2010-08-27
State Cows / State Cows (2010)

ドイツのメロディック・ロック専門のインディーズ・レーベルAVENUE OF ALLIESから今年発表されたスウェーデンのバンドSTATE COWSのセルフ・タイトルのアルバムです。
話題となっている理由は、メンバーのDaniel Anderssonが昨年"Days In L.A."という80年代回帰のAORアルバムを発表し、それが結構話題となっていたことと、AORサウンドの立役者Jay Graydonが02曲目"New York Town"に華麗なギター・ソロを聴かせてくれているということによります。
もちろん、アルバムの音もAirplayやSteely Danなど、あの頃のAORそのまんまのサウンドということもあります。
特に、Steely Dan的な音づくりは、Jay GraydonとRandy GoodrumのプロジェクトJaRにも通ずるものがあると思っております。
収録ナンバーは、
01 I've Changed
02 New York Town
03 Come To The Point
04 Stella By The Barlight
05 Mystery Jane
06 Painting A Picture
07 Tunisian Nights
08 Looney Gunman
09 Riding This Highway
10 No Man's Land
11 Lost In A Mind Game
の全11曲です。
私が先ず思ったことは、Daniel Anderssonのソロ・アルバム"Days In L.A."よりも数段良く出来ているということです。
とにかく、80年代のあのAORミュージック息吹が強く感じられ、それを自分たちで上手く昇華しているということでしょうか。
最近のAORアルバムの中では群を超えたアルバムだと思います。
01はまさにAirplayしたというか、私にとってはDwayne Fordしたロマンティック・ハードネス路線のAORナンバーで、このアルバムの中で、最も気に入っているナンバーです。
バックのギターは、完全にJay Graydonのコピーといっても差し支えないと思います。
そのJay Graydonが実際にギター・ソロを披露しているのが02で、もうこれはSteely Danでしょう。
Jay GraydonのギターもSteely Danの"Aja"で聴かせてくれたのと同じくらいにカッコ良いです。
03もSteely Dan的な香りがするゆったりと流れるAORナンバーです。
とにかくバックのパフォーマンスがあの頃のAORなんです。
04もほぼSteely Danしたナンバーです。
ギターのトーンはLarry Carlton風ですし、キーボードもホーン・セクションも最高にいかしております。
これまた、大のお勧めナンバーです。
05はEarth, Wind & Wire的なファンキーなホーン・セクションがカッコ良いメロディアスなAORナンバーです。
このState Cows (Stefan OlofssonとDaniel Anderssonのコンビ)は全く以て侮れないですね。
あの頃のAORミュージックのツボを良く押さえておりますわ。
06はPages的とも言えるナンバーでしょうか。
これも良く出来ております。
07も05に似たEarth, Wind & Wire的なホーン・セクションをフィーチャーした若干ファンキーなAORナンバーです。
08はまさに、Steely Dan + Airplayといった感じのAORナンバーです。
ギター、キーボードの音はもちろん素晴らしいですが、サックスの音が最高です。
09はMarc Jordanの"Red Desert"を意識して作ったのではないかと思えるくらい、メロディも雰囲気も似たナンバーで、これにはビックリでした。
でも、最高にいかしたナンバーです。
10はキーボード(シンセ)だけの短いナンバーですが、これはいらないかも。
11は7分にも及ぶ大曲ですが、バックの音作りは80年代ですが、彼らのオリジナリティが感じられるナンバーで、なかなかの佳曲だと思います。
このState Cowsですが、発売され直ぐにでもこのブログで取り上げたかったのですが、HMVで他のアルバムと一緒に予約しており、他のアルバムと一緒の配送になり、届いたの最近でした。
HMVは2,500円以上購入しないと配送料が無料になりませんので、発売日近くに聴きたいのであれば、オーダーに工夫が必要となってきます。
これから、紙ジャケでAORアルバムの再発ラッシュがありますが、発売予定日が違うアルバムは、予定日毎に予約をしないと、配送が最後の予定日と一緒になってしまい、その間、聴くことが出来なくなりますので。
そういう意味では、Amazonの方が良いですね。
ここは、1,500円以上の購入で送料が無料となりますし、1,500円を超えるCDは他のCDと一緒に注文しても分割で配送してくれますから。
State Cowsですが、本当に良く出来たAORアルバムで、出来としてはJaRより良いのでは?、と私は思っております。
スポンサーサイト
コメント
JaR
仰るとおり、「評判の良いコメントとイマイチとするコメントの両方が存在する」ようですね。
私もこのブログでJaRを紹介しておりますが、発表当時すぐに手に入れた訳ではありませんでした。
やはり評価が分かれていたからだったと思い、その内、輸入盤が安くなったらと思っておりましたが、今CDの生産は殆ど1stプレスでお終いですので、廃盤になってレア化したら困ると思い、発売から2年経って購入を決めました。
内容は、当時のブログを読んでいただくと判るとおり、まあまあ良く出来たAORアルバムです。
もちろんAIRPLAYに匹敵するとは思いませんが。
両方のコメントがあるということは、結局、自分の好みの問題だと思いますので、自分で聴いてみての判断ということになるんでしょうね。
私もこのブログでJaRを紹介しておりますが、発表当時すぐに手に入れた訳ではありませんでした。
やはり評価が分かれていたからだったと思い、その内、輸入盤が安くなったらと思っておりましたが、今CDの生産は殆ど1stプレスでお終いですので、廃盤になってレア化したら困ると思い、発売から2年経って購入を決めました。
内容は、当時のブログを読んでいただくと判るとおり、まあまあ良く出来たAORアルバムです。
もちろんAIRPLAYに匹敵するとは思いませんが。
両方のコメントがあるということは、結局、自分の好みの問題だと思いますので、自分で聴いてみての判断ということになるんでしょうね。
コメントの投稿
トラックバック
http://aorparadise.blog66.fc2.com/tb.php/1187-451926a9
いいアルバムです
ちなみに私はJaRを未聴でして、いろんな方のブログなどで、評判の良いコメントとイマイチとするコメントの両方が存在するのでためらっております。