2009-09-23
Dead Can Dance / Spiritchaser (1996)

彼らの音楽性は、いろいろなジャンルから持ち込まれた要素を持ちこんでおり、特定のジャンルに当てはめることは難しいく、初期の3作品はゴシック的であると良くいわれております。
しかしながら、The Serpent's Egg以降の作品では、古代や世界の様々な民俗音楽の手法を引用し、独特なスタイルのワールドミュージックであると考えられております。
私が彼らを初めて知ったのは最近のことで、昨年、Tower Recordsのバーゲンで、1stアルバム"Dead Can Dance"と3rdアルバムの"Within The Realm Of A Dying Sun"を手に入れてからです。
特に、3rdまではいわゆるゴシック(ただし、メタルでは決してありませんが)的なサウンドであると楽しみにしておりましたが、良い意味で肩透かしにあったような感じでした。
彼らのサウンドを表すジャンルとして、Ethereal Wave、Dream Pop、World Music、Darkwave、Gothic、Post-punk (1981–1985)、Ambientといろいろと使われておりますが、初期3作につきましても、Gothicだけに当てはまるような感じはなく、多分に前衛的であり、上に挙げたジャンル以外にProgressiveという言葉があっても良いかも知れません。
さすがGothicと標榜されたバンドらしく、Dead Can Danceのナンバーは、Liv KristineやGothic Metal の雄Paradise Lostが2002年に発表した"Symbol of Life "でXavier"をカヴァーしたり、さらにオランダのGothic MetalバンドThe Gatheringが"In Power We Entrust The Love Advocated"をカヴァーしております。
また、Sarah Brightmanも"Sanvean"などをカヴァーしております。
本日紹介する"Spiritchaser"は解散前の1996年の作品ですが、2005年に再結成をしているもののオフィシャルのスタジオ・アルバムは発表しておりませんので、実質ラスト・アルバムと言っても良いかも知れません。
内容はというと、ダークなワールド・ミュージックとでも言っておきましょうか。
収録ナンバーは、
01 Nierika 05:44
02 Song Of The Stars 10:13
03 Indus 09:23
04 Song Of The Dispossessed 05:00
05 Dedcace Outo 01:09
06 The Snake And The Moon 06:11
07 Song Of The Nile 08:00
08 Devorzhum 06:14
の全8曲で、曲の長さを見てもかなり長いナンバーもあり、曲の長さだけでなく、そのサウンドもプログレ的ですらあります。
1曲目から一種独特の雰囲気のナンバーで、Lisa Gerrardのヴォーカルがどこの言語か全く不明で、また、どこか妖しく、バックのパーカッションの音がとても印象的です。
3曲目はほぼインド音楽しており、そのメロディの一部(ストリングス部分)がThe Beatles (George Harrison)の"Within You Without You"のそのまんまのメロディで、このナンバーについては、彼らはGeorge Harrisonから許諾を得たということらしいですが。
これを聴いた時は、ビックリでしたね。
4曲目はフラメンコ・タッチのナンバーですが、もの悲しいメロディはとてもそそります。
ヴォーカルは、Brendan Perryが担当しておりますが、バックのギターとピアノがとても暗鬱ながら美しく、まさにこれはゴシックです。
3曲目も聴きものですが、この4曲目もとても素晴らしいナンバーです。
6曲目はアメリカ・インディアンが奏でるようなナンバーです。
ヴォーカルは、Brendan Perryでこれまた言語不明の妖しい雰囲気のナンバーです。
7曲目は"Song Of The Nile"というタイトルらしくエジプトを連想させてくれるナンバーです。
こちらも言語不明の妖しい感じのナンバーです。
8曲目はEnigmaにも通じるニューエイジっぽいアンビエント・ミュージックです。
Sarah Brightmanがカヴァーしたくなるのも判ります。
Dead Can Danceのサウンドって、どこか癖になりそうです。
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