2014-12-29
Larry Carlton / Larry Carlton (1978)

現在まで、第4弾までの200タイトルが発表され、来年2月及び3月には、第5弾、第6弾が発表される予定となっております。
メーカー・インフォでは、「フュージョンの宝庫=ワーナーミュージックが保有する膨大なカタログから70年代、80年代の全盛期を代表する名盤から現在入手困難なレア作品、ファン待望の初CD化作品までを厳選し全て1000円(税抜)でご提供する新シリーズ。」となっており、今までレア盤だったLee Ritenourの"RIT 2"やLarry Carltonの"Friends"などが発表されております。
本日紹介いたしますLarry Carltonのセルフ・タイトル(邦題は「夜の彷徨」も当然ラインナップに入っているアルバムです。
本作は、Larry CarltonがThe Crusadersを脱退した後に出されたソロ2枚目で、 当時は、いわゆる現在のSmooth Jazzがクロスオーバー・ミュージックと言われた時代で、The CrusadersやSteely Danでのレコーディング・セッションなどでLarry Carltonはとても注目されていたギタリストでした。
最初にこのアルバムに針を落として、1曲目の"Room 335"を聴いた時の印象がかなり強烈で、いっぺんでこのアルバムは愛聴盤になりました。"Room 335"は、ヴォーカルは入っていないけど、最高のロック・チューンです。何度聴いても飽きがこない最高にいかしたナンバーです。なお、Room 335はLarryの所有するスタジオの名前で、Gibsonの335型から取ったことはあまりにも有名な話です。
2曲目の"Where Did You Come From"では、あまり上手いとはいえないですが、Larryの味のあるヴォーカルを聴けます。この曲でのLarryのギターは、伸びやかで艶があります。
3曲目の"Nite Crawler"は、The Crusaders時代にLarryが書いた曲だそうですが、The Crusadersの"Those Southern Knights"に入っていてもピッタリする曲ですね。
4曲目の"Point It Up"でも、Larryの艶のあるギターの音色がたまらなく、ピッキングも結構の早さです。
5曲目の"Rio Samba"は、このアルバムの中でもかなり好きな曲(全曲好きですが、強いて順番を付けると3番目かな、もちろん1番目は"Room 335"です)で、もうメロディがたまりませんね。最高です。
6曲目の"I Apologize"は、2曲目同様、Larryのヴォーカルが聴けるナンバーです。Abraham Laborielのベースから入るかなりファンキーな曲です。ヴォーカルにファンキーさは、あまり感じませんが、ギターやその他の楽器はかなりファンキーだと思います。
7曲目の"Don't Give It Up"も、"Room 335"同様にかなりロックした曲となっていて、最高にご機嫌なナンバーです。
最後の"(It Was) Only Yesterday"は、最高にいかしたバラード・ナンバーでとてもメロディアスです。このアルバムの中で2番目に好きな曲です。Larryのギターも情感たっぷりで、歌を感じることができます。この美しさは本当にたまりません。
同時期に注目されたギタリストにLee Ritenour(この人のギターも大好きです)がおり、当時は良く対比されて語られことが多いですが、その頃は、Larryがロック的アプローチで、Leeがジャズ的アプローチでギターに接していると思います。
なおこのアルバム(邦題は、「夜の彷徨」)ですが、その後のHR/HMでの、いわゆるギター・インスト物の礎を築いたアルバムだと思います。このアルバムがなければ、ギター・インスト物のアルバムが雨後の竹の子のように発表されなかっただろうし、ポピュラーにもならなかったと思います。それだけ、当時のギター・キッズに影響を与えたアルバムだと思います。
ただ、残念なのは、Larryは数多くのアルバムを出しているものの、アルバムの出来は別として、このアルバムを超えたものがないと思います(私の勝手な意見ですが)。
今後もワーナー FUSION BESTコレクション 1000 シリーズから目を離せないですね。
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