2007-08-07
Titus Groan / Titus Groan (1970)

60年代後半から70年代初期のイギリスの音楽事情はとても興味深いものでした。
The Beatlesの"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"の発表Creamの結成、Pink FloydやYes、さらにはLed Zeppelin、Deep Purpleの出現など音楽としてのロックの黎明期であったように思います。
その中で、Pete Brownを終身としたブリティッシュ・ジャズ・ロックは、サイケデリックなとてもユニークな存在であったと思います。
また、これがプログレへと進む過程は見事なものでした。
今回紹介するTITUS GROANもサイケなブリティッシュ・ジャズの雰囲気を持ちながらもプログレッシヴでさえあります。
今聴いても、少しは古臭さを感じますが、現時でも充分通じるサウンドだと思いますね。
そういった意味を考えると60年代における音楽の進化のスピードは著しかったということがいえますし、ロック音楽も既に40年以上経過していることを考えますと、60年代にほぼ全て出来上がっていた、ということになるのかも知れません。
こう考えますと、THE BEATLESの残した遺産というものはとてつもないものだったのですね。
このアルバムに戻りますが、ジャズ・ロックの手法をとっておりますが、まさにProgressive Rockだと思いますね。
特にバックのサックスやオーボエが良い味をだしています。
1曲目の"It Wasn't For You"は多分にブルース・フィーリング溢れたナンバーで、また、サイケです。
かなり良く出来たナンバーだと思いますね。
2曲目の"Hall Of Bright Carvings"は8パートからなる組曲で11分を超える大曲です。
これはまさにプログレ風で、バックの演奏も良いですし、サックスとオーボエがとても効果的です。
3曲目の"I Can't Change"はフルートの前奏から始まるポップなナンバーです。
メロディアスなナンバーで、現在でも通じると思います。
4曲目の"It's All Up With Us"はカッコ良いブラスとオルガンから始まるナンバーで、メロディアスなコーラス・ワークが美しいナンバーです。
これはお薦めです。
ラスト・ナンバーの5曲目"Fuschia"もメロディに光るものがあります。
このアルバムですが、たまたま中古が安く売っていたので購入しましたが、中身はかなり良いものでした。
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