2010-03-30
Bee Gees / Their Greatest Hits - The Record (2001)

ただ、このベスト、"Emotion"、"Heartbreaker"、"Islands in the Stream"といった他のアーティストに提供したナンバーをセル・カヴァーしているということが売りのようで、そのことを考えると、やはり680円は安いですよね。
また、国内盤には"Melody Fair 「小さな恋のメロディ」"が追加されているようですのが、この輸入盤には収録されていないのが残念です。
このアルバムには全40曲が、ほぼ年代順に収録されていることと、ヒット・ナンバーばかりですので、Bee Geesの入門アルバムとしては最適だと思います。
私がBee Geesを初めて聴いたのは、高校生の時で、当時は、"Massachusetts"、"Holigay"、"World"、"Words"、"I Started A Joke"、"First Of May"、"Melody Fair"など数多くのヒットを飛ばしておりました。
、"Massachusetts"、"Holigay"、"World"、"Words""は1967年の、"I Started A Joke""First Of May"、"Melody Fair"は1968年のヒット・ナンバーなんですね。
Bee Geesは、1965年に"The Bee Gees Sing and Play 14 Barry Gibb Songs"、1966年に"Spicks and Specks"という2枚のアルバムをオーストラリアで発表し(Gibb兄弟はイギリス生まれですが)、オーストラリアでは最優秀ボーカルグループに選ばれたり2ndアルバムからのタイトル・ナンバー"Spicks and Specks"が全豪1位にランクインするなどオーストラリアでは知られた存在だったようです。
この人気に着目したThe Beatlesのマネージャーであるブライアン・エプスタインは自らが経営するNEMSエンタープライズに入社したての新人ロバート・スティッグウッドをオーストラリアへ赴かせGibb兄弟にワールド・デビューの契約を持ち掛け、1967年にポリドール・レコードから"New York Mining Disaster 1941『ニューヨーク炭鉱の悲劇』"でレコード・デビューさせたということらしいです。
それからのBee Geesはまさに飛ぶ鳥を落とす勢いでメジャー・アーティストとなるわけですが、デビューから70年代初めまでのBee Geesは本当に凄いものがありました。
美しいメロディにコーラス、これが彼らの最大の魅力で、万人に受け入れらるサウンドだったということが売れた理由だと思います。
"To Love Somebody"、"Holiday"、"Massachusetts"、"Words""、"I Started A Joke"はまさにそんなナンバーで、極めつけは"First Of May 「若葉のころ」"と本アルバム未収録の"Melody Fair 「小さな恋のメロディ」"で、特に、"First Of May"は初期Bee Geesの最高傑作だと私は思います。
"First Of May"は本当に心に沁みるナンバーだとおもいます。
これこそ永遠のバラード・ナンバーです。
その後、70年代に入ると、彼らも低迷期を迎えますが、1977年に公開された映画"Saturday Night Fever"で見事に返り咲き、Bee Geesのディスコ・サウンドが一世を風靡することとなりますが、この頃のディスコ・サウンドの席捲の凄まじさは、本当に凄かったと思います。
70年代後半80年代前半はAORの全盛期でしたが、このディスコ・サウンドは、いろいろなジャンルに影響を及ぼしていました。
そんなことを考えると、このBee Geesって凄いバンドなんだなあと感心してしまいます。
この中期Bee Geesも"If I Can't Have You"、"You Should Be Dancing"、"Stayin' Alive"、"Night Fever"、"More Than A Woman"といった傑作ナンバーがありますが、この時期の最高傑作は、何といっても"How Deep Is Your Love 「愛はきらめきの中に」"で、これまた美しいメロディを持ったディスコティークのバラード・ナンバーで、これも長く心に残るナンバーだと思います。
"If I Can't Have You"はBee Geesのオリジナルより映画"Saturday Night Fever"のサントラに収められていたYvonne Ellimanのヴァージョンの方が良いですし、"More Than A Woman"も同サントラに収められていたTavaresのヴァージョンもオリジナルと同じくらい良く出来てます。
"Night Fever"を聴いたらジョン・トラボルタを思い出すのは私だけでは無いと思いますが、このナンバーは当時のディスコ・ミュージックの金字塔的なナンバーだといっても過言ではないと思います。
その後、70年代後半は、"Too Much Heaven"、"Tragedy"などのヒットを放ちますが、80年代に入るとBee Geesの活動よりも他のアーティストのために曲を作ることが多くなり、Barbra StreisandとBarry Gibbのデュエットによる"Guilty"やDionne Warwickの"Heartbtraker"などがヒットし、Bee Geesとしては、1987年に"You Win Again"が久々のヒットとなっております。
"Heartbreaker"はDionne Warwickのヴァージョンの方がかなり良いと思います。
1990年代には、"Alone (1997)"などのヒットぐらいしか有りませんでしたが、ライヴでは結構活躍していたようです。しかしながら、2003年にバンド・メンバーのMaurice Gibbの突然の死によりバンド活動を停止してしまいました。
Gibb兄弟と言えば、末弟としてAndy Gibbがおり、1977年に"Flowing Rivers"、1978年に"Shadow Dancing"、1980年に"Shadow Dancing"の3枚のアルバムを発表し、こちらも1988年に帰らぬ人となっております。
このベスト・アルバムを聴いていると、Bee Geesって本当に良い曲を書いているバンドだなあと思います。
このアルバム、まさに"Their Greatest Hits"です。
"First Of May"、"How Deep Is Your Love"は名曲です。
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