboards
Anders Hansson keyboards
Ulf Jansson guitars
Mats Lindberg bass
Thomas Witt tambourine
Joe Curiale drums
Torbjörn Stener guitar
Björn Pahlsson bass
Ernst Stroer drums, percussion
となっております。
全曲素晴らしい出来ですが、メロディアスで哀愁度抜群の01、メロディが美しいバラードの02、11、ギターの音色がカッコ良い03、TOMMY NILSSONとデュエットしたゆったりとした感じのバラードの05、まさに欧州的ハードポップ・ナンバーの07、Jefferson Airplaneのカヴァー曲10などの出来は秀逸です。
現在お店のカートではご注文をお受けすることが出来ませんが、メールでのご注文はお受け出来ますので、ご興味のある方は
info@aor-paradise.com
までどうぞ。
状態は、ジャケット1か所にCDケースの噛み痕と丸ポチの痕があります。
また、盤に薄いキズがあります(再生に問題なし)ので、価格は少しお安めの4.200円にてご提供いたします。
2014-12-10
NIVA / INCREMENTAL IV

新規商品のアップロードが出来ません。
もちろんこのままの状態では、大変困りますので、現在、カートソフトを含め、ホームページの更新を検討しております。
デザインの一新も考えておりますので、最初から作り直すつもりです。
ただ費用がかなり掛かりますが、何とか工面をしておそらく来月末ぐらいにリニューアルオープンするつもりです。
今度は、お客様にさらに使いやすくできるお店にしようと思っております。
また、現在のお店は、在庫品はもちろんご注文をお受けできますので、皆様のご注文をお待ちしております。
少しでも新しいホームページ更新の足しになればと思っておりますので、皆様よろしくお願いいたします。
最近ヘヴィ・ローテーしているアルバムは、本日紹介するNIVAの新作です。
AMAZONの商品説明には、「北欧スウェーデンのメロディアス・ハード・バンド、ニヴァの10カ月ぶり(2014年時)となる通算4作目のスタジオ・アルバム。トニー・ニヴァのメロディ・メイカーとしての資質が完全開花、アイデンティティである日本人好みの哀感のメロディをフィーチュアした叙情サウンドに磨きがかかった作品。」とあり、まさにそのとおりの出来です。
本当に「日本人好みの哀感のメロディをフィーチュアした叙情サウンド」で、最近のメロディック・ロック系のアルバムの中でも群を抜いております。
80年代前半の産業ロックが一世を風靡していた時に、このアルバムが発表されていたら、先ずメジャーデビューは間違いなかったと思います。
日本人好みの哀愁のハードポップ・アルバムで、もう言うことなしの作品です。
メロディ・マニアはもう絶対に聴くべきアルバムです。