2010-03-02
Spandau Ballet / Once More (2009)

このアルバムは、もう完全にAORアルバムです。
1990年には一度は解散したSpandau Balletは2009年に復活し、アルバムとしては、1989年の"Heart Like a Sky"以来、実に20年振りに"Once More"というアルバムを発表しました。
メンバーも、Tony Hadley – lead vocals, synthesizers、Gary Kemp – guitar, keyboards, backing vocals、Martin Kemp – bass、Steve Norman – saxophone, guitar, percussion backing vocals、John Keeble – drums, backing vocalsといったオリジナル・メンバーによる復活で、アルバム・ジャケットの写真を見ると、まさに20年という時の経過を感じることができます。
復活アルバム"Once More"には全13曲が収められており、"Once More"と"Love is All"の2曲が新曲で、残るナンバーは、"True"や"Gold"などの彼らのヒット曲のリメイクが収められております。
ほぼ全ての曲のアレンジはがバラード風のAORナンバーとなっており、これはおそらく賛否両論があると思いますね。
もちろんオリジナルの良さということはあると思いますが、今回のニュー・ヴァージョンは、これはこれで良くできていると思いますし、Spandau Balletのサウンドは当時はニュー・ロマンティックと呼ばれていたものの、当時からかなりAORっぽく、"True"なんかはAORファンの心も掴んでおりましたので、この新作も、私を含めAORファンには受け入れられるものとなっております。
収録ナンバーは、
01 Once More
02 To Cut A Long Story Short
03 Gold
04 True
05 Chant No.1
06 I'll Fly For You
07 Only When You Leave
08 Through The Barricades
09 She Loved Like Diamond
10 Communication
11 Lifeline
12 With The Pride
13 Love Is All
の全13曲です。
01はアコースティカルでメロディアスなバラード・ナンバーで、とても素晴らしい出来となっております。
先ずTony Hadleyのヴォーカルは全く衰えというものを感じさせませんし、この手のバラード・ナンバーは得意ですので安心して聴いていられます。
また、Steve Normanのサックスも最高です。
02はストリングスを上手く使っており、もう完全にAORナンバーにアレンジされております。
このナンバーなんかはオリジナルより良く出来ていると思いますね。
03はオリジナル自体の出来が素晴らしかったナンバーですが、20年の歳月が費やされてたどり着いたという大人を感じさせるアレンジが堪らないです。
04はここに収められているナンバーはもちろん素晴らしいですが、やはり、このナンバーに限っては、オリジナルに軍配が上がると思いますね。
05も大人のアレンジです。
06もオリジナルはかなり良く出来ていましたが、これも完全にAORナンバーになっております。
07もとてもよく出来たAORナンバーに仕上がっており、これはこれで良く出来ていると思います。
でも、私はオリジナルの方が好きです。
08もアコースティカルなアレンジのAORナンバーに仕上がっております。
09なんかもストリングスを上手く使ったメロディアスなAORナンバーとなっております。
10や11なんかもソフトな感じのアレンジがとても良いですが、やはり当時の勢いに懐かしさを感じずにはいられないというのも事実かな。
12もアコースティカルなアレンジがとても素晴らしいナンバーで、これはかなり良いです。
13もメロディアスなバラード・ナンバーです。
当時のサウンドが好きな方からは、?、という評価もされそうですが、聴いているほうも20年という年月が経過しておりますので、それなりに評価もされると思います。
でも、AORファンからは高い評価を受けるのではないでしょうか。
私は満足しております。
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