2009-08-16
Jess Roden / The Best Of Jess Roden (2009)

Jess Rodenが所属していたIsland Recordsに残した1974年の"Jess Roden"、1976年の"Leave Your Hat On"、同じく1976年の"Play It Dirty, Play It Class"、1977年の"Player Not The Game"、1980年の"Stonechaser"の5枚のアルバムからのセレクトとなっております。
CDの裏にはレーベルメイトだったPaul Rodgers、Robert palmer、Steve Winwoodと並ぶシンガーで、70年代の典型的な白人ソウル・ヴォーカリストであるといった事が書かれております。
これら3人に比べると知名度はグッと低いですが、歌の上手さでは全く引けを取っていません。
このことは、Deep PurpleがIan Gillanの後釜に欲しがったという話もあったそうですが、このソウルフルな彼の声を聴くと納得といった感じもします。
彼は、ソロ・アルバムとして、"Jess Roden"、"Player Not The Game"、"Stonechaser"の3枚、The Jess Roden Bandとして、"Leave Your Hat On"、"Play It Dirty, Play It Class"、"Blowin' "、"Live at the BBC"、The Alan Bown Setとして、"Emergency 999"、"The Alan Bown!"、Broncoとして、"Country Home"、"Ace Of Sunlight"をThe Doorsの残党John DensmoreとRobby Kriegerと組んだThe Butts Bandとして、"Butts Band"のアルバムを発表し、最後はJess Roden and The Humansとして2枚のアルバムを発表しましたが、現在は、New Yorkでグラフィック・アーティストとして活動しているようです。
このように、かなりのアルバムを発表しているのにも拘わらずCD化された作品はそれ程多くはありません。
特にCD化を望まれているのは、"Stonechaser"で、この作品はJess Rodenのアルバムの中でも飛びぬけてAOR度も高く、私だけでなく、数多くのAORファンがCD化を切望しているアルバムと言えます。
今回のベスト・アルバムにもこの"Stonechaser"から"Deeper In Love"と"If You Change Your Mind"の2曲が選ばれておりますが、これじゃ全くもって不満です。
全18曲が収められており、"Play It Dirty, Play It Class"から5曲、"Leave Your Hat On"から5曲も選ばれているのにです。
少なくとも、"Stonechaser"のレコードA面に収められている"Deeper In Love"以外の"Prime Time Love"、"Brand New Start"、"Believe In Me"の計4曲は収めて欲しかったですね。
なお、収録ナンバーは、
1 Ballad Of Big Sally (Play It Dirty, Play It Class)
2 Blowin' (Leave Your Hat On)
3 You Can Leave Your Hat On (Leave Your Hat On)
4 Stonechaser (Play It Dirty, Play It Class)
5 Reason To Change (Jess Roden)
6 Woman Across The Water (Play Not The Game)
7 In A Circle (Leave Your Hat On)
8 Trouble In The Mind (Jess Roden)
9 Me And Crystal Eye (Play It Dirty, Play It Class)
10 In Me Tonight (Play Not The Game)
11 Can't Get Next To You (Play It Dirty, Play It Class)
12 What The Hell (Jess Roden)
13 I'm On A Winner With You (Leave Your Hat On)
14 Deeper In Love (Stonechaser)
15 Lonely Avenue (Play Not The Game)
16 If You Change Your Mind (Stonechaser)
17 Jump Mama (Leave Your Hat On)
18 All Night Long (Play It Dirty, Play It Class)
となっております。
ベスト・アルバムだけあって、それぞれのアルバムから結構良いナンバーが選べており、全18曲と聴き応えある内容ではあります。
ベスト・テイクはもちろん"Deeper In Love"ですが、1曲目の"Ballad Of Big Sally"はタイトルとは違いとてもソウルフルでファンキーなナンバーですが、これを聴いただけでJess Rodenの歌の上手さが判ります。
2曲目の"Blowin'"もJess Rodenのブルーアイド・ソウルしたAORナンバーです。
4曲目の"Stonechaser"は何故アルバム"Stonechaser"ではなく"Play It Dirty, Play It Class"に収められていたのでしょうか?
感じとしては、"Stonechaser"のアルバムB面に収録されていても良いようなナンバーでしょうか。
ギター・ソロがとてもカッコ良いナンバーです。
6曲目の"Woman Across The Water"はメロディアスな完全にAORしたナンバーです。
10曲目の"In Me Tonight"はジャジーな作りのナンバーで、これもお勧めです。
11曲目の"Can't Get Next To You"はミディアム・スロウでメロディアスなブルース・ナンバーですが、これが堪らなく素晴らしいナンバーです。
このナンバーは聴きものです。
12曲目の"What The Hell"でのJess Rodenのヴォーカルは最高です。
これもメロディアスなAORそのまんまのナンバーです。
13曲目の"I'm On A Winner With You"もブルージーなとてもカッコ良いナンバーです。
14曲目の"Deeper In Love"はホント最高にいかしたAORナンバーです。
やっぱり、"Stonechaser"のA面に収められている他のナンバーもCDで聴いてみたいです。
16曲目の"If You Change Your Mind"もやっぱり素晴らしいAORナンバーですね。
18曲目の"All Night Long"はご機嫌なロックンロール・ナンバーです。
このベスト・アルバムですが、Jess Rodenの他のオリジナル・アルバムが廃盤あるいは未CD化であるということを考えればJess Rodenファンはもちろん買いだと思いますし、また、Jess Rodenを聴いたことがないAORファンの方も買い、のアルバムだと思いますね。
こうして、ベストを出したのですから、次はオリジナル・アルバムだと思いますが、少なくとも"Stonechaser"だけはCD化して欲しいと思います。
Lemon Recordingsから出ることを待ちましょう。
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コメント
すごい情報をありがとうございます!とりあえずこのベスト盤だけでも手に入れなければ
Stonechaser
全18曲と聴き応えある内容ではありますが、やはり、1980年の"Stonechaser"に収められているA面の4曲をCDで聴いてみたいです。
早くCD化なりませんかね?
早くCD化なりませんかね?
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