2010-04-30
W.I.N.S / W.I.N.S (1995)

メンバーは、他に聖飢魔IIのサポート・メンバーや是方博邦や森園勝敏などとのセッション経験のあるキーボーディスト石黒彰、日本のプログレ・バンドGeraldのベーシスト永井敏己、チャゲ飛鳥や工藤静香などのコンサートなどでドラムスを担当した菅沼孝三の4名です。
W.I.N.Sはこのアルバムを発表後、何度かライヴ活動を行ったようですが、その時のライヴ音源が2008年に"Sound Lump"というアルバムで発表されております。
このW.I.N.S、冒頭にプログレ・フュージョンと書きましたが、流れてくる音楽は、かなりハードです。ライナーには「ジャズとフュージョンを掛け合わせロック色を強調したハードなプログレッシブ・ジャズ・ロック」と詠っていますが、この言葉に偽りはなく、それぞれのプレイヤーが弾き捲っており、いわゆるインプロヴィゼイション中心のスリリングな音を聴かせてくれております。
W.I.N.Sは六本木ピットインでのセッションをきっかけに和田アキラを核として1990年に結成され、ライブを中心に活動を行い、1995年のこのアルバムを発表しました。
バンド名は、メンバーそれぞれのイニシャルを取って名付けられております。
1曲目の"Dance Of The Harlequin"は高速ユニゾンの難解な音で、演奏もアレンジもハードなナンバーで、それぞれのプレイがとてもスリリングです。
2曲目の"Moonstruck"は10分を超える大曲で、和田アキラのギターも永井敏己のベースも石黒彰のキーボードもとにかく弾き捲っておりますし、菅沼孝三の正確無比なドラミング、どれをとっても素晴らしいです。
3曲目の"Winds"は一転してメロディアスなナンバーで、永井敏己のフットレスベースの音がとても雰囲気があって良いです。
4曲目の"Earth Dance"の出だしの音がとても気持ちの良い、これまたメロディアスなナンバーで、仕上がりもポップなFusion Musicです。
5曲目の"Delusion Area"は永井敏己が書いたナンバーで、彼のベース・プレイが光っております。
Randy Coven並みに弾き捲っております。
6曲目の"Join 12"はリズミックなナンバーで、永井敏己のベースと菅沼孝三のドラムスが全面に出たナンバーです。
7曲目の"Siren's Voice"は石黒彰のキーボードがとても素晴らしい(もちろん他の3人のプレイも)、King Crimson辺りを連想させるメロディアスなプログレ・ナンバーです。
このナンバーは聴きものです。
ラストの8曲目"In Spiritual Echoes - yahhoo!"は壮大さを感じさせるプログレ・フュージョンのナンバーで、和田アキラのギターが弾き捲っておりますし、石黒彰のキーボード・プレイも永井敏己のベースさらに菅沼孝三のドラムスも最高にいかしております。
このアルバム、とにかく4人のプレイの凌ぎ合いが聴きどころのアルバムです。
フュージョン・ファンだけじゃなく、プログレ・ファンからも受けるアルバムだと思いますね。
ただ、既に廃盤となっていて、入手は難しいかも。
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