2009-12-09
Steely Dan / Aja (1977)

時は1977年、同じ年には、Boz Scaggs - Down Two Then Left、Alessi - All For A Reason、Stephen Bishop - Bish、Fools Gold - Mr. Lucky、Dan Fogelberg - Nether Lands、Michael Franks - Sleeping Gypsy、Billy Joel - The Stranger、Eric Carmen - Boats Against The Current、Bob Welch - French Kiss、Paul Davis - Singer Of Sings - Teller Of TalesなどのAORの名盤やStuff - More Stuff、Al Di Meola - Elegant Gypsy、The Brothers Johnson - Right On Time、Earl Klugh - Finger Paintings、George Duke - Reach For It、Harvey Mason - Funk In A Mason Jar、Lee Ritenour - Captain Fingers、Mike Mainieri - Love Playなどのフュージョン・アルバムの名盤が発表されました。
私も、1976年のBoz Scaggs - Silk DegreesなどでAORにThe Crusaders - Those Southern KnightsやGeorge Benson - Breezin'などでフュージョン・ミュージックに目覚めていた時期で、その後10年近くはAORとフュージョンの虜となり手当たり次第にアルバムを集めておりました。
Steely Danについては、当時同じくAORが好きな友人がおり、彼からこのアルバムを借りて聴きました。
聴いたとたん、このSteely Danを好きになりました。
AORとフュージョンの両方を持ち合わせた新鮮なサウンドにイチコロでしたね。
それからこの"Aja"以前のアルバムを聴くようになり、いわゆるあの特徴的なSteely Danサウンドにとても親近感を感じるようになりましたね。
"Aja"以後のアルバムでもそのサウンドは継がれるのですが、これが実に素晴らしく、1984年の"Steely Dan - Gaucho"もとても好きな1枚となっております。
Steely Danのベスト・アルバムは?の問いにほぼ全ての方がこの"Aja"や"Gaucho"を挙げると思います。
私にとってのベストはもちろん"Aja"です。
初めて彼らのサウンドに接したアルバムでしたが、ホント、新鮮でしたね。
ただ、彼らのナンバーでベストは?と聞かれたら、"Daddy Don't Live In That New York City No More" (Katy Lied-1975)と答えます。
この"Aja"ですが、とにかく参加ミュージシャンが凄いです。
当時のフュージョン、AORのスタジオ・ミュージシャンが大挙して押しかけてきております。
Jay Graydonを語るときに、いつも引き合いに出されるの"Peg"でのギター・ソロでしょうね。
Larry Carltonを始め当時のトップ・ギタリストにOKが出されず、最後はJay Graydonが...という逸話は語り草になっております。
また、このアルバムに参加しているギタリストを挙げると前述のJay Graydon、Larry CarltonのほかにLee Ritenour、Denny Dias、Steve Khan、Dean Parksともう夢の競演状態です。
さらに確か山口小夜子という日本人モデルを使用したジャケットのセンスも最高です。
もちろん重要なのは中身のサウンドですが、これが実に素晴らしいと来ております。
ウィキペディアには、「ロックやポップスを基調としながら、ジャズ的な代理コードや意表をつくコード進行で曲にひねりを加え、一流のスタジオ・ミュージシャンを駆使した高度なアンサンブルを構築、その独特の音世界は内外のミュージシャン、音楽制作者に多大な影響を与えた。テクニカルな面が強調されがちだが、1950年代のジャズやリズム・アンド・ブルースが持つフィーリングを重視しており、ドナルド・フェイゲンの個性的な歌声と奇妙で小説的な難解な歌詞との取り合わせもまた、スティーリー・ダンの個性を際立たせる非常に重要な要素となっている。」とあります。
特に彼らのサウンドを表現する時に「ロックやポップスを基調としながら、ジャズ的な代理コードや意表をつくコード進行で曲にひねりを加え、」という部分が良く言われますが、まさにそのとおりだと思いますね。
これが彼らの特徴であり魅力だと思います。
この"Aja"に収められているナンバーに駄曲は1曲もありません。
私が最も好きなナンバーはタイトル曲の"Aja"です。8分弱の大曲ですが、全く飽きることはありません。流れるようなメロディのバック・ミュージシャンのそれぞれのプレイは本当に素晴らしいですね。
Joe Sampleのピアノ、Wayne Shorterのサックス、Steve Gaddのドラムス、Larry Carlton、Walter Beckerのギターなどどれを取っても最高です。
"Deacon Blues"でのLarry CarltonとLee Ritenourの2大ギタリストの競演、さらにメロディも素晴らしいですし、もう文句のつけようが無いですね。
"Peg"でのJay Graydonのギター・ソロは本当にカッコ良いですね。
Victor Feldmanのカッコ良いピアノから入る"Home At Last"も素晴らしいAORナンバーです。
"Josie"はもう殆どフュージョンしているカッコ良いナンバーです。Jim Keltnerのドラムスも素晴らしいです。
アメリカのチャートで3位、イギリスのチャートで5位を記録した彼らの最大のヒット・アルバムらしく、とても素晴らしいですし、既に30年を経過しておりますが、全く古さを感じません。
やはり名盤の中の1枚でしょうね。
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コメント
The Making Of Peg
知りませんでした。
貴重な情報ありがとうございました。
リック・マロッタのドラムスも良いですが、チャック・レイニーのベースが素晴らしいですね。
ギターのアウトテイクも良かったです。
貴重な情報ありがとうございました。
リック・マロッタのドラムスも良いですが、チャック・レイニーのベースが素晴らしいですね。
ギターのアウトテイクも良かったです。
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