2015-03-24
CHRIS SPEDDING / JOYLAND (2015)

私は、60年代から洋楽を聴いており、「ギター・ジャンボリー」が収録された1975年発表の"CHRIS SPEDDING"からのファンで、大好きなギタリストの一人ですので、彼のソロ・アルバムは全て所有しておりますが。
本作"Joyland"は前作"Pearls"から4年ぶりに発表されたアルバムで、何と国内盤も出ているようです。
彼の経歴はとても興味深く、1969年7月にリリースされた、フランク・リコッティ・カルテット (Frank Ricotti Quartet) のアルバム『Our Point View』のレコーディングに参加してプロとしての第一歩を踏み出し、1970年には、ハーヴェスト・レーベルから自身の名義で初のソロアルバム『Songs Without Words (無言歌)』をヨーロッパと日本限定でリリースし、このアルバムのサウンドは、当時参加していたジャズ・ロック・バンド「ニュークリアス」の1stアルバム『Elastic Rock』にも通ずるジャズ・ロックのアルバムでした。
1972年から74年にかけては、フリーを脱退したアンディ・フレイザーとシャークスを結成し、2枚のアルバムをリリース。
そして、1975年に彼の出世作「クリス・スペディング」をリリースした。
このアルバムは、アルバム・ジャケット・デザインに写るChris Speddingの姿を現したようなロックン・ロール・アルバムでした。
その後、ソロ・アルバムとして、Hurt (1977)、Guitar Graffiti (1978)、I'm Not Like Everybody Else (1980)をリリースし、サウンドの基本スタイルはロックン・ロールですが、パンク色なんかも加わったりしました。
その間のロカビリー歌手ロバート・ゴードンと共演した、「ロック・ビリー・ブギ」, 「バッド・ボーイ」の2枚のアルバムは最高にいかしたロックン・ロール・アルバムでした。
Friday the 13th (1981)移行、Enemy Within (1986)、Cafe Days (1990)、Just Plug Him In! (1991)、Gesundheit! (1995)までは、ほぼ同様な内容でしたが、One Step Ahead Of The Blues (2002)ではブルースに、Click Clack (2005)、It's Now Or Never (2007)、Pearls (2011)そして本作Joyland (2015)では、ロックン・ロールありブルース風、ニュー・ウェーヴ風ありといったミクスチャーされたサウンドとなっております。
本作は、以上のような輝かし い功績に相応しく、今回のアルバムにも、Roxy Music のメンバーであるBryan Ferry とAndy Mckay や、The Smiths のギタリ ストJohnny Marr など、錚々たる面子が参加! ピュアなロック・リフと最高にクールなグルーヴが満載の、ストレートなロック・ ファンを狙い打つ素晴らしい作品です。
とにかく、彼の持ち味は、色々な音色のギターを奏でることで、本作に限らず彼のどのアルバムでもそれを堪能できることです。
そこがギタリストとして私が好きなところです。
このアルバムに収めらている
1. Joyland with Ian McShane
2. Now You See It with Arthur Brown
3. Cafe Racer with Glen Matlock
4. Gun Shaft City with Bryan Ferry
5. Heisenberg with Johnny Marr
6. I Still Love You with Robert Gordon
7. The Pied Piper with Andy Mackey
8. Go Down South with Steve Parsons
9. Shock Treatment with Andy Fraser
10. I'm Your Sin with Lane
11. Message For Stella with Steve Parsons
12. Boom Shakka Boom
で、とても<カッコ良いロックン・ロール・ナンバー02、The Venturesなど60年代インスト・バンド風の03、何色ものギターの音色を堪能できる05、Robert Gordonがヴォーカルを担当したロカビリーのバラード・ナンバー06、Laneという女性ヴォーカリストとデュエットしたバラード・ナンバーの10、ニュー・ウェーヴ風の12など、多彩なナンバーが収録されております。
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