2009-10-08
Babadu / Babadu! (1979)

KalapanaのキーボーディストのKirk Thompsonがプロデュースし、サウンドもKalapanaに近いものがあるというのが売りのようですが、私の率直な意見を言えば、「まあ悪くはないかな」といった感じで、少なくともKalapanaの名盤として名高い"Kalapana II"に比べると、足元にも及ばないのでは?、という疑問符が付いてしまいます。
比較の対象が悪すぎるかもしりませんが。
もちろん、Kalapanaサウンドの雰囲気は満載ですし、中には「これはっ!」というナンバーもありますがし、ハワイアンAORとしては一定のレベルは超えていると思います。
知る人ぞ知るみたいなアルバムですが、当時のKalapanaがあれだけメジャーな存在だったことを考える、何故このBabaduが話題にならなかったのでしょうか?
サウンド的にはKalapanaに及ばないものの一定のレベルを超えていることを考えますと、多分にこのジャケットでしょうね。
サウンドを知らなければ、これじゃどこかのおじさんの純粋なハワイアンかと思って、ピュアなハワイアンファン以外は誰も手を出さないと思いますし、実際にそうだったのかも知れません。
思うのですが、いわゆるAOR系の未CD化のアルバムは数多くあり、AOR本にもかなりの数が掲載されておりますが、中には筆者の思い入れが強いアルバムなんかも紹介されております。
掲載されているレビューを見るととても聴いてみたいというアルバムがありますが、例えばプロデュースが誰某、バック・ミュージシャンが誰某といったことばかりが注目され、期待した程じゃなかったアルバムも結構あります。
私にとっては、David FosterがプロデュースしたJaye P. MorganやDara SedakaとかJakob Magnussonのアルバムなんかはそういう感じのアルバムでした。
このBabaduも期待した程じゃなかったアルバムということになりますが、その中でも1曲目の"We're Not To Blame"はメロディアスなAORナンバーで、音的にはKalapana風で良く出来てます。
特にKalapanaのメンバーMichael Pauloのフルートは雰囲気が最高です。
2曲目の"Words To A Song"も夏向きのメロウなナンバーでかなりいけます。
4曲目の"Forget Leaving"なんかもバックの音は魅力的です。
Babaduのヴォーカルは可も不可もなしといった感じでしょうか。
6曲目の"I Did The Right Thing"はメロディアスなとても良く出来たバラード・ナンバーです。
Babaduのヴォーカルは下手ではないのですが、私にとっては、どうも魅力に欠ける部分があるのでしょうね。
このナンバーをBoz辺りが歌えば、もっと良い感じになると思いますね。
7曲目の"I Love Music"なんかも曲の出来は素晴らしいです。
これなんかもブルーアイド・ソウルしたヴォーカリストが歌えば曲の感じも全然変わると思いますね。
こうやって、聴いていて判りましたが、曲の出来はそこそこですがBabaduのヴォーカルにあまり魅力を感じないのが、冒頭に書いたことなんだと思います。
今回のCD化でどれ程プレスされたか判りませんが、廃盤後の投資として購入する(投資なるかどうか判りませんが)のであれば、といった感じでしょうか?
もちろん、これは私の個人的な意見です。
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