2009-09-24
Ray Parker,Jr. / I Love You Like You Are (1991)

次に名前が出てくるのは、2002年の"Ray Parker Jr. with State Of The Rhythm"というアルバムですが、これは日本企画盤で内容もフュージョンしたものでオリジナル・アルバムと言えるかどうか。
そして、2006年に"I'm Free"を発表するわけですが、本日紹介する"I Love You Like You Are"以来、実に15年ぶりとなるオリジナル・アルバムの登場でした。
15年の歳月とは厳しいもので、ジャケットの伊達男ぶりが、見るも無残の姿になってしまったようですし、当時の勢いは無くなったものの、それでも、Ray Parker,Jr.らしさは感じることが出来ました。
Rayの全盛期は、Ray Parker,Jr. & Raydio時代とソロ活動した時のアルバム"The Other Woman"そして"Ghostbusters"までで、ソロ2作目"Woman Out Of Control"辺りから陰りが見え始めました。
それでも、Geffen Records移籍第1弾アルバム"After Dark"からNatalie Coleとのデュエット・ナンバー"Over You"がヒットし、健在ぶりを見せていたものの、本作"I Love You Like You Are"は米R&Bチャートの97位とこけてしまいました。
まあ、私もこのアルバムを聴いた時は、ガッカリしたものでした。
いくらラップが流行っていたからって、何故Ray Parker,Jr.まで?と思ってしまいました。
それも1曲だけじゃなく。
何故プロデューサーにFather MCが入っているのだろうと。
Rayであれば、ラップ無しでもファンキーさを打ち出せるにも関わらず、それを破った結果がこの体たらくだったのでしょう。
しかし、全12曲の中には、もちろん、それまでのRayサウンドもそこそこ入っておりますし、これらのナンバーはさすがという感じです。
あの甘く囁くようなヴォーカルは健在です。
1曲目の"She Needs To Get Some"はシングル・カットされたナンバーで、出だしから曲を聴き始めると、おーっ、これは往年のRayサウンドだと思ったら、途中からラップが入りだし、これには?でした。
それでも、曲自体の出来もRayのヴォーカルもカッコ良いので、これだったら許せるかな。
2曲目の"Ain't Gone Go For That"なんかも"Jack & Jill"時代のRayを感じさせるナンバーで、これもGoodです。
3曲目の"I Love You Like You Are"もこれまた往年のRayサウンドそのまんまのセクシーなイメージのナンバーで、出来も素晴らしいです。
4曲目の"No Matter What Happens"もRay節が健在と言いたいところですが、やっぱりラップは余計でしょう。
ラップが無ければ、もっと良くなるのですが。
5曲目の"Love Is So Strange"はサウンド的にはそれまでのRayと一線を画すといった感じですが、メロディはかなり良いですし、Rayのヴォーカルがホント、セクシーです。
6曲目の"Girl I Saw You"はFather MCのラップを大々的にフィーチャーしたナンバーです。
メロディが良いのに残念です。
7曲目の"Till, I Met You"は、これまた往年のRay節が健在のメロディアスなバラード・ナンバーで、哀愁を帯びたRayのヴォーカルが最高にいかしてます。
8曲目の"Yesterday"の最初の出だしはThe Beatlesそのまんまで、おっ!期待できそうと思いきや、バックのラップが。
せっかくのメロディが台無しですね。
9曲目の"Angel"はこれまた往年のRayでアダルトな雰囲気満点のメロディアスなスロウ・バラードのナンバーです。
これは聴きものです。
10曲目の"Let's Go Back To Bed"はタイトルどおりセクシーなRayのヴォーカルが堪能できるナンバーです。
11曲目の"Love, Sex And Money"は1985年の"Sex And The Single Man"の91年版といった趣のナンバーでしょうか。
ラストの12曲目"Square One"はバックのピアノや曲の雰囲気がジャジーな感じのナンバーで、他のナンバーとはちょっと違う感じですね。
ラップがなければ、往年のRay Parker,Jr.そのまんまなんですがね。
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