2009-01-02
eRa / The Very Best Of eRa (2008)

昨年の11月に市内の中古ショップ(新品未開封品)のハードロック・コーナーの棚にあったものです。
eRaというバンド(?)で、それまで私は全く聞いたことのないものでした。
CDの帯には、「eRaが創造する、あの美しくも荘厳な音楽世界。日本に馴染みが深い楽曲を中心に再編成された決定盤ベスト、ここに上陸!」とありました。
eRaのベスト・アルバムだということは判りましたが、日本に馴染みが深いということって、どういうことだろうと封を切ってCDをプレイヤーにかけ、流れてきた1曲目"Ameno (Remix)"を聴いたとたん、あー、あの曲がこれだったのがすぐに判りましたが、なぜこれがハードロックの棚にあったの?というのが率直な疑問でした。
確かにCDの帯の裏を見ると、eRaはフランスのヘヴィ・メタル系ギタリストEric Leviのプロジェクトと書いてありますが、これって、基本的にニューエイジ・ミュージックじゃないのかな、というのが最初に聴いた時の印象です。
でも、嫌いじゃない、というか、かなり気に入りました。
私は、いろいろなジャンルの音楽を聴きますが、ニューエイジ・ミュージックも結構好きで、アルバムも50枚くらい持っております。
アルバムの解説にはDeep ForestとかEnigmaといったアーティストが引き合いに出されておりますが、私の感じでは、Secret Gardenがすぐに思い浮かびあがりました。
シンセサイザー・ミュージックに60人の混成コーラスによるチャント(聖歌)を取り入れ、どことなく宗教的な感じの荘厳なナンバーが収められております。
中には、Eric Leviの泣きのギター・ソロをフィーチャーしたナンバーなんかもあったりします。
1曲目の"Ameno (Remix)"はテレビのオープニング・ナンバーで何度も耳にしたことがあるナンバーで、冒頭にも書きましたが、このナンバーがこれだったんだ、というのがその時思ったことですね。
最近のゴシック・メタルもこういった重厚なコーラスを導入しており、聴いた時の違和感は全くありませんでしたね。
2曲目の"Looking For Something"はLena Jinnegrenという女性ヴォーカリストをフィーチャーしたとてもメロディアスなナンバーで、とてもクラシカルな感じのナンバーに仕上がっております。
3曲目の"Avemano Orchestral"では、Eric Leviの泣きのギターをフィーチャーしたナンバーで、こういったところが他のニューエイジ・ミュージックと違っていて、ハードロックのファンからも受けるんだと思います。
メロディも曲も美しくてかなり良いですね。
4曲目の"Enae Volare"なんかはゴシック・メタル的なアプローチのナンバーで、かなりいけます。
途中のギター・ソロも素晴らしいです。
5曲目の"The Champions"は、これはもうシンフォニック・ロックでしょう。
このナンバーは、日本航空のCMに使用されたナンバーです。
6曲目の"Misere Mani"もLena Jinnegrenのヴォーカルを全面的にフィーチャーしたナンバーで、メロディアスでとても良く出来たナンバーだと思います。
7曲目の"Don't You Forget"もLena Jinnegrenのヴォーカルをフィーチャーしたナンバーで、クラシック・ミュージックのカノンの手法を取り入れたナンバーとなっております。
このナンバーを聴いた時に「涙のカノン」(原曲はペッヘルベル)というナンバーを思い出しました。
8曲目の"Hymne"もLena Jinnegrenのスキャットをフィーチャーしたナンバーで、バックのサウンドはかなりロックしております。
とにかく、メロディがとても美しいです。
9曲目の"Divano"は1曲目に似たタイプの荘厳さを感じさせるナンバーです。
10曲目の"Mother (Remix)"は荘厳さの中にポップ・センスが溢れたナンバーとなっております。
ここでは、Florence Dedameという女性のラップをフィーチャーしております。
11曲目の"Devore Amante"はとても美しいナンバーで、コーラスとオーケストラが一体となった素晴らしいナンバーです。
圧巻は後半部分でのEric Leviのギター・ソロで、他の曲に比べソロ・パートも長く泣きのギターが最高です。
12曲目の"Sombre Day"はとても美しいメロディを持ったナンバーです。
オーケストラの奏でるストリングスの数々、もうこれは圧巻です。
ラストの13曲目"Voxifera"もクラシック・ミュージックを聴いているかのような錯覚に陥る、そんな壮大さを感じさせるナンバーです。
このベスト・アルバムは、eRaがリリースした"eRa"、"eRa 2"、"The Mass"の3枚のアルバムからセレクトされたものです。
内容としては申し分ないと思いますが、他のアルバムを聴いたことがありませんので何ともいえませんが、私としては、11曲目でのEric Leviのギター・ソロなんか聴いてしまうと、もっともっと、彼のギター・ソロを聴いてみたくなります。
でも、このアルバム、かなり新鮮に聴こえましたね。
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