2010-02-08
Various Artists / The Best Of Jazz Vocal (1998)

高校を卒業して、ある女性からMiles Davisの"Bitches Brew"を勧められたのが最初だったと思います。
彼女からレコードを借りて"Bitches Brew"を聴きましたが、これが全くピンと来なかったし、それまでジャズのイメージが難解ということもあり、この"Bitches Brew"が、私にとってはまさにそれでした。
そんな感想を彼女に話したら、次に同じくMilesの"In a Silent Way"を聴いてみては?と言われ、このアルバムも彼女から借りて、聴いてみると、"Bitches Brew"よりはかなり聴き易かったものの、その当時は殆ど興味を持てなかったですね。
サックスの音は好きだけど、トランペットの音はあまり好きじゃないのは、その時の影響かも(?)。
その後は、専ら洋楽(ロック一般、ハードロックなど)を聴いておりましたが、70年代後半になるとAORが一大ブームとなり、そちら方面に聴くものもシフトしていくこととなり、その一環でフュージョン(最初の頃は、Larry CarltonやLee Ritenourなどのギターもの)を聴くようになり、Stuff、Bob James、Tom Scott(彼についてはGeorge Harrisonのバックを務めておりましたので、殆ど抵抗なく聴けました)、The Crusadersなどを聴いていくうちに、ジャズ(こちらもWes Montgomeryやピアノを中心としたアルバムを良く聴くようになりました。
今では、結構ジャズのアルバムも持っておりますが、やはりRed GarlandやRay Bryantなどのピアノ、ベース、ドラムスのトリオによるジャズのスタンダード・アルバムを良く聴いております。
ということで、本格的にジャズを聴くようになったのは、70年代末期から80年代始めぐらいからでしょうか。
それでも、いわゆる前衛的なジャズは今でも聴きませんね。
どんなジャンルでも、メロディが重要だと思っております。
メロディの無いあるいはつまらない音楽は音楽じゃないと、思っております。
裏返せば、美しいあるいは良いメロディを持ったナンバーであれば、というか自分の好みのメロディーのナンバーであれば、どのジャンルでも聴いております。
AORであろうが、ハードロックであろうが、プログレ、メロデス・ゴシック、ブラコン、ファンク、ディスコ、ワールド・ミュージック、ジャズ、ニューエイジ、クラシックなどどのジャンルでも構いません。
このブログのジャンル分けのとおりです。
ただし、楽器の中心がトランペットやフィドルは、どういう訳か、耳が受け入れてくれません(もちろん、全く聴かないわけでありませんし、CDも何枚か持っておりますが)。
と、前置きが大分長くなってしまいましたが、本日紹介するアルバム"The Best Of Jazz Vocal"は以前に市内の中古ショップで、160円で仕入れたものです。
CBSソニーから1998年に出されたアルバムで、ジャズ・ヴォーカルもののオールディズ的なスタンダード・ナンバーが多く収められております。
収録ナンバーは、
01 Moanin' (Lambert, Hendricks & Ross)
02 Yesterdays (Carmen McRae)
03 You Don't Know What Love Is (Billie Holiday)
04 Ain't Misbehavin' (Sarah Vaughan)
05 I Didn't Know What Time It Was (Kimiko Kasai)
06 Love Dance (Geoff Keezer & Diana Krall)
07 But Beautiful (Billie Holiday)
08 God Bless The Child (Carmen McRae)
09 The Nearness Of You (Sara Vaughan)
10 Satin Doll (Marlene)
11 Take Five (Carmen McRae & Dave Brubeck)
12 These Foolish Things (Remind Me Of You) (Ella Fitzgerald)
13 'Round About Midnight (Kimiko Kasai with Cedar Walton Trio)
14 My Funny Valentine (Terumasa Hino & Grady Tate)
の全14曲です。
ほぼ全てムーディで聴き易いナンバーばかりで、夜にお酒を飲みながらとか、彼女とのひと時といったシチュエーションにピッタリなナンバーばかりです。
01は後にManhattan Transferに影響を与えたナンバーで、とてもいかしたファンキー・タッチのナンバーに仕上がっております。
三大女性ジャズ・シンガーといえば、Carmen McRae、Sara VaughanそしてElla Fitzgeraldだそうです。
02はCarmen McRaeによる1933年のジャズ・スタンダードのナンバーで、しっとりとした感じがとても良いです。
03は不世出のジャズ・シンガーと呼ばれているBillie Holidayのヴォーカルによるナンバーで、1958年に彼女が歌ってヒットさせたバラード・ナンバーです。
04はシンガー兼ピアニストとしてデビューしたSara Vaughanのナンバーで、艶のあるヴォーカルがとてもいかしてます。
05は日本が誇るジャズ・シンガー笠井紀美子がJoe Sampleのピアノをバックに情感豊かに歌い上げております。
06のDiana Krallはカナダに最近の女性ジャズ・シンガーで、Geoff Keezerのピアノをバックに歌っております。
07はBoz Scaggsも2003年の"But Beautiful"でカヴァーしているジャズのスタンダード・ナンバーです。
08はBillie Holidayがオリジナルですが、ここではCarmen McRaeが力強く歌い上げております。
09はSara Vaughanがしっとりと歌うバラード・ナンバーです。
10はDuke Ellingtonのレパートリーのナンバーですが、ここでは日本で活躍していたフィリピン出身のマリーンが軽快に歌っております。
ジャズ・ファンでなくても知られているDave Brubeckの代表的なナンバーの11ですが、ここではCarmen McRaeがDave BrubeckのピアノとPaul Desmondのサックをバックに歌っております。
12はTommy Flanaganのピアノをバックに、1973年のNew Port Jazz Festivalでのパフォーマンスを収めたものです。
13はThelonious Monkの超有名なナンバーを笠井紀美子がカヴァーしたものです。
14もジャズのスタンダード・ナンバーで、日野皓正のアルバム「トランス・ブルー」に収められていたナンバーです。
ホント、たまにこういったムーディーなジャズ・ヴォーカルのアルバムを聴くのも良いですね。
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